PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<Closed Emerald>黒砂の竜

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 其れは、怒りに包まれていた。
 其れは、何故こんな目に合ったのかもわからずにいた。
 森林を護り、人々に大切に崇められ、ともに共存していたはずだ。
 しかし、その関係が崩れた。
 何者かが、『その関係を崩した』のだ。

 ――赦サナイ。

 人には聞き取れない甲高い『声』が鳴れば、呼応するように『声』が重なる。

 ――赦サナイ!
 ――赦サナイ、赦サナイ! ヒトが憎イ!
 ――ヒトハ悪! 森ニハ不要!

 害為す存在(もの)は、排除されなくてはならない。


 R.O.OがVersion 3.0にアップデートし、『翡翠』方面のサクラメントが一斉に停止するイベントが発生した。
 同時期に翡翠の国境線が封鎖され、翡翠は鎖国状態となった。元より排他的な面の強い翡翠ではあるが、それにしても唐突である。
 何か異常事態が翡翠内部で発生したのではないか――と調査に乗り出した結果、自然を荒らしている『余所者』がいるが為に、翡翠は排他主義を強めている事が解った。
 『余所者』が自然を荒らた結果、周辺を無差別に攻撃する『大樹の嘆き』という存在が発生し、翡翠に住まう民たちは『余所者』を入れない政策に出たのだ。
 しかし、調査を進める内にその『余所者』とはバグによるNPC達であることが判明した。
 度々イレギュラーズたちの前に姿を現していた『ピエロ』と――『パラディーゾ』。
 彼らが一斉に翡翠各地に存在する『大樹』を攻撃し始めた事により『大樹の嘆き』という魔物の様な精霊の様な存在がこれまでになく活性化していたのだが、翡翠の民が知る筈もない。イレギュラーズたちもピエロたちも、外からきた『余所者』だ。
 そこで、一部の穏健派たる者達は翡翠内部に辿り着いたイレギュラーズに依頼をした。
 ――『大樹の嘆きを発生させている危険人物達を追い出してほしい』と。

 その矢先、その流れをシステムが汲んだのか、停止されていた翡翠各地のサクラメントが解放された。
 早速翡翠へと向かい大自然の中を歩いていたイレギュラーズの視界に突如飛びこんできたのは――。

『この先の村で『大樹の嘆き』が発生しています。
 大樹の嘆きを倒し、村を護りましょう。
       ――緊急クエスト・Closed Emerald』

 緊急クエストのウィンドウだ。
 どこからか焦げたような香りが漂ってくる。イレギュラーズたちは、森林内を素早く駆けた。
 視界を占有する木々がひらける。森林内にある村と、村から立ち上がる煙。人々の悲鳴と怒声。暴れまわるナニカ。
「ッ!」
 息を飲んだ 『赤龍』リュカ・ファブニル(p3x007268)は、その一瞬で状況を正しく判断した。幾度か、翡翠内で暴れる精霊に遭遇してきたからだ。
 必要なのは人々の保護と救助、そして暴れまわる花の精めいたナニカ――『大樹の嘆き』の討伐だ。翡翠の民が協力的ではない者が多いことを知っていても、それでも救わないという選択は無かった。英雄譚で描かれる英雄たちはいつだって勇猛果敢に危機へと立ち上がり、人々を救ってきているのだから。
 一斉に動き出すイレギュラーズたち。逃げ惑う人々。崩れる家屋に、暴れる『大樹の嘆き』
 隙無く視線を巡らせた、その時。
 とある家屋の屋根に、違和感を覚えた。

 それはノイズめいた黒砂を纏っていた。
 薄暗い森林内の村の中に、潜むように。
 それは、壊される村と逃げ惑う人々を『観察していた』。

 気付いたリュカは『紅剣クリムゾンファング』を構える。十中八九、こんな時にのんびりと屋根から人々を見下ろしている者など、碌なものではない。
「おっと、気付かれたか」
 何処か馴染みのある声で、屋根の上の人物――男が、そう口にした。
「相手をしてあげるんスか、アニキ」
 黒砂の影から、ひょこりと幼い顔が覗く。褐色肌に白髪の、14・15ほどの愛らしい少女だ。
「すぐに戻る予定だったが――気が変わった。イヅナ」
「はいッス、アニキ!」
「アンタたち、何者だ」
 問いかける声に、くつりと笑みが重なり。
 ――黒砂が散り、男の姿が顕になる。
「――ッ!?」
 リュカの瞳が驚愕に見開かれる。そこに居たのは――『自分自身』。
「お前に紹介なんざいらないだろうが――俺は『天国篇第九天 原動天の徒』リュカ」
「アッシは『天国篇第五天 火星天の徒』イヅナ、ッス!」
 家屋の屋根上で男が――『リュカ』が好戦的な笑みを浮かべた。
 少しくらい楽しませてくれよな、と。

