店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

マスターァ、林檎酒追加ーァ！(ジョッキをがらがらとゆらして)

…おにーさん？お姉さんかもだけど。大丈夫ゥ？なんか口直しでも漁ってこようかァ？＞モンテさん

黒髪のお姉さんは妖怪さんなんだァ…(すぅ、と一瞬目を細めるが)
いいヒトそうだからいいやァ。(へらへら笑いつつ酒を煽る)＞艶蕗

神職ってヤツだったんだねェ。(果実酒の一件を聞いて)それにしても、ちょっと悪い子さん？
楽しそうでそういうの嫌いじゃないよォ(へらへらと)＞コーネリアさん

ああ、生態系とかもここよりもすっげぇひでぇシな。
高度すぎる文明は時として滅びを招くってナァ？
まぁ、俺はこの世界で生きる事になったからもう、関係ねぇ話サ＞艶蕗

俺もウィスキー追加。ジョッキデ
あと、肉サラダ美味かった。ごっそうサン

(義弘さんの言葉に頷きつつ)
そそそ。バランスが大事だよね
私も暗殺の仕事は請け負ったりもするけど、人助けもしないと商売に不都合出てくるしっ
商売も、裏ルートや闇相場とかインサイダーは儲けも大きいけど、
やっぱり表立っての堅実な商売もしないと成り立たないもんね！

それにしても色んなとこから色んな人が来てるよねえ。
私は深緑出身。
山奥の村で、村の半分は耳が長くて、もう半分は私みたいな淡水魚のディープシーだよ。
うちのママも耳が長いけど、パパは頭がヤマメだしね。

裏街道の仕事はあんまり性に合わないというか、義理だの情がメインのお仕事はいかんせん
心臓によろしくないのはあるよね、人間の執着ほど怖いものはあんまりないよ。
ぱぱーっとヤサを変えるとか、対策もないわけではないけどさ。

なんか裏街道の人たちってそれ以外の人たちと敵対してたり、嫌われてる人が多いし
そうなると自然、内側ではやたら人情だのルールだのを重視するようになるんだよね。
どっちがドライかというと表参道の方がドライだと思う、やっぱりジメジメしてる所に
住んでる人はジメジメするよね、ウェットというか。みたいなことが言いたかった模様。
両方やってる方が良いというのには全面的に同意かなあ。
私は出身地はないけど、一族的にはラサとの付き合いが深いかもしれない、あそこ獣種には
好い所だし、旅人的にも結構傭兵と被る所ってあるからねえ、必要物品的な意味で

まあよ、御意見無用のはみ出し者が望んで飛び込んだ世界が、
表よりルールに縛られているってのは皮肉だな。
俺はおやじの下で割りと自由にやらせて貰っていたがよ。
表の方々に迷惑かけんな、てのがルールだったからよ、
その分裏の奴等と喧嘩してきたが。

こちらの世界で生まれた奴等は当然だがよ、
やはりこっちに家族やら親戚やらいるんだよな。
まあ、故郷を想うのはどこでも同じだな。

あー亘理みたいに、完全に身内なら多少の無理も効くのかもしれないねえ
この者は常によそ者だから不利益になる事はあっても利益になる事ってまず無いんだよね
ああいう人治主義的な秩序の社会って。
法治よりずっと暴力的だし、相手側には文化的に開かれているメリットがないからね
物流とか文化交流によって利益が出るのは表の社会の、さらに比較的余裕のある層だけだから
そういう層には旅人や流れの商人も結構優遇されたりするんだけども。
この者の場合は、場所に思いを寄せる部分があんまりないから、その分一族に思う所が
あるのかもしれないね。この者以外の『ロゼット』に会った時は、良くしてくれると
このものは嬉しい。

