シナリオ詳細
<夏祭り2023>ディープブルーの水平線
オープニング
●
燦々と降り注ぐ陽光の合間を駆けてゆく海風が心地よい。
しっとりと汗が滲むうなじの熱が、僅かばかり冷えて行くようだ。
されど、地面から上がってくる熱気で身体の芯が熱を帯びている。
ビーチパラソルの下とはいえ、夏の砂浜はどうにも暑すぎると感じる。
遠くを見遣れば青い空と碧い海が見えた。
海洋と豊穣間に位置する南国の島、シレンツィオ・リゾートの煌めきが目の奥に差し込む。
――ぴたり。
頬に触れた冷たさに驚いて『煌浄殿の主』深道 明煌(p3n000277)は顔を上げた。
「はい、ジュース持って来たよ。水分取らないと」
氷の入った冷たいカップを手渡した『祓い屋』燈堂 暁月(p3n000175)に「ありがと」と頷いて、それを喉に流し込む。胃の中に落ちていく冷たくて甘いジュースが、幾分か身体を冷やした。
明煌の隣に座った暁月も同じジュースを飲みながら、パライバトルマリンの海を見つめる。
波打ち際では麦わら帽子を被った『掃除屋』燈堂 廻(p3n000160)が足を海水に浸けていた。
泳ぐことは出来ないけれど、こうして外に出て楽しげにしている廻の姿は明煌や暁月にとって微笑ましく映る。連れてきて良かったと思うのだ。
「暁月さん、明煌さん! 向こうで何かやってるみたいです」
ぽてぽてと歩いて来た廻が興奮気味に目を輝かせる。久々の旅行で気分が高揚しているのだろう。
何を取っても楽しいというのが伝わってきた。
明煌と暁月は廻が指差す方向へ視線を上げる。
見れば、砂浜の先にある白い建物の前に人だかりが出来ていた。何やら楽しげな雰囲気である。
「本当だね。何だろう?」
「何だか楽しそうです……少し気になりますね。行ってみてもいいですか?」
いつもは大人しい廻が今日は積極的だった。余程楽しいのだろう。
「構わないよ。明煌さんも一緒に行こう」
「……え」
炎天下の中、歩いて行くのかと反射的に「行かない」と言いそうになるが思いとどまる。
一緒に遊びたい気持ちの方が大きかった。
「うん、行くかな」
「やったー!」
嬉しそうにはしゃぐ廻も、安心したように微笑む暁月の顔も、ずっと見ていたいから。
――夏がこんなに楽しいなんて、思ってもみなかった。
●
白い神殿のような建物が海の上に迫り出している。
石造りの祭壇と称した方がいいかもしれない。白い柱とアーチの向こうには晴れ渡る青空が広がる。
その祭壇の下に居るのはウェディングドレスを纏った花嫁と、彼女に寄り添う花婿だった。
ウェディングヴェールの下には海種特有のヒレが付いている。
快活に笑う彼女は『海の女』なのだろう。
皆に楽しんで貰いたい、祝って貰いたい、そんな人柄が遠目からでも分かった。
このシレンツィオリゾートを選んだ理由もきっと、多くの人に幸せを届けたいと思ったからだ。
現に廻なんかは目を輝かせ、幸せそうな雰囲気に浸っている。
「綺麗ですね……青い空とウェディングドレスの白がよく似合ってます」
「そうだねぇ。あ、向こうに貸衣装があるみたいだよ」
暁月は廻達を連れて衣装が並ぶ建物までやってきた。廻に似合いそうな可愛らしいウェディングスーツは無いかと色々と見て回る。
「これなんかはどう? あ、でも去年同じようなの着てたっけ。あれって明煌さんが選んだの?」
振り向いた暁月は、明煌が怪訝そうな顔を向けるのに首を傾げた。
「そう、だけど」
「可愛いの趣味なの?」
「いや……ちゃうし」
「でも廻には可愛いの着せるよね」
「…………」
初恋サイズと同じ背丈の廻に同じような服を着せたら、思った以上に似てて心臓がギュっとなったから敢えて可愛い恰好をさせている、なんてことは口が裂けても言えなかった。
「ええねん。可愛い恰好が似合うから」
しどろもどろになりながら答える明煌を見つめ、廻は目を細める。
明煌は目に留まったマリアヴェールを手に取り、暁月の頭に被せた。
ふわりと落ちてくる白いレースに、何が起ったのかと不思議そうに目を瞬かせる暁月。
「え、何……?」
話しの流れから廻に被せるなら分かるけれど、自分の上に乗せられるとは思ってもみなかった。
左右の視界が狭くなって、目の前の明煌の顔だけしか見えない。
無言のままの明煌が何を考えているのか分からなくて、彼の返答を待った。
「明煌さん?」
「何もない」
首を傾げる暁月からさっとヴェールを取り払った明煌は、それを廻に被せる。
「このヴェールふわふわで、綺麗ですよね」
ヴェールの下から僅かに悪戯な笑みを浮かべた廻の頭をぐりぐりと掴んだ。
きゃっきゃとはしゃぐ廻の声が青い空に広がる。
- <夏祭り2023>ディープブルーの水平線完了
- GM名もみじ
- 種別イベント
- 難易度VERYEASY
