PandoraPartyProject
冬狼の居城
「こんにちは、イレギュラーズの皆さん。ローズルと申します。それから、こちらは『クロックホルム』
皆さんとダンスを楽しむ為にエスコートに参りました。氷の下で踊るのはお嫌いですか?」
氷の城の中で『外交官』ローズルはそう言った。予想よりも早い『到着』だったと賞賛するローズルの傍には膝を付いた魅咲の姿が存在していた。
「乱花は……?」
魔種の片割れ――乱花の名を聞いて『よをつむぐもの』新道 風牙(p3p005012)が目を伏せ、『キールで乾杯』アーリア・スピリッツ(p3p004400)が首を振る。
真っ青な表情をした魔種は「そっか」と呟いてから立ち上がった。
「なら、遊んでる暇はないな。死んで貰わないと……」
「やる気が出ましたか、魅咲」
ローズルの前へと歩み出す魅咲と共にクロックホルムは武器を手に言った。
「各々に事情がある事は承知済みだ――だが、此処で歩みを止めるわけには行かない。
申し訳ないが退いて貰おうか、イレギュラーズ。この先に待ち受ける冬は鉄帝国ならず各地を凍らせ、我らの為の力となるはずなのだから」
フローズヴィトニルが徐々に顕現しているのだろう。
冷気が強い。狼は、少しずつその身体を『顕現』させている。この戦いは何も全てが一つの目的のために存在していない。
フギン=ムニンは顕現したフローズヴィトニルにバルナバスの権能を喰わせ、其れ等全てを横取りするつもりなのだ。
バルナバスのことも、フローズヴィトニルのことも何方も捨置くことは出来ない。
ならば――押し通らなくてはならない。
「倒せば良いのか」
淡々と聞こえた声音に、イレギュラーズは振り向いた。
優美な笑みを浮かべていた男は「青龍」と呼ぶ。
「……」
風に乗って、『何か音』が届けられた。耳の良い物にはそれが発砲の合図だと理解したことだろう。
背後で着弾の音がする。海洋で使用されている艦隊の砲弾だ。
海洋は『わざわざ北側』の海に回り込みこの氷の城に一撃を投じたのだ。
『――着弾致しましたわね!?』
「ああ、カヌレ嬢。有り難う。引き続きの援護を頼む」
『分かりましたわ! このカヌレ・ジェラート・コンテュール! 此度ばかりは海賊のように戦って見せますわよ!』
その声が響いたのは何ぞかの権能なのだろう。
突然の砲撃。そして、突然姿を現した『主』に建葉・晴明 (p3n000180)が「賀澄殿」と呆けたように男の名を呼んだ。
『霞帝』今園・賀澄――カムイグラの主である男は扇で口元を覆ってから笑う。
「白虎」
「オッケー! がおー!」
四神が一人、白虎は勢い良く呼び込んだ。周囲に満ちた『金』の気配。硬質な鉛玉が作り上げられ、
「朱雀」
「……ん……ふあぁ、こうかな……」
炎が纏わり付いた。四神が一人、朱雀は眠たげに賀澄の服を引っ張り抱きかかえることを所望している。
「玄武」
「パアアアリイイイイ! さあ、神使達よ、何をするか示すがいい!
我らがこの弾丸を以て支援を行なおう! 何じゃったか? シレンツィオの礼、それから『神逐』の礼じゃわい!」
楽しげに跳ね上がった四神が一人、玄武に賀澄が大きく頷いた。
「遅れて済まない! 海洋・豊穣の連合軍より参った。
我は『霞帝』、今園・賀澄である。貴殿等と共に轡を並べこの冬を遠ざけんとする者よ――!
我が友人たる神使よ。俺達を手脚として使え。貴殿等の為ならば、海洋と豊穣は斯様な手段をも取ろうよ!」
堂々と宣言する賀澄は青龍の放つ風に乗せて声を届けてから、くるりと振り向いた。
「共に戦うのを楽しみにして居ったのだよ。国は庚と瑞神に任せた。
心配することはない。俺も案外戦えるのだ、神使よ。さあ、俺は何をすれば良い?」
※豊穣・海洋連合軍が援軍として到着しました! 城内の攻略が始まっています。
※イレギュラーズの手に入れている切り札が大いなる力を纏っています!
※スチールグラード帝都決戦が始まりました!!
※リミテッドクエスト『帝都決戦:Battle of Stahl Grad』が始まりました!!
※領地RAIDイベント『アグニの息吹』が始まりました!!
※帝政派、ザーバ派は連合軍を結成している為、勢力アイテムが『帝国軍徽章』へと変更されました!
※ラサでは『月の王国』への作戦行動が遂行されています!
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