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ギルドスレッド

異人館『黒睡蓮の館』

【1:1RP用】一夜限りのディナーテーブル(Lumilia=Sherwood様用)

命の気配が芽吹き始める黒睡蓮の湖。そのほとりにぽつんと置かれた木のディナーテーブルとイスがふたつ。
さわさわと心地よい春風が吹く中で、何処となく浮かれている様子の悪魔が一匹。静々と宴の準備を整えています。

《ロールプレイ用の1:1スレッドです》

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(卓に食器類、ワイン、ピクルス、魚と野菜のマリネ、獣肉のソテーを並べ)

クロスよし。ワインよし。料理よし。うん、量は些か少ないけれど。
まあ先日喰った鏡像世界の偽物よりはまともな出来じゃないかな。
……全く、あれも見た目は極上だったのにね。
(着地する直前にふぁさっと一度羽ばたいて、落下速度を落として静かに死角に着地した。
 ささっと服と髪の乱れを整えてから姿を見せる。)

…こんばんは、お久しぶりです。
…いえ。お久しぶり、というのも変でしたね。なんとなく、この場所が久しいのでそういう気持ちになりました。

ともあれ、遅れたようで、お待たせいたしました。
林檎茶を持ってきていますが、いかがでしょうか?
(賓客の到着を見てぱっと顔を輝かせて)
やあ、お久しぶりかな?確かに此処で会うのは久しいかもしれない。
海洋に鉄帝に妖精郷にと、兎角忙しい日々だからね。

おや、林檎茶とは洒落たものを!ありがたく頂こう。
此度は極上の古酒に、アイリスにも極上のミルクも用意してるけれど……折角だし先ずは君が持ってきてくれた林檎茶で乾杯といこうか?
(ふうっと一息つき)
ええ。海洋はまだ終息してませんが、今は少し一呼吸入れることができますね。

(少し得意気に)
睡蓮のお茶に着想を得て作ってみました。まあ、残念ながら日持ちはしないのですけれど。

ふふっ。大歓迎で恐縮ですが、お酒は私にはまだ早いものです。林檎茶と、後ほどミルクを頂くことにしましょう。

アイリスは…(周囲をくるりと見回し)
……どこかへ散歩へ行ってしまったので、気が向いたら戻ってくるかと思います。
ふふっ、アイリスは自由な子だね。流石は猫だ。
この辺が馴染みの地でないなら迷子にならないか些か心配だけど、まあ危険は然程ないだろうか。彼女も一人前の獣だろうしね。

と、そうか。ルミリアはまだお酒は飲めないのだったね……(少し残念そうに)
けど林檎もとても素敵な香りの果物だし、何よりお手製というのが嬉しいね。是非とも一緒に飲もうじゃないか。

さて、立ち話もこの辺にして。どうぞ、マドモアゼル?
(エスコートするようにイスを引いて、冗談めかした口調で)
飛んでる間はカバンの中に居たのですけどね。
降りたらすぐに居なくなるものですから。好奇心が猫をどうにかする、ことは少々不安ですが、妙に勘の鋭い子ですから。あるいは私よりもしっかりものかもしれませんね。
(苦笑をまじえる)

しかし、お酒の味はわかりませんが。貴重なものではあったようで、少々惜しい気持ちにもなりますね。あと3年程早く生を受けていれば、お誘いも受けることができたのですけれど。
…ん、果実由来の甘みと酸味があるので、ご用意頂いた食事に合うかどうかは不安ですが。いくらか量はありますし、試してみることにしましょうか。

ふふっ。これではまるで来賓ですね。事実としてそうではあるのですけど。
これならばもう少し作ってくるのでした。料理は多少でも日が経つと味が損なわれるものですから、なかなか難しいのですけれど。
(楽しそうに穏やかな笑みを浮かべる)
(浮かれていたのを少し恥ずかしがるように苦笑して)
今宵のワインは……うん、実の所張り切って良い物を用意したのだけど。
まあ君が飲めるようになった時の為に取っておこうか。3年程度ならすぐだしね。
何よりワインも林檎茶も共に果物から作られるものだ。無論料理との相性は大事だけど、想像するにそう悪くはないのではないかな?

