PandoraPartyProject

ギルドスレッド

異人館『黒睡蓮の館』

【1:1RP用】暖炉ある客間(Lumilia=Sherwood様用)

冬のある日、夕刻過ぎ。
外は日が暮れ始め、暗がりが窓の外を覆いつつある。

館の主たる悪魔は客間に入ると卓上にある幾つかの蝋燭と暖炉に火を灯した。まだ部屋は冬の寒さに包まれているが、じきに仄かな温かさが拡がっていく事だろう。

さて、と一息付くと悪魔は振り返り、今宵の客人を招き入れた。

《ロールプレイ用の1:1スレッドです》

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さて、それでは改めて我が家へようこそ。歓迎するよ。

早速お話でも…と行きたい所だけど、まだ部屋も暖まりきっていないし、荷物も片付けなくてはならないね。温かいお茶の準備だって必要だ。
肌寒くて申し訳ないけれど、暫しお待ちいただけるかな?自分の家だと思って遠慮なく寛いでくれていいからね。

(椅子を引いてルミリアを誘い、自身は準備の為に部屋の外へ)
ありがとうございます。

本当、壁と屋根があるだけですごくありがたいのです。マルベートさんこそあまり気をはらずにしていただいて良いのですからね。なんならメイドか何かだと思っていただいても結構です。お手伝いできることがあれば教えてくださいね。

では、今はご迷惑にならないよう、こちらでゆっくりさせていただきます。
(白猫を腕から座った太ももの上に移す)
(ティーポットとカップを持って戻り)
やあ、お待たせしたね。少し苦味のある自家製の蓮葉茶だけど、君の好みに合えば……(白猫に気付いて微笑ましげに)と、この子が先ほど言っていた「連れ」だね?
ふふっ、ルミリアに負けず劣らず可愛らしいお客様だ。ようこそ、猫ちゃん。

それにしてもメイドだなんて、まさか!折角の客人を働かせたりするはずないさ!
こうして一時お話に付き合ってくれるだけでも十分有り難いものだよ。人も獣もひとりで産まれてひとりで生きていける生き物だけど、ずっと一人は寂しいからね。
皆温もりを求めるものさ。他の生き物との触れ合いも然り、食べ物の温かさも然り。
(お茶をそっと注ぎ、カップに入れて指し出し)
(カップを受け取る)
…ありがとうございます。湖で見られると仰っていた蓮、ですね。
(口を付け)…ん、確かに独特です。普段飲むものとは味も香りもだいぶ異なりますが、この前街でいただいた、こーひーという飲み物に比べたらだいぶ飲みやすいです。…ふぅ。暖かいお茶をいただくときには、やっぱり幸福感を感じますね。

(連れと言われて少し撫でる)
ええ、アイリスと呼んでいます。おとなしい子なので、ご迷惑はおかけしないかと思いますが、何か粗相があれば遠慮なく叱ってあげてください。
(白猫アイリスは、しっぽをゆらゆらとゆったり動かしながら、部屋の中を見渡している)

ふふっ。客ではありますが、お代を出していない見ず知らずの旅人でもあります。それくらいの要求はマルベートさんの当然の権利なのです。
とはいえ、私にできることは多くないもので、お話でと言っていただけるのはありがたいことなのですけれども。…そういえば使用人の方をお見かけしなかったのですが、もとより雇っていなかったりするのでしょうか。それなりに広いお屋敷なので、維持が大変そうです。
(自身もカップへと注ぎ、対面の席に座ってお茶を飲みつつ)
うん、そうだね。夏の間に葉を採って乾かしておいたんだ。こうしておけばいつでも夏の名残りを楽しめるからね。
とは言えこれを飲むと夏の湖の景色が懐かしくなるよ。本当に素晴らしい景色だから、季節になったら是非また見に来て欲しいな。

アイリス、アイリスか。ふふっ、可愛いね。
獣ならば獣らしく在りさえすれば粗相などはないさ。けどまあ、今はまだ部屋の外には出ないようだけはした方がいいだろうね。
外は暗いし、何より私の眷属の狼達もいるから、君みたいに愛らしい子は一口で食べられてしまうよ?(冗談を言うように)

(使用人云々の言に、うんうんと頷きつつ)
あぁ、うん。特に使用人とかはいないんだよね。狼達に掃除は出来ないし、恥ずかしながら荒れ果てているままの部屋もあったりしてね。
せめてよく使う部屋とかだけでも自分で整えてはいるのだけど、侭成らないものだよ。
使用人……使用人かぁ……(ゆるりと考えるように、のんびりと茶を啜り)
(カップを両手で持ち、香りを楽しみながら)
…季節の植物をそうやって年を通して楽しむことができるというわけですか。すごく面白い発想です。造花や絵画にはできない楽しみ方ですね。
はい。時季を楽しみにしていますね。その時にお茶の作り方も…できれば、教えていただけると嬉しく思います。

狼ですか。中々珍しい生き物がいらっしゃるのですね。
賢いのか本能なのか、街の外では私から離れないようにしているので、きっと大丈夫でしょう。ただ、怖い思いをしちゃいけないので、一応、アイリスがどこか行かないよう、目は光らせておくようにしておきますね。(冗談めいた言い方に少し微笑む)

なるほど…手入れの行き届いてい居ない部屋。その場所1室を貸して頂ければ、1宿のお礼に綺麗にしておきますが、いかがでしょうか?また夏になって来るのであれば、1部屋使えるところを増やしておいて損はありませんし、ね。
(満足げに微笑みつつ、お茶をゆるりと堪能し)
季節折々、自然は気前良く豊かな命を運んでくれるからね。作り物の良さも否定はしないけど、やはり生きた自然物は娯楽としても最高のものなんじゃないかな。
と言いつつ、私のお茶も加工品だけど。こんなもので良ければ、作り方くらい是非教えようじゃないか。その日を楽しみにさせてもらうよ。

(少し意外そうな顔をしつつ)
狼、珍しいかな?私の居た世界では比較的良く見る生き物だったのだけど。
しかし確かに、猫は好奇心旺盛で悪戯好きと聞くけどアイリスはそのような感じはしないね。聡明なのもあるのかもしれないけど、本当に大人しいものだ。
時に、えっと、その、撫でてみてもいいだろうか?(そわそわ)

おや、まだ掃除が出来ていない部屋なら沢山あるけど……本当にそんな所でいいのかい?私が言うのも何だけど、埃塗れでとても綺麗な状態とは言えないよ。
客人なのだから整った部屋にお通ししようかと思ってたのだけど……いや、けど掃除してくれるなら凄く嬉しいし、次の夏に君が来やすくなるというのも凄く嬉しいのだけど……(指でトントンと机を叩きながら、悩ましげに)
香りは特に、目を閉じたときに当時の情景を思い起こさせますね。
ああ、今から夏が楽しみになってきました。湖の景色もそうですし、お茶の作り方は応用すればいろいろな草花の香りを残しておける有用な技術に違いありません。

いえ、狼そのものはよく出会う生き物です。追ったり追いかけられたりも含めて、縁浅くない動物たちです。ただ、人と共生する例は聞かないので、それ自体がとても珍しいな、と。
ええ、もっとも、街の中のような危険の薄い環境では一匹でどこかへ出かけていくので、こうおとなしいのは街の外だけなのですけれどね。
…ん、と…それは私では判断いたしかねますね。試しにそっと、触ってみてはいかがでしょうか?(アイリスを撫でていた手を離す)

(アイリスは特に2人の会話を気にかけた様子はなく、膝の上で香箱と化している)

はい、そういったお部屋で結構です。私自身、掃除した個室では我が物顔ができてしまうというメリットもあるので、これは実は、お互いに得のある提案なのですよ?
(いたずらっぽくウインクして見せ)
匂いは記憶に強く結びつくとも言うね。思い出深い香りを嗅げば、ふとした時にも過去の景色やその時の感情を思い出してしまうよ。
そして自然も香りのオーケストラだからね。その季節に直に嗅ぐのに勝るものではないといえ、こうした季節の外れにも楽しめるのは素晴らしい事だよ(こくりと一口お茶を飲み)
……時に、ルミリアも何か甘い香りがするね。香水でも付けてるのかな?

