PandoraPartyProject

ギルドスレッド

樹上の村

【RP】本の虫干しをする日の事【1:1】(誰でもどうぞ)

「よいしょ、っと……」

ある晴れた冬の日のこと。
ツリーハウスから本を運び出しては積み上げていく少女の姿があった。
積み上げられた本は、恋物語から魔導書、誰とも知れぬ者の日記まで、種類大小様々で。
「本」とあらば興味の尽きない少女の性質をよく表していた。

「ホントはもう少し早い時期のほうが良かったんだけど」
色々あったしね、と少女は1人呟きながら、本を一冊手に取って、用意しておいた机の上に頁を開いて立てる。
ぺらり、かたり、と開いては立て。
偶に本の中身に気を取られながら、少女はどこか楽しげに本を並べていくのであった。

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・1:1のスレッドです
・タイトル通り、虫干しの為に本を並べています。絡み方はご自由に
・最初に書き込んだ人とお話します
・面識のある人もない人もご自由にどうぞ
・長くて30~40レス程度を目安に終了します
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……ふうー……
(まだ干せてない、積み上げた本を見ながら)
……誰かにお手伝いをお願いしても良かったかも
1人だとついつい読んじゃってなかなか進まない!
やあ、いたいた!

(落ち葉を踏みしめる音。続けて少し嬉しそうな声。足音の主は眩し気に手で陽射しを遮りながら並べられた本の背表紙に視線を滑らせる、やがてとある少女の恋を綴ったらしい一冊に目が止まって)

アレクシアもこういうの読むんだね、やっぱり王子様が出てくるのかな。
それにしても大変な数だね、ひょっとして今まで集めた本は捨てずにとってあったり?
(掛けられた声に、ぱらぱらと頁をめくる手を止めて顔をあげ)

あ、シラス君!やっほー!

(見知った顔を見て嬉しそうに声をあげる。
挨拶もそこそこに、視線を辿って問われた本を見て)

そんなに意外かな?ちなみにそれは王子様とかは出てこないタイプの本だね!
身体が弱くて家に籠りがちだった女の子が、ある時外で出会った男の人に恋をして、色々頑張って結ばれるようなお話!
えへへ、本の処分についてはご明察通り。なかなか捨てられないんだよねえ。
ふとした時に読み返したくなったりするしさ!

(言いながら、さっきまで捲っていた本――観光案内書のようだ――を机に立てる)
ははーん、愛の力は何事も乗り越えるってやつだね。
ううん、意外っていうか昔はこういうのよく読んだって聞いてたけど今でも好きなんだなって思ってさ。

(頷いてからニッと笑って、手伝うよ。そう言って積まれた本を手に取り見真似しながら机に立て)

ふふ、この調子で本が増えたらアレクシアが本に追い出されそうだ。
適当なところで手放しなよ、整理整頓の基本は捨てるところからだぜ。
俺も掃除とか面倒だから苦手だけれどね。

(次にアレクシアが読みかけだった観光本に関心が移り)

お、旅行の計画でも考えていたかな?
何処か行きたいところあるの?

(興味津々といった様子で友人の青色の瞳とその手を離れた本に交互に目をやって)
勿論今でも好きだね!昔と違って、憧れるなあって感じではないけれど。
恋物語に限らないけどさ、幸せなお話は読んでると心があたたかくなる気がするから。
自分も頑張ろう!っていう気持ちにもなるしね!

(手伝うと言ってくれた事に、驚きつつもありがとう、と笑顔で返し。
心なしか先程までよりも嬉しそうに本を並べていく)

うう、捨てなきゃってのは判ってるんだけど……
どうしても手放せなくてさー!
本に追い出されるなら本望だ……とまでは言わないけど、いよいよ場所がなくなったら引っ越しくらいは考えるかも……
シラス君もそれなりに本は読むんでしょう?読み終わったものは結構すぐに手放しちゃうのかな?