料理も酒も生き物も「食べ頃」というものはあるしね。「旬」とも言おうか。
日持ちしないものなら無理に作る事はないさ。今宵の宴席はこの時限りだけど、日々は延々と続くものだしね。
(少し演技がかった様子で悪びれなく)
それは悪いことを致しました。失礼を。
それであれば、3年後は必ずしも埋め合わせをさせていただきますので、私のこと含めて覚えていてくださると幸いです。

では、落ち着く前に本日ただ1つのお仕事をさせて頂くこととしましょう。
お湯を作らねば、お茶は入れられませんから。(ささっとあいてるスペースに必要な道具を出し、揃える)

旬といえば、あと数ヶ月ほどすればこの湖にも夏が来る、のでしたよね。
景色にも旬があるというところで、それもなかなかに楽しみなのですけれど。
(お返しとばかりに冗談めかして)
ふふっ、忘れない限りは覚えておくよ。
『3年後』もそうだけど『埋め合わせ』の方も楽しみにね?どんな素敵な埋め合わせがあるのか期待しておくよ。
……3年程度なら、まだ私もこの混沌たる世界に居られるだろうし。

あぁ、そうだね。夏になれば湖にもまた美しい蓮の花が咲くはずだよ。
うん、その時にもまた君を招待したいな。またこうやって湖畔で食事をしてもいいし、小舟を浮かせて寛ぐのも楽しいだろうね。
(お湯の準備を眺めつつ、のんびりと想像しながら)
(やられたとばかりに困り顔で首を傾げ、微笑む)
…おっと。これは失敗しましたね。自らハードルを上げてしまうとは。
居を持たず、財を持たない旅人ではありますが、約束を違わないようにはしなければなりません。なぜなら私の行動が旅人全体の信頼となりますから、期待に応える以外にはないというわけです。
…ああ、しかし、そうですか。この世界に残られない可能性もまた、人によってはあるのですね。世界渡りは混沌において身近とはいえ、未だに私たち純種には理解のできない感覚です。少々羨ましさもあるお話ですが。

夏も招待頂けるとは、嬉しく思います。
もちろん、招待がなくても押しかけますけど。その景色を見ないわけにはいきませんから。小舟で蓮の花の中をゆったり進んでいくのはとても惹かれますね。想像の及ばぬ程に美しい景色に違いはありません。

…さて、おまたせしました。林檎の実から作った林檎茶です。
…この香り立つ林檎が私は好きなのですよね。この状況に合うと良いのですが。
(カップに注ぎ、マルべートの近くに置く)
ふふっ、ルミリアは本当に旅人である事に誇りを持っているようだね。微笑ましく思うよ。
しかし、そうだね。この世界に居るとありふれた事のように感じてしまうけれど、本来「世界を渡り歩く」事自体はかなり特異なものだ。「他の世界がある」という事すら理解されない事も多いしね。
今でこそ世界渡りは出来ないようになっているけど、此処での一件が終われば私も元の世界に帰る事に……いや、それとも君のように旅人となって色々な場所を渡り歩くのも楽しいだろうか。

(招待がなくても、の言に嬉しそうな顔を見せ)
おやおや、嬉しい事を言ってくれるね!
これでも私は寂しがり屋だからね。夏の季節は勿論の事、用事などなくとも是非遠慮なく押しかけて欲しいものだよ。
可能な限りのご馳走と温かいベッドを用意してお待ちしてるよ。

お茶も出来たようだね。ありがとう。
ふんふん、中々に鮮烈な香りだね。作り手の腕が良いからかな?
早春のこの時期に夏に想いを馳せながら林檎の香を楽しむというのも、何とも洒落てて良いじゃないか。
さて、それじゃあ乾杯と行こうか?
(カップを持ってにこりと微笑み)
(発言押していなかったことに気づきませんでしたごめんなさい!)
ええ、それはもう。旅人でない私は私ではありません。
人は自由であるときこそ、個々に本質を得ることができます。個性だとか、人それぞれだとか、アイデンティティだとか、そう言われているものたちです。
故に私は自由を愛します。そしてそういう立場にある旅人たることに喜びを持つわけです。

…なんて。いろいろ言いましたが、私は結局旅が好きなだけなんですけどね?

