PandoraPartyProject

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灯狂レトゥム - Tokyo Letum -

『死が救い』だというならば――
神よ、我らを救い給え
この仮初めの揺り籠からの脱却を
空虚なる世界からの脱出を



灯狂レトゥム
 -Tokyo Letum-

灯狂レトゥム - Tokyo Letum -

『静羅川立神教』
 希望ヶ浜は北と南で大きく地区が分れている。
 南に位置するのは『現実』にも即応した者。希望ヶ浜学園や佐伯製作所、信仰の要たる音呂木神社。
 北に位置するのは『理想』を求めた者。澄原病院、阿僧祇霊園、去夢鉄道――静羅川立神教。
 北に棲まう者は本来の世界の在り方を是としないものが多いのだ。

 音呂木神社が一般的な『信仰』であるとするならば、静羅川立神教は人々の心の拠り所である。
 唯一神たる静羅川 亜沙妃に祈りを捧げる者達は、この胡乱な世界に救いを求めていたのであろう。
『死屍派』
 静羅川立神教で急成長する『死屍(かばね)派』
 唯一神『静羅川 亜沙妃』による神託を捻じ曲げて作り出された神体『レトゥム』を信仰する者達の集いである。
 レトゥムは怪異である。怪異ではあるが、救済を与える存在であった。
 レトゥムが養分とするのは人の死であるという。死屍派にとって『死こそが救済』と言う尊い教えは信仰の要なのだ。

 ヒサルキやキヒサルと呼ばれる怪異にも酷似しており、憑き物の一種とされており、憑物筋を『神による加護』として考えている。

 ――故に、救われたくばレトゥムに差し出せ、その命。
 神に喰らうて貰えば、それは確かな救いとなる筈なのだから。

『北希』の住民[▼]

綾敷 なじみ
 希望ヶ浜の北側に位置する東浦区出身の『夜妖憑き』の少女。怪しくないよ、普通だよ。
『元・憑依先』である父は10歳の頃に死別。海で空っぽになった父の死に様を覚えている。
 父の主治医であった澄原先生(澄原 晴陽、龍成の父)から引き継がれ晴陽の患者として澄原病院に通院している。
 イレギュラーズの外部協力者であり夜妖憑きである事を隠して北地区の高校に進学していた。
 母親とは不仲。父を亡くした際に『猫』が憑いたなじみをみて母は狂ってしまった。

 将来の夢は幼稚園の先生。明るい未来が、待っていますように。

悪性怪異『猫鬼』
 その怪異は全てを喰らうとされている。憑依先の者の家系を呪い、記憶を腸を、全てを食らい付くして死へと追い込む。
 綾敷 深美は娘・なじみにそれが憑いたと知ったとき酷く絶望し、拒絶したという。
 血筋に巣食うその怪異は親から子へと受け継がれ、親が死去すれば子へと乗り移る――

 それでも、『猫』はなじみと『約束』をした。全てを喰らってしまってもいい。吐く言葉を、少しの記憶を。
 だが、『宝物』のような記憶だけは触らないでいて。なじみとのその約束を『猫』は律儀に護っている。
澄原 晴陽
 澄原病院院長。澄原家跡取りとなるべく育てられた才媛。夜妖<ヨル>専門医。表向きには内科医、小児科医。
 綾敷 なじみの主治医であり、イレギュラーズのカウンセリングも担当している。
 人語を有し、意思の疎通が可能である『猫鬼』に対して晴陽は『なじみが子を成した後、なじみではなく子に憑き彼女を解放する』という事が可能か聞いたことがあるそうだ。それはあくまでも『夜妖の専門医』としての研究の一環としてである。
『猫』は応えた。
「勿論、可能だ」と。だが、「それはなじみが望まないことくらい、せんせえだって分かって居るでしょう」と揶揄うように笑って――
真城 祀
 静羅川立神教の調査を行うべく潜入を行って居る青年。澄原病院所属。晴陽から見れば『部下』の一人。
 澄原水夜子の母方の親戚筋(晴陽と龍成は父方)であり、水夜子からすれば晴陽や龍成とは別の『従兄』であるそうだが……

登場人物(怪異)[▼]

