シナリオ詳細
<Scheinen Nacht2019>シャイネンナハトにはシャケを食え!!!!
オープニング
●シャケネンナハト
「ア゛アアアッ!!!! あのチキンやマジかよ! 昨日から並んだのに1バケツも買えねえ!」
ここは鉄帝の片隅。ラサ寄りの地方。
サンタ帽子を被って荒れ狂うウルフこと『凶頭』ハウザー・ヤークがいた。
時はシャイネンナハト。世のみんながモミの木になんかキラキラしたもんつけたり七面鳥だか鶏だか食ったりイルミをネーションしてカップルがいちゃこらする日である。
そんな日にハウザーが荒れ狂っていれば誰も近寄らないって言うかこの人が怒ってる時はみんな遠巻きに見てるのがフツーである。誰だって回転中のミキサーに手を突っ込みたいとか思わない。
が、そこへ。
「シチメンチョウ! ウリキレ! オレ、ハラヘッタ! ウホホウッホ! ウホアアアアアアア!」
大地を震撼させながら猛烈にドラミングするゴリラ。『野生解放』コンバルグ・コングが現れた。
「うるせえ俺も腹減ってんだよ! 腹減ってイライラしてんだよォ!」
「ウホアアアアアア! ホアアアアアアアアアアアアアァッ!!」
空腹は人をいらつかせる。
酒と女と戦いが大好きなハウザーと、戦い以外に興味がないコングが、『チキン食べれなくていらつく!』というただ一点のみで互いに喧嘩を売り合った。
まわりで見ていたラサの傭兵団やら鉄帝の闘技場関係者やらがヤバイヨヤバイヨって言い始めた、そのとき。
「おらメリクリィ!(輝かんばかりの、この夜に!)」
間からにょきっとスイカがはえた。
もとい、出亀炉 スイカ(p3n000098)が両手を広げて割り込んだ。
「なんだおめーらクリスマス(シャイネンナハト)だってのにチキンの1バケツも買えなかったのかぁ? 先月から予約しとかねーからそういうことになるんだよ」
「うるせー! 俺は今食いたくなったんだよ! 今ッ!!」
「ウホホウッホ! ウホホウッホ!!」
両サイドの獣から吠えられるスイカちゃん。常人なら遺言書とかかく場面だが、スイカちゃんはノープロノープロって言いながら手招きした。
「チキンがないからなんだってんだ。
クリスマスにはシャケを食え! アタシの地元じゃみんなそうしてるぜ!!」
そうして連れてこられたのが鉄帝西部にはしる大きな川であった。
冬の川とかそうそう来ないが、ハウザーとコング、そしてチキン食えなかったイレギュラーズたちがごっそりと川辺に集まっている。
「ここを流れるシャケ・ネンナハトはシャケの一種で旬が普通より二ヶ月遅いのが特徴だ。
つまり今が旬! 今この川でシャケをとって、その場で食おうぜ! アタシの地元じゃみんなやってるぜ!」
「うほ……」
「シャケか……」
みんなも知っての通りシャケはバリバリ美味いことで知られる川魚である。
特にこの辺の川に生息するシャケ・ネンナハトは身体が丈夫で身がしっかりしておりもとからほんのり塩味がついているという特徴をもつ。
ご想像いただきたい。
ぷりっとしたおおきなシャケ(サーモン)の切り身。
炭火でじっくり焼いた時のあの香りとじゅじゅうっという音。
うっすら焦げ目のついたまさしくサーモンピンクの身を箸でほぐした瞬間にたつ湯気。
口に含んだ途端に広がる豊かな風味とほんのりとした塩味。
ああもうだめ今すぐ白米持ってきて。あと味噌汁。
「ぐおおおおああああ!!」
「ウホホオオオオオオウ!」
シャケの旨さを思い出して軽く狂うハウザーとコング。もはや二人はでっかい獣であった。飢えた獣であった。
「アタシたちは今から川に飛び込んでシャケとってくるからな!
おまえ……あっ、そうおまえ! 料理頼めるか!?
そっちのオマエは食う専門? かまわねーよシャイネンナハトだ! アタシの実家じゃ毎年いる!
それじゃあいくぜー! メリクリィー!」
「「ウオオオオオオオオ!!」」
そう、みんなちょっと忘れてるかもしれないが。
12月の川に、スイカちゃんたちは飛び込んだ。
- <Scheinen Nacht2019>シャイネンナハトにはシャケを食え!!!!完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別イベント
- 難易度VERYEASY
- 冒険終了日時2020年01月10日 22時25分
- 参加人数47/100人
- 相談7日
- 参加費50RC
参加者 : 47 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(47人)
リプレイ
●クリスマスにはシャケをとれ!!