世界の垣根すら超えて旅を行う、なんと羨ましいことか。きっと楽しいでしょう。
旅は義務ではありません。良い場所を見つけたら旅を終わっても良いのです。なれば、大変なことも当然ありますが、お試ししてみることをおすすめします。

(嬉しそうな表情につられ、ついつい笑い)
ふふっ。喜んでいただけると、少々照れくさいような。
かくいう私もマルべートさんが居るというのも、訪問の理由としては大きいかもです。少なくとも、夏以外で訪れる分については。
私もお土産持参で度々訪れるとしましょう。定期的にお部屋の掃除も必要ですからね、私のお部屋のっ。

まだまだ精進の余地アリです。拙いところあれど、今後をお楽しみ頂ければ幸いですとも。
…ええ、穏やかな一日に、来る夏を楽しみにしながら、頂きましょうとも。
(仕事が終わったとばかりに、席へと足を揃えて座る。)
(こちらものんびり進行なのでお気になさらず!)

自由である事で自身の本質を得る、か。成程、素晴らしい事だね。
よし、私も此処での一件が解決したらひとつ旅に出てみようかな。幾つもの世界を気ままに渡り歩いて、永住とまでは行かずとも住んでみたりするのも楽しいだろうね。
何せ長く生きてるから自分の本質は分かっているつもりだけど、それでも旅をしてみればまだ知らない自分に出会えるかもしれない。「自分探しの旅」なんて言ってしまうと少し安易だろうか。
まあ腰を落ち着けるとなるとやはり元住む世界にはなるだろうけどね。家族達もいる事だし。

(にこにこと上機嫌な風で)
君はとことん私を喜ばせる事を言うね。褒めても料理くらいしか出ないよ?
でもそうだね。部屋の清掃はたまにしておくと良いよ。どうしても埃は溜まってしまうものだし、館の立地上蜘蛛のような虫も巣くってしまうかもしれないしね。
いつでも入れるように合鍵くらいは渡しておこうか?

さてさて、それでは折角の林檎茶が冷めない内に頂こうじゃないか。
来るべき夏と過ぎ去った冬に、乾杯。
まだ知らない自分、新しい自分、それらも含めてその人の本質です。新たな個性です。
…などと、自信満々に言ってしまいましたが、人生17年程の小娘の持論です。聞き流しても全く問題のない思考遊びです。

旅は良いですよっ。世界の壁すら超えるスケールは、私には分かりかねるものですが、文化、思想、環境の異なる場所へと移動するということであれば、きっと遠く遠く離れた国へと旅立つのと大きく感覚の変わらないものかと想像はできます。
…そういえば面白い話を世界渡りさんから聞いたことがあります。この混沌ではあまり感じられないのですが、言語の違いには文化の違いが如実に現れるそうです。例えば特定の時に使う挨拶の言葉が、他の国には存在しなかったり、だとか。そういった違いも異世界に渡ればより強く感じられるかもしれませんね。それはとても気になる感覚です。

…私自身は…まだ旅の終着点は想像できませんね。きっといつか、ここに住みたいというような土地も見つかるかもしれませんが。いつになることやら。
マルべートさんのご家族…以前にお話されていた狼さんたちでしたか。心配してずっとお家を守ってたりして。彼らはとても義理堅い動物だと聞きますから。

(少し考える仕草を見せ)
ふむ、合鍵。滞在の間はお借りしておいても良いでしょうか?
出入りのたびに手を煩わせてしまうのは不便ですし、ありがたいご提案です。

はい、林檎茶と、ご用意いただいた料理もです。
これからの睡蓮湖に、乾杯と頂きます。
うん(軽くカップを掲げてから飲み)
おぉ、仄かに甘く感じるね!香りの手柄も大きいのだろうけど「風味」とは良く言ったものだ。

