シナリオ詳細
<グランドウォークライ>鋼鉄皇帝総選挙
オープニング
●はじめての民主主義
ギアバジリカを操り鋼鉄帝国首都スチール・グラードへ進撃し、首都を占領したゼシュテリウス軍閥。
皇帝殺害の真相にもたどり着き、その真犯人であった偽のビッツを倒すことにも成功した彼らに次なる課題、あるいは、ある種の区切りが訪れようとしていた。
「俺は皇帝の椅子になんて座るつもりはない。コイツもそうだ」
ギアバジリカ内作戦会議室。集まったイレギュラーズたちを前に、ヴェルスはそう言ってビッツのほうを見た。
ビッツも『まっぴらごめんよ』と手を振っている。
「けどな、イレギュラーズの誰かが皇帝の座につくってんなら、俺たちはすべてのサポートを約束するぜ。
『鉄宰相』バイル・バイオンを知ってるか? あいつをはじめ、鋼鉄国には政治のできるやつがそれなりにいる。
『皇帝は誰か』が決まってさえいれば、国の運営も人員の手配も、城の窓拭きだって全部俺たちの派閥が受け持とう。大体、イレギュラーズってヤツはいつもいるわけじゃあないんだろ? 意味はわからんが、急にログアウトとかいって消えるからな……。その間もキッチリ国は運営しとくし、世界のどこへ行っても構わねえ。
もちろん、そうするだけのメリットも俺たちにあるぜ。
なにせ――イレギュラーズは死なない」
そう。デスカウントの数字が増えるだけで、イレギュラーズアバターは完全に死亡することはない。つまりイレギュラーズが皇帝である限り、鋼鉄帝国の皇帝は誰かという騒ぎや一騎打ちで皇帝の座をもぎとろうという内乱が起きないのだ。
「ま、その『やり方』自体を認めないヤツもいるだろうし、俺たちが語った真相を認めないヤツもいるだろう。内乱はまだしばらく続くだろうぜ。けど、一旦の決着はつくんだよ。国の傾きも回復できるしな」
まあ俺自身は働きたくねえけど? とヴェルスは笑って肩をすくめる。
すると、クラースナヤズヴェズダーの大司教ヴァルフォロメイがパチンと手を叩いた。
「イレギュラーズじゃ殺し合っても決まらねえ。バトるたびに皇帝が切り替わってもマズイからな。だからここは俺からの提案なんだが……イレギュラーズによる皇帝候補選挙をするのはどうだ」
この話は、既に軍閥のトップであるヴェルスはもとより参加の軍閥長たちにも伝わっていたようで、既に賛成ムードができあがっていた。
ヴァルフォロメイはそれぞれの顔を見て頷く。
「対象は首都の民衆。奴らに一票ずつもたせて、一番票をとったやつが皇帝だ。
近いうちに選挙を行うから、もし皇帝になりたいってヤツがいるなら今のうちにマニュフェストを考えておくといいぜ」
●盆と正月が一緒に来たような
「選挙だってよ! 皇帝を選挙で選ぶんだってよ!」
「なんですって? 選挙ってなんですの奥様。わたくしたち投票権をもらいましたけど?」
「自分が『皇帝にしたい!』て思った人の名前を書いて投票するんですってよ」
「えっどうしたらいい? ひと一杯来ちゃうよな!? 屋台出す!?」
「演説するってヤツが山ほどいるぜ!」
「ステージ! ステージか!? 闘技場……じゃだめだから……あっスーパーアリーナ! パルスちゃんさんにスチールグラードスーパーアリーナ2021を貸して貰おう!」
「えっ何何? 観光ガイド作る? ツアーガイドやったらいい!?」
これまで皇帝は『前の皇帝をブッコロしたら皇帝!』というシンプルかつバイオレンスな選出方法がとられていた。
それゆえに、首都を実質的に支配したゼシュテリオン軍閥が布告した『鋼鉄皇帝総選挙』に首都の民たちは沸いていた。煮えたぎる鍋のごとく。
おかげで首都のあちこちでは祭り屋台が出始め、櫓をたてて盆踊りをする集団や急に蕎麦食い始めるヤツやクラッカーを鳴らしまくってはしゃぐヤツや花火を打ち上げるヤツが出始め、なんでか首都スチール・グラード全域がお祭りムードに包まれてしまった。
よく政治色のある人推を『神輿を担ぐ』なんていうが、鋼鉄首都民は選挙を『期間の長いお祭り』と受け取ったらしい。
実際のところ、『聖頌姫』ディアナ・K・リリエンルージュによる悪辣な首都支配から解放したゼシュテリウス軍閥に彼らは感謝しているし、地獄のような支配からの解放という意味で祝う者も少なくない。
そして当然、彼らは『次の支配者は自分たちをどう扱うつもりだろう』という不安や期待を抱くのだ。
同時にこのお祭りムードに引き寄せられる形で周辺地域からも人が集まり、期せずして次なる皇帝を目指す人々の声が届きやすい環境ができあがった。
さあ、この湧き上がった選挙の中で、あなたはどうする?
――皇帝候補に出馬してマニュフェストを演説する?
――出馬した仲間を応援したり演説に加わったり?
――それともお祭りムードに交じって首都を観光する?
