PandoraPartyProject

ギルドスレッド

銀嶺館

【図書室】魔種について

銀嶺館のどこかにある図書室。

貴方が見聞きした『魔種』についての情報を教えてください。
時にはTOP画面で伝えられる幕間劇や、参加した依頼、気になった依頼の他、自分が感じた事や思った事などを語り合ったりして、魔種の謎や正体に迫って行きましょう。

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気になった依頼の報告書の抜粋よ。

シナリオ『”Gluttony” Crime』 いかるがGM
NORMAL 冒険終了日時:2018年07月29日

『ごきげんよう、≪我が友人≫!
 これを読んでいるということは、“暴食”を贖罪してくれた訳だね。ありがとう。
 “暴食”は極めて醜悪だ。人間種と云うのは、やはり獣の如くだね。
 君達は極めて優秀だ、そう、極めて。だから、“次の贖罪”でまた会おう!
 ―――君達の友人、エヴァグリオスより』

『エヴァグリオス』という人物はおそらく魔種だと思われるわね。
他にも魔種と思われる存在の名前を見聞きしたら教えてね。
2018/9/29 夜~のTOP画面

<泡渦の都>
キヒヒヒ――ッ
来るのかしら? 来るのかしら? また死んでしまったのね。
きっと死ぬときはさぞ気持ちよかったのでしょ? いいなァ、チェネレントラもそうなりたいわァ!
王子様に愛(ころ)されるってなァんて素敵かしら?
オーナーもクラリーチェも快楽(いいこと)ばっかり羨ましいわ。
死体漁りクンのお仕事はチェネレントラは知らないけれど、楽しみね、楽しみね。
早く会いに来てね、王子様たち。

※大いなる海洋を舞台に魔種の暗躍が続いています……

https://i.imgur.com/iRRu3sf.jpg

各地で魔種が絡んでいると思われる事件が発生しているけど、
「海洋」では、継続的な動きが見られるようね。
魔種のサーカス『シルク・ド・マントゥール』(撃破済み)についての情報まとめ。
https://rev1.reversion.jp/guild/90/thread/3787

サリューの領主、クリスチアンは砂蠍とも関係があるようだし、
彼が魔種及びそれなりの脅威であると思って、その動向には警戒しておきたいわね。
2018/7/3~のTOP画面

七罪語りき
https://i.imgur.com/wpX7H04.jpg

七罪とは『七つの大罪』と呼ばれる特に強力な魔種の個体。
サーカスを背後で操っていたのは、ルクレツィアだと思われる。

イラストは
後列左から、バルナバス(憤怒?)、ベルゼー(暴食?)、ベアトリーチェ(嫉妬)、ルスト(傲慢?)
前列左から、ルクレツィア(色欲?)、イノリ(原初?)、アルバニア(強欲?)、カロン(怠惰?)
過去の資料を見ていてふと思ったのだけど、
この世界、無辜なる混沌にある主要国は、
幻想・鉄帝・練達・傭兵・深緑・天義・海洋の7つ。
そして大罪も、傲慢・憤怒・嫉妬・怠惰・強欲・暴食・色欲の7つ。
何か関係性があるのか……それとも私の思い違いかしら……?
とある寓話によると、『七つの大罪』は『七つの美徳』と相対するものらしいわね。
魔種の『クリミナルオファー』による『反転』では、元々持っていいた良い性質が
真逆のものに変わってしまうそうだから、罪と美徳の関係性を知っておけば、
何かの役に立つかもしれないわね。