「「ウホッホウッホ!!」」
八人のゴリラが冬の川へと飛び込んでいった。
ごめんねいきなり脳を破壊して。Q.U.U.A.、フラン・ヴィラネル、ソリッド=M=スターク、ジル・チタニイット、リディア・ヴァイス・フォーマルハウト、ワーブ・シートン、ワモン・C・デルモンテ、コンバルグ・コングの八人いや八ゴリラが川へ一斉にダイブしたかと思うとパワーと筋力とSTRONGを駆使してシャケをぐわんぐわんゲットしていく光景をご想像いただきたい。
「ウホホウホッホウホ!ウホウホウホ!
ウホウホウッホホサモパウホ!ごりきゅーちゃんウホウホッホホ!(>ヮ<)」
「ウホホ!ウホホホ!ウホホホホ!!
ウホ!ウホホホァ!ふんぬ!ホアアアアアアアアア!」
「極寒の中、冷たい川に身を投じる……フ、ヘヘ……いったいどれ程の寒気が感じられるのか、楽し――いや、シャケのため仕方なくだぜ!!……ハァハウホォ"ォ"ォ"オ"ォ"ォ"オ"オ"オ"ォ"ォ"ォ"!?」
「ウホホワッス!ウワキャホワホワウッホッス!?
ホワウホウホホイ、ウホホホドラミングウッホホイッス!
ウホ、ウホホホイホホホ、ウホホイウホホホッス……」
「逃げないで大人しく獲られるウホアアアアッ! 寒ウホアアアアッ!」
「おいら達クマの取り方で行くんですよぅ」
「オイラはアザラウホッ!ウッホウホ!
オイラはゴリラ!ウホッホー!
ウホッホー!ウホッ!ウホッ!」
この会話からも八ゴリラが楽しく健やかにウホウホしてるさまがありありと想像できるよねごめんね脳を破壊して。
「……いや怖っ……えっ……」
早速脳を破壊されたヴィクトール=エルステッド=アラステアが川を二度見しつつ、自身はシャケをとるマシーンとなっていた。
(鮭よりもバナナが夢に出てきそうなのです……ゴリラ、ゴリラ、鮭、ゴリラ、バナナ、ゴリラ……)
「――――」
そんな風景をよそに、ナハトラーベが川の一片の黒羽となって水面を飛び抜け、仲間やゴリラたちがはねたシャケをかっさらっては川辺の籠に落としていく。
「ハウザー!オレとどっちが多くシャケを獲れるか勝負しよう!」
「勝負だと!? 下らねえ――が、負けねえ!」
「シャケを食卓にシュウゥゥゥゥゥト!!!」
「オラアアアア!」
回収を仲間に任せつつイグナート・エゴロヴィチ・レスキンとハウザーが流れてくるシャケを蹴りつける形でゲットしていった。
彼らなんか普通に冬の川に飛び込んでるけど過酷耐性とゴリラ力で耐えているだけのでよい子はマネしないでね。
その一方で、皇 雛乃と燕黒 姫喬。
「雛ちゃん大丈夫見てるだけでいいからね。あったかくしてるのよーちょっと待ってねー、えーと……」
「ふわっ…とってもあったかい」
姫喬はマフラーその他で雛乃をぬくぬくにしつつ、部下(一般サメヤクザたち)を呼び寄せて川に飛び込ませた。
「あ、あの…私も何かお手伝いできます!」
「あっ雛ちゃんだめよ寒いよほーらぬくぬくしよねー。
――オラァんお前ら自分を冬眠前の熊だと思え! 終わったら焚き火と鮭の汁物出すからなぁーッ!!」
燕黒一家のサメヤクザたち(最近地味に大事続き)が酷使されてる横で、エイヴァン=フルブス=グラキオールとタツミ・ロック・ストレージは川の一部に網をはって魚を追い込ませていた。
「熊といえば鮭! ……俺は肉派なんだよな。
漁なら定置網あたりがオーソドックスだ。そこまでいらないかもしれないがな」
「丁度よく追い込み係(サメとゴリラと犬)がいるから、網かけて回収するだけでいいわこれ」
取り過ぎないように網を回収しとこうな、と言いながら両端から網を押さえる二人。
その上流側ではレッド・ミハリル・アストルフォーンとアルヴァ=ラドスラフが仲良くシャケをとっていた。
「鮭の捕獲一緒にがんばろうっす!ほらアルヴァさんこのスクール水着というの着て頑張ってみるっす!」
「鮭の捕獲ですか……。え?川に飛び込んで?今の時期の川に飛び込んだら……」
「アルヴァさん、漢の見せ時っす!ほら、そこに鮭いるっすよ!」
「仕方がないですね、ボクも男です。見せてあげましょう、寒中水泳を」
といった具合にアルヴァだけ飛び込んでアルヴァだけ寒さと水流にやられて網にかかるまでの安定したコンボ。
「大丈夫っすか?」
「しぬ……」
「なんか無理にやらせてしまってごめんなさいっす」
救出された彼らの横で、リコシェットとカルネがのーんびり釣りを楽しんでいた。
「カルネは、釣りってしたことあるか?」