……口直シ、あるなら貰いタイところ…流石にコレは想定外ダッタ…＞ヨダカ

（酒場の話を聞いて）
異世界から飛ばさレテ来た人は多いノだな…。
ワタシだけじゃなかッタ。

……ギム？
（視線に気づいてヨダカの方を向くが、直ぐマスターを向き直って）
御店主。店主―。お代わり。お代わりでやんすよー
（大分酔って来てる）
ギ、あー
（再度ちょっと向いて）
やって、良いヒトってのはどうでやんすかね？
何せこないな裏通りの酒場で。
（ギヘヘと笑う）

ギー、何か聞いた事あるでやんすねそう言うの。
（黒鉄の言葉に口元を掻き掻き少し考え）
こっちに来てから聞いた話で確か……
あれや、ええと、武器が物凄い発達し過ぎて戦争で逆に文明が軒並み吹っ飛んだ系の世界が割とちょぼちょぼある、見たいな……そゆのでやんすかね。
文明がふっとぶ武器てあっしにゃ正直想像もつかんけど…

（来たお代わりの酒をチビチビ舐めながら）
裏の世界でやんすかあ。……あっしは今はまあ、どっぷりそっち側言うか、そのど底辺言うかやけど……正直よう分からんでやんすね。
いや、それこそ最下層の下っ端やねんからそれで当然かもやけど……

ふと気が付けば、かなりの期間こっちに顔を出していなかった。（まがお）
という訳で俺だぜ。マスター、まずは一杯。

ようよう、なんだい。文明が吹っ飛ぶ武器に裏の世界。物騒な話だねえ……。ここにピッタリだ。
聞いた話じゃあ、裏社会のトップだの、世界を滅ぼした張本人だのが旅人の中にはそれなりにいるみてえだな。そんなのを纏めて喚んじまうだなんて、よくよく考えりゃあ恐ろしいコトしてるよなあ。混沌肯定様々だな、まったくよ。

おやいけない、口が滑りました。酒の上の軽口ですよ、ふふ。
悪い子？あら、褒め言葉かしら。
良いも悪いも神様の掌の上ですもの、私が何をしたって結局は盤上の駒。
ああ、今は盤上から転げ落ちちゃいましたね。なにせ世界が違いますもの！

（艶蕗の方を向いて、ごまかし笑いしつつ）
人間の定義も色々ありますし、私だってこの世界出身ではありませんし。
その点似たものですよ！大きく幅を取りましょう、風呂敷を広げていきましょう！

あー、裏の世界はあんまり詳しくは知りませんの。元の世界は結構厳格な……こっちだと天義の国が近いかしら？取り締まりもキツかった分、余り表立った話はなかったというか。
ま、裏ですから！表なはずないですね！ふふ！
ま、この見た目ですし（シスター服の裾を引っ張って）詳しく知ってる方がヤベーって話ですね。

何処の世界でもそうイうのっテあると思うゼ？
何にせよトリガーをヒクのはニンゲンって所は変わらんわナ
欲望は尽きる事はねぇからナ
あんだけ発達した文明に居ながらもそれ以上を求めようとするんダカラ滑稽だ

裏の世界はそれこそそいつの環境によっても違うカモナ
人情やルールヲ重視してる所もあれば
完全に混沌としてて既にわけ分かんなくなっちまってるトコロもあるからな
まだ裏の秩序みてぇなのが成り立ってるのでアレバ幸いだ
自分で世界を滅ぼしたヤツが来てるのは間違いナイだろうナ
混沌肯定ってイウ理が無かったらどうなってたか…ゾクゾクしちまうナァ？

（ククっと笑いながら酒を煽る）

普通に社会が成立してない世界の事は判らないなあ、使い道なくない？ってこの者思っちゃうかな。普通にこの混沌世界の事しかしらないしね。

まあよ、この世界の魔種や覇竜なんかも、世界をどうにかしちまう存在だと思うぜ。
俺達の世界の核兵器やら化学兵器やらと同じくな。
まあ、魔王やら王様やらって存在も、
俺と同じ様な身ってのも皮肉だな。
盤上の駒が、いつの間にか盤をはさみ合う存在に
なりうるかもしれねぇのは、興味あるがな。