GMコメント

 ごきげんよう、イレギュラーズの皆さん。壱花と申します。
 翡翠から全体シナリオをお送りします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はCです。
 情報精度は低めで、不測の事態が起きる可能性があります。

●成功条件
 『大樹の嘆き』の撃破

●シナリオについて
 大自然の中に存在する翡翠の村落に『大樹の嘆き』が発生しました。
 村には村民が30名程居り、大変混乱しています。村が襲われ、どこに逃げればいいのかも解っていない状況です。村民たちはイレギュラーズを見ると「『外の者』たちのせいで」という悪感情を向けてくる者が多くいます。しかし、過激派もいれば、穏健派もいます。イレギュラーズが善い姿勢を見せ続ければ、いずれは翡翠の民たちも解ってくれる日が来るはずです。
 『大樹の嘆き』を撃破し、村民を護りましょう。

●フィールド
 時間帯は日が傾いて来た頃。森の中なのもあって薄暗いですが、視界の確保は出来ます。
 夕餉の準備をしていた家からは火の手が上がっているのでしょう、焦げたような煙たい香りが満ちています。

●敵
 大樹の嘆きは全てを無差別に攻撃します。
 翡翠に住まう人も村も、イレギュラーズもパラディーゾも、そこにあるもの全てです。

・『大樹の嘆き』×5体
 大樹の嘆き、悲しみ、それによる怒りと言った感情から発生した存在。
 大樹に美しく開いた花は怒りの重さで地に落ちました。元は愛らしい花の精霊の形をしていたのかもしれませんが、怨嗟に塗れ、黒く変色し、泥のような毒素を撒き散らしています。
 村の自警隊等のある程度の妨害があったとしても、5体いれば余裕で村を滅ぼせます。
 倒すまで、更地にする勢いで暴れ続けることでしょう。
 『嘆きの悲鳴』超域:耳を塞ぎたくなるような甲高い声を上げます。
 『悲しみの粉』超域:麻痺させ、全てを腐らせる毒の粉をばら撒きます。
 『怒りの毒針』中扇:地面から毒々しい棘の生えた根のような物が現れ、串刺しにします。

・『パラディーゾ』原動天 リュカ
 行方不明となったリュカ・ファブニル(p3x007268)さんと同じ姿をしていますが、本人ではありません。
 騒ぎを起こしている元凶です。村の様子を少し見てから帰ろうと思っていた所、思ったより早くイレギュラーズが来ました。イレギュラーズが活躍しては大樹の嘆きを止められてしまいます。なので、邪魔をすることにしました。
 とても強いです。現時点では『様子見』なので本気で相手はしてきません。目的は足止めです。『リュカ』の相手をしているイレギュラーズが(死亡して)居なくなる、あるいはある程度の時間経過で帰る気でいます。
 基本的には本物のリュカさんと戦闘スタイルは変わりませんが、技の威力やエフェクトが異なり、リュカさんが使えない技も使います。尚、使用する技の【不殺】は【必殺】になっているようです。
 ※リュカさん(本物)が参加している場合、リュカさんは『リュカ』と相対しているところから始まります。

・『パラディーゾ』火星天 イヅナ
 『リュカ』をアニキと慕っている褐色肌の少女。バグNPC。
 BS効果を受けにくく、チョロチョロと動き回ります。主な武器はダガー。二刀流です。
 好戦的な性格ですが、アニキの命令が第一。アニキ間違えも起こしません。
 暇になると大樹の嘆きと戦っているイレギュラーズの妨害に行くよう、『リュカ』に命じられます。

●重要な備考『デスカウント』
 R.O.Oシナリオにおいては『死亡』判定が容易に行われます。
『死亡』した場合もキャラクターはロストせず、アバターのステータスシートに『デスカウント』が追加される形となります。
 現時点においてアバターではないキャラクターに影響はありません。

※サクラメントからの復活
 村に入ったので、村の中にあるサクラメントが使用できるようになっています。

●重要な備考
 <Closed Emerald>には敵側から『トロフィー』の救出チャンスが与えられています。
 <Closed Emerald>ではその達成度に応じて一定数のキャラクターが『デスカウントの少ない順』から解放されます。
 但し、<Closed Emerald>ではデスカウント値(及びその他事由)等により、更なるログアウト不能が生じる可能性がありますのでご注意下さい。

