PandoraPartyProject

ギルドスレッド

惑いの花酒亭

【酒場/RP-3】

それはこんもりとしたチョコレートの山だった。
カウンターの中では店に戻ってきた海種のマスターが屈託なく微笑んでいる。

なぁにこれ、と問う黒豹にお土産だと答えが返ってきた。
一口サイズのチョコレートがころころとカゴに盛られている様は可愛いと言えなくもない。
首を傾げながら一粒を口に放った黒豹に、そういえば、とマスターから声がかかる。

外れは激辛ペースト入りらしいの、と告げられた言葉に黒豹は無言で甘ったるいチョコレートを噛み砕いた。

---------------------

カウンターにマスターからのお土産『海洋水芸チョコレート』が盛られています。
甘くてとろけるようにおいしい。
けれど外れあり、食べる際には乱数チェック。
ゾロ目が出た場合それは激辛唐辛子ペースト配合チョコレートです。
リアクションをどうぞ。

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ごふっ、…あー、酷い目にあったぜ。なんだぁ、こいつ。
唐辛子か…?ったく、口ん中がビリビリするぜ…。
(受け取ったグラスを傾け、口の中を潤す。)
…うむ?唐辛子でやられてるからか、アルコールの味しかしねえな…。

なるほど、色んな人間に使えるのは面白いからか。
人間観察の点で言やぁ、そうかもな。表も裏も知るわけだしよ。

ここはいい酒を飲める場所だぜ。花の酒はあまり他では見ないしよ。
それからそのチョコレートは是非食べるといい。外れならうまいと思うぜ。

よう、ラダも来たか。マスターも帰ってきてるから、のんびりできるぜ。
あら、ステキな考え。そういうのってスキよ、私も面白い方が良いもの。
やっぱり退屈しない人生って大事よねぇ。
(塩気が欲しくなったか、ナッツとチーズの盛り合わせを注文する。
 ゆったりと首を傾げて)
でもそんなにホイホイ勤め先って見つかるの?
失礼だけどそういうお仕事ってなんだかデリケートだし、優秀なだけ専属にって引き留められそうなのに。

ふふ、ヨシヒロったら良い引きしてるわねぇ。期待以上よ。
何か注文して食べたら?チーズとかミルクとか、そういうのが良いらしいわよ。
(未だにくつくつと笑いながらこちらは美味そうに酒を味わった。
 マスターといえば満足そうに頷きつつ注文を捌いている)
辛いものって得意不得意があるけど、ヨシヒロはどうなの?
今回みたいな悪戯チョコは別として、ね。
それについては安心したよ。今夜はちゃんとした食事にありつけそうだ。
(頼むよマスター、と空いているカウンター席へつきながら声をかける。
 それで効果があるとも思ってはいないが、挨拶代わりというやつだ)

レモラと――そちらがアレクシアか。
今夜は、いや今夜に限らずかもしれないが、ともあれよろしく。
(紹介された順に手を上げて軽く挨拶すると
 勧められるままにチョコレートを口に入れようとして
 ――寸前で、黒一点の彼の様子に気がついた)

チョコレートに唐辛子? どこぞの酒のつまみ、ではなく悪戯用か。
グラオ・クローネというよりも収穫祭向けのやつだったか。
(まだだいぶ先だけれど、等と呟きつつ改めて口に放り込む)
3
うん、味は文句なしだ。だがハズレの様子を見ていると二つ目に手を出しづらいな……

ああ、レモラはメイドや侍女やらが生業なのか。
そういう口調なだけかと思っていたが、
無くてもいいなら、私も様付けは無しで頼むよ。雇い主でもなし。
(満足そうにもくもくと食べる合間、聞こえた話にひょいと口を挟む)
(はじめての人の方に向き直って笑顔で)
あ、はじめまして!もう紹介してもらったけどアレクシアだよ。
フルネームだとアレクシア・アトリー・アバークロンビー。よく噛むと評判なので適当にいい感じで呼んでくれれば!
みんな常連さんなのかな?

あはは、酒場ってあんまり入ったこと無いからどういうとこが普通なのかもわかんなくて。
そっかー、こんな感じなところが普通のとこなのね。
(興味深そうに辺りを見渡し)
で、これが問題の。
(チョコに目を留める)
大当たり付きって嫌な予感しかしないんだよなーこういうの!
ええいでも折角だからいただきます!
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――――――ッ!!!
(口を抑えながら大慌てで水をもらいに行く)
そうですね。
退屈しない、面白い職場を求めていたら自然とこのように。
お城勤の方々はよほど娯楽を知らぬと見えます。
(冗談めかして答えれば、またグラスを傾けて)

ふふ、どなたがいつ雇い主になるかわかりませんもの。
最初は様付けから入るようにしておりますの、私。
でも了解致しましたわ、ラダ。そして……
5
……意外と外れるものなのですねえ。
当たりはこんなに美味しいのに。
(挨拶をするタイミングを逃した顔で、自分の指についたチョコを舐めながら)
(ラダの前にはゆったりと湯気立ち上る茶がサーブされる。
 黒豹の手元にはシンプルなツマミの盛り合わせ)
この間はお店の中のもので急場をしのいだものね。
もっと早く帰省について教えてくれたら適当に持ち寄ったのに。
(チーズをつまんで口に放り込んだ)
ほんと、収穫祭に買ってきてくれたらよかったのに。
こういう驚きより今話題のサーカスの方が好ましいわ。
不吉を運ぶサーカス団、だなんてステキ過ぎてわくわくするじゃない。

