シナリオ詳細
<Raven Battlecry>逆鱗
オープニング
●理不尽
それは人智の及ぶ存在ではない。
それは人の営みに害し得る、或いは人の営みで抗し得る存在ではない。
それは酷く気まぐれで、それは大抵何時でも無軌道であった。
多くの事に頓着せず、そうと生まれついたから絶対的である。
道を行く時、人が路傍の石を気にしないのと同じように。或いはもう少しマシにしたって――人が生きる為に家畜や他の動物に自己と等しい興味を示さないのと同じ事だ。
欠伸の一つで村を焼き、寝返り一つで国を滅ぼす――そんな風に謳われた竜種(れんちゅう)は問答無用の真理として唯、偉大であったに違いない。
『いい悪いではなく、それは常にそういうものなのだ』!
●赤犬
「――だって、云うのに何だありゃあ」
「……ディルク様?」
間近で低く響いた『赤犬』ディルク・レイス・エッフェンベルグ(p3n000071)の不機嫌な様子は、『砂食む想い』エルス・ティーネ(p3p007325)にとっても殆ど見慣れないものだった。『その本質が気さくな好人物でない事は肌で知っていたが、ディルクはエルスの前では実に紳士的に振る舞っている方だ』。
……その事自体がエルスからしてみれば『お嬢ちゃん扱いそのもの』であり、思わずむくれたくなる位の子供扱いには違いないのだが――それはさて置いて。エルスにとって重要なのは今日のディルクが酷く不機嫌であるという部分だった。彼の不機嫌な顔は丁度自分が『赤犬』の集まりでからかわれた時以来のものである――
「お嬢ちゃんは確か傭兵になりたいんだったよな」
「? ……え、ええ。はい。出来れば、その『赤犬』に入れて欲しくて……」
後半が偽らざる本音であり、聞いて貰いたい部分でもあるのだが……
(ああ、『その』アニキはダメだって。しかし、お嬢さんも大概『勇気』があるな)
傍でそれを聞いていたルカ・ガンビーノ(p3p007268)の方は思わず感心してしまっていた。
ラサを中心に活動する『クラブ・ガンビーノ』の跡取り息子は豪放磊落にして獰猛な赤犬団長をこよなく慕っていた。無論エルスとは別の意味でだが、彼の性質に詳しいのは変わらない。『触れなば斬れんアニキ』に触れられるのは男女の差だろう。まぁ、実際の所――ルカが考えるにアニキは大概この子に甘い。
肩を竦めたルカの内心はさて置いて。果たしてディルクはエルスの言葉の後半には触れずに話を続けた。
「傭兵ってのは弱肉強食だからな。テメェの獲物はきちんとテメェで狩れなきゃいけねぇ。
だが、まぁ――人生は色々ある。棚上げになった獲物もありゃ、後の楽しみに残しておくヤツもある。例えばお嬢ちゃんとかな」
「は!? え、ど、どういうっ――」
「――何れにせよ、少なくとも『赤犬』はテメェの獲物を他所に取られるのを酷く嫌う。
……なぁ、ルカよ。テメェのがこういうのは『分かる』よな」
「ま、そうですね。『アニキが言いたい事』は分かりますよ。
……正直、アニキが『具体的に何に』怒ってるのかはまだ皆目見当ついてませんけど」
肩を竦めたルカにディルクは小さく鼻を鳴らした。
言葉はまだ当を得ていない。それぞれ困った顔をした二人に構わずディルクは言った。
彼の纏う空気は冷え冷えと研ぎ澄まされており、野獣の如き獰猛そのものを思わせる。
ルカは一つ意を決してそんな彼に問いかけた。
「それは――大鴉盗賊団の話ですかね?」
彼が口にしたのは、盗賊王亡き後のラサで新たに台頭してきた盗賊達の名前であった。『FarbeReise(ファルベライズ)』と称される遺跡群に眠る『色宝』を巡る争奪戦はこの所ラサを騒がせる一大事となっていた。唯の盗賊と侮るなかれ、何かの魔術的要素と結びついた彼等が色宝と呼ばれる魔力塊で『何か』をしようとしているのは明白だった。その一つの結果が今日である。動きを活発化した大鴉盗賊団はどんな勝算を抱いているのか――あろう事かラサに攻め入る構えを見せたのである。
「まさか、ディルクさ……このネフェレストを襲おうとするだなんて……っ……!」
……つまり、思わず声を上げたエルス達、特異運命座標がここに居るのはラサの協力要請を受けたローレットが夢の都(ネフェレスト)の防衛に戦力を派遣した事に起因するという訳だ。
尤も、このルカやエルスの場合、ローレットに属している以前にホームはラサ、という気持ちも強いのだろう。好きな人やら尊敬する人の為に働ける、と嬉しく思わなかったと言えば嘘にもなろうが。
……特に分かり易く正直なエルスの言葉は半分以上、何を最優先にしているのかを教えていたが、たとえ『ディルク様』を別にしたとしても二人にとってラサは大切な街である。取り分け、産まれる前より一族代々ラサの棟梁を勤めてきたエッフェンベルグがどう思っているか等知れている。
しかし。
「全く関係ない話じゃないが――少し違うな。
戦争は戦争だ。相手がどんな雑魚だろうときっちり落とし前はつけてやるさ。
逆にそれが出来ねぇなら、俺にラサを仕切る権利もねぇ。
いいかい、お嬢ちゃん。俺がムカついてるのは――『テメエの獲物を汚されたから』さ」
「流石、アニキだ。そうでなきゃ!」
「……それは、どういう」
これにはルカが笑みを浮かべた。
一方で問い返したエルスを見ながらディルクは空の彼方を顎でしゃくった。
「……え、ええと……」
エルスとルカ、ディルクの指し示しを追った二人の視界に青い空が広がっていた。
そこにあるのはそれだけで――
(空……? 一体何が――)
(……いや、違うな。あれは……何かが光っている……?)
