ギルドスレッド
潮騒の従者斡旋所
という訳で、お話の場を設けていただこうかと思った次第です。
おっと、ご紹介が遅れました。
私の名前は……発音が難しければレモラで結構です。
ええ、素敵な名前ですよ。言われずともわかります。
単純にして奥深さを併せ持っていると自負しておりますからね。
さて、主従関係に重要なのは信頼です。
この方にこそ、この方だからこそついていこう、というような。
ですから返すように、
望まれるなら私は貴方を唱えましょう。
さあ、聞かせてくださいますか?
「候補者」様の御名前を。
おっと、ご紹介が遅れました。
私の名前は……発音が難しければレモラで結構です。
ええ、素敵な名前ですよ。言われずともわかります。
単純にして奥深さを併せ持っていると自負しておりますからね。
さて、主従関係に重要なのは信頼です。
この方にこそ、この方だからこそついていこう、というような。
ですから返すように、
望まれるなら私は貴方を唱えましょう。
さあ、聞かせてくださいますか?
「候補者」様の御名前を。
レモラ。レモラ。
(記憶の歯車に刻みつけるように、何度かその名前を呟きました。「お人形のような」少女の頭から、きりり、と歯車の回る音が鳴り響きます。)
ええ、覚えたわ。よろしく、レモラ。
わたし、はぐるま姫よ。
(コテリとぎこちない動きで、小さな躯の小さな頭を下げてみせます。)
(特別変わった大きさでもない長椅子が、はぐるま姫にとっては特大サイズ)
(椅子の先端にちょこんと腰掛けた体長40cmの体躯が誇る座高は、果たして前方のレモラと目を合わせられるかどうか。)
信頼は、わたしも知っているわ。
おじいさんが言っていたもの。お姫様は、国民みんなから愛される存在なのだって。
だからまずは、わたしがはぐるま姫だと知ってもらうことが、とても大事なのね。
(いささかずれた解釈を披露しつつ、はぐるま姫は微笑を湛えたまま、眉一つ動かしません。)
(記憶の歯車に刻みつけるように、何度かその名前を呟きました。「お人形のような」少女の頭から、きりり、と歯車の回る音が鳴り響きます。)
ええ、覚えたわ。よろしく、レモラ。
わたし、はぐるま姫よ。
(コテリとぎこちない動きで、小さな躯の小さな頭を下げてみせます。)
(特別変わった大きさでもない長椅子が、はぐるま姫にとっては特大サイズ)
(椅子の先端にちょこんと腰掛けた体長40cmの体躯が誇る座高は、果たして前方のレモラと目を合わせられるかどうか。)
信頼は、わたしも知っているわ。
おじいさんが言っていたもの。お姫様は、国民みんなから愛される存在なのだって。
だからまずは、わたしがはぐるま姫だと知ってもらうことが、とても大事なのね。
(いささかずれた解釈を披露しつつ、はぐるま姫は微笑を湛えたまま、眉一つ動かしません。)
……はぐるま、姫。
姫様でいらっしゃいましたか、それは大変な失礼を。
白昼夢かと思う光景を前にどうやら気が緩んでしまったようです。申し訳ありません。
(未知を前に、やや屈み込むような姿勢で)
お爺様、ですか。
確かに、愛される為には、まず自身が何者たるかを表現する必要がありますね。
お爺様、祖父殿の仰る言葉はきっと正しいでしょう。
時に、国民と仰いましたが……姫様は、何処か遠い国からいらっしゃったのですか?
一国の姫が、一介の、それでいて比類なき従者たる私にお声掛け頂けるとは恐悦至極にございます。
姫様でいらっしゃいましたか、それは大変な失礼を。
白昼夢かと思う光景を前にどうやら気が緩んでしまったようです。申し訳ありません。
(未知を前に、やや屈み込むような姿勢で)
お爺様、ですか。
確かに、愛される為には、まず自身が何者たるかを表現する必要がありますね。
お爺様、祖父殿の仰る言葉はきっと正しいでしょう。
時に、国民と仰いましたが……姫様は、何処か遠い国からいらっしゃったのですか?
一国の姫が、一介の、それでいて比類なき従者たる私にお声掛け頂けるとは恐悦至極にございます。
白昼夢だなんて、疲れていらっしゃるのかしら。
夜にきちんと眠るといい、のだったかしら。そうした方がいいわ。
(いささか噛み合わぬ返答。自分の特異さを、お姫様はまだあんまり自覚していないようでした。)
わたしは、はぐるま姫だもの。はぐるま王国のお姫様なのよ。
旅人というのだったかしら。わたしはそれだから、もちろん、別の世界から来たわ。
おじいさんのお店の奥、他のお人形たちと一緒に過ごしてきたの。
こちらに来てからは、生まれて初めて見るものがたくさんね。
(どこか矛盾したような言葉は、しかし当人にとっては少しの不思議もないようで。)
けれど、わたしはこちらの世界に民を連れてくることはできなかったから。
こちらの世界のどこかに、従者。つまり、はぐるま王国の民を探しているのよ。
夜にきちんと眠るといい、のだったかしら。そうした方がいいわ。
(いささか噛み合わぬ返答。自分の特異さを、お姫様はまだあんまり自覚していないようでした。)
わたしは、はぐるま姫だもの。はぐるま王国のお姫様なのよ。
旅人というのだったかしら。わたしはそれだから、もちろん、別の世界から来たわ。
おじいさんのお店の奥、他のお人形たちと一緒に過ごしてきたの。
こちらに来てからは、生まれて初めて見るものがたくさんね。
(どこか矛盾したような言葉は、しかし当人にとっては少しの不思議もないようで。)
けれど、わたしはこちらの世界に民を連れてくることはできなかったから。
こちらの世界のどこかに、従者。つまり、はぐるま王国の民を探しているのよ。
ふふ、物事の例えのつもりだったのですけれど。
お気遣いありがとうございます。ええ、夜と言わず好きな時に好きなだけ。
(「人形のような」、その瞳に得も言われぬざわつきを覚えつつ)
(それを押し込めるように、従者は軽く笑いました)
すると、姫様はウォーカーなのですね。
ご様子からするに、此方には越してきたばかりといったところでしょうか。
王国の民は……結果として現在は不在であると。
ああ、苦境にもめげず復興を志すその姿、感服いたします。
ですが姫様、この地で王国を復興するには重要なものがございます。
其方はご存知であらせられますか?