- 冒険終了日時2023年08月05日 22時05分
- 参加人数31/31人
- 相談7日
- 参加費50RC
参加者 : 31 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(31人)
サポートNPC一覧(13人)
リプレイ
●
パライバトルマリンの波が押しては引いて砂浜に跡を残す。
眩しい海と空に目を細めたのはチックだ。
「今年も……夏が来たんだ、ね。此処に来るのは、久しぶりの様な……そんな気がする」
帽子を被り、冷たい飲み物を準備して、砂場を散歩するチック。足跡が砂浜に続いている。
チックは浜辺に見た事のある顔を見つけそっと近づいた。
振り向いたロニは「こんにちは」と挨拶をしてくれる。
「えと、初めまして。おれ、名前……チックっていう。もし良ければ……砂浜で、一緒に遊ぶ……してみたいなって。……どう?」
「いいぞ、一緒に遊ぼうぜ」
折角の夏休みのバカンスなのだ。遊ばなければ損というもの。
チックとロニは砂で城や動物の形を造り上げる。
「ロニ殿ちょうどよかった、ライアン殿が探して……あれ、今度はライアン殿がいない?」
アーマデルはチックと一緒に城を作っていたロニの元へやってくる。
「……ついさっきまでそこにいたんだぞ、本当だぞ」
「ええ? ちゃんと遊んでくるって言ったんだけどな」
きょとんと首を傾げるロニにアーマデルも同じように首を捻る。
「良かったら一緒に探さないか、きっとロニ殿を探してどこかをさまよっていると思……」
アーマデルは果たしてさっき見たライアンが本物だったのだろうか、という所に疑問を覚えた。
「大丈夫か? ジュース飲むか?」
差し出された冷たいジュースに「大丈夫だ」と首を振るアーマデル。大丈夫ではない。
「なあ、さっきフェザークレス殿が通り過ぎたような気がしたけど……」
ロニが顔を上げれば遠くに白い翼の少年がアイスを食べながら歩いているのが見えた。
「あいつがアイスくれるわけないだろだいじょうぶおれはしょうきだぞ」
とりあえず、アーマデルの様子が心配なので冷たいジュースを飲ませるロニとチック。
「……そっか。ロニは、天義の聖騎士として……頑張ってるんだね」
チックは何か力になれることがあればいつでも呼んでほしいと微笑む。
「ロニ殿から見てライアン殿がどんなヤツなのかちょっと興味がある……」
「ライアンは幼馴染みで、今は親友とか相棒みたいなものかな。信頼してるしあいつも俺のこと信頼してくれてるって感じる」
子供の様に笑うロニをアーマデルとチックは見つめた。
「水上バンガローで何か食べたりして過ごすのも悪かねぇと思うんだが、どうかね?」
アルエットを伴って水上バンガローへとやってきたジェラルドは何があるのかと辺りを見回す。
「海の家とは違うだろうが、浜辺っつったらかき氷とか焼きそばが定番って誰かに聞いたもんだ。もしかしたらそういうのか? アルエット、アンタは気になるもんあるかい?」
黒い黒板に書かれたメニューに目を輝かせるアルエット。
そんなアルエットを見つめジェラルドは何時もより距離を置く。なんせ水着だと不意に傷つけてしまうかもしれないから怖いのだ。自分のガサツさは十分に知っている。
「ジェラルドさん、どうしたの?」
一歩近づくと、そっと離れるジェラルドにアルエットは首を傾げた。
「……余所余所しい? んな事ないと思うが……アンタ意外と意地悪かい?
水着のアンタに見惚れてた、とか……そーゆーヤツなんだがね?」
「はわ……」
思わぬ返答にアルエットは照れたように頬を染めた。
「暁月さん明煌さん!!! 一年ぶりのビーチでありますね!!!!」
元気なムサシの声が浜辺に響き渡る。
「お二人、漸く、向き合えたんでありますし!」
ぐいぐいとムサシは明煌と暁月の手を掴む。
「折角楽しいビーチに来たんでありますから全力で楽しまねば!」
ビーチパラソルの下から太陽の下へと引っ張りだされた明煌はゲンナリとした顔をした。
「去年と同じようにビーチバレーもいいでありますけど……今年めちゃめちゃ暑いでありますね??? 泳ぎにいきましょう!!!! 水の中の方が涼しいでありますからね!」
「ああ、もう分かったから。引っ張るなって……あああ」
砂浜に足を取られ明煌がつまづく。明煌の手を持っていたムサシも引っ張られてバランスを崩し、二人を助けようとした暁月までもが砂の上に転がった。
「ふふ、子供みたいに転けたし……」
笑い出した暁月にムサシと明煌もつられて笑みを零す。
「……良かった。お二人とも優しい方ですから、一人でずーっと抱え込んでしまっていたのが、言えたなら……きっと大丈夫、でありますよ」
――夏だ! 海だ! 水着の美女だ!!