――よくよく見れば『それだけ』ではなかった。
どんな化け物染みた視力をしているのかは知れないが、ディルクは随分と前から彼方より飛来する『何か』をハッキリ視界の中に捉えていたらしい。空の青に、白い雲に紛れるようにした何かが七色の輝きと共に羽ばたいていた。
鳥のような小さなものではない。それはきっと巨大でもっと怖気立つものに違いない。
「『竜』だよ」
『……竜!?』
鸚鵡返しをした二人は渡された双眼鏡を慌てて覗き込んだ。
拡大された彼女の視界に水晶で出来たかのような竜(かいぶつ)のフォルムが映っていた。
それも一体だけではない。巨大なそれの周りには小型の個体が幾つも追随している。
「あの竜が、竜達が――盗賊団の切り札――!」
リヴァイアサンを知るイレギュラーズはその意味を強く知る。
しかし、表情を強張らせた二人にディルクは小さく首を振った。
「だが、紛い物だ。あれはあんなんじゃねえよ。
竜種ってのはこう、もっとよ――少なくとも俺が知ってるアイツは『あんな』じゃねえ」
ディルクの言葉に再び怒気が込められていた。
言葉からは彼が『竜』に何かの思い入れを持っているのは間違いなかった。
「羽の付け根――背中の辺り。『アレは俺がつけた傷』だ。
あのでけぇ口の右側。『アレはレオンがつけたヤツ』だろうよ」
「それって――」
呟いたのはどちらだったか。二人はその正体を必死に考えたが、思いつくより先に答えはそこに現れていた。
「失敗した『冒険』なんてもんは声高に説明したいもんじゃないが――
つまりアレは俺達が十年程前に仕留め損ねた竜種だぜ。
何があったか、どういう話かは知れねぇけどな。それをあんな『玩具』にしやがって。
こんなにムカつく話が何処にある?」
人が竜を使役する等――ましてや盗賊風情にそれが出来るとは思えない。
ならば姿形とその本質を変化させた『竜』は既に竜ではないのだろう。
考えられるのは『色宝』。そしてその後ろで蠢く悍ましい『何か』。
犬歯を剥き出したディルクは遂に合点した二人に言う。
「喜べよ。滅多な機会じゃないぜ、これは。
丁度いい。特異運命座標(おじょうちゃんたち)がレオンの名代だ。
ラサ(おれ)との共同作業で昔の忘れ物を取りに行くとしようじゃないか――」
- <Raven Battlecry>逆鱗Lv:40以上完了
- GM名YAMIDEITEI
- 種別EX
- 難易度VERYHARD
- 冒険終了日時2020年12月22日 22時10分
- 参加人数9/9人
- 相談6日
- 参加費150RC
参加者 : 9 人
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参加者一覧(9人)
リプレイ
●ネフェルスト最悪の日I
空を覆うように巨体の群れがやって来る。
眼窩に存在する人の営み――美しき夢の都を何者とも認めず。
暴虐と咆哮を共に連れ、全てを呑み喰らわんとやってくる――
「やあ、成る程」
『幸か不幸か』そんな現場に居合わる事になった――居合わせてしまった『観光客』アト・サイン(p3p001394)は何時もの通りの何とも捉え所の無い表情を変えずに『これからやって来る事』へ僅かに思いを馳せていた。
「まるで練達の怪獣映画だねえ、司書。こういう時、街は全部吹き飛ばされるモンなんだろう?」
「とんでもない位他人事ね。観光客の面目躍如なのかしら?」
アトに応じる『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)もまた逼迫する現況に比して存外したたかに軽口を返してみせる。そんな彼女は肩を竦めた傍らの赤毛の男――ラサの事実上の首魁である『赤犬』ディルク・レイス・エッフェンベルグ(p3n000071)に流し目を送った。
「ええ。私達みたいな下っ端に声をかけるとは、さぞ楽な仕事なのよね赤犬さん?
