シナリオ詳細
<クリスタル・ヴァイス>Gebet zum Teufel
オープニング
●襲来、グロース師団
「――機は熟した!」
ルベン、その地表部にて。
上空に浮かぶ幼女のごとき悪魔、あるいは悪魔のごとき幼女は歪に笑った。
吹きすさぶ暴風。雪の交じった刺さるようなそれにマントを靡かせて。
新皇帝派・鉄帝国陸軍参謀本部・グロース・フォン・マントイフェル将軍は顔の前に手をかざす。
「さあ、手に入れようではないか。伝説に物語られた力とやらを! それは、我々にこそ相応しい!」
伝説的未曾有の大寒波、その名は『フローズヴィトニル』。
その力ははるか昔地下深くに封印された荒ぶる神であるという。
ならばと地下の探索を進めていた各勢力は、鉄帝地下鉄や地下遺跡の先にフローズヴィトニルの力の欠片をそれぞれ発見したのである。
そしてここ、ルベンの地下に広がる古代遺跡の先にも、同じくフローズヴィトニルの欠片が眠っていた。
この地を占領していた革命派がついに確保に成功しようかというその時、ブリギットやギュルヴィといった革命派に加わっていたアラクランの面々による一斉蜂起が勃発。
激しく混乱したその瞬間を狙い澄ましたかのように新皇帝派グロース師団の一斉攻撃が始まったのである。
●大規模攻防戦
「なんてことだ。難民キャンプにも同時に襲撃が行われていやがる。こっちは予め割いておいた戦力でなんとかなるが、ルベンは流石に戦力が足りねえ」
ヴァルフォロメイが苦しげに顔を歪める一方、ブランシュ=エルフレーム=リアルト (p3p010222)は自らの胸にぎゅっと手を押し当てた。
「同志アミナ……」
作戦が始まろうという時、ブランシュは確かに『任されていた』のである。
どこかふらついて顔色の悪いアミナと共にルベンへ向かっていた最中のこと。
隣り合って座るブランシュとアミナはこの先の事を語り合っていた。
「ブランシュさん、それに……茄子子さん、ルブラットさん」
集まっていた仲間達の顔を見やるアミナ。彼女の目はどこか曇っていたが、意志の光は確かにあった。
「皆さんに、フローズヴィトニルの確保を任せます。あなたに、お願いしたいのです」
まるで縋るようになげかけたその言葉。ぎゅっと手を握られたブランシュに、アミナはこう加えた。
「きっと、私では足でまといになってしまうから」
その様子を見ていた楊枝 茄子子(p3p008356)とルブラット・メルクライン(p3p009557)は顔を見合わせ、そして彼女たちの手に己の手を重ねた。
「我々は任されてしまった。それ故に、退くことは許されない」
マスクの下で息をつくルブラット。
その横で茄子子は瞑目していた。
(見届けさせてもらいますよ。ここがきっと、特等席でしょうから)
すぐにフラーゴラ・トラモント(p3p008825)と『オリーブのしずく』クラウディア・フィーニーたちが駆けつける。医療チームによって、ダメージをうけた僧兵たちが回収された。
「怪我人は撤退を! ここは私達が引き受けます!」
「例のグロース師団を追い返せばいいんだよね」
身構えるフラーゴラたちを、はるか上空からグロース将軍が見下ろしている。
「もう一度やる気? 今度だって、あのときみたいに」
「『あのときみたいに』、なんだ?」
ゆっくりと降下するグロース。そこへ新たな存在が加わった。
革命派難民キャンプを襲撃した際にもいたイスカ・シヴァトリシューラと『大回天事業』ペレダーチア団長である。
「イスカ、帰ったと思ったけど……」
「見て、それだけじゃないわ」
駆けつけたマリア・レイシス(p3p006685)と長月・イナリ(p3p008096)。
イナリが指さした先には気球が浮かび、そこから無数のサーカス団員たちが投下された。
玉乗りするピエロや怪力の義手をもつ男。高機動義足で踊る女に、火を噴く男。それが、まるで複写したかのように何人も何人も。
以前の戦いであれだけ苦戦した連中がこうも大量に投入されるとは。
「ショーマンとしてのプライドは捨てたのかしら?」
「ふむ。私としても不本意なのです。ですがね……」
困ったような顔をするペレダーチア団長。その後ろからグロース将軍が一喝した。
「笑止だ団長。貴様に後はないのだ。ショーマンであるならスポンサーの言うことは聞いておくべきだったな」
苦しげに唸るペレダーチア団長。その横でイスカもどこか不満げだ。
(この人達に協力しててホントにいいのかな?)
