PandoraPartyProject

ギルドスレッド

造花の館

四夜目

●あらすじ
依頼だから交易船の警護やってるけどさ。
なにも起きないとやっぱ暇だよね。

●今回のカードの特徴
それは高価そうに見える。
それは色付き硝子のように薄く透通っているが、裏の模様を見透かせない。
それは『語り手』の敗北を検知すると曇ってしまう。
それは『聞き手』の敗北を検知すると淡く輝く。
それは誰かが勝利すると、全てのカードが勝者の手元で束になる。

●ルールへのリンク
https://rev1.reversion.jp/guild/818/thread/14878

●特別ルール:カード指定
自PCが引くカードを、乱数に頼らず「このカードを引いた」ということにしてよい。
これは各PC1ゲーム中1回までの救済措置である。

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だがね、キミ達。
それがたとえどんな聞きなれた物語でも、その一部は確かに真実に基づくものなんだよ。
この世界に妖精郷が確かに存在したように。
巨人が存在したように。

わかるだろう?
ある予感からボクは起きていたよ。村の者たちは皆寝静まっていた。
他に瞳を開けていたのは、物見櫓から周囲を伺う男たちと、彼らの松明くらいのものだった。
くしゃみをすればずっと遠くまで届いていきそうなくらい静かだったよ。

だからよく聞こえた。
ばたばたと地面を叩く音、金属同士が擦れあう音………
それがだんだん近づいてくる。近づくにつれて音は大きくなり、それが馬の蹄の音であり、金属音は甲冑の音ではないかと判断できるようになった。

巡回の騎士だろうか。
まあこんな夜更けにご苦労なことだ。
ボクはそれとなく外を見たが様子がおかしい。
物見櫓の男たちもさすがに不審がった。
どこを見てもひとりで動く明かりが見あたらないんだよ。
こんな夜更けに、馬を駆る鎧の騎士がだぜ。
松明の一本も持たないなんて考えられるかい?
どよめく男たちを尻目に、音の主は村のすぐ傍まで来た。
松明のか細い炎に照らされたそいつの正体は……

………まあ、馬に乗った鎧の人間だったよ。
よく見ればその盾には聖印も刻まれていてさ、男たちはそれをみて安心したようだった。
嗚呼、なんだ。聖騎士様だ。聖騎士様がいらしたんだってね。

そこから先は………実のところよく聞こえていない。
聖騎士様はなにか宗教的問答を男たちとしたり、聖句を唱えているようにも見えたよ。
どうにも意思疎通がうまくいっていないようで…そうしてちょっとした騒ぎになり始めた段階で、村の者たちも目を覚まし始めたんだろう。
女の一人が訝しむように家屋の隙間から顔をのぞかせ……聖騎士と目が合った。
 

       「「「魔女め!!!!!」」」

 
そう叫んだ聖騎士は、その背に背負った豪槍を、女に向かって投げつけた。
槍は軟弱な家屋ごと女を貫き、夜の静けさをかき消した。
続けて聖騎士は気がふれたように叫び続けた。
「神敵」だとか「神罰」だとか「己が代行者」だとか、それとも「こんなにも愛しているのに」だったか?
ともかくそんな訳の分からないことを口々に叫び散らしたんだよ。
まるで愛と憎悪をエゴで煮詰めて、プライドで固めたような、濁り切った声音でさ。

男たちが叫びをあげるよりも先に、その聖騎士は蹄鉄で男を踏み抜いた。
誰かが助けを求めるよりも先に、その聖騎士は家屋に突撃し破砕し、中にいた人間をメイスで殴りつけた。
そうして事態が混乱へと向かおうとしている中、偶然そこに居合わせたらしい傭兵たちが、聖騎士をどうにかしようとしたが……
………まあ、もう詳細は省くがほぼ全滅だったよ。
村のやつらも全員死んだんじゃあないかな。

全てが済んだ時。
その中にあって聖騎士は、両手を天に掲げて祈っている様子を見たよ。
その甲冑の隙間から見える病的に白くて細い腕、指先から、そいつがアンデッドだということにはすぐに気づけた。
その時、思ったよ。
「へぇ、本物もあるんだ」ってね。