スチーラー鋼鉄帝国史上初の『鋼鉄皇帝総選挙』が、始まった!
- <グランドウォークライ>鋼鉄皇帝総選挙完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別イベント
- 難易度VERYEASY
- 冒険終了日時2021年10月23日 23時30分
- 参加人数52/∞人
- 相談7日
- 参加費50RC
参加者 : 52 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(52人)
リプレイ
●明日がやってくる
風にのってキャラメルポップコーンの香りが漂ってくる。
路上では道化師のメイクをした男がハンドネオンを鳴らしていた。
「うわー、選挙っていうか……もう本当にカーニバルッス!」
『食いしん坊ドラゴン』リュートは立ち並ぶポップコーンやフライドポテトの露天へと駆け寄っていった。
「ポップコーンください! 美味しく作って欲しいッスよ!」
キラキラした目で屋台のおっちゃんによびかけるリュート。
『NyarAdept-ねこ』ナハトスター・ウィッシュ・ねこはその横で『鋼鉄焼き』を買っていた。固い煎餅みたいな生地にクリームが詰まった食べ応えと食べづらさを両立したいかにも祭りっぽい食べ物である。買って食べれば何らかの思い出になることは間違いない。
ナハトスターは受け取った小さな紙袋を持ってベンチに座り、よってきた猫にその端っこをあげた。
「あっそうだ、ギアバジリカの皆にお土産買っていこうかな☆
飲み物食べ物色々買って、後で差し入れだー!」
「どこだぁぁぁ!!!! 私の【黒き星々の先読み】はどこだぁぁぁっ!!!!!!!!」
『逧 蛻コ蟷サのアバター』ヴラノス・イグナシオがなんだか凄い勢いで公園を横切って走って行く。
振り返った鋼鉄兵が鋼鉄焼きを囓りながら『オゥ、キルマシーン』『クレイジー』とか謎英語で囁いていた。先の戦いやこれまでの作戦でみせた活躍で、兵士達の間で有名になった者も少なくない。
『よく弾む!』フラッシュドスコイもまたその一人だ。
「お前は皇帝に立候補しないのか?」
そう友に尋ねられ、フラッシュドスコイはイカ焼きをがじがじしながら振り返った。
「ううん。ボクは見てるほうがいいな」
このガチャガチャしてワイワイした国が、好きだ。ROOの鋼鉄国も、混沌の鉄帝国も、そういう意味ではいっしょだ。
「ボク達の国はかっこいい。あのおばかなヤツにも早く教えてあげたいな。
これから新しい『いちばん』が仲間に選ばれて生まれるんだよって」
「……だな」
夕日の暮れた鋼鉄を、『ロゼット=テイのアバター』ロゼットは歩いて行く。
いそいそとした様子で外を歩く人々が多いのは、このスペシャルな日を体感しようとしているからだろうか。
(そもそも見知らぬ土地というのはそれだけで娯楽。石畳を叩く靴底の音だけで音楽になる。麗しきカーニバル万歳……)
スチーラー鋼鉄帝国の首都スチール・グラードは、どこもかしこもお祭り騒ぎだった。
正直みんな鋼鉄史上初の選挙をどう受け止めるのが正しいのかわからないので、ひとまずテンションだけは上げるという選択をしたらしい。平成が令和になったときのそれに似ている。
それは選挙期間中何日も続き、今夜は派手な打ち上げ花火が見られるそうだ。
「わわわわっ。遠くがよく見えて、とっても凄い……って、ベルは思いました」
浴衣を着た『海ではしゃぐ』龍成に肩車をされ、『ちいさなくまのこ』ベルは両手をばたつかせて空へかざした。
夜空に開いた光の粒に遅れて、腹にズンと響くような音が響く。パラパラと散っていく空の花のキラキラを、ベルはそのつぶらな瞳にうつしていた。
「おい、落ちるなよ?」
ばたつくベルを両手で押さえ、バランスをとる龍成。片手で抑えたまま、ちらりと隣の『機械の唄』デイジー・ベルに目を向けた。
「ほら」
差し出した手。デイジーはそれを一秒ほど見つめ、瞬きをして、ぼっと頬を赤くしながらも自らの手を伸ばした。
「…………」
指先をつまむ程度にふれあった二人を、『浪漫の整備士』アオイが後ろから腕組みをして見ている。
視線に気付いたのか、振り返る龍成。
「なあアオイ、ベルが落ちないように見ててくれよ」
「ん、分かった」
手が塞がっちまってるんだと言う彼に頷いて、斜め後ろへとつく。
「デイジー氏を宜しくね」
そう言って突き出したのはスパイラルポテトだった。ジャガイモを螺旋状に切って油で揚げるという愉快な食べ物である。
「あ。ベルは、もぐもぐしてみたいって、思いました」
「だと思った」
三つ買っておいたよ、とひとつをベルに、もうひとつを龍成に、そして三つ目を自分で囓る。
「きっと良いモノです。とても食べたい……」
じっと見つめるデイジー。
「ほら、あーん」
手に持ったそれを突き出す龍成。一秒見つめ瞬きしそして目を瞑って大きく口を開けるデイジー。
