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ギルドスレッド

草カフェバー『ダンデリオン』

【一幕】toccata

草カフェバー『ダンデリオン』店内。

日が沈むとそこはカフェからバーへと姿を変える。
特に内装が変わる訳ではないが、光源をランプに変えただけで雰囲気はがらりと変わるだろう。

ひとつだけ、昼間はなかったものはといえば、フロアに引き出された一台のアップライトピアノだろう。
アンバーバーチのそのピアノ、蓋を開ければご機嫌にさまざまな曲を奏でて止まらない。
そう、無人であるにも関わらず。

夜のメニューはカクテルを中心に。
自家製ハーブを使ったおつまみなどもお勧め。
店員にお任せすると、林檎を使った度数低めのカクテルや、お菓子が出てくるかもしれない。

※とある日の一場面、RPスレッドです。

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(店内に入ると内装を視線で観察。落ち着いた空気と不思議なピアノの音に気分よく、カウンター席へと向かう)
こんばんは。いい雰囲気の店だな。
……。(姉ヶ崎の隣に腰を落ち着ける。メニュー表を大人しく見始めて)
(落ち着いた雰囲気の店内。
客の入りは三分の一程度だろうか、客から見れば『混み過ぎずにゆっくり呑める』くらいの入りだろう。
無人のアップライトピアノが気まぐれにアレンジを加えながら、トッカータであったらしい曲を奏で続けている。)

(お目当てのカウンター席は全席空いている。どこに座っても問題ないだろう。)

今日は予約は入っていないようだから、好きな席を選んで大丈夫だぞ。
まぁ、端の方の席にでも。ここからは大人の時間だ、ほかのお客さんの迷惑になってもアレだからな(カウンターの一番奥、端の席へ。隣に弾正が座ると、その隣へとアーマデルへ視線で促す)
俺は一杯目は決まってる。お前さんらは?
あ、あー……とりあえずカミカゼから。
(そんなに種類を覚えていないので、メニューを見てもよく分からず知ってる名前を選んでみた)
そういえばカウンター席は初めてだな…
店長、いつものやつで。

(おとなしく弾正の隣の席につき、厨房から出てきた店長に注文を投げる)

(弾正にはライムのスライスの飾られたロックグラスが、アーマデルには朝焼けのような2層のドリンクが入ったグラスが置かれる)
こんばんは、マスター。
ジントニックをジン濃いめで。ヴィクトリウスバットで頼めるかな?
(店に入る前のふざけた様はどこへやら。落ち着いた大人の笑顔で会話しながらのオーダーである)
おつまみはナッツと、あと店のオススメでも頼もうか
「いつものやつ」で通じるの、なんか格好いいな。
(しかも綺麗だ。感心しながら出されたカクテルを手に取る)
普段そんなに飲まないから、バーの空気が懐かしい。
アーマデルはよく飲みにくるのか?
(姉ヶ崎の前にジントニックのグラスが置かれる。
ジンのボトルには違う銘柄が描かれているが、香りは間違いなく指定のそれ。
店長曰く、幻想のとある酒蔵が作っているもので、練達向けには彼らにとってなじみの深い名称で出荷しているとか)

(炒りナッツやカプレーゼ、モッツァレラと春野菜のサラダ等のおつまみの皿を受け取って適当に並べ)
今日は野菜優勢だな…?

まあ、ここの上階に居候させて貰ってるからな、食事も大体ここだ。
…朝昼はスムージーが出てくる。
本当はこれの色の上下が逆の奴を飲んでみたいんだが、俺はここでは未成年だからダメなんだそうだ。

弾正も神職なのだったか、普段あまり飲まないというのは戒律かなにかの関係か?
いや、答え難いことなら無理には聞かないが。
(並べられたサラダを小皿に盛って分けていく。見栄えが気になるのかボリュームと盛り方も揃えてきっちりと三等分して配れば、サクサクと咀嚼して野菜の仄かな甘みを味わい)
……うん。新鮮で歯触りがいいな。
食事は命の循環だ。イーゼラー様に感謝しなければ。

スムージーとはなかなかに健康志向だな?
俺が飲まないのは単純に、その……(酔いやすいと素直に言うのが気恥ずかしく、言葉を濁しているうちに、未成年という単語を聞いて飲み物を噴き出しかける)
……ッ?え、あ?未成年??アーマデルが???
(いつも言動が大人びているものだから、とうに二十歳を超えていると思っていた。
取り乱した心を落ち着けようとカミカゼを煽るうちに、あっという間にグラスの中身が空っぽだ)
あ、姉ヶ崎。何か軽いものを頼んでおいてくれ。
ありがとう。なるほどな、改めて崩れないバベルには驚かされる。
(銘柄が違えど口に含めば確かにだ。こういうものも上手い具合に伝わるのかと口元が綻ぶ)
覚えときたいから、リキュールのラベル見せてもらっても?

そういやアーマデルたんは細っこいよなぁ。ちゃんと肉食ってるかぁ?

