店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

＞刀根の旦那
ギヘヘヘ、まあまあ。今度試して見るでやんすから。
（誤魔化す様に笑いつつ何一つ誤魔化してない物言い）

肝硬変……なるほど。
まあ、そら意味も無く入っとる腑は無いのが道理でやんすか。
肝臓はつまり酒の気に関わる器官な訳やね……

（亘理の旦那の言葉にちょっと天井を見上げて）
あー、まー、ギヒヒ……そんなとこでやんすね。
（少し困った様に笑って）
呑んでも飲まれるな。それは道理やなあ。
言うてあっしは酒量が過ぎると前後不覚になってまう方やけど。
（肩を竦めた）

おお、流れの楽師でやんすかあ。
（カーソンの入店に対して会釈だけ向けて）
英雄譚……んんん……
（一曲に対してはただ無言で考え込み聞いていて）
どの世界でもその手のは人気なんやなあ……
（息を吐き）

……。
店主！　酒お代わり！　何か強いん！