傲慢⇔謙譲・憤怒⇔慈悲・嫉妬⇔忍耐・怠惰⇔勤勉
強欲⇔救恤・暴食⇔節制・色欲⇔純潔
2018/10/05~のTOP

水底より仄暗い『愛』を込めて

 悪意は水底に蟠る。
 勢力圏の殆どを大いなる海洋に覆われたネオ・フロンティアは刺激的なミステリーと嗜虐的なドラマに満ちている。
 昨日も、今日も、そしてきっと明日も――
 今はない旧世界が海中に沈もうと、今ある王国が騒がしく人の生業を続けていようとも。
 そんな事はお構いなし、とばかりに確かに脅威は存在し続けているのだ。
 ――昨日も、今日も、きっと明日も。
「うふふ。乙女の登壇再び、ですわあ」
「……本当に出たがりよねぇ、アンタ」
 幼い美貌に危険な色香を漂わせる『自称乙女』――最も危険な『妹系』ことルクレツィアに呆れ半分の感情を隠さないアルバニアが応じた。
『七罪』と称される御伽話の存在は人の世に確かな存在を刻んでいない。
 しかしあの大規模召喚のその日から、或いは幻想で嘘吐きサーカスが敗れたその時から。
 確かに彼等は動き始めているのだ。人知れぬ深い闇、濁って見通せない水底にその身を揺蕩わせながら。
「我儘と気まぐれ、癇癪は乙女の華というものでしてよ?
 貴方なら、分かって下さると信じておりますわ」
ルクレツィアの言外には「いけずのオニーサマではあるまいし」と皮肉が滲んでいる。
 それを口にした瞬間、彼女の瞳の中には狂おしい熱情と殺意が燃えているのだが――当然アルバニアは取り合わない。
「……まぁ、いいけど。一応、海洋(ここ)はアタシの縄張りだってお忘れなく。
 あの子――ええと、チェネレントラだっけ。あの子は随分お気に入りなのね」
「乙女のリベンジは当然の権利でしてよ。私も、あの子も同じ事でしょう?」
 ルクレツィア独自の理屈にアルバニアは「まぁ、いいけど」をもう一度繰り返した。
 イノリは「それぞれ自由にやれ」と言っていた。まだ本格的に動き出した七罪は居ないが、活動場所が被っていけない法も無い。
 自分達は基本的には自由気ままに独立した存在――大罪とは独立しているべきもので、混じり気の無いものなのだが――どうしても噛ませろと言われれば。自覚して自分は甘い。恐らくはルクレツィアはそれも計算の上で、自分が根を張る海洋を選んだのだろうと、アルバニアは苦笑した。
「でも、あんまり調子に乗ったら駄目よ。物事には順番があるし――イノリも言ってたでしょ?」
「分かっておりますとも。そこは、アルバニアもオニーサマと同じように仰るのね」
「……ホント、いい加減『淑女(レディ)』になってよね」
 ご機嫌のルクレツィアを半眼で眺め、アルバニアは溜息を吐いた。
 どれ程の永きが過ぎようと変わらない『妹』は言われて聞くような相手ではないけれど、『天真爛漫にとびきりの無邪気を載せた邪悪の塊』はそれを周りに認めさせる不思議な力を持っている。
「ああ――」
 笑うルクレツィアは美しい。まるで理想的な少女のようだ。

 ――まるで、全く夢見がち。この世に思う侭にならない事が無いと疑っていないかのような。
   我儘と乙女心でデコレートされたお姫様、なんて。
   ああ、羨ましい。ああ、妬ましい。この手でバラバラに――してやりたい位に!
『七罪』のルクレツィアとアルバニアの幕間劇。
アルバニアの縄張りである『海洋』にルクレツィアがやってきた。
最後の言葉がアルバニアの物ならば、アルバニアは『嫉妬』なのかもしれないわね。
2018/10/06~のTOP

<泡渦カタラータ>
 キヒ――ッ、キヒヒッ!
 オーナー、オーナー、麗しのチェネレントラの『ママ』。
 乙女ってどうしてこうも意固地でずる賢くて欲深いのかしら?
 サーカスの時も楽しかったわ?
 けれど、乙女は執念深い生き物でしょう?
 だから、考えたの。この海洋(おしろ)は嫉妬(かれ)のものだけど。
 遊び場にするくらい、少しは許してくれるでしょう?
 ねえ、ヴィマル。それまでおやつをあげるから良い子にしていて?
 ねえ、オーナー。キモチヨクなってアタマまでトロケちゃうまで、少し遊ばせていて。
 ここは深海。素敵な場所よ。ねえ、早く愛(ころ)しに来てよ。

 あら、ご存じなくて……?
 乙女と魔種(オンナノコ)は自分の気持ちに正直なのよ、王子様!