ええ、楽な仕事でしょうよ、あの海に比べれば――こんなもの、砂の器で、十分よね」
色宝を巡るラサでの戦いはまさに次のフェーズに向かわんとしていた。コルボ率いる大鴉盗賊団は何らかの手品をもって彼等には余る大いなる力を手に入れたらしい。元より戦力差を考えれば盗賊団如きがネフェレストに攻め込む等自殺行為に等しかろうが、それを埋める手段――少なくとも彼等はそう思っている――が間近まで迫る竜達の影という訳だ。
「ま、間違っちゃいない。紛い物の相手位アンタ達で十分だ」
「言ってくれるぜ」
揶揄するように言ったイーリンに唇を歪めたディルクに『煌希の拳』郷田 貴道(p3p000401)が苦笑した。ディルクは確かにやって来る『宝石竜』を『紛い物』呼ばわりしていたが、それがゴーレムのような何かだと仮定したとしても、サイズにしても戦力にしても特上である事は変わりない。
(思い出、ですか。
ええ、大事なそれを汚されたとするなら、それは正しく唾棄すべき行いなのでしょうね。
ディルク様の気持ちも分かるというか、しかしわたくしは……どうだったかしらー)
そんなやり取りを横目に眺め『氷雪の歌姫』ユゥリアリア=アミザラッド=メリルナート(p3p006108)は自問した。
実際の所、ディルクは宝石竜を悪罵していたが、彼の口に出す敵評価は今回余りあてにならない。
『本当にディルクが任せているならば話は別だが、最前線に赤犬が立っている時点で彼の吐き捨てた希望的観測が大してあてにならないのは分かっていた』。
しかし。
「――ま、それを差し引いても、だ。
宝石竜か、中々いいじゃないか! コイツは食いごたえがありそうだ、なあ?」
超絶の強敵を目の前にすれば爛々と瞳輝く貴道であり、
「あの海で出会った程ではないし、何より赤犬殿の言う『紛い物』。
でもそれでも、竜だ。まさか伝説に挑める機会を貰えるとは光栄だね。
いつか覇竜の領域へ行くためのいい勉強になるだろうし――
レオンの名代とは責任重大だけど……他の皆もいるし、何とかしてみせるさ」
「俺にとっても竜は特別だ!
それを道具にしようなんざ我慢出来る訳がねえ!」
『魔風の主』ウィリアム・ハーヴェイ・ウォルターズ(p3p006562)も、『アートルムバリスタ』ルカ・ガンビーノ(p3p007268)もまた腕をぶす。
「話は簡単だ!
あのギラギラした竜を倒せばいいんだね!ㅤ会長には無理だからみんな頼んだよ!!
死ななきゃ会長が全部治すから!」
『心臓バクバク』楊枝 茄子子(p3p008356)の言葉は何時通りのマイペースで同時に結構乱暴なものになったが、赤犬の戦士達が笑い声を上げた辺りやはりムードメーカーぶりは際立っていた。
「――羽根が生えてるからっていい気になるなようおおお!!!」
若かりし日の宿敵との邂逅がこのような形となりさぞ不満であろうディルクは別にして、イレギュラーズからすれば目の前の戦いは紛れもなく竜狩りの様相を呈しているのは間違いない。そして赤犬の戦士達にしてもそれは同じだ。自分達の都を守る為に『伝説』と一戦交えるなんて――結末別にして、ひとかどの戦士ならば垂涎モノのシチュエーションと言えるだろう。
とはいえ、強烈な重圧は隠して隠せるものではない。
個人差こそあれ、虚勢こそ張れど。生物が生物として抱く本能的な畏怖ばかりは消し去れぬ。
日中の砂漠で肌が粟立つ――それは敵の抱く確かな告死のようでさえあった。
(宝石竜、ライノファイザ……あれが、あれが……!
なんて恐ろしくて……なんて、禍々しいの!
これを擬きだなんて……ああ、やはり恐ろしい方だ、ディルク様は……!)