「……っは~~~!! 最っっ高の季節だねぇ。目の保養、目の保養」
良い笑顔で上機嫌な声を張り上げるカイルを戸惑いながら見つめるティナリス。
こほん、と咳払いをして振り返るカイルは「先輩」のような笑顔を向ける。
「可愛い後輩の為だ。遊び方もきっちり教えてやるぜ。折角の浜辺を利用しない手はないだろ?
つー訳で、体力作りも兼ねてビーチバレーをやるぞ! ティナリス!」
「は、はい!」
ビーチボールを手にしたティナリスへ「遠慮無くかかってこい」とカイルは笑う。
「俺に勝てたら、好きなもの奢ってやるぞー? しかもだ! 今ならドリンク付きだぜ?」
ウィンクを投げるカイルへティナリスはビーチボールを叩き込んだ。
「よしよし、良い調子だ! 砂浜は普段の足場とは訳が違うからな。体幹を鍛えるのと体力作りにもってこいだぜ」
返されたボールを弾いたティナリスはカイルが勝ったらどうなるのかと問いかける。
「……思いつかないから次に持ち越しな! そら!」
リースリットの隣に居るアルエットが人形のように可愛いとティナリスは思いながらジュースを飲む。
「多分お二人は面識無いですよね」
「はい。アルエットさんとは初めてお会いします」
「お二人は年齢も近しいですし……ティナリスさんにはよりイレギュラーズの知り合いを。アルエットさんにももっとイレギュラーズ以外の知り合いを……と思いまして」
余計なお節介かもしれないと眉を下げるリースリットにティナリスはとんでもないと首を振る。
「イレギュラーズの皆さんのことを知れるのはとても嬉しいです!」
「えへへ、ティナリスちゃんも緊張してるね。でも、アルエットはアルエットだから大丈夫よ!」
ふわりと笑いかけてくるアルエットにティナリスはこくりと頷く。
バラバラな生まれ育ちの三人が、それぞれの故郷のことを語った。それぞれ大変な人生を送っているのだろうことが分かる。他には好きなものは何かという問いにティナリスは嬉しそうに答える。
「猫とか好きです」
「可愛いですよね」
「アルエットも好き!」
妹が居たらこんな感じだろうかとリースリットは二人を見て目を細めた。
鏡禍はティナリスを水上バンガローで見かけ声を掛ける。
それをじっと見つめるのはルチアだ。二人でデートと思っていたのに何故なのか。
「僕が全部おごりますよ、いいですよね? ルチアさん」
「貴方のお金なのだし、好きにしたらいいんじゃない?」
鏡禍とルチアと一緒に軽食を摘まみながらティナリスは綺麗な海を眺める。
「このジュース美味しいですね」
「そうね。この辺りで取れるフルーツを使ってるみたい」
ルチアはティナリスの言葉にそつなく返答をする。べつにティナリスに非があるわけではないから、この不機嫌はあとで鏡禍にぶつけるとして。ティナリスへ話しかける鏡禍を見ているのは少し癪に障るのだ。
楽しげに微笑むティナリスを見遣り鏡禍はほっと胸を撫で下ろす。
「僕らは去年も来てますからね。楽しんでいるようでなによりです」
「はい。では私は海の方で泳いできますね。ありがとうございました」
手を振って去っていくティナリスにまた会えたらいいなと思いながら、隣のルチアへ向き直る鏡禍。
「何か気に障るようなことしました?」
「……急に女の子ナンパするし」
唇を尖らせたルチアに鏡禍は驚いて声を上げる。
「ナンパ? してませんってば!!!」
あわあわと否定する鏡禍はルチアの手をそっと握り絞めた。この心は誰にも渡しやしないというのに。
シレンツィオでのんびりと過ごすのは久々だと正純は潮騒に耳を澄ませる。
「正純」
名を呼ばれ振り返れば遮那の姿が見えた。
「おや、遮那さんも海に遊びに?」
「ああ……泳ぎにな」
「ふふ、たまには羽目を外して年相応に遊んでもバチは当たらないと思いますよ。
せっかくリゾートに遊びに来たのですから、楽しい思い出を作って帰りましょう?」
正純の隣へ並んだ遮那は「泳がぬのか?」と問いかける。
「私、ですか? ああいえ、私泳げないのでビーチを散策するだけで楽しんでますよ。ええ」
「そうなのか? では私が泳ぎを教えてやるぞ。一緒にやれば大丈夫だ」
屈託の無い笑顔に誘われ正純は遮那と共に海の中に入った。
まずは足が付くところで練習をする。正純の手を持っていた遮那は片方の手を離してみる。
「わ!? ちょ、と遮那さん!」
「ふふ、本当に怖いのだな」
「な、なんですか。本当に泳げないんですから、少しこわがってもいいじゃないですか!
