PandoraPartyProject
悠久残夢 Ⅱ
サハイェル後衛に築いた拠点に人々が集まり始めている。
休憩室に足を踏み入れたのは水月・鏡禍(p3p008354)である。
激しい戦い……だった。いや、その戦いは今も続いている。
境界図書館からたどり着けるというこの異世界プーレルジール。この世界を廻る大いなる戦いだ。
それは魔王城サハイェルに攻め込み、魔王イルドゼギアとその配下たちを倒すのだと……まるで勇者伝説をなぞるかのような。
だがもしこの戦いに敗れたなら、魔王たちもとい終焉獣たちはその滅びの力をもって混沌へと至り、混沌に対し強大な滅びのアークを流入させてしまうだろう。そう、これは二つの世界の危機を救う戦いなのである。
「各所からの戦況報告は、もう届いているんですね」
鏡禍がそう呼びかけると、ニル(p3p009185)は手にしていたコーヒーカップをさますようにふーふーとやってから振り返った。
「おかえりなさい! そうですね。あちこちで勝利の報告が上がっています」
ニルの言うとおり、各所の戦いは順調に進み、イレギュラーズたちは次々に戦勝報告をあげてきてくれている。
更には、友軍である古代の氏族連合が魔王城の外郭部の占拠に成功したともいうではないか。
万事順調、といったところだ。
「そちらは?」
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)が同じカップを持って休憩室へと戻ってくる。
「エメス・パペトアとの戦いです。こちらは勝利しました。なんとか、ですけど」
苦笑をその表情に浮かべる鏡禍。
「こっちは『暗黒卿』オルキット・ブライトレスとの戦いでした。オルキット様もジュエリアの皆様も無事に救うことが出来て、よかったです」
「そう、それはなによりですわね」
ほっと息をつくヴァレーリヤ。
そちらは? という問いかけの視線に、肩をすくめる。
「『最弱の』シュナルヒェン。それも大量にですわ。しっかり勝利しましたし、奥の手もキッチリ対策してやりましたわ」
胸を張るヴァレーリヤ。
そんな彼女たちの表情は、どこか誇らしげだ。
残る大きな戦場は四箇所。
四天王であるヴェルギュラ率いる軍勢との戦い。
同じく四天王ル=アディンと『始原の旅人』ナイトハルト・セフィロトたちによる軍勢との戦い。
そしてこの後衛拠点とステラを守る戦い。
そして極めつけに魔王イルドゼギアの軍勢との決戦である。
皆は飲み終えたコーヒーのカップを置くと、休憩室を出ていく。そう、最後の戦いへと赴くためだ。
「さあ、いきますわよ!」
※プーレルジールでの戦況が届いています――!
※神の王国に対する攻撃が始まりました!!
※『遂行者』グドルフ・ボイデルの身に変化が起こりました――
※『プルートの黄金劇場』事件に大きな変化があった模様です……
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