PandoraPartyProject

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ヴィルヘルム作戦

　――戦車砲の号砲が轟く。
　南部戦線の切り札、戦車砲ノイエ・エーラは存在感をこれでもかと露わにしていた。
　王城リッテラムへの砲撃を皮切りに、重厚なりし鉄の塊が動いている。流石に最前線への砲撃は味方をも巻き込む恐れがある為に、とにかく撃てばいいと言う訳ではないが――かの砲撃の一閃が戦場に瞬く度に南部軍の士気は上がるものだ。
　あぁ我らは此処にいると。
　あぁ我らは英雄らと共に帝都に帰って来たと！

「乾坤一擲。自分の好きな言葉であります――
　決戦の時であれば、今こそ全てを賭けるべきでありますね！」
「ここに至って使えるもんは全部出し切らねぇとな！
　泣いても笑ってもこれで仕舞だ――出し惜しみなんざしたってしゃあねぇってもんだ！」
「ああ――俺たちも全力、鉄帝軍も全力。派手に、景気よく行こうじゃないか」

　そして更に南部戦線は更なる軍事力の投入作戦を決行した。
　帝政派と連合を組んだが故にこそ、彼方側の戦場とラド・バウ方面に展開中の新皇帝派軍勢を打ち砕くべく――だ。バーデンドルフ・ラインに最低限の戦力を残し、他全ての実働戦力を動員する。回復した鉄道網を使ってゲヴィド・ウェスタンより迅速に。
　数多の銃剣携え往く南部軍。
　伴ってムサシ・セルブライト（p3p010126）やゴリョウ・クートン（p3p002081）、そしてエーレン・キリエ（p3p009844）が戦線にて戦意高々に吼えようか。
　戦力を温存する意味もあった。なぜなら南部戦線は護国の壁でもあるのだから。
　幻想王国方面や、天義方面からの『なにがしかの事態』に備える為にも空には出来ぬ。
　けれど――今この時に出し惜しんで如何するものか。
　あぁ今や祖国の危機。国家存亡の折なのだから！
「問うまでもなかろう。戦力の逐次投入などしたがるのは、戦場に出ず議席を尻で磨いている奴だ。鉄帝にそんなものは存在しない。我らの誇りはただ前にだけある。戦場の輝きこそが永久不変であると――知っているのだ」
　そうだろう、諸君。と、語る様に部隊へと言を紡ぐのはエッダ・フロールリジ（p3p006270）だ。
　さぁ唄え、我らの至高を。さぁ謳え、我らの力を――！
　彼女の一挙手一投足が皆を導く。将軍らより託された信頼と任を果たす時は今であると。
（……けれど閣下も上手い事考えたものよね。
　ここで余力を最大限消費していれば、予後に首都に攻め上がる事が出来ないとバーデンドルフに戻る言い訳が立つ。その間に帝位に誰かがつけば自身は皇帝にならなくて済むし……同時に南部兵の地位は首都決戦により担保されて、かつ実利を選ぶイレギュラーズはここで出し惜しみをしない）
　まるで全て計算し尽くされたかのようだわ、と。イーリン・ジョーンズ（p3p000854）は刹那に想うものだ。引き際を作る事が上手い……実際どこまでが計算の内かは知らないが、しかし意図的であろうとなかろうと、あらゆる意味において『守勢』に最強とはこの事か――
「ま、大軍勢を投入する事自体誤りではないしね――鉄帝を守るのが誰であるか、誰に喧嘩を売ってしまったのか……連中に知らしめてやりましょう」
「ここで、なんとかすれば、春ですの！！
　冬さえ終われば、きっと、恵みの季節が、やってきますの！
　もう……食料とかを、おしむ必要も、ありませんの！」
「事が済みましたら、盛大に鍛え直しましょうネ。春が楽しみです」
　直後。イーリンが部隊を指揮せんとする動きを見せれば、イレギュラーズ諸共妨害せんと天衝種の群れが至る――ソレに横から殴りつける様に相対するはノリア・ソーリア（p3p000062）に観音打 至東（p3p008495）か。
　邪魔はさせない。もう少し、もう少しで冬を超えるのだから。
　新しき芽はもう少しなのだから――
「どうせ最後だ。やるべきをやり、派手に行こうよ。
　救国の催事……殴り合うに足る大義もあれば、鉄帝人には心躍る場面だろう」
「出せる力全てで敵を打ち破って、この国を、人々を守る。
　今が蓄えた力の使いどころだよ――行こう」
　然らば解・憂炎（p3p010784）にオニキス・ハート（p3p008639）も敵を薙ごう。
　北から、東から、南から、西から訪れる数多の熱気――
　それは帝都全地区へと波及するが如し、だ。
　グロース師団と戦う人民軍にも大規模な援軍が到来したらしい。
　それら全て祖国を取り戻さんとするが為。あぁ――
「帝都解放まであと一歩だ……！　帝政派も動いてる筈だ、一気に攻めよう！！」
「そうだね――！　グラーフ・アイゼンブルートの軍事行動もあるだろうから、まだ分からないけど……此処を押しきれれば、後は王城だけだ！」
　今こそ闘争に身を委ねよう。この国の、未来の為に。
　その最中に新道 風牙（p3p005012）にサクラ（p3p005004）は帝政派との連携も思考している。帝政派の決戦兵器たるグラーフ・アイゼンブルートはバルナバスの戦場に赴いており、そちらに目が向いているが――彼らの兵力もまた存在しているのだ。
　彼らが如何程動くか、それとも状況を見据えるかはまだ分からぬが。
　だけど、押し返せ。
　新皇帝派の横暴を振り払い、この国に未来を齎すのだと信じよッ――！