(そういうと、従者は懐から金色に輝く、丸い形をしたものを取り出して机に置きました)
お気遣いありがとうございます。ええ、夜と言わず好きな時に好きなだけ。
(「人形のような」、その瞳に得も言われぬざわつきを覚えつつ)
(それを押し込めるように、従者は軽く笑いました)
すると、姫様はウォーカーなのですね。
ご様子からするに、此方には越してきたばかりといったところでしょうか。
王国の民は……結果として現在は不在であると。
ああ、苦境にもめげず復興を志すその姿、感服いたします。
ですが姫様、この地で王国を復興するには重要なものがございます。
其方はご存知であらせられますか?
(そういうと、従者は懐から金色に輝く、丸い形をしたものを取り出して机に置きました)
それがいいわ。
わたしには、まだ「眠る」というのがよくわからないもの。
眠ることのできるあなたは、もっとたくさん眠ってゆくべきだわ。
(カクリ、カクリと、ぎこちない動きでの首肯が繰り返されます。)
そうね。「大規模召喚」のときに、みんなと一緒に来たばかりだもの。
一人で来てしまった以上、こちらの世界でも、わたしの民を見つけてゆくほかないわ。
王国をよみがえらせるのに、大事なもの。
何かしら。領土。お城。ああ、それともやっぱり、国にはつきものの大臣かしら。
(と、机の上に置かれたまあるい金色のものを、アメジストの瞳がじいっと見つめて)
これは、お金ね。
まあ。もしかして、お金で新しい民を作るのかしら。
そういう材質の子は、わたし、はじめて見るかもしれないわ。
わたしには、まだ「眠る」というのがよくわからないもの。
眠ることのできるあなたは、もっとたくさん眠ってゆくべきだわ。
(カクリ、カクリと、ぎこちない動きでの首肯が繰り返されます。)
そうね。「大規模召喚」のときに、みんなと一緒に来たばかりだもの。
一人で来てしまった以上、こちらの世界でも、わたしの民を見つけてゆくほかないわ。
王国をよみがえらせるのに、大事なもの。
何かしら。領土。お城。ああ、それともやっぱり、国にはつきものの大臣かしら。
(と、机の上に置かれたまあるい金色のものを、アメジストの瞳がじいっと見つめて)
これは、お金ね。
まあ。もしかして、お金で新しい民を作るのかしら。
そういう材質の子は、わたし、はじめて見るかもしれないわ。
[2017-10-08 03:10:54]仰る通り、領土、お城、大臣。
確かにどれも皆、国に欠かせないものでしょう。
そしてそれらには共通点がございます。
(左眼を閉じれば、赤い瞳だけが悪戯っぽく笑って)
お金で新しい民を作る、と言う言葉は言い得て妙ですが、
まあそんなところです。
お金を材質にするのではなく、お金を対価として人を集めることになろうかと。
領土を守る人、
お城を建てる人、
大臣足り得る人……などなどですね。
そういった役目を担う他の命を動かすには、
通常、その命の原動力を満たさねばなりません。
しかし其々の素性を捉え、何が必要かを一々伺うのは面倒です。
その点、お金とは全ての需要に通ずる共通の原動力ですから、
楽に原動力を供給することができるわけです。
確かにどれも皆、国に欠かせないものでしょう。
そしてそれらには共通点がございます。
(左眼を閉じれば、赤い瞳だけが悪戯っぽく笑って)
お金で新しい民を作る、と言う言葉は言い得て妙ですが、
まあそんなところです。
お金を材質にするのではなく、お金を対価として人を集めることになろうかと。
領土を守る人、
お城を建てる人、
大臣足り得る人……などなどですね。
そういった役目を担う他の命を動かすには、
通常、その命の原動力を満たさねばなりません。
しかし其々の素性を捉え、何が必要かを一々伺うのは面倒です。
その点、お金とは全ての需要に通ずる共通の原動力ですから、
楽に原動力を供給することができるわけです。
まあ。わかったわ。
つまりレモラは、代金の話をしていたのね。それなら、わたしにもわかるわ。
おじいさんも、いつも作った人形を売って、お金をもらっていたもの。
(得心いったと意思表示するように、また「カクリ」をひとつ。)
それなら、わたし、いくらか持っているわ。
この世界に来るとき、いつの間にか持っていた宝石をお金にしたもの。
きっと、おじいさんが持たせてくれたのね。いろんなところで、役に立ってくれているわ。
(雪のように白い手を懐に忍ばせると、はぐるま姫は、懐から古めかしいお財布を取り出しました。)
けれども、ごめんなさい。
わたし、お金を使って民を集めるということに、あんまり詳しくないの。
どういうことに、どのぐらいのお金を使うことになるのかしら。
わたしの民に、お金で動いてくれるような子は、いなかったものだから。