(狼についての言に、納得したように頷きつつ)
あぁ成程。そういう事なら確かに。
私は狼には縁ある生い立ちなもので、つい身近な存在に感じてしまうけど……あまり一般社会では見かけないだろうね。
その点猫はどの世界でも人類に近しい良き友だったりするのかな。ペットとしても人気だし、野良として町の何処でも見かける気がするよ。
さてさて、それでは……(席を立ちアイリスへとそっと手を伸ばし、背を撫でようと)

(悩みつつも、悪戯っぽい表情に顔を綻ばせ)
……ふふっ、そうだね。それではお言葉に甘えるとしようかな。
ちょっと埃っぽいけど、後で使ってない客室にご案内しよう。箒なり布巾なり、必要なものは私かその辺の廊下に居る狼に言ってくれれば用意するからね。
何なら勝手に模様替えとかしてくれてもいいよ。次の夏に向けてね?
(返すように悪戯っぽく軽口を)
…香りのオーケストラ。正しい表現ではありませんが、ふふっ…言い得ていて奇妙ですね。とても詩的で面白い表現です。私個人としても、絵画や造り物は、どうしても想像の域を超えないものだとばかり思っていましたが、こういった残し方なら、まさに再現の域にも達するやもしれませんね。本当、面白い技術です。(本当に感心したようにうなずく)
…?いえ、そういった類のものは何も。な、何かおかしな香りがしますか?
旅の中途ですし、何かおかしなものを引っ掛けたかもしれません。…む、自分の匂いは自分ではいまいちよくわからないもので…身を清めた方がよいのかもしれませんね。(少し困惑した様子で自身の身体を見回す)

縁、それであれば、強さや大きさこそ異なれど、私がアイリスに抱く、どこか他人ではないような気とも、あまりかけ離れてはいない感覚なのかもしれませんね。
さあて、私は別の世界の猫を知りません。ただ、彼らの有り様が同じであるならば、きっとこの世界と同じように、人とは良い隣人になり得るでしょうね。

(アイリスは特に気にかけた様子はなく、そのまま撫でられている)
…勝手に触る許可をしたことで怒られるかもとも思いましたが、杞憂でしたか。
狼のものとは毛質が異なりますでしょう。ふわふわとして気持ちが良いのですよね。

狼、賢い子たちなのですね。雑用をこなすパートナーとしての犬はよくよく話に伺いますが、必要なものを伝えて、それを識別できるのですね。人とは違ってできないこともあるとは言え、実に優秀な子たちです。
も、模様替えは、遠慮しておきます。きっと、この館に合った調和の取れた内装、私の感覚で台無しにはできませんよ。
(少し慌てたように手を振り)
あぁ、いやいや!ルミリアは十分綺麗だし、別に嫌な匂いというわけではないよ。寧ろ良い匂いというか、私好みの匂いというかだね…!
私の鼻が効くせいなのか、他の生き物の匂いに敏感な所があるだけなのかもしれないな。生き残る為にも人生を楽しむ為にも、嗅覚は生命線だからね。
思った事をついつい口にしてしまったけど、無作法を詫びさせてもらうよ。

(そろりそろりと撫で続けながら、楽しげに)
うんうん……確かに柔らかで良い毛並みだ……。健康状態も悪くは無さそうだし、この子も幸せに暮らせているのかな。
共に暮らす者には縁というか絆というか、何かしらの目に見えない繋がりがあるのだろうね。血の繋がりなどなくても、言うなれば運命のような何かが。
それを君がアイリスにも感じるというなら良い関係を築けているんじゃないかな。
他の世界の猫は……うーん……概ね此処の世界と変わらないと思うよ?たまに二足歩行してたり羽が生えてたりもするけど(しれっと)

(自慢げな口調で上機嫌に)
ふふっ、身内褒めをする訳ではないけど、狼はとても素晴らしい生き物だよ?家族や仲間を大事にするし、賢いし強いし、獣としての誇りも持つしね。
まあ毛並みのふわふわ感に関しては、今日の所はアイリスの方が勝ってるかもしれないけどね。十分に手入れをしっかりすれば狼だって…。
それにしても本当に遠慮してくれなくてもいいんだけど……気に入って貰えたならそれはそれで嬉しいよ。この家の雰囲気とかは私も気に入ってるから。
(少し恥ずかしそうに微笑む)
そ…そうですか。それなら、良いのです。いえ、褒めて頂き、ありがとうございます。
容姿も匂い?も、気に入って頂けるのであれば、誇れるものです。何かに利用できないかとついつい考えてしまいますが…う、うーん、やっぱり少し気になります!後でお風呂貸してください…!

幸せであるなら、私としても嬉しい限りです。はい、少なくとも、いい友人であることは間違いありません。
二足歩行…?羽…?見てみたい…ですね。すごく気になります。(興味を示す)

ふふ。毛の柔らかさで猫と競わずとも、おっしゃる通り、犬種には犬種の良さがあります。猫は友人、隣人が良いところですが、共に過ごした犬種はパートナーとして、人の役に立つこともできるとか。まあ、狼については、私には詳しいことはわかりかねるのですけれど。
ふふ。私は旅人ですから、多くの変化は残さないのが一番なんです。その場にあった特色を、そのまま楽しむ。もちろん、吟遊詩人である以上、ときには手も入れますが、元々が持つ良さを無くすことはしません。…なんだかんだ言いましたが、私もこの雰囲気は好きですし、ね。
お風呂?別に構わないけど、洗うと折角の匂いが落ちてしまわないだろうか……(変な心配)
いや、でも体を清潔に保つのは生き物としても重要だしね。うん、後で場所を案内しよう。寝る前にでもゆっくり疲れを癒すといいよ。

(興味を惹けた事に喜ぶような口調で)
おや、目の色が変わったね?ふふっ、君もいつか別な世界に行ける日が来たら探してみるといいんじゃないかな。ああいう子たちは案外堂々と文明を築いてたりもするから。
けどもしかしたら、まだ見つけていないだけで二足歩行の猫も羽の生えた猫も、実は既にこの世界にも来てたりしてね?
猫という生き物はどういう訳か、いつの間にか色んな場所に居たりするからね。