徐々に迫ってきた敵の巨影に『砂食む想い』エルス・ティーネ(p3p007325)はごくりと息を呑み込んだ。
ローレットがラサの依頼を受けるようになって以後、誰よりもこの国の為に尽くしてきた自負がある。動機はかなり個人的事情が発端だったけれど、それだけではないとも言い切れる。
「……………ッ!」
空を強く睥睨したエルスの元へ災いが降りてこようとしている。
宝石竜の名を冠するライノファイザの他にもネフェレストには亜竜の軍勢が多数押し寄せんとしている。ラサの三巨頭、即ち『赤犬』ディルク、『凶』のハウザー、『レナヴィスカ』のイルナス共に配下とイレギュラーズの共同戦線を組み、この暴威に備えんとしている。ネフェレストを『悪夢』にしないとするならば一つたりとも手を抜ける所は無く責任はいよいよ重大だ。
「この街は――壊させたりしませんからっ!」
「そりゃあ、俺の台詞なんだがな」
気を吐いたエルスの頭にディルクはポン、と手を置いた。
言外に「硬くなるな。落ち着いていけ」と言わんばかりである。
「それじゃあ、イレギュラーズ諸君。共同作戦といこうじゃないか!」
不敵に笑う彼は――成る程、負ける事等最初から考えていないのだろう。
●ネフェルスト最悪の日II
「えー、矮小な僕らに出来る事は何か。
矮小な人間なりに出来る事は何か――考えて布石は打たないとねぇ!」
アトの声にパーティが動きで応える。
宝石竜ライノファイザは他軍勢と異なり単身でネフェレストに降下する。
その圧倒的な威力は確認するまでもないが、逆を言えば単身であるという事は『それだけに注意を払えばいい』という事でもある。ネフェレストの町並みは多くが日干し煉瓦の平屋で構成されており、都市的な防御力にはかなり欠ける。それでも比較的巨大であったり強固な建造物が無い訳ではなく、アトの提案した作戦では地の利を活かす為に竜を付近に引き込む手筈となっていた。
(建物に頭を突っ込んでくれたら良し、そうじゃなくてもサイズ差だ。
高低十分に生かされたら勝てるもんも勝てなくなる――さあ、どうなるか!)
果たして竜は奢っているのか偶然か――自身を阻まんとする『宿敵』達を追うように、思惑通りにその巨体を降下させた。高い尖塔を仰ぐ大通り――それはアトの考えたロケーションに最も合致する。
(機動力を可能な限り封鎖して――攻めやすく。
ああ、後はお祈りだ。上手く狙ってくれよ、ジェイク)
九人のイレギュラーズにディルク等九人を加えたのが今回の依頼の戦力だが、実を言えばこの最前線にはイレギュラーズが八人しかいない。残る最後の一人――『『幻狼』灰色狼』ジェイク・夜乃(p3p001103)は不遜なるアトさえも天に祈りたくなるような超級のシューターである。ジェイクは赤犬の別働隊である『バリスタ部隊』に合流し、猛攻の時を待っている。彼等は竜を抉る為の切り札だ。鈍重なバリスタは自由自在に動き回る事が出来ないが、パレスト商会の虎の子は巨大な的によく刺さろう。
「さあ竜狩りだ。魔力の一滴まで絞り尽くすとしようか!」
待ち受ける有利を活かすのはアトのみではなくこのウィリアムも同じだった。
通常の戦闘ならば悠長に事前準備をしている暇があるかは微妙だが、この状況ならば問うまでもない。彼の魔導は敗れざる英霊の鎧を茄子子、自身、そして可能な限りの前衛達に下ろしていた。やはり普通ならばこれ程の消耗をしてしまえば他に出来る事もなくなりそうなものだが――「絞り尽くすとしようか」と述べたウィリアムは枯れない泉のようなものである。高度な充填能力はこれ程の付与を扱ったとしても彼を打つ手のない案山子に変えなどしない。
「こっからは任せといてね――!」
ほぼ完璧な能率主義により半永続的な支援能力を有する茄子子を加えれば死角は皆無であろう。
おおおおおおおおおお――!
咆哮が大気を震わせ、降り立った巨大な重量が地面を割り、激しく埃や土を巻き上げる。
「HEY! ユー、頼んだぜ!」
「人使いが荒いじゃねぇか?」
「見せ場をやってるのさ、ユーに。安心しなよ――」
ライノファイザの正面に立つのはディルクであり、赤犬達である。
一方で声を上げた貴道等イレギュラーズは竜の側面に回り込むような位置取りを見せていた。
「――勝たせてやるよ、黙って俺について来な!」
思い切りの良い啖呵にディルクが笑い声を上げた。
「お嬢ちゃんの『信頼』もあることだし?」
文句こそ言ってみたものの、それは殆ど予定調和の冗句のようなものである。
『ライノファイザの正面が一番危険だというならば、ディルクは元よりその場を譲る気はない』。
ラサが自分の街である事の強烈な拘りも然り、竜への宿縁も然り、イレギュラーズが悪友(レオン)から預かっている連中である事も然りである。
「何してこようと――簡単に食らうかよ!」
黒犬――ディルクに似た大剣――を構えたルカが気を吐いた。
周囲を威嚇するように伺う竜は小さな連中の企てを恐れるような素振りはない。
「さあ行くわよ――屑石でも、流星は輝くと知りなさい!」
歌うような言葉と共にイーリンの紫苑の魔眼が輝きを増す。
「絶対に勝ちにいきましょう、ディルク様……!