が、すぐに『まあいっか』と呟いて両手を頭の後ろで組むとぎゅーっと背伸びの姿勢をとった。
「イレギュラーズ捕まえたら大金がっぽり! 暫くは遊んでられるし、ここはちょっと働いちゃうかー」
戦力差は大きい。
突然の事態に瓦解しかかっている革命派軍の僧兵や歯車兵たちは撤退を始めており、そこへグロース師団の兵達がモンスターに騎乗し次々と降下してくるのが見えた。
が、増えるのは敵ばかりではない。
「皆さん、待たせましたわね!」
馬に乗り現れたのはヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)。
彼女が連れてきたのは元ヴィーザル領主オースヴィーヴルであった。そして、彼の引き連れた屈強なる戦士達。
「皆さん!」
ブランシュたちが振り返ると、オースヴィーヴルは深く頷いた。
「この地を廻り争った。怒りに狂い刃を向けた。その過去は消えない。
だからこそ今は、正しいことをしたい」
「この連中相手では、革命派の僧兵たちだけでは荷が重いだろう。ここは、力を合わせる時だ」
そこへ、ブラックハンズ隊を率いたボリスラフ少佐たちが駆けつける。
頷き合うヴァレーリヤたち。
そして、彼女たちは迫るグロース師団へと挑みかかった。
「渡しません。この地も、力も、そして未来も!」
- <クリスタル・ヴァイス>Gebet zum Teufel完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別EX
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2023年02月05日 22時06分
- 参加人数10/10人
- 相談6日
- 参加費150RC
参加者 : 10 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(10人)
リプレイ
●憤怒
雪のちらつく曇り空が、赤く染まったように見えた。
それは天空に飛ぶグロース・フォン・マントイフェル将軍の覇気によるものか、それとも目の錯覚か。
すくなくとも空から次々に降下する改造兵たちは現実であり、彼らが『雑魚』として蹴散らすには少々厄介が過ぎることもまた事実であった。
『祈りの先』ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)首からさげたロザリオに手を触れ、ボリスラフへと呼びかける。
「しばらく持ちこたえて頂けませんこと? 必ず、戦況を引っ繰り返してご覧に入れますわ」
「信じるぞ、ヴァレーリヤ」
ボリスラフはブラックハンズの戦闘員たちに命令を発すると、グロース師団に対し攻撃を開始した。
射撃による牽制を主とし、突出した敵兵をボリスラフ自ら剣によって押し止める。
指揮官が前に出て戦っているというのは鉄帝では(第三次グレイス・ヌレ海戦での皇帝がそうであったように)珍しくはないが、諜報を主とするブラックハンズがこうして表に出て戦っているというのはそれだけ切迫した状況だと言えた。
(数が多いですわね……でも、負ける気はしませんわよ。今回は皆がついているのですもの!)
敵と味方の戦力差は、その数だけをとってもかなり敵側に分がある。
まずは改造された兵を無力化すべく、ペレダーチア団長を落とすのが先決であろうとヴァレーリヤたちは顔を見合わせた。
「まずは道を切り開きますわ! マリィ!」
「任せてヴァリューシャ!」
ヴァレーリヤが聖句を唱えメイスを振りかざすと、炎の渦が舞い上がる。まるで巨大な剣を振り下ろすかのごとく、敵兵めがけてそれを叩きつけた。
威力に優れたヴァレーリヤの砲撃にグロース師団の兵たちは激しいダメージを受けたものの、改造兵のフォローはやはり厄介だ。頑丈な『ヴィゴーレタイプ』がヴァレーリヤの攻撃を真正面から受け止め、笑う。
いや、このヴィゴーレは当初からいたオリジナルだったか。
「ここを通すわけにはいかんな。団長を狙っているのだろうが……それを許すほど俺たちがザルだと?」
「例えそうでなくても、通して貰うよ!」
『雷光殲姫』マリア・レイシス(p3p006685)がバチッと紅蓮の電撃を放ち走り出す。彼女の繰り出す拳と蹴りの連打が、頑強な義手によってガードされる。が、マリアの連打は物理的ダメージを主としたものではない。浸透した電流が義手に内蔵された伝達機関にダメージを与え、徐々にヴィゴーレの動きのキレを落としていく。
「むう……!」
次第に焦りの色を見せ始めたヴィゴーレがマリアを突き飛ばそうとした所で、『狐です』長月・イナリ(p3p008096)がここぞとばかりに『晩秋風』の術式を発動させた。
発動と同時に弾丸の如く走り出したイナリが、綺麗なつっかけの靴でヴィゴーレの腕へと蹴りを叩き込む。その地点を中心に広大な範囲に向けて紅葉の舞う空間が展開された。バチッと火花を散らしたヴィゴーレの腕。
驚きに目を見開いたヴィゴーレがその場に倒れると同時に、片腕の義手が彼の肩からごろりと落ちた。
鉄アレイ型の武器を取り、反撃に出るヴィゴーレ。目を光らせ、ブシュウと腕から蒸気を噴き出し腕を振る。リミッター解除。腕が壊れてもいいという覚悟で繰り出された打撃は、ただのスイングでは済まされない。とりようによっては四トントラックの衝突に近い。
イナリがくらえばただではすまない――が、そこへ割り込んだのは『特異運命座標』陰房・一嘉(p3p010848)だった。
鍛え上げた身体でヴィゴーレの打撃を受け止めると、その腕の筋肉を強く隆起させる。
マリアやイナリによるダメージが蓄積していたのだろう。この競り合いに負けたのはヴィゴレーの方だった。残る腕も鉄アレイごともぎ取れ、両腕を失ったヴィゴーレがその場に転がる。追撃を……と一嘉が構えたが、ヴィゴーレはそれ以上ぴくりとも動かない。
顔を覗き込んでみると、目を見開き口を開いたまま絶命している様子に見えた。
その淀んだ瞳には、己の死に場所が戦場であったことの喜びが残っていた。
「ヴィゴーレがやられた! 新しいヴィゴーレを投入するんだ!」
「僕らは大回天事業サーカス団! 不滅のサーカス団!」
球形の兵器ライド・オンに入り込み突進攻撃を仕掛けてくる三体のクラウンタイプ。
対抗するように剣や斧を叩きつけにかかったのはオースヴィーヴル軍であった。
その先陣を切るソルステインがハンマーでクラウンタイプの一人を撥ね飛ばす。
「玉転がしか? 俺も混ぜろよ!」
「妖怪陰険性悪ロリ婆、グロース死すべし!」
そこへ加わったのが『嵐を呼ぶ魔法(砲)戦士』マリオン・エイム(p3p010866)である。
「借りを返せたから死んでも良いは、一切禁止です!皆が死を辞さず、守らないといけないのは?
