PandoraPartyProject

ギルドスレッド

美少女道場

【RP】5月某日、豊穣山中にて。

5月某日、豊穣。
麓の村で一泊した後に早朝から山に入る事となった。
途中までは村の者が拓いた山道を辿り、その次は細く草が倒れたけもの道を辿る。
山中は緑色濃く、日差しの眩しさに反して空気はしっとりとして冷えていた。
人里とは違う草の匂い、否、堆積した腐葉土の匂いか。踏み締めるごとに強く香っては人の生存圏から離れた事を主張する。

知らぬものからすれば、無軌道にけもの道を辿っている様に見えるかもしれない。
その実、等間隔に植えられた食用になる樹木、辻の積み石等、自然の中に溶け込む様に残された人工物を頼りに進んでいるのだ。
導こうとしているのは人の世の浅瀬に作られた貯蔵庫。昨晩泊まった村の隠し沢だ。

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(いつの間にか手元の事はそっちのけで藍色の双眸がじっと、そちらの横顔を見ている。
 見つめているというよりは、風景と同じように眺めているという風情の方が強い)
(せせらぎに糸を垂らす様は、不慣れな様子が見えるものの……
 やはり、黙っていれば見た目の良い少年である。
 葉脈が透通るような肌色と、陽の光に溶けてしまいそうな青い装い、面倒くさs…
 ………もとい、物憂げに瞬く金の瞳が、自然の中にあれば際立つ人工物のように主張する。)





(ふつと、空の魚籠に手を伸ばそうとしたところで、視線に気づいた。)


どうした。
なんかついてるか。
(口を開けばやはり不遜さを含んだ言葉遣いで尋ねる。)
ううん。不思議だなと思って見ていた。

お前も分かっていると思うが、これは言い訳なんだ。
一人になりたいと言うと皆に心配されるから、釣りだとか修行だとか言い訳をして山中に籠っているだけで。

(俯くと肩から豊かな黒髪がこぼれた。陽光を浴びて僅かに青く透き通っている)

お前と一緒に登れば一人にはなれないから、少し違うなと思っていたし、やはり趣味とは少し違う気がして、そればかり悩んでいたのだが……。
それほど一人の時と心持が変わらないなと思って。
はぁ????

そりゃあボクほど美しく聡明で、器量も心も大きい少年と一緒にいてだぞ。
至福の時にならねえはずはねえだろ???????
……と、いうのはさておいてだな。
面倒くせえな。どこまで言ってやるべきかな。
言わなくていい。自分で考える。
何か言ってしまえば、吾はお前が言った内容を答えにしてしまうぞ。
あーそう。そう。
くっそ生意気だなお前。
喜べ、下手糞から生意気に格上げしてやる。
見ていた理由を言っただけだ。

……お前が。お前が言ったんだろ。自分で考えろって。
じゃあ仕方ないではないか。自分で考えて答えを出さねば、せめてもの誠実さすらないではないか。
だから誉め言葉だつってんだろ。喜べよ。
そしてその調子で思索に没頭すりゃいいんだよ。
そうすりゃボクが面倒な言葉を用意する手間も省けるしさ。

(空の魚籠に手を突っ込むと、中から程よく冷えた洋酒のボトルがでてきたので、コルクを咥えて引っこ抜いてラッパで飲み始めた。)
……やったー……?

(片手を中途半端に振り上げてたどたどしく喜んだ。
 0.1秒後にはこれじゃねーなって顔になっていたが)
よし。
(毎度のことながらこの容姿で、片手に酒瓶ラッパ飲み……という色々噛み合わない取り合わせと、不遜さでそう言い切ると。
 垂らした糸にぐいぐいと引っ張られてそちらに集中する。)
よしでいいのか。

(元々見目麗しい少女たちが焚火を囲んで酒を酌み交わす事が日常的に行われていた世界の出であるので、一般的にちぐはぐに見える美少年の行いに特に突っ込んだことは無かった。
 若干アルコール中毒の気を感じる事ばかりが時々心配になる)

(かかった様子にタモを片手に持ち上げて補助に入る姿勢になる)
ボクがよしって言ってるから、いいに、きまっ 重っっっ。
無理に引っ張るな。緩めてから引っ張るを繰り返せ。

(ただならぬ様子に自分の道具を置けば、後ろから抱くようにして其方の釣竿を掴みにかかる。

 掴んだなら、こうだ、と言う様にピンと張った糸の様子を確認しながら前後に「しゃくる」。
 地面を釣り上げたなら糸は緩んだり張ったりを繰り返すはずだ。逆に魚に引っ張られているのなら糸は緩まない)
(添えられるままに竿をしゃくれば、糸は固く張りきったまま、その先端は奥へと流れようとしている。魚にしては些か重く、強い力に、思わず「こういう趣向か!?」と口走る。)
趣向で釣れる魚がえらべるものか。
……お前の細腕で釣り上げられるようなのしか居ないと思っていたのだが。

(ここは人の手が入っているとはいえ半分以上は野生の地である。
 先ほどまで釣っていた魚は村人が放し、繁殖させた種だろう。この沢の中で最も多く生息している魚に違いない。
 しかし、元からいる魚も存在するに違いないのだ。これもその一つだろう。握る手に力が入る。

 頭の中でここまで引きの強い魚の種類を幾つか上げながら、角度を変えては引っ張り、そして流すを繰り返す。無理に引っ張れば竿か糸が負けてしまう事は予想できた。)

長期戦になるな、これは。
だろうな!くそがっ!
こういう引き運ばかり良くて腹が立つっ!