(一連の弾正の同情っぷりを見て悟る。こいつ年齢差に気づいてなかったなと)
へいへい任せな。
マスター、こいつ次アースクエイクだってよー
弾正は几帳面というか、真面目だな。勿論、いい意味でだぞ?
居候仲間には、サラダを半分こすると言って、上半分と下半分に分けたヤツとかいたからな。

(野菜もぐもぐ。咀嚼する間、暫し沈黙しつつ、話に耳を傾ける)

生命の循環。成程、その考え方はなんとなく理解できる。

…まあ、飲食物に限らず何でも、得手不得手はあるものだ。
世の中にはまんじゅうが怖いというヤツもいるらしいしな。
具体的に何処がどう駄目なのかは知らないが、なんらかの理由により苦手なもの、克服できないものがあることは、恥ずかしい事ではない…と思う。

(ストローをひと回し、ドリンクをかき回し、オレンジと濃い赤の境界を揺れ動かして)
年齢を多く見積もられたのは初めてだな。
顔がこうだから、若く見られることはあったが。
(カウンターに置かれるジンのボトル。ラベルにはどこかの農家のような風景の素描と、製造所の名前からとったと思われる商品名が記載されている。)

(姉ヶ崎に)
必要なぶんは食べてるぞ、そういうのを管理してくれてるヤツがいるからな。
店長の料理も美味いし。
…というか、こっちは食材が豊富で、料理のバリエーションが豊かでつい食べ過ぎそうになる。

(弾正の前に置かれるグラス。うっすらとグリーンみを帯びた白のカクテルは、一見アースクエイクに似ているが、香りは全く違う。
シャルトリューズのりんごジュース割り…低アルコールドリンクである。
酒を扱う店を動かすだけあり、いろいろと見えるものもあるのだろう。)
信仰する者が出来ようと、生き方は変えられない。
この見た目ゆえに、どうにも他人に疑われやすくてな。せめて俺を知る人の前では、誠実でありたいと思っている。

……ただ、俺はイーゼラー様の身元において、
隠者様に仕える事となった。あの御方は隠匿を美徳とされているーーこの程度の苦手を容易く悟られる様では、まだまだという事だ。
(こくり、新しいカクテルを小さく一口。飲みやすさからペースは変わらず早いままだが、頬が赤くほんのりと染まるまでに留まった)
それでも、アーマデルの気遣いは嬉しく思う。……ありがとう。

無辜なる混沌において見た目ほど信用出来ないものはない。直近、魔物に見えた得意運命座標に誤って斬りかかってしまってな。
だから、その……精神が大人びている、と言いたかった。
(ラベルと銘柄、瓶の裏の表示にも目を通す。
その間に弾正がハイペースで酒を飲み進めるのを横目で見た。鼻腔を掠めた香りにフッと口元を緩め、瓶をテーブルに戻し)

料理もいいが、お酒も間違いなく本物だ。成人した時の楽しみにしといたらいいと思うぜ。
食べた分は鍛えて筋肉にしちまえばいい。なぜなら筋肉は裏切らないからだ!

……そういえば、弾正。お前さんアーマデルたんに会いにきた理由があったんじゃないのか?
生き方は変えられない、か…確かにな。
ここには俺の神はいない。だが、その御下で培われたものは捨てられない。
…なにひとつ、全く変わらない、という訳ではない…とは思うけどな。
(言われるままに殺す事に疑問も躊躇いも無かった、ひと振りの刃でしかなかった頃には戻れないように。とは、心の内に留めて)

成程、そういう方向か。
俺はむしろ、弱い部分を作って見せろと教わった。
そこを狙わせて隙を作らせろ、と。
…言うは易し、だけどな。

…見た目で判断し難いのは、確かにな。
同じヒト型同士ですら腹の中まではわからないのに、ましてヒト型でなければ尚更だ。

(成人、と聞いて姉ヶ崎へ視線を転じ)
こちらでは成人は20歳だと聞いた…あと3年だな。
筋肉か…鍛えてつく体質なら良かったんだがな…(ちょっと遠い目)

(理由?と首傾げて)
何だ、仕事の話か?
そういえば、アーマデルは旅人だったのか。
(異教の死の神は潰すように――それがイーゼラー様の意向だ。ここに在るのでないならば、ぶつかる事もないなと少し肩の力が抜けた)
生きる環境が変わったんだ。自分のやりやすいように変わればいいさ。
俺がアーマデルくらいの時は……いや、この話は蛇足だな。

同じ生命を刈り取る仕事でも、求められる方向性が違うのだろう。
弱い部分を作って見せる……か。恐ろしい発想だが、俺のような人間には覿面かもしれない。
(今もなお隠者に騙されている訳だが、そもそも欠片も疑っていない。自己分析が出来る割に迂闊である。
それよりも、姉ヶ崎に促された事を思ってテーブルへ視線を落とした)