●『パラディーゾ』イベント
 <Closed Emerald>でパラディーゾが介入してきている事により、全体で特殊イベントが発生しています。
 <Closed Emerald>で『トロフィー』の救出チャンスとしてMVPを獲得したキャラクターに特殊な判定が生じます。
 MVPを獲得したキャラクターはR.O.O3.0においてログアウト不可能になったキャラクター一名を指定して開放する事が可能です。
 指定は個別にメールを送付しますが、決定は相談の上でも独断でも構いません。(尚、自分でも構いません)
 但し、当シナリオではデスカウント値(及びその他事由)等により、更なるログアウト不能が生じる可能性がありますのでご注意下さい。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • <Closed Emerald>黒砂の竜完了
  • GM名壱花
  • 種別EX
  • 難易度HARD
  • 冒険終了日時2021年11月10日 22時35分
  • 参加人数10/10人
  • 相談6日
  • 参加費150RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

ルチアナ(p3x000291)
聖女
トリス・ラクトアイス(p3x000883)
オン・ステージ
ファン・ドルド(p3x005073)
仮想ファンドマネージャ
ルフラン・アントルメ(p3x006816)
決死の優花
リュカ・ファブニル(p3x007268)
運命砕
沙月(p3x007273)
月下美人
にゃこらす(p3x007576)
怪異狩り
ベネディクト・ファブニル(p3x008160)
災禍の竜血
ひめにゃこ(p3x008456)
勧善懲悪超絶美少女姫天使
アズハ(p3x009471)
青き調和

リプレイ

●大樹の嘆き、悲しみの悲鳴
 ――赦サナイ。
 甲高い声が、鳴るように響く。混乱に混乱が重なり、村民たちは両耳を抑えて膝を着いた。
 精神的な疲弊が酷く、一度膝を着いたらもう、立ち上がる気力が失われていた。頭の片隅には『立たなくては』『逃げなくては』『仲間を守って』『子どもたちは』と言葉がいくつも浮き上がってくるのに、身体は動いてくれない。池の濁りきった水に水泡が湧き出ては消えるみたいに、思考は浮かんではパチリパチリと消えていく。
 硬い地面に罅が入り、何かが突き破って来ようとしているのが解る。
 けれど、今襲われんとしている彼には逃げる手立てなんて――。
「諦めるな! あなたたちは俺たちが救うから!」
 地に膝を着いたままだった村民の身体が浮いた。驚きに見開かれた瞳に映るのは、青い髪。鋼の腕に抱かれ宙に浮き、景色が素早く流れていた。
 飛行した『アルコ空団“路を聴く者”』アズハ(p3x009471)に救われた村民だが、地から突き出た毒々しい棘の生えた根は真っ直ぐに村民とアズハへと伸びていく。
「――ッ、届かせはしない!」
 通る声とともに土煙が上がり、根がボロリと崩れた。
 アズハたちと根の間に滑り込んだ『大樹の嘆きを知りし者』ベネディクト・ファブニル(p3x008160)が、決して触れぬように留意し、竜の爪の様なオーラで毒々しい棘の生えた根を打ち砕いたのだ!
「立てる者は立て! 走れる者は走って逃げろ! 俺たちのことは信じなくていい。手の届く『仲間』たちに手を貸して逃げろ!」
 ベネディクトとは少し離れたところで根の毒針から村民をかばった『バケネコ』にゃこらす(p3x007576)が、背を向けたまま村民へと告げる。ジリ……と後ずさった村民は必死にコクコクと頷くが、動けない。
 逃げろ、逃げないと。それは解っている。
 しかし、竦む身体を叱咤して逃げ出したとして、『どこへ』逃げれば良いのだろうか。
 森林深くに住まうこの翡翠の民たちは、森が全てで、大樹が大切で、森林に囲まれた村で暮らしいている。その大樹から溢れ出た大樹の嘆きに安全地帯であるはずの村を襲われた彼等には、明確な逃げ場がない。森に逃げ込めば獣や新手の大樹の嘆きに襲われるかもしれない。大切にしていたはずの大樹が、森林が、襲ってきている――その恐怖は計り知れるものではない。
「ここにいたら危ないわ。真っすぐあっちに走って逃げて頂戴」
「けど……」
 どこへ逃げたって一緒だ。絶望に染まった瞳が『聖女』ルチアナ(p3x000291)を見上げてくる。
 ルチアナは元気づけるように彼の手を強く握り、「大丈夫よ」と自信に溢れた声で告げた。
「この場所の混乱を発生させた要因は私たちが取り除くわ。被害の少ないところへ逃げていて頂戴。必ず戻ってこられるようにするから」
 翡翠の人々は『余所者』への反抗心が強い。命の危機にあっても「お前たちのせいじゃないか!」と謗る者も多い。実際、眼前の村民は口にしてはいないが――少し離れた場所でそう口にしている民もいる。反発している村民からすれば、『元凶が何を言っている』『助ける振りをして、その間に村に何かするのでは?』『こいつらを見張っておかねばならない』……という思考にどうしても陥ってしまい、疑心は疑心を呼び、更に思考を凝り固まらせる。
 厳しい状況だ。けれどそれがルチアナを諦めさせる要因にはならない。
(ルアナだったらきっと――)
『それを何とかしてこそイレギュラーズだもん!』
 そう言って立ち向かっていくのだろう。困っている人たちの前に立って、率先して救って、戦って。いくら傷ついたって、最後に良かったと笑うために戦うのだ。
「さあ、こちらへ。先に避難している方たちが待っていますよ」
 まだ被害のない安全な方角へと『月下美人』沙月(p3x007273)が手を引き、家族や仲間たちを安心させてあげてくださいと誘導していく。
 大樹の嘆きがそれを許すわけもない。――が、大樹の嘆きの前に立つにゃこらすとベネディクト、そして『仮想ファンドマネージャ』ファン・ドルド(p3x005073)がそれをさせない。
 旋風虎徹で二体の大樹の嘆きの動きを阻害したファンが、牽制しつつ言葉を投げる。
「アレは我々が引き受けます。皆さんは迅速に安全圏まで避難してください。その方が、我々も全力で戦える」
「さあ早く、今のうちに……!」
「立てる? 怪我してる? これならどうかな?」
 毒を浴びたり怪我をして動けずにいる人たちには、トリス・ラクトアイス(p3x000883)が率先して回復スキルを使用する。怪我を癒やし、何度も大丈夫だよと伝え、アウェーであっても国民的アイドルらしく笑顔を絶やさずに。
 けれど。
「みんな、騙されるな! こいつらは余所者だぞ!」
「そうだ! こいつらのせいで大樹さまがお怒りになったのだ!」
 一人が声を荒らげれば、反発したい者たちが勢いづく。
 自分たちの命が危険に曝されている状態なのに、「余所者の手は借りない」と突っぱねる。
 しかし、差し出される救いの手を素直に握る人々ばかりではないことも、織り込み済みでイレギュラーズたちは此処へ来ている。外の者として憎まれようとも、それでも助けられる者達が居るのなら、救う。目の前に救える命があって、救える術を持つ腕と戦える身体がイレギュラーズたちにはあるのだから。
「貴方達の、私たちに対する警戒心や疑念疑惑は抱いて当然よ。見たこともない乱入者の言うことを信用できないのは、貴方達の用心深さは大切な物よ」
「言いたい事があるのならばあとで引き受けても良い、だから自分達の命を大事にしてくれ。俺達は──大樹の嘆きを止める!」
 ルチアナは真っ直ぐな気持ちで静かに告げ、ベネディクトは多くの者が聞こえるようにと声を張り上げた。
「命はひとつしかありません。その命を守れるのはあなた自身。私達はやれることをします。あなたはあなた自身で判断なさってください」
 反抗している人に時間を割いても無駄だ。沙月を始めとしたイレギュラーズにはやるべきことが多くある。村民の避難は率先して行ってくれているルチアナやトリスに任せ、毅然とした態度で言いおくと、沙月はアズハとともに大樹の嘆きを抑えている仲間たちの元へと駆けていく。