流石旅人。旅の話は好きと見えるね?(弾んだ声を聴いてにやりと)
文化の違いは確かに。私も幾つか世界を渡った限りでは理解しがたい価値観に困惑する事もあったし、知らずに無礼な事をしてしまう事もあったね。
とはいえ大体の世界では人型の知性的な種が支配的だし、平和な文明だってしっかりと築いている。もし君が世界を渡る事が出来るようになって様々な土地へ行く事になっても、そこまで大きな苦労はしないのではないかな。
多少の苦労をしても「違いを楽しめる」範疇だと思うよ。特に食文化なんかはね。
(思い出して苦笑いしつつ)……あぁ、けど肉食を是非としない思想が絶対の世界もあったっけ。致命的に相容れない文化もあるというものだ。

私の家族たちは、どうかな。私と数匹がいないだけで群れ自体は残ってるはずだから問題ないとは思うけど、家くらいは守ってくれていると嬉しいね。
最も特に守らなくとも最早脅威のない世界ではあるのだけど……。

と、そうだね。合鍵は今度作っておくよ。
前にも言ったと思うけど、是非自分の家だと思っていつでも気兼ねなく来て欲しいな。
急に寂しくなった夜とかにもね?
(一口飲み、ふぅと一息)
林檎の…果物の甘い香りは不思議と落ち着く気がします。普段はパイにしたり、生食するのですが、もっと積極的にお茶にしてもいいかもしれませんね。
そうなると次に果物を入手できたときにどうしようか悩みます。嬉しい悩みですね。

(旅の話は好きとの言葉に対して楽しそうに応える)
はい、もちろん。憧れて、望んで、旅人になりましたから。

この混沌世界の各国ですら、文化の違いに驚き困惑するばかりなのです。世界を渡れば学ぶべき文明は比ではないくらいに多く、難解になることでしょう。
とはいえ、はい。仰るとおりかもしれません、私とて相容れない文化もあるとは思いますが、基本的にはその違いがたまらなく面白いですし、未知を知ることが楽しくて仕方がありませんから。
でも音楽や外出を禁じられれば、その私もさすがに堪えるかもしれません。きっと長居はせずに次へと向かうでしょうね。(苦笑で締め)

縄張り意識の強い子です。…通常の狼ならば。
驚異がないというなら、きっと問題はないでしょう。
…とはいえ、人より寿命の短い種、加えて野生のモノとなれば、あまり不変とは言い難いとは思うのですが。マルべートさんの言う彼らについては、どうでしょう。

ふふ。旅人は定められた居を持たぬものです。通い慣れた宿は別として。
嬉しいご提案ではありますが、客としての領分を守るのもまた、私たちの誇りですから。
成程、旅人の誇りとあらば尊重するとも。
ならばせめて良き宿であれるようにしようかな。いつでも羽を休められるようにね。

ふふっ、気ままに出歩く事も音楽を楽しむ事も人生にとっては大切だからね。勿論美味しい食事も、だけど。
なくても日々は過ごせるだろうけど、それはそれは退屈な灰色の毎日になってしまうだろう。そう考えるとそういった事に概ね制約のないこの世界は随分と過ごしやすいものだね。地域によって差異はあるけれど、あまり不都合に感じた事はないよ。
と、そういえば君はフルートを携えているようだけど、お好きなのかな?それとも魔術具の類なのだろうか。

(寿命の話を聞いて、少し真面目な声音で)
まあ、そうだね。私達は少し特殊だから普通の狼よりはずっと長生きだと思うけど、それでも永遠に生きるわけではない。
とは言え必ず限りがあるのが命というものだ。いつか別れの日が来るのは寂しいけど、私も含めて皆きっと平然と受け入れるさ。夜が明ければ日が昇るように、ごくごく自然に。
けど、そうだな。最後の日の出は愛する人と一緒に見る事が出来たら素敵だと思うけどね?
(最後は冗談っぽく)
良き宿。素晴らしい響きです。
何度でも訪れたくなる宿は、いくつあっても良いですね。その地らしい食事を得られるのもまた嬉しいものです。

はい。灰色では生きていても寂しいばかりです。
生き続ける限り私たちは何かを欲しがるものですが、どうせ欲しがるならつらい気持ちではなく、楽しみな気持ちで欲する方が良いでしょう。
…ん、厳しい地域はあることにはありますが…私たちも頑張ってきましたから、随分と広く受け入れられるようになってきたものです。今は確かに、自由であることが多くなりましたよね。私のような人には嬉しい限りですよ。

