PandoraPartyProject

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戦うならば、今笑え

 『我々は革命派だ』――そう、誰かが言い始めた。
 言葉はまるで祈りのように広がり、人々が声を揃えた頃には、それは勇気と闘志の同義語となっていた。
 新皇帝派の軍部に略奪を受け、モンスターに住処を追われ、家族を浚われるいは殺された人々が、もはや黙って虐げられたりはしないと決めて。
 彼らは唱えた。
 我々は革命派だ。
 それは弱者たちが、強者の意志をもった瞬間を見せているかのようだった。

「そうか。ギュルヴィ……いや、フギン=ムニンの率いたアラクランは行方をくらませた、か」
 『氷狼の座』での戦いの記録に目を通したクラースナヤ・ズヴェズダーの大司教ヴァルフォロメイは目を伏せた。
 同時に目を通していたブリギット・トール・ウォンブラングたちとの戦いの記録を合わせて考えるなら、いやな表情にもなるだろう。
「革命派が大規模派閥のひとつとして台頭できたのも、彼らアラクランの軍事力が背景にあったためとも言える。彼らが革命派を離脱したことは――」
「『幸い』だ」
 水の入ったコップを傾け、元ヴィーザルの領主オースヴィーヴルは重く呟いた。
「アミナを取り戻し、魔種を初めとする危険な集団排斥した。仮に不幸があったのだとしても、不幸中の幸いと言うべきだろう」
「そうだな」
 ヴァルフォロメイはため息をついた。
 極論すれば、宗教とは許すことが仕事だ。
 それが同志であるならば尚、来る者を拒まない。たとえ悪人であろうとも。
 そして同時に去る者を追いもしない。
 彼らが去り、そして敵となったのであれば、戦うのみなのだ。
 オースヴィーヴルは静かなヴァルフォロメイに対して追求するように言葉を重ねる。
「彼らの離脱は仕方の無いこととはいえ、確かに軍事力の低下は痛いな」
 革命派に大きな軍事力をもたらしたアラクランがその総帥であるギュルヴィと共に消えたことは、当然ながら革命派の軍事力低下をもたらす。
 首都に近い拠点を持ち、新皇帝派からの攻撃を受けやすい彼らにとってやはり不安要素となりえるだろう。
「……」
「ヴァルフォロメイ?」
 だが、それに対してヴァルフォロメイは『ハッ』とあえて笑い声をあげてみせた。
 顔を上げた彼には既に、沈痛な色はない。陽気な皆のおやじさんといった表情を完全に取り戻していた。
 もう立ち直っている。さすがはクラースナヤ・ズヴェズダーの大司教を務めるだけはある、とオースヴィーヴルは目を瞬いて感心してしまった。
「なあに、奴らがいなくなったところでどうってこたあない!
 考えても見ろ、イレギュラーズが入ってからこっち、俺たちの軍事力も技術力も、それ以外の力も比べものにならんくらい上がってる。
 あんたらのような協力者も増えてることだしな」
 空になったコップを突き出すヴァルフォロメイに、オースヴィーヴルは苦笑して水差しを手に取った。
 その通りだ、とオースヴィーヴルは思う。リア・クォーツ(p3p004937)楊枝 茄子子(p3p008356)たちによってもたらされた勝利は確かなものだ。彼らイレギュラーズは革命派の力を格段に成長させ、拡大させてきたのだ。
 それを肯定するようにヴァルフォロメイはコップの水をあおった。
「それに、俺たちはルベンを完全に攻略しきった。フローズヴィトニルの欠片も手に入れ、グロース師団の連中も首都に引っ込んだじゃあねえか。
 大丈夫だ。俺たちは勝ってる」
大量の武器の入手作戦も進行していることだしな」
 革命派の勝利は周辺の鉄帝国民たちに大きな影響を及ぼしているようだ。
 武器を手に入れるという噂を聞きつけ、地方籠もっていた人々も次々に革命派への参加を表明し集まってきている。実際に武器が入手できれば、それは更に加速するだろう。
「ああ、取り戻してみせるさ。イレギュラーズたちがあんだけ命(タマ)ぁ張ってくれたんだ。俺らが気合いいれねえでどうする!」
 未来は明るいぜ!
 ヴァルフォロメイはあえて声をあげて笑い、コップを掲げてみせたのだった。

 ※革命派からアラクランが脱退し、軍事力が400失われました
  しかし、国内から革命派への参加表明が続出しているようです……!


 ※各勢力で帝都決戦の為の準備が進められている様です!
 ※幾人かのイレギュラーズ達がフローズヴィトニルの欠片を手にした様です!

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