PandoraPartyProject

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ノーマルエンド

「やった、アダマンアントクイーンを倒したぞ! これで一件落着のはずだよな!」
 シラス(p3p004421)はそう叫ぶ。
 アダマンアントクイーンはイレギュラーズの活躍により間違いなく倒した。
 それは間違いない。
 覇竜の常識に当てはめればアダマンアントクイーンこそがアダマンアントの巣の方針を決定づける存在。
 だからこそ、アダマンアントクイーンが倒れた以上はアダマンアントの攻撃性は消えてなくなる。
 それが常識であり……事実としてウェスタを狙ったアダマンアントの軍勢はアダマンアントクイーンの討滅と共にその攻撃性を喪失し、地上部隊、地下部隊共に撤退を開始していた。
 リュティス・ベルンシュタイン(p3p007926)も地下に展開していたアダマンアントの全てが巣穴の中に消えて行ったのを確かに確認した。
「全てのアダマンアントは巣穴の中へと戻っていったようです。これで……終わり、なのでしょうか?」
「分からん。分からんが……まだ幾つかの謎は残っている。まだやるべきことは残っているが……」
 ベネディクト=レベンディス=マナガルム(p3p008160)も曖昧な答えしか出す事は出来ない。
 覇竜の常識に今の状況は合致している。
 アダマンアントクイーンは倒され、ウェスタに攻め寄せた全てのアダマンアントは撤退した。
 再度侵攻してくる様子もなく、状況としては平和そのものだ。
 ならば……これで全て終わり、なのだろうか?
「例の女の子の件、集めた餌の件。例えば……新しい女王。或いは、複数の巣を統率し得る存在……?」
 リースリット・エウリア・ファーレル(p3p001984)は、その可能性を考察し続けていた。
「……一匹でも逃せば大変な事になるからの」
 当事者、つまり近隣を故郷とする小鈴(p3p010431)の言葉通り、厄介な特性は心配の種だ。
 イルナーク襲撃の際に居なくなった少女、サンゴ。
 普通に考えれば、その後の散発的襲撃の際に拉致された人々もだが……アダマンアントの戦闘種を産みだす餌にされたと考えられる。
 アダマンアントティターンにアダマンアントドラグーン。
 2体の新型戦闘種の存在は、それを示しているようにすら思える。
 しかし、しかしだ。
 もし……これで終わりではなかったら?
「うちは諦めませんから」
 ウテナ・ナナ・ナイン(p3p010033)には、何かの予感があるのかもしれず――
「最後までやるんだ、そうだろう?」
 エーレン・キリエ(p3p009844)が唇を引き結ぶ。例えばだ。  新しい女王、あるいはそれよりもっと危険な何かが生まれる、あるいは生まれていたとしたら?
 もしそうだとしたら、これで終わりではないかもしれない。
 今終わったばかりのこの大規模戦闘が「偽りの終わり」であったとしたら。
 もっと大きな何かを隠すための、餌であるとしたら。
 そう考えると……とても、とても恐ろしい何かが始まろうとしているのかもしれない。
 それはもしかすると、覇竜を全て喰い尽くすような何かで。
 まだ、何も……終わってはいないのかもしれなかった。

 ※覇竜領域にてアダマンアントクイーンの討伐に成功しました。しかし……

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