※中規模全体依頼が発動しています!
 海洋に突然発生し、国を騒がせる謎の大渦事件。
 それに関係して海洋の海底古都に危険な魔種の存在が確認されました。
 今回の事件を首謀したと見られているのは、『道化師』チェネレントラ。
『あの』シルク・ド・マントゥールでローレットと因縁を持つ魔種の女です。
 事態を受け、海洋女王イザベラと貴族派筆頭ソルベはローレットに事件の解決を要請しました。
 海洋王国の民を『人質』にとったこの動きに、まさに魔種を破ったローレットの働きが期待されています!
2018/10/23~のTOP

<深海古都にて>
「ルル――ルルル―――」
 饐えた匂いのするこの事をチェネレントラは甚く気に入っていた。
 屋敷の下に設けられたパーティーホールも、何より、忘れ去られた屍骸たちがわんさか眠っている事だって彼女にとって居心地のいい場所となる重要な要素であって。
「逢えたわァ、来てくれたわァ、でもフェアじゃないものねェ。
 チェネレントラを愛してくれる王子様にも、この場所の事を深く知ってもらわないと、ねェ?」

 ルルル――ルル――♪

 謳いながら乙女はからから笑う。きっと『愛しい人』もこの場所を気に入ってくれる。
 だからこそ招いた。彼らが飛び切り好きな『人命(エサ)』まで用意して。
「気に入ってくれたかしらァ、チェネレントラのお気に入り。チェネレントラの大好きな場所」
 そんな場所に自身を愛してくれる王子様が来てくれるなんて――
 幼い頃に夢見ていたシチュエーション。乙女の甘い夢(エニュプニオン)。
 また、と誓った王子様たちがいる。きっと、彼らは硝子の靴を持ってこのパーティーホールへ迎えに来てくれるだろう。
 魂を囚われた様に己の夢に生きる灰被り(シンデレラ)。童話は何時だって繰り返し同じハッピーエンドを見せてくれるとは限らない。
 だから、女は一人で待っている。王子様の迎えを、この夢が醒める時まで。
 名前を呼んでくれる人がいる快楽を。
 己と血潮を流し戦ってくれるという快楽を。
 その瞳に己を映し込み一心に求めてくれるという快楽を。
「楽しみねェ――また、来てくれるって言ってたわァ。
 その時は、あなたのかわいいかわいい妹ちゃんもご招待しましょうねェ」
「……下らねェ」
 チェネレントラはこの場所を甚く気に入っている。
 だから、この場所で待っている。
 大渦の中、乙女は愛されるその時を待ち焦がれながら。


※魔種の狂気は深く、重く――その企みはまだ蟠っているようです……
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1050

仄めかされてる程度だが。アルバニア、あれで存外地道に足で稼ぐタイプかも知れねぇぜ。足取りを追えるようになるのはもう少しかかりそうだが。
また報告してくれてありがとう。とても助かるわ。
思った以上に魔種の手は伸び、転落への誘いの声は響いているようね。
事件が起きてからではなく、どうにか先手を打てるようになりたいわね……
<刻印のシャウラ>トレイリアス・ディ・マスフォール
GM名:pipi 難易度:HARD
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1112

『魔種』トレイリアス
 黒檀のような肌と模様。隆々とした体格の大男です。
 額に一本の巨大な角が生えており、両手には鋭い爪が生えています。
 まるで悪魔のよう。マジでめちゃんこ強いです。
 性質は『色欲』であると推測されます。原罪の呼び声が発生する可能性があります。

※砂蠍に内通し、突如魔手化した幻想貴族。
<刻印のシャウラ>スコルピオプワゾンと不可逆のアンチテーゼ
GM名:鉄瓶ぬめぬめ 難易度:HARD
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1110