(観光本について問われ、どこか照れくさそうに)

いや、どこか行きたい具体的な場所があるってわけでもなかったんだけど。
ただ、暫く振りに眺めてみたら、前に――こっちに出てくる前に読んだ時と浮かんでくる感想が違って。
1年で考え方、感じ方も変わったんだなあってふと思ったりしてたんだ。
あはは、観光本で何言ってるのかって思うかもしれないけど。
良い話を読むと何だかやる気がわいてくるのは分かるよ。
ひょっとしたら俺だってとか考えちゃう。
例えそれが作り話だとしてもね。

(テキパキと本を手にとっては立てて並べて)

引越しってこのツリーハウスの他にってこと?
そこまでして本を集めるなら本当に恐れ入るぜ!

あっ、うん、頭に入れたら大体すぐに手放しちゃうね。
俺はほら、適当に宿とったりして暮らしてるからさ。
この身一つってわけじゃないけど、持ち物は少なくしてるよ。

へえ、そういえば俺もざんげに呼ばれて1年経ったところだよ。
元から幻想に住んでた俺でも色々あったんだもの。
アレクシアはもっとだろうね、1年でどう変わったんだろう。
よかったら聞かせてよ。
うんうん!物語の登場人物の境遇が、自分と似ていたりすると特にね!
悲しいお話を読むと暫く引きずっちゃう事もあるけど、本を読んで元気付けられる事の方が多いね!

なるほどなあ。そういう、旅暮らしというかなんというか、身軽な生活にも憧れるんだよね!
必要最低限なものだけちゃんと持って、色んなところに歩いて回る。なんとなくカッコイイ!
私は何かと諦めが悪いというか未練がましくてこうやって本も溜め込んじゃうから、シラス君のそういうところは見習いたいなあ。
いっそシラス君と同じような暮らし方をしばらくしてみれば捨てる習慣も身に付く……?

ああ、シラス君も一年なんだね。ということは同じくらいの時期に喚ばれたんだ!
少し時期がずれてたら空中神殿で会ってたかもねえ、ふふふ。

(聞かせてよ、という言葉に、少し真面目な顔をして)
一番大きな変化は、誰かの事を考えるようになったこと、かな。
さっきの観光本さ、こっちに出てくる前はここいってみたいな、冒険してみたいなって思いながら読んでたんだよね。私一人で空想の旅をしてたんだ。
でも今読んでみたらさ、「ここにあの人を連れて行ったら喜んでくれそう」とか「ここに行くならあの人と一緒に行きたいな」とか、誰かと一緒に楽しむ事を考えてたんだよね。
昔の私の世界にはお父さんとお母さんと兄さんしかいなかったけど、今はこんなにも色んな人と仲良くしてもらって。
その中で生きてるんだなあ、幸せだなあって思ったりしたんだ。
お話の中の人物に自分や誰かを当てはめちゃうよね。
あり得なかったはずのもしものことに空想が膨らんだりしてさ。

うへ、そんな格好いいものじゃなくて、やむを得ずって感じだったんだけどさ。
2、3年前からかな、習慣って怖いもので召喚されてからもそんな生活しちゃってる。
前と違ってお金はたくさん持ってるから不便はしなくなったけど。
何だか、ずうっと、旅行に出てる気分……かな。
アレクシアも気が向いたら少し一緒してみる?
それで溜め込み癖が直るかどうかは知らないけど。

おっと、また共通点が見つかって何だか嬉しいかも。
大召喚の時に来た人が多いから、他で時期が重なるのは珍しいね。

それは、ああ、素敵な変化だね。
成長って言っても良いんじゃないかな。
俺もずっと狭い世界に暮らしていたから分かるよ。
アレクシアがその足で広げる、空想なんかじゃない世界が、
お兄さんに追いつくように応援してるから。
この先もそうしていられるように、俺も今よりもずっと強くなっていきたいな。
わかるわかる!そういう想像をふくらませるのもまた楽しい!
そういえばシラス君って物語の登場人物だとどういう人が好きなんだろ?