何をもってして普通、とするかは個人の意見によるかもしれないけどね。高級なワケでもなく、でも安酒ばっかり置いてるような所でもないのは確かよ。
(チョコレートを口に放り込む様をにんまりと笑って見つめる。
 見事に大当たりを引けばあらあらと肩を竦めて)
随分大当たりが多いのね、怖ぁい。
(とても良い笑顔のマスターより冷えた水がアレクシアに進呈された)

まるで職務自体が娯楽のように言うのね、レモラ。
今までで一番楽しかった雇い主なんて居たりするのかしら?
(離れがたく思うくらいの、と好奇心に金目を光らせながら問いを投げる。
 片手間、チョコレートをひとつ抓んで頬張った)
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(ほろりと舌上で上品にカカオが蕩ける。
 ついでにナッツを齧り、ゆっくりと酒を傾けた)
んー、美味しいけどやっぱり甘いわぁ。
まったく、酷い目にあったぜ…。まだ喉ん中が焼け付いているようだ。
喉を焼くのは、酒だけで十分だってのによ。
(再度グラス内の液体を口に含む。今度は少し、華やかな香りを楽しめた。)
別に辛い物は嫌いじゃねえよ。ワサビも辛子も問題ねえな。
ただ今回みたいによ、不意にくると、ちょっとな。

まあまあ、チョコレート自体は旨いんだから、どんどん食べていいぜラダ。
何故か一発目で当たる気はしていたがな。

…そしてアレクシアも当たる、と。結構な割合で当たりがあるんじゃねえか?
水も一気に飲まないようにな、ゆっくりと口に含ませるようにして飲めよ。

レモラは楽しそうに仕事してそうだな。優秀ゆえだろうがよ。
しかし従者ってのはどういう仕事してるのか、想像つかねえな。
今時のサーカスは不吉を運んでくるのですねえ。
演者も観客も興奮されている様子なのは普通のサーカスと同じでしょうけれど。
(私もチェイサーを頂いてよろしいですか、とマスターに声をかけて)

まあ! そんなに楽しそうに見えますか?
そうですね。仕事はできるなら娯楽にしたいものです。
稼ぐだけであるならば色々と手段はありますもの。

(グラスを受け取り礼を伝えれば、火照った顔を冷やすように水を口へと流し込んで)
一番楽しかった雇い主……そうですね。
現在進行形で、とても楽しいお姫様がいらっしゃいますよ。

タネも仕掛けもなく、自らの意思で動く人形を見たことはございますか?
ますます男ぶりが上がる声になるかもしれないわよ、ヨシヒロ。
その前に胃が焼け付いちゃうかもしれないけど。
(酒の追加を頼みながらゆるり、首を傾げた)
ワサビ、辛子…。すごくスパイシーだって噂のウォーカーの世界の調味料よね。
今度はそんなのが仕込まれたお菓子が出て来たりするかもしれないわよ。

少なくともつまらなそうには見えないわね、イイことだわ。
やっぱり仕事は楽しくやらなくちゃ勿体ないもの。
雇い主が優秀だと仕事もやりやすいし、ね。そこは傭兵と似てるわ。
(獣の耳を傾け話に聞き入る。
 動く人形、との言葉にぱちりと目を瞬かせて)
――…何かのアイテム?それとも鉄騎種のことかしら。
といってもあの方々とお人形、というには可愛げが無さ過ぎるけど。そんな可愛い人形姫が今のアナタのご主人様?
(水を受け取ってから、義弘の言葉を聞いてゆっくりと飲み干し)
…………あー……ひどい目にあった……
これ何?!滅茶苦茶辛かったんだけど?!まだ喉の奥が焼けてるみたいな感じがする……うう……お、お水もうちょっとください……

当たり?外れ?まあどっちでもいいや……辛くないやつはみんなの様子見てると普通に美味しそうなのによりにもよって当たるなんて……嫌な予感ってのは信じるべきだね……
おかげさまでこのお店の事は絶対忘れなさそうだけどね、あはは……

あーと、なんだか滅茶苦茶間の悪いところで「当たり」を引いちゃった感じだけどレモラ君……でいいのかな?よろしくね
(自分がバタバタしていた時に聞こえていた話を思い出すように)
ええと……従者さん、なんだっけ?
どんなお仕事してるのかは私も気になるな。本とか読んでても、誰かの身の回りの事をする人の話ってあんまり書かれてないし。でもきっと色んな事をしてると思うんだよね。
アイテムでもなければ、鉄騎種でもなく。言葉通りの意味です。
異世界というのはすごいものですね。
ええ、今最も愛らしいご主人様と言えるでしょう。
(両手でご主人様とやらのサイズ感を伝えながら)