つまりレモラは、代金の話をしていたのね。それなら、わたしにもわかるわ。
おじいさんも、いつも作った人形を売って、お金をもらっていたもの。
(得心いったと意思表示するように、また「カクリ」をひとつ。)
それなら、わたし、いくらか持っているわ。
この世界に来るとき、いつの間にか持っていた宝石をお金にしたもの。
きっと、おじいさんが持たせてくれたのね。いろんなところで、役に立ってくれているわ。
(雪のように白い手を懐に忍ばせると、はぐるま姫は、懐から古めかしいお財布を取り出しました。)
けれども、ごめんなさい。
わたし、お金を使って民を集めるということに、あんまり詳しくないの。
どういうことに、どのぐらいのお金を使うことになるのかしら。
わたしの民に、お金で動いてくれるような子は、いなかったものだから。
(話が通じたことに、満足そうに頷いて)
ええ、回りくどいお話でしたが、対価のお話です。
既にそこまでご理解いただいているのならば、差し出がましい物言いでしたね。
申し訳ありません。
(その大切そうに握られた財布を目にすれば、やや思案げに)
ああいえ、そうですね。
今姫様がお持ちのそれは……時が来るまで仕舞っておきましょう。
私が検分させていただくには、いささか過ぎた宝物のようです。
さて、ではまず人を集めることからですが……必要な金額は、そうですね。
通常の相場をお伝えしても良いのですが、姫様を見ていて良いことを思いつきました。
お金を使わないどころか、お金を集めることのできる集きゃ、
国民を集う方法を。
ええ、回りくどいお話でしたが、対価のお話です。
既にそこまでご理解いただいているのならば、差し出がましい物言いでしたね。
申し訳ありません。
(その大切そうに握られた財布を目にすれば、やや思案げに)
ああいえ、そうですね。
今姫様がお持ちのそれは……時が来るまで仕舞っておきましょう。
私が検分させていただくには、いささか過ぎた宝物のようです。
さて、ではまず人を集めることからですが……必要な金額は、そうですね。
通常の相場をお伝えしても良いのですが、姫様を見ていて良いことを思いつきました。
お金を使わないどころか、お金を集めることのできる集きゃ、
国民を集う方法を。
謝ることなんて、なんにもないわ。
わたしが世の中の色んなことをわかっていないのだって、本当だもの。
(怪訝そうにコテリと首を傾げど、言われるままに、取り出したお財布はいったん懐にしまいなおしました。)
いいこと。国民を集める、方法。
それはなんだか、とっても素敵な提案に聞こえるわ。
わたしの民は、なにしろ自分の足で歩けないものだから、探すのがとても大変だったのよ。
かれらを集める方法があるなら、わたし、ぜひ知りたいわ。
わたしが世の中の色んなことをわかっていないのだって、本当だもの。
(怪訝そうにコテリと首を傾げど、言われるままに、取り出したお財布はいったん懐にしまいなおしました。)
いいこと。国民を集める、方法。
それはなんだか、とっても素敵な提案に聞こえるわ。
わたしの民は、なにしろ自分の足で歩けないものだから、探すのがとても大変だったのよ。
かれらを集める方法があるなら、わたし、ぜひ知りたいわ。
ええ、では僭越ながら私案申し上げますね。
(得意げな表情で、人差し指を立てて)
まず姫様と私とで街に……この辺りだと何処が良いですかね。
兎に角、大きな街へと出かけましょう。
そこな街の大きな通りで、声高らかに建国を宣言するのです。
恐らく街中の者は未だ見たことのない、可憐な姫様を目の当たりにして息を呑むことでしょう。
そこで私がすかさず 、此処に在る者は民となるべしと説きましょう。
声在る者は歓声を。財在る者は援助を。
姫様が慣れぬ地故、初めの内こそ難儀するかもしれませんが……
それを続けていくうちに真摯な心を持った国民が付いてくることでしょう。
(弁舌家のようなポーズをとったまま、自分の言葉酔いから急に覚めたように)
時に、姫様は踊りなどはお好きで?
(得意げな表情で、人差し指を立てて)
まず姫様と私とで街に……この辺りだと何処が良いですかね。
兎に角、大きな街へと出かけましょう。
そこな街の大きな通りで、声高らかに建国を宣言するのです。
恐らく街中の者は未だ見たことのない、可憐な姫様を目の当たりにして息を呑むことでしょう。
そこで私がすかさず 、此処に在る者は民となるべしと説きましょう。
声在る者は歓声を。財在る者は援助を。
姫様が慣れぬ地故、初めの内こそ難儀するかもしれませんが……
それを続けていくうちに真摯な心を持った国民が付いてくることでしょう。
(弁舌家のようなポーズをとったまま、自分の言葉酔いから急に覚めたように)
時に、姫様は踊りなどはお好きで?