(少し懐かしそうに、しかし嬉しそうにフルートのケースを撫で)
…ああ、これは実益と趣味を兼ねた……いえ、今となれば概ね趣味ですね。魔術に利用できるものではありませんが、運命特異座標になるまでは、これで路銀を稼いだりもしたのです。
ああ、でも戦闘では皆様の士気を高める目的では演奏もしますね。ある意味これは音楽の魔法、と言ったところでしょうか。

…確かに。死を避けることは通常種には叶いません。遠く未来では、あるいは近い将来で、誰にでも訪れるものです。例え不死と呼ばれるものでも。死と呼んで過言ではない状況には陥るものですし。
もし、平和に、種としての寿命、あるいは病気、いずれにしても穏やかに死を迎えることができるのであれば…そうですね。好きなモノと共に終えたいものですね。
(冗談っぽい発言であることは理解しつつ、内容には丁寧に理解を示す)
ふむ、確かに。思い返せば少し前は深緑にすら入れなかったのだったね。今となっては当たり前のように出入りしているけれど……。
そう考えれば私達の努力ありきでの自由であったかもしれない。とすれば「自由とは自らの力で掴み取るもの」とも言えるかな?
使い古された言葉だけど……ふふっ、改めて考えてみると成程と言えるね。

(少し興味深そうに)
あぁ、そういえば吟遊詩人のような事もやっていたのだね。しかし路銀を稼げる程となると腕前に興味が沸いてしまうよ。良ければ今度ゆっくりと聴かせてもらおうかな?
音楽や歌に魔術を合わせる技というのも聞いたことがあるけど、魔力が一切なかったとしても美しい音色は心にも体にも影響を与えるからね。戦闘中では落ち着いて演奏する事は難しいかもしれないけど、いつだって美しい旋律が聞こえればそれは嬉しいし、鼓舞するような音色ならそれは心強いだろうね。

(微笑みながらうんうんと頷き)
そうだね。静かに、心穏やかに、極上の愛に包まれて終われるのが理想だ。
……とは言え寂しい事ではあるとしても「理想的なひと時」を夢想するのは決して悪い事ではないよね?人生一度だけの瞬間なんだ。せいぜい楽しみに待つとしようじゃないか。
生を楽しみ、死を楽しむ。いやはや、人生は楽しい事だらけだね。
(影のない様子で、どこか子供っぽく笑い)
自由は自らの力で掴み取る、もちろんですとも。
自由のみならず、不自由にも言い切れることですが、自ら得たものでなければ納得できるものではありません。使い古されたモノには、使い古されるなりの理由があるというわけですね、きっと。

(少し考える仕草を取る)
ん、最近はローレットでの稼ぎを主としてるので、もしかすると腕も落ちているかもしれませんが。演奏をしなくなったというわけではありませんが、私個人の趣味好みに没頭するようになったというか。
…そう考えると少々気恥ずかしさもありますが。ええ、演奏させていただくことに関しては、モンダイありませんよ。ゆっくり……観客1人、演者1人のコンサートを行うみたいで、そこまで大仰にしていただくことはないのですが。ながら聞きのようなもので結構です。

(興味深げに聞き)
…人生に一度。確かに、その時については真の意味で誰にとっても人生に一度きりの瞬間です。何に対してもゴールには新たなスタートがついてくるものですが、その時はゴールであって、ソレ以外の何でもないのですから。…終わり良ければ、ではありませんが、終わりの良さはこれまでの過程の良さが関わるモノです。ならば理想的な終わりとは、ある意味理想的な人生の夢想でもあるのでしょう。誰しもが望むことです。
…それにしても、マルべートさんの死生観は少々独特ですね。こういう時、他人と関わっていろいろな気付きがあって、面白いなと感じる部分でもあるのですが。
(しみじみと頷き)
良い言葉だね。使い古されるなりの理由がある、か。
「美しいものは残されるべきだ」というのは私の持論だけど、それを考えると「残ったものこそ素晴らしいものだ」とも言えるだろうか。或いは「良い物は然るべくして残る」とも。
そうすると自由の精神はこれからも何処にでもあり続けるのだろうね。どうやら私達の未来は明るそうだよ。