近づく熱。
そして龍成の脇腹を肘で打つアオイ。
「うぐっ!?」
「そういうのは本当に大事な人だけにでしょ」
気付けば、龍成がデイジーの手を掴んでいた。
花火のあがる空を、ギアバジリカがじっと見つめている。
いや、ギアバジリカの上。屋上フロアでだらーんとした『hxjileksma;idjl』ああああが見つめている。
夜風は涼しく、夜空は広く、そして街の灯りは眼下に遠く。
「選挙速報とか、するのかなぁ。しばらくのんびりしたいねぇ……」
『しろねこぎふと』ねこ・もふもふ・ぎふとが同じくギアバジリカの上にやってきて、『みゃー』とないた。
「ギアバジリカ…中はこんな風、なんだね。みゃー。
決戦の時はすぐエクスギアEXに乗って出撃したから、中をゆっくり見て回るのは、初めて……かも」
城のそばに鎮座するギアバジリカは、戦いのダメージを修理している所だ。
花火の音と混じって、どこかミュージックナイズだ。
呼び出した子猫を、ああああが何気なく撫でている。
「たーまやー、かーぎやー、ねこやー。みゃー」
明日は早速、候補者たちが街に繰り出すらしい。
●約束と期待と未来の形
鋼鉄皇帝総選挙。数百という数のイレギュラーズの中から名乗りを上げた候補者たちは実に18名。
王城前広場に彼らのポスターが掲示された数日のお祭り騒ぎを明け、街頭演説が開始された朝のこと。
「シャドーレギオンで助けて貰ったのは記憶に新しいと思うんだけど、安定しているあの国を見本にしながら国を豊かにしていければ良いなって考えているよ。
親善試合と称しての軍事演習とか闘技大会とかも考えているかな!」
『天真爛漫』スティアは早速広場に立ち、集まる人々に呼びかけていた。
「その他にはラド・バウにエキシビションマッチの追加かなー?
気兼ねなく強者と戦える場を用意したいなって思っているよ。
ガイウスさんが強者との戦いを望むのも理解できるし、そういう場を設けられれば良いなーって思ったから!」
スティアの発言に、集まった多くのファイターたちが強く頷いていた。ガイウス派閥や、それに近い考えをもつ鋼鉄市民には好印象を与えたようだ。
「やあ! グランドウォークライでヴェルスコピーにトドメを刺したダテ・チヒロだ!
『健全な精神は健全な肉体に宿る』って考えを基にして、良くない頭で色々考えてみた!」
対抗するように別の場所で呼びかけているのが『パンドラフィッター』ダテ・チヒロ。
彼が『これだ』と指し示したボードには簡潔に公約が書かれていた。
・栄養バランスを考えた食事の確保
・適切な筋トレの義務化による心身の充実
・特産物を使っての貿易、外交の強化
・教育水準を高めるため学校などを増やす
・他所の国の知識をガンガン導入(温故知新は忘れずに!)
「筋肉は裏切らない。みんなの筋肉を輝かせればきっといい国になると思うんだ!」
「なるほど確かに」
「筋肉に裏切られたことはない」
これもこれで鋼鉄民にサクッと刺さる掴みと強い芯をもったいい方針だった。現に集まった者たちもダンベルで拍手を送っている。
「あの時は私も現場にいましたが、そりゃもうチヒロ・ダテの無双ぶりは半端なかったですよ~。150人からの【悠久】として軍勢を率いてヴェルスコピーの本陣に突入。ファヴニル兄弟まで従えて敵将に肉薄し、最後には拳でヴェルスコピーを沈めたんです。勝利の拳を突き上げた時は、本当に痺れましたねえ~」
追い打ちとばかりに、これ見よがしに武勇伝を語って聞かせる『仮想ファンドマネージャ』ファン・ドルド。集まった者たちも『なるほど勇敢』『鋼鉄の英雄』とダテを称える声をあげる。
一方――。
「オレが言いたいのは皇帝は最強であるべきだってことだ!」
また別の場所では、『カニ』Ignatが多くの鋼鉄市民たちをざわつかせていた。
「今の状況が解決したら戦いの場を必ず設けるよ。そこで勝ったヤツが次の皇帝だ!」
この、旧来のスタイルを維持しようという姿勢に賛同する者も鋼鉄民には少なくなかった。そもそもそれで回っていた国である。
Ignatは強さだけがすべてだとは思っていないと前置きした上で力を込めて述べた。
「オレは戦争をする気はない! でも宥和の姿勢はまだ取らない!ザーバ将軍が居ない今、弱い姿勢は他国に隙と取られる!
シャドーレギオンは正気に戻せる可能性がある! イレギュラーズの力で内憂を粉砕してから外に目を向けるよ!」
そんな彼と似た公約を掲げたのが『音速の配膳係』リアナルである。
「例えイレギュラーズであろうと、この鋼鉄の政治は変えん。つまり前皇帝達と同じ道を辿ると言うことだ。私を倒せば次の皇帝だ」
こう保守派としての意思を示したリアナル。鋼鉄内にいる保守的な意見を持つ者たちは、リアナルやIgnatの考えに頷いていた。
対して、『絶対妹黙示録』ルージュの主張は真逆と言ってもいいものだった。
「にーちゃん、ねーちゃんたちーー!!