(言われた通り、自分の細腕では竿を掴むのが精いっぱいである。
 時折飛沫を上げる糸の先端を恨めしそうに睨めば、緑に揺らめく大きな影を確かに見た。
 なるほどデカい魚だ。だがここまで生きがいいといっそ憎たらしい。
 水場に引っ張り込むほどの力など、ヒッパカンパスでもあるまい………いや)

……グリンディロー(河童、水妖)か!?
(あんな鮮やかな緑の魚がいたものかと内心首を捻っていたものの、考え違いにはたと目を見開いた。
悪戯か、それともこちらを取って食うつもりなのかは知らないが……)

ふうん。美少年、こっから射線通る?
あんっ!?
お前こんな時に呑気なこと聞いてんじゃねえぞっ!!
通るに決まってんだろそんなもんっ!屁でもねえよっ!!
こっちは任せて早く撃て。
向こうが何を考えているか分からんが乗ってやる義理もない。
…あとでキモいだなんだと抜かすなよ。

(…契約魔術の最も良き点は、借りる力によっては「狙いすます」のは己でなくともよい点だ。
 自分以外の誰かが攻撃を行うなら、照準を合わせるのもそいつの役目に違いないからだ。
 故に、気を付けるべきは出力。過不足なく最適な代償で望む力を出すための繊細さ。)

『獲れ』。

(竿から手を放して集中にかける時間はわずか2秒。
 慎重に切り落としたリソースを魔性に預け、助力を希う。)

(直後、陰から伸びるのは真黒な大きな人の腕。
 唸る獣の口が付いたそれは、胴回りだけでも人1人分の大きさを持っている。
 それはネコ科動物のごとき俊敏さでもって、蛇がのたうつように伸び、瞬く間もなく泡立つ水面を叩き伏せた。)



(竿先の震えが止んでも、それはそこにいたままだった。
 水中の水妖を、雁字搦めに巻き締めている。
 腕一本分とも思えるような指先で獲物を抉り、牙を突き立てて………

 ……そして突然にそれの姿が掻き消える。
 支払ったリソース相応の働きを終えたのだ。)
(遅れて、食いちぎられた魚が浮かんだ。針がかかっている。)

(水妖のあおい血が、足跡になって沢に線を引く。真直ぐ対岸へ向かって。)
(水妖を抑えつつも召喚された影の獣とも言うべき異形に視線を動かした。
 死霊騎士と負の色彩ではない。見たことは無いが記憶を対価にする魔性……でもないだろう。
 ぬめる様な闇色の人の特徴を持つケダモノ。
 知性を感じない所を見るに契約した魔性の部下、といった所だろうか。言葉で弄せぬ相手に取引を持ち掛けるとは思えない)

そいつは初めて見たな。

(軽くなった竿の糸を巻いて食いちぎられた魚を水の中に捨て)

さて

(対岸に向かって飛んだ)
(どれだけ沢が深かろうと、対岸では距離が近すぎる。いまこの美少女は「飛べる」のだから。
 低く、水面を駆けるように飛べば対岸の瀬に身を隠そうとした水妖と視線が合う。)

(鳥の狩りを見ているような光景だろう。
 違うのは、一気に沈み、水中から引きずり上げられた所を空中でついばまれている所か。
 拳が、脚が、見た目の繊細さに似合わぬ重い一撃を乱れ撃つ。

 それは速さだけの技ではない。
 過去の動作、結果を呼び出すという体術の枠を超え魔法の域に突入した技術である。
 お陰で深く観察出来ればできるほど、打撃音の回数が、跳ね飛ぶ犠牲者の体の方向が矛盾する)
(沢の一部が青く染まり、水が流れる場所と凝る場所がよくわかる)
お(前が知らなくてもいい手合いだ………という前に、既に動かれていた。)


……そんじょそこらの奴が食らえばああなるわな。
(ガワはいいかもしれないが、やってることは猛獣のそれだ。
 度を越した瞬発力と、その初速を維持し続ける出鱈目なバネと、それを生かすための戦闘技術が)

うわ、増えてる。きも。
(前言撤回。猛獣でもあんなえげつないよくわかんない真似しない。)

(普段はあれをやられる側ではあるが、こうしてみると対岸の火事を見ている気楽さである。)
きもくない。清楚。

(何かよくわからないモノの頭らしき部分を掴んでそちら側に投げ寄越し)