 遠く離れた所から、仲間たちの声が風に乗って届く。
 パラディーゾというバグ要素が含まれる不明な存在――しかし確実に元凶と思われる相手を『赤龍』リュカ・ファブニル(p3x007268)を信じて託した仲間たちは、村内の各地でやるべきことをやっているのだろう。
 リュカと瓜二つの男――『リュカ』は、風の匂いを嗅ぐように大樹の嘆きたちが暴れている方角へと顔を向けていた。大樹の嘆きの元へ駆けていったイレギュラーズたちの戦力を考えているのだろう。元よりイレギュラーズたちは駆けつけてくるとは思っていたが、早々に片をつけられて被害が少なすぎ、事件を起こした元凶としては『面白くない』。
 その場に残ったのは三名。リュカと、少女がふたり。いくら『様子見』だとしても戦力が足りていないような気はするが、まあいい。手応えが無ければ大樹の嘆きの元に向かったイレギュラーズたちの妨害をしにいけばいいのだ。『リュカ』は楽しげに口の端を上げ、リュカを見下ろした。
「俺のニセモンは良いとしてお前誰だよ。イヅナ? 知らねえぞ」
 依然屋根の上に佇む男から視線を離さずにリュカが告げれば、傍らの少女が「アッシ?」と自身を指差して首を傾げる。
「そんなの当たり前ッスよ。アッシだってアンタなんて知らないんスから」
 キツくこちらを睨みながらも『勧善懲悪超絶美少女姫天使』ひめにゃこ(p3x008456)によってピンクのリボンを結び着けられているリュカを見て、イヅナは頬を膨らませる。
「これで完璧☆」
「……アニキと同じ顔して、そーいうの許さないで欲しいッス」
 アニキは硬派なのだから、と唇を突き出すイヅナは不満げだ。……リュカもきっと喜んで結ばれている訳ではないのだろうが、『リュカ』なら許さない。
 そのイヅナの頭を『リュカ』がポンっと叩けば、不満は何処かへ飛んだのかパッと明るい表情で『リュカ』を見上げる。
「アイツは俺の獲物だ。お前は他のふたりで遊べ」
「はいッス、アニキ!」
 歳も近そうだし、遊び相手には丁度いいだろ?
 喉奥で笑った『リュカ』が黒砂を引き連れて音もなく屋根から飛び降り、リュカの前へと立つ。続いたイヅナは空中でくるんっと回転し、豹のようなしなやかさでひめにゃこと『大樹の嘆きを知りし者』ルフラン・アントルメ(p3x006816)の前へ降り立った。
「おっと、可愛子ちゃんはひめたちの相手になってくれるんですね!」
「あたしたちと遊んでくれるの? ……けど、あなたみたいなお子様が相手になるかなー?」
 わざと挑発するような事を口にしたルフランは、すぐに大きな杖を構えた。
 からかう笑みを見せるが、正直なところ、ルフランは怒っていた。パラディーゾが事件を起こして大樹を傷つけていることも、パラディーゾがリュカの姿を真似していることも、全部。大樹の嘆きの悲しげな声を聞けば心がぎゅっと締め付けられ、偽物の『リュカ』を見れば怒りで頭がカッと熱くなる。甘いものが好きなのに、全然甘くない感情がそこにはあった。
「しかしアレの妹分ですか……あんなガサツで粗野な男のどこかいいんです!?」
「アニキはそんなのじゃないッスよ? 理知的でかっこよくて、漢の中の漢って感じで」
 腰の後ろからダガーを二本抜いたイヅナが地を蹴った。
 真っ直ぐに駆け、ルフランの脇を抜け、ひめにゃこへと迫る。
「……アッチの『アニキのそっくりさん』はそーなんスか?」
 逆に挑発し返すような笑みを浮かべて斬りつけると、同時にその身はバク宙で宙をくるくると飛び、音もなく低い姿勢で着地する。
「あーあ、偽物リュカさんがいいなんて見る目ないなー! まだまだお子様だからかなー?」
 えいっと杖を振って生み出されたまぁるい光を躱したイヅナに、間髪入れずにニャコニウム……という特殊なエネルギーで編まれたビームが放たれる。ダガーでいなすイヅナは少しはムッとしているのか頬を膨らませるが、怒りに任せて飛びかかる事はしなかった。
 イヅナが本気を出せば、ふたりを殺すことは然程難しくはない。けれど『リュカ』は『遊べ』と言ったのだ。それは『本気を出すな』と言う命令であり、『情報を与えるな』と言う意味である。
 だからグッと怒りを飲み込んで、ダガーを振るう。
「アンタたちだって見る目がないッスよ! アッシはアニキが連れ歩いてくれて嬉しいッス!」
「あんな男に従わされて嬉しいなんて変わってますね! ひめはむしろ従わせてます!」
「えっ、そうなの?」
「ええ……」
 ひめにゃこの何処か嬉々とした言葉にルフランは驚き、イヅナはドン引いた顔をした。
「アニキのそっくりさんって、そういう趣味なんスか……?」
 女三人寄れば姦しい。
 リュカにとって、どうにも聞き捨てならない言葉が飛び交っている。
 流石にピクリと頬を引きつらせたリュカは、『リュカ』に提案する。
「………………少し移動してもいいか?」
「ああ。折角の手合わせだ、お前も楽しめるようにしろ」
 元々味方も村人も巻き込まない場所へと誘導するつもりではあったが、流石にあの言い合いを側で聞き続けているのはお互いにとってもよくない気がした。
 ルフランたち三名から視認は出来るが声が遠くなるくらいの距離を置き、さて、と改めて眼前の男を見る。頭の天辺から爪先まで、自身と変わらぬ姿。違うところと言えば、ノイズめいた黒砂がある点だろうか。
 バグである以上、そして名乗った位からして、性能は『リュカ』の方が上だろう。
 しかし、それがどうした。そんなことは問題ではない。
 だからと言って背中を見せて逃げるなんてダサい真似をするという選択肢はリュカにはないし、強敵であるほど燃える性質(たち)だ。
 射抜くように見つめ、不遜な笑みで言ってやる。
「よぉ、俺。どんな気分なんだ? 他人のニセモンに生まれた存在っつーのはよ」
「然程何とも思わんな。お前と俺は別物だろう?」
 リュカが向けた笑みに、『リュカ』が同じ笑みを返す。
 姿形は一緒だが、性格まではそうとは限らない。
 リュカは多くの場合他人を『アンタ』と呼ぶが、『リュカ』は名乗りの時から『お前』とだけ口にしている。
「まあ姿形は貰ったからな……『パパ』とでも呼んでやろうか?」
「ハ、気味悪すぎて笑えねえ」
「そろそろ始めるか。初手はお前にくれてやる」
 精々楽しませてくれと笑う『リュカ』に、試してやるよとリュカが笑う。
 ――お前がタダのニセモンか、戦うに値する男なのかをな!