ながら聞きというのも失礼に思うけど、肩肘張らせてしまうのもまた無礼かな。
特に大げさにはしないけどその時にはしっかりと耳を傾けさせてもらうよ。何せ大切な友の演奏なのだから。
しかし私の為にコンサートを開いてもらうようなものだと考えると中々に贅沢だね?
折角だし最高にロマンチックな場所を探して、誰も近づけないように人払いもして、苦手だけど録音機材のセッティングも……(ぶつぶつ)

(同意するように微笑み)
正しく「理想的な人生」は全ての生き物の願いだ。
死への哲学は特に人によって意見が分かれるものだから他人と話してみると楽しいよね。答えのない問いだから尽きぬ娯楽でもあるし、意見の食い違いや人との出会いによってまた新たな視点が生まれるかもしれない。
私の意見も決して揺るがないというものではないしね。もしかしたらいつかは必死に死を拒もうとする日も来るかもしれない……のかな?
(言いつつあまりに想像出来なくて首を傾げ)
(合わせてうなずく)
ん、もしそうでなかったとしても、こちらで明るい未来を選び取りますとも。

…大切な友というのは嬉しい言葉ですが。
ふふっ。いずれにしても、著名な音楽家の、誰もが席を欲したコンサート、みたいなモノではありません。どのような姿勢で耳を傾けて頂けるか、最終的には個人の自由です。とはいえ、釣りをしていたら付近を通りかかっただけの人が楽しそうに集まり、自分の都合をやめてその所作に見入る。なんてことが起これば、困るものです。マルべートさんが、世界に名だたる釣り師であれば、もちろんお話は別ですが。(冗談交じりに強引に例える)

ですから、そこまで力を尽くして場所を見つけてくれたりする必要などありませんからね?
例えばこの場所で、釣りをしながら、耳を傾けるくらいのものでもいいのです。

(少しだけ考え)
あまり明るい話題ではありません。信念を知るには良い手であるかもしれませんが、友人となりたい相手と話すのは躊躇う話題でもありますね。
死は、おおよその人々にとってはいつ訪れてもおかしくない、ある意味身近な事象です。しかし身近であるとは認めたくはないことです。故に、おおよその場合、避けたい話題には違いがないのですから。
ふふっ、流石に私にそこまで人目を惹きつけるものはないさ。此処自体がそもそも人通りのあまりない土地でもあるのだけどね。
けどまあ、そうだね。君がそう言うならそうしよう。釣りをしながら音楽を楽しむなんて,
それ自体が最高の贅沢に違いはないのだから。

しかし旅をしながら演奏してきたという事は、ひょっとしたら何処かに君の熱烈なファンなどもいたりしてね。所謂「おっかけ」というような人とか。
ただでさえ可愛らしい容姿をしているのだし、匂いだって……おっと。
(失礼に当たるかと話題を濁し)そうだそうだ、料理も美味しく出来てるよ。どうぞ食べ進めておくれ。

普段から死について考える人は少ないだろうね。
けど「死を忘れるなかれ」なんて言葉もある事だし、時としてそういうものに思いを巡らすのは有意義なものだよ。
勿論君の言う通りあまり明るい話題ではないし、あまりこういう事ばかりを他人と話すのも考え物だけど……何事もバランスだね?
明るい未来も暗い未来も、程々に語っておくのが楽しいと私は思うよ。
さて、私の目から見てもマルべートさんが美人であることに変わりはありませんが、確かに、この場所の人通りが多くないのは事実ですね。この湖に、人知れずひっそりと建つお屋敷も、十分に目は引くのですけれど。

しかし、少々罪深い考えではあるのですが、この景色、雰囲気を私たちだけのモノにしてしまっているような感覚は好きなのです。困ったことに。

(軽く頷いて苦笑)
おっかけと言えば、アイリスがそうかも知れませんが。
人のおっかけは基本的には撒くようにしています。2、3言葉をやり取りするのは別に構わないのですが、私自身は遠からずその場を離れることになりますからね。ですから、各地に居るそういった人たちも、いずれは日常のちょっとしたスパイスとして飲み込んで、いずれ忘れているものかと思います。私たちは、それくらいの存在でいいのです。