そう! 自領の民と何より家族! 理解したら無様に這ってでも生き残るべし! 以上!」
マリオンは自分の言いたいことを言い切ると、飛んできたリトルワイバーンへと飛び乗って空へと舞い上がる。
ステッキモードをとった『青空式マリオンさんアイテムⅠ』を突き出すと、魔術砲撃を解き放つ。
豪快なラインを刻む砲撃の中を、ソルステイン率いるオースヴィーヴル軍が突っ込んでいった。
「道は俺らが切り拓く!」
「あの団長を討つのだ! それまで耐えて見せよう!」
そう吠えるように叫んだのは領主のオースヴィーヴルだった。
「新皇帝派への今までの恨みや鬱憤! 利子付けて叩き返しにぃ……突撃ッ!」
そこへ更に突っ込んでいくマリオン。
『耐える』と言ってはいるが、戦線を体力という意味で支えているのはクラウディア率いる『オリーブのしずく』の医師団であった。
『オリーブのしずく』フラーゴラ・トラモント(p3p008825)と協力し、グラニットタイプやリーナタイプによる激しい攻撃を凌いでいる。
「しつこい人たち……! これが恋愛だったらその熱意認めるけど……叩きのめさせてもらうからね!」
フラーゴラがぎゅっと拳を握り、その拳を天に突き上げる。
「皆、やってやろう!」
悪を討つという大義による決意が、『オリーブのしずく』や仲間の面々へと広がっていく。
そして真っ先に前へ出たフラーゴラは『アドヴァンス・ウォール』を発動。
リーナタイプ三体による機械義足の蹴り攻撃を一身に受けながら、ライオットシールドを力強く翳した。
リーナタイプにはどうやら『マリシャスユアハート』の【怒り】付与が効いているようだ。攻撃を通常攻撃に限定できるのは良いが、元々のダメージが大きい。
フラーゴラがオリーブのしずくと協力して自己治癒を行っていなければ早々に落とされていただろう。
「粘り強さだったらワタシも負けない! 皆ががんばっているんだから…! ここは踏ん張り所…!!」
「知った顔も知らん顔もわらわらと集まってきたようじゃな。
丁度良い、今こそ殿的存在たる麿の威光を示す時!
あのハウニヴとかいうUFOを奪って、フライング夢心地と化す!
そして天より万民を照らすことで、平伏待ったなしじゃ。なーーーっはっはっは!」
『殿』一条 夢心地(p3p008344)はのけぞるほど大きく笑うと、後方から迫るグロース師団兵の銃剣突きに反応した。ぺたんとねそべるような姿勢で突きを回避すると、掲げた両足で相手のライフルを掴み引き倒す。
相手を入れ替わりに立ち上がると、剣を抜きその足を浅く切りつけた。
「致命傷は避けた故、帰って治療を受けるがよい」
夢心地の表情は笑っていた時のものとはまるで異なり、酷く真剣なものであった。
「ペレダーチアよ。数々の狼藉、もはや看過できぬ。死ぃ~~ぬぇ~~~~!!!!!!」
夢心地はワイヤーでひかれたかのように高く跳躍。不自然に飛行すると、ペレダーチアめがけて直進した。
がそれを阻むものがある。
翼を生やしたアニマールの集団と、空に向けて火炎を放射するグラニットタイプである。
「ぬおう!?」
紙一重の所でアニマールの爪を回避し、衣についた火をぱたぱたと叩いて消す夢心地。
「やはり敵が邪魔じゃ!」
が、それで諦めるような彼らではない。
クラースナヤ・ズヴェズダーの僧服を纏った『後光の乙女』ブランシュ=エルフレーム=リアルト(p3p010222)はメイスを握りしめ、グラニットたちへと挑みかかった。
「帰るんだ。アミナ先輩の元へ。
もう一度、皆と手を組んで世界を変えるために。
この地は絶対に渡さない……!」
何段階にもわたる自己強化を己に付与すると、吹き付けるグラニットタイプの炎の中を強引に駆け抜ける。
飛びかかるアニマールの爪をメイスで受け止めると、強引に振り払った。
「どうかご照覧あれ。その為の殲滅を良しとし、全ての障害を取り除かん――!」
ブランシュがにらみ付けたのは未だ浮遊し、腕組みをしてこちらを見下ろすグロース・フォン・マントイフェル将軍であった。
「どうも将軍!今日のブランシュはめんどくさいですよ。
何せ、完全に嫌がらせしに来ましたからねえ!
