PandoraPartyProject
Closed Emerald Ⅲ
――それは『ピエロ』であった。
場所は――どこであろうか。木々が映っており、その彼方にはファルカウが見えている。
翡翠の中。しかし首都からは少し離れた所……と言った所だろうか。その地にてピエロは――
「ぜーはー……つ、疲れた……あーおほんおほん!!
さぁ良い子の皆さんこんにちは! クエストどうでしたかー! いえーい!」
息切れしていた。
……バグNPCでも疲れる事があるのか、それともそれは只の『道化』らしい仕草というだけなのか――さてその辺りは分からないが、わざわざ画面の一部をハックしたのは悪戯というだけの話でもないだろう。『何か嫌な予感がする――』誰かがそう思ったと同時。
「はー……この結果、随分とやってくれましたねぇ。
私としてはこの国が滅茶苦茶になってくれるぐらいが丁度良かったんですが……ムキッ――!!
ま、プレイヤーの皆様の健闘の結果では仕方ありませんね――ここは大人しく拍手タイムと行きますが。
――でも『悪足掻き』はさせて頂くとしましょうかね」
ピエロが指を鳴らす。小気味よい音を立て、しかしそれは。
「はい、ご注目――!! 皆さん、この戦いの中で何度もサクラメントを経由した人がいらっしゃいますね?
その人たちの一部をハッキングさせていただきました!! リストはこちら!!」
新たに『ログアウトが出来なくなった者達』のリストであった――
『1:ルフラン・アントルメ(p3x006816)
2:神様(p3x000808)
3:リュティス(p3x007926)
4:ダリウス(p3x007978)
5:イデア(p3x008017)』
『こんな所ですかねぇ! ちなみにロックしてる中も含めての最多は9回のきうりん……またアンタ死に過ぎでしょ! 何回死んでんのホントに、メッ!!』
そこに映し出されたのは今回の特殊クエストでデスカウントを受けた数が多い中――かつ。
今までにログアウトロックを受けた事がない人物達。
その他、クエストの中で強い干渉を受けた者もログアウト機能がロックされている者がいるかもしれない……
「くっ――まさかこのタイミングで干渉をしてくるとはな。いやむしろこれが本命だったのか?」
画面を眺める佐伯 操(p3n000225)は口元を押さえながら状況の確認に努めていた。
今まで<神異>などでもログアウト解放権利を獲得した者はいたが……敵も敵で更なるロックを仕掛けてきた訳だ。
こういった手段を取れるのもマザーの機能不全が影響しているかもしれない。
つまりは奴らの権限が拡大している可能性だ……
とはいえ奴らにとってイレギュラーズがクエストを成功させる事に利益は無いはずだ。
バグ状態にあるNPC達それぞれが何を考えているかはともかく、自らの目的の為に各国で行動を起こしているのは間違いない。つまり<Closed Emerald>による翡翠の破壊活動を阻止した事は間違いなく奴ら――いや『ピエロ』にとっての最善を頓挫させているのだ。
そうだ。故にこそ奴も自分で『悪足掻き』と言っていた。
翡翠での活動が上手く行かなかったから、せめてもの反撃として――イレギュラーズをロックした。
「道化め。くだらん真似を……!」
『さぁロックされた人は大変ですねぇ――ま、そろそろハデスちゃんも動くらしいですしぃ、また皆様とお会いできる日もそー遠くない事でしょう! その日にまたご壮健の皆様にお会いできることを楽しみにしておりますよ――ていう訳で、バイバーイ!!』
瞬間。画面が途切れる――ピエロが打ち切ったのか。
数秒後には再び画面は正常に戻るばかり、だ。
……さて。マザーの不調に加え、これほどバグNPC達の動きが活発化しているとは……
「奴らとの決着も――近いのかもしれんな」
※<Closed Emerald>の戦況報告が届いています――!!
これまでの再現性東京 / R.O.O
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ネクスト世界の敵が判明しました!
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- オンネリネンの子供達が動きを見せています
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