PandoraPartyProject

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プーレルジール(境界編)

用語解説

魔王イルドゼギアとその配下

 この世界には『魔王』と呼ばれた旅人(ウォーカー)がおりその配下たちが跋扈しています。
 彼らは皆『滅び』の気配を宿しています。

プリエの回廊(ギャルリ・ド・プリエ)と『アトリエ・コンフィー』

 美しい商店街風の場所で、ゼロ・クールたちが並んでいます。
 ゼロ・クールは案内役として紹介され、あなたと共に冒険にでることになるでしょう。
 こうした回廊の中に『アトリエ・コンフィー』はあります。
 この世界にはローレットや空中神殿がないため、アトリエ・コンフィーはイレギュラーズの拠点としての役割を持っています。

ゼロ・クール

 魔法使いと呼ばれている職人達の手で作られたしもべ人形です。戦士として利用されることが多く、アンドロイドや球体関節人形など様々です。
 ゼロ・クールは此処に魔法(プログラミング)された知識と感情を有しています。それ以外は必要として居らず、何も知り得ません。
 ゼロ・クールは『心なし』という意味合いを持たされており、作られた存在なので「そのような感情は有しません」「それはエラーです」といった様子です。
 また、名前は個別について居らずクレカの場合『K-00カ号』といった番号が割り振られています。

死せる星のエイドス

 謎の少女ステラが齎した可能性(パンドラ)を利用して『奇跡を代行する』事の出来る謎の機構です。
 プーレルジールでのみ使うことの出来るこの携行品は、パンドラを代償とした奇跡、つまりは【PPP】を起こす可能性を上昇させるものです。
 持っているからと言って必ず発動するものではありませんが、終焉獣に寄生されたゼロ・クールを救うなど、通常では起こせない奇跡を実現させることがあります。

これまでの物語

 R.O.Oには電脳廃棄都市ORphan(Other R.O.O phantom)と呼ばれる空間が存在して居る。それはネクストで語られる伝説都市である。
 ROO内に発生した大規模なバグによって生じた存在の集合体であり、バグデータ達の拠点となっている。その地へはネクスト各地より至ることが出来るのだ。
 そのORphan内部より『境界<ロストシティ>』と呼ばれる異世界への渡航が可能となっていることが確認された。
 混沌世界をR.O.Oが取り込んだ際に同時に『解明されていない土地(果ての迷宮)』を取り込んだことによってデータ欠損、不足データが発生し正常な実装が出来ずに廃棄されたものであるようだ。
『境界』という特異的な性質であるが故に、現実世界にもリンクしていたその空間において『ライトノベル』に綴られた世界を救う事に至ったイレギュラーズはその際に、一人の『パラディーゾ』より物語の欠片を譲り受けた。
 それこそがコレまで培われた『境界への親和性』――『境界深度』を駆使することで現実世界より渡航可能となった異世界。
 密接に混沌とリンクし、混沌の有り得たかも知れない世界として分離されたその地は、気付いた頃には混沌に飲み込まれて仕舞うであろう。
 境界図書館の館長を務めるクレカの故郷であり、混沌世界からすれば随分と遠い昔の出来事であり、本来ならば終ってしまった物語の別の側面でもある。
 魔王を倒し、『レガド・イルシオン』の建国の祖となった男『アイオン』とその仲間達が『勇者』と呼ばれることのなかった『IFの物語』
「ちょっとした好奇心でもいい、世界を救う手伝いをしたっていい、それから私の故郷を見に行ったって良い」
 クレカはそう言ってイレギュラーズを誘ったのであった。