最初から貴方の撃破なんて狙ってません。動けなくするだけです」
対してグロースは挑発的に笑う。
「やれるものなら、やってみるがいい。だがそれ以前に、我が軍勢を突破できぬようなら触れるにすら値しないが」
「――」
その言葉を返すかのように、『革命の医師』ルブラット・メルクライン(p3p009557)の繰り出す斬撃がアニマールの鋼のボディを切り裂いた。
(アミナ君――さすがにああも体調不良が続いていると心配だな。
……帰ったら無理にでも診察を受けさせて、そして私がアミナ君を尊敬している気持ちを言葉にしよう。
彼女が私達を慕ってくれるように、私も彼女に希望を見てしまったのだ。
冗談みたいな理想を真剣に願ってくれて、辛くとも尽力し続けている姿に)
マスクの下で目がぎらりと光る。
「私はイスカの方を対応しよう。二人はグロースを」
ルブラットがそう呼びかけると、ブランシュと『純白の矜持』楊枝 茄子子(p3p008356)がそれぞれ頷いた。
「だが、まずは生きて帰らなければな!」
ルブラットは邪魔になるアニマールたちを飛び越え飛行の術を行使すると、空へとゆっくりと浮かび上がる。
ちらりとこちらをイスカが見るが、それよりも早く翼をもつアニマールたちが飛びかかった。
首を狙った斬撃。それをミゼリコルディアの刀身によって弾くと、ルブラットは一度距離を取ってから袖の下より暗器を抜いた。
弾丸のごとき速さで投擲された暗器がアニマールへと突き刺さり、機械仕掛けの身体にもかかわらずその毒が浸透する。脱力し墜落するアニマール。
一方の茄子子は、やっとグロースの前へと出るに至った。
「私は弱者ですよ。だからいいんじゃないですか」
茄子子のそんな切り出しに、グロースは小さく眉を寄せる。
「弱者って、手を取り合うと強いんです。争いのある世の中では、弱者は強者と対抗する為に自然と力を合わせるんです」
「そうして手を取り合った結果、貴様等は内部崩壊を起こしたのではないか?」
「そういうこともあるでしょう。ですが……」
茄子子は知っている。新皇帝派に住処を追われ家族を殺され、弱者と呼ばれた難民たちが武器を取り戦おうとしていることを。
「私はちゃあんと分かってますよ。貴方みたいな強者がいるから、弱者が手を取り合えるって」
――鉄帝がこんな状況にでもならなければ、手を取り合うのが難しかった者たちもいるでしょう。
――真に平和な世の中の為には、多くの弱者と、それを外から踏みにじる強者が必要なんです。
茄子子は両手を翳し、笑顔をグロースに見せた。
「グロース様には感謝しなきゃですね」
「……安い挑発だ」
「ただの事実ですよグロース様」
ところで、と茄子子は糸目のように細めていた目を僅かに開ける。
「グロース様っていつも仲間をお連れですよね。一人はお嫌ですか? 個たる強者になりたいなら、もっともーっと頑張りましょうね。ふふ」
余裕を持って笑みをつくる茄子子に、グロースはチッと大きく舌打ちをした。
●ラストゲーム
余人からは暴風に見えた。
青く燃える雷光を待とうマリアと、白く霞む閃光を纏うイスカが真正面からぶつかり合い、幾度となくその力を天空で交差させる。
アニマールたちもその戦いに加わることができず、グロース師団内にいた飛行可能な兵もイスカにマリアの対応を任せるほかなかったようだ。
「ちょっと粘りすぎじゃないマリア?」
「君こそ、働き過ぎじゃないのかなイスカ君!」
目を見開くマリア。その瞳には強烈なエゴがあった。
兵器のごとく戦ってきた彼女にはなかった輝きだ。
(なにがそうさせるの? そんなに、この世界が好きになった?)
困惑を浮かべるイスカに、マリアはスッと片手を開いて翳す。
「イスカ! らしくないじゃあないか! 怠惰な君が熱心に働くなんてさ!
で、今の仕事は割にあっているかい? 君の心情的にも合ってないんじゃないかい?