私も、この世界のことしか分かんないねー。
深緑育ちで、12で今の仕事始めるまでは村以外のことすら知らなかったし。
色んな国へ旅して商売するようになって、世界って広いんだなって思ったけど、
旅人のみんなの故郷を考えると、もっともっと広いんだなって。

カクヘイキは原子や元素の反応の兵器で、カガクヘイキは毒物や劇薬の兵器だっけ。
ひまし油を取るゴマから取り出した毒だとか、温泉からも出ている見えない波のすごいでっかいのが兵器になるって聞いた時にはちょっと信じられなかったけどな。
科学の進んだ国では、あの見えない波で病気も直したりするんでしょ？

あれ、こりゃどうもでやんすキドーの旦那。良い夜でやんすね。
（ケラケラと笑いながら手を振る）
召喚に混沌肯定……ンギー
故郷での身分や立場所か力迄平等にまっ平から、やなんて。
まあ実際えらい話ではありやすねえ。

核兵器に化学兵器……見えない波……
さっぱり分からんでやんすな！　まあ、話に聞いた覚えはありやんすけども。
まあ、魔法みたいなもんでやんすよね要するに。
魔法魔法、不思議な事不思議な事（※思考放棄）

（コーネリアの言葉に己のこめかみを突きつつ）
……いやー、大風呂敷広げるのはちょっと……
でかい事言ったりやったりしとると、その内しっぺ返し食うんが世の中でやんす。
絶対そうなんや。あっしは詳しいんや……

（味わうというよりは作業のような感じで飯を口に入れ水で流し込みつつ）
核兵器？化学兵器？よくわからナイ単語が飛び交ってイルな。

…どんナニ平和ナ世界でモ、多少なりトもアンダーグラウンドな
裏のセカイというモノはアルだろう。

まあ、進歩し過ぎた科学は魔法と同じ、とはよく言ったもんだな。
遠く離れたもん同士が会話する、なんて
俺がガキの頃なんて想像もしなかったしよ。

まあ、人間自分の腕の中しか知りゃしねえもんよ。
こちらに来て、いろんな奴等に会ってるがよ
まさにそう思うぜ。世界は広い、ってな。

ま、ヤクザは謂わば表にいる裏家業だ。
ホントの裏の更に先は、あるんだろうがよ。

核兵器はそうだナ。ある元素を使って行使する無差別特大破壊魔法みてぇなもんで
科学兵器は俺ラが武器で使ってる毒を広域に散布できるようになったモンだな。
マァ、科学は魔法と一緒だと思っておけば問題ネェ
そういうのが得意なのが練達の連中ダナ

本当の裏なんざ幻想でいう所の悪徳貴族とかそういうもんじゃねぇカ？
本当の底辺はクズみてぇな泥ぐさい所ダカラヨ
ニンゲンなんかの為だったら何でもできるヨナ
まぁ、そんなドロドロとした所も搾取する側に回れば気持ちイイもんだからな

(先程の皿から肉の乗ったサラダをわけてもらって)
これならいいー？(とん、と目の前に置いた)
あはは、そんなになんだァ。私も1度試した方がいいかなァ、食べてないんだよねェ>モンテさん

ンー？なんとなくの、感かなァ。肉の奥まで今は視れないからなんとくだけどねェー(ヘラヘラ笑って)

酒場やご飯所は裏道やこういうとこのが美味しいからねェ。>艶蕗

ま、悪い子なだけならいいんだけどねェ！(へらへら笑いながら酒を煽る)
世界が違えば神も法も違うからねェ……近しいものはあるかもしれないけどォ>コーネリアさん

なんだか難しい話になってきましたね？
（酒に口をつけ）
大体、そういった大きな力には管理者がいるものですけれど。
どうも、話を聞く限り、いない感じですねー。
裏の方はいるのかしら？いわゆるボス？ドン？みたいな。
いずれ、この中にもそういう立場になっていく者が出てくるのかもしれませんね。
（ニコーと笑いつつ）
栄達の際は酒を奢ってくれると嬉しいですね！シスターに奢るメリットはあんまりありませんけど、そこはほら、寄進や寄付の類と思って。私の飲み代を払えば、父神の加護がありますよ。今は音信不通ですけれど！