まあ、レモラはとても頭がいいのね。
(未だ知らぬ多様な言い回しを含んだ弁舌は、それだけで、お姫様にとってはたいそう驚くべきものでした。)
可憐だなんて、ありがとう。けれど、そんなにうまくゆくのかしら。
わたし、まだこの世界へやってきてから、何も大きなことをしていないもの。
それに、わたしの民は、わたしと同じ人形だもの。
歩いて付いてきてもらうとなると、すこし、大変だわ。
(あるいは今まで伝えていなかった、けれどもはぐるま姫にとっては当然の事実が、ぽつりと口にされました。)
踊り。踊りというと、ステップを踏んで、軽やかに動く、あの踊りね。
ごめんなさい。わたし、自分のからだを動かすのにも、まだ慣れていないから。
あまり、うまくやれる自信がないわ。
(実際、合間合間における彼女の動作には、操り人形を想起させるような、生物らしくないぎこちなさがありました。)
(未だ知らぬ多様な言い回しを含んだ弁舌は、それだけで、お姫様にとってはたいそう驚くべきものでした。)
可憐だなんて、ありがとう。けれど、そんなにうまくゆくのかしら。
わたし、まだこの世界へやってきてから、何も大きなことをしていないもの。
それに、わたしの民は、わたしと同じ人形だもの。
歩いて付いてきてもらうとなると、すこし、大変だわ。
(あるいは今まで伝えていなかった、けれどもはぐるま姫にとっては当然の事実が、ぽつりと口にされました。)
踊り。踊りというと、ステップを踏んで、軽やかに動く、あの踊りね。
ごめんなさい。わたし、自分のからだを動かすのにも、まだ慣れていないから。
あまり、うまくやれる自信がないわ。
(実際、合間合間における彼女の動作には、操り人形を想起させるような、生物らしくないぎこちなさがありました。)
ええ、私の頭は人並み程度より上にある程度です。
尤も、単純な高度でいえば人並より下でしょうけれど。
姫様がご心配されるのも致し方ありませんが、此処はひとつ巨鯨に乗ったおつもりで……
(飛び出た言葉)
(かしげる首)
(開いたままの口はしばらく言葉を失って、同じように開いたままの目はやっとのことでまばたき)
ええと、踊りが得意でいらっしゃらないのは残念です。
ではなくて。
姫様。はぐるま王国の民は、人形でなければならないのですか?
そこらの民を移民させるのではなくて。
そういたしますと、従者となる者も、人形でなくてはならないと?
尤も、単純な高度でいえば人並より下でしょうけれど。
姫様がご心配されるのも致し方ありませんが、此処はひとつ巨鯨に乗ったおつもりで……
(飛び出た言葉)
(かしげる首)
(開いたままの口はしばらく言葉を失って、同じように開いたままの目はやっとのことでまばたき)
ええと、踊りが得意でいらっしゃらないのは残念です。
ではなくて。
姫様。はぐるま王国の民は、人形でなければならないのですか?
そこらの民を移民させるのではなくて。
そういたしますと、従者となる者も、人形でなくてはならないと?
ええ。だってわたしは、はぐるま王国の、お姫様だもの。
はぐるま王国は、つまり、わたしと似た存在の暮らす王国よ。
かれらは、おおむね歩けないわ。だからわたしの民を捜すのに、すこし、苦労してしまっているの。
(きりきりと音を立てながら、ゆっくり部屋の中を見渡して)
(人形だとか像の類はこの部屋にいないだろうかと、アメジストの瞳でもって少しの探求。)
わたし、「ギフト」というので、かれらとお話ができるわ。
けれど、まずは見つけないことには、どうにもならないでしょう。
だから、ここへ来れば、かれらを探索するのに、助けが得られるかもしれないと思ったのよ。
はぐるま王国は、つまり、わたしと似た存在の暮らす王国よ。
かれらは、おおむね歩けないわ。だからわたしの民を捜すのに、すこし、苦労してしまっているの。
(きりきりと音を立てながら、ゆっくり部屋の中を見渡して)
(人形だとか像の類はこの部屋にいないだろうかと、アメジストの瞳でもって少しの探求。)
わたし、「ギフト」というので、かれらとお話ができるわ。
けれど、まずは見つけないことには、どうにもならないでしょう。
だから、ここへ来れば、かれらを探索するのに、助けが得られるかもしれないと思ったのよ。
それはまた……夢のある王国と思いきや、主成分が夢で構成されたような王国で。
姫様、いいえお姫様。
そうであれば、先ずは従者で無くてもいいから移動手段として民以外の者を雇用するべきです。
探索するならば先ずは足ありき……この世界は、少々貴方にとって広過ぎる。
移動手段が手に入れば、おのずと探せる場所も増えましょう。
大体……ああ、かしこまり過ぎるのも疲れましたが。
よく此処に辿り着けましたね?
お一人だけなら容易に攫われそうなものですが。
姫様、いいえお姫様。
そうであれば、先ずは従者で無くてもいいから移動手段として民以外の者を雇用するべきです。
探索するならば先ずは足ありき……この世界は、少々貴方にとって広過ぎる。
移動手段が手に入れば、おのずと探せる場所も増えましょう。
大体……ああ、かしこまり過ぎるのも疲れましたが。
よく此処に辿り着けましたね?