帰ってゲームでもした方が建設的な気がするけどね! なんなら私が運営するテーマパークにでも遊びに来るかい? 今なら年間フリーパスも付けるよ! 久しぶりに一緒に遊ぶのもいいと思うけれど! 君は適度に手を抜いて遊んでるのがちょうどいいよ!」
両者ともひどく汗を流し、大粒の滴になったそれが顎から流れ落ちている。
だが外見的に見ればその違いは明らかだ。
大きく荒い息を整えながら背を丸く前傾姿勢をとるイスカと、胸をはるように直立して見せるマリア。
スタミナの違いが大きく出始めているのだ。
「私とはビジネスの話をしよう、イスカ君!」
そんなイスカに、いつのまにか物見台の上へとのぼっていたルブラットが声をかけてきた。
視線だけをそちらに向ける。マリアをフリーにできるほど、イスカに余裕はない。
余裕がないだけに、その語気は荒かった。
「は?」
「いや、何、そう難しい話でもない。特異運命座標を捕まえたら多額の賞金を貰えると踏んでいるのだろう?」
「それがどうかした?」
ルブラットは簡単なことだといわんばかりに手を開いてみせる。
「実際、その賞金が適切に払われた事例は存在しないのだよ。
前金で満足して、この辺りでやめておくのが最善だと思うがね」
そう言いながら、ルブラットは手のひらに見せていた一粒の宝石をイスカめがけてピンと親指で飛ばした。
反射的にそれをキャッチするイスカ。
「ふーん……」
暫く手のひらの宝石を見つめたイスカは、マリアとルブラットを交互に見た後、眼下で未だ戦いを続ける両軍の様子を見下ろした。
「ねえマリア。この世界の人類って、そこまで必死に守ってあげる価値、あると思う?」
「さあ」
思い切った問いかけだったにもかかわらず、マリアのあまりにもあまりな返答に、ついイスカはマリアの顔を見返してしまった。
そのひょうしに宝石を取り落としそうになり、あわててキャッチしなおす。
「『さあ』って……!」
「だって、本当に『どっちでもいい』んだ私は。イスカ君、勘違いをしてるようだから一つ正そう。
私はこの世界が好きになったわけじゃあないんだよ。嫌ってこそいないけどね」
じゃあ? と問い返すように見るイスカ。そんな二人の様子を、ルブラットはあえて静観した。
「私はヴァリューシャが好きになったんだ!」
両手を腰に当てて堂々としてみせるマリア。両目を見開いて、ぱちくりとさせるイスカ。
「変わったねえ……マリア」
そして、なんともなじみ深い、挑発的な表情になる。
「この『いろぼけ』ぇ」
「なっ……!」
「今回はもーいーや。帰ってゲームしよっと」
即座に退却する姿勢を見せるイスカを、グロースが咎めるように睨むが……もはや追求は不可能だろうとそれだけに留めていた。
ルブラットが胸に手を当てて笑う。
「よくやった、マリア君。だが君はダメージを受けすぎたようだ」
そう呼びかけるルブラットの見立ては、どうやら正しいらしい。マリアは余裕そうな姿勢をとってこそいるが、その表情には強がりの色が表れていた。
体中にはしるダメージを無理矢理こらえていたのだろう。飛んでいるのもやっとといった状態なのである。
「それ以上の戦闘は危険だ。さがりたまえ。援護しよう」
ルブラットは退却ルートを見定めると、マリアを先導するように物見台から降下した。
(厄介な相手は片付けた。後は、頼むよ)
●サーカスの閉幕
「偶にはその拳で殴りに来いよ、ショーマン。
それとも、お前がショーにかけてきた生涯と、築き上げてきたショーの美学とプライドってのは、無様な若作りの悪魔に命を脅された程度で、子供ですら飽きたと欠伸するマンネリに、何時までも惨めったらしくしがみ付くしか出来ない、その程度の物か?」
アニマールと派手に格闘する一嘉が挑発を浴びせると、ペレダーチア団長はそのいびつに張り付いたような笑顔のまま小首をかしげた。
「この私に『タイマン』を求めると? ここはファイトクラブではないのですよ」
「……訂正しよう。お前にプライドなどなかったな」
自らの肉体を武器に殴りかかる一嘉。
ペレダーチアの前に立ちはだかるヴィゴーレタイプの強化兵に強烈なパンチを浴びせると、相手をノックダウンさせ踏み越える。
そんな彼の放つ迫力に、戦場をやや離れた場所から観察していた『猛獣使い』のベスティエが反射的に叫んだ。
「団長、下がれ! そいつらはヤバイ!」
が、ベスティエの呼びかけはやはり遅かったと言わざるを得ない。
「そのUFOは麿のものじゃ~~~なーーーっはっはっは!」
空を舞う夢心地がペレダーチアへとまっすぐに斬りかかったのである。
強化アニマールの一体は一嘉と格闘中だ。もう一体が翼を羽ばたかせ空で急カーブを描き夢心地へと迫るが、カバーにはいることはどうやら夢心地にとって読めていたことであったようだ。