今、不安とかいっぱいあると思うけど
おれが、いや"おれ達イレギュラーズが"絶対なんとかするぜ!!」
ルージュの公約はシンプル。『他の出馬した全員を皇帝代理に指名してその政策はドンドン取り入れる』というものだった。
その大胆な公約に、驚く者や感心する者、支持しようと決める者もいた。
彼女を応援する形で会場に現れたのは『きつねうどん』天狐たちだった。
「勿論応援の成果が実ったら嬉しいが、それはともかくこの一瞬のお祭り騒ぎを楽しもうではないか!」
そういって天狐が配ったのはそうもちろん『うどん』。それも応援キャンペーンメニューとして『妹帝うどん』を開発し、公約を書いたどんぶりとルージュの顔を切り絵した海苔や『妹』と焼き印された油揚げをダブルでつけて配ったのである。
その一方で、『バンデッド』ダリウスは首都内で選挙活動を見守る人々に接触を図っていた。
「ルージュは公約に『鋼鉄大闘技祭』の開催を掲げてる。本来は戦えない存在とも挑めるぜ」
あえて個人的に付き合いのあった人間を選んで語りかけたことで、応援としての効果はバッチリだったようだ。
「みんなぁ妹欲しくない~? ルージュはねぇとってもがんばり屋さんでぇ何よりもぉ根気強くてぇ諦めないしぃ投げ出さないよぉ。
不変の皇帝であり続けることがぁ求められるからこそぉエイラはぁルージュぅ推すんだよぉ。諦めず、根気よく、何度でだって挑戦するよぉ」
そんな空気の中、『深海に揺蕩う月の花』エイラはルージュの応援演説を行っていた。
ぴかぴか光る彼女の様子に注目し、なるほどもっともだと言って拍手を送る者たちがいる。ネバーギブアップは鋼鉄民にとってもウケがいい。
こうした応援演説は各所でも行われていた。
『かつての実像』いりすが首都中央公園で行っていた演説がそうだ。
「この国は確かに厳しくて、ただ普通に暮らしたいという願いも今は叶いません。
だからこそ、これから叶えるために手を取り合って進んでいきましょう!
戦いが象徴の国にもいろんな人がいます。戦い以外での『国を豊かにする』ための道を広げていきます!
この国の人で良かった、皆がそう思えるような暖かな国にしていきます!」
熱心に訴えるいりすに応えるように、多くのイレギュラーズが彼女を応援した。
「こんなところまで来て戦うこたぁねぇだろうよ。まぁ、こんなところだからこそ戦いたいんだろーけど」
『アラン・アークライトのアバター』ブレイブリーアランは壇上に上がってマイクを取った。
「別に戦うなってわけじゃねぇんだ! 戦えない奴らの道を示してやっても良いだろ!!」
「この国にはゼスティアンを始めとしたヒーローや頼もしいスーパーロボット達がいるであります! 平和を守り、正義の味方として戦う彼等を信頼し応援してくれる、という方は彼女に清き一票を! であります!」
そしてまた一方、『ROO刑事ゼスティアン(自称)』ゼストも壇上にのぼりマイクで演説を行った。
いりすを挟んで訴えかける彼らの声に、人々が次々に集まってくる。
それはいりすの主張がもっともであることの証明であり、彼女の考えを支持しようと考える者が首都にこれだけいるということの証明でもあった。
そして応援する仲間がここまで沢山いることも。
「どうです奥さん、このガトリングの砲身の高速回転なら一瞬でメレンゲが作れます」
しれっと観客の中に混ざった『人型戦車』IJ0854が方針をヴィーンと回転しながら説明を始める。
「どうです少年、当機はデザインに優れるだけでなく、こうして排熱から暖を取れます」
彼女(?)が説明したのは、鋼鉄国がもつ力は武力のみではないということだった。より厳密に言えば、武器は戦うことだけに使うものではないということ。
「いりすちゃんに清き一票をお願いします! 体は小さいけど彼女の夢は∞。そして、その中に皆さんの夢が入るのです。戦いは重要です。
しかし、もっと重要な事がある事も思い出して下さい。皆さんで弱者と強者が手を取り合える鋼鉄を作りましょう」
『オオカミ少年』じぇい君も、それを後押しするように演説を始める。
「暖かいって何だろう。いりすはさらに、心の暖かさも強くするために頑張っている。
でも無茶はさせない。仕事付きの旅行、にする。思い出話は、きっといいお土産になる。
そして日常も取り戻す。戻ったらおかえりなさい。と言ってもらえる。そんな暖かな場所にするために」
『白い猫』ましろが演説を重ねれば、『再現性母』イルシアが深く頷いてその横に並んだ。
「親ならば誰しもが、我が子には強く健やかに育って貰いたいと願うもの。
だからこれまでは皆がブランド帝のようにありたいと思ってた訳だけれど、いりすちゃんは力以外の『強さ』を認めて、それを育む為なら力が足りなくても構わない世界を作ろうってしてるのね!
私にとってエルシアちゃんの可愛さは、ブランド帝の力よりもよっぽど最強だもの!
だからそれを認める事の出来るいりすちゃんを、私も最強の帝と認めるわ!」
彼らの応援演説は、確かに集まった人々の心に刺さった。それが、彼らの拍手と暖かい笑顔から伝わってくる。
もし皇帝が誰になったとしても、いりすたちの想いは彼らの心を動かしたことだろう。
そしてそれが、選挙という形をとった真の理由なのだ。
「鋼鉄の皆がお腹いっぱいご飯を食べれる国を目指します!
