PandoraPartyProject
<Raven Battlecry>
「とりあえず状況を整理するっすよ! 大鴉盗賊団は二正面作戦を行ってきたっす。
片方はここ、首都ネフェルストに向かってきている連中。
もう片方はファルベライズ遺跡の深部……『中核』地点とも言える場所っすね」
「遺跡の方は主にイレギュラーズ達に任せるってな。
まぁ戦力を分散させるなんて本来だったら下策中の下策だぜ。
盗賊団の野郎共はそれを承知の上で分散させてんのかは知らねぇが――と?
おいおいおいなんだよありゃあ。マジか?」
「――いや流石にんな訳ねぇな。
ありゃ紛い物だ。竜種ってのはこう、もっとよ――はは。
『テメエの獲物を汚す』たぁ舐めた真似してくれるじゃねぇか。
カラクリは知ったこっちゃねぇがあれも色宝か?
まぁいいさ。そういう事ならイレギュラーズ達をレオンの名代として
忘れ物を今から取りに行くからよ――」
解説
ファルベライズとは
『願いがかなう宝物』の眠る土地、ファルベライズ。
二つの宝玉を用いて開いた二重構造遺跡の奥には、前人未踏の地が広がっていた。
砂漠に点在するは古代遺跡の数々。
遺跡の罠や危険を乗り越えた先に待つのは小さな願いを叶える『色宝』の数々。
かすり傷や二日酔いを一度直す程度の微々たる力しか持たない色宝たちだが、それを大量に集めようとする『大鴉盗賊団』の存在があった。
小さな奇跡とはいえかき集めて悪用されれば何がおこるかわからない。ラサ傭兵商人連合はローレットという『トレジャーハンター』に数え切れないほどの宝集めの依頼を出したのである。
それから時は流れ、ラサではパサジール・ルメスの民に関してあるデマが広まっていた。
――嘗てパサジール・ルメスは『ファルベライズ』と呼ばれる地域に住み、精霊たちと心を通わせる精霊使いの一族であった。
自然溶け合うように空と海のそれぞれの因子を持つものが多い多種族部族である彼らは砂漠に住う光彩の精霊ファルベリヒトと共に過ごしていた。
ファルベリヒトは非常に力が強く、その一帯の守神を兼ねていたそうだ。ある日、恐ろしい伝承の魔物が現れた際に、民を守るべく戦った光彩の力は粉々に砕けてしまった。
砕けた光彩の力は『小さな奇跡』を与える色宝(ファルグメント)に変化した。
その悪用を恐れ、パサジールルメスの民は遺跡ごと封印したのだった――そして、彼等は旅に出た。
ファルベリヒトの位置を悟られぬように――光彩の精霊が静かに眠れるように。
ラサで一般的に伝わるこのおとぎ話に加えて流された色宝はどんな願いでも叶えてくれるという内容のデマである。
大鴉盗賊団が色宝を、そしてそれにまつわるであろうパサジール・ルメスの民を人々に狙わせようとしていることは明白だ。
こうして、ファルベライズでの争奪戦に加え、ラサ各地に散ったパサジール・ルメスを守るための依頼がローレットへと集まり始めたのである。
- 大鴉盗賊団
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ポスト砂蠍を目指す盗賊団。色宝の噂を聞きつけ、現在ローレットとの争奪戦状態になっています。
色宝が些細な願いしか叶えられないアイテムであるにも関わらずこれをかき集めているということは、集めることで起こる何かを知っている、或いは、感づいているということなのかもしれません……。
参考シナリオ:<FarbeReise>揺らぐアパタイト
- 色宝(しゅほう、ファルグメント)
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小さな小さな願いを叶える宝物群です。
真っ青なクリスタルや黄のマントなど、大きさや形状は様々です。どれも1つの色に染まっていることが特徴です。
願いを叶えると言われていますが、個々が持つ力は微々たるものです(かすり傷が治る程度)。
多く集めればそれだけの願いが叶うと言われていますが、詳細は定かでありません。
ラサ傭兵商会連合トップたちの話し合いにより、見つけ出された色宝は報酬と引き換えに、首都ネフェルストで管理されることとなっています。