ええ、Remoraです。
ふぅむ、それほど面白いことをしているつもりもないのですが。
やっていることといえば家事代行ですし、
あとはおつかいと、家庭教師じみたことでしょうか。
ああ、村に物資を運ばんとする主人の護衛に参加したこともありましたね。
(頬杖をついて、片手で指折り数えながら)
でも……折角なら私ばかりでなく、皆さんの普段のお仕事のお話も教えていただきたい次第ですわ。
いやぁ、私としては意外と当ってるなという印象だよ。
おまけに容赦のない辛さのようで。
アレクシア、牛乳の方がいいかもしれないぞ。その方が効くと聞いた覚えがある。
(礼と共に受け取った茶を冷ましながら、被害者達の様子に苦笑いが漏れた。
 次あたりは自分が危なそうだとひとりごちる。)

そう言えばサーカス以来随分と騒がしくなったな。
余所者は悪い話の原因にされやすいものだが、期待以上というか噂通りというか。
仕事が増えるのは歓迎だが、ついでに楽に稼げる程度だったら尚良かったよ。
演目自体は面白かったし、後はあれが白でも黒でも私は構わないな。
(話の合間に茶を飲みながらサラダやキノコのオイル煮を注文し)

家庭教師までやるのか。従者というのも仕事の幅が広い。
教養が欲しくなったら指導を願っても良さそうだ。
――ああ、私は商人だ。店ではなく、あちこち行くタイプの。
今の所扱うものも様々だから、欲しい何かがあれば声をかけてくれると嬉しい。
顔見知りなら勉強も考えよう。
(そう言って、メニューが出てくるまで繋ぎにチョコレートをもうひとつ)
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うん、ただ美味しいばかりだな。
酒の席としてはここで当たった方が、おいしい立場にはなれそうだが。
(口の中の甘みを堪能し、すっと茶を流し込む。ほう、と息が漏れる味わいだった)
んふふ、アレクシアがここを忘れがたい店だと覚えてくれるなら良かったわ。
まぁとりあえずチョコレートやお水以外もどうぞ、おいしいのよここのお酒も料理も。
……ところで成人してるのかしら?
(ジュースもあるわよ、とついでに告げて)

あぁなるほど、旅人のご主人様なのね。
イイわねぇ、とっても可愛らしいわ。でも少しお世話も大変そうね。
普通の人間サイズじゃ色々大きいんじゃないの?
(手で示される大きさを見て本当にお人形さんね、と呟いて)
私はさっきも言った通り傭兵よ、元々ラサの出身なの。
仕事を求めてこっちに、って感じよ。

最近は色々血生臭い依頼がいっぱいだし、稼ぎの当てがあるのはありがたいわよね。
あのサーカスの団長さんにお会いしたけど何が詰まってるかわからないお腹をしてたわ。
――…まぁでも楽じゃないからこそこっちにお鉢が回ってくるのよ。
私は稼げるし退屈しないし、不満はないわ。
(チーズを齧りながら酒を舐める。ゆるく金目を瞬かせて)
そういえば原罪の呼び声、なんて言葉を聞いたわね。
何なのかしら、それって。
まあよ、ワサビやカラシなんかはジョークグッズの定番でよ。
まあ、少量なら風味を楽しめるもんだがな…。
(手にした酒を口に含み、飲み込む。)

しかし、当たりを引くとは、運が悪かったな、アレクシア。
なかなかいいリアクションだったぜ。
まあこれは特別だろうが、辛いもんは嫌いか?

こちらに来てから何度言ったか分からねぇがよ、
世界は広いもんだな。
機会仕掛けの嬢ちゃんやブルーブラッドのような存在、
幻想種や海種なんてのは俺の世界じゃおとぎ話か漫画だぜ。
だが、皆生きてんだよな、まったくよ。
こっちに来てから、仕事でもそんな感じだな。
向こうじゃ出会わないような奴等とやりあったりよ。

原罪の呼び声、か。魔種の力に影響されて正気を失う、とか聞いたがよ。
今回の騒動も、それの仕業じゃねえか、と
レオン達が相談していたようだな。
傭兵と、商人。
まあ! 旅の途中で見たキャラバンのような組み合わせで。
私も商人の真似事をしたことこそあれ、どうにも顧客からの反応が喜ばしくなく。
(回想しながら、ケラケラと笑いながら)

ああ、やはり人形の身体ですからね。
調度品の類はやはり専用のものがないとサイズ感が合わないようで。
通常の椅子の上に台座があった方がよろしいかな、と見ていて思いました。

ワタリの世界には我々のような種はいなかったのですか。
それは、なんと申しますか、勿体ないですね。こんなに可憐な種族ですのに。
(心なしか付け根が赤く見える耳ヒレをパタパタ揺らして)
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(チョコを舌の上で溶かしながら)
ふぅむ。
お話の流れから行って、件のサーカスが魔種と関係あるのでしょうか。
なぁんだ、やっぱりそういう扱いされる部類の調味料なのね。
(チーズの塩気で酒がすすむ。おかわりを注文しながらグラスの中身を干した)
世界っていうか、次元っていうか。
こっちからしてみればヨシヒロ達が居るような世界の方が不思議よ。まぁそういうのもお互い様なんでしょうね。
ほんと混沌って言葉がよく似合う世界になったものだわ。
(まさに種族の坩堝だと眼を細めた。
 揺れるレモラの耳ヒレを興味深そうに眺める)
……海種のヒレっていうのも不思議ねぇ、渇いたりしないの?

