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Wizard's will
独立島アーカーシュはついに、いかにしてその超火力『ラトラナジュの火』を冠位憤怒バルナバス・スティージレッドへ撃ち込むのかを、実際に思案する段階まで到達することが出来た。
しかし現実というのは、必ずしも理想的に運ぶものではないのが世の常というもの。
この日、司令室兼会議室には、何人ものイレギュラーズや独立島の面々が顔を合わせている。
「強大なエネルギーの収束には成功している、ただし反動が抑えきれない計算なのが目下の問題だ」
天目 錬(p3p008364)が述べたのは、狙いを定めても発射の衝撃によってブレが生じ、命中精度が低下してしまうという致命的な技術的課題が、解決出来ていないという話だった。
「たしかにこの条件なら、当てることは出来ないね」
狙撃の名手であるジェック・アーロン(p3p004755)の言葉は重い。
超々距離から個人レベルの大きさをしたターゲットを狙撃することは困難を極める。
「撃って当らないんじゃ、確かに困るな」
もう一人の射手、天之空・ミーナ(p3p005003)も腕を組む。
「ラトラナジュ、貴女はどう思われますか?」
グリーフ・ロス(p3p008615)の静かな問いに、けれどラトラナジュは「わからない」と首を振った。
「うーん、難しい話です」
「長くなりそうですから、皆さんの飲み物でも」
「そうですね!」
武力担当、すずな(p3p005307)は隣に居た小金井・正純(p3p008000)に目配せし、一同の飲み物を調達に行った。会議は長くなりそうだ。
「ちょっと思ったんだが。女神様、なんとかならねえか?」
水を向けたのは強い協力態勢にある北辰連合のルカ・ガンビーノ(p3p007268)だった。
ルカが加護を得た『月と狩りと獣の女神』ユーディアは、狩人を獲物へと導くとされる大精霊である。
「……うーん」
顕現したユーディアの思念体が頬に指をあてて考え込んだ。
「射手の狙いを獲物へ導くのを助けるのは出来るとおもいますけど」
「……けど?」
「この程度の距離ならば」
そして地図上を指でなぞる。
加護を持つルカが居れば可能だという言葉に何人かの顔がほころび――
しかしマルク・シリング(p3p001309)は悩ましげに眉を寄せた。
「……ずいぶん近いね」
それではアーカーシュを帝都の城リッテラムへ相当に近づけることになる。
制空権というアドバンテージを捨て去ることにも等しい。
黒い太陽の直下にも近く、空と地上から現われる相当量の魔物と交戦することにもなるだろう。
第一に、何より射手の『狙いそのもの』が正確であることが前提となる。
「これは一般論ですが、過程に過程を積み重ねた場合、一つのミスで全てが瓦解してしまう」
歯車卿の指摘はもっともだ。
「けど、やってやらにゃあならん、そうだろ?」
スピーカー越しに陽気な歌を響かせるヤツェク・ブルーフラワー(p3p009093)が述べた。
「ルーチェ・スピカ、現状での戦闘要員の損耗率は三十七パーセントよ」
その数値がイレギュラーズの表情に暗い影を落とす。
連隊規模では、全滅に近いのだから当然だが――
「けどヨハン達、医療班のフル稼働で損耗率四パーセントまで回復出来るわ」
基地では今、ヨハン=レーム(p3p001117)やライ・ガネット(p3p008854)達が手当を続けている。
「四パーセント……ね」
アーリア・スピリッツ(p3p004400)の声音は乾いていた。
それだけの人員が、戦闘復帰『不可能』ということ。
思い出すのはあの海での戦いだ。未亡人となった魚屋の女性と、そしてこの戦いで看取った少女。
ターリャはまるで、初めて酔った日、鏡の中に居る自分のような表情をしていた。
そうした人、個人という存在を数字で判断するという戦下の非情さを、改めて思い知った気がする。
「そうだったんですね」
細かな話を聞いたユーフォニー(p3p010323)がそう呟いた。
「ねえ、みんな笑って。そして誇って。これが戦争、そして勝利というものよ」