(この雰囲気は好き、との言に)
そうか、うん。そう言ってくれるのはありがたい事だね。
吟遊詩人……あぁ、だから「旅の中途」と。ありのままの世界を見て周り、ありのままを楽しみ、その素晴らしさを謳う。美しい生き方だね。
傍観とはまた違う、他を愛でる生き方には敬意を表するよ。
…落ちる匂いなら、私の匂いではないのでいいんです!
ありがとうございます。寒い湖での水浴びはこの時期堪えますから、本当助かります。

…ああ、そうですね。それもありえます。この世界、よその世界と比較してどうかは分かりかねますが、おかしなものはたくさんありますからね。
いずれの世界にも人が居るように、犬が居るように、猫も居るのでしょう。この辺りは不思議ですね。私のような有翼の人種が居ない世界は多くありますが、カオスシードや猫の存在する世界は聞く限りほとんどがそうですし。
すると、案外マルベートさんのような存在が居る世界は結構珍しいのかもしれませんね。他に有翼の人種というと…ああ、そういえば、知り合いに本当の天使と呼ばれるような方も居ました。一方で、そういった存在が空想上のものであるとする世界もあるとか。…世界渡りの旅人さんたちのお話は、こういった面白い話が良く聞けますね。

(少し照れ笑う)
…敬意、大げさですよ。私は私のしたいことを、したいように続けるだけです。美しさを謳うのは、生活のための路銀を得るため。もちろん、この生き方が好きであることに偽りはありませんが、実際は、泥に塗れ啜るような、そんな生き方ですから。
私としては、ひとつところ、生活をするに好ましい場所を見つけ留まり、そのことを自信を持って語るマルベートさんのような生き方こそ、素敵だと思います。
ははっ、それもそうだ!君自身の匂いなら落ちないから安心だね!
寧ろお風呂上りの方が良い匂いがするかもしれない。よし、湯上りは是非私のお部屋においで。取っておきのワインも出すから、ね?(少し冗談めかすように)

世界のあり様というのは本当に不思議だよね。全く違うのにどこか似ていたり、ふとしたものにも故郷の面影を見たりもする。何処にでもいる猫や人間の事から考えても、幾千と分かたれた世界でも根っこの部分では繋がっているものがあるのかもしれないね。
私のような存在……確かに少しばかり珍しいのかな。少なくともこの世界の純種にはいないようだし、架空の存在だと言われてる世界にも一時期居た事はあったね。別にそれが不愉快なわけではないけど、改めて考えると「完全な同族」があまりいないというのは少し寂しい事なのかもしれない。
(天使、という部分に気付いてピクリと羽を動かし)………うん、天使?それは比喩でなく、本当に本物の?

(ぶんぶんと手を振り)いやいや、大げさなものか!
自分のやりたい事をしっかりと理解して、泥に塗れてでもそれを貫く。理想的で美しい生き方だよ。獣も人もそうあれかしと思うね。
私も勿論自分の生き方に誇りを持っているけどね。互いに違うけれど互いに素敵だと、そう言い合えるのであれば何よりだ。お褒めに頂けるなら、光栄だよ。
(嬉しそうに微笑み)
…んん、なにか特徴的な匂いがするというのであれば、今後隠す方法も考えないといけませんね。旅の中途で、特に街の外では致命的ですし。…まあ、おいおい考えるとしましょう。
ふふっ、それは大人の皆さんにはとても魅力的な提案だったのかもしれませんが、残念です。私を誘うには4年ほど早い誘い文句でしたね。(少し目を細めて微笑む)

根の部分でつながっている、ですか。…それがもしも本当にそうであれば、世界を渡るヒントとなるかもしれませんね。根の部分、異世界の共通した種族…そして、世界渡りの集まるこの世界。……もう少し魔法に詳しい人ならあるいは何かわかったりしないでしょうか。
(同族が居ないのは寂しいに対して)…あ、少し無神経でしたね。失礼しました。異種であれ、こうやって語らったり、あるいは寄り添ったり(アイリスを軽く撫でる)、そういったことで寂しさを感じなければ、それがきっと理想ですね。私も、私と厳密に同種の飛行種は、親や親類しか知りませんから、血に寄らない関係性の尊さは理解しているつもりです。

…ん?はい、天使であると、そう聞いています。元の世界ではそうであったとか。私の知る英雄譚の天使の姿とはかなり異なるものですが、それによって天使ではないとは証明できかねますし、わざわざ疑うこともないので、きっとそうかと。

(少し驚きを見せるが、すぐに笑う)
…ああ、はい。そうですね。本当、言葉が上手なのですから。そう言われてしまうと、本当に大げさじゃないように聞こえてくるじゃないですか。定住する方からそのように言うのを聞いたのは4度目です。そのように思って頂けるのは、私としても光栄ですね。ありがとうございます。
(愉快そうな表情で肩を竦めて)
おや、それは残念。それじゃあ君が大人になったら改めて誘わせてもらおうかな。

ふむ、そうだね。「世界の真理」などと言うと大げさに過ぎるかもしれないけれど、案外本当に的を得ているのかもしれない。多元宇宙の研究家などがいるかは分からないけど、その辺に詳しい人が居れば訊いてみたいものだね。
(謝罪に対して、ゆるりと笑い)あぁ、いや。気にしなくていいんだよ。同族が居ないといっても仲間がいないわけでもないし、また同族でなければ友になれないわけでもない。君の言う通り、血に寄らない繋がりというのも確かにあるしね。
(アイリスを撫でる様子を見てぽつりと)……重要なのは、そうだね。愛があるかどうか、じゃないかな。

成程。まあ天使達の姿は世界によっても違うし、その役割やあり様によって変わるものだからね。伝聞と異なるというのも、ある種納得だよ。
しかしそうかそうか……天使……清らかな心に美しい翼と……甘美で極上な……。うんうん、夜の入りに相応しくお腹が空いてくるような話題だね?
(口寂しさを誤魔化すようにお茶をこくりと飲み)

へぇ、4度目!ふふっ、どうやら君は良い知人達に恵まれているようだね。
他人の生き方を認め、尊重するのは本当に大事な事だよ。それを互いに出来るというのならば、尚良い。ローレットの依頼などではどうしても相容れない哲学の相手とぶつかる事もあるけれど……分かり合えないというのは、悲しい事だね。
はい。どなたか詳しそうな方に出会いましたら、教えてくださいね。
…愛があるかどうか、そうですね、違いありません。逆に言うのであれば、例え同種でもそれがなければただの他人なのですから。友愛、親愛、恋愛、いずれにしても、生ある者が関わり合う理由には十分ですね。

はい。もとより私にとっての天使の定義は空想上のものでしたから。…これも先程の話に合わせるのであれば、どこかの世界の天使の姿が、この世界に広がったものなのかもしれませんけれど。
お腹…ああ。そういえばお夕飯もまだでしたね。会話ばかりに華を咲かせるのも良いものですが、せっかくなので何か作りましょうか。高級なレストランとはいきませんけれどね?。

