店主「…………………………」

カウンターの向こう側に無口な中年男が立っている。
「いらっしゃいませ」の一言も無く、ただ黙々とグラスを磨いている。明らかに客商売向けの人間ではない。

だが、誰もこの男を咎めはしない。
何を見聞きしてもこの男は絶対に他言しない。余計な詮索も一切無い。
ただ、黙ってカウンターに立ち、言われるがままに酒を提供する。

この男の前では何を話しても問題ないだろう。

（雑談スレッドです。）

神。正しさ。私はそれを語れる身ではなくなってしまった。だが、正しきことを行うことは出来る。
……と、いう訳で一杯飲み給え刀根殿。いっぱいな。必要ならば手伝うよ。
（どん、とテーブルの上にバケツが置かれた。ついでに言えば異端審問官の手には漏斗が握られている。）