(そう語り終えたセレマの手元には、依然濡れたように揺らめくままのカードがあった。
 すなわち、セレマが『真実』を語っていることを示していた。)
おオ……死人に口なしとはとても言えねぇナ、こりゃア。
(傍目に見てもわかるほどに、肩を震わせた。オーバーリアクションとも言うのかもしれない)
なんつーか、諸行無常ってヤツだな
まぁ、魔女が糞なのは間違いねーが…
アンデットって事を考えると月日は経ってるよなぁ…
はぁ、騎士も村人も報われねぇ…溜息が出るねったく
つーか、セレマはなんで無事だったんだ?…っと質問になっちまったな
それはキミ。
スウィンか、それの元となった「なにか」がここに来ると目途を付けて。
先回りした村でだよ。

そんな予感がしてるっていうのに、馬鹿正直に村に居座ってるはずないじゃあないか。なぁ?

(くぅっ、と笑んだ。
 まるで「その質問を待っていた」というようだった。)
……凄まじく高位の悪霊もいたモノだな。
御伽噺になるまで彷徨うとはどれだけ怨嗟を重ねてきたのやら、
元凶は魔女なのだろうが、それが生きているのかも分からない。
そも話の様子だと女性が全員魔女に見えているか?
ともかく、その存在にいつか救いが与えられるといいが。
(話を聞いて、ほんの軽くだけ十字を切る)
なるほど。セレマはリスクヘッジが得意な様だな。
それに話も上手いと来たもんだ…敵にしたくないね、こりゃ
なんだい。
甘ちゃんかと思ってツッコミどころを用意したのに食いついてこないな。
つまんねーの。
というか大丈夫かこのメンツ。
だいたいこの手の話で動揺引き出せる気がしねぇんだけど。
割と強い話のはずなのにカードがくさってるじゃねーかよ。
いやァ、そうでもないゼ?
確かにまア、グリムとはこの間……霊……と言っていいのかアレ?の、仕事で一緒しちゃあいるガ。

誰も何も聞かなかったラ、多分俺がプラックん質問と似たような事、聞いてたかもしれねぇしなァ。
まぁ、俺が動揺すんなら共感性が無いと難しいと思う
後は怒りか。心底腹が立つ話題なら動揺した。
つまりは…さっきの話は割と良い線行ってたぜ?
っと、今度は俺の番だっけ。

うーん……今回のメンバーは皆度胸がありそうだしなあ……。
(言いながらも、山札に手を伸ばした)
85
(大地の手の中にあるカード、それは……?)
(※被りにつき、前回の語り手セレマによりカード指定)

【17.恵愛】……ん、んん……恋愛?友愛?博愛?
とにかくそういう話すればいいんだよな……待って……ちょーっとまってて……。
……随分前の話だ。
とある貴族の領地、そこにいる領主の圧政から逃れてきた民の一人が、命からがら、ローレットに駆け込んできたんだ。

着の身着のまま逃げてきたであろう土埃に塗れた彼女は、こういった。

『領主を、赤の女王を止めて欲しい』と。
そこから割とすぐに、俺含むイレギュラーズが編成されて、その領地に潜入した。
赤の女王が主催するパーティーがその頃ちょうど催されてたから、そのうちの賓客として紛れ込む……といった体で、まあ、俺達でも潜入する事はどうにかなった。

女王と称される彼女の城は立派なもので、調度品も上等なものだったし、彼女の召使いと思しき人々も見目麗しい顔が揃っていた。警備隊も、酒に浮かれて勝手するものがいないか、よくよく目を光らせていた。
そして宴の余興に、ステージ上で芸を繰り広げる者も居た。

……それを見たとき、正直、俺は心穏やかじゃなかったよ。

何故なら、先に駆け込んできた女性からの口コミと情報屋の調査もあって、わかった事だけど。
俺達賓客をもてなす芸人、領地の警備兵。先程俺の持つグラスに、シャンメリーを注いでくれたメイド。
そいつ等は、ただ赤の女王に雇われているだけではなく。