食料を沢山確保して、貿易も進めるよ!
そしてこの国や世界が危機に陥ったならボクが先頭に立って戦うよ!」
『妖精勇者』セララの語ることも、しっかりと人々に伝わっている。
そして単純だからこそ、伝わりやすいとも言えた。
説明にあった『混沌の成功例を取り入れるよ』という言い方には市民達はピンときてなかったが、セララが一生懸命改善努力をしようとしている姿勢は間違いなく伝わっただろう。
このようにして、鋼鉄民はイレギュラーズたちが鋼鉄に向けている想いや理想や、そのためにしたいと考える努力の方向に触れることになった。
決闘のみで王を頂いていた間にはできなかったことだ。
だから、『雑草魂』きうりんのこんな変わった意見に触れることだってできる。
「私はあのザーバとガイウスの進軍を止めたきうりだぜ……?
連れて行ってやるよ、“頂上(テッペン)”までな……!」
決め台詞と共に掲げた方針は『食の安定』なのだが、その方向性が特殊だった。
「熱に強い耐性を持つ改良野菜を栽培するよ!
そしてそれらの栽培に造詣が深いフィールドセルを派遣するぜ!
てか私達も翡翠から追い出されて住む場所なくなって困ってたしウィンウィンだね!」
思い切り国外からのリソースを受け入れようとする姿勢は鋼鉄ではそうそうなかった考え方だ。伝承王国然り武力による侵略が主であった民に『なるほどぉ』という納得と衝撃をもたらした。
また『お家探し中の』梨尾の公約も特徴的だ。
「自分が皇帝になったら最低で月一回は皇帝ふれあいタイムの日を作ります。
皇帝自らアニマルセラピーや自慢の毛並みや尻尾、肉球で疲れた民の皆さんを癒しつつ、悩みや対処してほしい事を聞く日です」
十数人のグループならいざしらず、国家規模(もう数え切れないほどの人口)を相手にこれを言ってのけるのは非常に豪快で、そして寛大だ。
「他国からの観光客もふれあい可能にして、こんなもふもふがいる国を戦争で攻め込むなんてとんでもない! と思わせることもできます」
騒霊の背に立ってぴっかぴっか輝きながらするスピーチに、『ひとまず今からもふってもいいのかな』という目で鋼鉄民たちが話に感心を寄せている。
そして感心という意味で派手だったのが『なよ竹の』かぐやである。
「わたくしが皇帝となった暁には、国名を「むにむに帝国」へと変更することを宣言致します!
シャドーレギオンは、むにむにパワーズへと呼称を変更。
国内外問わず、全体的にやわらかい感じの方向へと持っていきます。
いきなりきっちり決め過ぎない! それこそがむにむに帝国の方針!」
もう国名からして変えようという発想が鋼鉄民になかったので、その発想の自由さに感心したのだ。
「はろー! わたしのこと知ってる?
知らない人のが多い? わたしザミエラ、きっと忘れられなくなるわ! だって皇帝になるのよ?」
一方、大通りにとめた飾り馬車の上から演説をするのは『硝子色の煌めき』ザミエラである。
「わたしが皇帝になったらこの国全て、その名に相応しい鋼鉄の様に鍛えましょう!
戦える人はもっと護る力を、戦えない人も支える力を!
シャドーレギオンも皆で倒して囚われた人は取り戻す!」
弱者の引き上げや強者の選別ではなく、全体的なレベルアップを図るという考え方は鋼鉄民にとっても新鮮だった。
感心したように頷き、集まった人々が大きな拍手でそれに応える。
「君らの力が一つに集うなラ。
どんな事だって実現できル!
もし力を貸してくれるなラ!
僕は何度死んでモ!
心体屈さずやり抜ク!