……。仕事ではないんだ。実は――
(ポケットから長細い2枚組のチケットを取り出す。『練達シノビーランド』と書かれたそれにはコミカルな忍者や観覧車、楽しげな絵が並んでいる)
商店街のふくびきでテーマパークのペアチケットが当たってしまったのだが、アーマデルも来てくれないだろうか。
鍛錬の後のプロテインは最高だぞ。
今度俺の特製のやつを送ってやるよ。栄養管理師さん(?)と相談かもしれないけどな。
3年なんてあっという間だ。命短し、なんとやら……ってやつだな。

(弾正がしっかり誘えたのを見ると、頭を掴んでわしゃわしゃ撫でる。空のグラスを置いて席を立ち)
俺はこのほろ酔いのテンションで原稿作業に戻るぜ。……あ、会計は後でするからちゃんと請求しろよー弾正たん。それじゃあな!
(属性の被る神は──正確にはその使徒は、ぶつかるもの。だが、今はその時では無さそうだと、弾正の様子から察し、詰めていた息をひそかに吐く)

自分のやり易いように、か。そうだな…
…そういえば弾正は幾つなんだ?俺よりも年上だってことくらいはわかるが。

求められる方向性…確かにそうだな。
俺は…真正面からやり合うな、と言われてな、搦手と騙し打つこと、そこに絞って仕込まれた。
今更、戦士に転向できる筈もないさ。

(チケットに視線を落とす。暫しの沈黙)
しょうてんがいのふくびき。てーまぱーくのぺあちけっと。

(ぎゅっと眉間にシワ寄せ、チケットに描かれた絵を凝視し)
てーまぱーく。というのは、遊園地とはまた別モノなのか?
遊園地なら行ったことがあるんだが、これ(観覧車)みたいなのがあった気がしてな。
勿論仕事だ。大量のゾンビを始末する依頼でな…。

…仕事の話は置いといて。
行くのは構わないぞ、俺と行って楽しいかどうかは保証できないが。
こういうのは気心知れたヤツと行く方が楽しいものなんじゃないのか?

(と、姉ヶ崎の方を見るが、彼が帰りかけているのに気付き)
…ああ、相談だけはしてみる。他との兼ね合いもあるかもしれないしな。
最近は幻想も随分物騒だ、帰るなら気を付けて。
帰りがけに突如暗転する視界。目覚めればどこかの廃倉庫で、姉ヶ崎先生に悪漢達の魔の手が伸びる――みたいなシチュもなかなか萌えるな!
弾×アマ本も次のイベントで出したいし掛け算が止まらねえ……萌えをありがとよ、少年!

……繊細な大家を持つと借り手は心配なんだ。何にせよ、気を許せる相手がいい奴でよかったよ。
今度は2人っきりで話そうぜアーマデルたん。弾正の100のヒミツをお兄さんは熟知しているぞ。はははは!
(実のところ校了まで余裕はない。ただ、馴染みの友人が尻込みしているのを見て放っておけなかったのだ。ひらりと手を触れば、足早に店から離れていった)
……何のために来たんだアイツ……。
(ぐしゃぐしゃに乱れた髪を直しつつ半眼で姉ヶ崎を見送る)

俺は今年で35になった……と思っている。
精霊種は自然由来の事象が混沌の力と結びつき、長い時間をかけて形を成した者達だ。どこからを生誕として数えるかは個々によるので、確かなものかと言われると正確ではないかもしれないが。

アーマデルの戦闘を指導した人物は的確だと思う。
俺のような猪武者よりも柔軟に対応できるというのは戦場において生き残りやすいだろう。

(チケットを見せながら緊張する事しばし。返ってきた言葉にキラリと目を輝かせる)
遊園地を何かしらのテーマに合わせてアレンジしたものがテーマパークだ。
そしてこの遊園地のテーマは……忍者!戦国!武将らしい!最近練達のニチアサ枠で放送している忍殺戦隊『シアウンジャー』のショーもあるし、松永久秀の茶道をテーマにした茶屋もあるとかで……!!
(思わず立ち上がって熱弁した後、はっと我に返った。耳まで赤くなりながら椅子に座り直し)
ゾンビが沸く事はないと思うから心配は要らない。何かトラブルがあれば俺が責任を持つ。
……気心の知れた親友はこの世を去った。長く独りきりだ。
置いていかれて焦りばかり募っていた俺に、生き続ける意味をくれたのは君だ。だから誘った。
(姉ヶ崎氏を見送り)
…賑やかな御仁だったな。
だいぶ親しそうだったが、あちらを誘わなくて良かったのか?

ヒトより神霊の類に近そうな生まれなのだな、精霊種というのは。
俺も過ごした時間という意味での年齢は、はっきりとはしていないが…だいたい倍くらいの年齢差があるんだな、そこまで離れているとは思わなかった。
…若く見えるという意味だぞ?