(同意を示すようゆっくり頷く)
然り、会話や思考遊びに耽るのであれば、明るい話題よりもむしろ後ろ暗い話題の方が個性があって面白いものです。というのも、きっといつもはしないからですね。バランスよく程々に、とはまさにそのとおりでしょう。

(柔らかく微笑んで料理を取り分ける)
はい。冷めてしまう前に、いただきますね。
旅において最もわかりやすい楽しみなのです。マルべートさんは世界渡りさんですが、例えば珍しい食べ物があったりするのでしょうか?
(嬉しそうに声を弾ませながら)
ふふっ、美人とは光栄だね。可愛らしいマドモアゼル?
今この時この場くらい、二人占めしてもいいじゃないか。元々誰にとっても世界は自分だけの物だ。
誰に迷惑をかけるようなものでもないし……まあ迷惑をかけたとしても譲りたくはないのだけど、私も君と一緒に居れる時間は至上の喜びだよ。
……おっと、アイリスが来たら彼女も入れて三匹占めにしようね?(くすくす)

成程、「立つ鳥跡を濁さず」という奴かな。君のそういう潔い考え方も嫌いではないよ。
しかしアイリスはどちらかと言えば旅仲間か、或いは家族のようなものなのではないかな…?まあ、君の熱心なおっかけであるのにも違いないのだろうけど。
何せ猫は気まぐれだからね。懐いていなければそもそも付いて来ないだろうし、懐いていてもふと気付けばいなくなってしまう。
同じ獣ではあるのにやはりどこか違うというか、たまに理解し難い面があるよ。

まこと、食事は旅の楽しみの大きなひとつだね。
珍しいものも沢山あるけど、中でも、そうだな。以前行った世界ではどんな料理でも辛い香辛料で味付けするような所もあったね。赤々と燃えるように……香りだけで顔を背けたくなるような……兎に角、やり過ぎを何倍も超えるくらいにね。あれには流石に困ったな。
……うん、思い出すだけで舌が熱くなるよ。
(苦笑いしつつ林檎茶を飲み)
(冗談めいた口調で続く)
いえいえ、こちらこそ光栄ですとも。艷やかな黒のレディ。
それにしても。こんな素敵な空間も、時間も、2人と1匹だけのものにするとは。私たちはなんとも非道で悪逆な暴君なのでしょうか。とんでもない悪魔が集っているのかもしれませんね。

(少し考える様子を見せてから、なるほどと微笑む)
異界の言葉ですね。私たち渡り鳥にはぴったりの言葉かもしれません。良いものであれ、悪いものであれ、過度に色を残しすぎてはいけないのです。後から渡った者たちが困らぬよう、ほんの少しだけ良くしてから立つ、世界が異なってもきっとこの考え方は旅人共通の理想の掟ですね。

きっかけはどうであれ、確かに、今となれば家族、仲間……一番しっくりくるのは友人といったところでしょうか。私は彼女のこと、なんとなーくふんわりと理解しているつもりですが、彼女もいつか、彼女自身の考えで私の元を去るかもしれませんね。
その時は……少しさみしくなりそうです。でも、私自身も、彼女も、そういう生き方を自身で選んだものですから。そういうものなのです。

辛いという概念は実に不思議です。
そういったものを食べる機会が一度あったのですが、舌を何かで刺されたのかと。でも、そういうものも美味しいと食べてる方がまわりに沢山居たものですから。
私個人としては劇物を摂取したみたいに、痛いし、涙も、汗も止まらなかったのですけど。あれは場の空気感も少々特異でしたね…
ほんの少しだけ良くして、か。君らしく控えめだけど素敵な言葉だね。覚えておくよ。
そういう思いを持った旅人が彼方此方に満ちていれば、色々な所が少しずつ良くなって世界は素敵になっていくのかもしれない。そう考えると旅人という存在は中々ロマンチックなものだね?
思えば君が来てくれてから私の居場所も「少し良くなった」しね。欲を言うなら、他の場所より少しでも多く君の痕跡を残してくれれば嬉しいけど……。