…はい。私は本当に出会いに恵まれています。認め合える方、もしかしたら上辺だけかもしれませんが、それでも、そのように仰って頂けるのはとても嬉しいことです。あまり理解される生き方はしていないものですから。
そうですね。分かり合えれば、討伐せずに済みます。そう思うと、少々惜しい想いもあります。割り切るしかないのですけれどね。
ふふっ、そうだね。愛とは何と偉大なものだろうか。
あればどんな間柄であろうと血の繋がり以上の繋がりを生み出し、なければ確かにあった繋がりさえもなくしてしまう。
勿論なくても生きる事は出来るのだろうけど、そんな人生はあまりに寂しいだろうね。世界を美しく輝かせる為には重要なエッセンスだ。

(うんうんと頷き)
正しく。けれど「割り切るしかない」と分かっていても、割り切れないものもあったりしてね。
まあ意気投合出来る人ばかりと会っていても詰まらないのだろうから、そういう思想の違いから生じる諍いも世界の味として受け入れるのが良いのだろうね。
ほら、料理だって甘いばかりではね。苦味や雑味もたまにはなくては。

(何か作ろうか、との言葉に)
おっと、ルミリアは料理が得意だったりするのかな。
他人の作る料理は興味があるね。客人に食事を作ってもらうというのも少々厚かましい気はするけど、確かに時間も良い頃合だし……折角だ。何か軽くお願いしてもいいかな?
私の家にあるものなら何でも使っていいからね。一通りの調理器具はあるし、備蓄の食料も木の実とか干し肉程度なら多少はあるはずだから。
キッチンの場所は、えっと、そうだな。ちょっと失礼して……。
(席を立ち、廊下に出て暫く後、一匹の黒毛の狼を連れて戻る)うん。この子が案内してくれるよ。
1人で居ることは好きですし、良いことです。しかし仰る通り、1人きりで生きるのはやはり寂しいですからね。何より、他者と関わることは楽しいことも多いですから。

種の違い、生き方の違い、考え方の違い、視点の違い。他者との相違は、時に苦しい思いや哀しい思いももたらします。しかしそういった相違は同時に、私たちに何かを気づかせてくれます。それを気づかずして生を終えるのは、あまりにも勿体無いようなこともありました。
思うに、世界は初めから美しいもので多く溢れています。それに気づけるように見聞を広めていく過程で、だんだんと世界が綺麗に見えるのだと私は思っています。少々詩的ですけどね。

…まあ、ここまで言いましたが、それでも私は、苦味や雑味は、なくてよいならないほうが理想だと思いたいのですけどね。痛みは好きではないですから。

こう見えても旅人、一人暮らしには慣れています。もちろん料理を生業とする方々には遠く及びませんが、一般的な技術はあると思っています。はい、お任せくださいませっ。
今晩は野宿のつもりでの用意があったものですから、食材についてはこちらでいくらか…あ、木の実ということはスパイスもいくつかあったりするのでしょうか?もしよろしければ、その辺り少々拝見させてもらうかもしれません。

(少し感心し、楽しそうな様子)
…ああ、狼さんに道案内を受けるのは生まれて初めてですね。よろしくおねがいします。
…では、20分程度、席を外しますね。
(世界は初めから美しいものに溢れてる、との言に)
そうだね。それは至言かもしれない。流石は詩人だね?

しかしね、痛みもいいものだと私は思うよ。
「グロテスクな美しさ」というものもあるし、腹黒い想いや邪悪な願いも極まれば美しいものさ。
それにこの美しい世界がひとつの生き物だとするならば、綺麗で美味しいピンク色の肉や心臓だけを寄り好んで食べるよりも、悪臭に塗れた腸や泥に塗れた足の先までもしっかりと愛して、丸ごと噛み砕いてあげたいじゃないか。
……(こくりと一杯お茶を飲み)まあ勿論。好みは人それぞれだけどね。不味いものは不味いし、痛みを好まないのも理解は出来るよ。

(楽しそうににやりと笑って)
ほう、それは楽しみだね。では旅人の料理の手腕、お手並み拝見といこうかな?
私も料理は嗜むものだから、些か以上にわくわくするね。流石にあまり専門的な調理道具はないけど、まあ専門的な物は野営では使わないだろうし問題ないかな。
調味料なんかは私の好みで選んだものが多いけど、香りの良いハーブ類とかは色々と揃ってるよ。食材はそこまで豊富とは言えないけど、木の実に茸類、干した果物に干し肉、フォン用に骨とかならあるかな。遠慮なく何でも使ってね。

(少し冗談っぽく)
ふふっ。「送り狼」という言葉もあるしね?狼は実は道案内も得意なんだよ。
さて、ではゆるやかに楽しみに、君の帰りを待つとするよ(ひらひらと手をふり)
(少し得意げに)
はい、そのことを気づくきっかけを作るのがお仕事ですから。

(口元に手を寄せ考える仕草)
ふむ。痛みなくして成長はありえない…というようなお話ではなさそうですね。
あくまで痛み、総じて人が邪悪と呼ぶものそのものを楽しむというのは、私には難しいことかもしれません。苦しければ助けを求めてしまいますし、苦しみの渦中に居るものを見て見ぬふりもあまり得意ではありませんから。
…しかし……あるいはそれらにも美しさを見いだせるのであれば、その世界は理屈として理解できないものではありません。苦しみも、楽しみも、総じて人それぞれ。場合によってはどちらも全く同じ事項に内在することもあるのですから。

(時間を置き、湯気の立つ皿をトレイに乗せて運んでくる)
お待たせしました。ふふ、なかなか魅力的な道案内でしたよ。これは猫では中々見れませんね。
手持ちのものもありましたが、いくつか茸と木の実、それとハーブを使わせていただきました。
(皿の上には香ばしく焼けたパイがある。8つに切り分け、そのうち1つを小皿に乗せて机に置く。)
数種のきのこ、ベーコン、それと木の実を合わせて焼き上げたパイです。これを私に教えてくれた方は、シエニピーラスと呼んでいました。野宿であれば煮込むつもりでしたが、せっかく設備がありますから、私の好きなものを作らせていただきました。お口に合いましたら幸いです。
(独りの間、微笑ましい物を思うような遠い目で思いを馳せ)
ふふっ、優しい事だ。そういう生き方を選ぶ子は今迄も幾人か見てきたけど、それはそれで中々に茨の道だと思うのだけどね。優しくあり続けるというのも大変だよ。
何せこの世は邪悪に塗れているものだから。私にとっては実に住み良い世界なのだけど、君達にとっては……どうなんだろうなぁ。

(戻ってきたルミリアを笑顔で出迎え)
やあ、おかえり。我が眷属の道案内に不便がなかったなら何よりだよ。
(皿を見て顔を綻ばせ)と、パイとはまた洒落た物を!うん、良い香りだ!
シエニピーラス?聞いた事のない料理だけど、これは見るからに美味しそうだね。「ある物なら何でも」とは言ったけど、随分と色々な材料を上手く使ったようだ。
ルミリアの手持ちの食材も足したとは言え、我が家の備蓄でこういうものも作れるとはね。今度是非作り方を教えて欲しいものだよ。