柔軟に…だといいな。
(3つも4つも年下の『兄弟』達に全く敵わず、汚れ仕事込での『搦手』に回されたのだとは言えず、ごまかすように飲み物に手を付ける)

お…おお?
(熱弁する弾正に目を丸くし)
…戦国武将?とか忍者が好きなのはよくわかったぞ。
いや、責任持って貰うようなことじゃないだろう、これ。

…ああ、すまない、辛いことを思い出させてしまっただろうか。
俺に出来ることは、いつか訪れる死を迎えるまでどう生きるか、それくらいだが…何かのきっかけになったのなら幸いだ。
俺と姉ヶ崎で?それは恐ろしい発想だ。奴と2人きりになれば最後、怪しげな薄い本を量産されるぞ。
そうでなくとも同性の恋人がいるからな。ペアとなると誘うのは躊躇われる。

本来であればヒトと袖擦り合う事もなかったが、観測された事をきっかけに特異な運命を帯びるようになった。俺たち精霊種がここに居るのはローレットの功績だ。
下手をするとこれ以上、俺は外見の加齢が進まないのかもしれない。音はいつか消え去るが風化する事はないからな。
……周りに同じ因子の精霊種が居ないもので、この先の事はさっぱりだ。

(やってしまった。ギザ歯で飲み込むようにサラダを喰らい、落ち着こうと水をのむ)
今はもう活動していないが、はじめて声優としてネームドキャラクターを演じた時に担当したのが戦国系の作品で。
特に松永久秀という武将には思い入れがある。俺の武器の名は、彼が愛した茶器から名付けたものだ。

本来仕事とは関係のない場所でアーマデルの身に危機が及ぶとなると、
アーマデルが仕えている神に示しがつかない。万が一の事があれば全身全霊で守り抜くと誓おう。

辛くても時々、思い出してやらなければな。彼のために俺はイーゼラー教へ入信したのだから。
(何か言葉にしようとして、唇を閉ざす。考えをひとつ振り切って、小さく微笑み)
ならばこれからも戦友(とも)でいてくれ。ROOでふざけたり、他愛も無い話をしたり……こうして過ごせるだけでも、俺にとっては奇跡のような幸福だ。
ああ、なるほど、恋人がいるのなら確かに邪魔はしたくないな。馬に蹴られて死んでしまう。

(その言葉に寂しさに似たなにかを感じたような気がして、視線を上げようとするも、同情と思わせるのも失礼な気がして、ストローで更にドリンクをかき混ぜる)

…同じでなくとも響くものはあり、先がわからないのは選ぶ余地があるということ…だと思う。
(自分も周囲に『同じもの』はなく、概ねヒトの範疇ではあるが神霊の気が濃いモノであるが故、なにか思うところはあるようだ)

(…早口になっている。相当好きなんだな)
なるほど、そういう経緯があるなら確かに思い入れは強くなりそうだ。
歴史…日本史というやつだろうか、その名前は授業で聞いた事がある気がする。
…常時という訳ではないが、希望ヶ浜学園に通っているんだ。

いや、仕事でないなら尚、自己責任というヤツじゃないか?
俺の神はヒトの営みに直接物申したりはしない。
そう言って貰えるのはありがたいが、俺にはどちらかといえば弾正の方が危なっかしく見えるぞ?

ああ、そうだな…俺の神も…いや、正確にはヒトの定めた教義だが、亡き者を偲ぶことは否定していない。
信仰も教義も神の数だけ異なるものがあるのだろうが、過ぎゆく者の安寧と、見送るものの安泰を祈り願うのは…宗教を超えたヒトの思いなのだろうと…俺は思う。

ああ、これからも宜しく。それが弾正にとって重くなければ、だが。
日常ではなんか変なことによく巻き込まれるから、飛び火しないかはちょっと心配だけどな。
何でも、異世界で大失恋してこちらに飛んできたらしい。他人事に思えなくてな。
恋人ができたと聞いた時は驚いたが、奴なりに色々考えての事だろう。

……選ぶ余地、か。そうだな。流れに身を任せて「これにしかならなかった」と嘆くよりは、自ら選ぶ努力をした方が悔いはないのかもしれない。

……! そう、異世界の日本という国の歴史だ。なるほど希望ヶ浜学園ではあちらの歴史も学べるんだな。それは凄く羨ましい。
第六天魔王と恐れられた名将・織田信長。松永久秀は、彼の配下でありながらも謀反を企てる野心家だった。幾度裏切れど許されたのは信長が久秀を愛していたからではないか、という仮設の元のBLドラマCDで――…、
(水は飲んでいる。けれど好きな物とほろ酔いが口を滑らせた。マトモに目が合わせられず視線がカウンターの方へ彷徨う)
と、とにかくあちらの世界には深い人間ドラマがあったと聞く。叶うならばもっと詳しく知りたいものだ。

俺が危なっかしい?俺が?(腕っぷしには多少自信がつくようになってきた。メンタルもやしである自覚がないようで、怪訝そうに眉を寄せた)
まあ、確かにアーマデルほどしっかりしていれば守られる必要も無いのかもしれないが。