お一人だけなら容易に攫われそうなものですが。
移動手段。それは、考えたことがなかったわ。
わたし、動けるようになって、自分の足で歩くのがとても楽しいものだから。
確かに、たまにわたしの大きさにびっくりするひとはいるけれど。
でも、ずっとわたしを運ばせてしまっては、迷惑ではないかしら。
(コテリと、コマ送りのような動作でまた傾ぐ首。)
さらわれる。
言われてみれば、お姫様というのは、さらわれるものだわ。
けれども、大丈夫よ。ほら、わたし、旅人だと言ったでしょう。
この間の大規模召喚というのでやってきた、「イレギュラーズ」なのよ。
自分の身を守るための力ぐらいは、持っているわ。ええ、きっと。
(口ぶりからして、特にさらわれそうになったことも、力を試したことも、ないようです。)
わたし、動けるようになって、自分の足で歩くのがとても楽しいものだから。
確かに、たまにわたしの大きさにびっくりするひとはいるけれど。
でも、ずっとわたしを運ばせてしまっては、迷惑ではないかしら。
(コテリと、コマ送りのような動作でまた傾ぐ首。)
さらわれる。
言われてみれば、お姫様というのは、さらわれるものだわ。
けれども、大丈夫よ。ほら、わたし、旅人だと言ったでしょう。
この間の大規模召喚というのでやってきた、「イレギュラーズ」なのよ。
自分の身を守るための力ぐらいは、持っているわ。ええ、きっと。
(口ぶりからして、特にさらわれそうになったことも、力を試したことも、ないようです。)
従者とは、主人を支える者の総称です。
十分な対価さえあれば、姫様の大きさで嫌な顔をする者はいないと思いますが。
(椅子の背もたれに、息を吐きながら体を預けて)
いえ、むしろ頼っていただかないとお仕事が頂けないじゃないですか。
人形じゃないと駄目だと仰いますし。
(困ったように腕を組むと、耳がやや揺れました)
そうですよ。往往にしてお姫様はさらわれるものです。
イレギュラーズなのは安心できる要素としても……
この世界は善人ばかりではありません。
姫様を利用してお金儲けをしようという輩が他にいないかも限りません。
十分な対価さえあれば、姫様の大きさで嫌な顔をする者はいないと思いますが。
(椅子の背もたれに、息を吐きながら体を預けて)
いえ、むしろ頼っていただかないとお仕事が頂けないじゃないですか。
人形じゃないと駄目だと仰いますし。
(困ったように腕を組むと、耳がやや揺れました)
そうですよ。往往にしてお姫様はさらわれるものです。
イレギュラーズなのは安心できる要素としても……
この世界は善人ばかりではありません。
姫様を利用してお金儲けをしようという輩が他にいないかも限りません。
そうなのかしら。レモラが言うなら、きっとそうなのね。
(二つ返事で、さらりと眼前に座る女性の言葉を受け入れました。)
けれども、具体的にどういうひとを「民以外の従者」にすることになるのかしら。
お出かけするときに一緒にいてもらったら、きっと助かるのだろうけど。
ずっと一緒にいてもらう、というわけにもいかないわ。
(続くレモラの言葉には、ぱちくりと、アメジストの瞳がちらつきます。)
わたしを使って、お金を稼ぐの。
でもわたし、お姫様ではあっても、まだなんにも知らないし、なんにもできないわ。
わたしを使ってお金を稼ぐなんて、できるのかしら。
(二つ返事で、さらりと眼前に座る女性の言葉を受け入れました。)
けれども、具体的にどういうひとを「民以外の従者」にすることになるのかしら。
お出かけするときに一緒にいてもらったら、きっと助かるのだろうけど。
ずっと一緒にいてもらう、というわけにもいかないわ。
(続くレモラの言葉には、ぱちくりと、アメジストの瞳がちらつきます。)
わたしを使って、お金を稼ぐの。
でもわたし、お姫様ではあっても、まだなんにも知らないし、なんにもできないわ。
わたしを使ってお金を稼ぐなんて、できるのかしら。
それは……そうですね。
姫様のお住いの場所にもよりますが、
近くに居て、気軽に声を掛けられる者がよろしいでしょう。
民としての従者でなく、同盟相手としての従者とするのは如何です?
さすれば、従者は自ずと呼ばれた時に現れましょう。
それはお姫様ですから、身代金……は無理としても。
この世界において、まだ姫様のような方は珍しいものです。
鉄騎とはまた違う、不思議な生命の宿りよう……それはきっと、
日常を生きるこの世界の者にとって夢物語にも思えましょう。
故に財布の紐が緩むのです。
姫様の微笑の対価として、例えば私が求めれば彼らは喜んで差し出すでしょう。
姫様のお住いの場所にもよりますが、
近くに居て、気軽に声を掛けられる者がよろしいでしょう。
民としての従者でなく、同盟相手としての従者とするのは如何です?