まったくもう。意地が悪いですね。手を離さないでくださいね。……絶対ですよ?」
「わかった。今度は離さぬよ」
遮那は目を細め彼女が溺れぬように手を引いた。
明煌と暁月、それに廻の元へやってきたのはチェレンチィだ。
「シレンツィオ・リゾート、去年も来ましたが良い所ですよねぇ」
水際で遊ぶ廻も暁月も楽しそうで思わず笑みがこぼれる。
「明煌さんだって。ちゃんと思いを伝えられたから、向き合えたから。一緒に楽しそうにしている姿を見られて嬉しいんです」
「そうなんや……」
水分補給も大事ではあるが、直射日光に当たり続けるのもよくない。
特に廻は長時間外に居ることにも身体の方が追いつかないはずだ。
「水上バンガローに行きませんか? お腹もすくでしょうし、軽食でもいかがでしょう?」
「わあ、いいですねチェレンチィさん。ちょうどお腹が鳴ってたんです」
駆け寄ってくる廻にチェレンチィは「何を食べたいですか?」と問いかける。
「冷たいジュースとサンドイッチとか食べやすそうです」
「私もそうしようかな。明煌さんは?」
「美味しいやつがいい」
わいわいと楽しげに会話する三人の姿にチェレンチィは微笑んだ。
白き神殿には波の音が静かに響いていた。
青い海と対照的なウェディングドレスに身を包んだ四音とアルエット。
「結婚式を挙げましょう! アルエット!」
「ええ!?」
驚いて頬を染めたアルエットは四音を見つめる。
「結婚式ではどんな時も仲良く過ごすと誓うもの。つまりずっと仲良くしようと約束した私達は結婚したも同然ということ! ふふふふ」
「えと、そうだけど……でも、せっかくウェディング着たから結婚式ごっこする?」
「ふむ、「ごっこ」ですか? どちらでも私の思いが変わる訳でもありませんし。問題ありませんけど」
いずれ、本当の結婚式をする日を思い描きながらアルエットの手を取った四音は嬉しそうに微笑む。
「四音さんうれしそう!」
「ええ、もちろんですよ。何といってもアルエットの、私の一番素敵な貴女のウエディングドレスが見れるんですから。私、私のは良いんですよ。まあ見て楽しんで頂けたのなら着たかいはありますが」
四音の手を握り返したアルエットはじっと彼女の瞳を見つめる。
「病めるときも健やかなるときも、大切な四音さんと、ずっと一緒にいます」
翠の瞳を細め笑みを零したアルエットが陽光に煌めいていた。
「白い神殿でウエディングドレスが着られるんだそうです」
朝顔は遮那を連れて白い神殿へとやってくる。ウェディング衣装に身を包んだ朝顔と遮那。
「似合うかな?」
「ああ、とても似合っておるぞ」
朗らかに笑う遮那を見つめた朝顔の心は暗雲が立籠めていた。
目の前にいるのに、段々と身も心も遮那が離れていくように感じてしまう。
もう選ばれることはないと諦めろと自分の心の中で嫌な声がした。きっとそれは正しいと思ってしまう。
だからこの恋の救いを求め、仄暗い事を考える自分が醜くて。
それでも、諦めたくなくて――
遮那と結ばれて二人で幸せになる道を目指したい。
「私は一生、この恋を諦められないんだ。遮那君、大好き。願うならずっと側に居たい。愛し愛される関係になりたいよ」
「其方の気持ちはありがたいぞ、向日葵」
同じ気持ちを返す事は出来ないけれど、その想いは遮那には伝わっただろう。
夜の浜辺は昼間と違って夜空に星が散りばめられている。
吹いてくる風が熱を冷ましてくれるようでジルーシャは目を細めた。
「その水着、とっても可愛いわね。よく似合ってるわ♪」
「ありがとうございますっ!」
恥ずかしそうに微笑むティナリスの肩にジルーシャは上着を掛けてやる。
「女の子が身体を冷やしちゃいけないもの……ねえ、ミルキィちゃんはあれから大丈夫?」
「はい。ミルキィはいつも通りです」
「フフ、安心したわ。怪我も、だけれど……アンタの方が苦しそうだったから」
ジルーシャはそっと声を潜めてティナリスの耳元に囁く。
「……ね、ティナちゃん。アタシの秘密、聞いてくれる?」
何だろうと耳を澄ますティナリス。
「アタシね――実は、おばけが苦手なの。もうすっっっっっごく」
「そうなんですか?」
数度瞳を瞬かせたティナリスはジルーシャを見上げた。
「アタシにも……イレギュラーズにも、怖いものはあるのよ。だから大丈夫。怖がることを怖がらないで。アタシたちがここにいることを忘れないでね――約束よ」
「はい。約束です」
「明煌くん、デートに来てくれてありがと♡♡♡ 水着も浴衣もいつもの服装より隙が多くて素敵だね♡」
浴衣で夜の浜辺へとやってきた明煌は、上機嫌なウシュへジュースを渡す。
「ね、明煌くん。あの後キチンとお話で来た? 楽しい事楽しめる余裕出てきた?