普通の椅子じゃテーブルに顔すら出せないものね、精々お立ち台だわ。
貴族の子供が遊びで使うお人形さんセットなんて良いんじゃなぁい?職人にでも頼めば専用のミニハウスまで作ってくれそうだけど。
(お値段はすごそう、と笑う)

サーカスは無関係じゃないだろう、なんて話よねぇ。その呼び声っていうのがどんなことを囁いてくれるのか興味があるわ。
蜜より甘いお誘いなのかしら、それとも死より恐ろしい脅しなのかしら。
ローレットの仕事は実入りもそれなりに良いからなぁ。
しかも据え置きでもなく、ベースアップまである。
しかしまぁ、確かに楽して稼げるんならとっくに他の者が掠め取っているか。

それにしても原罪の呼び声というのは、初耳だな。
その話が本当なら、騒動がより悪化すれば魔種が出てくるのか――
そうなったら、これ幸いに天義あたりが首を突っ込んできそうでもあるな。
(誘い自体はそりゃ甘そうだと呟きながら、先んじて出てきたサラダを受け取る。
 食べたい分を確保すると、後は好きにと欲しい者へと)

私もリノと同じラサの出だからな。それらしいだろう。
とは言っても、まだ始めたばかりで名ばかり商人だよ。
(サラダを摘みながら、レモラに釣られたようにクツクツと笑い)

おや商売事の経験があったか。
だがそこで上手くいっていたら、私の仕事がひとつ減っていたかも分からない。
きっとそういう風に、世の中上手くできているんだろう。
――あ、それ動くんだな。獣種の耳のようだ。
(興味深そうに面白そうに、揺れる耳ヒレを見つめた)
お蔭さまで欲しい装備は揃えられるし、そこそこ贅沢も出来るし退屈もしないし良いこと尽くめよねぇ。ラダは最近どんな依頼に行ったの?
私は美術品のすり替えとか行き過ぎた狂信者の制圧とか、そういう感じのに行ってきたわ。
(グラスを揺らしながら問いを投げる。新しい酒が手元に届けば礼を言ってまたちびちびと舐めるように味わって)

天義もそうだけど、ラサの方からも盗賊が流れ込みつつあるって話だし多方面で大わらわって感じかしら。天義は何を考えてるかわからないあたりちょっと不気味ねぇ。
でもいっそ、状況が悪くなるだけなった方が対処しやすいのかもしれないわ。サーカスは未だ大入り満員状態だそうだし、でも見る限りで問題は起こしてない状況らしいもの。その呼び声とやらはほんと、どこから響いてくるのかしらね。
(サラダを勧められれば遠慮なく自分の分も確保した。礼を言いながらトマトにかじりつく)
私の耳ですか? ええ、乾かぬよう保湿と手入れは必須ですね。
無論、海種の中でも個体差はあると思いますけれども。
多少力を入れれば動きますし、皆さんのお耳と似たようなものですわ。
(サラダに手を伸ばしながら、ウインクして視線に応えれば)

おや、出身がご一緒だったのですね。
なるほど、道理で息のあったやりとりだと。
マスターもそう思われます?

ああ、お仕事は適材適所というものでしょうかねえ。
最近はたまに思い出す頻度で、小遣い稼ぎ程度の露店を出したりしていますけれどそれも難しく。
ローレットの実入りのお陰で、余裕あるお仕事ができるのは何よりです。

その呼び声とやらも、もし私が聞こえるのであれば夜は避けて頂けると助かりますね。
はっはっはっ、自分で可憐ときたか。なかなかいい性格してるぜ。
まあ、こんな話できてるくらいだしよ、
俺の世界にお前さんがいなかったのは、確かに勿体無かったかもな。

ああ、ワサビやカラシはそんな扱いだぜ。
だが生から擦り下ろした山葵は、辛味がなくて
爽やかな薫りだぜ。
…俺の耳はお前さんらのようには動かねぇよ、一応言っとくがな。

天義が魔種討伐の下に幻想に介入してくるってか。
…まあ、奴等の教義からすりゃ、魔種にいいようにされている
幻想の声なぞ、聞きゃしねぇだろうな。
サーカスが魔種かまだ確定じゃねえが、忙しくなりそうだぜ。
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(チョコレートの山を鋭い眼光で睨み、そっと一掴み)
…うん、これはうまいやつだぜ。なんとなく危なかった気はするが。
マスター、新しいのをくれ。ウイスキーかありゃいいが。
(グラスを干し、新しい酒を注文する)
最近は何でか練達の人形退治に借り出される機会が多かったな。
あとは随分古い呪術の片付けだが――そっちは失敗したよ。
難しいとは言われていたが、まぁ実際やらかすと存外気落ちするものだな。
知らなかったよ。
(少しばかり残念そうに拗ねたようにそう言って、
 冷めかけた茶をあおると今度は冷たいものをマスターへ)