●黒竜と赤龍と嘆きの果て
 ――――――――――――!!
「ッく……!」
 耳をつんざくような甲高い声に、にゃこらすの耳がぺたんと伏せた。その音は頭の奥を痺れさせる。耳を塞ぎたくなるような超高音だが、戦闘中である以上簡単に両手で耳を塞ぐわけにもいかず、ベネディクトも唇を噛み締め眉を顰めている。
「その甲高い声をやめて頂きたいですね。少々……いえ、かなり耳障りです」
 少し離れた位置で共鳴するように鳴いた大樹の嘆きへ長曽祢虎徹を振るったファンは、ひとり離れた場所に居た。村を陥落させに来ている大樹の嘆きが纏まって動くことはありえない。ひとがそうするように、村を攻め落とすのなら村のあちらこちらに散らばり、各場所で被害を広げている。
 そう言った理由もあり、ファンは先刻麻痺と呪縛を付与した二体はそのまま仲間たちへと任せ、ひとり遠方へと足を伸ばしていた。レンジは広く、且つレンジ補正を受けないファンは攻撃位置に融通が効き、そして現実とは違い識別が出来ないR.O.Oと言うゲーム世界では離れていたほうが動きやすい。
 建物等の障害物が無ければ敵も味方も視界に入ってもっと良いのだが――村の中なので其処は仕方がない。
「大丈夫です、あなた方に向かわせはしません!」
 混乱する村民たちの避難誘導をしながら、ルチアナが遠方からスキル1で気を引いた。強い怒りを向けさせる事は叶っていないが、村民へ攻撃を向けないようにするくらいには充分だ。
 ファンもルチアナも、致死毒により体力がじわじわと削られていく。しかし彼等はR.O.Oという特殊な環境下での『死』を恐れてはいない。幸いサクラメントも然程遠くはない状況だ。ファンに至っては自身のHPが削れれば削れるほど復讐によって長曽祢虎徹が冴え渡る。
 ――チャン。瞬時に閃かせた長曽祢虎徹の鍔が鳴った。
 大樹の嘆きの一体を斬り伏せたファンは汗と血を拭い、顔を上げて彼方へと視線を向ける。
 さて、あちらの首尾は如何でしょうか。
 勿論、仲間たちの無事を信じている。こうして此処に余計な茶々が入らないことが、リュカたちが頑張っている証なのだから。

