PandoraPartyProject

ギルドスレッド

惑いの花酒亭

【酒場/RP-5】

年が明けた。
古い時間の皮を脱ぎ捨て、混沌は今日もまた滅亡へ駒を進める。

それは兎も角として過ぎゆく日常に変わりはなく。
ただ新年という祝い事を喜び騒ぐばかりである。
幻想の薄暗い路地にある花薫る酒場もまた例外ではなく……。


年明けから数日後の、そんな夕暮れである。

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(くったり、テーブルに伏せる黒豹が一匹。その傍らには珍しく酒でなくレモンとライムの浮いた水が置かれている)んー……いやぁん、気持ちわるぅい…。(年明けから数日、姿を見せなかった女は聊か色の悪い顔で尾を垂らしていた)
よう、マスター。邪魔するぞ。
(何時ものスーツ、何時もの厳つい表情の男が挨拶する。)
流石に幻想でも冬は冷えるな。寒いのは苦手じゃねぇが、
ベッドから起き上がるのがしんどい季節だぜ。
…でよ、リノはいったい何してるんだ?
まさかお前さんが飲み過ぎた、って訳じゃねえよな?
(まあ、そうなんだろうなと思いつつ、胃薬でもいるか、と。)
(かららん、と音を立てて開かれる音にのっそりと顔を起こす。
 見知った顔に吐息をひとつ零して)
……見てわかるでしょ、ちょっとラサに帰ってる間に散々飲まされて…。
戻ってくる間も地獄だったわ…。
(頭が痛い、胸やけもひどい。薬はもう飲んだと話しながらちびちびとレモン水を口に運ぶ)
去年は年明け前に砂蠍との戦争があったでしょ、それの勝利をお祝いして益々お酒を出されちゃって……。
ヨシヒロは良い年明け、迎えられたかしら?
(からん、と再び音が鳴る。
 年明けの挨拶をマスターへ告げながらカウンターへ向かえば
 見知った顔の見慣れぬ様子に、おやと声が上がった)

新年おめでとう。
何だ、年明け早々に飲みすぎか?……年始だからこそかもしれないが。
まさか亘理に潰された、わけではないよな。

(そういう飲ませ方をするイメージはないものの、一応とばかりに)
おいおい、そんな無茶な飲ませ方なんてしねぇよ。
酒は飲んでも呑まれるな、だ。
大体、俺が酒でリノを潰せると思うか?
(苦笑いしながら顔馴染みに答える)
実家に帰って、戦勝祝いでしこたま飲まされたんだそうだ。
その様子だと、ラダは無事なようだな。

まあ、異世界だからよ、イマイチ恒例行事は分からなかったが、
取り敢えず年越しに何故か出ていた屋台で蕎麦を食べて、
騒ぐ奴等を見ながらちびちび飲んでたよ。
新年おめでとう…。
(おめでたさとは無縁の顔で馴染みの顔を見る。
 ヨシヒロの説明に頷きながらレモンの輪切りを噛んで酸味にビビビと毛を逆立てて。
 けれど幾らかさっぱりしたのかほぅと溜息を零した)
実家に帰るタイミングが完全に悪かったわ…。
でも氏族に顔出しはしなくちゃだし、儘ならないものねェ。

ヨシヒロはのんびりした年越しだったのね、羨ましいわ。
ラダの方はどうだった?実家の方とか、戻ったの?
知ってるとも、聞いてみただけだよ。
(苦笑し返しながら、とりあえず軽く飲み物をマスターに頼むと
 すっかり具合の悪そうな彼女の隣に座り)

私も一旦顔見せに帰ったよ。
深緑にも出入りする事になったって、報告もあったしな。
――ああ、あと3年先だったら私も危なかったろう。
代わりにやたらと酌するハメになったけれど、リノよりは平和だろうな。

シャイネン・ナハトの後は恒例行事と言っても、年始の宴会くらいじゃないか?
うちは数日やってるけれど……
ところでリノ、横で何か食べても大丈夫か?
…そうか、ラダはまだ未成年だったな。
普段落ち着いているからすっかり忘れていたぜ。
まあ、未成年でも祝いの席だからと飲ませにかかるご家族でなくて良かったな。

しかし面倒も有るとはいえ、家族・身内がいるのは良いことだ。
顔を見せるだけでも、お互いに気分が変わるだろうしよ。
…そういえば、二人共ラサの出身だったか?
なによォ、結局被害にあったのは私だけってこと……。
(なんだかずるいわ、と呟きながら唇を尖らせる。
 無論、言いがかりだと承知の上での呟きであるが)
大人になる為の準備だーとかで飲ませようとするヒトも居そうだけどね。
ん、大丈夫よ。好きに食べてちょうだい。

そうねぇ、こっちに家族の居ないヨシヒロには申し訳ないけど悪くはなかったわ。
ただまた一族が増えたり減ったりしてて顔とか思い出せなくて…。
(はとこに子供が増えてたわ、と吐息を零す)
そうよ、ラサでも住んでる場所はちょっと違うけどね。
でもあの深緑が出入りを許可するなんて意外だわ、随分閉鎖的だったのに。
今の時流、ってことなのかしらね。
私はもうしばらくしてからだからな。
……飲むようになったときは、お手柔らかに頼むぞ?
(リノの様子に苦笑しつつ、大丈夫だと聞けば軽くサラダや飲み物を頼み)

ああ、グラスを持たせようとしてきた叔父もいたよ。
すぐ叱られて逆に飲まされて轟沈してたけれど。

私は久しぶりに帰って不思議な感じだったな。
下の兄弟の背がまた伸びてた以外、特段変わってたわけでもないけれど
しばらく離れていたからなのか……
とりあえず、うちはまだ増えてなかったな。まだ。
(次帰る時には増えていることだろう。幸い、減る気配もなかったがと付け足して)