「実は初めてなんだ。一緒にできてうれしいよ」
にっこり笑うカルネ。リコシェットも笑って、釣り竿の握り方やひき方を教えていった。
「おねーちゃん!真冬の川だよ!サーモン食べたいけど風邪ひいちゃう!」
「さ、流石に寒いのぅ…普通に入っとる者も居るから、てっきり温かい水なんじゃろと…」
桜坂 結乃と枢木 華鈴も飛び込もうかどうか迷っていたが……。
「おねーちゃんが入るなら、ボクも入るよっ」
「いや、流石に結乃にまで辛い思いをさせるわけには…」
案の定川の水は冷たさ過ぎるので、二人は悩んだ結果……。
「そうじゃ、他の人の為に火を焚くのじゃ」
「じゃあタオルとか貰ってきて、皆のお手伝いするね!」
といった具合に出てきた人たちを暖めるべく動き出したのだった。
●クリスマスにはシャケを焼け!
「や、焼いたり、煮たりしても美味しいですが、私はこれです」
できあがったたき火にそのまま便乗する形で、アルマ・サンデリアは中華鍋と蒸篭を日の上にくみ上げていった。
「お、お待たせしました。『シャケとカボチャの蒸篭蒸し』ですー」
鮭の切り身に薄切りカボチャを敷き詰めて蒸すという、神みたいな食いもんができあがった。こんなん美味しいにきまってるやつじゃん。
「こういう時はチキンだと思っていたけれど、ふふふ、斬新ね!」
ライアー=L=フィサリスもそれにあわせる形でご飯を炊いて、鍋からおひつに移していった。
「まずはご飯。日本人、って感じでしょう?
マヨネーズで和えて、サンドイッチにしても美味しそうですわ。ああ、パスタなども良いですわね」
そうして用意された鮭とご飯。いやもう鮭とご飯があるだけで大体人生は潤うらしいが、レイリ―=シュタインとエレンシア=ウォルハリア=レスティーユもそんな潤いを得るべく川辺に並べられた丸太のベンチに腰掛けた。
「この席は空いているかな?」
「ん?ああ、空いてるぜ。適当に座んなよ」
ありがとう、と言ってから相手が初対面だと分かったレイリーは、小さく会釈のようなジェスチャーをした。
「私はレイリーシュタインという。あなたの名前を聞かせてもらえないだろうか?」
「おう、あたしはエレンシア。エレンシア=ウォルハリア=レスティーユだ。呼び難かったら適当に略してくれていいぜ」
「だったら、エレンシア殿で良いかな?今夜はよろしく」
そうこうしている間に料理はどんどん続く。
なにせ大量に確保された鮭である。いろんな形で調理しなくちゃあもったいない。
ミシャ・コレシピ・ミライとチャロロ・コレシピ・アシタ、あらためサークル【あたため隊】は石狩鍋、クリームシチューを作って手作りのウッドテーブルへと並べていく。
「火が通るまでの間は鍋の火にあたってられるし
食べて内側からも温まってもらいましょう
あ、スープに酒粕がたっぷり入ってるから未成年はダメかしら…」
「シャイネンナハトってなんとなく洋風のイメージがあるからオイラは洋風でいくな。ほらビューティー今日無意味に入水したんだろ?」
大人に鍋をふるまっていくミシャの横で、チャロロが描かれてないところでずぶ濡れになっていたビューティーにシチューをふるまっていた。
「今日の鮭会場はここですか」
ぶおーんと音を立ててやってくるアルプス・ローダー。
引き連れた料理猛者たちとずらりと並んでポーズをとると――。
「「シャケざんまい――それ!」」
お決まりのポーズを一旦とってみた。わかるひとだけわかってくれ。
「僕が作るのは『鮭とば』。
シャケ・ネンナハトは既に塩味が付いているので身を冬の風に晒すだけで完成となります」
とか言いながら鮭をマルシン(運搬性能があがりそうなアクセサリー)にぶら下げてものすげースピードで走り回り始めるアルプスローダー。
できあがった鮭とばを、銀城 黒羽はもくもくと食べていた。
(モノを食べる時はね
誰にも邪魔されず
自由で
なんというか救われてなきゃあダメなんだ
独りで静かで豊かで)
脳内で流れる黒羽ナレーション。
そんな彼にさらなる鮭を供給すべく、ジュルナット・ウィウストが流れるような三枚おろしからの串通しで鮭の塩焼きを作っていく。
「森暮らしを続けて3桁程、この手に迷いは宿らんのサ!」
塩焼きの鮭とか絶対うまいじゃん。とか言ってると黒鴉 拓哉がイタマエ衣装を着込んでスシを握り始めた。ある意味一番グループタグにあったことをしている。
「へいお客さん!何握りやしょーか…ってヤツっすね!