 アルルカン
 本人が出ているのは拙作『<幻想蜂起>絵のない絵本のセンテンス』『<Liar Break>閉じた世界の陽炎ライムライト』
 世界で一番やさしい嘘と血涙パノプリアでも悪さをしていました。
 魔種です。マリオネットという魔種と一緒に行動をしていますが、今回はマリーのためのお掃除なので一人です。
 通称はアルル。白い髪に赤い瞳の儚げな美少女です。白い綺麗なワンピースを纏い、世界をかわいそうと煽ります。
 大切なものはマリオネット。マリーがかわいそうになる世界を求めています。強欲。
<刻印のシャウラ>狼牙に這う誘い手
GM名:ちくわブレード 難易度:HARD
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1101

●魔種【エンプレス・メサイア】
 一見人間種の女性ですが、過去に彼女自身が旅人を襲った際に名乗った折には『複数の尾を持つ長い耳の魔獣だった』と記録されています。
 長身の艶かしい肉感を持った金髪の魔女。町の南部近辺の路上で町の人間をベッドにして寝ています。
 彼女が周囲に展開し伝播させる狂気は人を異常なほど堕落させる効果を有しており、これによって町の南部にいた人々は無力化され道端に倒れています。
 人間形態時でも怪力を活かした近接格闘による攻撃は脅威となります。
 『特性:原罪の呼び声(【怠惰】……自身を起点とした20m以内の機動力減)』
 『攻撃:掌底(物近貫・【麻痺】)』
 『踵落とし(物中列・高威力)』
 『魔獣化(詳細不明)』
<刻印のシャウラ>シュプレヒコールの棘乙女
GM名:菖蒲 難易度:HARD
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1115

●酒場の女『アリソン』
 人をコケにし騙す女狐の印象を与える赤いルージュの美女。魔種。
 近接攻撃タイプ。楽し気にころころと笑います。

●アリソンの呼び声
 たのしみましょう、あそびましょう、さみしいのはいやでしょう?
 彼女の呼び声は何処までも甘えたです。穏やかな声色で、人生なんて詰らないでしょうと呼びかけます。
 彼女に影響されやすいのは勤勉な人、何かに没頭してる人、それから『遊びたい』人です。
<刻印のシャウラ>狂ふ藍海松 予約期間中
GM名:yakigote 難易度:HARD
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1118

□魔種ラクリモゥサ
・年令問わず、女に狂気を伝播させる魔種。
・狂気の内容は一律して『私の子供を返して』。
・狂人かそうでないかの区別しかついていない。
・男を優先して攻撃する傾向にある。
・非常に攻撃的で、命中・EXA・神秘攻撃力に長けている
<刻印のシャウラ>赤いあの子の足跡は 予約期間中
GM名:黒筆墨汁 難易度:NORMAL
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1095

・『案山子屋』ジャリス・パーソン
 案山子屋部隊のリーダー。完全に発狂状態にある。
 人間としてのタガが外されており、戦闘力が異様に高い。
 そのかわり生存に全く執着しておらず、捨て身の攻撃を行なう。
 素のCT値が高く、個体としての戦闘力が高い。主な武器は槍。
 『人肉飢餓』状態にあり、生きた人間を殺して喰いたがる性質をもつ。

※魔種に発狂させられた、新生砂蠍の構成員。
ここでいいかはちょっと迷ったが……
この前報告した、アルバニアが関係ありそうって言った苹果の話なんだがな。

https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1111

あんなかんじで配り歩くのかと思ってたら一気に市井に出ちまった。
錆銀の苹果の悪夢(ゆめ)
GM名:鉄瓶ぬめぬめ 難易度:VERYEASY 出発日時:2018年11月06日
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1111

朱金の苹果の夢
GM名:菖蒲 難易度:VERYEASY 出発日時:2018年11月06日
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1114
<Phantom Night2018>砂の都のフェアリィテイル
GM名:夏あかね 種別:イベントシナリオ
難易度:VERYEASY 出発日:2018年11月07日
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1129


