PandoraPartyProject

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『器』

 ――さて、どうしたものか。

 深海に存在せし亜竜種の隠れ里……『天浮の里』にて座すはカンパリ・コン・モスカだ。
 彼女は思案する。微笑みの色をその顔に張り付けた儘に。
 彼女は巡らせる。数多の想いを――
 ……天浮の里とは覇竜領域の外にある、珍しき亜竜種達の隠れ里だ。海洋よりも豊穣の側に近いその里は何よりの特徴として――かつての大竜リヴァイアサンを信仰対象としている事が挙げられるだろう。
 かつてイレギュラーズと死闘を繰り広げ、神代の存在と謳われた神威。
 世を探せば、リヴァイアサンを神として崇める存在がいても不思議ではない。
 そして。カンパリはかの里にて『海援様』と呼ばれる存在だ。
 ……『神』と意志を交わす事が出来るという、所謂かな巫女と表現すると簡単だろうか。
 意思の交信。其が真実か否かはさておき……
 海援様は特異なる存在として崇められる、特別な地位にある。
 そんな彼女が思いを巡らせているのは――里の外の騒がしさ、についてだ。
 ただでさえ海を穢すシレンツィオ・リゾートなる地へと行き来する船が多かったのに。
 昨今では竜宮の地が拓かれたのか――深海にすら人の気配が幾つも見え隠れする程。

 苛立たしい。煩わしい。この雄大なる海がはたして『誰』のモノだと思っているのかな――

 ■■■■は想念を巡らせる。海を我が物顔で往く、矮小なる『人』の愚かしさへと……
 どうすれば連中を排除せしめるだろうか。
 偉大なる滅海竜の庭を往く、人如きを……
 『虚滅種』――ホロウクレストと呼ばれる個体共を放ってもどうにも足りぬ様だ。
 そればかりか既に虚滅種を撃退した者らもいると聞く。
 想定内と言えば想定内。しかし想定外と言えば想定外だ。
 ただの影。滅海竜の残滓と言うべき存在なれど、これほど早く地上の者共が対処に動くとは……
 まだ足りないか? 今代の滅海竜の依り代に宿りし『概念』が。
 ……いずれにせよ『この身』に代わる『器』を手に入れるまでは今暫く時が掛かろう。ならば。
「手駒が必要ね」
 より強靭で。より精強なるモノが。
 なんぞや利用できるモノがないか――彼女は探らんとする。
 その身に宿りし波濤を操る術にて。
 器が必要だ。そう、器が……
 あぁどこぞに落ちていないものか――この海に親和性が高い存在であれば尚に良いのだが。
 ■■■■は想念を巡らせる。微笑みの色を、その顔に張り付けた儘に。

 海原に、さざ波を立たせんとしながら……

※『遠野儀寺』でクエストが発生しました。
 →乙姫の加護を得るため、儀式に挑みましょう!

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