そう言えば砂蠍、だったか。幻想に逃げ込んだらしいという話があったな。
サーカスと事件の話で噂が消えていたが、事件を隠れ蓑に力を蓄えていそうだ。

天義なら魔種討伐というだけで大義名分には十分かと思うが、どうだろうな。
まぁ流石に確定しない限り動きはしないだろうが、来たなら傭兵稼業が潤いそうだ。
幻想は上得意、とはよく言ったものだよ。
(一口また一口をサラダを順調に平らげていき)

私も耳は動かせないな。
動く様は可愛らしいから、時々うらやましくもなるものだが――
ハハ、ならレモラとマスターの息の合った所にも期待しないとな。
(すっかりサラダを片付けたところで、オイル煮と花の香りがする茶が出てきた。
 その前の口直しに、という訳ではないがチョコレートをひとつ口に放り込む)
100
(コロコロと口の中でチョコレートを転がす。
 味は確かにいいのだが、表情は冴えなかった)
何だろう。私も何かが危うかったような気がする。いやちゃんと美味しいのだけれど。
やっぱり海種が陸地で生活するのって少し工夫が必要なのね。お風呂にはお塩が必須かしら。
(揶揄うように笑いながら耳を動かして見せた。お揃いね、と)
こっちはラサより巻き上がる砂が少ないし、毛皮の手入れが楽でいいわ。まぁそれでもあの楽園にたまに帰りたいと思うけど。
――…ヨシヒロの耳は動かすのに向いて無さそうだものねぇ。毛がなくて寒そうだわ。冬とか痛くならない?

ラダとは前に市場で会って意気投合したの、中々やり手の商人になりそうよ。だから今の内に仲良くしておこうと思って。
(冗句を零しつつトマトの酸味に僅かに眉を潜めた。チーズをつまんでそれを緩和させる。
 声を掛けられたマスターはおっとり笑いながら頷いた)

あら、ラダったらご愁傷さま。マスター、この子の食後にアイス出してあげて。私の奢りで。
まぁでも怪我はなかったんでしょ?商売道具に傷がないならまた次があるわよ。幸いにもサーカスや砂蠍や、仕事のタネは色々あるもの。
(稼ぐ先はあるわ、と拗ねた顔に宥めるような声を掛けた。大人びている彼女の年相応らしい表情に笑みをかみ殺して)
出方を間違えば本格的な戦争になるかもしれないし、しばらく色々と情勢からは目が離せなさそうねぇ。レモラも露店を出す暇ないかもしれないわよ?
――夜に声が響いたら、レモラはどうなっちゃうのかしらね?
ええ、よく褒められますの。「いい性格」だと。
(屈託無く笑みを浮かべれば、野菜を静かに咀嚼して)

工夫……そうですね。
でも、どの種族でもお肌のお手入れは重要でしょう?
鉄騎種の方々でもピカピカに磨き上げる方がいましたし、人の目に良く映る自分自身の部分ですもの。
私がやっていることはそれと同じことですわ。
工夫というよりも、お洒落の一部かもしれません。
(小さな胸に手を当てて、誇らしそうに)

ああ、息が合うとなれば、
マスターならきっとお手入れの大切さはわかってくださると思いますわ。
こうやってお店に立たれているのですもの。
それはもう、きっと私以上に。
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(次のお酒に行く前に、とひとつ選んで)
……うん、これも甘露と。
いやしかし、何かこう背中に冷たいものが伝わったような気もしたのですが。

ああ、夜にそんな声が聞こえたら私……
安眠を妨害されたってとびきり不機嫌になってしまいますもの。
声の主に噛み付いてしまうかもわかりませんわ。
あー、レモラ。ここで言う『いい性格』てなぁ、
したたか、とか擦れているみたいな意味で、純粋な褒め言葉ではねぇんだがよ…。
まあ、分かってて反応してんだろうがよ。

今の幻想は俺達とは違う意味で混沌としてるぜ。
魔種、砂蠍、敵はいるが、まず味方は自分達しかいねぇな。
こういう時はリーダーシップのある指導者が
解決に向けて動くもんだが、貴族様らにその気は無さそうだぜ。

冬は体の先端が冷えるな。耳もそうだが、指先もな。
寒さで縮こまるほど柔じゃねぇが、力が入らねぇのは勘弁だな。
…今更ながらだが、違いってのを感じたぜ。
(マスターから差し出された琥珀色の液体を見つめる。
口に含んだ酒からは、仄かに潮の薫りがする。)
ふふ、ヨシヒロったら遊ばれてるんじゃない?
(レモラとのやりとりに息を吐くような笑みを零す。
 チョコレートに目を向けどれが良いかじっくりと吟味を始めて)
やっぱり毛皮がないと苦労するわねぇ、私も寒いのキライだけど。
でも旅人だし、なんか頑張れば毛とか生えてくるんじゃない?
(旅人ならなんでもできそう、とふざけるでもなく呟いて)
やぁん、幻想貴族がそんな有能だったらフォルデルマン三世はとっくの昔に賢王よ。