真性怪異『レトゥム』
 死屍派が信仰する神体たる真性怪異『レトゥム』そのもの
 異界よりやってきたカルト教団『幸天昇』の教主であり始祖であった地堂 孔善に加護を与え、その肉体へと取り憑いている。

 その姿は依り代である孔善にも良く似ているが、本来の姿は猿である。
 レトゥムそのもののの姿は目に映してはならず、一度レトゥムを視認したモノは死に至る直前に「赤い瞳孔から血のような涙が流れていた」と言っていたそうだ。
 ヒサルキやキヒサルと呼ばれる怪異にも酷似しており、憑き物の一種であるとして死屍派では認識されていた。
 真性怪異の中では直接的な害が存在しており、非常に獰猛で周囲に死を撒き散らす事から静羅川立神教の中でも要注意とされている。
 レトゥムは人々の心の中にある希死念慮への救済のために存在していた。死をもっての救済、そしてその際の無数の死を養分とする神体である。
 通常はレトゥムの依り代(巫女や其れに類する存在)となった者は死屍派では奥座敷に安置され木乃伊となるまで外に出る事が出来ないと言われている。
 ――だが、地堂 孔善との相性は良かった。故に、その影響は強大な物となった。
鬲虫
 現代日本によく似た国に存在していた蟲の怪異。地を這い蹲り、糸を吐く巨大な蟲。
 一つ一つの力はたいしたことはなく、何処にでも存在するようなそんな存在。弱虫(にゃくちゅう)と呼ばれる事もあった。
 弱虫は一つ一つが花弁のように小さく群れている。知らずの内に人の肉体へと入り込み、軽い病を起こさせる性質を有していた。
 病と共に肉体へと襲い来る眠気は回復の効果を齎し、人々は軽い風邪程度であると認識する。

 元の世界である青年の身体に入り込み混沌へと共に召喚された。
 現在、弱虫達は再現性東京や各地で人々の肉体に入り込み、そして静かに数を増やす。
 鬲虫を拾ったのは時透 生奥と名乗る青年であった。彼は、其れが広がり『自身等の神』の役に立つことを望んでいるそうだが――
現川 夢華
 うつつか、ゆめか。説明させるんですか? 先輩ったらえっちですね。
 無ヶ丘高校の在校生の中での噂。気付いた時に、クラスメイトのように少女が一人混ざってる。
 何処のクラスかも分からない。学年さえも分からない。部活動も何も知らない。けれど、彼女は其処に居る。

 悪性怪異:夜妖<ヨル>『バンシー』が本来の名前。可愛くないでしょう? 夢ちゃんって呼んで下さいね。
 それは死を知らせる怪異。虫の知らせとも呼ばれ、ああ、ほら『蟲』。近くに居ますよ。『蟲』。
 私、あの蟲嫌いじゃありません。どうしてか分かりますか?
 ――死が、とっても近いから。

 綾敷なじみの傍に常に居る少女は、最近姿を消したという。死屍派から感じられた『死の気配』が――どうしても魅了するから。

登場人物(静羅川立神教)[▼]

静羅川 亜沙妃
 静羅川 亜沙妃(しずらかわ あさひ)。静羅川立身教の唯一神とされる存在。詳細不明。
『死願死慕』地堂 孔善
 旅人。本名不詳。外見は見目麗しい女性には見えるが不明。年齢も20代に見えるが不詳である。
 プロフィールの大半が不明、不詳である彼女(便宜上、彼女と呼ぶ)は『死こそが救済』という教義を持つカルト教団『幸天昇』の教主であり始祖であった。
 元世界ではサイキッカーであり、元々死に憧る者や死を望む者には強烈な訴求力を有していたが、その能力はギフトとして『同じ思想の者に影響を与える』者に転じた。
 レトゥムとの相性の良さ故に、その依代として『死屍派』を率いている。
 ……『幸天昇』を壊滅に追い込んだ死神様に殺されることを待っている。
 