リーヌシュカが居並ぶイレギュラーズを見据える。
その背後に居並ぶ隊長達とて、誰もが同じ表情をしていた。
「私達は、戦略的目標を達成した。つまり――勝ったんだから!」
「ええ、マルクさん。あなたの、あなた方の――」
歯車卿が言葉を切る。
「――私はそれを行使出来ないが故にあえて述べます。あなた方の魔術的奇跡に敬意を表する」
「そんな大層なものではありませんが、けれど素直に受け取ります」
「ああ、そうだ」
おもむろに述べた錬に、一同が振り向く。
「イルドゼギア・エアフォース。破損パーツは全機換装済み、いつでも行けるぞ」
拍手と喝采が室内に響いた。
「さすがに結構大変だったよ」
ヨゾラ・エアツェール・ヴァッペン(p3p000916)にマキナ頷いた。
「うちには誰一人、欠員はいねえ。やれんぞ」
キドー・ルンペルシュティルツ(p3p000244)が口角をつり上げる。
「降りかかる火の粉は、振り払うまでよ」
ジュリエット・ラヴェニュー(p3p009195)
「宝珠の力は行使可能なはずです」
「はい」
マリエッタ・エーレイン(p3p010534)の言葉にユーフォニーが頷いた。
「なら守り抜くだけね、一度出来たことをもう一度するだけだもの。そうでしょう、ムエン?」
「焔王に誓って、私達は四葉を一枚たりとも欠けさせはしない」
セレナ・夜月(p3p010688)にムエン・∞・ゲペラー(p3p010372)が続ける。
「自分の焔心も燃え上がったままであります」
ムサシ・セルブライト(p3p010126)の言葉はいつだって心強い。
「ここまで来たのですから、妙見子もお供します……ですよね!?」
「義母 回答 良好」
「当然よ」
なぜかやや慌てて振り返った水天宮 妙見子(p3p010644)に少女モードの島風型駆逐艦 一番艦 島風(p3p010746)と、くすりと微笑んだノア=サス=ネクリム(p3p009625)が答える。
「元より乗りかかった船を下りる気なんでありませんわ」
「ハッ、こちとら絶望ごときで諦めるほど耄碌しちゃいねえよ」
「疲れるのう! ほれ、さっさとメタメタにしてやるぞ!」
リドニア・アルフェーネ(p3p010574)は一服つけに離席し、バクルド・アルティア・ホルスウィング(p3p001219)とニャンタル・ポルタ(p3p010190)が飲み物を受け取った。
「拙者もお供しますよ、師匠! いえ、ジェックちゃん!」
夢見 ルル家(p3p000016)の言葉はジェックに向けたものだが、その反応は、はてさて。
「で、私等(組織)はどうするんスか?」
「決まっているだろう。任務続行だ」
佐藤 美咲(p3p009818)のささやきにジオルドが笑う。
「大丈夫、行けますよ!」
「ちょっ。え、え、なんでチーム練達みたいな感じなんですか、ここだけ」
ココロ=Bliss=Solitude(p3p000323)に背を押され、普久原・ほむら(p3n000159)がよろめいた。
「連合艦隊も支援を続けてくれるって、さっきウル、妹が言ってたよ」
ソア(p3p007025)が元気に胸を張る。
「うん、大丈夫。傷つけさせはしないから」
オデット・ソレーユ・クリスタリア(p3p000282)が足元の仔狼を撫でてやる。
仔狼――フローズヴィトニルの欠片は嬉しそうに尻尾を振った。
その光景をちらりと眺めたサイズ(p3p000319)はほっとする。
「折角だ、北辰連合の一員として述べさせて貰うが」
ルカもまた続ける。
「北辰連合はクラウソラスのカードを切った。北辰連合全軍の強化だ。帝都東部を一挙に制圧する」
「だったら大放送だ。帝政南部連合もラド・バウも革命派も、煽りにあおってやろうじゃないか」
ヤツェクがギターをかき鳴らす。
「おれに任せとけ」
「……そうだね、その通りだ。行こう、行くしかない。やるんだ」
戦慄く喉を振り絞るように、マルクが言った。
――僕達がこの『火力』を、冠位憤怒バルナバス・スティージレッドへ撃ち込むまで。
※独立島アーカーシュより、勝利の報が届いています!