（目線を艶蕗の方に向け）
なーんか、実感の籠もった言葉ですね……あ、気分を害してたらごめんなさい。
人間、いや妖怪かしら。身の丈に合った所が一番ですよね。うふふ。（掌返し）

音信不通の神様ってのも、あれだな。まあ、世界変われば存在も変わるか。
神様を信仰したこたぁねえが、神社やらとは付き合いはあったな。
正月にゃ組から酒だしたりしたな。

まあ、俺もヤクザだしよ、搾取する側ではあったんだが。
あまりどっぷり浸かりたくない沼ではあるぜ。

この世界の神はかなり概念的な存在だから管理者って感じではないかなあ、光。理性の光、陽光、月光、全部合わせて概念的にした感じなのかな。このものは月光の信者だし、都市生活者ではないから、都市の方での信仰についてはあんまり詳しくないんだよね。

マスターさん、マスターさん。少しお久しぶりですわ。お元気でしたかしら？
わたし、とっても酔えるやつが欲しいのです。偶にはそんな気分になることもありますわ。

まあ、まあ…。なんだか、ここらと同じく。あまり明るくない話題のようですこと。
やばめ兵器だったり神様さんだったり…世界が違っても似た様な所、考えに至るのは不思議に思ったりする時がありますわ。ヒトというのは本当に。

まあざっくり言ってしまえばこの者含め、人間及びそれに近い種って力を持ちすぎた獣だからねえ。自滅できちゃう獣、だからそうならないように何が正しいか、なんて難しい事も考えないといけなくなってしまったのだった。なおこの者のご先祖は都市も技術も捨てて、月の女神の気まぐれに運命を丸投げする生き方を初めて千年とちょっとぐらいらしいよ、ながもち。

一度食しテみるコトをおススメすル。こレは食べてミタほうがイイかもしれナイ。＞ヨダカ

様々な世界ガあり、様々な神ガいル。そういうモノなのカモしれナイ。
同時に、その世界デはそれがタダシクとも、こちらデはそれがタダシクない、トイうのもあるのかモな。
（お酒をごくごく）

そもそもこの者とかこの世界の神話だって伝聞だからね、世界の正しい姿なんて判るものなのかな、というか言語化できるものなのだろうか、とってもなぞ

まあ、まあ…せんねん。千年ですって。とても長生きでいらっしゃるのね。
わたしもたくさん生きられるように頑張りますわ。

みながみな。それぞれの見方がありますし、みんな正しくて、それでいい。隣人ですら価値観の違いで争いあう世の中ですもの。言葉にするのも、理解しあうのも難しいありさま。
世界が違えば猶更ですわ。

あ、マスターさん、マスターさん。甘い奴が欲しいのです。
きっと、お酒はどこでも受け入れられるよいものなのですわ。

正しさってのは難しいものですな…
しかし、「病めるものには優しく」
…これは正しい行為だと思うのです！
つきましては…このアルコール依存症患者に一杯のお恵みを下さいませんか。

神。正しさ。私はそれを語れる身ではなくなってしまった。だが、正しきことを行うことは出来る。
……と、いう訳で一杯飲み給え刀根殿。いっぱいな。必要ならば手伝うよ。
（どん、とテーブルの上にバケツが置かれた。ついでに言えば異端審問官の手には漏斗が握られている。）

＞ジョセフ殿
アルコール依存だって言ってるのに、水でしょうそれは！
さらに言うと、アルコールでもバケツからは嫌ですよ！
さらにさらに言うと、その漏斗は見るからに拷問用じゃないですか！

まったくもう！(自分で注文して飲み始めた)