「クソガキ共がぁ！　ぞろぞろぞろぞろ連れてきやがって……！！」
「ク、ハハハ――！　総力戦。あぁ正に総力戦だな！
　抗う意思か。止めんとする志か！　『かつて』を思い起こすな！
　いいだろうもう一度成せるというのならやってみるがいい！」

　然らば南部戦線の主力と激しい衝突を繰り返しているアスィスラ・アリーアルにシグフェズル・フロールリジは至った増援に――苦悶とも、歓喜とも見える表情を零すものだ。ただでさえ本拠地襲撃を仕損じた被害が響いているというのに、これほどの数が至るとは。
　――憤怒の気配が満ちる。いざやこれより戦いは至天へと突き走るのであろう。帝都に至らんとする動きの周囲で生じている新皇帝派の妨害と排除の戦いも……間もなく終焉を迎えるだろうか？
　果てに紡がれるは死と静寂の冬か、それとも暖かなる熱を灯した春か――
　知るまで歩み抜け。生きて、歩み抜け。
　栄光なる突撃を今――その身に宿すのだ！

　※ザーバ派のアイアン・ドクトリンにおいて大規模な軍事力と生産力の投入が決定しました！！
　※『＜鉄と血と＞ヴィルヘルムの凱旋門』『＜鉄と血と＞Heart of the Eisensturm』に南部戦線の援軍が到来しています！　各戦場で有利な援護が発生している様です！（リプレイに直接影響します）
　※リミテッドクエスト『帝都決戦：Battle of Stahl Grad』は3/18日一杯で終了します！

　※最後の切り札『人民軍』が発動しました。グロース将軍との戦いは最終フェーズへと突入します！
　※『フローズヴィトニル』の対応について魔種ブリギットから取引が齎されました。
　※リッテラム攻略戦が進展しました。グラーフ・アイゼンブルートが参戦しました！

　※イレギュラーズの手に入れている切り札が大いなる力を纏っています！
　※スチールグラード帝都決戦が始まりました！！
　※領地RAIDイベント『アグニの息吹』が始まりました！！
　※帝政派、ザーバ派は連合軍を結成している為、勢力アイテムが『帝国軍徽章』へと変更されました！

　※ラサでは『月の王国』への作戦行動が遂行されています！

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