それでシラス君が暮らしやすいのなら、それが合ってたって事でもあるのかな。
(少し一緒してみる?との問いに、目を輝かせながら)
したい!してみたい!
嗚呼、でも邪魔にならないかな?
私、そんな風な生活してみたことないからどんな準備をすればいいのかもさっぱりだし!
それにしても、シラス君はずっとそんな感じで転々としてたのかなって思ったけど、2,3年前くらいからなんだ?その前は普通にどこかに住んでたのかな?

そうだねえ、これも1つの縁ってやつなのかな!
ふふ、あんまりないと思ってたけど、探せば意外と共通点もあるのかもしれないねえ!

えへへ、ありがとう。
そうだね、この調子で自分と……それから大切な友達と一緒に、世界を広げていけるといいな。
一人で広げる世界も素敵だけど、誰かと見ればきっとより鮮やかに見えるだろうから。
でもー……(むう、とやや不満げな表情をし)
その「誰か」には勿論シラス君も入ってるんだから。
「応援」じゃなくて一緒に付き合ってほしいな。そして楽しんでほしいな。
さっき言った自分や誰かを重ねるのとは違うけど、強くて賢い人物が困難に立ち向かっていくのが好きかなあ、純粋に憧れちゃうね!

合っていたのかなあ、分かんないや。
けれど何処かに根を張ろうって気持ちにどうしてもなれなかった。
あはは、そりゃ俺だって野生じゃないからね。
生まれた家くらいあったさ。
そこで兄貴と母さんと3人で暮らしてたよ。
それなりにやってたんだけれど、上手くいかないこともあってね。
飛び出して来ちゃった。
それ以来ずっと今みたいな感じってわけさ。

(半分は冗談で言ったそれに喜々として頷く少女に目を丸くする。
自分の半ば浮浪者のような生活に一時でも連れが出来るなんて考えたことが無かった)

わお、それマジで言ってる?
コツがあってね、夜中に人がいなくなる建物って実は結構あるんだ。
でも、続けて使うとすぐに目立っちゃうの。
だから少しずつ借りるのだけれど、間が悪いと橋の下で一晩過ごすなんてこともあるよ?
準備って着替えと毛布と灯り位あれば他に何もいらないけど、
きっと綺麗好きだろうから俺に合わせるとアレクシア泣くかも。

(少し不満げに呟くアレクシアと向き合って思わず目を逸らす。
一緒に、という気持ちはたまらなく嬉しい。
目の前の少女が広げていく世界は美しくて楽しいものに違いない。
そう信じている。
ただ、自分が進んでいく先が何処なのか、それは彼女の世界に重なっているのか、自分でもよく分からなかった)

ふふー、嬉しいこと言うじゃん、俺ちょっと感動した!
オッケ―、付き合いますとも!

(だから、直ぐ向き直して、大げさに笑って)
おおー、王道だね!
正統派にカッコイイのっていいよねえ!
ふふ、このままイレギュラーズとして頑張ってたら、いつかはシラス君もそんな風になるかもね!

あはは、それもそっか、そうだよね!
お兄さんがいるって前も言ってたしね。
……その、聞いて良いのかどうかわからないけど。
飛び出してきちゃった切欠っていうのは、何だったんだろう?
いつか家に戻るつもりは……あるのかな?

(マジで言ってる?という言葉に、何かおかしい?といった風に首を傾げ)
勿論勿論!大マジメ!
ふんふん、なるほどお。本当に色んな所に次々と移動していく感じなんだねえ!
橋の下で一晩過ごすくらい全然構わないよ!どんとこいって感じだね!
というかそれくらいで泣いたりなんてしませんー!
そりゃあまあ綺麗な方が良いけれど、ちょっとくらい汚れたって平気平気!
なんたって憧れは冒険者なんだからね!
そうと決まったら、早速いつから行くか考えないと!


(大仰に笑う少年を見て、喜びよりも先に不安が首をもたげる。
いつかの鬼灯を見に行った時にも感じた、獏とした不安。
そんな不安を振り払うように、頭を振ってから、じっと相手の目を見て)

へへへ、ありがと!そうこなくっちゃ!
まあ、嫌だって言われても無理矢理にでも連れ回すけどね!
私と友達になったからには、ちょっとやそっとでは放してあげないんだから!