リノの実家は都の近くだったっけ。うちはその深緑に近い辺りだな。
とは言え、話に聞くだけで入った事なんて無かったから個人的には楽しみだよ。
まあ、要は飲み方だからな。自分で無理をしなきゃ大丈夫だろ。
具体的には足元が覚束なくなったらまずいと思いな。
(意識さえしっかりしてりゃあよ。と自身も温かい茶を頼む。)
酒の強さなんて人それぞれだからな、ちびちびと始めりゃいいさ。

…なるほど、そういう大人は叱られるか。いい一族だな。
リノは飲めるから、と思われていてガンガン勧められたかもしれねぇな。

長く家族から離れていると、色々と思うところもあるだろ。
ちゃんと顔を見せられるうちはしといた方がいいからよ。

深緑には植物退治の依頼で行った事はあるが、あの時は森の外側って感じだったな。
お前さんらも行く機会の無かった場所と聞きゃ、わくわくするな。
話を聞く限りラダのところはきちんと飲み方分かってる大人が居そうだし、大丈夫じゃない?
それにそもそもラダ、しっかりしてるもの。
(酔った姿も見てみたいけど、と微かに笑った)
あぁ、でも酔いつぶれたい時は言ってね?
気持ちよく潰してあげるから。

うちなんかは飲めても飲めなくても標的にされたら終わりよ。
杯が渇く暇もなくお酒が注がれるからしんどかったわ…。

あの久しぶりに家に帰った時の不思議な感じ、何なのかしらねェ。
増えるのは良いとして欠けずに生きてるのなら上等だわ。
ほんと、いつ死ぬかも分からないんだから。
(そういえば、とグラスを揺らしながら首を傾げる)
ラダのところは馬の獣種だけなの?それとも他の種族混在してる?

深緑はほんと、ラサでも一部でしか交流がなかったものね。
あそこの方々、みぃんなお綺麗な顔してて目の保養に良いのよォ。
イイ商売のタネも転がってれば尚良しね。
足元か。四足でもやっぱりフラフラするんだろうか……

ああいや、前は結構無茶な飲み方、飲ませ方してたよ。
ただ一番の大酒飲みが年取ってとうとう禁酒したのと
ちょっと前に結婚した叔母の旦那が酒一滴で倒れる人で
なのに無理に飲ませて医者沙汰になったから、以降は平和になったんだ。
(前は宴会の度に酔っ払い達の世話が仕事のひとつだったと軽い愚痴が続く)

ああ、その時は是非翌日に残らないように潰してくれよ。
……しかし、リノの家の宴席は聞くだに恐ろしいな。

(そうして話す合間に出てきた品へ、早速手を伸ばしていく。)
リノの所は猫科が主なんだっけ? うちは親戚になら羊や虎もいるな。
あとは幻想種2人がいたけど、叔母さんは結婚して家を出たし
婆様も今ほとんど家にいないから……うちは今、人間種と馬の獣種ばっかりだな。

深緑は今まで閉鎖的だった分、思わぬ物が眠ってそうだよな。
遺跡なんかもあるんだっけ? 文字通りの掘り出し物も眠っていそうだ。
四足だろうが、足元がふらつく感覚は変わらんだろうぜ。
足が四本だった経験はないから分からねぇがよ。

まあ、親族一同集まりゃ無礼講は世の常か。
ラダの所もそうだが、リノの所は現在進行形だな。
うちの組でも、おやじは酒好きだったから、それに付き合わされたぜ。
騒がしいの、おやじは嫌いだったから、サシで飲む方が多かったがよ。
(マスターから差し出された温かい茶を啜る。)
…ああ、そうだ。質のいい酒は潰れても翌日に残りにくいというが、限度がある。
あまり過信しないようにな。

ふむ、この混沌世界の成り立ちは分からねぇがよ、
獣種ってのは血だけで種族が決まる訳じゃなさそうだな。
まあ、今更不思議ではないがよ、混沌だし。
いいわねぇ、うちの人達もそういう風に……は、ならなさそうね…。
(脳裏に一族の面々を思い浮かべ溜息を零した)
でも一番の大酒飲みが飲めなくなるの、確かに効果はありそう。
うちのお爺様も肝臓壊してくれないかしら、適度に。

ヨシヒロのところでも変わりはないのね。
そのおやじさん、イイお酒の飲み方するのね。
そういうところがヨシヒロに似てるのかしら。
(顔もそっくりだったりして、と冗談のように笑う)
翌日の苦しみを知っておいた方が教訓になるかもしれないわよォ?
今の私みたいに、ね。

ラダのところは程よく混在してるのね。
うちも遠い親戚なら草食系がいたかもしれないけど…やっぱりほぼ猫科ね。
(幻想種がいた、との言葉に目を瞬かせ)
あぁ、確かにラサだと幻想種が一族に混じっててもそれほど違和感はないわね。
獣種に関しては血だけっていうんじゃないけど…でも不思議と変な相の子が生まれたって話は聞いたことないわ。
半分馬で半分犬とか、半分鉄騎で半分海種とか。
まぁ、人間種の場合ならどう混じってもわからないものだけど。
(茶の香りにスンと鼻を鳴らした)