『送念想死』九天 ルシア
 身長150cm、目許の隈と気怠げにも見える儚げな少女。元世界では生まれながらの強力なテレパシスト。精神感応能力者。
 幼少期には化け物扱いされ続けて居た少女は両親の死後、親戚中をたらい回しされた挙げ句に施設へと入れられたが、『幸天昇』に救いを見出した。
 中学時代のクラスメイトの『定クン』の精神性を好いており、彼を救済してあげたいと『特別扱い』を為ていた。
 早く『救済』してあげなくちゃ――そう思いながらも彼女は召喚された。
』が殺し損ねた彼女は、混沌でも同じように死を広めて行く。悲しいも苦しいもなく、救済を――
飴村 偲
 静羅川立神教『死屍派』No.2
 その外見そのものの通り希望ヶ浜では通信関連の会社を所有する飴村一族の女当主。女社長であり、跡取り息子を『不慮の事故』で亡くしていた。

 その名字から推察できるとおり、彼女は『飴村事件』と呼ばれたオカルト掲示板に書かれた『中身も存在していないのに皆知っている気がする恐ろしい口にしてはならない怪談』に大いに関わっていた存在である。
 オカルト掲示板に記載されている情報に寄れば飴村事件と呼ばれるきっかけとなったのは『飴村ビル』だから『飴村さんと言う人が亡くなったから』ともされている。
 それは大半が真実であり、飴村 偲の一人息子は『静羅川立神教』の『死屍派』の神体をその目に映して無残な死を遂げたのだ。
 その死骸は飴村ビルと呼ばれていた当時の偲所有の雑居ビルに放置され、変死体が発見されたというニュースに掲載されたのだそうだ。

 彼女は息子の死を真性怪異――レトゥムからの救済であったと認識し、彼は『異世界』で幸せに暮らしているのだと認識している。
 故に、女はレトゥムを恨むこともなくその巨大な財産を有り余るほどに死屍派閥に注ぎ込み、レトゥムを支える事こそが最も有意義な過ごし方であると認識していた。

時透 生奥
 静羅川立神教『死屍派』No.3
 綾敷・深美のペアとして布教活動を行って居る青年。怪異を蒐集し、身体であるレトゥムの力になるようにと様々な夜妖の蒐集を行っている。
 生奥自身の思想は『自分には何も存在しないからこそ、全てを神様に捧げる』というものである。
 もしも、依り代である地堂 孔善が死した際には己の肉体にレトゥムを今暫く止め、最上の肉体を手に入れるまでの仮の肉として使用して欲しいとも名乗り出ている。
 レトゥムが好む紅色が己の軀に存在している事を喜びながら、彼は人々に『慈善活動』を行い続けるのだ。

務史 翠生
 死屍派でに所属しており、序列として数えられることはないが神体である真性怪異のレトゥムの傍付きである。

 翠生は妻と子を『夜妖』の事件で亡くした後に死屍派への尽くすことを決めた『よくある』運命を辿った男だ。
 だが、その時より己は死しているようなものだという実感からふわふわと夢遊病のように生きていたためレトゥムに酷く気に入られた。
 レトゥムの『腕』を分け与えられており、その力を使い果たすと死する運命にあると言う。
 そう、男が手にしたのは――『猿の手』であった。
フォルトゥーナ(本名不詳)
 再現性東京202X街『希望ヶ浜』の東浦区を拠点として活動している可愛らしい少年。
 静羅川立神教『死屍派』に所属しており、希望ヶ浜市立東浦中学校に通っている――らしい。
 らしい、というのはその実年齢も本名も不明であるからだ。実際はもっと年長であり、成人はしているはずではあるが彼自身は中学生だよと胸を張り続ける。
「フォルちゃん」と名乗っている彼は希望ヶ浜でもよく見かける存在である。
 P-tuberのひとりであり、SNS上でも人気が高い。その愛らしい外見ところころと変わる表情、天真爛漫な仕草が若い女子に大人気なのだ。