なんじゃ。刀根の豪傑ぶりが見れるかと思ったのにのう。
残念じゃわい。

…ああ、水か。人間の胃って一定量しか水を吸収しないんだっけか。
まあ、その中身が酒であっても、拷問にしかならねえだろうがよ。

＞ゲンリー殿
豪傑ぶりは任務やらで見せますので！
…任務でも、拷問で痛め付けられたくはないですな。

＞義弘殿
確かに！中毒でお陀仏でしょうな…
肝臓がカチコチになってしまうのでしょうか。ひえぇ…

……
（ぼうっとやり取りを眺めていたが、ボソリと）
やけど、刀根の旦那がバケツで酒呑んでる姿って、なんか凄いしっくり来やすね。
ベロンベロンに酔っぱらってる状態で勧めたら案外場の勢いで呑むかも……
（思案気）

にしても酒が過ぎると身体に悪いんは知っとったけど、肝臓が固くなるんでやんすか。
知らんかったなあ……確認してみたら良かったわ。

＞艶蕗殿
ど、どういった意味で…
まあ良いです、なんとなく分かりますので！

肝硬変っていう病気ですな。
段々と腰辺りに痛みが走るようになって…やがて機能不全になって…お亡くなりに。
だそうです。怖いですぜ、本当！

酒で死ねるなら、それは幸せな人生だったんじゃないかのう。
なにせこんな店に集まる連中じゃ。ろくな死に方はせんじゃろうて。
（火酒を煽りながら）

(一口食べた瞬間、へらへら顔がびくりとして固まり、そのまま机に良い音を立ててぶっ倒れる)

テクニカルノックアウトだな（ヨダカを見てHAHAHAと笑いながら

いい店だねぇ……邪魔するよ、マスターさんよ
ちょっと騒がしくするけど…イイかい？(古めかしいギターを携えた女は店の隅の席に足を組んだ姿勢で座ってギターを掻き鳴らす、最初は静かなリズムから始まりだんだんと少しずつ店の喧騒に溶け込むように弦を巧みに操って音程を調節していく)

艷蕗は怖い事言うじゃねえか。
誰か知り合いに酒飲みでもいたのか？
まあ、酒は飲んでも飲まれるな、よ。
派手に酔っぱらうまでやっちゃあ駄目だぜ。
(手にした酒をぐいと飲み干しつつ)

ヨダカ…無茶しやがって。
ノックアウトとは言いえて妙だぜ。
マスターの料理は郷田のパンチ並みの破壊力、て事だな。

お、流しのギタリストか、珍しいな。
一杯奢るから、一曲頼むぜ。
(見た目から、店主にフルーツジュースを注文する)

＞亘理
ありがと、兄サン
気も効くね、アタシは酒はやらねぇから助かるよ(コップを受け取ってジュースで喉を潤して)
じゃ、ヤるよ…最初はこんなモンから行くか…(幻想に伝わる英雄の唄をギターを掻き鳴らしながら歌い初める、素早い動きで疾風と讃えられた義賊の活躍の物語を奏でていく、歌詞と共に彼のような疾走感のあるリズムを弦を指先で巧みに操りテンポを上げていき、よく通る声と共に音楽が店内に木霊する)

あ、『ロゼット』にそこまで長生きの者がいるってわけじゃなくて、伝承でそのくらいって事、伝承を広めたりするのは月の器の仕事で、だからどんなに離れている群れ同士でも、ある程度共通の伝承を持っているんだよ。その代わり個体の年齢という概念についてゆるゆるだよ、実は千年生きてる個体がいたとしてもおかしくないのかもしれない・・・そもそも全員獣種ってわけでもないのかもしれないし（なにもかもがゆるい）/おお、吟遊詩人だ。

…(静かに義賊が捕まり、火炙りにかけられる迄の顛末を唄いながら、
軽快だったリズムも段々と切なく、義賊の死を悼む人々の嘆きのように暗く沈んだものになっていく、しかし彼の死から立ち上がった人々の蜂起から激しいリズムに変わり、遂には悪徳貴族を打倒した終局に物語は終わり、勇壮に大きく弦を掻き鳴らし、演奏を終える)
……ふぅ……(ジュースを取って喉を潤して汗を拭き)
…これはドコにでもある小さな英雄鐔サ、お騒がせしたネ。
詩人ってほど立派でもネェよ？　ケチな二流の芸人サ
へぇ？伝承の話かい、興味あるね。