素敵よね、良いお金儲けの話が転がってそう。
遺跡とかから古代級のお宝とかが出て来たら最高だわァ、あぁでも下手をすると盗掘だなんだで叱られちゃうかしら。
年長者が酒飲みだと、付き合うしかないからなぁ。
聞く限りは、亘理の所が一番平和そうだ。
酒は楽しく飲むのがいいって人間だと、中々難しそうだが。
……あ、私の中のイメージも亘理そっくりだな。その親父さん。
(言いつつサラダを摘みながら揚げ物やパンを追加で注文していれば
 聞こえてきた言葉に笑いが漏れた)

それを口実に限界まで飲まされる未来しか見えないが。
――ここの酒なら、慣れてなくても飲みやすいのを紹介してもらえそうではあるな。
度数が高いのは勘弁して欲しいが。

ああ、うちは世間一般で言う「ラサらしい」構成だよ。
商売やってるとあっちこっちで色々な人と出会うようだ。
しかし獣種でも何でも、親の血を半々に受け継いでたらすごい事になりそうだぞ?
リノだったら猫科はいいとしても虎柄だったり豹柄だったりしてそうだし
私もうっかり耳が長くて、手に長い爪がついてた可能性がある。
ちょっとした魔種だな…

あ、盗掘はありそうな話だ。きっと手付かずだろうし。
しかし私達もローレット通してだと自由には動けないだろうな。
鉱山みたいに遺跡の発掘権なりを誰か買い取って、気前よく解放してくれないものか。
酒に強い弱い関わらず、酒飲みは多分何か無いと変わりそうにないぜ。
俺自身もそうだしな。
サシで飲むのも、皆で楽しく飲むのも好きだがよ、
酔って襲われてからは、限度を考えて飲むようにしてるしよ。
…まあ、おやじに飲めと言われりゃ飲まざるを得ないんだがよ。

おやじの顔か?俺とは似ちゃあいないが、昔は俺よりゴツかったぜ。
…いや、今でもかなり筋肉質だな。
自称スティーブン・セガールらしいぜ、まったくよ。
(やれやれ、と溜め息をついて、再度茶を啜る。)

まあ、苦労なんて買ってまでするもんじゃねえからよ、
酒もある程度飲みやすいのがいいだろ。
で、聞く限りじゃ、また何か法則が働いていそうだな。

まあ、盗掘を疑われるような場所は国が管理してんだろ。
逆にそういう場所は深緑から依頼がでそうだな。
(くん、と青い野菜の匂いに鼻を鳴らす。
 ラダの服を少し引いて一口、と口を開けた)
あら、襲われるってどういう意味合いで?色のある方に期待しちゃうわよ?
…すてぃーぶん・せ…がーる?
なぁに、ヨシヒロの世界の有名人?
(その人イケメン?と首を傾げて。
 ここの酒場なら、という言葉ににこりとマスターが柔和に微笑んだ)

ちょっと虎柄に憧れないでもないけど、少し目立ちすぎるかしら?
でもどうせなら黄金色のジャガーになってみたかったわ。
(咽喉を鳴らして己の尾を抓んでみせた)
魔種までになると何でもアリよね、そういうイキモノだからかしら。
でも旅人じゃない限りそこまで突飛な姿にはならないわよね。
もし旅人との間で子供が出来たりとかしたらどうなるのかしら……少し興味あるかも。

あぁ、なるほど。逆に盗掘者の撃退とか宝物の奪還とか?
そういう依頼は確かによく出てきそうね…。
あとは森への出入りが増えそうだし、変なこと考えるだろう不届き者の捕縛とか。
そういうのも良いけどやっぱり商売に繋がるものを期待しちゃうわ。
食べられそうなら、スープか何か頼むか?
二日酔いの時って何がいいんだっけ、うちでは大体野菜スープだったけど。
(はいあーん、とサラダを一口分を親鳥よろしく食べさせ)

がっしりしてるのは同じなんだな。
亘理以上となると相当だろう。
そのスティーブン何とか、鉄帝の闘技場にいそうな人種のように聞こえるよ。
……ところで、今日は亘理も酒は飲まないんだな。
(先ほどから茶を飲んでいるのが若干気になっていたのである)

それを言ったら黄金色のジャガーだって結構に目立たないか?
うん、でも綺麗ではあるだろうな。
しなやかに動くのに併せて、滑らかに毛並みが輝きそうで。

法則か。混ざりすぎると何かあるのか、あるいは逆に特徴が消えていくのか。
ともあれ旅人同士の子どもはちょっと気になる。
獣種っぽい旅人も結構いるしな。

ああ、盗掘者対応とかはありそうだ。
荒事で何とかなる仕事だと、ある意味楽でもある。
あとは遺跡の探掘あたり、期待してる人もいるだろうな。
遺跡はあっちこっちあるけど、深緑のは何か違ったりするんだろうか。
まあ、二日酔いなら胃に優しいものがいいだろうな。
うちの若ぇのにはよく雑炊作ってやってたぜ。
(溶いた卵落として、ネギ入れてな?と身ぶり手振りで)

色なんかねぇよ。単に酔って居眠りした所を
別の組の奴等に刺されたってだけだからよ。
流石にしばらく病院生活させられたから、
酒は程々に、になっただけだ。

アクション映画の大スターだな。イケメンではないが、男らしいと言った感じか。
酒は、リノがこんなんだからな、一応遠慮してんだがよ。

深緑の遺跡と言われて想像するのが、やはり自然の中に佇むような感じかね。
後は、森そのものが迷宮になってる、とかかね。
(口に入れてもらった野菜をぱりぱりと咀嚼して。
 ありがと、と唇を舐める)
んー、なんだか人が食べてるの見たら欲しくなっちゃったっていうか…。
回復してきたのかしら…、スープくらいなら飲めそう。
ゾースイ、ってオートミールみたいなの?
(マスターに薄めのスープを注文しつつ首を傾げた。
 ネギや卵、滋養がありそうだと)

やっだァ、血生臭い方の話だったの。
お酒の代償としてはちょっと重すぎるわねぇ、まぁ命があっただけ良いのかしら。
古今東西酔ったところを襲撃するのは定石みたいなものなのね。
(それは確かに自重したくなるわ、とケラケラ笑った。
 笑ってから蘇ってきた頭痛に渋い顔をして)

やん、ヨシヒロったら紳士ィ。そういうマメなとこほんとイイ男よね。
例の映画の俳優さんなのね、見てみたいわァ。
親父さんに似てるってことはヨシヒロにもきっと似てるんでしょう?

