PandoraPartyProject
祓い屋
夜明けの狭間。世界が一番暗くなる時間――
陽光はまだ遠く、闇夜に彷徨う迷い子を優しく導く光あり。
浮かぶ月は暗き海の燈台の如く、往くべき道を指し示すのだ。
たとえ、その身が群青の夜に縛られようとも。
バルビゾン・ブルーの夜空に瞬く星は薄く、今にも消えてしまいそうな儚さで灯る。
地上の星は空を照らし、煌めくスパンコールを覆い隠すのだ。
そこはまるで――《東京》であった。
練達(探求都市国家アデプト)の一区画に存在する再現性東京(アデプト・トーキョー)。
2010街『希望ヶ浜』。そこは嘗て異世界『地球』よりこの世界に召喚され変化を受入れなかった。
――受入れられなかった――者達が住まう場所。
高層ビルとコンクリートに囲まれ、非日常に目を背け耳を塞ぐ人々。
偽りの安寧に揺蕩い、不変を望む彼等の影に潜むは名も無き悪意か、邪悪の根源か。
この希望ヶ浜では悪性怪異を夜妖<ヨル>と呼称していた。
「此処は平和だろう?」
赤い瞳を向けてスーツ姿の男――燈堂暁月は言葉を紡ぐ。
希望ヶ浜学園祭で見せた教師姿とは違った雰囲気を纏わせ、あなたに視線を送った。
世界情勢は変化の一途を辿っている。豊穣カムイグラはで呪いが蔓延り、天義の独立都市アドラステイアでは日々魔女裁判が行われ、ラサではFarbeReise(ファルベライズ)遺跡群から色宝が出土しているという。
そんな中、比較的平穏を保っている希望ヶ浜の夜の公園で、暁月は自嘲気味に笑う。
傍らには燈堂廻の姿もあった。
「先日、北の『澄原病院』で起った夜妖憑き『天使』の序章(はばたき)を聴いた者も居るだろう」
天使症候群。己を天使と称する夜妖が齎す命の奇跡。
「されど、奇跡を起こすには、それ相応の代償が必要だ」
夜妖という存在は邪悪で歪なのだ。己が欲望の為に他害を厭わない。
だから滅されるべき魔という認識を違える事はあってはならないのだと暁月は告げる。
「所謂、善良なる夜妖も居るだろう。けれど、油断を怠っては行けない。彼等は人間とは異なる認識でこの世に存在している。何時牙を剥いても不思議では無いのだよ」
特に、夜妖憑き――
悪性怪異が人間や物に憑依した状態のことを『夜妖憑き』と言う。
夜妖憑きは満月の夜に暴れ回る人狼(ワーウルフ)や、妖刀に取り付かれた人間など分かりやすいものばかりではない。
「普段は人間社会に上手く溶け込んで成りを潜め機会を伺い、嗜虐に走る者だっている」
そういった見つけにくい夜妖憑きを調査し夜妖のみを討伐する。
それが、南の『祓い屋』燈堂一門の生業だった――
希望ヶ浜南部に居を構える燈堂家は夜妖憑き専門の祓い屋だ。
本来なら交わる事の無かった夜妖と人間の結びを断ち切り、元の道へ還す。
「夜道を迷わぬよう、燈籠の灯りで導いていくのが燈堂の教え」
そして、何代にも渡って夜妖に傷つけられた者を受入れ、送り出して来た受け皿でもあった。
適正のある者は『祓い屋』として門下生に加わり、下宿し教導を受けることが出来た。
また、祓った後の後始末を担う『掃除屋』の適正が高い者も副次的に受入れているのだ。
「燈堂一門は外からの子も広く受入れている。だから、これは入門試練と思ってくれて良いよ。
希望ヶ浜学園では、祓い屋の見習い活動も実習の一つだからね」
教師の顔をした暁月の向こう側、月光に照らされた『人間』があなたを見つめている。
「戦闘の後片付けは心配しなくていい。廻が居るからね」
夜色のマントを被った廻がこくりと頷いた。
「――さあ、迷える魂を祓い、導こうじゃないか」
*ラサ:ラサで色宝(ファルグメント)なるアイテムが発見され、ローレットの管理下に置かれています。
*ラサに『大鴉盗賊団』の悪事が広まっているようです。
*【速報】大鴉盗賊団が色宝(ファルグメント)を狙って動き出したようです!
*秋イベントAutumn foodが始まります!
*カムイグラ:巫女姫一派が大規模な行動を開始しました!
※シナリオ『静寂の青、外洋の空』の結果から、クエスト『アクエリア・フェデリア開拓 総督府からの知らせ』が発生しました。
※一度だけ名声を獲得出来るクエスト三年目の祝祭が発生しました。
※一度だけ悪名を獲得出来るクエスト三年目の誘いが発生しました。
※各国領土が獲得出来ます。キャラクターページの右端の『領地』ボタンより!
これまでのカムイグラ / これまでの再現性東京
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