店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

いい店だねぇ……邪魔するよ、マスターさんよ
ちょっと騒がしくするけど…イイかい？(古めかしいギターを携えた女は店の隅の席に足を組んだ姿勢で座ってギターを掻き鳴らす、最初は静かなリズムから始まりだんだんと少しずつ店の喧騒に溶け込むように弦を巧みに操って音程を調節していく)