※覇竜領域デザストルからの来客と思われる、琉珂と
 彼女に同行する『オジサマ』(『暴食』のベルゼー)にも会える模様。
帰ってきた海賊団 Lv:5以上完了 GM名:るう 難易度:HARD
冒険終了日時:2018年11月26日 01時20分

https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1144

魔種への反転が発生
ジーニアス・ゲイム
https://rev1.reversion.jp/page/geniusgame

南部戦線に謎のシルエット(七罪のバルナバスか?)
2018/12/15~のTOP画面

<???>
ああ、いいじゃねェか。
心地いい『憤怒』の匂い。まさに闘争の――戦争の醍醐味よ。
木っ端共がどうしようと関係ねぇが、あのスキンヘッドは面白ぇ。
さァて、折角だ。軽く遊びに行こうかね――


※とても嫌な予感がします……
(立ち絵は『憤怒』のバルナバス)
<ジーニアス・ゲイム>あの蠍座のように
GM名:YAMIDEITEI 種別:決戦 難易度:VERYHARD
冒険終了日:2018年12月15日
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1241
七罪の魔種『憤怒』のバルナバスが戦場に現れ、
キング・スコルピオに『原罪の呼び声』を受け入れるように勧めるも
キングはそれを拒否し、戦いの中で死亡。
バルナバスは姿を消す。
<ファルカウにて>
 変化は時として恐ろしいもの。
 それが長くを生きる幻想種ーー時の凍ったアルティオ=エルムの住人であるならば尚更。
 しかし、水は時のようなもの。水は澱めばやがては腐る。時も止まればやがては枯れる……
 皆は少しざわついているけれど、受け入れてくれているようで良かった。
 私はファルカウを守り、幻想種を守る者だけれど。
 遠い昔、遥かな昔ーー私に変化を教えてくれたのは、ーーだったから。
 きっと、イレギュラーズというのも、面白い人達なのでしょうね。
 願わくば、彼等の存在が私達の新たな風になりますよう。

※シャイネン・ナハトを切っ掛けにアルティオ=エルムへの招待が起きています!
【暁蕾メモ】新規情報整理用スレッドの準備が必要。
『享楽に浸る残忍な魔女』
GM:なちゅい 種別:通常 難易度:NORMAL
予約終了日時:2019年01月18日 22時30分
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1411
2019/1/20 TOP