森の迷宮化…ありそうねぇ、というか迷宮になってなくても迷っちゃいそう。
妖精の導きが必要、だなんてことにならなきゃ良いけどね。
中々夢があるけどちょっと大変そうだわ。
二日酔いは水分補給と、あと腹に何か入れるのがいいと聞くな。
ゾウスイ、私も初耳だな。要は粥って事か。
それって頼んだら亘理作れるのか?
(首を傾げてそう聞くのは、身振り手振りがあると何だかそう思えてくるからだ)

うわ、平和な国かと思っていたら普通に血生臭いんだなニホンって。
酔った所を襲うなんて昔話みたいだが、実際あるんだな。
しかしよく生きてた、こうなると襲ってきた方が命落としてそうだが。

映画って、この間サメが出てくるのがあるって言ってた奴だよな。
大スターというのならその人が出てくるのも……いや、混沌では流石に無理か。
ちょっと残念だな。
――おや、そういう事なら私もその茶に付き合おうかな。
マスター、同じのを私にももらえるか。
(先に頼んだ茶をぐいと飲み干すと、続け様に注文し)

深緑の森自体が迷宮っぽくはある。どこ行っても同じような景色に見えるし。
そういえば、迷宮といえば幻想にも有名なのがあったよな。
果ての迷宮とかいう、メフ・メフィートにあるやつ。
あれについての話もローレットに来てるって噂に聞いたし、
あちこちで遺跡発掘がブームになるかもな。
まあ、出汁で味付けして溶き卵入れた粥だな。
二日酔いや風邪引いた奴に作っていたぜ。
病人食、ていやぁオートミールに近いのかもな。
材料があれば作れるぞ。ただ、米や出汁をとる乾燥させた海藻はあまり見ねぇな…。

まあよ、だからこそ、酒は程々に、だ。
刺される前に気付いて、腹をやられて、殴り倒したが…。
若いのが電話で呼べるくらい近くにいてよかったぜ。
まあ、血生臭いのは家業だから仕方ねぇんだが。

なら、俺ももう一杯貰おうか。
(ぐいと杯を空け、マスターに声をかける)
まあ、寒い時期だからな。こういう温かい茶がうまい。
…何か茶菓子の様なものはあるか?

遺跡か…。やはりまだ発掘されていないようなものもあるんだろうな。
で、遺跡の奥のヤバイもんを起こしてしまって、てのは定番か。
…そういや前に遺跡の奥で人をスライムに変化させる施設があってやばかったな。
話を聞くだに面倒見のいい男よねェ、アナタ・
そうね、じゃあ今度二日酔いになった時にはお願いしようかしら。
ラダも一緒に食べましょ、二日酔いになって。
(材料だけなら用意できなくもないだろう、と。
 手早く用意され、差し出された温かなスープをそっと啜った)

ヨシヒロのところって平和なのかそうじゃないのかたまに分からなくなるわねぇ。
でもお腹で良かったじゃない、肝臓は避けたんでしょ?
首とか脇の下よりまだマシだものね。
(お相手はきちんとオシオキした?と首を傾げて)

(注文を受けて女店主は少し考える。
 それから温かい茶を三人分と飴掛けの胡桃とアーモンドを皿に盛った。
 茶からはふわりと茉莉花の匂いが立ち上る)
ふふ、今日ばかりは酒場じゃなくて喫茶みたいね。

あぁ、果ての迷宮ね。そういえばそんな話があったわ。
誰も踏破したことのない迷宮、ね…。出てくるものにはちょっと興味はあるわ。
でもヨシヒロのいうスライム化施設みたいなのがあったらイヤね…。
ちょっと…大分、死ぬよりイヤね…。
ニホンって海藻から出汁とって料理するのか。
海洋あたりに探しに行ったら、それっぽいのがあるんじゃないかな。
しかしリノが二日酔いになるほど飲む前に私潰れてるんじゃないか?
亘理に加勢を――ゾースイ作ってもらうんだし駄目か。
(2年後が少しだけ不安になったのであった)

どこの世界でも応酬ってのはあるもんだな。
まだマシだとは言え、腹でも十分重傷だよ。
傷が大きいと中身がぽろっと出てきてしまいそうだ。
(血生臭い話をしながらも、出てきたフライとパンに手を伸ばす。
 サクサクと衣の食感を楽しみつつも少し急いで食べるのは、
 続く茶を一緒にのんびり飲みたいからだ)

花の香の茶は需要あるだろうから、やろうと思えば喫茶店もできるだろうさ。

うわ何だそれ。そういう妙なのは練達あたりにしかないかと思ってたのにな。
遺跡の主はスライム好きだったのか……それでも嫌な事に違いないが。
果ての迷宮は、これまで100年単位で挑んでるのにまだ底が見えないんだっけ。
……中で何かが迷宮増設してたりしないかな。
まあ、作る分には構わねぇよ。
天日で干した昆布やらの海藻は旨味が出るからな。
他には魚もそうだな。
酒に関しちゃリノに勝てる気はしねぇな…。
まあ、そのリノを潰した親族一同が最強なんだろうがよ。
(アーモンドを一つ齧る。香ばしい香りが、よい。)
こういう風に落ち着いて茶を飲めるのはいいな。
酒は好きだが、そうじゃねえって日もあるだろうしよ。