それでは早速頂くよ。君も一緒に食べようじゃないか!
(パイを手に取って食べ)んん、成程。さくさくとした歯応えに、ハーブや肉の香りがふわりと立って……実に豊かで優しい味じゃないか。とても美味しいよ。君が「好きなもの」というのも、成程確かに頷ける料理だ。
(美味しそうな反応に嬉しそうに笑う。)
ふふっ。お気に召して頂けてよかったです。師は…えっと、この料理を教えてくれた方は渡り人……ウォーカーでしたから、この世界では聞き慣れない単語かも知れません。
私も理解できた言葉として言うのであれば、きのこのキッシュです。尤も、いろいろある材料を纏めて入れちゃったり、師のレシピも大雑把だったりで、作る度に内容変わっちゃうんですけどね。
…た、たまに失敗するので、今回は美味しくできてよかったです。

ええ、こういったものでよければぜひ。私もいろいろ教わりたいですし、一緒にキッチンに立って頂けると嬉しいです。
…私が知ってる料理には魚料理が多いので、釣りも教わってみたいかも。これはまた日が上がっているときが良さそうです。

送り狼、ふふっ。比喩でもなくその通りでしたが、知っていた言葉と比較すると、あの子はとても微笑ましく見えるものでしたね。それとも、油断したら後ろからぱくっといかれちゃったりしたのでしょうか?(少し面白そうに笑う)
彼らにもお礼をしたいところですが、残念ながら塩漬けの、彼らの身体にはあまり良くないモノしか持ち合わせがなかったのですよね。今度改めてお礼させてもらいませんと。
(満足そうに食べ進めつつ)
成程、それなら私の知らない世界の料理なのかもしれないね。
けどキッシュと聞くと馴染み深い。調理方法も材料も決して理解出来ないほど特異なものではないし、舌にもよく馴染むよ。
こういう料理にも「世界に共通する根」のようなものがあるのかもしれないね。
しかしレシピが決まってないというのは実に旅人的というか……微笑ましい所だよ。失敗した料理もそれはそれで見て見たい気がするね?

あぁ、「一緒に釣りを楽しむ」というのは良いね!素晴らしい!
魚が釣れればそのままキッチンに持っていって、教えたり教わったりしながら一緒に料理をして、ディナーまで楽しめてしまう。晴れた日なら風も陽も気持ちいいだろうし、丸一日楽しく遊べそうだね。
問題は……魚が釣れるかどうかかな。私の今日の運が悪かっただけである事を願いたいけど……ううん、どうだろうか……(真剣に悩みつつ)

あぁ、狼達は賢しいからね。私の言う事も聞くし、無闇に人を襲ったりはしないけど、内心では涎を垂らしているかもしれないよ?
それにほら、私も狼とは近しい存在だから。実は君をぺろりと食べたくてうずうずしているかもしれない(冗談を言うような口調で)
と、そうだね。この子達なら何でも食べるけど、あんまり塩気のあるものは健康には良くないのかな。普段好き勝手食べさせているからそういう視点は中々新鮮だよ。
(考えるように口元に手を当てる)
…そうですね。パンドラの影響というわけでもなくキッシュに関してはこの世界でも食べられるものです。しかし師も同じ言葉で説明していたということは、その世界でも馴染み深いものだったのかもしれません。食文化に関しても共通するのは興味深いものです。
ふふ、常に同じ材料を得られるとは限らないものですから、敢えて厳密なレシピを作っても使えませんからね。…し、失敗作はいけません。料理と言えるものではなくなったりすることもありますから。

(悩む様子に微笑む)
ふふっ。釣れないのであれば、ただ日がな一日、ゆったりと笛を奏でたり、会話を楽しむだけ、ということになってしまいそうですね。…それはそれで良い休暇となりそうです。
ぜひ、マルベートさんの知る料理も教えてくださいね。できるならば、出身世界の料理だったりすると嬉しかったりするのですが、いかがでしょうか?

残念ながら、それ用に飼育された鶏とは違って食べるところも少ないでしょう。この白はそれを連想するかもしれませんが。(冗談めかしながら)
今を生きるか、明日を生きるかの違いでした。余計なお世話だったかもしれませんね。長くを生きるではなく、今を生き延びるのであれば、長期的に身体に良くない食べ物に気を使うことは難しいですから。…まあ、今後与えるのであれば、意識していただけるくらいで、十分です。
ふふっ、失敗してても食べられるのであれば十分十分!多少焦げたり味付けが奇天烈だったりするくらいなら、何の問題もないよ。
ほら、それこそ私は「悪臭に塗れた腸や泥に塗れた足の先までもしっかりと愛して」楽しむ口だからね。何であれ楽しむ対象、掛け替えのない興味の矛先という訳だ。
まあしかし、美味しく作れてるに越した事はないけどね。今回のこれのように…(ぱくぱくと食べ進めつつ)

(ゆっくりと過ごす一日を想像して、楽しそうに)
あぁ、成程。それもいいかもしれない。きっと凪のように穏やかに時間が流れて、何も特別な事がなくても特別な一日になる事だろうね。
私の世界の料理となると……(思い出すように指を宙でくるくる回し)うん、簡単なものなら教えられそうかな。君の好みに合うと良いのだけど。
どうしても手に入らない調味料なんかもあるけど、まあ何とかなるはずだ。料理に本当に大事なのは材料じゃなくその精神だしね。

(冗談を重ねるように、けれども熱を込めた口調で)
鶏!確かにあの子らも白いし美味しいけど、君とは比べるべくもないよ!
自然のままに生きて世界の美しさを存分に謳う極上の君と、食べられる為に不自然に超え太らされた鶏のどちらが美味しいか、考えるまでもないじゃないか!
……(こほんと咳払いをして)んん。まあそれはそれとして。
私の性分としては「今を楽しむ」事を重視するのが私の好みではあるけど、長期的な視野が大事だと言うのも良く分かるよ。不摂生で体を壊しては本来楽しめるはずだった時間も楽しめなくなってしまうからね。
野菜……はいいとして、たまには摂食させてあげようかな。健康管理も主の務めだしね。
…もう、失敗作を欲しないでください。(困ったように苦笑)
通常の食材を通常通り調理する上で失敗することはほとんどありえません。例えば、火にかけると爆発するでしたり、変質してものすごく臭くなってしまうでしたり、そういった奇天烈な食材の想定外の反応でもない限り、失敗はしません。…魔物を調理して、ダメだったこともありますし。ともあれ、たとえ興味があっても、食べられたものじゃあないんですから。

(うんうん、と頷き肯定を示すよう微笑む)
釣れるのが理想ですけどね。できれば、美味しく食べられる魚を。淡水の物は中々当たり外れがありますから、味見して一喜一憂するのも楽しそうです。…しかし、マルベートさんは、どのような魚でもある程度以上に美味しく食べられるよう処理できたりする、のでしょうか?食に対する好奇心や探究心は、中々に高いものとお見受けします。