さすれば、従者は自ずと呼ばれた時に現れましょう。
それはお姫様ですから、身代金……は無理としても。
この世界において、まだ姫様のような方は珍しいものです。
鉄騎とはまた違う、不思議な生命の宿りよう……それはきっと、
日常を生きるこの世界の者にとって夢物語にも思えましょう。
故に財布の紐が緩むのです。
姫様の微笑の対価として、例えば私が求めれば彼らは喜んで差し出すでしょう。
近くにいて。気軽に声をかけられる。
(物理的な意味で、その言葉を受け取ったものですから)
今の場合だと、レモラということになるのかしら。
(このように素っ頓狂な返答が飛び出る始末です。)
夢物語。
わたしにとってたくさんの大きなひとが新鮮だったのと、同じことなのね。
けれども、わたしが微笑むだなんて、そんなことでいいのかしら。
わたし、これ以外に、表情を作る方法がわからないのに。
(物理的な意味で、その言葉を受け取ったものですから)
今の場合だと、レモラということになるのかしら。
(このように素っ頓狂な返答が飛び出る始末です。)
夢物語。
わたしにとってたくさんの大きなひとが新鮮だったのと、同じことなのね。
けれども、わたしが微笑むだなんて、そんなことでいいのかしら。
わたし、これ以外に、表情を作る方法がわからないのに。
現状であれば、最適解ですね。
尤も、毎回姫様が訪ねてくださるのでしたら今に限らぬ話となりますが。
(そうなると椅子も茶器も新調せねばなりませんね、と軽く笑って)
ああ、姫様にとってはそうでしょうね。
私たちにとっての夢は互いに交錯するもの。
同じ現の舞台に立てるとは、まさにイレギュラーズのもたらす奇跡のようなもので……。
いえ、いいのですよそれで。
微笑みは、単純にしてとても優しい。
故に求められる。飽きられない唯一の表情です。
万が一、他の表情を求められたとしても、その時までに覚えておけばいいのです。
尤も、毎回姫様が訪ねてくださるのでしたら今に限らぬ話となりますが。
(そうなると椅子も茶器も新調せねばなりませんね、と軽く笑って)
ああ、姫様にとってはそうでしょうね。
私たちにとっての夢は互いに交錯するもの。
同じ現の舞台に立てるとは、まさにイレギュラーズのもたらす奇跡のようなもので……。
いえ、いいのですよそれで。
微笑みは、単純にしてとても優しい。
故に求められる。飽きられない唯一の表情です。
万が一、他の表情を求められたとしても、その時までに覚えておけばいいのです。
そうね。レモラと話すのは、とても楽しいもの。
わたし、また遊びに来たいって思うわ。
(微笑み返すと表現するには、お姫様の表情はあまりに変わりばえしないのですが)
(それでも、湛えられた微笑は、レモラへと向けられるのでした。)
表情を覚えるのは、なかなか難しいわ。
みんながやっているように、口の端や眉を動かしたり。目を大きく開いたり。
たまにやってみようとするけれど、まだ、体をうまく動かせないみたい。
(困ったときに、人はこうするのでしょう、とばかりに、頬に手を添える仕草)
(それもやはり、コマ送りのようにぎこちありません。)
でも、わたしの微笑みで喜んでくれるひとがいるなら、それはきっと、嬉しいことね。
わたし、また遊びに来たいって思うわ。
(微笑み返すと表現するには、お姫様の表情はあまりに変わりばえしないのですが)
(それでも、湛えられた微笑は、レモラへと向けられるのでした。)
表情を覚えるのは、なかなか難しいわ。
みんながやっているように、口の端や眉を動かしたり。目を大きく開いたり。
たまにやってみようとするけれど、まだ、体をうまく動かせないみたい。
(困ったときに、人はこうするのでしょう、とばかりに、頬に手を添える仕草)
(それもやはり、コマ送りのようにぎこちありません。)
でも、わたしの微笑みで喜んでくれるひとがいるなら、それはきっと、嬉しいことね。
身に余るお言葉で。
私も、全く同じ気持ちですよ。
(観劇のように、ゆっくりと動作を目で追いながら)
おや、さすが良い着眼点で。
表情は顔だけで表すものでなく、体も一緒に動かすことで「らしく」振舞うことが可能です。
私もよく使う手ですからね。
他人より小柄な身なれば、常人以上に目立たねば交渉の舞台にも立てません。
ああ、それと個別の動作ではなく一連の流れとして覚えるといいですね?
(身振り手振りで従者はよく使う表情を伝えます)
嗚呼、押しかけてくる方すべてが、姫様のように物分かりの良い方なら……私も、今頃多忙を極めていたのですけれど。
(最後の説明は実例で。額に手を当てて、大きく息を吐きました)
私も、全く同じ気持ちですよ。
(観劇のように、ゆっくりと動作を目で追いながら)
おや、さすが良い着眼点で。
表情は顔だけで表すものでなく、体も一緒に動かすことで「らしく」振舞うことが可能です。
私もよく使う手ですからね。
他人より小柄な身なれば、常人以上に目立たねば交渉の舞台にも立てません。
ああ、それと個別の動作ではなく一連の流れとして覚えるといいですね?