……ラサの為に、私は……特異運命座標は全力を尽くします!」
竜が敵を矮小を侮るならばそれはパーティにとっての好都合であった。
愛らしいその姿に似合わず、凛然と言い切ったエルスの放った氷の旋風、その刃一振りが冷たき戦慄を帯びて竜の巨体に突き刺さる。回避行動を取らぬ竜にどれ程の衝撃を与えたかは分からないが、何れにせよそれは砂漠の戦いの麗しき号砲であった。
「てめぇら、『お嬢ちゃん』に遅れんなよ!」
「応!」
正面に陣取り竜の動きを阻みにかかった赤犬達もめいめいに得物を振るい連携の取れた集中攻撃を繰り出し始めていた。当然、イレギュラーズ達も黙ってはいない。思案した幾つかの搦め手は事実上実施が不可能であろうという結論には到ったが、痛撃を与えれば有効というシンプルなプランはどうしたって崩れようがないのだから、為すべき事は分かり切っていた。
「まったく――外さない的な事だけは幸いだね」
嘯いたウィリアムが周囲の空気を破壊の力に変換し、渦巻く弾丸――炸裂弾の如く射出した。着弾するなり加わった超振動は宝石竜の『鱗』を壊し、内部にダメージを浸透させた。
(――これが効くなら――)
長期戦になって勝てる目はないとウィリアムは踏んでいた。
彼のみならずパーティは持てる手管を駆使してバリスタ隊の狙いを外さぬ為のヘイトコントロール、そして超再生能力の阻害に全力を挙げる事となっている。
「ちょっと――大分早い気がするけどねぇ」
観光客(アト)の体術は英霊の物語とは意味を逆にする――どこまでも実戦的な戦術だ。
(もうちょっと崩れてくれる予定だったんだけど、望みすぎたか)
竜の降下次第では張り巡らせた小細工の出番もあったのだろうが――
圧倒的な巨体に隙を伺い、ここぞと決めれば畳み掛ける。自身が言う通り『まっとうな戦い』をするには尚早すぎるという話なのだが、アクロバティックな罠(こざいく)が必ず通用すると考えるほど、このローグは甘くない。
「確かにこれを仕留めるのは骨……きっと骨ですわねー」
自らの血を媒介に氷の槍を精製し、巨体目掛けて突き刺した。ユゥリアリアの捉え難き幻槍は、埃の戦場に似つかわしくなく艶やかな魔性の煌めきを残すのみ。
「このサイズは――流石に殴った事は少ないがな!」
唇をぺろりと舐めた貴道が巨体の――『ガバガバの間合い』に踏み込んだ。
彼の繰り出す実戦ボクシングは最も原初的と言える暴力の塊だ。下手な武器等軽く凌駕する傷だらけの拳のその威力は宝石竜の硬質な巨体を前にしても怯まない。
「アニキは確かに憧れだ。
だがな、男にとっての憧れっつーのは背中を見つめるもんじゃねえ!」
目を見開いたルカが全身全霊、乾坤一擲の一撃を竜の横腹に叩き込む!
「追いつき並び、追い越すもんだ!
まだアニキにゃ叶わねえが――俺だってやれるところを見せてやる!!」
『クラブ・ガンビーノの若造』の口上と強烈な一撃に場が沸いた。
「言われてますよ、団長!」
「こりゃあ黙ってたら男が廃るんじゃないですかい?」
「――ハ!」
ディルクは鼻で言葉達を蹴散らして本家本元本物の『黒犬』を構え直す。
「盛大に攻めてみたが、お前ら話はこれからだぜ。
竜って連中は――紛い物でもみてぇだが――まるで応えねえ連中なんだ」
確かに宝石竜は猛攻を受けてもまるで効いた様子がない。
そしてそれは未だに反撃の気配すら見せていなかったのだから。
●ネフェルスト最悪の日III
「これ――」
茄子子の心臓が早鐘を打つ。
「――これ、もしかして。もしかしなくても。
ひょっとして、ひょっとしなくても――すっごい責任重大ってヤツじゃない!?」
乾いた風に血の匂いが交じる。
繰り出される暴風はまさに死に近く。
繰り返される攻防は刹那毎に戦士達の命運を問うていた――
「……チッ!」
舌を打ったのは一体誰だったか。
ネフェレストの戦いは極僅かの間にも全くその表情を変えていた。
動き始めた宝石竜の暴威は文字通りに凄まじく、巨体より繰り出されるその攻撃範囲は近接ならば言うに及ばず、距離をおいていた茄子子辺りをも脅かす絶大の一言であった。
「……でも、会長はヒーラー!」
そう。茄子子は驚異的な能率と充填、更には回復能力を併せ持つ徹底した『ヒーラー』である。
攻め手よりもあくまで戦線を支える側に特化した茄子子の手段は素晴らしく、二種の広域支援(天使の歌にクェーサー・アナライズ)と強力な局所支援(メガヒール)を使いこなす彼女はこの鉄火場においても理想的な回復手の一人であると言えるだろう。
「会長がいる限り倒れるとか許さないから!!!」
誰を盾にしても、傷つく誰かの代わりに前に出る事が出来なくてもだ。
茄子子は茄子子が居る限り誰かが倒れる事を許容しない。
それが不可能な事であろうとも、そう言い張り続ける。決して、折れない。
茄子子やウィリアムの尽力もあり、幾ばくかパーティは宝石竜の猛攻に抗じていたが、それが長く持たないのは明白だった。
「これは――思った以上かも知れませんわー」
今一度重詠恋華――氷槍の一撃を突き刺す。暴れ狂う追撃も含めておっとりとした雰囲気に合わず苛烈にして強烈なユゥリアリアだが、その口調さえ心なしか冴えない。
地上における近接戦はやはり有効打足り得るのは難しい。
「……フッ!」
一度はダウンを取られた貴道が腹筋のばねだけで起き上がり、再び間合いを詰めるが『雨垂れ』が石を穿つには相応の時間が掛かるのは否めまい。
(成る程、ミーがミニマム級扱いされたのは産まれて初めてだぜ!)