(小首を傾げておどけてみせる)
さて?確かに籠の鶏と比較して遥かに味わい深い生き方をしてきたつもりですが、実際の味はどうなるやら。確かめようはないのですけどね。
ええ、その生き方は否定しません。というより、私自身も、先よりも今を重視するような人ですから。今を大事に、そしてその今が長く続くように、我儘な私の生き方です。もっと、いろんな世界を見て回りたいですから。…尤も、旅人や、冒険者、それらが長生きできる生き方であるとは、思ってないですけどね。
…ん、時々、たまに、気が向いた時、それくらいでいいと思います。彼らと彼らの先を共に案じる今もまた、きっと楽しいものだと思いますから。
(お茶を一口啜った後、愉快気な口調で)
ふふっ。まあ半分冗談だよ。魔物料理とか、正直な所かなり気になるけどね。

(食に対する好奇心云々に対し)
おや、見抜かれているのかな。まあでも、そうだね。
「食べられるものなら何でもいい」などと無粋な事は言わないけど「何でも食べれる」とは言うよ。臭みのある魚なら臭みのある魚なりに、毒のある魚なら毒のある魚なりに、料理の方法は幾らでもあるというものだ。
勿論美味しく食べられるに越したことはないのだけど……あぁ、けど大体の魚ならアイリスも食べるだろうか。猫は魚とか、好きだよね?それとも好き嫌いとか、結構あるのだろうか?

(少し怪訝な顔をして、はっと気付いたように取り繕い)
ん?別に味の確かめようがない訳では………と、失敬。何でもないよ。
でも我侭なのは良い事だね。それを軽んじるわけではないけど、きっと長生きより大事な事だってあるさ。自分の哲学、自分のプライドを貫くのは大事だよね。
(思考するように一時言葉を噤んだ後)……しかし、そうだね。未来の事を案じるというのも大事……なのだろうね。時間が膨大にある身からするとあまり考えない事なのだけど、考えてみるのも楽しいかもしれない。
…冗談は半分だけなのですね。全く。(呆れたようで、しかし嫌ではなさそうに苦笑)
まあ、食べられなさそうなものもから、空を飛ぶバニラアイスのようなものまで、食という視野で見ても魔物は多岐にわたりますし、動物との差はさほどないのでしょうけれどっ。

その調理の技術は非常に興味深いものです。美味しいものは高級レストランに入れば簡単に食べられます。しかし、私にとっての需要は、あるものを美味しくできる技術ですから。
…ん、そうですね、彼女…アイリスがあまり好き嫌いをする姿は見たことがありません。尤も、猫は元々肉食の生き物なのに、肉類より魚介の方が良く好む様子があるのは困りものですが。魚介は猫に有毒なものも多いですから、気をつかいます。

(少し小首を傾げる)

そうですね。短いにせよ、長いにせよ、後悔なしと締めくくれるよう生きたいものです。…ふふ、しかし、こんな話してると、年寄りくさいと笑われてしまいそうですね。
マルベートさんは、定命の…寿命のある種族ではないのでしょうか?そうであるなら、少々羨ましくも感じます。それはそれで、苦労も多いのかもしれませんが、長く若くいられれば、もっと広く、時間をかけて世界を旅することもできますから。
(少し驚いたように目を開き)
空飛ぶバニラ……そんなものも?
あぁ、でもそういえば生きてる海苔弁当とかも見た事があるし、明らかに衣類みたいな見た目の生き物も居ると聞いた気がする。
『魔物』と言っても本当に多種多様なようだね(うんうんと頷きつつ)

(まんざらでもなさそうな声音で)
ふふっ、流石に高級レストランに比肩し得るとまでは思ってないけどね?幸いにも経験を積む時間は山ほどあったもので、それなりの味は保障するよ。
アイリスに好き嫌いがないのは良い事だ。まあ猫も獣なのだから、好き嫌いがあったら大変なのだろうけど。
しかし猫が魚好きとなりがちなのは、そういえば何故だろうね。小型の獣だから単純に野での狩りが難しいというのもあるのだろうけど……魚だってそこまで捕るのが楽って訳でもないしなぁ。
分け隔てなく食べるってだけで、内心は食の好みとかもあるのかな(アイリスをまじまじと見つめつつ)

成程、『年寄りじみた』というのは確かに。ルミリアはまだ若いのだから、こんな事を考えるのにはまだまだ早かったかな。
私は……ううん。説明が難しいけど『一時期不死だった』って所かな。けどちゃんと生き物として産まれてきてるし、今は定命の存在でもあるよ。
不死と定命。永遠に生きるか否か。どちらも経験した身からすれば、どちらも其々素晴らしいものだと思うけどね。結局は只の「ないものねだり」なのかもしれないよ。
魔物、というのも実に曖昧な表現ですしね。
例えば狼が居るとして、私たちは狼という動物を知っているからそれを狼と認識できます。しかし、それを狼と知らぬ世界で、例えば初めて出会った人が偶然空腹の狼に襲われたとして、すると狼はその世界では全て魔物として扱われてしまうでしょう。ただ、そういった世界でも狼たちと心を通わせられる者は必ず居て、そのとき狼たちは狼になれるのか、あるいは、共存した人と共に魔物として駆逐されてしまうのか。魔物の定義は、曖昧で流動的です。(少しだけ寂しそうな口調で締めるが、直後からすぐに興味深そうに、楽しそうな声音に変わる)
…しかし、食べ物によく似た、というより、討伐後はそのものになるような生き物が多いような気はしますね。それらの生き物を模して食べ物を作った、のであればわかるのですが、そういった話も聞きませんし、不思議な現象です。

(湖の情景を思い出すため、目を閉じ、楽しげに微笑む)
では、是非今度はいただかせてもらうとしましょう。そのためにはしっかり私も釣り上げないといけませんねえ。釣りは見よう見まねの技術しかありませんし、中々、普段の依頼よりもはるかに大変なお仕事となりそうです。
…さて。(丸くなるアイリスの頬から首元にかけてを優しく撫で)
私自身も猫を語るほど多くを知りませんし、彼女たちも多くを語らないのでその辺りも謎ですね。猫の狩りは、待ち伏せの狩りです。彼女たちに気づかずに近づいた獲物であるならば、地上も水上も変わりなく、例えば草原の兎も、水面付近の魚も、似たようなものなのかもしれません。もしかしたらアイリスは、川での狩りに慣れた猫、であったかもしれませんね。

(撫でる手を離す。アイリスは少し顔を上げ、Lumiliaの様子とマルベートの様子を伺うように顔を向ける。すぐに小さくあくびをし、また眠るために丸くなる)

”ないものねだり”…なるほど、両方を経験したマルベートさんの言葉であれば、説得力の強い言葉です。両方を経験しなければ、どちらが良いかなんて比べることもできない。であれば、たどり着けないものを羨むより、今の自らの境遇を楽しむべきなのでしょう。
…とはいえ、もしそうなれる機会があったら、やっぱり私は好奇心を抑えることはできないのでしょうけどねっ。
(理解を示すような穏やかな口調で)
獣は獣。人も狼も鳥も魚も全て等しい生命ではあるのだけれどね。
異端を「魔物」とする区分けも、まあ理解は出来るけど、その「魔物」から見ればそれ以外の獣達もとんだ異端なのだろうね。彼らがどのような目で世界を見ているのかは分からないけれど、少し興味を惹かれるね。
しかし、確かに。倒した瞬間に料理のようになる生き物もいたし、あれらの組成は本当に謎と言うしかないね。
誰かが意図的に作った魔法生物ならまだ分かるのだけど……もしかしたら大昔に作られたそういうものが野生化して今の姿になったのかな。