「――イヅナ」
「あっ! アニキはこっちに来ちゃ駄目ッス!」
 リュカを仕留めて暇になった『リュカ』が『遊び相手』を欲したが、イヅナがごめんなさいッスと謝りながら拒否をした。命令なら従うが、そうじゃないならこのまま戦いたい。乙女には譲れない戦いがあるのだ。
「はいはい」
 力説に興味が失せたのか、『リュカ』はリュカを大人しく待つ。あの性分だ、リスポーンして大樹の嘆き側に向かうとは考えにくい。
「流石にやるな。ハリボテじゃねえようで安心したぜ」
 思っていたとおり直ぐに駆け戻ってきたリュカを見付けた『リュカ』は楽しげな顔をする。振るわれる攻撃に同じ技を返し、赤と黒が幾度も交差した。
「やっぱりアニキが一番かっこいいッス」
「わかってないなー、確かにリュカさんはすっごくかっこいいしアニキって慕うのもわかるけど。本物の方がずっとかっこいいの!」
(……本物のリュカさんは、人を護るし、自然だって、傷付けないもん)
 チラリと向けた視線の先では、同じ姿が交わっては離れてと繰り返している。
「本物とか関係ないッスよ……って、わぷ!」
 斬りつけた攻撃が跳ね返り、後ろに飛び退きながら傷を擦る。
 加減はしているとは言え、積み重なればイヅナの体力は削られていく。殆どの攻撃をルフランが受けているためひめにゃこの復讐はそこまで驚異とはなっていないが、正直ルフランとの相性があまり良くない。
 一度仕留めておくか悩むイヅナだが、イレギュラーズたちは仕留めてもサクラメントからすぐに戻ってくる。
「考え事ですか? そんなんじゃひめたちに押し負けますよ!」
 乙女たちの攻防は続く。