はぐれもん共の縄張り争いなんて、どこでもあるからなぁ。
まあ、ぶん殴って若ぇのに素性調べさせて、
そこの組の前に放り投げさせたよ。喧嘩売るなら他にしろって貼り紙してな。
…生きてるんじゃねえか?…運がよければ、よ。
(苦笑いを浮かべるが、眼光は鋭いまま。)

遺跡の中で誰かが増設していたらこえぇなあ。
そいつを捕まえない限り、延々と広がって更に難しくなるからよ。
あぁ、なるほど。干しきのこみたいな感じかしら。
アレも良い味するわよね、代わりにはなったらそれでも良いんだけど。
(にっこり笑ってラダの腕に寄りかかった。
 逃さない、と顔に書いてある)
あら、私なんてまだまだよォ。
上みたって下みたって果てがないもの、こういう話。
(温かな汁物が胃に落ちる感覚にほっと一息。目を細める。
 内臓にしみるわ、としみじみと呟いて)

ヨシヒロは筋肉があるし、刺されたってある程度は大丈夫そうじゃない?
まぁ、好き好んで刺されたい訳じゃないでしょうけど、
(結末にはあらあらと笑った)
こっわァい、刺し違いで死ねた方が良かったでしょうね。
私もせいぜい気を付けないとそのヒトの二の舞になりそうだわ。
(慌てると詰まるわよ、とラダに声を掛けながら花茶を頂く。
 血生臭い話題をしていても馨しさは損なわれていなかった)

……なんか、口に出してみるとありえない話じゃなさそうよねぇ。
中で迷宮が増殖するダンジョン、可能性としてはすごいあるかも。
もしくは入る度に迷宮の中身がごろっと変わるとか、そんなのもありそう。
ふぅん、海が近いとそんな料理が生まれるのか。
今年も夏は海洋で祭があるだろうし、その時店を探してみるかな。

そういえば酔い過ぎないようにするテクニックとかないのか?
腹に何か入れるとか、水飲むとかしか思いつかないけれど。
(腕に寄りかかられるままにぐぐっと体が傾ぐ。
 うわー、だなんてわざとらしい悲鳴まで付け加わって)

二度と顔を見ることが無かったんなら、そういう事のようにしか聞こえないな。
しかし筋肉で中が守られると言っても、亘理けっこう傷跡あるだろう。
その縄張り争いも結構な頻度だったようだ。
(そうしてサクサクと食べ進めていれば、聞こえた声に手が止まる。
 もっともなその内容、忠告に素直に従いスピードが落ちる。
 揚げ物の合間に届く花の香りは、相変わらず魅力的ではあったけれど)

モグラの獣種とかが隠れてたら案外ありえそうに思えてきたな……
地面なんてどこまで続いてるかも分からないし。
個人的には毎回中が変わる迷宮の方が嫌だな、苦労して地図書いても意味がない。
確かに、椎茸なんかも干したものは旨味がでるな。
海洋はなんというか、海の幸が豊富で、見た目が鮮やかな料理が多いイメージだぜ。

酔い過ぎ防止には、やはり水分を摂るのがいいかね。単純な原理だが。
後は、空きっ腹にアルコールは止めた方がいい。
つまみを口にしながらの方がいいだろうな。
(華やかな香りを楽しみながら、ナッツを口にする。)

いや、刺されりゃ痛ぇから、勘弁してほしいんだが。
まあ、この体の傷は、器用じゃねえだけだ。
おやじの為、仲間の為、意地張った結果だしよ。

遺跡の中身が変わっちまうか…有り得るなぁ、ここだと。
それだと探索者は調べ甲斐がなささうだ。
…いや、迷惑ができる法則とか、逆に感性を刺激されるのかね。
そういえば魚醤とか、そういうのもあるんだったかしら。
海洋は色んな意味でカラフルよねぇ、人も魚も。

水が一番だけど、先にミルクとかヨーグルトを食べるのも良いのよ。
あとはー…うちの叔父様なんかはカンポーっていうお薬を飲んでるわねぇ。
(すっごく苦くて臭いのよ、と腕に寄りかかったまま呟く。
 効果はすごいらしいけど、と)

意地が痛みを凌駕するって…ヨシヒロ、拷問にも耐性ありそうねェ。
(笑いながらマスターを呼ぶ。
 ラダが食事を終えたらお茶を淹れ直して、と)
でもそれにしてはヨシヒロ、軽装よね。
そっちの世界に鎧みたいなのってないの?もしくは防御系の魔法とか。
そんなに刺される頻度高いんなら皮鎧くらいあっても良いんじゃない?