全身全霊で理想を現実にしてみせると誓おウ!」
大通りをもう少し進んだ先では、『R.O.O tester?』アイが演説を行っていた。
『この国に居て良かったと誇れる国だと想える国にする』という宣言は、興味をもって集まった人々を感心させ、中にはむせび泣く老婆まで現れた。
そしてまた、その先の大通りでは『Lightning-Magus』Teth=Steinerが大勢の若い男女を集めて演説を行っていた。
「エクスギアEXは知ってるよな。俺様は、アレの運用を大々的に発展させるべきだと考えている。
装備次第で役割を変えられるエクスギアEXは、どの産業においても大きな力となる筈。
それは、他国に通用する、この国にしかない力だ」
拳を握りしめて掲げた公約は――。
「俺様は、エクスギアEXによる『産業革命』を行う事を宣言する!」
おお、と人々から声が上がる。コスト面で困難とされてきたことに国をあげて着手するというのは、実際に画期的効果をもたらすことが多い。
中には、『あんたが皇帝にならなくても俺は支持し続けるぜ!』という人まで現れた。
――『あんたが皇帝にならなくても俺は支持し続けるぜ!』
この言葉は、今回立候補した殆どの(おそらく全ての)イレギュラーズたちが言われたことばだった。
彼らは皇帝という地位につかねば国を動かせないわけではない。既に、選挙演説という形で自らの支持者を増やし、国を少なからず動かし始めていたのだ。
そして今日も夜がやってくる。
首都の大通りに並んでいるのはアイドルライブのポスター……ではない。『カーニバルクリエイター』スキャット・セプテットがデザインした専用のポスターだ。
それはアリーナのライブ会場へと続いていた。その証拠に、スキャットの流麗なサインが端に描かれている。
ライブ会場には『正統派アイドル』カナタ・オーシャンルビーが立ち、場をアツアツに盛り上げていた。
「みんなー! 盛り上がってるー!?」
配ったサイリウムスティックを振り回す観客たち。
選挙演説とアイドルライブの垣根を思い切り破壊する演出だが、そもそも鋼鉄帝国に選挙の歴史などない。今やったことが常識となり、歴史を作っていくのだ。
平たくいうと……選挙ライブという歴史の一ページを彼女たちは作っているのだ。
そして会場の全員が前座のコール練習どおりに叫ぶ。
「「「シャッチョサーーーーーン!」」
「楽しんでますかお前らー!」
ドライアイスの煙に包まれ、ステージ下からせり上がりで現れた『正義の社長』崎守ナイト。
「楽しんでますかお前らー! 俺(ORE)が皇帝になったら今日みたいなお祭り騒ぎをガンガンやるぜ! 鋼鉄を華やかなエンタメの国にしよう、俺達の手で!」
彼が歌とダンスと交えて宣言した公約は『シャドーレギオン対策部を結成』や『インフラを整備』にくわえ、こういうものがある。
「意欲のある者をB.R.C社に採用&協力者となって貰い、交易をサポート!
まずは伝承、正義と親交を深め、闘技場をエンタメとして外に発信し国を潤す!」
「シャッチョサーーーーーン!」
応援隊長と化した『灰色模様』グレイガーデンがペンギンの着ぐるみをきてステージ脇でサイリウムを振りまくる。
前座でコールの練習を観客にさせ一体感を作り出した影の功労者である。
「み゛え〜〜〜〜!!社長〜〜!
しゃぢょゔ〜〜〜〜〜〜!!!! ぎえ〜〜ーーーー!!
社長輝いてるよっ! これはきっとステージのライトや社長のギフトのせい。
じゃなきゃこんな…こんな! こんな眩しい訳ないじゃない!!あ゛ーー!」
『オレンジ・ジェット』シトリンに至ってはもはやアイドルライブで感極まったファンのそれである。
「シャッチョ〜〜〜!! しゃちょうしゃちょう! 社〜〜長〜〜!!
涙が止まらないよお! んあ゛ーーーーー!!」
そして次にステージに現れたのは『殉教者』九重ツルギ。
マイクを握り、観客に訴えかける。
「俺は弱い自分を変える為に冒険をはじめました。
そしてこの国の最前線で戦い、この国に芯の強さがあると同時、脆い所もあると知った。
皆さん、俺、特異運命座標。互いを補いに手を差し伸べる気持ちが歯車の様にかみ合えば、きっとより良い未来へ動き出せます。
俺と一緒に強くなりましょう! 鋼鉄の動力炉に火をくべて、栄光への汽笛を鳴らせ!!」
『夜告鳥の幻影』イズルのポーションによってイケてるカンジになったツルギ。
その舞台袖でイズルは満足げに頷いた。
「ツルギさんはいつも全力だから……ちょっと妬けるね。
ふふ、キミの思うように頑張ってくるといい
どのような結果であれ、キミが文字通り身体を張って頑張ってきたのは見てきたからね」
確かに、そうだ。
彼らはもっともなことを述べているが、それだけじゃあない。
実際にその身を賭して戦い、この都市を救ったのだ。
そのことを首都の鋼鉄民たちはよく知っているし、だからこそこうして会場に詰めかけている。
鋼鉄国の夜は、熱狂に包まれた。
そして翌朝。
前日から演説を続けていた『ヒーラー』フィーネのもとには多くの人々が集まっていた。
・バグの研究、調査
・バグの平和利用
・各研究機関への補助
・各国へ調査の要請
これらの公約を掲げる彼女に関心を示したのはもちろんだが、熱心に語り続ける彼女の横をただ通り過ぎるのは勿体ないと多くの者が思ったからだ。
「先の戦争では大きな被害が生まれました。
この戦争の発端にもバグが大きくかかわっております。
バグにより願いが歪められた者…それがダークレギオンなのです」
そう語るフィーネの真摯さに、多くの者が頷いた。
やはり真摯に語ることで人の心に届くのだろう。
その一方では……。
「夢を、見たくないか?」
『雷神の槌』ソール・ヴィングトールがギアバジリカ前の広場(強制的に広場化した何かの跡地)に演説台を作り、集まった人々に語っていた。
「ここには夢がない。
希望がないんだ。
私の見た強い国にはそれがあった。
迷宮、絶海。
夢は人の原動力となる。
この国には想像を絶する資源が未だ埋もれているのだ。
私は、それらの発掘を大いに奨励する!」
冒険を奨励するという姿勢は、血気盛んな鋼鉄民たちの興味を強く引いた。
おお、と歓声を上げる民衆を前にソールは拳を握って見せた。
「皆、私と共に夢を見よう。
未来を見よう!