暴力的なまでのパワー、そしてタフネス。
ヘビー級(げんしょのぼうりょく)こそ最大に危険な事をこのボクサーは知っていた。
(――頼んだわよ、ジェイク!)
疲労とダメージに早くも呼吸を乱したイーリンが内心だけで呟いた。
戦闘時間は未だ『極僅か』なのである。頼みのバリスタ隊の第一射が風穴を開ける事を期待せずにはいられまい。地上の部隊は軒昂隆盛なるライノファイザを追い込むには到底到っていないが、『赤犬の傭兵が喰われた事は無駄ではない』。少なくともパーティが絶対に死守しなければならない目標、即ちこの巨大な標的を釘付けるという役割は果たしているのだから。
「っ!? 司書、また来るぞ――!」
「――ええい、何度も何度も!」
息を合わせたアトとイーリンの動きも巨体でねじ伏せようとする竜を、
「こっちだって言ってんだろうがよッ!」
怒号を上げたルカが引きつけた。
常人ならば数度は死ねる一撃を強かに受けながらもルカは微動だにしない。
「食らうかよ――ってね。
竜撃を受け止めた、なんてーのはちょっと自慢出来るんじゃないすかね? アニキ!」
「これ以上――これ以上、誰も死んだりさせませんから!」
エルスにとって『赤犬の群』は憧れの存在である。
この鉄火場の真正面に立つ彼等が全員無事等有り得ない。
同時に彼等は『よそ者』であるイレギュラーズに命を張らせて、安全を選ぶ程温くもない。
竜顎に消えたのは既に三人。回復出来ない傷を負った者も居る。
エルスの胸を詰まらせるのは戦いの現実と、ままならなさの双方から来る――憤怒にも似た想いだった。
「――ああああああああッ!」
言葉にならない裂帛の気合が黒顎と代わり竜の巨体を噛み千切る。
幾らか『効いた』リアクションは珍しく、「上出来だ」とディルクは二人に言葉を返した。
(しかし、俺も鈍ったか。それともアンタ等が意外と強いのか)
見事な動きで竜顎をかわし、黒犬ですくい上げるように斬りつける。
最悪にして最凶の敵を前にした戦いは焦れる形で続いていた。
それはそう、運命さえ捻じ曲げる魔弾(ジェイク)の訪れを待つように!
●空隙/魔弾
「で、宝石竜だっけ?
リヴァイアサンに比べて小さい? 月光人形のような偽物?」
ジェイクは不敵に笑って肩を竦める。
「おいおい、馬鹿を言うんじゃねえ。しっかりと奴を見てから物を言えよ。
どんな言葉も慰めにならねえ程の迫力だ。これだけ離れてても生きた心地もしない……
あんな奴を人間が何十人か群れた程度で――倒せってのが無理な話さ」
バリスタ隊を指揮し、用意を整え、自身でも狙いを定めて――ジェイクは言った。
「ただし! 俺達ローレットと赤犬を除いてって事だがな!」
彼の言葉に猛烈なる気炎が上がる。
何れも戦い慣れた一流の傭兵達は好機が何度も無い事は知れていた。
ライノファイザがバリスタの存在を知ったならばこちらが襲撃される可能性もある。そうでなかったとしても圧倒的な射程外から己を脅かし得る攻撃に警戒を向けない事は有り得ないだろう。
『即ちバリスタ隊は本当に一打一撃で戦況を変えねばならない』。
残酷な歌の魔弾の射手のように、僅かな失敗も許されない。
装填を終えた『攻城兵器』は四台。果敢なる近接戦闘を挑んだ地上部隊の奮戦、そして実に的確なジェイクの指揮のお陰もあり、その何れもが完全に的を絞っている。
「――さあ、行くぞ!」
深呼吸を一つ。お祈りは二つ。
ジェイクの場合、神と――勝利の乙女(ゆめ)にだ!