特に故人の旅人は、死後の旅路が孤独になりやすいのではと思う。精霊種がヒトらしくというのも妙な話かもしれないが、そういう想いは大切にしていきたいものだな。

……。
("それが弾正にとって重くなければ"。一言で言ってしまえば重いのは確かだが、重い理由はきっとアーマデルの思っている方向性とは違う。空になったグラスの中で氷がカランと音を立てた。彷徨わせていた視線をようやくアーマデルの方へ戻し、息をのむ)
巻き込んでしまうのはお互い様だ。飛び火だって構わない。
ただ、その……端的に言えば、俺はアーマデルに惚れている。君の迷惑にならないよう心がけるつもりだが、気持ちだけは伝えておくべきだと思った。未来を選ぶ余地があるのなら。
成程…旅人と言ってもやはり人それぞれなのだな、練達を見ていても思う事だが。

選べば選んだで後悔することもあるのだろうが、最初から諦めるよりはずっと建設的だと…俺は思う。

(本当に好きなんだなあ、と微笑ましいものを見る目)
弾正が興味を持つもの、見る視点、面白いと思うぞ。気にするな。
もし学んでみたいなら、大学なら年齢はあまり問われないんじゃないか?
教員として入り込んでる特異運命座標も少なくないから、入るだけならそういう方向もありそうだ。

俺はまだ若造で、実戦経験はともかく、一般常識的な方面では世間知らずだ。
そういう意味では俺も足元が危うい。
俺と弾正は道の逆側から歩いてきて出会って。これから同じ道を往くのか、並行する少しずつ違う道を選ぶのか、全く方向の違う脇道に入るか、それはまだわからないが。
…要は俺とは別の方向で危うい感じはする。

(言葉を待つ間にストローをくわえて啜る。その速度は随分とゆっくりだが、弾正の言葉を聞いていきなりガッと減った。めっちゃ減った。目を瞬かせ、ほぼ空になったグラスの中の氷をストローでかき回す。)

(じゃん!と突然の強い音で演奏が止まった。思わずピアノに視線を向ける客たちを煙に巻くような、流れるようなグリッサンドのあと、何事もなかったようにつらっと演奏を再開するピアノ。思わずそちらへ向けていた顔をグラスへ、それから弾正へと向ける)

…気の利いたことは言えない。が、しがらみの類を排して個人的なことをいえば──
弾正に好意を持たれている、と知るのは嬉しい。
同じ性質のものかはわからないが、弾正のことは好ましく思う。
気持ち的に、故郷での知り合いである保護者以外では、弾正が一番近しいところにいると思う。
…俺の加護の主は蛇神でな、加護が剥がれず定着するという事は、俺自身にその素養があるということで、つまり…気質として、俺は相当『重い』と思うぞ?
(飲み物が一気に減るのを見て、流石に驚かせたかと察する。ピアノが周囲の意識を奪えば御の字だ。気を利かせてくれた事に有り難さを感じる反面、自動音声でなかった事には驚いたが)
人間の世界に来たばかりの頃、好きな人が出来た。
彼は旅人で、元の世界に恋人がいるのだと帰るために懸命で……結局、思いを伝える前に亡くなった。

あの過ちを繰り返さずに済んだのは、アーマデルの助言があったからだ。
……別々の道を歩んできたなら、互いの知り得ない弱点も補いあえると俺は思う。

(保護者と聞いてまずマスターに視線を向けたが、すぐに姉ヶ崎との会話で出た人物を思い出す。ライバル(?)の存在はあれど、最悪の返答でなかった事に安堵して)
戦乱の世で蛇(マムシ)と呼ばれた男がいた。斎藤道三と言うのだが、愛妻家で家族仲のよい人物とも言われている。
君が蛇なら俺は蜘蛛だ。執念深さはお互い様だな。
……何にせよ、アーマデルの素直な気持ちが聞けて嬉しい。

今後はもう少し側にいられるように、そうだな……希望ヶ浜学園、入学試験を受けてみるか。
(じっと耳を傾ける。彼の言葉の意味を勘違いしたわけでは無さそうだとちょっと安心する。返答したあとで「あれ、これそういう意味じゃなくて戦友的な意味なのでは?」と迷い道に踏み込みかけていたのはひみつだ。)

ヒトは言葉を介さなければ解り合えないし、言葉だけでも解り合えない。
俺は伝えるべきことを簡潔に、コンパクトに纏めるのが得手でないから、言葉も行動も足りないことがあるだろう。
不足に思ったら言ってくれ、足りないまま共に過ごせばぶつかることもあるだろうから。
…俺にも弾正にも、譲れない柱(信仰など)が内にあるのだろうからな。

特異運命座標が希望ヶ浜学園にいるのは夜妖への対応の為だから、ローレットを通せば編入出来るんじゃないかな。
…いや、俺に入学試験を受けた記憶が無いからなんだが。
俺は高等部だが、学園行事は合同だった気がするから、会う機会も増えるだろう。

…改めて言うのも何だが…よろしくな。
分かった。俺の事も、気になる事があれば何でも言って欲しい。
(改めて、己からアーマデルに聞きたい事を考え込んでみる。ぐるぐると思考する事しばし)
この無辜なる混沌、よく分からんうちに自分を題材にした薄い本が出回りやすいと聞く。思い当たるものは無いか?
(酔いがまわっている頭ではどうにも質問が斜めに逸れた)