『トランプ兵』。一人ひとりが、相当の練度を誇る私兵。
一対一ならなんとでもなろうけど、ここは文字通り女王の城。
囲まれてしまったら俺達もどうなるか、わかったものじゃなかったからだ。
まあ、でも、俺はそうでもないけど……当時組んだメンバーの中に隠密行動が得意な者も居た。諜報の手段も用意してくれたメンバーが居た。
よくよく聞いてみれば……トランプ兵も女王に逆らったから死した者が居たし、仲間が目の前で処刑されたのを見てしまったからこそ、反抗に移れずに諦めてしまった者が居た。

一見一束に纏まって見えたトランプ兵の忠誠心も、思いの外抜けが多くあったらしい。
そんなわけで、それ以前の作戦立案がそれなりに抜け目なかったと思うけど……それに加えて、現地民の協力という幸運も得られた。

……ぶっちゃけここまでは前フリだから、はっきり言ってしまおう。
『悪逆非道を極めた赤の女王は、俺達の手で確かに殺された』。

依頼を達成した俺達は、彼女が死した証拠を持ち帰って、夜闇に紛れて逃げて……無事に、仕事を終えた。
……その仕事が終わって、しばらくたったある日。
俺は自分の図書館で、いつものように書架の整理をしていた。
秋から冬にかけての、日が随分と早く落ちるような日のことだった。

その日はもう、閉館の看板を掲げていて、作業が終わったら施錠をしてしまおう。
そう思っていた矢先、不意に俺の肩が掴まれた。

そして俺は、そのまま本棚に押し付けられて、身動きが取れなくなった。

やがて俺は、首を締められるような形で、伸し掛かられてしまった。
ぶっちゃけ、俺達は仕事柄、どこの誰から逆恨みをされようが、しょうがないけど立場だ。
勿論そんな事はされたくないけど、降りかかる火の粉は払わねば。その気持ちは一応、いつも持っていた……筈だ。

事実、俺を押し倒したその人の正体は。
あの日、赤の女王が開いた宴で、ナイフ投げを披露していた道化師。
『トランプ兵』の一人だったからだ。
ああ、こいつはきっと、女王の命を取った俺達に復讐しに来たんだ。
とにかく、こいつを払いのけよう。威嚇術、衝術。
不意こそ突かれてしまったけど、対等な状況に戻すなら、この一発で充分か。

だがその時俺は、奇妙な事に気がついた。
その人は、俺の首をより一層、力強く締めるでもなく。
俺を抑えたまま、凶器を構える訳ですらなく。

俺の首。この傷。皆見えるだろう?
そこを、指でなぞっている事に気がついた。まるでこの、ざらつく感触、凹凸を楽しんでいるようだった。
そしてそのまま、その人は、しばらく触っていたかと思ったら、急にちょっとだけ、俺に笑いかけて。
柔らかな唇が、そこに触れた。俺の首に口付けた。

そのまま、その人は、どこかに逃げてしまった。
俺は何も言えず、しばらく動けなかった。
……正直、どこかに通報すべきだったのかもしれないけど。
俺は、それ以上に気になることが多くて、それを確かめるまでは、明確に彼と敵対したくはなかった。

何故、俺の首に口付けたのか。何故、俺を追ってきたのか。どうしても、それを知りたかった。

それを知る機会は、思いの外早くやってきた。

俺がローレットの仕事で図書館に不在の合間に、置いていった置き手紙。
それを読んでくれたらしい。

そして、彼も返事を返してくれて。……そこから、奇妙な文通が繰り返された。
……その過程で、彼は今、住むべき家が無いと聞いた。
彼はトランプ兵である以前、どうやら孤児だったらしくって……赤の女王に拾われて、トランプ兵をしていたらしい、という事も。
そんな彼が、君主たる女王が死して、あまつさえその領地からも出ていったとなれば……当然のことかもしれないけれど。

その話を聞いたとき、とっさに俺は、こう言ってしまった。
『この図書館は俺の家でもあるけれど、もう何人かなら、荷物を片付ければ住めると思う』『きみが望むなら、部屋を用意しよう』『だから、きみもうちに来ないか?』