構造を知りたいのに常々変わってたら何を頼りに探索すれば良いか困るわよね。
地図も使えない、すべて勘頼りの探索が常時って神経すり減るわァ。
まぁ、それをやるのが探索家なんでしょうけど…。
(溜息ひとつ、ナッツを抓む)
でも事実そういうのスキなイレギュラーズ、多いでしょうね。
未知を開拓するこそ命、なんて人いっぱい居るし。
ああ、いろんな意味で海産物は豊富ではあったな……(昨年の夏を思い出し)
ともあれ海洋の鮮やかさは確かに。どこか涼しげに感じるのは土地柄だろうか。
夏になると海洋風の夏服作りたくなるよ。
(日頃からマスターを見てるからだろうか、と視線をちらりと向け)

話を合わせると、チーズあたりを摘みに飲むと二日酔い予防になるって事か。
……あ、ミルクとヨーグルトは事前か(ちゃんと覚えておこう、と何度か反芻し)
というか、そんな苦い薬飲んでまで酒飲みたいって何か別の病気のような。
その叔父様、手が震えてないといいんだが。

そうそう、亘理については思った。
そんなに怪我しやすいんなら、ヒールとかそういうの覚えたら楽だろうにって。
まぁ他に得意な人がいたのかもしれないけど。
(だが自分とて神秘は苦手な手前、他人の事はあまり言えず言葉は濁るのであった)

毎度構造が変わるとしたら、私だったら挑戦する気力がなくなるな。
そもそも何百年もよく続けているというか。
果ての迷宮については、その手の奴が好きな人に任せた方が良さそうだ。
まぁ、面白い品のひとつでも出てくれば話は違うのだけれど。
確かに、マスターはなぜかいつも涼しげな印象だな。
海洋の雰囲気なのか、本人の生まれついた雰囲気かは分からねぇがよ。

しかし漢方までこっちの世界に有るんだな。だがまあ不思議じゃねえか。
確かに、ようは薬だからな。酒に酔いにくくする、
もしくは二日酔いを軽減するような、な。
(しかしまあ、それでも飲みたいんだから、
罪な奴だよな、酒ってもんは、と呟いて。)

流石に拷問受けたいとは思わねぇがよ。
俺達の世界じゃ鎧なんてのは一般的じゃなくてな。
精々サラシや対刃繊維の服を着込むくらいか。
…どっちもしてなかったのは油断だがな。
あと、回復スキルなんて便利なもんもないからな?

遺跡にゃロマンがあるが、迷路ばかり続くのはちと、なあ。
面白いものか…。幻想の隠された黒歴史、とか。俗っぽいがオタカラとかかねぇ。
(涼しげだと評されるマスターはまたひんやりと笑う。
 冬場は寒々しくも、夏場ならば随分と違って見えるだろうか)
今年も海洋あたりでお祭りがあるだろうし、海洋風の衣装をまた仕立てたいわね。
去年のラダの水着も可愛かったわァ。

お酒が切れた程度で手が震えてたらうちの一族から蹴り出されてるわよ。
叔父様あたりはそんなにお酒強くないの、だから苦肉の策みたいなものね。
(真似したくはないわ、なんて肩を竦めて)
どこの世界でも酒飲みは工夫を凝らすのよね。
やっぱりアルコールの誘惑には勝てないってことなのかしら。

え、回復の魔法ないの?じゃあ不便じゃない?
お腹なんて刺された日には暫く動けなくなっちゃうじゃない。
(うっかり死んじゃいそう、と。
 ちなみにこちらの黒豹も神秘系スキルはてんでモノにならない。
 物理系の多い酒場である)
今度から鎧でも着ておきなさいよ…皮鎧なんてどう?
あぁでも、世の中肉体そのものが鎧っていうヒトもいるかしら…。

やぁねぇ、少し前の幻想が黒歴史そのものじゃない。
現在進行形のものは流石に隠せないわよ。
(あの王様だもの、とケラケラ笑って)
それこそ楽しみの度合いは深緑と一緒よね。
私達はおいしい部分だけ味合わせてもらいましょ、その他の部分で貢献してるんだから。
おやどうも。リノも綺麗だったじゃないか、今年も楽しみにしているよ。
今年は、去年見た浴衣という奴が気になるな。
女向けは帯がちょっと苦しそうだったけれど。

酒に酔う感覚が良いのか、飲む時間が楽しいのかは私にはまだ分からないけど
……リノのところにも酒に強くない人はいるんだな。
なんだかんだで全員強そうなイメージがあったよ。

――ははぁ、なるほど。それでニホンは平和なのか。
鎧も身に着けない、すぐに治す手段もないって状況じゃ
簡単に剣を抜くわけにもいかないよな。
それとも武器の類だってあまり使わないのかな?
(何せ話す彼も拳で戦う人である。半ば本気の声音であった)

本当、遺跡の「美味しい部分」については早く情報が欲しいところだ。
餌を吊り下げてもらった方が、ヤル気も出るというもの。
厄介なものを掘り当てなければなお良しで。
(最後の言葉とともに残るパンとフライを口に放り込んだ。
 ついでに茶を頼む、とマスターへ)
ふむ、浴衣か。俺の世界でも浴衣は夏の風物詩だったぜ。
帯を結ぶのは難しいようだから、知っている人に頼むほうがいいだろう。

まあ、酒に強くない人間が無理に飲まない方がいいとは思うがよ。
それでも薬を頼るというのはいいんじゃねえか?無理しないという意味ではよ。
酒飲んで変に酔っ払って、酔いすぎて死んでしまう、という例はいくらでもある。

まあ、戦いの時は着込みをつけていっているが…。
鱗や毛皮ってんなら、それが鎧替わりってのもいるだろうよ。
…だからこそ、腹を刺されてまともに動けなくなったんだが、
俺らの世界じゃ官憲が優秀でな、俺らみたいなのがブツ持ってると、
つかまっちまうからな。事を起こすつもりじゃなけりゃ、刃物や銃は持たねえよ。
(まあ、俺の場合は殴るほうが効率的なんだがとつぶやき。)

幻想もなんであれが王様になっちまったんだろうなぁ…。
兄弟や縁戚はいなかったんかねぇ。
…どうやら探索隊が第一層を踏破したそうだな。
これから周辺の探索やらで、さらに忙しくなりそうだな。
ユカタってあの長い布巻き付けるみたいな衣装?
ステキだけど動きにくそうよねぇ、着てる人たまに見かけるけどあれで動けるのってすごいと思うわ。
ラダ、着たら是非見せてちょうだいね。

そりゃうちの一族も色々あるわよ、まったく飲めないってヒトは不思議といないけど。
あとは飲んでいくうちに慣れてくわねぇ、酒飲みの血なのかしら。
(お酒で死んだヒトは今のところいないわ、と笑いながら肩を竦めた)

やぁん、そんなとこはちょっと天義に似てるわァ。
なるほど、得物をもってるヒト自体が少ないから余計にそうなのね。
(納得したように頷いて)
確かに平和だっていうのにも納得よ。
最終的には肉体を武器にする、っていうアナタの選択肢にもね。
実はこっちの世界の方が性に合ってるんじゃない?