ご飯良し!お酢良し!水…冷たいっす!」
握られたスシを美味しそうに楽しむ伊佐波 コウと日車・迅。
「こちらでは和風と言うのだったか。
混ぜご飯やちらし寿司などは、安定の美味さだな」
「料理自慢の皆さんが作る鮭料理。楽しみましょうね、伊佐波殿!」
二人は幻想王国にきてやたらとパン食ばかりに触れてきたようで、混沌主要国って大体パン食ってるのではと思い始めた……ようだが、案外米食文化と芋食文化も普通にあったりするものである。ていうか雰囲気のわりに案外ライスが普及していた。迅たちの里とは品種が異なるやもしれないが。
「他にはどんな料理が?」
「鮭のちゃんちゃん焼き!」
エル・ウッドランドが調理を終えたいろんな料理を抱えて突撃してきた。
「シャイネンナハトはケーキが普通だけど、冬鮭も美味しい時期だよね! 特にちゃんちゃん焼きはご飯に合うよ!」
「たしかに」
和風どころか北海道の郷土料理じゃんと思ったけど、肉じゃがからディストピアめしまで何でもあるのが混沌である。どう作っても大体同じような栄養になるらしく、このへんがとっても混沌らしかった。
「シャイネンナハトにシャケ……アリだと、思います」
羊耳をぴこぴこさせて振り返るメイメイ・ルー。
「輝かんばかりの、このシャケに…。いただき、ます…!
ちゃんちゃん焼きにシンプルな塩鮭…白いごはんが溶けるように消えていきます…おいしい」
「米と聞いて」
混沌米『夜さり恋』と『高級天然海塩』を両手に抱えてヌウって現れたゴリョウ・クートン。
ある意味今日一番輝いていたオークである。
そんな彼が繰り出したのは、コレ!
鮭の炊き込みご飯である。
「一杯目はそのまま、二杯目はいくらを乗せて海鮮親子丼、三杯目はお茶漬けってのがお勧めだ!」
「美味しいにきまってる」
こんな具合で美味しいご飯が大量に並ぶ集会場。
捕獲作業はもう大体終わったらしく、すっかり宴会ムードになっていた。
あったかいねって言いながらたき火にあたり、それぞれ持ってきたご飯を食べるマルク・シリング、スティア・エイル・ヴァークライト、サクラ。
ちなみに持ち寄ったご飯はスモークサーモン、ホイル焼き、いくら丼である。
「え?スティアスペシャル?興味あるから試してみようかな。じゃあ、お願いするね」
「りょーかーい! いくらをドバーッといっぱい乗せちゃうよ。いいところでストップって言ってね」
て言いながらスティアがボウル一杯のいくらをボウルごと逆さにした。
かけ放題の店だってここまでやらないよってくらいご飯に盛られるイクラ。
「かけすぎじゃあ?」
「つぎはサクラちゃん!」
「私はほどほどで良いんだけど…聞いてる?あっ…聞いてないね…? あぁぁぁぁ…」
だいぶ楽しいことになってきた鮭パーティピーポー。
「クリスマスって鮭を食うもんなんか? まぁ良いか、なんでも作ってやる。リクエストは?」
「はい。ではお手並み拝見させて頂きますね。鮭ですと、定番はムニエルでしょうか」
「むにえる……?」
持ってきた料理本をえーとと言いながら開いていく哀坂 信政。
ゆうてまぶしの行程に特徴がある焼き魚である。クラリーチェ・カヴァッツァがどこか楽しそうにお皿の準備やらを手伝うかたわら、今から形にしてやるとばかりに信政は腕まくりをした。
「ほう、むにえるを作のか。丁度よい、一緒にやるか。
野菜やら色々持って来たからの!