あぁ確かに、私も乾燥するの嫌でオイルとかそういうの使ったりもするわ。毛艶も整えておきたいし、何より女としても綺麗でいたいものね。
マスターは確か薔薇水をよく使うそうよ、私もたまに分けてもらうし。
あ、そうだわ。今度女だけで集まってみない?確かそういうイベントがあるらしいわ、ジョシカイっていうの。
(楽しそうでやってみたかったの、と)
あら、それは怖いわぁ。夜のレモラはお誘いするのに向いてないみたいね。もし噛みついたらどんな味がしたか是非教えてちょうだい。
(笑いながら散々吟味した上でチョコレートを一粒抓んだ)
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(舐めるように舌先でチョコレートを溶かす。
 とろとろと蕩ける甘さに吐息をひとつ)
――…なんだか、さっきから危ない橋を渡ってるような危険な甘さがあるわ。
次の仕事に響く怪我が無かったのは、まぁ幸いだったよ。
そうだったら目も当てられなかった。
……失敗談も偶には口にしてみるものだな。
チョコレートだけじゃなく、アイスにまでありつけるとは。
(途端にニンマリと口元が緩み、嬉しそうな声音が滲み)

ジョシカイ? 初めて聞くな、旅人の文化だろうか。
私は構わないけれど、集まるのはここでいいのかい?
(バベルを通じてもよく掴めなかった概要に少々不思議そうにするも
 楽しそうだという言葉に釣られるように頷いた)

魔種に砂蠍、もしかするとサーカスか。
味方は自分達だけというのも、下手に敵味方が分かりづらいよりはずっと良いよ。
(話しながらキノコをひとつ口に放り込むと、ニンニクと唐辛子の風味が広がった)

ただまぁ、多くの幻想の貴族にとっては
人間というのは同じ王侯貴族の事なんだろうと思う事は多いな。
だが事態がこのまま悪くなる一方なら、貴族連中もどこかで動きはするだろうよ。
足元がうるさいと彼等も「社交」をしづらいだろうし。
おやおや、遊んでなどおりませんよ。
楽しく飲んでいると軽口が続くところはございますけれども。
そんな、愉快な軽口さえも叩きづらくなりつつある今のご時世にはやや辟易ですね。
(言葉とは裏腹に、どこか楽しげに)

へえ、薔薇のお水とは。お酒に限らず、花を纏うとはお洒落なことで。
それにその、ジョシカイという響きは楽しそうです。
ふぅむ、最近の流行りごとでしょうか。市中での情報収集が疎かになっていたかもしれません。
どうにもやはり、最近はサーカスだの、内乱だの、穏やかではない話ばかりで。
ああその「社交」とやらで交わされる会話も、最近は輪をかけてつまらない限りです。

(次の盃を貰おうとすれば、思いついた花の名が口をついて出て)
ああ、そうだ。せっかくですし春の花……菫のお酒はございますか?
あの色が好きなものでして。
なんなら三段にしてもらってもいいわよ?苺とバニラとチョコレート。
可愛いお友達が傷心なんだもの、労わってあげなくちゃね?
(私の時も期待しているわ、と軽口を叩いて酒を煽る。
 チョコレートの甘さをアルコールで誤魔化して)

あら、それはごめんなさいね?
でもとっても楽しそうだったからつい口を挟みたくなっちゃったのよ。
お酒の席だもの、お互い仕方がないことだわ。
(しれっと軽口を重ねつつ笑う)

そうそう、なんでもオンナノコだけで集まってお酒を飲んだりおいしいものを食べるらしいわ。恋のお話をしたり、仕事の愚痴を零したり、お洒落の情報交換したり。
(今度やりましょうよ、と女性陣に誘いの言葉を投げかけた)
あ、ヨシヒロは男性だから……代わりに私とサシ飲みでもしてみる?
オンナノコになってくれればジョシカイに招待できるんだけど、残念だわぁ。

(菫の酒、と注文を受けたマスターは少し考えた後に後ろの棚から藍色の瓶を取り出した。シェイカーへと注がれる高貴な紫)
あら、バイオレットリキュールね。良い匂い。
(ドライ・ジンとレモンジュース、シェイクしてからグラスへと。青い月の名を頂くカクテルは静かに彼女へ供される)
情勢は色々と入り乱れてるけどまだこうして美味しいお酒を飲める程度の余裕があるのはありがたいわ。
これから貴族様のご機嫌とりにサーカスや砂蠍の処理に少し忙しくなりそうだし、余計ね。
やれやれ、結局遊ばれるわけだな、まったくよ。
まあお前さんらにならいいぜ。不愉快じゃあねえしな。
酒の席での軽口は常だがよ、するするとそういう言葉が出てくるのは羨ましいもんだぜ。

まあ、魔種に蠍、敵は多いもんだぜ。
下手に召喚されちまったから俺達が頼られることは多いわな。
呼ばれたからと言って無理に敵と戦う必要はねえんだが、
どうも俺は喧嘩してねえといけねえ質だしよ。

ウォーカーに期待しすぎだろそりゃ。…まあ、本当に無茶苦茶なのはいそうだがよ。
しかし女子会ねぇ。流石に女になるのは勘弁だぜ。
お前さんとサシ飲みってのは魅力的なお誘いだがな。
なるほど、ならそのいつかの為に豪華なものにしてもらおう。
最近段々と温かくもなってきたし、丁度いい。
マスター、ついでに果物も乗せてくれないか。
……あと予め言っておくけれど、食べるの手伝ってくれよ?
(そうして苦笑いしながら茶を飲むと、カラリとグラスの中の氷が鳴った)

本当だ、これは良い香りだな。
そう言えば、冷たいデザートに酒を使ったソースをかける事もあるな。
夏場はそういうのを出すと喜ばれそうだ。
(広がるバイオレットの香りと、そして何よりその見目に目を細め)

ああ、亘理が知ってるという事はやはり異世界の文化だったか。女子会。
これって逆に男子会とかあったりしないのか?