一番周りが担ぎやすかったんでしょうよ、あぁいうタイプだもの。
担ぐ神輿は軽い方が楽だしね。
あら、随分耳が早いのねヨシヒロ。
この分だと順調に先へ進めそうかしら…「美味しい部分」も見えてくるかも?
(楽しみね、と。
 そんな会話を後目にラダの前へすぐにお茶が供される。用意していたらしい。
 残り二人の前にも新しい茶が注がれた)
お、ニホンでも浴衣は着るんだな。
というかあの服、帯以外もどうなってるのかサッパリだよ。
一度脱いだら助けなしでは二度と着れそうにない。
……で、亘理は着方知ってたりするか?

リノはああいう服を着るのはあんまり好きじゃないか?
普通に歩くのも辛そうだから、私も祭の時以外は着る気もないけどな。
ああ、仕立て屋に頼めたらな。一緒に祭を回るのも良さそうだ。
(マスターから礼と共に茶を受け取ると、ゆっくりと冷ましながら口をつけ)

段々体が慣れていくって聞くと、酒もほぼ毒だな。
私も、酒を飲みすぎて死んだ人は身近にはいなかったが。

――なるほど、天義。大体の民がお行儀良いって事か。
それなら確かに混沌の、天義や深緑以外の国は合いそうだ。
(こちらも納得したように続いて頷く)

いなかったんだろう、あの様子だと。
それに三貴族がそれぞれ跡継ぎ候補を担ぎ上げてたら、幻想はもっと混乱してたろう。
だからある意味「まだマシ」なんじゃないか?

お、そうなのか。
何か面白いものが見つかって、あわよくば市場に出てくると楽しいんだが。
明日ちょっとローレットに行って聞いてみるかな。
浴衣や着物の着付けなんてできねぇよ。常日頃から着るもんでもないしよ。
それに浴衣を着ている奴等が祭に来ている時は稼ぎ時だからな。
(呉服屋でも、物はレンタルで着付けをするサービスもあるくらいだしな、と)

まあ、昔は吐くまで飲んで、飲んだら吐いて、な時代もあったもんだ。
それで酒に強くするんだとよ。
…正直勘弁だぜ。うちのおやじはそういう人じゃなくて助かったが。

…天義のあれがお行儀いいかは別にしてもよ、
俺達のようなはみだしもんでもなけりゃ、暴力に接する機会は少ねぇだろうよ。
だから『分かってない』奴等が出てくる。
それを教育してやんのも、任侠の仕事だ。
まあ、この世界でやれることもそれくらいだしよ、
合っているといや、そうなのかね。

しかし跡継ぎてのは難しいな。
ラダの言うとおり、三者がそれぞれ担ぎ出していたら、今頃は泥沼だな。
…担ぎやすいってのも、こうして考えると有りなんだな。
嫌いじゃないわ、肌を露出しないのも新鮮ね。
ただやっぱり動きにくいっていう印象が強いし、普段着向きじゃないわ。
ヨシヒロの世界でも催事用なのねェ、ユカタって。
(布が多い分綺麗な柄がよく生えるわね、と)
あら、ステキね!同じような柄の布で仕立てたら良さそうだわ。
着る時と脱ぐ時だけお手伝いを雇えればいいんだけど。

ある意味薬や毒と一緒よ、お酒なんて。
どんなものでも体に馴染んじゃえば効かなくなっちゃうわ。
毒もね、小さな頃からずっと飲んで体を慣れさせるなんていう方法もあるし。

ニンキョウって色々やることがあるのねェ、複雑ゥ。
(新しく注がれたお茶をゆっくりとすする。
 随分と頭痛も楽になってきた)
でもそういうとこに居たからこそじゃない?この世界に順応しやすかったのも。
うふふ、ニンゲンどう転ぶか分からないものねェ。

国内紛争なんてことになったらそれはそれで稼ぎ時だったかもしれないわね。
この三人、全員別れてそれぞれで戦うなんていうことがあったかもしれないわ。
ヨシヒロとは接近戦したくないし、ラダには距離をとられたくないし。
(怖いわ、なんて言いながら笑った)
残念、着方を習って安く済ませられるかと思ったんだがな。
そういう事なら素直に着付けまでやってもらうとしよう。
(くるりと掌の中のカップを回しながら苦笑した)
ああ、それはいいな。揃いよりは似た雰囲気で柄か飾りを少し変えるとか。
少々気が早いかもしれないが、これは夏が楽しみだ。

……馴染む前に死ぬ人間がいそうだな、それ。
それこそ吐いてまで飲んで、耐え切れなければそれまでか。

(軽く茶で口を潤し)
しかし、ふぅむ。亘理がこの世界に順応しているという事は
逆に私やリノはニホンはあまり合いそうにないかな。
ちょっと観光に行くくらいにはいいかもしれないが。