待ち伏せの狩りか、成程。種族変ればと言えばいいのか、やはり私達のやり口とは大分変わるものだね。
しかし「川で待ち伏せの狩り」と考えると、川縁でのんびりと時間を潰すアイリスの姿が目に浮かんでしまうな。この子達にとっては「狩り」というより「釣り」という感覚なのかもしれない。
案外「捕るのが楽しいから魚を好む」なんて事もあったりしてね。

(まどろむアイリスを見て微笑ましそうに)
おや、アイリスはおねむの様子だね?君に撫でられて気持ち良さそうだ。
(冗談を言うように愉快そうに)ふふっ、しかし好奇心旺盛な所はルミリアも大概猫っぽい気もするよ?一緒に暮らすと性質が似てくるというのは、強ち俗説でもないのかもしれないね。
私が永遠の命を与えられる立場にあればいいのだけど、残念ながら今となってはとてもとても…。
まあいつか何処かで味わう機会があれば「不死」も堪能してみると良いよ。あれはあれでとても心地よいもので、病み付きになってしまうよ。
造られたものというのは、確かに説得力のある説です。あの生き物たちの造形は間違いなく、私たちの作る料理そのものなのですから。ほとんどのケースでそれを、そして生態を詳しく追うことは残念ながらできないのですけどね。
…あるいは…人間に捕まることを目的として擬態しているケースも考えられる、でしょうか。尤も、それをして食べられることで彼らに何のメリットがあるのかは不明ですが。(肩をすくめて見せ、苦笑)

どうでしょう?私たちにじゃらされている彼女たちが、それを生きるための練習と捉えているのか、遊びの範疇と認識しているのか、私たちでは分かりかねますね。私個人の感想としては、少々残酷なようではありますが、見ている限りでは、狩りを積極的に楽しむ様子はあると思います。愛らしさで忘れがちですが、猫、いいえ、肉食動物の性というところなのかもしれません。

…人懐っこいのは、そういう性質なのか、あるいは、元は飼われて居たのかも知れませんね。

さて、猫っぽいというのは私にしてみると褒め言葉ですが、その大本は師かもしれません。好奇心が強く、ふらふらとしていて、気ままに生きる人でしたから。私も、そんなあの方に憧れましたから。…となると、アイリスとは類は友を、かもしれませんね。(楽しげに過去に思いを馳せる)
ふふっ。機会があれば是非。少なくとも定命のままでは世界を回りきることは難しいですから。迷わず不死を、得てしまうかもしれませんね。
「食べられる事を目的に」というのは……成程、そういう考え方もあるのか。
確かに動物としてのメリットは全く思いつかないけど、一種の植物、例えば鳥に食べられるために赤くなる木の実のようなものと考えれば……いやでも構造が複雑すぎるし……そもそも繁殖の過程も……繁殖……?
全く、考えると頭痛になりそうだね(楽しげながら苦笑して)

(うんうんと頷きつつ)
そうだね。見た目も性格もそれぞれだけど、肉食動物はやっぱり肉食動物だよ。他の生き物の命を奪わないと生きていけない事を本能でしっかり理解しているのだろうね。
その上での生き方を、或いは残酷さを楽しんでいるとでも言うのだろうか。何にせよ獣としての本分を全うするように生きるのが性に合うのかもしれないね。

(「褒め言葉」との言に嬉しそうに笑いながら)
ふふっ。可愛らしいものね、猫。
しかし成程。少し違うのだろうけど「子は親に似る」というやつかな。
師匠さんの奔放さをルミリアが受け継ぎ、アイリスもそれに似てきたのかもしれない。とすると……アイリスも君に憧れていたりしてね?
しかしそうなると、私もかつて憧れた何かに似ていたりするのだろうか。あまり思いつかないけれど、さて誰に似ているのだろうね…。
(昔を懐かしむように、少し遠い目で)
繁殖……のために食べられているというのは、そうですね。少々怖気がしますね。
混沌生まれのわけのわからないことも含めて混沌だと思い、細かいことは気にしないことにしましょう。(釣られるように苦笑)

私たちより見れば、その狩りの模倣もたまらなく愛おしいものですが、仮に自らが狩られる側になるなら、そのようなこと言っては居られないモノ、その模倣なのですよね。
とはいえ、他の生命で生きているのは猫に限った話ではありません。肉食の動物の営みのみを残酷と表現してしまうのは、少し不適切であったかもしれませんね。私自らも、狩りをして食料を得ることは良くあるのですから、棚に上げるのもおかしな話です。

はい、自由で奔放で、きままで素直で、愛らしい。そのように形容されるのであれば、私としては光栄と言う他ないというものです。(楽しそうに微笑む)
アイリスが私に…そうですね。考えたことはありませんでしたが、ありえない話ではないのかも知れません。彼女は特別何かあったわけでもなく、気づけば付いてきていた子でした。それを仮に人に当てはめるのであれば、容姿や生き様、あるいは技術に一目惚れをし、押し掛けて弟子入りをお願いする姿に似ているのかもしれません。
…尤も、彼女たちが何を考えているのかはわかりませんから、結局ただ、本能的に生き残るためについてきたというだけかも知れないですけどね。これも確かめる術は私にはありません。

少なくとも、私の知り合いにはマルベートさんと似た方はご存知ありません。とすれば、その似ている誰かもとても個性的な方なのでしょう。…いずれマルベートさんの居た世界や出会った人々とも触れてみたいものです。
(静かに考えるように、しみじみと)
正しく、自然の営みというやつだね。倫理や感情を超えた「摂理」なのだろうと思うよ。
残酷に感じる事も別に間違ってはいないのだろうけど、それを忌避するのは自然の生き物としては、何というか、不自然に感じるね。自分がその残酷性を向けられる時になっても、足掻きの中に納得を得られればいいのだけど。
今日日植物ですら別種の動物を襲う種があるくらいだし、残酷性こそ「生命の環」の重要な要素なのかもしれないとすら思えてしまうな。

「猫は気まぐれ」とも言うしね。気まぐれに誰かに焦がれて、気まぐれに生きている部分もあるのかもしれない。もしそうなら、何とも楽しそうな生き方だね?
しかし猫が実際どんな事を考えているのかとかは……私もよく分からないなぁ。表情豊かに見えて全く読めなかったりするし、行動も正しく「気まぐれ」だよね、この子達。
君達ともお喋りがしたいんだよ、私は。そのうち気まぐれに話しかけてくれたりはしないかな?(アイリスに向けて手を差し出し、顔の前でふりふり)