※リミテッドクエスト『帝都決戦:Battle of Stahl Grad』の結果により、全参加者にアイテム『鉄の象徴』が付与されました! 華々しい戦果を挙げた方には追加で『アイアン・クライノート』も付与されています!
※王城リッテラムの戦況が変化しました!
※最後の切り札『人民軍』が発動しました。グロース将軍との戦いは最終フェーズへと突入します!
※『フローズヴィトニル』の対応について魔種ブリギットから取引が齎されました。
※イレギュラーズの手に入れている切り札が大いなる力を纏っています!
※スチールグラード帝都決戦が始まりました!!
※領地RAIDイベント『アグニの息吹』が始まりました!!
※帝政派、ザーバ派は連合軍を結成している為、勢力アイテムが『帝国軍徽章』へと変更されました!
※ラサでは『月の王国』への作戦行動が遂行されています!
鉄帝動乱編派閥ギルド |
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これまでの鉄帝編|ラサ(紅血晶)編|シビュラの託宣(天義編)
トピックス
帝国鉄道網防衛クエスト開催中
【鉄帝】鉄帝動乱編開催中
『新皇帝』バルナバス・スティージレッドの『勅令』にゼシュテルが揺れています
→各勢力ギルドに参加しましょう!
→派閥勢力パラメータを使用できる『アイアン・ドクトリン』が制定されました!【天義】シビュラの託宣、始動中
【覇竜】帰らずの森、始動中
- シリーズシナリオ(特設)一覧ページ
トピックス
帝都もさすがに終盤だなっ。
新皇帝誰になるかな(「鉄の象徴」を印籠みたいに振りかざしながら通過していく)
ああ、もうこんな時間か……じゃ、流石に今日は私も休むかな。
そして、そんな良い友達との逢瀬は名残惜しいのですが。
流石に、戻らないとな時間です。
まだ今は友達でいいけどさ。
そだね…いいものだよ。
でも…何時かは友達で我慢できなくさせますよ?
なんて、こんな風にふざけ合える。
ふふ、友達って良いものですね。
未知というのは怖いものだからね。
でも、解らないから楽しくもあるのだし、少しずつ成長してくといいさー。
本来の姿なら、そう物好きな方もおられませんかと。
…正直、完全に感情を得てしまうのは、少し怖い気もします。
ですが知性体として成長し、進化しないと観測できない世界がありますから。
拙いながら、期待に添えます様にがんばります。
しかし、当端末は簡単に落とせるほどちょろいかもです。多分?(くす)
正直、雲を掴む様な話しですが。やってみるのは楽しそうです。
もっとセレさんに褒めて貰える様に。(ニコニコ)
いえ、セレさんの場合は、本来の姿もカッコイイのです!
もしカッコワルイと言う人がいたら、当端末が問答無用でフォース・オブ・ウィルをぶつけます!
ええ、全力攻撃です!
恋は落ちるものって言うしね。愛は……知るもの、だろうか。
まぁ私にもまだわからないけども。
ふむん…絶対無いとは言い切れないし、何が起こるかわからないからねぇ。
だからもしかしたら誰かに恋したり恋されたりするかもね。
…もしかすると、何時かは恋や愛も知り得るかも知れませんね。
流石に、高望みな感情ではあると、自分でも思いますが、
私も最初は中々に戸惑ったもんだけども。
不具合修正につきまして
本日、闘技場の動作において以下が修正されました。
・ある特定の条件の際、『封印』が発動しても副行動で攻撃スキルが使用されてしまう不具合の修正。
お客様にはご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。
以上、よろしくお願いします。
不具合修正につきまして
本日、以下の不具合が修正されました。
・ノート機能において「中央線」と「破線」の書式を適用した際、逆の線が表示されてしまっていた不具合の修正
本機能の修正で、既存のノートはマニュアル書式通りの線が正しく表示されるようになります。(つまり過去の分は影響を受けます)
かつて申請された公認ノートなどがあり、本機能修正による影響から「中央線」と「破線」の変更を希望される方は、お手数おかけしますがお問い合わせから運営に連絡を頂ければ、直接対処を行わせて頂きます。
お客様にはご迷惑をおかけし申し訳ありません。
以上、よろしくお願いします。
SSのIFオプション実装につきまして
本日、SSでのオプションに以下が実装されました。