極限まで集中を重ね、重ね、重ねて……
「――届けッ!」
思慕の縄索のくくられたジェイクの魔弾は他三台と共に『がら空き』のライノファルザを強襲する!
●ネフェルスト最悪の日IV
おおおおおおおおおおお――!
大気を揺るがす咆哮はこれまでとは全く違う形で響いていた。
遥かな彼方より飛来した四本の魔弾は内三つが竜の巨体に深々とした傷を作っていた。
激しいダメージに暴れるその姿は『無敵』のイメージを裏切るものだ。
その内、最も深く突き刺さったジェイクの一撃は飛翔しかけた竜の動きを一瞬、止める。
ファルカウの祝福とて竜を留めたのは僅か一瞬だけだったが、ここが好機とパーティは一気に竜へと挑みかかる。
「みんな生きてる!?
生きてるね! じゃあまだ戦える!
会長が何とかするから――ここで何とか、もう、決めて!!!」
茄子子の大支援がここで冴え渡った。
(頼むぜ、ホントに――ここが正念場だっ!)
まるで『力』そのものが想いに応えたかのように――
状態異常に苦しむ仲間、余力を失った仲間達をここぞとばかりに賦活する。
バリスタにもう一度期待するのは恐らく――間に合わない。
仮に間に合うとしても、ここで食い止めねば次は狙いが定まるまい!
「順番は変わったけど――小手先の戦いは終いだ、一気に追い込め!」
飛び掛かったアトの狙うのは傷付いた竜翼。
「この地に住まう人々の安楽が為、我が身はこれを放つ引き金なり。
願わくばその勤めを果たさん事を――!」
高らかに祈りを捧げたユゥリアリアの一撃が竜の『古傷』を抉り出し、
「言った筈だ。最後の一滴まで絞り出すって」
嘯いたウィリアムは「まだまだ」とばかりに攻め手を重ねる。
「ラサから、ネフェレストから――去ってッ!!!」
「絶対に逃さない。窮地で吠えるのは、あの子仕込みよ!」
傷付いたエルスが、イーリンが吠え、
「――ボクシングには『逆転』もあるんだよッ!」
貴道の『小さな巨体』はあくまで竜を離さなかった。
パーティの、傭兵達の奮戦は猛烈だった。
運命に突き刺さった楔をてこに良く戦った。
しかし。
「――イレギュラーズ!」
ディルクの叫び声が事実を告げる。
「全力で逃げろ。仕留めきれん。『アレ』が来るッ!」
宝石竜の全身に七色の光が点っていた。
ディルクの知るそれとは全く別だろうが、竜の持つ最大の攻撃は全周を焼き尽くす滅びの光。
かつてのライノファルザならその戦いに称賛の言葉でも並べたであろう切り札の出現であった。
「――いけません!」
悲鳴に似た声を発したのはユゥリアリア。
間に合わない、と誰もが思った。
一撃の後に生き残れるのは何人か、それともゼロか。
物陰に隠れたならば? 恐らくは無理だ。
ディルクならば防ぐか? しかしそれ以外は――
長い一瞬の思考の間に吠えた男が一人居た。
「手前ェは竜で! 赤犬と蒼剣の『宿敵』だろうが!
それを――三下鴉如きに良いようにされてんじゃねえッ!!!」
全身より青く運命を迸らせ、可能性を煽り、煽って、燃え盛らせ。
「いいか!? 聞こえねぇか、クソ竜が!
テメェも竜なら――そんな風でいるんじゃねえ。
そんな体たらくでいるんじゃねえよ!」
色彩が交わり、奇跡が渦巻く。
「――目ェ、覚ましやがれ、ライノファイザァァ!!」
何度目かの怒号と共に繰り出したルカの一撃が『ライノファイザ』の巨体に刺さった。
おおおおおおおおおおおおおお――!!!