その手助けを、私は決して惜しまない!」
そんなソールを手助けすべく集まったのが『開けてください』ミミサキたちだった。
エクスギアEX等の観兵式(展示会に近い形のもの)を開き、その珍しさに集まってきた人々をソールのもとへ誘導していく。
『選挙に合わせた求心力向上活動が必要だ』という主張によるものだが、そうは言っても推したい候補者を見せるためだよねという裏の意図をちゃんと汲んだ上でそこそこ偉い立場の人が開いてくれたらしい。
「夢、つまりあの人は皆様がやりたいことを応援する。そう言っているのですよ」
そうしている間に『人形遣い』イデアの応援演説が始まる。
「皆様の夢を後押ししたい、それがあの人の夢。共に夢を歩んでくれる、それがあの人。
誰かに任せるのではなく全員で、素敵な夢を見ましょう」
それに応じて、『魔剣遣い』アーゲンティエールのエクスギアEX『銀魔鋼断』がグッと拳を握り天に掲げて見せた。
その姿は堂々としていて、自らの専用機や戦いによってできた小さな傷を誇っているようにも見えた。
「拙者です! マリ家です!
今日は選挙演説に来てくれてありがとうございます!
選挙に当たって公約を述べさせて頂きます!」
また離れた場所では、『航空海賊虎』夢見・マリ家がマイクに向けて演説を始めていた。
「ただの選挙っていってもちゃんと応援……ってうちの奥さんなにしてるんだ」
『黒翼の守護者』グラシアが振り返ると『黒ノ翼』メレムがスッとサイリウムスティックを渡してきた。
「きゃー、夢見ちゃんがんばれー! 夢見マリ家、夢見マリ家に、清き一票をおねがいしまーす!」
そして、テンションをアゲのアゲにして応援を始める。
グラシアはしばらく黙った後……。
「奥さん、いいかこういう時はサイリウムだけじゃなくて名前入りのウチワも装備しなさい」
「ウチワ!」
そうこうしていると、マリ家の選挙カー(というか馬車)が動き出す。
御者席に座った『アイス・ローズ』アイシスがマイクをとり、道行く人々に呼びかけ始めた。
「皆様夢見・マリ家をどうかよろしくお願いいたします。
彼女が皇帝に選ばれた際には食糧事情の改善と雇用の創出が行われ皆様の生活が今よりもより良い物になることでしょう。
どうか皆様、強く気高き虎である夢見・マリ家様に清き一票をよろしくお願いいたします」
馬車の上に作られた手すりつきの台で手を振るマリ家。彼女を照らすべく『きらめくおねえさん』タントが下の方から鏡と光でぴかぴかとした演出を始める。
(微に入り細を穿つよう考えられた公約も説得力があるけれど……。
わたくしは彼女が、やると決めたら脇目も振らずに一直線、雷の如くただ前に突き進める方だと知っているから。そして何より、恋人を幸せにするためにという原動力があることを知っているから!)
その上を飛行する『竜空』シラス。首からは『乗竜体験、5分無料』と書かれた札を下げている。シラスの存在を知る鋼鉄民が珍しそうにやってくると、アクロバティックな飛行を見せて更に人を集めていく。
(俺の仕事はあくまで人集めだ。大道芸の要領で人を集めて立ち止まらせる。けど……最後に活きるのはやっぱり自分の心意気だぜ?)
心の中でそんなふうに語るシラス。幻想王国にて新世代勇者となった男には、その説得力と貫禄があった。
集まった人々に真摯にうったえるマリ家。
彼女の公約はラドバウのさらなるエンタメ化。
他国との友好関係と貿易の強化。
そして食糧自給アップのための品種改良及び研究。
地域にはテーマパークを建設し雇用を産む。
更には貧困層へのセーフティーネットを構築し教育を強化。加えて現行の問題であるシャドーレギオンの正常化だ。
シャドーレギオンの正常化は多くの(と言うかほぼ全ての)候補者が掲げることだが、やはり細部には方針の違いやそれぞれが持つ成功への道筋というものが見える。
マリ家が示したのは『国民が楽しいと国は元気になる』という法則に基づくものだ。
そしてその真実は、ある意味鋼鉄国民が元から持っているものでもある。
だからこそ、集まった人々は手を叩き、マリ家の考えに賛同する意志を示した。
他者の、それも国という規模で心を動かすことは難しいかもしれない。
だが目の前にあつまった一人二人、もしくは十数人。そんな人々に対して本当の気持ちを語り、そして理解しあうことは難しくはない。
それがこの鋼鉄帝国首都で、歴史上初めて行われることになった。
首都各所で行われた演説は人々の心にとっぷりと沈み、そして明日生きる彼らの行動を少しずつ変えるだろう。それは誰が皇帝に選ばれたとしても、大きく変わることはない。
これほどに『意味のある訴え』は意味のあるものだった。
そして、開票日がやってくる……。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
――鋼鉄皇帝総選挙が終了し、開票日がやってきます!
――気になる結果はTOPで!
GMコメント
●おさらい
ここはROO内の仮想世界ネクスト。
鋼鉄帝国皇帝の座に、今こそイレギュラーズを立たせなければなりません。
他の誰でもなくイレギュラーズとしているのは、彼らは『実質的に死なない』からであります。デスカウントが増えるだけで文字通り殺しても死なない彼らは、皇帝の座を不動のものにすることができるのです。
そしてそんな彼らの中から皇帝を選ぶには、今までと違うやり方をしなければならない……つまり、史上初の『鋼鉄皇帝総選挙』が行われるのです!