……今、明煌くんは笑ってられる?」
「暁月と話しはしたよ。友達もできた。前よりは楽しい」
僅かに口元へ笑みを浮かべる明煌を見て、ウシュは「そっかぁ!」と顔を綻ばせる。
「あのね、明煌くん。この間はごめんね? 俺、体張るしか明煌くんの役に立てなくって。あの出来事で改めて俺確信したから、宣言? しとこうと思って」
「……?」
怪訝そうな顔で首を傾げる明煌にウシュは誇らしげに胸を張った。
「俺は明煌くんの為に死ぬよ。ふふ、明煌くんにとっては嫌な事だろうけど君の役に立ててる時俺は本当に嬉しかったんだ。だから、俺は君の幸せを願いながら君の為にこの体使うね」
「は? 何でそうなるん?」
ウシュの突飛な言動は相変わらず理解できないけれど、今回だけは聞き捨てならないものだった。
「今日はこれだけ! 本当はデート、したかったんだけどね♡」
「おい、待てや意味分からんし!」
「じゃあね~♡」
勢い良く走り去って行ったウシュを見つめ、呆然と立ち尽くす明煌。
「……やっぱ人間は、意味分からん」
日中の暑さと日差しを避けたルーキスとルナールは夜になってから浜辺へと出てくる。
新調した浴衣に袖を通し、静かな浜辺に足跡をつけた。
「いやはや今年は特に暑いこと……さてお兄さん、浴衣の感想は如何に?」
見上げてくるルーキスに肩を竦めるルナール。答えなど一つしかないというのに。
「ルーキスが可愛いのは何時も通りだが、浴衣姿は新鮮だな。よく似合ってる」
満足げに目を細めたルーキスは「未来」について零す。
変わらぬ自分達なのであれば混沌に定着するのもありなのではないか。
ルナールとしてはルーキスの隣が唯一の居場所であるのだから。
「まあどこに行っても多分私たちは変わらないか。これからもちゃんとついてきてねルナール先生」
「うむ、俺らは何時も通りさ。ルーキスについていくのは勿論だが、俺だけ置いて何処か遠くに行くのは無しな?」
夜の浜辺に浮かぶ月の元を二人はゆっくりと歩く。慣れない下駄はルーキスでも辛いだろうとルナールは彼女を背負う。これは旦那であるルナールの特権であろう。
「……あぁ、今夜も月が綺麗だな」
ふと零した言葉に、ルーキスはくすりと笑う。
「何を今更、私にとって月はずっと綺麗だったよ」
アーカーシュの水路でアルヤンとマイヤは水着を着てはしゃいでいた。
「自分、持ってきたんすよ。ビニールプール。せっかくだから水遊びとかしないっすか?」
綺麗な水路から水を引き入れてちゃぷちゃぷと浸す。
「アルヤンは水に濡れても大丈夫なの?」
「苦手なんで、これも持ってきたっす」
ぺしゃりとしたビニールの中に入ったアルヤンは、それに空気を入れて膨らませる。アクアボールだ。
「……あれ、これ自分どうやって動けばいいんすかね?」
中からボールを押す事はできないから代わりにマイヤが動かす。
「大丈夫? ぐるぐるしない?」
「ありがとうっす、マイヤ。まさか動けないとは……修行が足りなかったっすね」
「ふふ、楽しいから大丈夫よ!」
静かな水音とマイヤの楽しげな笑い声。そういえばとアルヤンはマイヤへ向き直る。
一番言いたかったことを伝えなければ。
「水着、似合ってるっすよ。とっても可愛いっす」
「えへへ! 嬉しい! 大好きアルヤン!」
ボールに抱きついたマイヤは嬉しそうに笑顔を向けた。
●
水分を含んだ赤い夕焼けがゆっくりと群青色に染まっていく。
橙色の提灯に照らされた屋台と浴衣を着た人々。祭り囃子が遠くから聞こえてくる。
「シレンツィオ・リゾートは初めてだったか?」
問いかける天川に晴陽は紫の瞳を上げた。
「はい。以前誘って頂きましたが竜宮のいざこざがありましたから。楽しみにしていました」
「一度連れて来てやりたかったんだ。今回は一緒に来られて嬉しい」
僅かに間があって「……手、繋いでもいいか?」と天川が緊張した面持ちで問いかけてくる。
返事は指先に。晴陽の温もりを手の内に感じて、それをそっと握り締める天川。
縁日に並んだ屋台の中にブサカワグッズを追いかける天川の隣で、視線を巡らせる晴陽は慣れない祭りの空気に何処か楽しげだ。
「お……。このお面良いな……。得も言われぬ表情をしている。晴陽はどう思う?」
差し出された謎の――兎のような犬のようなぺしゃりとした――生き物のお面を差し出す。
「素晴らしい面ですね。購入しましょう」
目を輝かせながらお面を頭に乗せた晴陽に天川の頬も緩んだ。
ふと視界に「わたあめ」の文字が入り込んで、天川はそれを一つ買ってくる。
「ほれ。綿飴だ。この間食べたいって言ってなかったか?」
髪につかないように綿飴を唇で千切れば、口の中で甘さが溶け出した。同時に楽しい気持ちが溢れる。
浮かれすぎてしまったかと晴陽は祭りの橙色に視線を上げた。