夜妖の討伐を目的として創られた学園なのだったか。
何というか、大学くらいになるとハムレスのような輩が沢山いそうだな。
行事を共に楽しめるのは素直に嬉しいが、学友とアーマデルが仲良くしている所を見ると嫉妬してしまうかも……なんていうのは冗談だが、期待が膨らむばかりで落ち着かないな。楽しみだ、学園生活……!
ああ、そうさせて貰う。
とは言っても今は特に(聞いて差し支え無さそうなことは)思い浮かばないから、気になったら都度に、になりそうだが。

…薄い本?
極道入稿の原稿をオータムハバラへ護送したことはあるし、それの専門店…『たじのあな』とか言ったかな、そこにもいった事はある。
その時確かに、知人の薄い本が置いてあるのを目撃した、という話は聞いた。
幻想にも専門店があるような噂は聞いたが…

自分のそれは特に心当たりは…
(あった。だがそれは境界での話ではなかったか。そう、どこか遠い世界のお話である。うさうさした原稿を手伝わされた気がするが、それはここでの話ではない。故に
断固としてセーフである。)
…無いな。この世界でそんなものにはお目にかかったことが無い。

…弾正はあるのか?

そのようだな。練達では彼らの『日常』から外れるものは受け入れられ難いと聞くが、学園内ではそう気にされるものでもないようだ。
学友、なあ…
(特に親しいものはおらず、『同じクラスの者』くらいの薄い人間関係が関の山。だが改めて考えてみると、それは特異運命座標としてもあまり変わらない気がして、軽く頭を振る)
帰宅部だぞ。ちょっとスタイリッシュでエクストリームだが。
嗚呼、無理に聞くのも妙な話だからな。気になった時でいい。

……姉ヶ崎の店だ。幻想にある専門店というのは。俺が化したテナントでやっている。
(意外と色々なオタク文化に触れ合っているのだな、と安堵混じりの息をつく。同人活動をしていたとか、そういう過去が掘り起こされても比較的体制がありそうな事を確認できれば、少しけだるげに)
そうか。アーマデルの本を描いている輩がいると知ったら突撃するところだった。
(主に在庫を買い付けに、である。何か間を挟まれた気がしたが、大した事ではないのだろうと勝手に納得した)

俺の本は無いといえば嘘になるが……まあ、あれだ。曲がりなりにも芸能界に足を踏み入れた者の宿命というやつだな。
(ブーメランを喰らう事を想定していなかったようで、明らかに動揺が走っている。耳まで赤くなるのを押さえきれず、それでも大した事ではないと言わんばかりにすまし顔で)
一昨年大規模な即売会があった時に売られているのを見た時は驚いたが、そこまでしてくれるファンはなかなかいないとポジティブに考える事にした。

(スタイリッシュでエクストリームな帰宅部。となればきっと、真面目なアーマデルの事だ。夜妖への対応の為、あえて友好関係を薄くするべく保っているのだろうと思いこむ。軽く目頭を押さえて)
そうか……そうか…。流石アーマデルだ。わかった。これからは俺がそばにいる。三十路越えの男がなにを言い出すかと思うかもしれないが、学園の青春を楽しめるように尽くそう。
先刻の御仁の店か…(想像しかけてなにか強烈なイメージの片鱗が浮かびかけ、頭を振って追い払い)
どのような形であれ、創作活動というものは推奨されるべきものだ。内容がどうであれ、想像すること、書き記すこと、それ自体は否定されるべきことではない。
…というのが故郷の禁書図書館の原則でな。もっともそこはそうであるからこそ、蔵書のほとんどが禁書なんだが。

(うまく逃げろよ…とうさうさ本の筆者のイメージを脳裏から逃がしつつ)
そういう訳だから、書くこと自体は咎めるべき事じゃない…と思う。
目の当たりにすると内容次第ではそうも言ってられなくなるかもしれないが。
もし俺のがあったら市場に出回る前に焼かないとな…罪庫は焼いて弔うものだ。

…弾正?

(明らかに動揺している様子を見、でもそこはつつかれたくないところなのだろうと見なかったことにして、ストローをくわえるが、そういえば中身は溶けかけた氷しか残っていなかった。見計らったように2人分出てくる、トールグラスを満たした氷水。加えられた少量のレモネードがうっすらと香る。)

そういえば「ナマモノの薄い本は本人には見せるな」という鉄則があった気がするな…所変われば慣習も変わるから、こちらではそうではないのかもしれないな。闇市で流通してる本もあるようだし。

ど、どうした?(何か辛い想い出でもあるのだろうか…と見事に誤解した。出来るものなら力になってやらねばと改めて思う。)
年齢は関係ないと、俺は思うぞ。気負わず、やりたい事を探すといい。
様子を見に行くなら一年後にするといい。俺の居住も同じ建物だから目の前を通る事はあるのかもしれないが……。
禁書だらけの図書館というのも面白い。書きたいものを書いて、誰にも見られる事なく収蔵されるというのは、本というよりもはや個人的な日記だな。