・「IFオプション」の実装(SSのみ。設定委託などには不可)
IFオプションは「実際に発生した出来事ではなく、架空の出来事を描いたもの」として扱われます。
ただし公序良俗に反する内容などがOKになる訳ではありませんので、ご注意ください。
以上、よろしくお願いします。
新SD就任のお知らせにつきまして
3/7付で愁GMと業務委託契約を締結し、新規シナリオディレクターとして弊社作品にご参加頂く事になりましたのでご報告いたします。
以上、宜しくお願いいたします。
レベルキャップ開放につきまして
本日、レベルキャップを解放し、獲得経験値増加を行いました。
・レベルキャップを83→85に上昇しました。
・闘技場レベルアップ可能レベルを80→82に上昇しました。
・基礎獲得経験値を4600→4800に上昇しました。
・R.O.Oには変更はありません。
以上、宜しくお願いいたします。
発注におけるクリエイターオプションにつきまして
お世話になっております。合同会社Re:versionです。表題の件についてお知らせします。
クリエイターが独自に設定しているオプションが、納品時に守られなかったとの複数のお問合せを頂いております。
各クリエイターの利便を優先する為、クリエイターのオプション設定につきましては運営の審査を要せず、また技術工数的な問題から実現のチェックの仕様が現在無い状態です。
クリエイターオプションにつきましてはクリエイター側とお客様側の信義則を以て成立しているものと考えており、特にクリエイター側はお客様側の信頼を毀損せぬよう、これを遵守すべきというのが基本的な考えとなります。(通常の納期や納品クオリティの保持と意味合いは同じです。元々、全てのクリエイターコンテンツは前受金と作成側の自由裁量を多めに頂くコンテンツであり、お客様にクリエイターを信用頂く事によってクリエイターコンテンツは成り立っている為です)
従いまして、クリエイター側がオプション設定をしているにも関わらず、お客様に対して適切な提供が行われていないのだとすれば、非常に由々しきお話となり、これらオプションが『無償』であった場合は、ケースバイケースで仕方ないと見るべき場合もございますが、『有償』であった場合は著しい問題と断じざるを得ないと考えます。
過去を含め、お客様の発注につき『有償オプションを頼んだにも関わらず、この約束が実現されなかった』事例がある場合は、情報を精査する為、発注情報を記載の上、運営に『ご本人が』ご連絡下されば幸いです。発注情報を運営側から確認し、必要に応じてオプション代金の返還、クリエイター個別への注意喚起等然るべき対処を検討してまいります。又、発注オプションの実現に関わる部分の一部仕様化等、システム対応面の検討も行っております。(但し仕様については技術的検討が必要な事から、これからの思索となります。また具体的補填、問題行動への処分等につきましては運営の専権事項となりますので、お問合せ頂戴しても詳細の説明を差し上げる事は控えさせて頂きます)
この程は大変ご迷惑をおかけいたしました事をお詫びいたします。
以上、宜しくお願いいたします。
一部シナリオの代筆につきまして
本日、以下のシナリオにつきまして代筆処置とさせて頂きます。
『<腐実の王国>狂火の聖騎士ロレント』
『蒼銃ヴァイン』
『<腐実の王国>イレギュラーズVSクソ雑魚海賊ワールドイーター(超大量)』
『<腐実の王国>おいしくたのしい喰肉祭』
『再現性東京202X:すーぱーびゅーてぃふるあんでっどあくしょん』
ご参加中のお客様には、ご迷惑をおかけし誠に申し訳ありません。
リプレイ納品まで今暫くお待ちいただけますと幸いです。
機能追加につきまして
本日、以下の機能が追加されました。
・プライベートクエスト一覧のページ上部に「プレイ履歴」の追加。
本機能は2023年2月1日以降が記録対象となっており、それ以前の参加状況は表示されません。
以上、よろしくお願いします。
機能修正につきまして
本日、以下の機能が修正されました。
・通常よりも「値上げ」されているシナリオにおける経験値・GOLD報酬に誤りがあったため修正
本来の想定よりも多く付与されておりました。過去に納品されたシナリオの報酬につきまして回収等はいたしませんのでそのままお受け取り下さいませ。
お客様にはご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
以上、よろしくお願いします。