まあ…話に聞いたり、見たりはしていたのですけれど。マスターさんの料理、そんなに。
そんなに。…いいえ、頼んでいませんわ？いつも通り、お酒をお願いします。
そちらヨダカ…さん？大丈夫なのかしら。…きっと、そこにいると食材にされてしまいますわ。

真実を元にした織られたお話、伝承でひっそりと息づいている。そんな生き方もまた…。
あ、わたしはもっとこう。俗物的というか。死にたくないぜ、みたいな…いいですよね、ゆるやかなの。

そして紡がれたものが音楽や詩、踊りなどなど…で、表現されたりする訳ですね。わたし、あまり詳しくないのですけれど…お見事でしたわ、ミルヴィさん。

ヒトが歴史に刻んできたもの。願わくばずっとソレを、生きて見続けたいものです。

(話を横で興味深げに聞いていて)
ふぅン？そんなにここの料理やべーのかい？
マスター！サラダ一つくんな！(威勢良い声で注文をかけ……ほどなくしてサラダが運ばれてくる)
どれどれ…っと(ドレッシングをかけ、フォークで野菜を口に運んでみる)
…っ…クソ不味ィ！
んっでサラダを不味く作れンだよ！
食材がしょぼいのは許す、けど野菜はろくに洗ってねぇし、ドレッシングは塩っ辛いったらネェ！
テメェ天才か！？

っと…街で会ったねーサンだね、ありがと
物語ってのはいいモンだよ、多少の脚色だって書いた人の「こうであって欲しかった」って願いが元なんだからサ
生きたがりってのもイイヨネ、死にたがりの物語も切なくてキレイだけど生きたがりの物語だって"熱"がある、どっちが偉いかなんて話じゃねーけど最後はミンナ笑ったまま終われる話が好きサ
ふふっ、アンタも人が好きなんだネ？わかるヨ
そうだね、物心ついた頃からってのもあるけどこの技はアタシの親がくれた形見みたいなモンだしね、それを磨いて生きれるならこんなに嬉しいことはないサ
お互いにね、そのうちねーさんの物語も吟わせておくれ

ヨダカ＞
……ダメ、だったカ。
飲み物デ、味を流スかしたホウがよさそうダゾ。


吟遊詩人…
アレだナ。
彷徨い歩きナガら歌を詠う人間だト聞いてイル。

＞刀根の旦那
ギヘヘヘ、まあまあ。今度試して見るでやんすから。
（誤魔化す様に笑いつつ何一つ誤魔化してない物言い）

肝硬変……なるほど。
まあ、そら意味も無く入っとる腑は無いのが道理でやんすか。
肝臓はつまり酒の気に関わる器官な訳やね……

（亘理の旦那の言葉にちょっと天井を見上げて）
あー、まー、ギヒヒ……そんなとこでやんすね。
（少し困った様に笑って）
呑んでも飲まれるな。それは道理やなあ。
言うてあっしは酒量が過ぎると前後不覚になってまう方やけど。
（肩を竦めた）

おお、流れの楽師でやんすかあ。
（カーソンの入店に対して会釈だけ向けて）
英雄譚……んんん……
（一曲に対してはただ無言で考え込み聞いていて）
どの世界でもその手のは人気なんやなあ……
（息を吐き）

……。
店主！　酒お代わり！　何か強いん！

アタシは趣味みたいなモンだけどネ、ついでに飯と金の種になるからやってる感じ(残りのジュースを飲み終えて不味いサラダをなんとか食べきり)
聞いてくれてありがとサン、英雄の話ってのは歌にしやすいからねェ、他だとどうしても悲しい話になっちまう
ホントはミンナで支え合うような話も好きなんだけどね