……あの女王のもとにいたとはいえ、まだまだ明るい未来をいくらでも探しようのある彼が、雨風に身を晒す事が耐え難かった。……或いは、無邪気で幼くて危うい言動を繰り返す彼をそばで見ていないと、心配だった、というのもあるかもしれないけど。
だからこそ、そんな言葉がとっさに出てしまったのかもしれない。

……これが同情なのか、愛なのか、罪滅ぼしなのか、未だに自信はないけど。今も、その人は、家の図書館で一緒に暮らしている。

……まあ、当時の俺が彼にできるのは、それくらいかと思ったから。
少なくとも、安心して休める場所くらいは置いておきたい、と思ったから。

……これが俺の『成し遂げたこと』になるの……かな……?

(その締めくくり通り、如何にも弱気な締めくくりではあるが。彼の手にするカードは、一応大地の言を【真実】だと認めているらしい)
なるほどな…これも愛の一つか
んー、なんつーか、感想が上手く口を付いて出ねぇが…
それは間違いなくアンタの成し遂げた事。だと思うぜ
失礼だナ、こ博愛主義者だと言えヨ。
まあ大地はキスされ慣れてねぇからクラっとしちまったかもわからんけどナー?
というかお前こそ貴重な質問枠がそれでいいのカ??? オン???
……愛か、自分は家族愛ぐらいしか分からないが、
とてもいい話だと思う。(パチパチと小さく拍手を送る)
いや。質問でよかったけども。

で、ここから先は質問じゃないけど。
ていうか何。ホモだとなにか問題があるのかい。
ホモと呼称されることはなにか尊厳を傷つけるのかい。
へーそーなんだー知らなかったー。

それはそれとしてボクはそこそこキモみあるなって思う。
だあああああああ赤羽!!!!
【恵愛】なら一個はネタあるだろって煽ったのお前だよなあ!!???

うるせェ、ノーっていう権利はお前にもあったんだぜ大地ィ?
バカ正直に喋っちゃってかわいいナ〜童貞くんはよォ−!!
(何かぎゃあぎゃあ同じ体で騒いでいる)
(はーはー息を荒くして)
質問じゃないならこれも回答ってほどじゃないけど……『ホモ』って自称する人や他称される人を嫌いになるか……俺はそうでもない……って言いたいけど……ほら、『それ』って聞いたら一定数の人間は身構えるじゃん?俺も多分一瞬はびっくりしちゃうじゃん、どうやったって。
俺は守るべき尊厳そんなにないけど……ひけらかすもんじゃないじゃんそういうの?

そうだったら……まあ……なるべくその手の話題は……触れないほうが花なんだろうなあ……とは思ってるよ。言っといてなんだけど……。
まあ、うん。大体わかるよ。
というかわかってて聞いてる。
……んじゃ、言う通り触らぬ神に祟り無しって方向で…次は俺であってるよな?…ヨシ
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【12.怪物】か…んーと、それなら…
(顎に手を当てて思案する)
そうだな、これにしよう。
────此れは、俺が足し算も出来ねぇガキの頃の話だ。
当時は親父…
海賊稼業で何十年も帰ってこなかったウチの糞親父が
まだ、俺とお袋に顔を見せてた時でね。
久々に帰って来る親父とお袋はいつもイチャイチャするもんだから子供ながらにお袋を盗られたとムカツいてたよ。

───そんなある日
お袋にお使いを頼まれてな、馴染みの酒場に品を受け取りに行ったんだが…其処には親父の後ろ姿が
近場に宝箱を置いて、店主と愉快に話してやがる
俺はソイツを見てな…嫌がらせをしてやろうと思い
宝箱から金貨がわんさか入った袋をくすねてやってよ
お使いをせずに家に帰ったんだ。
家に帰ると誰も居ねぇ。
お袋は親父が帰って来る日は毎度の様に俺を連れて酒場に行くからよ。
今回は俺を置いて親父に逢いに行ったんだとめちゃくちゃ悲しくなってな。泣きながらリビングのテーブルに金貨を置いて、外に散歩に出かけたんだ。