美少年、これ食べられる?
おうおうおうおうおうおう...
(べちゃりという飛沫を嫌って後ずさる、後ずさる。)

いや、知るかよ。
グリンディローを食う話なんて聞いたことねえよ。
骨に薬効があるという話も噂程度には聞くが…ボクは加工とかしねえぞ?
じゃあゴミか。追わんでもよかったかもな。

(汚れた、と青く染まった指先を水で洗った。
 何時ものセーラー服についた返り血は生地に吸い込まれるようにして消えて、シミ一つない白さを保っている)

しかし、運があるのかないのか。
何度かこの辺は来たことがあるが、ああいう類のに遭遇したのは初めてだ。
常日頃から、人が入らない頃を狙って入ってきていたところにかちあったか。
それとも子供だけで来たと見てちょっかいかけて来たか、とか。
……あまり認めたくないのはボクが弱そうに見えたから、とか。
その辺りじゃないのか。
子供?
ああ、そうか。カオスシード準拠だと我々は幼く見えるか。
……ふん、お前に初見殺しされる程度では見逃したとて先は長くなかったろうな。
そこら辺の認識も薄いんかお前。
どうせ死にはしねーのは確かだったろうが。

死体は…埋めとくのも面倒だな。
どっか適当な場所に放り捨てとくか。
薄いも何も、そうそう子ども扱いなど受ける事もあるまい?

そこら辺の茂みにでも投げ込んでおけば獣が喰おう。
(どれ、と掴みかけて、洗ったばかりの指先が再び汚れるのを厭い)
……さっき出したアレに食わせるのはダメ?
練達のテーマパークにでも行ってみろ。
子供扱いしてもらえるぞ。

……………できねえことはねえよ。
どう考えても費用対効果が悪すぎるんだが……いや、まあ、いいか。
それが近くにある方が100倍面倒くせえし。

『出て、構えろ』。
(再び。影から伸びる腕が、待ち構えるように鎌首をもたげた。
 空中を掻くように指先をくねらせ、だらりと開いた顎の端から異臭混じりの息をこぼす。)
ふうん。じゃあ、今度お前のとこの行ってみる。

(異形の気配にそっと距離を取り)

費用対効果?ああ、そうか。お前のは契約魔術だから……。

(100倍めんどくさい、という発言には首をかしげるばかりだった。
 熊や狼を殺したと同じくらいに考えているのだろう)
別に構やしねーが。
もっと他にもそれらしい場所あんだろうに。

『丸呑みしろ』。
(引き裂けるように大顎を開き、残骸に覆いかぶさる。
 じゅるりと空気を吸い上げる音を立てながらのたうっている。)


……やっぱきもいよなこいつ。
テーマパーク詳しくないし。子ども扱いされるためにわざわざ調べていくのもな。

なんだ、可愛いと思っているからキモイって言うなと言った訳ではなかったのか。
んなわけねーだろ。
こんな可愛げのねえもんを愛でる趣味ねえよ張り倒すぞ。
(いつもの調子で言い捨てて、先程の釣竿へと意識を移す。糸を巻き上げる。)
ったく…………釣竿は…おう、無事だな。
糸と針も………案外大丈夫なもんだな。
ふうん。

(自前の釣り竿を拾い上げようと辺りを見回した)

(ない)

(そういえば、あのとき餌を投げ入れた状態で放置しなかったか?)

(視線が沢に向く)

(流木と一緒に岩に引っかかっているのは我がロッドではないか?)
……どうするよ。
さっきみたいなイカレた速度で回収するか。
お前なら濡れずに取りに行くくらいわけないだろ。
回収するのはどうと言うことは無いんだがな。

(爪先を軽く空中に「引っ掛けて」宙へと滑り出し、足を濡らすことなく釣竿を取り上げて戻ってくる)

……うーん。ああ、ダメだ。先端が折れた。
継ぎ足すなり縛るなりで………なんとかなる代物でもないよな。
予備はないのか。
(一通り釣竿を改める。先端が折れているのみで針も取られていないが、その一ヶ所が致命的だ)

予備はないな。帰ったら買い替えねば。
だが、続行するには問題ない。手で釣る。

(竿からリールを取り外し糸と針だけの状態にする。基本は船上で流しながら釣る漁法であるがこれでも釣れないことはあるまい)
手で………(リールを取り外す様子を見る) びっくりした。
熊みてーな方法で魚とるのかと思った。
そっちの方が手っ取り早いが、今回は釣りと言う名目で来たからな。

(餌をつけて沢に投げ入れる。どうしても竿の時ほど飛距離は伸びない。
 後は指先の感覚で魚がかかるのを探るだけである)

……お前が見たいならそっちの方法でやってもよいが。
……ボクもそんなパフォーマンスを求めてるわけじゃねえから、また別の機会に頼むわ。
(こちらも虫を…ではなく、竿先にかかった水妖の食い残しを針先にかけて投げ込む。)
分かった。
……ふうん?大物狙いでもする気か?
(食いちぎられた魚の一部を投げ入れる様を見送り)

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