(いたずらっぽく笑みを返す)
そう、王道が好き!
シンプルで丁寧なやつが格好いい!
そしてそれを言うならアレクシアもね!

うーん……何だったんだろう。
何だったんだろうなあ……俺たち。

(少し黙って、バツの悪そうに頭をかいて、言葉を探すようにゆっくりと喋り出す)

兄貴は、いや、俺もだけれど、
胸を張れるような生き方はしていなかった。

でもガキの頃、俺には兄貴が何でも出来るように思えて、
考えなしについていって……ついていって、
そして……ついていけなくなって……逃げてきちゃった。

今になって思えば兄貴はただ必死だったんだ。
でも前に話したよね、超えちゃいけないラインがあるって。
それが何処に引かれているのかはよく分からない。
気付けば兄貴は確かにその境界の向こうに立っていたよ。
だからね、俺は戻らない、戻れない。

(そこまで零しきると、表情の陰りも薄まって、また本を手に取って並べて)

言ったなあ、それじゃ本当に付き合わせるぜ。
邪魔なことなんてないさ。
アレクシアと何かするの本当に楽しいから。
そう、大体毎晩違うところに泊まるよ。
物置だったり、時計塔だったり、礼拝堂だったり、書庫だったり。
鍵のかかってる場所の方が安全なんだ、変な奴こないし。

(自分のことは棚上げでケロリと言って)

よし、それじゃアレクシアの憧れの第一歩だ!
冒険と呼ぶにはちょいとささやかだけれど……。
近いうちに行こうぜ、俺ならいつでも平気!

(澄んだ青色が自分の瞳にも映る、今度は視線をとめて)

それなら俺だって負けないよ!
まだまだ知らないことだらけだもん!
自分の世界から一歩外に出る時はさ、アレクシア。
叶うなら二人で踏み出せたらって思うよ。
ふふ、なれるかな?なれるといいなあ!
お互い頑張ろうね!

(作業の手を止めて、じっと耳を傾ける。話し終えたのを確かめると、少し考えてから言葉を紡ぐ)
そっか……でも「戻りたくない」わけではないんだよね……?
……越えてはならない一線って……何なんだろうね。
どこにあるのかは判らないけれど、私にも何となくそういうものがあるのは判る。
それを越えてしまう理由も人それぞれなんだろうって思う。
……でも、向こう側に行ってしまった人は戻ってこれない、来てはいけないんだろうか?
……もし、手を伸ばして間に合うのなら、私は手を掴みたい。それが誰であっても!
(そこまで言ってから、はっとして取り繕うように笑って)
あはは、でもシラス君がそう決めてるなら、それでいい……うん。いいんじゃないかな。うんうん
(最後は自分に言い聞かせるように頷き)

(本当に付き合わせるという言葉に嬉しそうに)
やったあ!へへ、もう撤回はきかないぞ!
時計塔や礼拝堂と聞くとなんだか少しロマンチックな感じだけど、物置とかまでくると本当に色々って感じだね!
なるほどなあ、確かに変な人が来ない場所の方が安全でいいね!
ふふ、シャイネンナハトの時の悪戯を少し思い出すな。

どんなにささやかでも、未知の世界に踏み込めば素敵な冒険だよ!大小は関係ないね!
シラス君にとっては代わり映えしないかもだけど!
よし、それじゃあ近い内に絶対訪ねるね!

(目があったことに少しの安堵。大丈夫、と心の内で言い聞かせ)

勿論だよ!
叶うなら、じゃなくてそうなるようにする!
何か足踏みするようなことがあれば手をとって引っ張ってあげるさ!
(もう本を整理する手を止めず、努めて淡々と喋りつづける)
うん、戻りたい……かな?