しかし、そうだね。家族でさえ離れ離れになる日が来るものだから、いつかは君とアイリスの別れの日も来るのかもしれない。
寂しくはなるだろうけど、まあ何せ猫は気まぐれだ。別れた後にも案外ひょっこりと会いに来てくれたりするんじゃないかな。若しくは旅人と旅猫でどこかの街で期せずしてばったり出会うかもしれない。
色々なものを置き去りに、色々なものと出会って、過ぎ去ったものともまた出会って、また別れて、そうやって日々は繰り返されるものなんだろうね。

(心底同意するようにこくこくと)
正しく、正しくそうだね。
そもそも「辛い」とか「苦い」とかの味覚を感じる時点で基本的に体が受け付けていない「毒」なのだから、獣としては無理して食べる必要はないのだけど……。
それでも人はその毒を上手く料理に使うのだから、そこは尊敬に値する点だと思うよ。あくまで加減さえ間違えなければ、だけどね。
しかし君が辛い物で参ってる姿は想像できないな。今度一緒に再挑戦してみようか?(悪戯っぽく笑い)
(少しだけ照れくさそうにはにかむ)
…語るだけは容易い、理想ですけれどね。
はい。旅人がみな同じ考え方なら、きっと世界は少しずつ良くなっていきます。そして、良くなった世界は旅をしたいと思う人が増えていくのです。もしかしたら、いずれ村や街、国、あるいは世界ですら、垣根を越えて交流ができるような、世界中が親しい未来も、あるかもしれません。そうなればこちらの思惑通りというわけです。
ふふっ。残念ですが、立つ鳥跡を濁さず、です。

(少し思い出したように頷く)
ん、アイリスと言えば、フルートの演奏をすればいつの間にか近くにいるのですよね。
であれば、もしかすると、何かの拍子に別れても、立ち寄った街でふとお客様として現れるかも。そう考えると、なんだか嬉しくなりますね。

はい。旅人はその出会いと別れのサイクルが短くて、早くて、多いというだけです。
別れが寂しいものであったとしても、旅人が旅を続けるのは、きっとそれ以上に出会いが好きだからなのでしょうね。少なくとも、私自身はそうです。

(少し困ったように苦笑い)
一緒に挑戦、ということは、マルべートさんもそういった辛いモノは苦手な部類でしょうか?
人としては、私自身もまた、楽しめる側へと行きたいと思うものです。ですから、また気が向いたら挑戦するつもりはあります。恥ずかしい姿を見せるのは本意ではありませんが、一緒にというのは心強い提案でもありますね。ええ、ぜひ。
うーん。本当に残念だよ(言いつつも穏やかにこくりとお茶飲み)
まあこうして一緒にお茶をしてくれているだけでも既に十分なものを残してくれている気はするけどね。形に残るものではないけれど、思い出には残る。
心にも、なんというか……温かさのような、執着心のような……上手く言えないけど、何かは残る気がするよ。
私の心も少なからず「良い方に向かった」のかな。

ふふっ、獣は音には敏感だからね。アイリスもやはり君の音色は聞き分けられるんだろう。
出会う事の楽しさは私も知る所ではあるよ。新しい文化と出会い、景色と出会い、人と出会い、思いもよらなかった思想を知り、世界が広がる。実に楽しいよね。
「別れが多いから」程度では旅を止める理由にはならないのも分かるけど……ふむ。そうなると旅人が旅を止める理由になるのは、一体何なのだろうね?
翼や足が折れたときだろうか。或いは、心がその地に根付いた時だろうか。

(少し恥ずかし気にはにかみつつ)
まあ、そうだね。私も辛い食べ物はそこまで得意ではないかな。
けど君と一緒なら楽しめる気がするな。何処で聞いた言葉だったか「幸せは分かち合えば2倍に、苦しみは半分になる」らしいからね?
それに君とは背を預け合って共に戦った仲だ。今度戦うのは恐ろしい怪物ですらないのだから、きっと勇ましく向かっていける気がするよ。フォークとナイフを握りしめてね。

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