渦巻く因果

 勇者と名乗って居ない『冒険者アイオン』、お姫様か魔法使いになりたい『少女マナセ』、終焉獣や謎の怪物に襲われ弱体化した『太陽の翼ハイペリオン』と傷を負った『戦士ポチトリ・ウィツィロ』。
 勇者パーティーとなる者達との逢瀬を果たしたイレギュラーズは、アイオンと共に『魔王イルドゼギア』の元を目指すことを決めた。
「この世界が滅びに面しているのは誰だって分かる」
 アイオンが語ったのはプーレルジールの現状だった。
 この世界には終焉獣が跋扈している。魔種は知られていないが狂気を孕んだ者の姿は存在して居た(病として扱われている)
 人間の数は混沌世界と比べれば少なく、幻想の旧き民であるクラウディウス氏族やイミルの民も数を減らしているらしい。
 彼等はプーレルジールをその手の内に治めようとする魔王イルドゼギアの配下によって淘汰された者や虐殺されてしまったそうだ。
 人間の手が足りなくなったことを受けて、魔法使い達が『ゼロ・クール』を作り、人々の生活をサポートし豊かにしようとしたのがゼロ・クールの始まりであるとされている。
 此の儘世界は滅びに飲み込まれて消え失せてしまうだろうとも囁かれていた。
 それを止めるために魔王を斃さねばならない。どうして世界が滅びてしまうのかを問い質そうとアイオンはイレギュラーズへと言った。
 しかし――目的地を決定するよりも先に魔王軍に動きが見えた。
 イレギュラーズが『アトリエ・コンフィー』のお手伝いとして活動して居ることが彼等の耳に入ったのだろう。
 魔王の配下である四天王はイレギュラーズの前に姿を見せて宣言する。

「我々はこの世界を滅ぼし、混沌世界へと渡航する事に決めた。
 選ばれた世界の住民達しか『混沌世界』に渡ることが出来ないのだ。滅びに抗えるお前達を捕え混沌に渡る手助けをして貰おうか」
 彼等はプーレルジールの人間でありながらイレギュラーズや混沌世界のことを知っていた。
 滅びのアーク(終焉獣)そのものであるだろう四天王はイレギュラーズを誘き寄せる為にヴィーグリーズの丘やその周辺での虐殺を開始した。
 なんとしても食い止めねばならない――!

伝承の旅路

 四天王を始めとした存在は『終焉獣』が寄生している。それぞれの名は混沌でも耳にした事があるが、大きく違っている存在でもあった。
 つまり、登場人物は混沌と同等ではあるが、その出自や存在そのものは大きく異なっているのである。  例えば――『魔王』は旅人ではなく、四天王達それぞれも寄生型終焉獣であるという。
 彼等の目的は混沌へと渡ること。そして、終焉獣である以上はこの世界を踏み台に混沌へと至り更なる滅びを齎すことであるという。
 混沌側からの『何らかのアプローチ』によって極めて深刻な事態へと至った可能性が高いのだろう。そうでなければ、彼等が『無辜なる混沌』を把握していることやローレットを認知している訳がないのだ。
 ならば――だれが。その答えに至ることは先ずは必須だ。
 相手がこの世界が滅ぼすことによって混沌世界に更なる危機を齎そうとしている可能性がある。
この地の滅びを退ける事こそが混沌を守る手立てともなろう。
 プーレルジールに生きるゼロ・クール達にも歪な気配が満ち始めた。『寄生終焉獣』がその肢体に張り付き始め、コアへの侵蝕を行わんとし始めたのだ。
 その侵蝕よりゼロ・クールを救う手立てとして『奇跡を起こす手助け』を行なうと名乗った謎の少女・ステラ。
 彼女の力を借りれば僅かな奇跡を持って、ゼロ・クールの命を救うことの出来る可能性は高まった。
 しかし、防戦一方では進歩はなく、耐え忍ぶだけでは時間が過ぎていく。
「勇者っていうのは冒険に出るらしいよ」とある青年が言った。彼の名前はアイオン。混沌世界では幻想王国の建国王にして『勇者王』と呼ばれた人物だ。
 プーレルジールでは彼は勇者とは呼ばれない只の冒険者だが、イレギュラーズの介入によって彼は確かに勇者となる道を辿っていたのだろう。
「冒険の先は決まって魔王の場所だという。そういうものなんだって。
 イレギュラーズは、滅びを退けたい。それから、俺は君達と冒険の旅をしたい。なら答えは決まっているだろう?」
 この地に満ちた滅びの気配を退け、魔王城サハイェルへと至るのだ――!