――サーカスも砂蠍も仕事になるのはいいが、こればかりでも飽きてきそうだ。
どこかで景気の良い話でも飛び込んで来てくれるといいんだがな。
次に大きな祭がありそうなのは夏頃か?
やん、遊ばれてくれるなんて嬉しいわね。
その言葉忘れないでちょうだいよ?ふふ、これからが楽しみだわ。
(ナッツの最後の一粒を口に入れた。
 軽口と共に女の口で砕けて胃に落ちていく)
旅人って不思議なヒトが多いじゃない?性別変えられたり見たことない格好してたり。
だから毛くらい生やせそうかと思ったけど…できないものなのね。
ちょっと見てみたかったわ、ふさふさのヨシヒロ。

(マスターの手元には硝子の器、氷室から取り出されたアイスクリームが丸く乗せられる。三色アイスと季節のフルーツがたっぷり盛られたそれがラダの前へと供されて)
……思ったよりボリュームがすごいわね…。
そんなに甘いの得意じゃないの、あんまり期待しないでね?
(それでも渡されるスプーンの数は人数分、苦笑して肩を竦めた。
 行儀悪く真っ先に乗せられた葡萄を一粒抓んで齧っている)

夏にも色々ありそうよね、海洋あたりが賑わいそうだわ。
でも私どうにも泳ぐのって苦手なのよねぇ…あの水中の頼りない感じが嫌なの。
レモラとマスターは泳げるでしょうけど、他のヒトはどう?泳げる?
あら……お洒落。
この色は思わず見とれてしまいますわ。
果たして、静夜に浮かぶ孤独な月か。はたまた湖に沈む明け方の月の色でしょうか。
(感嘆と共に、差し出されたグラスを手元に引き寄せて)
(その香りを確かめれば、鼻腔から肺まで一気に菫で満たされる錯覚)
ありがとうございますマスター。これは癖になってしまいそうで。

ん? 泳ぎですか?
まあ不得手なら無理に泳ぐ必要はないでしょうけれど……浮き袋を抱えて波に身を任せるのもまた、夏の過ごし方としてお勧めですよ。
(上機嫌に、すぼめた唇をグラスに寄せて)
おっと、すごい量のアイスクリームだな…。これは俺の分も入ってるのか?
まあ甘いもんは嫌いじゃねえからよ、食わせてもらうぜ?
(こころなしかうきうきした表情でスプーンを手に取る)

女子会は、まあリノが言っているような感じでいいと思うぜ。詳しくは知らないがよ。
…だが、そのノリで男子会ってのはどうなのかねぇ。
ただの飲みになりそうなんだが。

海やらプールやらってのはまあ、いいもんだな。
普通に泳げる程度ではあるが、そういうとこにはしばらく行ってねえな。
俺の場合、背中に入れ墨背負ってるからな。
同感。頼んでおいてアレだが、想定よりも大きなのが来たな。
(スプーンを受け取り攻略方法を考えながら、
 とりあえず先にオイル煮を片付けるべく、残りを次々に口へ放り込んでいく)

多少なりと手伝ってくれれば、後は何とかするさ。
――と、亘理は甘い物大丈夫な方か。
ならどんどん食べてくれ、酒の肴には向いてないだろうけれど。
(アイスを皆が取れる位置へ調整しながら、そろそろ自分もとスプーンを手にする)

私も泳ぎはあんまりだな。溺れはしない、という程度で。
ローレットでも時折海の依頼が出ているけれど、いつも二の足踏んでしまっているよ。
船なんかもほとんど乗ったことないしな。
海洋の方で祭があるんなら、レモラの言うように水に浸かる位で丁度良さそうだ。

…? 亘理の世界だと、入れ墨があると泳げないのか。
(アイスを乗せたスプーンを手にしたまま、不思議そうに首を傾げる)
(スプーンを抓む。横合いから手を伸ばしてチョコレート味のそれの削り取った。
 舌先に蕩けるビター、唇を舐めて目を細める)
ん、あまぁい。でも美味しいわね。
チョコレート味なら食べれそう。
(少し考えてウィスキーを追加で注文した。その間にも果物をつまんでいる)
んふ、アイスに合うお酒もあるのよ。

(礼を言われたマスターはうっそりと笑みを深める。
 黒豹といえば鼻を鳴らして漂う花の香を味わっていた)
そういえば「完全な愛」なんて名前もあったわね、このリキュール。
飲む香水なんても言われるし、帰り道は気を付けた方が良いかもしれないわよ?
(余計な虫が近寄ってくるかも、なんて笑う)