今でも、外の景色は覚えてる
夕焼けがめちゃくちゃ綺麗でな水平線の彼方に落ちる太陽が良い味を出してたよ。
まぁ、兎も角、悲しくなった俺はそんな景色と見慣れた市場をアテもなく暫く歩いてたんだが

「プラックーーーーーー!!!」
遠くからお袋の声が聞こえる
お袋が俺を探してる!
嬉しくなって振り向けば、其処には鬼の形相をしたお袋が…お袋は滅多に怒らないからな。
当時に俺には…いや、今の俺でも心底ビビる迫力が有った。
だから、堪らずその場から逃げだしたんだが
市場の人に聞いたのか、逃げる俺が見えたのか
お袋は猛ダッシュで追いかけて来た。
けど、時間帯も有って、人が多く、中々進めない。
おかげでスイスイと逃げられたもんだ。
んで、俺は走りながら考えた、なんでお袋はあんなにキレてるのかと。
思い当たるもんは一つしかねぇよな?
そう、あのくすねた金貨だ。
その考えに至った俺はああ、お袋は親父を選んだんだな。
親父に悪さしたから怒ってんだなってな…
すげぇ悲しくて同時にムカツいた。
だから、絶対に捕まってやるかと躍起になったんだよ
けど、まぁ、何事にも終わりがある。
それが、子供と大人の追いかけっこなら尚更な
今回に限っては…単純な決着じゃないが。

そうして人ゴミを利用しながら逃げる俺な訳だが
定期的に振り向けば、いつまで経ってもお袋は鬼の形相でな。更にプラックーー!だなんて叫び続けるもんだから。めちゃくちゃ怖い。
なお、捕まる訳には行けねーと前を振り向いたと同時に
何かに当たった。んで尻もちをついた。
当たったもんが何か、見上げてみるとよ。
ソイツは蛸の海種の足…それも大男でな。
「よぉ、コソ泥、ちょいと来てもらおうか?」って
俺をつまみあげようとした、怯えた俺は当然、逃げようとするんだが…片足を乱雑に掴まれて宙ぶらりんになる

───その瞬間
蛸の海種が横っ飛びに吹っ飛んだ。
その拍子に俺も宙に投げ出される。
次にふわりと誰かに抱き抱えられて、地面に置かれる。

何が起きたか?簡単な話だ
追いついたお袋が蛸の海種にドロップキックをかまして
その流れのまま、俺を華麗にキャッチしたのさ。
さて、蛸の海種はそのまま没した。
んじゃ、次は?もちろん俺だ。
蛸の海種、それも大男をノックアウトした
お袋が心底恐ろしくてな…怪物に見えたよ。
俺はこのまま、お袋に殺される、捨てられるんだと泣く寸前…抱きしめられた
「プラックちゃん、大丈夫!?怪我は無い!?……心配だったんだから!!」
───何て事は無い。お袋は俺を心配していただけだった
事の顛末はこうだ。

最初に俺が金貨の袋を盗んだ蛸の海種。
子供の俺は後ろ姿で親父と思いこんでんだがな。
実は、親父じゃなくてよ。
赤の他人、それもタチの悪いチンピラ商人だったんだ。
俺はソイツの金貨をくすねて酒場を出たが…出る所はバッチリ見られててな。
それからすぐにチンピラが盗まれた事に気づいてイキリ立ち殺してやると店を出た後に。
お袋が家で見つけた金貨の袋を酒場に持って来て話を聞き、男より先に俺を確保しようと必死になってた訳だな
その必死になった顔が俺には怒ってる様には見えたって訳だ。
親父が来てるって事も、お袋が俺より親父を愛してるって事も俺の勘違いだったって事だな。
オチなんだが、ありきたりだが
──それ以来、俺は母親には優しくしようと努力してる
そんな所だ。
……いやはや、母は強し、とはよく言うけど……プラックのお母さんの場合はマジなんだな。
『怪物』のカードとそれを絡めてくるたあナ……面白いじゃン……。

(彼の母への称賛の気持ちだろうか、音なく小さく拍手している)
なんかいい話で締めようとしてるがカードは『怪物』なんだよな。

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