これまでで一番高く啼いた宝石竜は七色の光を消失し、その竜翼で空に逃れた。
ルカの『言葉』が死した竜に届いたのかどうかは分からない。誰も答えを持っていない。
ただそれは――絶叫と共に遥かの空へと飛び去ってゆくだけだ。
それがこの――ネフェレスト最悪の日のおしまいだった。
成否
失敗
MVP
状態異常
あとがき
YAMIDEITEIっす。
簡単に理由を述べておきます。
・プレイングはオープニングやルールに対してかけるもの
・自陣に極端に都合の良い話を前提にする事は危険である
・内容がばらついていると伝わらない(又齟齬も増える)
・VHなので
ルカさんがPPP発動でライノファイザが後退した為、被害は限定的でした。(但し因果関係は不明)
……が、今回はかなり危なかったです。
赤犬のファイター隊は四人死亡しました。
そういう意味でルカさんにMVPを出しています。
シナリオ、お疲れ様でした。
GMコメント
YAMIDEITEIっす。
色宝がとんでもないものを引っ張ってきたようです。
以下詳細。
●依頼達成条件
・宝石竜の撃破
●ネフェレスト
夢の都と称される美しい街でラサの最大拠点。
但し砂漠の中心に位置するオアシスの街である為、防御力は無いに等しいです。
一帯の避難勧告は終了しており、ラサの傭兵団は市街地での迎撃を覚悟しています。
街中である為、遮蔽物は十分にあります。動き回るのも小回りが利く人間に有利。
●宝石竜『ライノファイザ』
名称は若かりしディルクが本人(?)に『直接聞いたもの』。
多くの水晶亜竜と共に進撃する『竜のような何か』。
但し当個体以外の対処は『<Raven Battlecry>霄漢』及び『<Raven Battlecry>刃凶』で語られます。
全長は三十メートル以上程もあり、一般的にそうと信じられる竜種のフォルムそのもの。又、全身が輝く宝石の如く結晶化しており、強烈な煌めきを帯びています。
間近でよくよく見ればイレギュラーズはそれが『非生命的な何か』である事に気付き、天義動乱で経験のある人はそれが『月光人形に近しいモノ』と理解するでしょう。
つまり宝石竜は『ディルクとレオンが若い頃に対戦したドラゴンを素体にしたか、模したかしたゴーレムのようなもの』であり、本質は竜ではありません。(但し大鴉盗賊団が竜を仕留めたという事実は実力的に恐らく無く、仮に素体にしたとした場合は『何らかの事故なり事件なりで死した竜を利用した可能性』が一番高いです)
竜であろうと紛い物であろうと本来たかだか数十人で相手にする代物でない事は確かです。
サイズも威力も正直とんでもない化け物には違いないでしょう。
以下、攻撃能力等詳細。
・宝石竜は高い機動力と高度な飛行能力を持っている
・宝石竜は行動阻害されず、ブロックには五人以上が必要となる
・宝石竜は回避しないが、回避値減衰を受けない
・宝石竜は極めて高いEXA値を持つ
・宝石竜はターン開始時、75%の確率で自身のかかっている全てのBSを消去する
・自己再生(極)
・羽ばたき(自神域・災厄・麻痺・泥沼・封印・窒息・呪い・混乱・呪殺・無)
・薙ぎ払い(特レ(広大)・防無)
・噛み砕き(物特レ(前方域)・正面に居るキャラはスマッシュヒットで即死)
・プリズムビーム(特レ(全周極大)・???)
●ディルク・レイス・エッフェンベルグ
ラサの棟梁。『赤犬の群れ』団長でレオンの旧友。
魔剣『黒犬』を操る傭兵で友軍。今回、機嫌が悪いので自分でも暴れるようです。
指示をすればある程度聞いてくれます。(赤犬(ファイター隊)も)
何をやらせても極めて強力なので危険な仕事等に使い倒しましょう。
尚、イレギュラーズが凄い仕事をしないと宝石竜は必ず討ち漏らします。
そしてこの人(+赤犬援軍)が居ないと実質Nightmareなので利用するのも大事です。
●『赤犬の群れ』(ファイター隊)
ディルクの配下が八人居ます。前衛のファイタータイプで果敢に戦います。
モブみたいな扱いですが『赤犬』なので全員練度が高いです。
LV40PCと同程度に強いですが、皆さんほど運命に愛されてはいませんので結局ちょっと劣ります。
●『赤犬の群れ』(バリスタ隊)
離れた場所から防衛用にパレスト商会が用意したバリスタで宝石竜を攻撃します。
黙っていてもそれなりの精度を持ちますが、命中の高いイレギュラーズの誰かが指揮をする事で性能アップします。上手くすれば大ダメージを与える事が出来るでしょう。バリスタ隊をサポートし、同時に自分もシューターとして竜を撃ちます。この役割において取り得る手段を考え、頑張って下さい。(攻撃を被弾する事は無いので完全に攻めに回れます。特に有為なのは命中と低FB。次点でCT、その次はEXA)
バリスタ隊は十二人。バリスタ自体は四台あります。イレギュラーズは最大二名までを振り分けて下さい。(一名の場合そのまま加算。二名の場合、二倍にはなりませんが二人の力が合算されます)
●情報精度
このシナリオの情報精度はCです。
情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。
●Danger!
当シナリオにはパンドラ残量に拠らない死亡判定が有り得ます。
予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。
●重要な備考
このシナリオは三本連動(排他)です。
『<Raven Battlecry>霄漢』及び『<Raven Battlecry>刃凶』と同時参加は出来ません。
以上、宜しければ御参加下さいませませ。
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