勿論ちゃんとうちで採れた米もじゃ!」
「いいね。今日は鮭と共に君の所で作ったお米をご馳走してくれるって聞いてきたけど……。ふふふ、楽しみだなぁ!」
両手に野菜籠、頭上に鶏。秋田 瑞穂がクリスティアン=リクセト=エードルンドとともにやってくる。
豊穣の神だけあって料理の手際もよい瑞穂がうまいことむにえってる横で、クリスティアンが岩塩をそっと掲げて見せた。
「仕上げは任せて。塩と共に煌めきを振りかける…名付けてプリンス☆ソルトシャワーさ!」
すげえ高さから塩をふりまくるクリスティアン。風が吹いてほぼ全部顔にいく瑞穂。
「うむ相変わらずの――目が!?」
そこへやってくるソフィリア・ラングレイと秋月 誠吾。
「美味しいお魚が食べ放題と聞いたのです!」
「旨いものにありつけるのは嬉しい限りだが…。この世界ではクリスマスに鮭なのか?」
「んー…美味しいものが食べられるのなら、うちは問題無いのです」
「『こういう日にはこういう謂れがあって、これを食べる』…みたいな…まぁいいか。色々あるな…」
「世界の数だけ、美味しい物も色々ありそうなのです…これとか美味しそうなのです!」
「いつかお前さんとこの世界の料理も食べてみたいもんだ…。っと、こっちも旨そうだな」
二人仲良く、目についた料理を片っ端から試していた。
そんな二人の前で実演調理をしてみせる彼岸会 無量。
「刃物の取り扱いは得意ですので」
すげえ早さで魚をさばいてから酢和えにしていく。
「これは前菜に。……まりねというらしいですね。
主菜は石狩鍋にしましょう。味噌を使うとは言え出汁はしっかりと……おや?」
石狩鍋を作ろうかと鍋場に言ってみたところ、すでに鬼桜 雪之丞と仙狸厄狩 汰磨羈がどどんと大きな鍋を用意していた。
「では始めようか、雪。石で狩な鍋の時間だ」
「はい。始めましょう。形は違えど、鍋。ですね」
「私が捌き、雪がことこと煮込む。完璧なフォーメーションだ」
といった具合にうまいこと連係プレーで鍋を作り、できあがったものを小さなお椀にとって口をつける雪之丞。
「うん。美味しいです。鮭の風味が、しっかり出ていますね」
「……雪。私も味見させて貰えないか? そこの大き目の鮭辺りを、是非とも」
「汰磨羈様もどうぞ。仕上がっていますよ」
できあがった料理が次々とテーブルに運ばれ、持ち寄られた酒やら米やら野菜やらがメインをいろどっていく。
パーティーはみんながおなかいっぱいになるまで続き、そして冷たくも優しい夜はふけていくのだった。
シャケネンナハト! この輝かんばかりの銀鮭に!
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
シャケネンナハト! この輝かんばかりの銀鮭に!
GMコメント
メリクリィ!!
シャケ食わねえか!?
このシナリオでは『シャケを捕る』『シャケを料理する』『シャケを食う』ができます。
といっても描写されるのは1PCにつき1パートまでなので、自分の描写パート選択とプレイングにはご注意ください。
■パート選択とグループタグ
当シナリオでのプレイングには自分の登場パートを一行目に、グループタグを二行目に記載してください
(単独行動の場合は二行目にタグのかわりに空白行を入れてください)
●パート
【捕獲】【調理】【実食】の三つのうちからコピペして使ってください。
・【捕獲】
川に飛び込んで鮭を捕獲します。
みんなが食べる分があればいいので、電流や毒を流したり爆撃したりする過剰な漁法はとらないようにしましょう。
12月の川ってしぬほど寒いので、『過酷耐性』とか『風邪を引かない』とかあると便利です。
なお凍気耐性で寒さ自体はスルーできないものとします(BSじゃないので)。
・【調理】
鮭を調理します。焼いてよし茹でてよし寿司刺身にしてもよし。
お好きな料理を作ってみてください。おなかがすきますね。
お酒やご飯など鮭以外の持ち込みもこのパートの担当になります。
・【実食】
鮭を食べます。みんなが作ってくれた鮭をめっちゃ食べましょう。
おなかがすきますね!!!!
●グループタグ
一緒に行動したいPCがいるならグループタグを二行目に書いてください。
たとえ二人行動でもタグで済ませましょう。相手PCのIDやフルネームでも認識できないことはないですが、タグのほうが短いのでお勧めです。
例【シャケざんまい】
■NPCの登場
スイカ、ハウザー、コング、その他黒筆墨汁の担当するNPC(ビューティー、カルネ、グッドクルーザー、その他ステシはないけど来そうなNPC)が、呼ぶと割と出てきます。
描写両はからむPCが多ければ多いほど増えます。
Tweet