弟ともこうして遊ぶことはなかったから子供みたいにはしゃいでしまったかもしれない。
祭りの喧噪を離れ、手持ち花火に火を付ければ天川が真剣な目で見つめてくる。
「澄原として、君はこれからも様々な重責を背負うだろう。だから俺は、その分君と一緒に楽しい思い出を作ろうと思う」
「有り難うございます。次は何をしましょうか? 考えて居て下さいね」
色を変えた花火が宵の暗闇を仄かに灯す。眩い色彩が昏色を割く様が天川のようだと晴陽は思った。
カイトとアンドリューは浴衣姿で縁日の喧噪の中にいた。
「お前の好きそうなのばっかだぞ」
焼き鳥にイカ焼き、たこ焼き、お好み焼きどれも美味しそうな匂いが漂っている。
「うむ! 全部いただくとしよう!」
「んー、割と俺の知ってる縁日と水準変わらなくて安心したわ」
串焼きを頬張るアンドリューの隣で、カイトは林檎飴をしゃくりと噛んだ。
「鉄帝だと割と馴染み無さそうな形式だしなー。たのしいか?」
「もちろん、すごい楽しいぞ!」
「そうか。満足して貰えてれば何より」
ごくりと串焼きを飲み込んだアンドリューは「カイトはたのしいか?」と聞いてくる。
「自分の我儘出すよりはこーしてるのがなーんか楽しくてなー。
世話焼きになったつもりは無いんだけどさ? 出してない、って訳でも無いから安心しろよ、な」
「なるほどな! じゃあ問題は無い! さあ、次の屋台はからあげだぞ! カイト!」
相変わらずなアンドリューにカイトは顔を綻ばせた。
アンドリューの視線の先にはクロバが同じように串焼きを頬張っているのが見えた。
別の方向を見れば燦火が金魚掬いに興じていた。
ヴェルグリーズは明煌と暁月、それに廻を縁日へ誘う。
「折角だから金魚すくい、射的、型抜き辺りで三番勝負でもするかい?」
「お、いいね! 明煌さんも廻もやろうよ!」
腕を捲った暁月が楽しげでヴェルグリーズは安心したように息を吐いた。
実のところヴェルグリーズ自身お祭りにそこまで馴染みがあるわけではない。
「いつも子供達もいるからはしゃぐわけにもいかないし、一回やってみたかったんだ」
「……わかった。やる」
「そうこなくっちゃ!」
明煌の言葉に暁月は嬉しくなってふにゃりと笑みを零す。まるで童心に返るようで楽しいのだ。
「大人だからと我慢をするのは損だからね」
ヴェルグリーズは射的を打ち合う明煌と暁月の背を見つめ、くすりと笑みを零す。
どうやら両者互角のようで真剣に狙いを定めているのが見えた。
「大人は大人なりに本気で遊んで騒ぐのもきっと楽しいものさ」
「はい、僕も楽しいです」
「そうかい? それなら良かったよ。こういうのは酒の肴にもなるしね」
次は君達の番だと振り返る暁月にヴェルグリーズと廻は微笑みあった。
●
夜空へ七色の花火が咲く度に、胸が強く打たれる。綺麗な色と身体に響く音に誰もが魅了されるのだ。
ルル家と遮那は浜辺に腰を下ろして二人きりで花火を見上げる。
「こうしてると出会った頃の事を思い出しますね」
神ヶ浜のお祭りで起った騒ぎを遮那もよく覚えていた。
「良いものだけではありませんが、それでも拙者には大切な思い出です」
砂の上に置かれた遮那の手を上からぎゅっと握る。
「また、神ヶ浜のお祭りをしたいな。神ヶ浜は長胤殿や蛍殿にとっても特別な場所って聞いたから」
その言葉に花火から視線をルル家へと移す遮那。
「長胤殿は敵だったけど、遮那くんにとっての大切な人。遮那くんの家族は私にとっても特別な人だから。
今年は難しいけど、来年には一緒に神ヶ浜で祭りを出来るように頑張ってみない?」
「そうだな。来年は出来るといいな」
緩く笑みを零した遮那はルル家の頭を撫でる。
「あ、見て下さい遮那くん! 大きい花火!」
「おお! 本当だすごいな」
夜空に花咲く鮮やかな色を二人で目に焼き付けた。
満天の星空に波の音が重なり心地よい浜辺をギルバートとジュリエットは歩いていた。
「夏の白浜もとても綺麗ですけどギルバートさん、貴方と居る夜の浜辺もとても素敵です」
「俺も丁度同じことを思っていた」
積み重なる思い出がまた一つ増える。
「少しだけ、近くに寄り添っても良いですか?」
「もちろん。君の好きにして構わない。もう夫婦なのだから遠慮なんて要らないさ」
まだジュリエットの頬は恥ずかしさで赤く染まる。
隣で微笑みながら返事をする彼の仕草が好きなのだ。そっと腕に手を伸ばし、その先の指に絡める。
「……愛してます、ギルバートさん。私だけの優しく愛しい旦那様」
ジュリエットの言葉と共に花火が夜空に打ち上がる。
彼女の顔は眩い明りに照らされて美しく、そして何よりも愛おしい。
見上げてくる瞳がそっと閉じられる。
「俺も愛しているよ、ジュリエット」