ふざけた白塗りの顔に似合わぬ迫力のある目が、迫るアニマールをカッとにらみ付けた。
「――」
なんともいえぬ奇声のごとき叫びと共に、夢心地の刀がアニマールに叩きつけられる。
アニマールはその刀をへし折ろうと食らいつく――が、夢心地はその瞬間に刀を高速で振動。突如として切れ味を増した刀が、アニマールの上顎を切り裂いてしまったのである。
「好機!」
アニマールが転落していく、その様子に誰もが目を奪われ……ハッとペレダーチアが危機感と共に夢心地へ視線を戻したその一瞬を夢心地は狙い澄ました。
「シャイニング夢心地じゃ!」
大の字になり派手に光り輝く夢心地。その光をまともに見てしまったペレダーチアが思わず目を瞑る。
「視界を奪ったぞ。今じゃ!」
ゴウ――と大地から炎の獣が飛び上がったかのように見えた。
あるいは太陽のプロミネンスの如く。あるいは伝説の竜が宇宙を泳ぐが如く。
「主よ、貴方の元へ旅立つ罪深い魂に審判を」
全身に炎を纏ったヴァレーリヤが、味方の一時的な飛行付与魔法を受けて『炎の階段』を駆け上がったのである。
それだけではない。
隣ではイナリが機関銃をハンマーのように担ぎ、同じく味方の飛行付与魔法を受けせり上がる石壁の上へと立っていた。
直角かつ二段階に出現する石壁の威力を推進力とし、イナリがペレダーチアへと弾丸のように飛ぶ。
「今まで観測して来たけど、貴方の頭脳は興味深いわ。精神構造とか、脳構造を調べたら新しい知見や技術を得られるかもしれないけど……まぁ、周囲からの印象が最悪になるだろうから、ここは大人しく殺させてね♪」
イナリはニッコリと笑い、術式を発動。
ヴァレーリヤの打撃とイナリの打撃が交差したその瞬間、真っ赤に燃える炎と流星のごとき光が点によって爆発した。
光に包まれた景色のなかで、ペレダーチア団長は確かに見た。
かつてこの地を蹂躙した『奇跡』の瞬間を。
村を呑み込み、人を呑み込み、狂ったように走る怪物の姿を。
いち研究員に過ぎなかった『彼』は、その光景に夢を見た。
はるか過去、幼き頃に父の肩車にのせられて見た、サーカステントの陽気な音楽を連想させながら。
嗚呼、私も。
あれになりたい。
円盤がスパークをあげ地面に突き刺さっている。
投げ出されたペレダーチア団長は目を剥いたまま横たわり、全身にまるで力が入らないことを自覚した。
イナリがゆっくりと歩み寄る。
「あなたのサーカスは、これで終わりかしら?」
「は、はは。ご冗談、を」
感覚がなくなりつつある顎で無理矢理引きつった笑顔を作ると、ペレダーチアはイナリを見返す。
「大回天事業サーカス団は、不滅……です……よ……」
目を見開いたまま、かくりと脱力するペレダーチア。
その表情は、最後まで歪んだ笑顔のままであった。
●個における戦争の体現
「もう駄目だ、団長がやられた!」「お、俺は逃げるぞ!」
イナリのチェンジボイスによって偽装された声が戦場に響き、グロース師団の兵たちは困惑する。
「マリィ、そちらは大丈夫ですこと?」
「なんとかね。けどグロースがまだ……」
後方に下がったマリアと一度合流し、ヴァレーリヤは振り返る。
「体の重心バランスが無性や男性モードと違うから、女性モードは近接戦闘しにくいとか言ってる場合じゃありません! がんばる!」
負傷者を撤退させだいぶ数の減ってきたオースヴィーヴル軍。その頭上を飛び回る形でフォローを重ねるマリオン。
マリオンは練り上げたチェインライトニングの魔法を解き放つことでグロース師団の兵に隙を作ると、ワイバーンから颯爽と飛び降りる。
「ここからは地上戦!」
魔術杖を棍棒のように握ると、剣で斬りかかってくる敵兵の斬撃を杖で受け止める。
防御に何こそあるものの、マリオンの攻撃力は健在だ。隙を突き杖による強烈な打撃を与えると、敵兵は魔術障壁を破壊され吹き飛び転がっていった。
オースヴィーヴル軍やブラックハンズたちがまだ戦えており、そして死者が一人も出ていないのはフラーゴラと『オリーブのしずく』がその撤退に手を貸しているためである。
「みんな、範囲内に入って!」
敵兵が大砲を構え魔術混合型のミサイルを発射するのを察知すると、フラーゴラはシールドを翳した状態で治癒魔術を詠唱。発動させる。
ぎょろぎょろと目を剥くような気持ちの悪い形をした弾頭が着弾、爆発を起こし周囲を恐ろしい呪術によって汚染する……が、その直後にカウンターとして発動されたフラーゴラの術式が汚染を完璧に除去。更には味方の傷まで治癒し始める。
「グロース師団の指揮の能力が弱まってる。ブランシュさんと茄子子さんが将軍にくらいついてるんだ」
フラーゴラの読み通り、ブランシュと茄子子は強敵であるグロースに対して猛攻をしかけていた。