(身振り手振りで従者はよく使う表情を伝えます)
嗚呼、押しかけてくる方すべてが、姫様のように物分かりの良い方なら……私も、今頃多忙を極めていたのですけれど。
(最後の説明は実例で。額に手を当てて、大きく息を吐きました)
まあ。とても嬉しいわ。
わたし、こちらの世界で、いろんな人に助けてもらってばっかりね。
顔だけではなく、体も動かす。
片方だけでもおぼつかないから、なんだか、大変そうだわ。
けれど、みんな当たり前のこととしてやっているのだもの。
お姫様であるわたしだって、覚えなきゃだめね。
(レモラの身振り手振りを、数テンポ遅れで真似てゆきますが、やはり上手くはゆきません。)
ものわかり。
やっぱり、ものをわかるというのは、わたし以外のひとでも難しいのね。
(きりり、額に手を当て、息らしきものを吐いてみようとしながら)
それじゃあわたし、これからも、レモラに色んなことを教えてもらうべきかしら。
一度だけじゃ、覚えられそうにないもの。
わたし、こちらの世界で、いろんな人に助けてもらってばっかりね。
顔だけではなく、体も動かす。
片方だけでもおぼつかないから、なんだか、大変そうだわ。
けれど、みんな当たり前のこととしてやっているのだもの。
お姫様であるわたしだって、覚えなきゃだめね。
(レモラの身振り手振りを、数テンポ遅れで真似てゆきますが、やはり上手くはゆきません。)
ものわかり。
やっぱり、ものをわかるというのは、わたし以外のひとでも難しいのね。
(きりり、額に手を当て、息らしきものを吐いてみようとしながら)
それじゃあわたし、これからも、レモラに色んなことを教えてもらうべきかしら。
一度だけじゃ、覚えられそうにないもの。
良いご縁に恵まれているならば、それは既にこちらの世界で財を手にしたも同じでしょう。
縁とは何かを生み出します。
新たな出会いと、機会と、経験と、お金と……お金を。
(努めて冷静に、ぎこちないその動作を見つめながら)
(まさに原石ですね……と小さく漏らして)
よくいろんな場面で使えるのが泣く動作……悲しみを表現する動作なので、笑顔とは別にまずそれを抑えておけば盤石ですね。
物分かりは、個人差もありますからね。
(ややズレた感想に、頰を緩ませて)
ええ、ご希望とあらば何度でも。
都合がつく限り、外の世界もご案内をいたしましょう。
海があって陸があって山がある。
空の下に繁栄する街の話でも。
縁とは何かを生み出します。
新たな出会いと、機会と、経験と、お金と……お金を。
(努めて冷静に、ぎこちないその動作を見つめながら)
(まさに原石ですね……と小さく漏らして)
よくいろんな場面で使えるのが泣く動作……悲しみを表現する動作なので、笑顔とは別にまずそれを抑えておけば盤石ですね。
物分かりは、個人差もありますからね。
(ややズレた感想に、頰を緩ませて)
ええ、ご希望とあらば何度でも。
都合がつく限り、外の世界もご案内をいたしましょう。
海があって陸があって山がある。
空の下に繁栄する街の話でも。
お金と、お金。つまり、たくさんのお金が生まれるのね。
お金がなければ、生きていくのは大変だって、わたし学んだもの。
きっとそれは、とても大事なことだわ。わたし、頑張ってお金を生まないと。
(具体的な手段も理解せぬままに、お姫様はカクカクと頷いております。)
泣く。なく。
わたし、人形だけれど、うまく涙を流せるかしら。
それが、少しだけ、心配だわ。
今日のところは、わたし、ひとまずどうしようかしら。
人形やぬいぐるみであるところの、わたしの民は、ここで見つけるのは大変かもしれないけれど。
ひとまずは、ここへ通って、レモラに色んなことを教えてもらうべきかしら。
お金がなければ、生きていくのは大変だって、わたし学んだもの。
きっとそれは、とても大事なことだわ。わたし、頑張ってお金を生まないと。
(具体的な手段も理解せぬままに、お姫様はカクカクと頷いております。)
泣く。なく。
わたし、人形だけれど、うまく涙を流せるかしら。
それが、少しだけ、心配だわ。
今日のところは、わたし、ひとまずどうしようかしら。
人形やぬいぐるみであるところの、わたしの民は、ここで見つけるのは大変かもしれないけれど。
ひとまずは、ここへ通って、レモラに色んなことを教えてもらうべきかしら。
何を成すにも、あって損することはありませんからね。
ええ、とても大事なことです。
まずは生きること。その後に色々考えれば良いのです。
(目を瞑り、持論と共にその頷きを肯定をして)
涙は、実際に見せなくとも良いのですよ。
そぶり、というのでしょうか。
涙が零れずとも、悲しんでいる様子が相手の伝われば良いのです。
何でも完璧にする必要はありませんもの。
……ああいえ、常に私は完璧ですけれど?
おっと、いつの間にやら話し込んでいたようで。
ええ、いつでもいらっしゃいませ。
姫様の居城がここに近ければ良いのですけれど……必要であれば送迎もお申し付けください。
……姫様、こちらの世界に越してきてから、ちゃんとした拠点は構えられているのですよね?
ええ、とても大事なことです。
まずは生きること。その後に色々考えれば良いのです。
(目を瞑り、持論と共にその頷きを肯定をして)
涙は、実際に見せなくとも良いのですよ。
そぶり、というのでしょうか。
涙が零れずとも、悲しんでいる様子が相手の伝われば良いのです。
何でも完璧にする必要はありませんもの。
……ああいえ、常に私は完璧ですけれど?
おっと、いつの間にやら話し込んでいたようで。
ええ、いつでもいらっしゃいませ。
姫様の居城がここに近ければ良いのですけれど……必要であれば送迎もお申し付けください。
……姫様、こちらの世界に越してきてから、ちゃんとした拠点は構えられているのですよね?