触れた頬は夏の暑さに火照り、柔らかな唇がしっとりと熱を帯びる。
花火に照らされた陰影が、二人の夏を彩っていた。
テアドールと練達以外で会うのは初めてで、ニルは胸を高鳴らせる。
二人で選んだお揃いの水着は良く似合っていたけれど、テアドールの綺麗なコアが見えるのが何だか少しそわそわしてしまった。海で泳いで貝殻を拾い、アイスを食べたそんな昼の光景を思い出しながら「楽しかったですね」と顔を上げる。テアドールの向こうには星空と花火が見えた。
研究所の屋上から星空を見上げたあの日みたいに二人並んで花火を楽しむ。
「楽しいですね」
「はい、きれいな花火を見ることもだけど。テアドールと一緒の夜が、ニルは嬉しいのです。コアのあたりがぽかぽかします」
「僕もです。なんだかぽかぽかします」
ニルはテアドールの甚平の裾をきゅっと握る。欲張りをしてしまう。
「ニルは明日もテアドールと遊びたいです。明日だけじゃなくて来年も。こうやって遊べたらいいな」
「はい。僕もニルと遊びたいと思ってます。同じ、ですね」
テアドールは微笑みながらニルの手に自分の手を重ねた。
花火の色彩がきらきらと瞬き二人を覆い隠す。
「ふふっ」
メイメイの笑い声に廻は小首を傾げ隣を見遣った。
「廻さまが夏を楽しんでいらっしゃるようで、安心しました」
お面に水風船、綿飴袋を下げている廻に、つい笑みがこぼれてしまったのだ。
「夜から花火を見に行きません、か? 地面にごろんって、転がって空を眺めるのです。ふかふかのレジャーシートを敷いておけば、身体に負担もかかりにくいでしょう、し」
「はい! 行きたいです!」
元気よく応えた廻を連れて浜辺に敷いたシートへと寝そべるメイメイ。
「めぇ……寝そべりながら見てもまんまる、に咲くのです、ね……とっても、綺麗」
「ほんとうですね……」
次々に打ち上がる眩しさに、二人は感心するばかりで。
「疲れたら、眠ってしまっても大丈夫ですから」
その時は明煌や暁月を呼べばいい。
賑やかだった空がしんと静まりかえるとき、メイメイの胸に寂しさがこみ上げる。
「そうだ。廻さまは、次はどんな事がしたいです、か?」
「いっぱい、身体を動かしたいですね。山を登ったり温泉に行ったり」
「ふふ、まだ夏は、始まったばかりです、もの。いつでも呼んで下さい、ね……!」
お揃いの浴衣を着た龍成とボディは手を繋いで花火を見上げる。
肩を寄せて眺める夜空の花は美しく夏の風物詩と言えるだろう。
大きな花火が上がり、周りがそれを見上げた瞬間、ボディは「えいっ」と龍成を抱きしめた。
「うおっ、どうした」
不意を突いて正面から思いっきり抱きつかれた龍成は驚いて声を出す。
胸に顔を埋めているボディの表情は見えない。熱を追い求めるようにボディは顔を押しつけた。
去年は龍成に抱きしめられるだけで何も出来無かった。
だから今年はその意趣返しなのだ。
「……ねぇ、龍成。私がどんな感情でこんな事をしたと思いますか?」
「んー、好きなのは確かだな」
それが親愛や友愛からくるものであり、恋愛を含むのかは判断は付かないけれど。
龍成にとってはどちらでも構わなかった。ボディという存在が全て愛おしいのだから。
「私は上手く言葉にできないけれど、多分、貴方の想像通りだと思う」
「そうか……なら。俺も」
ボディが抱きしめてくれたから、龍成も同じように『親友』の背に優しく手を回した。
喧噪から離れた静かな浜辺で聞こえるのは遠くの花火と波の音。
セレマと百合子は砂の上に並んでいた。
深い群青色の夜空に咲く花火は鮮やかで、零れる雫さえ綺麗だった。
けれど、百合子が気になるのは隣のセレマの横顔。
同じものを見て、どんな顔をしているのだろうと、つい彼のほうを見てしまうのだ。
「もっと近くに行っていい?」
手が重なる距離まで――
愚かなことを請われたとセレマは横目で百合子を見遣る。
されどこれを断ると彼女は妙に引き摺ってしまう所があるのだ。口に出して許可も拒否もしたくない。
だから分かりやすく溜息を吐いたセレマ。それが返事だ。
許されたのだと思い、百合子はセレマへと近づく。
けれど意外だった。近づく事を許してくれるなんて。だって、こんなのセレマにとって何の利益も無いのだから、自分しか幸せじゃないのだから、断られて当然だと思っていた。
セレマは触れられるのが嫌いである。
接触には少なからず支配欲は宿っているからだ。
それでも、百合子の手を振り払わないのはお互いの立場を鑑みて自分が提供すべき奉仕だからだ。
今後の良好な関係維持に必要だから。
セレマが百合子に向ける感情は恋愛ではない。
それを分かっていながら百合子は好意を向けてくる。
セレマはそれが愚かだと思ってしまう。決して憐れんでなどいない。
「そういえば、まだ言ってなかったな」