「どうします? 此処でブランシュの相手をして指揮を疎かにするか、無視して厄介な戦いをするか。
会長も言いたいこと言いまくっていいですよ。”またとない将軍閣下へと意見する機会ですから”」
加速をかけ、メイスによる打撃を何度も叩き込むブランシュ。それをグロース将軍は魔術障壁とライフルによって受け止め、しのいでいる。
そんなブランシュを排除しようと魔方陣を展開し砲撃をしかけると、ブランシュとの間に割り込んだ茄子子がその攻撃をかぶってしのぐという構図だ。
これだけの軍を指揮する将軍であり、諸悪の根源とも言えるような魔種である。アタッカーとタンクに分担したとて二人で抑えきれるような相手ではない。
だがグロースが指揮にリソースを割くことを多少邪魔することはできていた。
「ああ……実に不快だ。おてて繋いだ仲良しごっこに放火するだけの簡単な仕事の筈だったというのに」
額に手を当て、前髪をぐしゃぐしゃとかき回すグロース。
「やはり貴様等がイレギュラー(特異点)というわけか。
訂正してやろう。確かに貴様等は弱者ではない」
グロースは手にしていたライフルをまるで飽きた玩具のようにぽいっと放り捨て、笑った。
「『強者』として潰してやる。みるがいい!」
大地に降り立ち、両手を翳す。
と同時に巨大な魔方陣が開き、そのゲートから燃える陽炎のような『戦車』が出現した。
いや、ひとつだけではない。
二つ、三つ、五つ――数え切れないほどの魔方陣ゲートが形勢され、いくつもの戦車や戦闘機械が出現する。現実に存在するか疑わしいような、陽炎によってできた幻だ。
にも関わらず、それらは一斉に火を噴いたのだった。
●『バルナバス』になるということ
「個にして軍。一にして全」
グロース・フォン・マントイフェル将軍の放った『攻撃』はあまりに圧倒的なものであった。
「バルナバス皇帝陛下は我々を使うどころか、かの弱肉強食の勅令以降、命令らしい命令もしなかった。必要ないからだ。おそらくこの私すら歯牙にもかけていないだろう。だがそれでいい。それでこそ良い。
強者とは、そうであらねばならない!」
無数の戦車や戦闘ヘリの幻影による一斉攻撃は軍を瓦解させるに充分であり、とてもではないが2~3人のイレギュラーズで妨害できるようなものではなかった。
逆に言えば、グロースが軍の指揮をかなぐり捨てて攻撃に集中する判断をさせ得たという点でこちらのもくろみ通りともある。実際、グロース師団もその攻撃に巻き込まれ壊滅しかかっているのだ。
もはやこれまでか。
『オリーブのしずく』の面々をはじめ、自軍の撤退を始める革命派陣営。
最後まで残っていたフラーゴラやブランシュたちはしかし、勝利を確信していた。
「グロースの『これ』は嫌がらせです。撤退を決めた軍がせめて敵軍の利を減らそうと工作するそれ……」
実際、グロース師団は既に撤退を始め、グロース自身もまたその場を離れつつあった。
飛行種の伝令兵がグロースにテレパスにより通信を入れてくる。
『ルベン内部での各作戦は失敗。フローズヴィトニルの奪取は不可能とのこと。部隊も撤退しております。また、首都の武器庫への襲撃が確認されました。現地の兵力では防衛は困難でしょう』
「全く……」
グロースは額に手を当てて苦々しい顔をした。
「多方面作戦に無理が出たか」
新皇帝派の中でも特に大きな規模をもつグロース師団であっても人手不足は免れない。同時に対応すべきポイントが複数箇所にわたれば、当然配置する人員にも困るというものであった。
最も重要視したルベン地下のフローズヴィトニルも取り損なったとあれば、この作戦は失敗したとみて間違いないだろう。
「仕方在るまい。首都に軍を退かせよ。いくつかの拠点は捨ててよい」
『よろしいのですか?』
「敵陣に取り残した寡兵など無駄そのものだ。不合理極まる」
●勝ち得たものは
「ヴァリューシャ、無事かい?」
「ええ、なんとか……」
負傷した兵たちの中で、マリアとヴァレーリヤたちは合流していた。
ルベン攻防戦は革命派の勝利に終わったが、ダメージがなかったかと言えば当然嘘になる。
伝令の話によれば革命派拠点ではアラクランの蜂起が始まったという。
革命派の武力を担っていた多くのメンバーが離脱し、軍事力の大幅な低下は免れないだろう。
夢心地や茄子子、ルブラットたちは怪我人の治療に当たっているが、彼らの表情はあまり晴れてはいない。
「ここはオレたちが見ておこう。ルベン地下へ向かってくれ。フローズヴィトニルが気になる」
一嘉の提言をうけ、突入メンバーが再度選ばれる。
新皇帝派の撤退が確認された今、危険は少ない。
フラーゴラ、ブランシュ、マリオンが突入メンバーに選ばれ、イナリは地上に残ることになった。