ゴメン、誤魔化すつもりはなかったんだけど、
本当を言うと戻る家なんて無いんだ。
母さんはもういないし、兄貴だって今はどうしているやら。

ただ、上手く言えないけど、俺は納得をしたいんだと思う。
あの2人のこと……自分のこと……。
それでやっと何処かに戻れる、そんな気がする。

今までは考えるのも嫌だったけどね。
アレクシアのおかげかな。
前に話を聞いてくれたでしょ。
クロックフラワーを見に行ったときさ。
あれで少しふっきれた気がするんだ。

誰であっても……かあ、俺には分からないや。
そうやって諦めないでいるにはどうしたらって……素直に思うよ。
うん……そうだね。
線が引かれてるのはきっと自分の中なんだろうな。
(そこまで話して、頷く少女の表情を伺うように向き直す)

(シャイネンナハトのことを思い出すと心が弾んだ。次第にこの試みも悪くないように思えて顔がほころんで)
眺めが良かったり、見応えのある建物だったりするのも中にはあるんだけど、
大体は野宿よりはマシっていうレベルだぜ。
そう、シャインナハトでやった悪戯、まさにあんな感じ!

俺にとってもさ、いつもの夜がアレクシアと一緒っていうだけで、
なんだかもう大冒険だよ、浮かれて寝つけないかも!
へへ、約束したぜ、待ってるから!

(目を合わせたまま交わす言葉に表情がパァっと明るくなって)
本当? それじゃ、また約束しようぜ!
ホオズキを流した時にやったやつ!
あの時は応援するって言ってたじゃん?
今度はきっと一緒に踏み出そうって!
(そういって拳を握って右腕を伸ばして見せて)
(話を聞いて、目を伏せ)
そっか、そうだったんだ……ごめんね……。

(暫く黙っていたものの、顔を上げて、少し微笑んで)
でも、クロックフラワーのあの時の話で、少しでもシラス君が何かを掴めたのなら……良かったな。
私には、あんな風に話を聞いたり、どこかに一緒に行ったりする事くらいしかできないけれど……それで良ければ、いつでも、何でも力になりたいから。
だからそう、もしも苦しいことがあれば、頼ってね。

……諦めないでいるにはどうしたら、か……
あはは、私にもわかんないや。
諦めなければ何だってできるんだってずっと思ってそうしてきてるけど、ふふ、きっと本の読みすぎなのかもしれないね。
だから、そうだね。線が引かれているのが自分の中だとするなら、きっと私の中の「一線」は、すっごく大雑把なんだろうね。
(あはは、とわざとらしく笑いながら)

(相手のほころぶ顔につられて心が浮き立つ)
あんな感じかあ!それも一晩だけじゃないなんて、なおさら楽しみだな!
あはは、ちゃんと寝ないとダメだよ!と言っても、私も実際にその時になったら、色々なものが新鮮で寝付けなくなってるかもしれないけれど!
もちろんもちろん!かならず行くよ!

(明るくなった表情を見て安心して微笑む)
あっ、いいねえ!
そうだね、あの時は私も応援してるって言ったし。
一緒に踏み出そう!約束だ!絶対だよ!
(あの時と同じように、右手を伸ばして拳を合わせる)
そんなふうに謝んないでよ、大した話じゃないさ。
それに実際にアレクシアがいてくれて助かってるんだ。
気持ちを聞いてもらうことで……
こんなに変わるなんて思わなかった。

うん……ありがとう。
そう言ってもらえるの心強いよ。
一緒にいると安心するんだ。
アレクシアと遊んでるときは嫌なこと全部忘れられるし。
……本当だよ?
でも俺、甘え過ぎちゃってないかな。
少し心配なんだけど。

(大きく笑う様子をきょとんと見て)
諦めないって口で言うのは簡単だけどさ。
俺はアレクシアがそれだけじゃないってよく知ってるもの。
だからそんな線は、キミの言う通り、大雑把で良いのかもね。

(気づけばもう作業そっちのけで盛り上がってしまって)
じゃあ、どうしても寝れなかったその時は、
次の日にツリーハウスで昼寝をしようぜ。
ふふっ、もう何やってるんだか全然分からないけど!
ああ、幻想を案内するって約束をしていたけど、
やっとそれを果たせることになりそう!