百合子は指を絡めながらセレマに向き直った。暗がりであまり見えないが百合子の顔は真っ赤だ。
「――結婚してくれてありがとう」
花火の音が遠くで聞こえ、光が夜空に散りばめられる。
「ちゃんと花火見ろよ」
絡んだ指先はしっとりと熱さを帯びて、動かせば余計にそれが分かった。
あたたかくて、幸せで。百合子の胸はきっと花火みたいに鮮烈な色彩を感じていた。
●
花火も終わり、夜に静けさが戻る頃。
ジェックは明煌から貰った鈴をちりんと鳴らす。
煌浄殿以外では聞こえないかもしれないけれど何となく来てくれる気がするから。
浜辺では三人で過ごし、縁日は廻から目が離せず、花火は暁月と見上げたいだろうから。
だから、ジェックは待っていたのだ。夏の終わりの空気が漂う時間まで。
「こんなところに居た……」
「鈴聞こえた?」
「いや、真珠に着いて来たらジェックちゃん居た」
ジェックの頭に白灯の蝶がひらりと舞う。寒くないかと問う明煌へ大丈夫だと返し、ジェックは黒い水平線を見つめる。
「アタシ、この時間嫌いじゃないんだよね。なんか……全然知らない他人だけど、皆で思いっきり遊んだな、って感じで。一体感のある充実感っていうの? そういう空気」
明煌はあまりそういう経験が無いから分からないが、ジェックが楽しげでほっと胸を撫で下ろす。
「仲直り、できて良かったね」
「え……ああ。暁月と? そうやな……うん」
悪戯っぽく言ったのに素直に返されて目を瞬かせるジェック。
「明煌はアタシの……親友だから。親友は一番の友達って意味だよ」
ジェックの言葉に少し照れくさそうに、明煌は笑いを浮かべる。むず痒く嬉しい。そんな気持ち。同じ気持ちを返して貰えるなんて思ってもみなかったから、じんと染み渡り僅かに目頭が熱くなる。
――だから、絶対幸せになってほしいんだ。頑張るからね、アタシ。
静かな夜空に星が瞬き、波の音が寄せては引いて。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
お疲れ様でした。
夏の思い出を彩って。
ご参加ありがとうございました。
GMコメント
●目的
夏祭りを楽しむ。
●ロケーション
フェデリア島シレンツィオ・リゾートです。
パライバトルマリンの海と青い空。白い砂浜、縁日、花火。
サマーフェスティバルの装いです。
●プレイング書式例
強制ではありませんが、リプレイ執筆がスムーズになって助かりますのでご協力お願いします。
行動場所から【1】~【4】を選択。
一行目:同行PCやNPCの指定。グループタグも使用頂けます。
二行目から:自由
例:
【1】を選択
【白廻】
今日は久し振りの旅行です。
あまり無茶は出来ませんが皆に会えるので、とっても嬉しいです。
暁月さんのヴェールすごく似合ってましたよ。
●NPC
明煌と暁月と廻はだいたい一緒に行動しています。
誰かを呼び出していただいても構いません。
他のNPCもシレンツィオに滞在しています。
龍成、遮那、ギルバート、ベルノ、テアドール、アンドリュー、ティナリス、ロニ、アルエット。
フェザークレスもこっそり現れる可能性があります。
○その他
繰切は【4】の燈堂家。マイヤは【4】のアーカーシュ。
他、もみじ所有のNPCは居そうな場所に居ます。
●諸注意
描写量は控えます。
行動は絞ったほうが扱いはよくなるかと思います。
未成年の飲酒喫煙は出来ません。
行動場所
以下の選択肢の中から行動する場所を選択して下さい。
【1】浜辺
シロタイガービーチ。水着で遊びましょう!
昼は青空。夕方はオレンジ色に。夜には美しい星空が広がります。
青い海で泳いだり、浮き輪で浮かんだり、ビーチバレーもいいですね。
砂浜でお城を作ってみたり、水上バンガローで軽食も楽しめるでしょう。
白い神殿でウェディングドレスを着てみたりも良いですね。
夜の砂浜を静かに歩いてみるのも風情があって良いと思います。
【2】縁日
シロタイガービーチから、天衣永雅堂ホテルまでの道沿いには豊穣風の縁日が開かれています。
橙色の明かりに照らされて浴衣でゆっくり歩きましょう。
金魚すくい、水風船、輪投げ、型抜き、串焼き、お面。
ラムネやフランクフルトやたこ焼きなんかもあります。
迷子にならないように手を繋いでみたり。
【3】花火
星空に咲く花火を見上げるのもいいですね。
肩を寄せ合って見上げたり、草っ原に寝転がってもいいでしょう。
浜辺からも見る事が出来ます。
花火も気になるけど横顔も気になってしまいますね。
【4】その他
自宅や、燈堂家、アーカーシュなど、上記以外の場所はこちら。
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