(事の次第を聞いたら斬り捨て御免と言わんばかりに平蜘蛛もって襲いにかかるが、幸いな事にうさうさの主とは未だ面識もない弾正。無言で何か考える様子のアーマデルに、創作についてなにか思う所があるのだろうかとまた無駄な保護欲が増す)
本というものは一冊に留まらない。一冊見つけたら百冊焼くまで残ると思う事だ。

(名を呼ばれると肩が跳ねた。言えるはずもない。寄った勢いでノリノリで朗読した事まである等とは――
氷水を戴くと礼を言い、ガブガブ煽るように飲む。冷たさでクールダウンが叶えばようやく落ち着いて)
確かに、見えないところで盛り上がってもらう方が健康的なのかもしれないな……お互いの精神衛生上。

大した事じゃない。ただ、新たな誓いを胸に頑張ろうと思っただけだ。気負わず、というのがなかなか難しいな。どうしても気にする性分はいずれ治さねばと思うのだが……。

……さて、頭も幾分かはっきりしてきたところでそろそろ俺は退散するか。伝えたい事も、渡したい物も全て用事は済ませる事ができた。
後はテーマパークを満喫するべく片っ端から情報収集だ。向かうからには全てのアトラクションを制覇しなければ。
一年後…?(何かあるのだろうか、決算とか…などと思いつつ)
禁書図書館に納められた本は、俺には殆ど読めなかったが、読めるものはどれも面白かった。
歴史上の人物や英雄、神霊をモデルにした物語が大部分でな、正史では不倶戴天の敵同士であったのが、禁書では良きライバルであったり、喧嘩友達であったり…そういう見方もあるのだと感心した。
…年齢制限で読めなかったものを、この先見る機会は無いのだろうなと思うと、少し寂しいな。

(突然挙動不審な様子を見せた弾正を心配げに見守りつつ、水で喉を潤す。そうしているうちにどうやら持ち直したようで、ちょっと安心)
あるのがわかっていれば気にはなるが、触らないのがお互いの為、ということもある。…と、思う。
見えないところでこっそり楽しんでるところに踏み込んだりはしないから、あちらにも節度を守って貰えれば棲み分けられるだろう、というところだな。

ああ、なんだか名残惜しいな。…また会えると分かってはいても。
大丈夫か?足元が危ういようなら泊まってっても構わないぞ?

気持ちはわからなくもないが、一回で全てを制覇する必要はないんじゃないか?
回りきれなかったらまた、今度は自前でチケットを用意して、行けばいい。何度でもな。
嗚呼、一年後だ。(とはいえ齢17ともなればほぼ成人に近い。丁度いい線引はあれど、万が一迷い込んでしまったらその時はその時だと思いながらの助言だった)
まるで上杉謙信と武田信玄のようだな。強敵と書いて(とも)と呼び、必要があれば敵に塩を贈る――……
どうしても読みたくなったら、年齢の条件を満たした後に境界案内人にでも聞いてみたらどうだ。多様な世界を案内してくれる者達だ、過去の世界の特定の場所に向かう術を知っているかもしれないぞ。

棲み分けは大事だな。光ある所に影があるように、俺たちが闇の世界をひた走る者であるように――。
(なんやかんやで綺麗に話をまとめたつもりで余裕を取り戻した矢先、思ってもみなかった申し出に目を見開く)
いいのか?ここから塒までは遠いから、泊まれるのは助かるが。
(問題があるとしたら己の理性だけだ。心の中で繰り返す。相手は17歳の高校生、相手は17歳の高校生――心頭滅却すれば火もまた涼し。2…3…5…7…素数を…素数を数えて落ち着くしか……)
(ぐるぐると、無表情のままにあらゆる煩悩とそれを押しのける理性が押し寄せては過ぎていく)
本当に……本当にいいんだな?

……嗚呼、そうか。何度でも……。つい普段馴染みのない施設だから、そういう考えはなかったな。アーマデルとなら、同じ場所でも何度でも。
一年後…(どこかで聞いたような…と首傾げ、漸く思い至り)
年齢制限、ここでも立ちはだかるのか…!

…そうだな、いつか、気が向いたら、な。
(例え違う時間軸であろうとも、故郷のその場所に繋がる可能性は限りなく低いだろう。それでも、僅かな可能性であるとしても、期待はするべきではない。期待してしまえば、『戻りたい』と願ってしまうかもしれないから。だから、いつか、『気が向く』のはきっと…そこへ繋がる事はないと確証を得られた時だろう。)

(弾正の葛藤に気づく様子もなく)
俺は構わないぞ、最近、幻想も物騒だしな。
予備ベッドが部屋にあるから、荷物を退かせば寝床は増やせる。
見られて困るようなものは…無かった気がするな。

偵察や、事前調査のつもりでいけばいいんじゃないか。
時期によってイベントなどもあるだろう、そういうのを優先して、常設のは後日回しにしても構わないだろう。勿論、こだわりがあって毎回でも見たいものは最優先でいいと思う。
一応、年齢制限をかけなければいけない作品はスペースを区切って整理しておけと姉ヶ崎に言っているんだが、どうにも半数以上が成人向けになってしまったようでな。まあ、売上が立っているようだしビジネスとしては正解なのだろうが。