悲しんでいるようす。難しそうだわ。また、仕草をたくさん教わらないと。
けれど完璧だなんて、レモラはすごいわ。
それならわたし、きっと、レモラの真似をたくさんしてゆくべきね。
お姫様を名乗るには、みんなのお手本にならなくてはいけないもの。
(言葉を素直に受け取り、はぐるま姫は、喜びの表現として両手を合わせてみせました。)
(やがてゆっくり、ソファから降りていって)
拠点。つまりは、お家のことよね。
はじめはなかったのだけれど、やっぱり、自分のお城はあった方がいいから。
今は、小さな森の中に、ちゃんとわたしの城を見つけたわ。
きちんとお掃除したり、やらなければいけないことは、まだたくさんあるけれど。
けれど完璧だなんて、レモラはすごいわ。
それならわたし、きっと、レモラの真似をたくさんしてゆくべきね。
お姫様を名乗るには、みんなのお手本にならなくてはいけないもの。
(言葉を素直に受け取り、はぐるま姫は、喜びの表現として両手を合わせてみせました。)
(やがてゆっくり、ソファから降りていって)
拠点。つまりは、お家のことよね。
はじめはなかったのだけれど、やっぱり、自分のお城はあった方がいいから。
今は、小さな森の中に、ちゃんとわたしの城を見つけたわ。
きちんとお掃除したり、やらなければいけないことは、まだたくさんあるけれど。
お手本。
そうですね、そうあれるように私も努めましょう。
それに、私に限らず、誰かしら優れた方に手本を求めるのは良いことです。
向上心とでも言うのでしょうね……。
(直視できない輝きを目の当たりにしたかのように、窓の外へ視線をずらし)
ええ、家のことですね。
雨風凌げることは勿論として、一国の姫である以上は清潔感のある環境が好ましいと言えるでしょう。
攫われぬように施錠も必要ですね。
(静かに立ち上がると、降りたった先を導くように、扉の前へと歩き出して)
そうですね、そうあれるように私も努めましょう。
それに、私に限らず、誰かしら優れた方に手本を求めるのは良いことです。
向上心とでも言うのでしょうね……。
(直視できない輝きを目の当たりにしたかのように、窓の外へ視線をずらし)
ええ、家のことですね。
雨風凌げることは勿論として、一国の姫である以上は清潔感のある環境が好ましいと言えるでしょう。
攫われぬように施錠も必要ですね。
(静かに立ち上がると、降りたった先を導くように、扉の前へと歩き出して)
わたしは、まだまだ空っぽなのだもの。
覚えられることは、なんでも覚えてゆかないと。
(ある種幼子の好奇心にもにたそれは、やはり屈託なくレモラへと向けられるのでした。)
そうね。鍵をかけるにしても、わたしの背の届くところに鍵穴をつけないと。
まずは、お掃除を勉強するところからだけれども。
ありがとう、レモラ。今日はとても楽しかったわ。
(扉の前に立つと、はぐるま姫はスカートをつまみ、ぎくしゃくした仕草で一礼をしてみせました。)
覚えられることは、なんでも覚えてゆかないと。
(ある種幼子の好奇心にもにたそれは、やはり屈託なくレモラへと向けられるのでした。)
そうね。鍵をかけるにしても、わたしの背の届くところに鍵穴をつけないと。
まずは、お掃除を勉強するところからだけれども。
ありがとう、レモラ。今日はとても楽しかったわ。
(扉の前に立つと、はぐるま姫はスカートをつまみ、ぎくしゃくした仕草で一礼をしてみせました。)
(深い角度に腰を曲げ、会釈ならぬお辞儀の格好で返すのは、Remoraにとって久しぶりのことで)
此方こそ、はぐるま姫様。
とても楽しい時間でした。
家事も従者の得意分野ですから、手の届かないところがあればお申し付けください。
……などと、本来従者であれば姫様に掃除させるなどあってはならないのでしょうけれど。
(自嘲するよう微笑を浮かべ、扉を開けば)
どうか、またのお越しを。
貴方様の夢が叶うよう、私は此処でいつでもお待ちしております。
少なくとも……空っぽでなくなるまでは、きっと。
此方こそ、はぐるま姫様。
とても楽しい時間でした。
家事も従者の得意分野ですから、手の届かないところがあればお申し付けください。
……などと、本来従者であれば姫様に掃除させるなどあってはならないのでしょうけれど。
(自嘲するよう微笑を浮かべ、扉を開けば)
どうか、またのお越しを。
貴方様の夢が叶うよう、私は此処でいつでもお待ちしております。
少なくとも……空っぽでなくなるまでは、きっと。
ええ。わたしの民は、やっぱり、どうしても動けない子ばかりだから。
レモラに頼ること、きっとあると思うわ。
それにお姫様だって、掃除ぐらい覚えておきたいもの。
わたしの体でしか綺麗にできないところだって、きっとあるでしょう。
(小さな歩幅で、扉の外まで歩いてゆくと、一度だけ振り返って)
ご機嫌よう、レモラ。
また会いましょう。
次はきっと、もう少しだけ、空っぽじゃないわたしでいられるわ。
(スカートをつまんで、やはりぎくしゃくした一礼、そして方向転換)
(きりきりと歯車の音だけを残して、はぐるま姫は、その日の斡旋所を後にしたのでした――。)
レモラに頼ること、きっとあると思うわ。
それにお姫様だって、掃除ぐらい覚えておきたいもの。
わたしの体でしか綺麗にできないところだって、きっとあるでしょう。
(小さな歩幅で、扉の外まで歩いてゆくと、一度だけ振り返って)
ご機嫌よう、レモラ。
また会いましょう。
次はきっと、もう少しだけ、空っぽじゃないわたしでいられるわ。
(スカートをつまんで、やはりぎくしゃくした一礼、そして方向転換)
(きりきりと歯車の音だけを残して、はぐるま姫は、その日の斡旋所を後にしたのでした――。)
(気を緩めれば、直ぐにでも見失ってしまいそうな影を見送って)
いけませんね。
つい、欲してしまった。
(この歳でお人形遊びですか、私?)
(いいえ、真剣です私)
(等と、自問自答を重ねたままに)
ー続ー
いけませんね。
つい、欲してしまった。
(この歳でお人形遊びですか、私?)
(いいえ、真剣です私)
(等と、自問自答を重ねたままに)
ー続ー
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革貼りの長椅子と、角がやや欠けたテーブル。
ともすれば、手が届く距離。
向き合うように、二人。
(従者をお求めならば、何方でもご自由に)