 ガラガラと音がした。――正しくはもっと形容し難い音だが、トリスの耳に届いた音を言葉にするならその形が一番近い。
 見遣れば先刻からずっと黒煙の上がっていた家が崩れたところだった。黒い塊の前で立ち尽くす村民へと「怪我はない?」と声を掛けに行く。
 避難指示を大人しく聞いてくれる人たちはあらかた離れてくれている。率先して村民たちを避難させようとして、自身が怪我をして動けなくなってしまった者をトリスが回復させたのも大きかった。『余所者』の声には耳を貸さなくとも、普段から村で貢献している者の言葉になら耳を傾けてくれる。ひとまずの逃げる方角しか指示出来てはいないが、きっと彼等が状況を判断して動いてくれることだろう。
(リュカ君たちは――)
 パラディーゾもリュカも、此方へ来てはいない。
 視界内で立ち尽くしている人も居ない事を確認し、トリスは大樹の嘆きを抑えてくれていた仲間の元へと戻った。
「よぉし、みんな。今日のライブも中盤だよ。最後まで張り切っていこう!」
 遠くからギターを鳴らして歌を届けてはいたけれど、やっぱり声援を贈るなら近くから!
 トリスは歌って踊れる国民的アイドル。元気づけるのは十八番!
 ギュインとギターをかき鳴らし、にゃこらすの傷を癒やし歌う。
「村人たちは大丈夫そうか?」
「うん。下がってもらったし自警団っぽい人たちの怪我を治したから、ちゃんと逃げてくれているはずだよ」
 イレギュラーズたちへ反抗的な態度を取っていた者たちも、彼等の動きを見ていつの間にか下がっている。少しは信頼関係が築けているといいんだけどなと笑ったにゃこらすが毒針からトリスを守る。
「此方も大丈夫そうです」
 大樹の嘆きはあちらこちらに散らばっているため、イレギュラーズたちは移動して倒していかねばならない。トリスとルチアナが専任して駆け回ってくれていたため取り残されている村民は少ないが、全ていないと言う訳ではない。
 動けない人を抱き上げて避難させ終えて戻ってきた沙月がそのまま流れるように無月を繰り出す。舞うような流麗な『堂前式格闘術・壱乃型』。その一撃とアズハの一撃を受け、大樹の嘆きの一体が沈んだ。
「翡翠は今が正念場だ。この村も必ず護りきってみせる……!」

「そろそろいい頃合いか」
 大樹の嘆きとの戦闘音と村民たちの混乱は未だ続いている。『リュカ』たちパラディーゾが三名のイレギュラーズを足止めしていなければ、決着はとうについていたことだろう。
 リュカの体力ゲージをほんの僅かに残し、『リュカ』の姿は一瞬黒砂の中に『消えた』。
 ひめにゃことルフランと言い合うイヅナの真後ろに現れると、ヒョイとその首根っこを掴んだ。
「おい、イヅナ。帰るぞ」
「アニキは……、あッ! アニキ!」
 イヅナは目を丸くして『リュカ』を見、元気に満面の笑みではいッス! と頷くとダガーをしまい『リュカ』の腰布の裾を握る。
「……次に会う時までに自分を見つけてきやがれ『リュカ・ファブニル』」
「俺は俺だ。それ以上でもそれ以下でもない。それじゃあまたな、『パパ』」
「次に会うまでにアニキのいいところを十は考えておくといいッス!」
「今だって十より多く言えちゃうよ!」
「ひめは二十でも言えますけど!?」
「……言わんでいい」
 ため息と共に黒砂が膨らみ、『リュカ』とひめにゃこたちにべーっと舌を出すイヅナを覆う。
 吹き荒れ巨大な黒いドラゴンの姿となった黒砂は『何もない空間』を鋭い爪で切り裂くとたちまちその姿は、ザザ、と霞むように消えていく。
「くっそ……とどめくらい刺していけよな……」
「リュカさん!」
「リュカ先輩!」
 駆け寄ろうとするふたりに手で「来ないでいい、先に行け」と示して、リュカは紅剣を握る。
 ルフランはリュカを回復させようとするだろう。それこそ『リュカ』の思い通りだ。殺しきらないことで相手側に足手まといを作る、よくある戦略だ。
 リュカの意思を汲んでルフランとひめにゃこが背を向ける。
(お前の筋書き通りにはならねえよ)
 回復で仲間を疲弊させる気はない。
 R.O.Oの世界では、プレイヤーの命は軽い。特に未帰還者たちのは。
 デスカウントがひとつ増えるくらい、今更どうと言うことでもない。
 リュカは紅剣を握りしめ、自刃してサクラメントへと戻るのだった。