 若い層に遡及する強い言霊を有し、死屍派の思想は急拡大している。
八方 美都
 希望ヶ浜学園高等部を卒業後、他大学で心理学を学びながら恋叶え屋さんをインターネット上で営んでいる。
 aPhoneを利用し掲示板で男女を出会わせカップルにする事、恋する誰かの恋を叶えるお手伝いをするアルバイトを行っており、その成功率は高いらしい。
 しかし、そのアルバイトには悪い噂も出回っていた。美都が『ひっつけたカップル』は1ヶ月の経たないうちに失踪するという都市伝説である。
 略奪愛などでもなんでもござれである美都の恋叶え屋さんだ。広い混沌の何処かに姿を消してしまっただけでは――とも言われているが実情は大きく違った。
 美都は言葉巧みに相手を先導し、カップルを成立させた後に「お手伝いして欲しいことがあるんだよね~」と声を掛けカップルをとある場所に連れて行くらしい。
 そうして彼等は死屍派の本拠へと誘導され……その後の事は告げなくとも分かるであろう。
 教義に共感したものは其の儘活動を始め、否定的であったものはレトゥムを目にしてしまう。待ち受ける未来が暗澹としたものであることは確かである。

綾敷 深美
 綾敷 なじみの母。時透 生奥と共に布教活動を行って居る。

『レトゥム』に関わるイレギュラーズ

國定 天川(p3p010201)
『幸天昇』を壊滅に追い込んだ張本人。元警視庁捜査一課課長補佐の警視。
 家族を『幸天昇』のテロ行為により失い、復讐を行ない幹部を殺害し続け『稀代の殺人鬼』として死刑台に上がった――が、死の間際に混沌へと至った。

 混沌世界では探偵業を営み、澄原 晴陽のカウンセリングを受けながらイレギュラーズとして活動している。
 晴陽とはのんびりとビジネスパートナーとして日常を過ごしており、仕事で訪れた先で『お土産』を購入し手渡すなど穏やかに交友を重ねている。
 鹿路 心咲の一件以降、晴陽との関係性も少しずつ変化している。

 だが、希望ヶ浜で『孔善』の名を聞き、静羅川立神教とレトゥムについて深く探る事となるのだった――
 
越智内 定(p3p009033)
 何処にでも居るような一般家庭に生まれた青年。何も特別なんかじゃない、只、死にたくなったから死のうとしたら混沌に導かれただけだった。
 戦う事も恐ろしく、逃げたい一心だった彼を導いた光。無鉄砲で、明るい太陽みたいな彼女――綾敷 なじみに恋をした。
 なけなしの一歩。その次の二歩目を踏み出す前の少年。

 混沌世界で、一生懸命に戦うのは護りたい一心。竜に立ち向かったのだって、彼女のためだった。
 ただ、彼はなじみの口から聞いた『幸天昇』の名前に聞き覚えがあった。中学時代のクラスメイトに信者であった九天ルシアが居たからだ。
 國定 天川も同じ世界からの召喚者であると気付く。知った名前に、なじみが気にする『死屍派』
 もう、恐れてばかりでは居られないんだ――
 
楊枝 茄子子 (p3p008356)
 天義出身、練達に棲まう『羽衣教会』の教会長。茄子子という偽名を使い活動して居るが、蕃茄(両槻の真性怪異の欠片)には本来の名であるナチュカと呼ばれる。
 自分を旅人だと偽る嘘つきは『忌むべきである魔種。その呼び声を跳ね除け、そして寄せ付けない、旅人という存在になるべく翼を得る』事を騙る。
 本来は翼を有する少女は祈り願えば、信仰は翼をも生やすとそう語り続けるのだ。

 希望ヶ浜怪異譚で心を砕いた相手である蕃茄に対して母性を抱いては居るが、奔放な彼女はそれよりも更に目的のためにと動き出した。
 羽衣教会を練達の国教にしたいと目論んだ茄子子にとっての最も邪魔な存在は静羅川立神教だったからだ。
 汝、死を受け入れろ? 馬鹿馬鹿しい、翼を得る事こそが本懐だろうに。
 そう言い続ける彼女は何よりも己のエゴイズムに忠実に動き出す。
 全ては己を満たすが為――
 
恋屍・愛無(p3p00729)
 君を思うと、腹が減る。感情なんて難しいものだと呆れるような――
 澄原 水夜子と共に活動する怪生物。その興味の先は水夜子の親戚だと名乗った青年だった。
 静羅川立神教の捜査を行っているという真城 祀はどうやら水夜子とは因縁深い。それが非常に、不愉快だった。
 愛無にとっては理解しがたい感情が渦巻いている。厄介な、その心に名前を付けるのは……。

 ――それにしても、アイツは邪魔だ。利用した後、喰ってしまっていいだろうか?
 

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