■■■プレイング書式■■■
迷子防止のため、プレイングには以下の書式を守るようにしてください。
・一行目:パートタグ
・二行目:グループタグ(または空白行)
・三行目:実際のプレイング内容
書式が守られていない場合はお友達とはぐれたり、やろうとしたことをやり損ねたりすることがあります。くれぐれもご注意ください。
■■■パートタグ■■■
シナリオ内には様々なお楽しみがあります。
ですが描写されるシーンはそのなかの一つに限られますので、どのシーンを描写してほしいかをこのパートタグを使って示してください。
使い方は【】で囲われたタグをプレイング冒頭にコピペするだけでOKです。
(なので、パートタグから外れた部分のプレイングは描写されないことがあります。ご注意ください)
【出馬】
選挙に出馬します。出馬する権利があるのはローレット・イレギュラーズ(のアバター体)のみで、投票権があるのは首都の民だけです。
中には首都に家を持つイレギュラーズもいるかもしれませんが、そういった方は(ちょっとややこしいので)対象外となっています。
プレイングには、『鋼鉄帝国を今後どうして行きたいか』をスピーチ形式で書いて下さい。
主に着目されているのは『民の扱い』『シャドーレギオンはどうするか』『他国との付き合い方』などです。
このほかにインパクトのある公約を掲げるなどしてもいいでしょう。
現在史上初の選挙に鋼鉄首都民は沸きまくっており、出馬した候補者たちも自動的に注目されまくります。なので人を集めたり集まる場所を一生懸命ハシゴするといったプレイングは必要ありません。自動的に人が集まった扱いとなります。
この人の集まり具合や理候補者自身への注目度は、『これまで鋼鉄帝国でクエストを解決した数』や『鋼鉄帝国に貢献した度合い』によって増幅します。
なので鋼鉄系クエストを解決した数が多ければ多いほど有利ですが、それだけが勝敗を分けないのが選挙というものであります。
・おまけ要素
パルスちゃんさんの使用した『ギア・スチールグラードスーパーアリーナ2021』を使って演説することもできます。とっても派手派手な移動ステージです。
これによる特殊な強化効果は今回はナシとします。
【応援】
出馬した仲間を応援することができます。応援演説をしたり、選挙活動を手伝ったりもOKです。
(※ご注意:イレギュラーズは投票権を持ちませんので、あくまで応援のみになります。仮に投票するプレイングがあった場合も無効票扱いとなり、応援者の一員として判定されます。あなたのパッションで仲間の声を届けよう!)
【観光】
現在史上初の選挙に鋼鉄首都は沸きまくっています。
ほとんどカーニバル状態で、祭り屋台や花火があがり皆ウキウキした状態です。
ギアバジリカは現在首都の王城にかるく突き刺さった状態で停止し、各所の修理が行われています。
修理中でもよければ内部を見学したり内部でくつろいだりすることもできるでしょう。
■■■グループタグ■■■
一緒に行動するPCがひとりでもいる場合は【仲良しコンビ】といった具合に二行目にグループタグをつけて共有してください。
この際他のタグと被らないように、相談掲示板で「【○○】というグループで行動します」とコールしておくとよいでしょう。
うっかり被った場合は……恐らく判定時に気づくとは思うのですが、できるだけ被らないようにしてください。
また、グループタグを複数またぐ行動はできません。どこか一つだけにしましょう。
膨大なプレイングを【】タグで一旦自動整理していますので、今回同行者の名前とIDだけを指定していた場合、かえってはぐれやすくなってしまうかもしれませんのでご注意ください。
================================
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
●ROOとは
練達三塔主の『Project:IDEA』の産物で練達ネットワーク上に構築された疑似世界をR.O.O(Rapid Origin Online)と呼びます。
練達の悲願を達成する為、混沌世界の『法則』を研究すべく作られた仮想環境ではありますが、原因不明のエラーにより暴走。情報の自己増殖が発生し、まるでゲームのような世界を構築しています。
R.O.O内の作りは混沌の現実に似ていますが、旅人たちの世界の風景や人物、既に亡き人物が存在する等、世界のルールを部分的に外れた事象も観測されるようです。
練達三塔主より依頼を受けたローレット・イレギュラーズはこの疑似世界で活動するためログイン装置を介してこの世界に介入。
自分専用の『アバター』を作って活動し、閉じ込められた人々の救出や『ゲームクリア』を目指します。
特設ページ:https://rev1.reversion.jp/page/RapidOriginOnline
●フルメタルバトルロア
https://rev1.reversion.jp/page/fullmetalbattleroar
こちらは『鋼鉄内乱フルメタル・バトルロア』のシナリオです。
・ゼシュテリウス軍閥
ヴェルスが皇帝暗殺容疑を物理で晴らすべく組織した軍閥です。
鋼鉄将校ショッケンをはじめとするヴェルス派閥軍人とヴァルフォロメイを筆頭とする教派クラースナヤ・ズヴェズダーが一緒になって組織した軍閥で、移動要塞ギアバジリカを拠点とし様々な軍閥と戦います。
Tweet