(微笑むアレクシアに頷き返して拳を合わせ)
うん、約束。きっと守るよ。
破ったら絶対に追いかけてやるから!
(大した話じゃない、という言葉に少し複雑そうな顔をするも、気を取り直して笑顔で返し)
ふふ、甘えすぎなんてことは全然ないさ!
頼ってもらえるのは嬉しいし、全然大丈夫!
寧ろ私はあんまり甘えられてるとは思ってなかったというか、普通に話してただけだから。
もっと頼ってほしいなって思ってたくらいだし!
だから心配しないで!

それに、前も言ったでしょう。
私は誰かの、みんなの役に立ちたい、助けになりたいって。
だから頼られたり甘えられるのは望むところさ!
(大丈夫だ、とアピールするように軽く拳を掲げながら)

へへ、そんな風に改めて言われると照れちゃうな。
シラス君やみんなの期待に応えられるように頑張らないと!
私の取り柄だって言えるのは諦めないでいる事くらいだしね!

(同じく作業はどこへやら。はしゃいだ様子で)
いいねえ!
これから少しずつ暖かくなってくるし、そうなるとここは良い感じにお昼寝できる場所になるし!
何やってるって冒険だよ冒険!
楽しい旅をした後にはちゃーんと休むのも大事ってことだね!なんて!
ふふ、あの話、覚えててくれたんだ!
楽しみにしてたんだよねえ!案内、期待してます!

(拳を合わせ、満足したように笑って)
へへ、それはお互い様だよ!
絶対破らせないさ!
じゃあ、クロックフラワーの時みたいに。
誰かに聞いてもらいたくなったらさ。
その時はまた側にいてね、頼むよ。
(何だか恥ずかしくなって取り繕うように言葉を続け)

……あっ、俺ばっかりじゃなくて!
アレクシアも頼ってくれていいから!

(合わせた拳を下す。格好つけたいのに頬が緩んでしまう)
(ふと生まれた沈黙に視線が泳いだ先にある本の山)

……と、そうだ、手伝いに来たんだった!
むしろ手を止めちゃってるね、先にこっちやらなくちゃだ!
(もちろんさ、と頷いて)
それで役に立てるなら!
それに、そうやって話してもらえることで、シラス君の事をもっとよく知れるのは嬉しいんだ。
弱みに付け込んでるみたいで、ちょっとズルい気もするけれどね!
(取り繕うような言葉に少し笑って)

困ったときにはそうさせてもらうよ。
まあ、私のほうがお姉さんだから?
そうそう頼るわけにはいかないな~、ふふっ。

(沈黙の中、視線の先を辿って。しまった、という顔。続けて空を見上げ)
あはは、私もすっかり話し込んじゃった。
うーん、でもそろそろ良い時間だからさ、とりあえずお昼にしない?
タダで手伝ってもらうってのも悪いしさ、何か作るよ。どう?
確かにそろそろご飯の時間だね。
へへっ、実を言うとそれが目当てで来たのもあったんだ。
ご馳走になりまーす!

(予定ではその前に虫干しは片付けてしまうはずだったけれど、午後の楽しみが残ってると思えば逆に良かったような気さえした。不思議な位に気持ちが弾んでる。パタンと音を立てて本を閉じると彼女の提案に頷いてみせた)
それなら最初からそう言ってくれれば良かったのに!
ともあれ、それじゃあお昼にしよう!
適当に寛いで待っててよ!出来たら声かけるからさ!

(相手が頷いたのを見て、嬉しそうに声を弾ませる。
積まれた本の中からさっと一冊手に取ると、そのまま魔法でツリーハウスまで飛んでいく)
手に取ったのは料理本。
さて、喜んでくれるものを作らなきゃ、と少女はページを繰る。
野菜は少しは食べてくれるだろうか?やっぱりお肉の方が良いだろうか?
何にするか考えながらも、まだ楽しいひと時が続きそうな予感に、人知れず顔を綻ばせるのだった――。
                    
                               了

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