そんなこと言ったら女子会だってただの飲み会になっちゃうわよ。
(肩を竦めつつアイスを少しずつ削りながらウィスキーを舐める。
 泳ぎの話には力なく尾を垂れて)
確かに浮袋を抱えて波間に漂うのは気持ちよさそうだけど…浅瀬が精々かしら。私も海の依頼にはちょっと挑みにくいわ、いきなり海に放り出されたら戦線復帰するのも大変そうだし。
どうやったら海種みたいにあんなすいすい泳げるようになるのかしら…鰓?やっぱり鰓が必要なの?
(耳まで垂れながら溜息を零す。泳ぎへの憧れはあるらしい)
刺青があると泳げないって、またどうして?そういう時って服でも着たまま泳ぐの?
(話しながら己の足を撫でる。私にもあるのに、と唇を尖らせて)
へえ、そんな素敵な名前が。
余計な虫は撃ち落とせるといいのですけれど、生憎と私はテッポウウオではありませんからね。
物々しいですけれど、自衛できるようにしておきましょうか。
(指で鉄砲を作りながら、頬を赤くして微笑んで)

ふむ、ワタリの世界だと刺青にはなんらかの制約があるものだったのでしょうか。
何らかの力の代償のようなものですかね。
泳ぎのコツは……鰓よりもヒレかと。息継ぎさえすれば鰓は不要ですし。
もっとも、水を効率よくかければヒレも不要ですけれど。
(今は人型の手を開いては閉じて、やや得意げに)
まあ、似合わねえと言われるだろうが甘いものは好きだぞ。
和菓子でも洋菓子でもな。
和菓子はともかく、洋菓子は似合わねえから
わけぇのに買いに行かせたりもしたがよ。
(アイスクリームをスプーンで掬い、一口。)
アイスにウイスキーを垂らす食べ方もあるな、そういや。

まあ、なんつーか、社会通念って奴だな。
刺青してる奴は大概悪、っていう常識があってだな。
風呂屋やプールなんかじゃ、刺青お断りを掲げてるのが多いのさ。
…たしかに、この桜の背中を晒してりゃ、迷惑になるだろうがよ。
だから、別に制約の為に、なんて高尚なもんじゃねえぞ?
甘かろうと塩辛かろうと酒と一緒に楽しむのか、酒飲み達の執念が伺えるようだ。
だが香りもいいしな。菓子にだって使われるのだし分からないでもない。
(苺アイスの風味と、その濃厚な味わいにに舌鼓を打つ。
 合間に果物をひとつ摘むと、アイスの影響で少し酸味を強く感じてか手が止まる)

行けるんだったら、私は海の中に潜ってもみたいよ。
ただ鰓も鰭も生まれ持ってないとどうしようもないが……
そう、手足に板みたいなヤツつけたら鰭の代わりになりそうだ。
海洋あたりにそういうものがあるかもしれない。
(スプーンをくるりと回して話す言葉は、少しばかり期待が入り混じったものだった)

へぇ、そういうものか。
私の知人親類でも刺青を入れている者は多いが、髪や服みたいな好みの範囲の話だよ。
所変われば常識も変わるというものだな。
しかし亘理が入れてるのは桜なのか。……また随分と可愛らしい。
(薄桃色のあの花だろう、と見つめる。
 背中にあるというのだから、見えるわけでもないのだが)
レモラったら可愛いもの、気を付けた方が良いわね。
しかもそんな良い匂いをさせてたら余計に引き寄せちゃいそう。
(虫って花によってくるものだもの、と笑う)
美味しいものにはお酒が合う、自明の理よね。
逆に言えばお酒に合わせる為に美味しいものができるのかもしれないし。
(したり顔で頷きながらまたチョコレートアイスを掬った。
 ウィスキーとよく合う、罪な組み合わせだわと呟きを零して)

そうなの、鰓より鰭なのね…。
毛並みが濡れるのも少しイヤだけど、でもあの青い海は憧れよねぇ。
あら、ラダったら頭良いわね。付け鰭があれば少しは泳げそうだわ。
(練達でも開発してないかしら、と寝ていた耳を起こす。
 緩やかに尾を立ててそんなものがあれば良いと、そう言って微笑む)

刺青が悪、ねぇ。なんだか勿体ないわ、綺麗なものも多いのに。
そうなると刺青入れてないヒトが多いのね、ヨシヒロの世界。まぁこっちの世界でも多数派ってわけじゃないけど刺青に対する考え自体が違うのね。
サクラ、イイじゃない。ここは花酒亭だもの、ぴったりだわ。
薄紅の春を告げる花だし、イイ花よねぇ。とっても可愛いし。
(今度機会があれば見せてちょうだいと嘯いて笑う)
そうだ、マスター。サクラのお酒あったわよね、出してちょうだい。
アレはきっとバニラのアイスに合うわ。
(ウィスキーを飲み切らぬうちに次の酒を注文する。
 まだ明けぬ夜に沈む酒場は未だ活気を失わずゆらゆらと甘い香りを漂わせていた)

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