悠久残夢

 遂に対面した魔王イルドゼギア、そして彼等が鍵として認識している破滅を見守る少女・ステラ
 魔王イルドゼギアは『本来は存在し得ない魔王を作りだし世界が滅びを迎えるまでがこの世界の運命だ』と、そう語った。
 混沌世界が直面する滅びも、避けきれぬ確定的滅亡として神託が下されている。
 それらが目に見えぬ神の意志だとしても、納得など出来るわけもない。イルドゼギアとて『彼本人の意志』ではなく、世界のあるべき形に改変された存在なのだという。
 彼等は混沌世界の来るべき滅亡のために、このプーレルジールが滅びた後にステラの異能力を駆使して混沌へと渡らんとしている。
 そうして滅びの徒として改めて世界に滅びを齎すのだ。混沌世界に存在する原罪達と共に、来るべき終焉を待ち受けて。
「滅びますって言われて、はいそうですかなんて無理だろう?
 だから君達が此処に来て、俺達に力を貸した。ステラを助けて、マナセを此処まで連れて来てくれた。
 ……だから、此れが最後だ。奴のを――『魔王イルドゼギア』を倒そう。それから、皆の世界を救いに行くんだ」
 アイオンは言う。混沌世界に渡ることが出来たならば必ず力を貸すと。だから、この世界を救う手伝いをして欲しい。
 これがこの世界をかけての戦いなのである。

 これは嘗ての『伝承』のルフラン。勇者の残した物語の残夢。
『勇者王アイオン』の旅路を辿るように、何者でも無かった青年アイオンと『英雄』たる特異運命座標は魔王を打ち倒すべくサハイェル城へと辿り着く――!

「――困るんだよなぁ、そういう英雄誕生みたいなハッピーエンド・ルートは」
 しかしサハイェル城へ至らんとした者達の前には、どこから湧き出たか大量の終焉獣もまた立ち塞がらんとしていた。
 率いる者はプーレルジールの『管理人』『魔法使い』……いや。
 その者は、未だ正体不明である『終焉』の勢力に属する存在だった。
 彼は大量の終焉獣を引き連れていた。
 そもそもイレギュラーズを外から来たと認識している終焉獣達は何処から来たのか――
 その真相はなんと、サハイェル城の地下に『終焉』の地に繋がる扉があったのである。

『迷宮の果て』から至るのが本来の――例えるならば正規の入り口たる『表口』ならば、その扉は『裏口』とも言うべき場所。
 かの扉を破壊せねば無尽蔵の滅びがプーレルジールに蔓延り、いつかは滅びで覆い尽くされるだろう……

 だがその問題はプーレルジールだけに留まらない。
 混沌世界は万象の上に座す上位世界だ。下位の世界を飲み喰らう程に強い――
 つまり混沌世界に限りなく近いプーレルジールはいつか混沌世界に呑み込まれるのだ。それがプーレルジールの避けられぬ滅びの一つ。
 その時にもしも『滅びのアーク』が可能な限り凝縮されていたら?
 ――夥しい滅びの結晶が、混沌世界を内側から侵食していく。
 それこそが終焉に属する者達の狙い。混沌世界を支えるシステムそのものを攻撃せんとする計画。
 プーレルジールの行く末は混沌世界にも確実な影響を齎すだろう。
 見過ごせぬ。七罪達を撃滅し、滅びから遠ざけてきたというのに、一気に盤面をひっくり返されぬ事態など。
 抗えるのは希望の可能性を持つイレギュラーズのみ。

 サハイェル城へと至れ。魔王を打ち倒し、終焉の気配を――退けるのだ!

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