嗚呼。敷布団がなくても座布団の一枚でもあれば座ったまま眠れるから、お気遣いなく……。
(思い切り添い寝の妄想をしていたなどとは口が避けても言えない。
「腕枕してやろうか?」なんてイチャイチャを頭から振り切り)
俺としても、何があっても特に気にするような事はないぞ、おそらく。
(「こんな物を隠しているなんて、アーマデルもやっぱり年頃の男という事だな。なに、恥ずかしい事はない。大人な夜を過ごしたいなら、このまま――」
妄想たくましく追加で新たなイメージを浮かべれば、それもまた振り払う。果たして朝まで見が持つだろうか……そんな不安を残しつつ席を立ち)
アーマデルには借りをつくってばかりだな。俺も今度、何か返せる事が出来ればいいのだが。

偵察ならば確かに慣れたものだ。そういえば春は収穫祭りの一貫で年貢を収めきれなかった村民を焼き討ちにする『織田信長のハートフル蓑虫踊りショー』があると聞く。さすがに本物ではないと思うが。
半数以上…結構な割合だな。
採算が取れているなら需要があるということで…人類はそれを求めている…?(ぐるぐる)

(残った水を飲み干し、伝票に何やら書きつけると、店長に渡した。どうやら積立から支払う同意のサインのようだ。この反応速度、どうやら中身をろくに確認していない)

客人を床に転がすとか、気になってこっちが寝られないだろう。
出来ないことを言い出したりはしないさ、借りとか思う必要はないぞ。
(好意を伝えた相手の部屋にホイホイ泊まりに来るとか警戒心がなさすぎるし、もしかして好意の意味が伝わっていないのでは?いずれじっくり話し合う必要がありそうだ…などと自分の言葉の足りなさと拙さ、あと誤解を置いといてひっそりと決意をし)

(見られると不味そうなものは本棚にさりげなくしまい込んだ、目の前の相手のウス=異本くらいで、それも年齢制限により未開封である。圧倒的セーフ。しかしどちらかがうっかり「こんなことがしたいのか」などと言おうものなら、心の中の荒野が草一本残らない焼け野原になること請け合いである。実に殺傷力が高い。見つからないことを祈るばかりである。)

いや、それ気にするのは本物かどうかってところなのか?そしてそれはハートフル分類なのか?
…逆に気になってくるな、パワーワードが多すぎる…そこの運営、商売がうますぎるな…

(席を立ち、振り返って)
居住スペースは一度外に出て、裏に回るんだ。忘れ物はないな?
アーマデルもいずれ分かる様になるさ。若い時期が過ぎ去った後の一人の夜の寂しさを。

そうか?泥酔した野朗共の扱いなんて死体と似た扱いだと思っていた。決戦後のお疲れ様パーティーに参加しようものなら地獄だぞ。ローレットの床に屍累々だ。
(何にせよ、好意を伝えたばかりの男を自宅に泊めるというのは危うい。いずれ話し合うべきだろうか等と似た様でやっぱりやや逸れた事を思っていた)
仮とは貸す側には大抵の場合気にならないものだ。……?会計も済ませてくれたのか?家に着いたら後で精算させてくれ。

何でもハートフルと付ければファミリー向けショーに見える、という暴論の元にそういう名がつけられたらしい。このショーは当日、要チェックだな。

(自分が居た席を念のため確認する素振りを見せる)
嗚呼、忘れたものは特になさそうだ。
ふむ…夜の街があんなに賑わう理由が少し分かった気がするぞ。気持ちまではまだ分からないが…

それは大量にいて捌き切れないからじゃないか?一人二人なら丁寧に扱いそうな気もする。
というか何故そこまで飲むのだろう…?
(と言いかけて酒蔵の聖女を思い出した。なるほど、とひとり納得する。つまり『酒飲み』とはそういう独立種族なのだ、と理解した)

(そして思い出したように「弾正は酒にあまり強く無さそう」と脳内ノートに書き留めた。後日なにかにつかえるかもしれない情報だ。)

ああ、金銭関係は身内であっても別にするのがいいらしいからな。そのへんはあとで清算しておこう。(できるものならな。と心の中で呟き)

なるほど…面白い運営だな。当日が楽しみだ。

(店長に帰宅を告げ。弾正へ振り返り)
では、行くか。(退場)
眠らない夜の街、再現性歌舞伎町なんてものも練達にはあるらしいな。
子供の頃、何でも出来る様に感じていたあの頃も、大人になると限界が見えてしまう。そうしてどんどん、やさぐれていくのさ。そういう面倒な事を全て忘れさせてくれるのが金だ。

(自分も叫びたりの時期があった。特にーー親友が死の眠りについた時期は。記憶の中で屈託のない笑みを浮かべる彼に少し表情が曇った)

そうだ。奢られっぱなしというのも、気にしてしまうものだからな。……行こう。
(店長に世話になったと挨拶をしてから店を去り、アーマデルについていくーー)

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