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LEGEND of HYPERION
LEGEND of HYPERION
はるか昔は勇者王時代。
浮島アーカーシュにはハイペリオンというかみさまがいた。神々しく大きな、そして太陽のように美しい白き鳥のすがたをしたそれは、時として荒れる精霊たちを統べ、精霊と親和する力をもつ獣たちを統べ、島の平和を護っていた。
しかしあるとき、黒き勢力が現れハイペリオンへ攻撃を始めたのである。
陰謀によって幼き雛子を狙われたハイペリオンは子を庇い、巣であり浮島の一部であった場所ごと地上へと転落してしまった。
地上には古代獣が広がりはじめ、それを抑えるべく負傷したハイペリオンは戦い……そして命を落としたのだ。
涙に暮れる雛子は二代目ハイペリオンとなり、共に古代獣退治をしてくれた勇者アイオンの翼として大陸じゅうを共に飛び回ることとなったのだった。
それから先は、幻想に伝わる伝説の通りだ。復活した古代獣や巨人族を封印すべく巫女フィナリィと共に儀式を行い、自らを柱として悪しきものたちと共に大地に眠ったのである。
今のハイペリオン(二代目)から記憶と力が欠けているのは、永き封印の中で力が悪しきものたちに食われてしまったからに他ならない。そしてそうした者たちは復活し、ローレットが挑み、そして今度こそ倒した。
ゆえに。かつて勇者王とそうしたように、ハイペリオンは新時代の勇者であるジェックたちローレットと共に再び空島を冒険する約束をしたのである。
白き翼を広げ、大空へと舞い上がる。
雲を突き抜け太陽のもとへと羽ばたき、やっと上昇をとめたそれは……一言でいうならおまんじゅうだった。
シンプルで可愛らしい、もっふりとした丸みのあるボディ。翼を広げていてもまだ丸く思えるシルエット。頭部にはとてもシンプルな顔がついていた。(\(╹v╹*)/)
これぞ幻想王国にて復活したという古代の『神翼獣』ハイペリオン(p3n000211)である。
その歴史ははるか昔の勇者王時代へと遡り、ハイペリオンはその背に勇者アイオンとそのパーティーをのせあちこちを飛び回ったという。
「当時の記憶は永き封印の眠りの中で殆どが欠落してしまいましたが……これは、覚えていますよ」
太陽に照らされた瞳をぱちくりとさせると、ゆっくりと身体を反転させる。
背後に広がる巨大な『浮島』。そう、鉄帝上空にて発見されたという浮遊島アーカーシュである。
「大地の子らよ、ついに、自らの手でこの場所を見つけ出したのですね」
ゆっくりと羽ばたきながら、頑丈なプレートの上へとおりたつ。
手を振るのは白銀のような髪をした少女だ。
「ハイペリオンは、この島で生まれたんだよね?」
アーカーシュの開拓村レリッカ。その縁に作られた空港に乗り付ける形で着地したハイペリオンを出迎えて、ジェック・アーロン(p3p004755)は仲間達の設営した巨大なテントへと案内していた。
横を歩きつつ頷くハイペリオン。
「はい。当時は小さな雛でした。そうですね……ジェックさんの頭くらいの大きさでしたよ」
「へえ……」
ジェックは自分が小さなハイペリオンを小脇に抱える様を想像するだけしてみた。
なんか既視感があるなと思って振り返ると……ミスト(p3p007442)と目が合った。
直後にその小脇に抱えられたトリヤデさんに目がいく。
「どしたの?」「ヤデ?」
器用に同時に小首をかしげる二人。
もしかしてという視線に、ハイペリオンが微笑みを浮かべる。(あの顔で)
「私にもよく分かりませんが……私は厳密には精霊の一種。トリヤデさんたちも、もしかしたら出自を同じくするものなのかもしれませんね」
「ヤデー?」
ぴんとこないなという顔(?)をするトリヤデさん。ミストも似たような顔をしていたが、深いことは考えない主義らしく秒で顔が戻った。
「まあいっか。ここはハイペリオンさまの故郷ってことなんだね!」
「はい。産まれて間もないころに巣ごと地上へ欠け落ちてしまったものですから、記憶にあるのはそれから暫くして……自力でこの島へたどり着いてからのことなのですけれどね」
やがてテントへとたどり着いた。そこではカイト・シャルラハ(p3p000684)が巨大な皿に山盛りのチョコチップクッキーを載せたものを持って待ち構えている。
「ようこそ、ハイペリオン様!」
ミストもそうだが、カイトはハイペリオンを神様扱いしているところがある。ハイペリオンが向けているのは神性というよりむしろ母性なのだが。
「歓迎の準備は済んでるで。こっちの広場へ来てくれ!」
「ありがとうございます。カイトさん」
にっこりと微笑みついて行くハイペリオン。
好物は甘いお菓子とケルト音楽というのはハイペリオンファンの間では有名だ。
広場では澄恋(p3p009412)と咲々宮 幻介(p3p001387)が手を振っている。
澄恋は歓迎会の用意を。幻介はハイペリオン様(あるいはトリヤデさん)みたいな顔の描かれたお茶碗を手に待ちきれない様子を見せていた。食われてたまるかとばかりに殴りかかるトリヤデたち(増えた)。
「ああああああああああ!」
「いらっしゃいませ……というのは少しへんですね。むしろわたしたちが迎えられる側になるのでしょうか」
苦笑する澄恋。
ハイペリオンは芝生の上に腰を下ろすと、皆の顔を見た。
「この度は、私もローレットへの外部協力員として探索隊に加えて頂くことになりました。
まずはそのことにお礼を。みなさん、ありがとうございます。
永き封印の眠りによって力と記憶の殆どを喪失した私にとって、アーカーシュへ帰ることは夢のひとつでした。皆様がいなければ、きっと叶えることはできなかったでしょう」
そして、と区切ってから目を瞑る。
「この土地で、まずは挨拶をしたい方がいます。この島に住むアイル=リーシュという精霊なのですが……」
――浮遊島アーカーシュにハイペリオンが到着しました。
――到達困難エリアへの挑戦が行われるようです。
これまでの覇竜編|深緑編
トピックス
- 鉄帝の空に浮かぶ伝説の浮遊島<アーカーシュ>の探索チームが結成されました
- 進行中の大きな長編シリーズ
鉄帝:<貪る蛇とフォークロア>|天義:<封魔の攻勢>|豊穣<仏魔殿領域・常世穢国>|希望ヶ浜:<無意式怪談><希譚><祓い屋>|覇竜:<覇竜侵食><霊喰集落アルティマ>
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