 大樹の嘆きたちは、泣いている。
「自分が傷つけられて、怖い、悲しい、当たり前だ。だから君の怒りは正当な物だろう、だがそれでも……君の傍に居た隣人達まで傷つけさせる訳にはいかない!」
 ベネディクトが声を張った。傷ついて垂れた頬の血を拳で拭い、視線は大樹の嘆きから少しも逸らさない。
 ベネディクトは村人だけが大事な訳ではない。大樹だって大事だし、嘆く彼等の気持ちも精霊疎通で胸に痛いほどに伝わってくる。防衛機能として働く彼等を倒さねばならないのも心が痛いが――それでも。それでもだ。彼等を止めねばならない。幾度か戦った経験から、それだけが彼等を鎮める手立てなのだと解っているから。
 どれだけ痛みを感じようとも、己が信じる騎士道のため、ベネディクトは大樹の嘆きの前に立ち続けた。
「すまない、待たせたな」
「兄上!」
 聞こえた声に、思わずベネディクトの声が跳ねた。
 サクラメントから戻ったリュカが加わり、駆けてきたひめにゃことルフランも仲間と合流する。
 ルチアナは前髪に覆われていない左目で、チラと彼を見る。彼の中にどんな感情が渦巻いているかはわからない。けれど――。
(『私』もいつかきっと、ルアナと対決する日が来る)
 そう、遠くない未来に。
 自分との対決。そうなった場合、果たして残るのはどちらなのだろうか。
(リュカさんのパラディーゾ、か)
 戻ってきたリュカの姿を見て、アズハも思う。
 アズハにも、アズハの姿をしたパラディーゾが居る。彼等が勝手な行動をする以上、元となったアズハやリュカに火の粉が降りかかるのは避けられない。
「少々手こずりましたが、二体仕留めましたよ」
 ファンも仲間たちの元へと戻ってきて、残りの大樹の嘆きは二体。
 対するイレギュラーズたちは全員が揃った。
「それじゃ、まぁ。ちゃっちゃっと終わらせて不平不満でも聞いてやろうぜ」
「ちゃんと無事でいてくれるかどうかも確認したいですしね」
「さあ、ラストステージだよ!」
「――アン、ドゥ、トロワで、元気になぁれ!」
 にゃこらすとアズハが抑え、トリスが歌い、ルフランが林檎の形をした優しい光を掲げ、沙月が距離を詰める。ファンとリュカたちが合流し、辺りに気を配るべき村民たちの姿はない。火力が足りれば既に消耗している大樹の嘆きを倒しきるのもすぐだ。
 ひめにゃこがニャコニウムビームを放ち、ベネディクトが竜爪連舞の連撃を叩き込めば――残り一体。
「敵の企てを台無しにする瞬間が一番心躍りますね」
 ファンが長曽祢虎徹を閃かせ、そして――。
「これで終わりだ……!」
 リュカが渾身の赤龍の一撃を打ち込んで、最後の一体を仕留めた。
 そうしてイレギュラーズたちの活躍により、村を襲撃した大樹の嘆きの全てを討伐することが叶った。

 明るいポップアップがクエストクリアを告げている。
 しかし、イレギュラーズたちの眼前は、そう明るいものではない。
「わあ……」
 村の状況としては、かなり悲惨だ。
 倒壊した家屋、汚染された土壌、倒壊は免れていても無傷な建物が少なく、大樹の嘆きによる爪痕は大きい。
 けれど。
「みんな無事だって」
 村民たちの間を回って被害状況を聞いて来たトリスが、満面の笑みを浮かべた。頑張りましたのピースも添えて。
 全ての人が協力的じゃない状況下でありながらもイレギュラーズたちはパラディーゾと大樹の嘆きを相手にし、村民たちをひとりも死なせず護りきったのだ。その分時間がかかり、目に見える被害が大きい上にデスカウントも回ってしまったが、ひとの命よりも大切なものはない。
「少しは信用して頂けるようになったでしょうか……?」
「よし、言いたいことがあれば言っていいぞ。吐き出したほうが楽になることもあるだろ」
 行えることは、行動で示した。
 少しでも翡翠の民たちとの信頼関係が進んだことを願いながら、イレギュラーズたちは人々に声を掛けていく。
 いつの日か疑いが晴れ、共に歩める日を願って。

成否

成功

MVP

トリス・ラクトアイス(p3x000883)
オン・ステージ

状態異常

ファン・ドルド(p3x005073)[死亡]
仮想ファンドマネージャ
ルフラン・アントルメ(p3x006816)[死亡]
決死の優花
リュカ・ファブニル(p3x007268)[死亡×3]
運命砕
ベネディクト・ファブニル(p3x008160)[死亡]
災禍の竜血
ひめにゃこ(p3x008456)[死亡]
勧善懲悪超絶美少女姫天使
アズハ(p3x009471)[死亡]
青き調和

あとがき

シナリオへのご参加、ありがとうございました。

皆さんのお陰でとある翡翠の村落の壊滅を防げました。
強敵の登場、避難活動、大樹の嘆き……とやらねばならないことが盛りだくさんでしたが、皆さんのひとつひとつの行動や強い思いが良い結果へと繋がりました。
おつかれさまでした、イレギュラーズ。

PAGETOPPAGEBOTTOM