PandoraPartyProject

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竜宮解放!

『はーい、じゃあ、かんぱーい!』
 CLUB RYUGUの大ホールで、無数のバニーさん達がシャンパンを空けている。呆気に取られているのは、あなただけではない。他のイレギュラーズ達も同様である。
 竜宮の長い一日は終わりを告げた。苛烈な戦いは竜宮に大きな傷跡を残したが、しかし人命が失われなかったのは、間違いなくイレギュラーズ達の働きのおかげだった。
「ええと、では、改めまして。
 わたしが、竜宮の乙姫……メーア・ディーネーです」
 そういう少女は、些か幼く見えた。だが、確かにどこか、マールと似たような雰囲気を持っている。
「この度は、わたしたちのために、大変なご苦労を……」
 いえいえ、とイレギュラーズが言うのへ、メーアは頭を振った。
「いえ、皆さんには、是非、竜宮の好い所を知っていただきたいと思います……!
 元気な竜宮嬢の皆さんが、一生懸命おもてなししますので、是非ゆっくりしていってください……!」
 メーアの言葉に、『ゆっくりしていってくださーい!』とバニーさん達が声をあげた。ちなみに、バニーは男女問わずいるので色々安心してください。
 そんなわけで、飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎが開催されていた。助けた亀になんとやら、竜宮についてみたら、という奴だ。踊っているのは、タイやヒラメじゃなくてバニーさんのようだが。
「それで、真面目なお話なのですが」
 この状況で真面目な話を? と思ったが、メーアは真面目な顔なのでとりあえず頷く。
「竜宮はこの状況です。復興を……と思ったのですが、自力では困難なことも事実。
 深怪魔のこともあり、シレンツィオ・リゾートとも、深く協議をしていく必要があると考えています」
 そこで、とメーアは言うと、
「これまで竜宮は基本的に隠れ里としており、限られた人や、海で遭難した人たちを招く、くらいのことしかしてきませんでした。
 ですが、今日を境に、外との交流を解禁しようと思います」
 それって、とイレギュラーズが尋ねるのへ、メーアは頷いた。
「はい! これからは、わたしたち竜宮も、シレンツィオや豊穣の一員として、地上の皆さんに楽しんでもらいたいと思います!」
 そういうメーア。とはいえ、これには打算的な思いもある。竜宮の復興には金と職人が必要であり、それは内内で賄うには限界がある。
 つまり、外と交流し、外からの資金や職人を受け入れることで、復興を急ピッチで進めたいという思いがあったのだ。特に、シレンツィオに関わる職人たちは優秀だ。彼らの力を借りれば、竜宮もすぐに元の姿を取り戻すだろう。
 かくして、竜宮は外との交流を開始した。
 果たして、その際にどんな事件が巻き起こるのかは――まだ、この時は誰にもわからなかった。

 ※竜宮での戦いが終了しました!
 ※イレギュラーズ達の活躍により、竜宮は防衛され、外との交流を開始しました!

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