幻想が内乱状態になったら、交易関連は商売あがったりになりそうだなぁ。
その時はうちも傭兵稼業に鞍替えかな。
――リノ、それ私が最初に殴り飛ばされる未来しか見えないんだけど。
そもそも私が前に出てきてる状況なんて、ただの負け戦じゃないか。全力で逃げるよ。
ふむ、二人の浴衣か。きっと似合うぜ。俺も楽しみにしておこう。
まあよ、何だかんだで着付けができる奴はいるだろうな。
なんならローレットで人を募ってもいいだろうよ。

まあ、酒にせよ薬にせよ、摂りすぎは毒でしかねえわけだ。
本来はやっちゃいけねぇ慣れ方なんだろうがよ、
そういう時代もあったって事だ。
ラダが飲める歳になったら、ご家族か俺達と飲もうぜ。
リノもこう見えて、加減は分かってるだろ…たぶん。
(新たに淹れてもらった茶でお茶を濁す。)

観光には事欠かないかもしれねぇな。まあ、皆で行く機会がありゃ案内するぜ。
…しかし、お前さんらと殴りあい、てのもなぁ。
ラダには狙撃され、リノには触れられない気しかしねぇな。
ま、お互い敵同士にならねぇよう、気を付けるかね。
あら、ヨシヒロはユカタ着ないの?
流石にお揃いは難しいだろうけど似合いそうなのに、アナタ。
(ちょっと見てみたかったのに、と笑って)
私も夏が俄然楽しみになってきたわ。
良いユカタ、仕立てましょうね。

今でもそういう慣れ方してる人、ある程度居そうだけどね。
飲めた方が都合がいい、なんて思ってる人って多いものよ。交渉の手段にも使えるし。
飲めないならそれはそれでできることもあるけど…まぁ結局どうするかはそのヒト次第ね。
んふ、酔う時は心地よくなくちゃダメだもの。加減は分かってるわ。

異世界観光なんて、いつかできたら楽しそうねェ。定住する気はないけど行くだけは行ってみたいわ。とっても楽しそうだし。
(三つ巴の構図を想像してはころころと笑う黒豹である)
だってラダ、もし距離がとれたら即座に頭狙ってくるでしょ?
ヨシヒロ相手だったら避けることが出来てもこっちの攻撃、それほど効かなそうだもの。
―――でも、敵同士になる可能性が捨てきれないのもローレットの面白いとこよね。
面白いと思うわ、同じ組織でも対立する依頼に放り込まれる場合があるんだもの。
着たらホームシックになる、というわけでもないだろう?
いやなるかもしれないが、ちょっと残念だな。
まぁ、最近また世間もザワついてきてるけど、夏までにまたひと段落つくといいな。
休暇はやっぱり、何も気にせず思いっきり楽しみたいし。

(ゆっくりと茶を楽しみ、少しずつ口にしながら)
ああ、最初に飲むのはたぶんこの店だよ。
私春生まれだから、家で飲めるのはその後の年末あたりだろう。
加減についても、その辺は信頼してるさ。
自分の酔い癖はまだ知らないけど、寝てしまっても泊めてもらえるんだろう?
その時は二日酔いの乗り切り方まで含めて、指南してもらうさ。

あ、今時は頭や足より腰を狙ってくるらしいぞ。(この辺、と骨盤周りを示し)
頭よりも狙いやすく、足よりも止血しづらく、外れても他の所に当たりやすい。
即死しなけりゃ救助に人手とらせられるって話らしい。
――そういえば、少し前に幻想と鉄帝それぞれへ味方する依頼もあったっけ。
ラサの傭兵みたいな事するなと思ったよ。
まぁその時はその時で、仕事しつつ生還できるようお互い「配慮」しようじゃないか。
浴衣か、まあよう、どっちかといやぁ甚平の方が楽でいいんだがな。
まあ、機会がありゃ、と言う事にしとくぜ。
俺が着ると、風流よりヤクザ感が出る気がするがよ。
(ナッツをひとつまみし、口に運ぶ。)

まあ、酒やタバコってのは、特定の場所に長時間いる事になるからな。
その間、周りにいる人間と付き合う事になるし、会話も生まれやすくなる。
まあ、コミュニケーションツールではあるな。
その酒には付き合わせて貰おう。生き残る楽しみが一つ増えたな。

腹から腰は内蔵だらけだからなぁ。ざっくりやられた身としては耳が痛いぜ。
レオンの旦那にしてみりゃ、俺達の行動全てがこの世界を救う術になるなら、
なんでもやる気なんだろう。
だってヤクザじゃない、アナタ。
ヤクザがヤクザですって顔して何の問題もないわよ。
(笑いつつも脳裏で衣装の算段を立てる。
 どうせなら良い仕立てのものが欲しい女心)

ふふ、ヨシヒロと同意見ね。
良い感じのストッパーが居るし、飲ませすぎる可能性は消えそうだわ。
ラダがお酒飲めるようになるまで生きなきゃダメねェ。
(いつ死ぬとも分からぬ仕事である。
 戯言にも聞こえる口調で、けれどその目には真摯な色が滲んだ)

やん、えぐぅい。狙撃手ってこれだから怖いわァ。
まぁでも似たようなことやるから人の事言えないわね。
(面白そうに目を光らせ、にんまりと笑う)
そうね、お互い死にたくないんだし「配慮」って大事よね。
ふふふ、おっかしぃ。
お互いを殺し合うことが世界を救う術になるかもしれない、なんて。
ほんと、混沌なんていう言葉がよく似合う世界よね。

大儀って怖い言葉だわ。
(ぽつり、零れる言葉が誰の耳にも届かず落ちて行った)

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