(少しきょとんとしたような雰囲気で)
おや、個性的……かな?ううん、自分の事は自分では分からないものだね。
しかし私の故郷は是非とも自慢したいものだよ。人気が多いとは言えない世界だけど、それはそれ。心地よい寂寥感と退廃の美しさは実感できるはずだからね。
あちらで帰りを待ってるであろう私の眷属たちも、実に良い毛並みの子たちだよ。
ん、全ての人が狩りをすることは確かにありませんが、必ずしも誰かが代わりに請け負っているものです。それも、革など、生きるために必ずしも必要ではないことのためにも、行われていることです。忌避するのは不自然、そのとおりに違いありません。
…しかし、多様性というのは不思議なものですね。多くの植物は、大地と太陽から生きる糧を得ます。であるのに、あまり自由に動かない身体で動物を誘い、捕食する。実に不思議な生き方です。

ふふっ。はい、私は楽しく生きさせてもらっています。(自信ありげに微笑み、頷く)
狼とは、お話できるのでしたっけ?それはそれでとても羨ましく思うのですが、確かに、猫がどのような言葉を紡ぐのかは特別興味を惹かれますね。もしかしたら、話せるけど話さないだけだったりして。なんて。

(丸まり目を閉じるアイリスも気づいてはいるのか、耳をパタパタとさせ、尻尾の先を軽くほんの少し持ち上げる。)

はい。少なくとも、私の今までの知り合いには似たタイプの方は居なかったですね。
ふむ、なんともさみしげな雰囲気のある世界のようです。とはいえ、今まさに国同士、あるいは生き物同士で争っているような、落ち着いて旅のできない世界を除いてしまえば、どのような世界であれ新しい発見を楽しむことができる自信はありますね。…人の少ない世界というのもまた、自分のペースで旅を続けられて良さそうです。
待ち人……いえ、待ち狼でしょうか。いつか帰ってあげないといけませんね。寂しくしてるかもしれませんから。
(うんうんと頷きつつ)
そうだね。全ての動物には等しく罪がある。それこそ避けることの出来ない「原罪」というやつだ。
耳を塞いだり目を紡ぐ事は簡単だけど、それよりも罪をしっかりと受け止めて、その上で自分の生き方を貫く事の方が大切だと私は思うよ。
……しかし動物を襲う植物の性質に関しては、やはり不思議だね。
もしかしたら不向きだろうが不必要だろうが、植物達も「楽しみ」の為に狩りをしているのかもね。
だって土の上で日を浴びて水を飲むだけの生活なんて、私だったら退屈で仕方ないだろうし。それは無理をしてでも狩りのひとつくらいしたくなるというものだよ(くすくすと笑い)

あぁ、いや。眷属の子とは話せるけど、それ以外の狼とは話せる訳ではないんだよ。そもそも厳密には同種という訳でもないしね。
猫は御伽噺とかだと可愛らしく話すイメージがあるけど、どうなんだろうね。少なくとも語尾に「にゃん」とかは付けそうにないけど。
猫にとって必要なときが来れば、話してくれたりするのかな?けど「わざわざ話す必要がない」というのも何処か信頼されてるような気がして悪くないよね。
(アイリスの様子を見て微笑ましそうに)

(思い起こすように目を瞑り)
寂しげな世界……そうかもしれない。けど本当に静かで美しい世界だよ。
君の言う通り落ち着きのない世界というのも確かにあるからね。それに比べれば戦争もないし人災もない。大きな変化もなければ自然の摂理の枠を外れた憎しみや哀しみもない。
少なくない犠牲の上に成り立ったものではあるけど、真に平和な世界と言えるかもしれない。
でも、そうだね。あの子達には寂しい思いをさせてしまっているだろうか……。うん、必ずいつか帰ってあげないといけないね。
ふむ。日を浴びて水を飲む。休暇としては魅力的ですが、確かに、ずっととなれば退屈ですね。彼ら狩りをする植物が、そういうことで、という考えを持った上で進化した者たちであるというのは、にわかには信じられませんが、知性がないことが証明できるわけでもなし、やはり真実は彼らのみが知ることですね。

おや、厳密には狼というわけではなかったのですね。ふむ?となると、旅人のマルベートさんがこの世界でも意識を通わせる種が居たということ……そういうわけでは、ありませんか。何か私の知らないメカニズムがここにも働いているようですね。(興味津津そうに狼たちを眺める)
話す猫、おそらく物語に描かれる彼らは、まさしく使い魔のような存在です。愛らしく、とこか気まぐれだけども手を貸してくれる……しかし一方で実際の彼女らの様子といえば、自分本位でものぐさで、わがままで残酷で…もしかすると、話さないのはそういったマイナスイメージを与えないための処世術なのかもしれませんね。正しく、猫を被るということです。
…ま、理由はどうあれ、好かれているのは嬉しいです。

全て終わってしまった世界と、言うのであれば、これからまた始まる世界でもあるのかもしれません。いつかまた賑やかさを取り戻す世界なのかもしれません。不謹慎な表現ですが、いっときの休暇のようなものとも言えます。今は止まっているとしても、未来は気になるところでもありますね。
(くすくすと笑いながら)
本当に、こればかりは植物になってみないと分からないか。
……いや。植物から進化した旅人がいれば或いは、聞いてみてもいいかもしれないね。何でもありの「混沌」なら案外その内会えるんじゃないかな。

私に限らず「悪魔」というものは大概何かしらの本性を持っていたりするものだからね。
鳥だったり馬だったり、生憎と猫は見た事がないけれどライオンなら居たような気がするよ。私はそれが狼だったという事だね。姿だけでなく、何かしらの性質も似通ってるのかもしれない。
けど何故そういう姿で生まれるのかは……そういえば何故なのだろう。別に願った訳でもないのだけど、まあ「産まれは選べない」と言うしね。

(これからまた始まる世界、の言に)
おや、これはまた素敵な事を言うね?流石は詩人だ。
「これからまた始まる」というのは考えた事がなかったな。どんな焦土からも草木が芽吹くように、私の故郷にもまたいつか人の声と活気に溢れる日が来るのだろうか。
……ふふっ。あまり想像出来ないけど、中々わくわくするね。
(少し思案し)
…なるほど、植物であった頃に自我があり、記憶があり、意識があるのであれば、そのことを覚えているかもしれないというところですか。非常に興味深い。出会えたときには聞いてみることにしましょう。

悪魔…伝承のうちには非常に高度な知性、あるいは力を持ち、自らの享楽を優先する魔の者。または、他者を堕落させる者。…少し尻込みする存在ですが、実際に会ってみるとあまり他の人と変わらぬようなのですね。それとも、ここが混沌であるからでしょうか?
…産まれは選べない。そうですね、誰しもが望んだ姿、境遇で産まれることはできやしない。ん、その後どのように生きるかは個人で選ぶことはできますが……自らの産まれや境遇を否定する生き方を選択するのは、並大抵ではありませんね。…失礼、話が逸れました。もしかすると、悪魔も動物が何かしらの想いを持って進化した者なのかもしれませんね。どういう想いで、どういう過程でそうなるに至ったのか、は…今の所想像の域を超えなさそうですが。

ふふ。ありふれた情景、なんでもないような景色、発展性のなさそうな空間ですら、意味を作り出すのが私たちの生き方ですから。…これも師からの受け売りですけどね。
案外、マルベートさんが元の世界に帰る頃には、現実的なお話になっているかもしれません。生き物は脆いですが、しぶといものです。特に人は、性懲りもなく何度でも立ち上がる生き物ですから。

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