「これで、不気味なサーカスも終わりかしらね」
「ふうむ……どうじゃろうな」
夢心地が壊れたハウニヴVを見て怪訝そうな顔をする。周囲には破壊された改造兵たちが転がり、中にはまだ火花を散らすものもある。
「サーカス団はこうして量産出来るんじゃろ? 団長も複製できたりせんか?」
「まさか……そんなことまでは……」
断言できない。イナリの中には、まだ不安が小さく渦を巻いていた。
ルベンの地下遺跡を深く深く進んでいくと、徐々に冷気が強まっていくのがわかった。
「この気配が、フローズヴィトニルなのでしょうか」
「たぶん、ね」
「噛みついてきたりはしないよね?」
マリオンが冗談めかして言うと、フラーゴラは『そうだといいけど』と苦笑する。
やがて一行は最奥へとたどり着き、青白く輝くオーブを発見した。
円柱状の台座の上に鎮座したそれは冷気を放ち、時折狼の頭のようなオーラを纏うこともある。
ブランシュはオーブを手に取り、振り返った。
「これを、まずは銀の森へ持ち帰りましょう。エリスさんならこの使い方が分かる筈です」
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
グロース師団を退け、フローズヴィトニルの欠片を手に入れました……
GMコメント
突如起こった混乱に乗じてグロース師団による一斉攻撃が開始されました。
強力な囚人たちの力をあわせ増強されたグロース師団。
あまりにも強大な力を前に、オースヴィーヴル軍による増強を受けた革命派軍が対抗します。
皆さんはその最前線にたち、グロース師団を撃退しなければなりません。
そう、この地を、力を、そして未来を奪われないために。
●フィールドデータ
ルベン駅表層部の広大なエリアにて戦闘が行われます。
敵味方共にかなりの規模が集まっており、それぞれが激しくぶつかり合っています。
味方側の主力は勿論皆さんであり、皆さんがどれだけ敵を倒せるか、そしてネームドを落とせるかが勝負の鍵となるでしょう。
●エネミーデータ
・改造グロース師団
グロース・フォン・マントイフェル将軍によって送り込まれた部隊です。
が、『大回天事業サーカス団』のペレダーチア団長によって一部の兵士が改造されており、自らをサーカス団の団員だと主張しながら強力な義手や義足といった武装を行使してくるでしょう。
特に注意すべきは蒸気式機動装甲球を操る『クラウン』、怪力蒸気義手の『ヴィゴーレ』、火炎放射ヘルメットを装着した『グラニット』、高機動蒸気義足の『リーナ』です。
ベスティエをはじめとする元々の大回天事業サーカス団員も混ざっています。
※この部隊はペレダーチア団長が遠隔操作で指令を出しているため、ペレダーチア団長を倒すことで部隊の主力は撤退します。
・ペレダーチア団長
空飛ぶ円盤ハウニヴVに乗った大回天事業サーカス団の団長です。
周囲をアニマールという機械仕掛けの翼獅子たちに守らせており、それ以上に改造グロース師団を壁にしています。
団長を倒すならまずグロース師団を突破する必要があるでしょう。
・『焦滅光槍』イスカ・シヴァトリシューラ
この戦いに投入されたウォーカーで、マリアさんの同世界出身者です。
イレギュラーズを倒して捕まえることで賞金を獲得することを目的としてこの作戦に参加していますが、どうやらそろそろグロース師団やアラクランたちに疑問を抱き始めているようです。
光を操り破壊を生み出す異界の亜神であり、その威力には注意が必要です。
また戦闘力も高いため、倒すのが難しいネームドでもあります。
・グロース・フォン・マントイフェル将軍
グロース将軍は指揮を担当しており、戦闘には直接関わっていません。
が、彼女に対して直接戦闘を仕掛けることで全体への指揮を弱めることが可能です。
非常に強力な魔種なので、深入りはほどほどにしましょう。
●味方戦力
・革命派軍
革命派に所属する僧兵たちです。歯車兵と共に戦闘を行います。
・オリーブのしずく
戦場を渡り歩く医師団です。治癒の力に優れており、主に味方の治癒を行います。
・オースヴィーヴル軍
同盟を結んだオースヴィーヴル領から集められた戦士達です。
・ブラックハンズ隊
ボリスラフ率いる新生ブラックハンズ隊です。彼らは諜報をメインにしていますが、今回は戦闘面でも支援を行ってくれます。
●特殊ドロップ『闘争信望』
当シナリオでは参加者全員にアイテム『闘争信望』がドロップします。
闘争信望は特定の勢力ギルドに所属していると使用でき、該当勢力の『勢力傾向』に影響を与える事が出来ます。
https://rev1.reversion.jp/page/tetteidouran
Tweet