<泡渦の舞踏>
 ――月夜の晩、皆様をお迎えに参ります。『色欲』と『嫉妬』の呼び声に乗せて――
 その言葉を口にして『女王忠節』秋宮・史之(p3p002233)は渋い顔をした。
 その表情の原因は簡単だ。彼が(専ら個人的事情を主に)忠節を誓う海洋王国の女王『イザベラ・パニ・アイス』からローレットに直々に魔種の対処依頼が舞い込んだのだ。
 親愛なる女王陛下より直々の声かけを頂く事は恐悦至極なりて、非常なる朗報ではあるのだが、その内容が宜しくない。
 その玉体御身に危機が及ぶとなれば、それは何よりの大事であろう――
「女王陛下の治める国が今、未曽有の危機に襲われていると言います。
 案内状を差し出して来たのは魔種――ローレットが幻想で対処したサーカス団の残党――チェネレントラ。
 その目的は……」
「当然、ワタシ達を『海洋に来るように仕向ける』為だぜ。ロックだねー?」
『スカベンジャー』ヴィマラ(p3p005079)は常と変わらぬ調子でそう云った。まるでそうなることを予期していたように。
 チェネレントラは海洋王国の首都リッツパークに程近い海上に大渦を生み出した。その周囲には魔種や魔物の姿が散見され、海洋王国からは魔種退治実績のあるローレットへの対処依頼が舞い込み続けていた。
 魔種から乱れは大いなる目的に繋がる『地歩』なのだろうが、被る方はたまったものではない。
 無論、此度の案内状に対しても史之の敬愛する麗しのイザベラ女王や貴族派代表格のソルベ・ジェラート・コンテュール卿よりの救援依頼が出されているが、それは対処療法に過ぎず、根治を考えるならばチェネレントラの排除は必須となろう。
「女王陛下の国を守る為にも此処は見過ごせません。今までも死体や魔種の暴走が見られてきたわけですし……」
「これ以上、国を荒らされる訳にもいかないし、被害も増えそうだもんな」
 ロックじゃない、と唇を尖らせるヴィマラに史之は緩く頷いた。
 幸いにして――幸いと言っていいかは知れないが――チェネレントラなる乙女は持久戦の根比べを選択出来る程、人間(?)が出来ていなかったようだ。子供じみて、感情めいた『招待』を送りつけて来る所からは彼女の嗜虐性と幼稚さが垣間見える。魔種なる存在に潜伏されれば至上に厄介なのは明白で、どちらも最悪に変わりないが劇場型の方がまだ対処は取りやすい。
 シルク・ド・マントゥールや砂蠍事件の時の事を考えれば、それは間違いなかろう。
 チェネレントラが本拠として選んだのは大渦の深き底に存在するという古都ウェルテクスであるという。
 海種の古き都であり、海洋の御伽噺にも数えられるというそれはソルベも幼い頃に耳にしたと言っていた。そして――海種であるイザベラにとっては『海種の屍骸が弄ばれる』という事実に心を痛めている事だろう(と、史之は痛ましい表情でそう云った)。
「チェネレントラはどうして海洋で……」
「古都に憧れてたらしい?」
「たった――『たったそれだけ』?」
 史之の言葉にヴィマラは曖昧に笑う。
 たったそれだけで、死体を弄んでいる。
 たったそれだけで、自身を敗者としたローレットへの復讐劇(リベンジ)の場所に選んでいる。
 たった、たった、それだけで『人を殺すことを躊躇わない』。
 此の儘、放置しておけば純種の多い海洋は呼声に飲まれる可能性が高く、そして――犠牲者が増えていく。
「……オンナノコってのは度し難い生き物なんだぜ?
 そういう生き方もロックなのかもしれないけど――」  無邪気は時に最悪の邪悪となる。
 魔種なる原罪のむき出しの感情はまるで揺らめく毒のようで。
 犠牲者を加害者に、加害者を犠牲者に誘い続けるセイレーンの歌声となるのだろう。
「――でも、でもさ。その先には救いはない」
 ヴィマラはそう、小さく呟いた。脳裏に浮かんだのは同じ血を流す片割の姿だけだった。


※海洋王国女王イザベラから緊急の依頼が舞い込んでいます!
<泡渦の舞踏>
https://rev1.reversion.jp/page/senka_2
<焔の気配>
 ……雪泪の迷宮は消滅したか。
 ……一般人の救出も無事に済んでいる。
 これも、精霊(あいつ)達が外の者達――ローレットとやらに助けを求めたおかげか。
 だが、安心は出来ない。何にせよ、銀の森の魔種はまだ出ていく素振りはなさそうだ。
 あのような者共に、この美しい森を壊される訳にはいかない。
 余り手をこまねいている訳にもいかぬが、さて、どうするか――


※銀の森での冒険が新たな展開を予感させています……

<永縁の森>雪迷宮のカレイドスコープ
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1342

<永縁の森>銀化粧のフォーリスト
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1341
<銀なる森のトロンプ・ルイユ>
 深々と白に粧う森は凍て付く氷の気配を感じさせる。
 元より厳しい気候に晒される鉄帝側から見ればそれは有り触れた風景なのだろうが、砂漠に覆われラサより見遣れば『異常気象』を思わせる。溶ける事なき雪と穏やかな砂漠地帯の気候が混ざり合った特異な場所――それが『銀の森』だ。
 混沌世界における気候風土は必ずしも距離のみを理由にしない。色彩豊か、或いは過酷極まる――そうした『変化』を生み出すのは精霊たちの『仕事』なのだと精霊『シルフィード』はそう言ったものだった。
 そんな『銀の森』は現在、穏やかざる状況に置かれていた。
 永い時間、外界と隔絶されていた狭く――完成された『ちいさなせかい』は蜂の巣を突いたような騒ぎになっている。
「その氷の精霊の力が暴走しそうになっているの! それもこれも銀の森で魔種が迷宮を作り出した所為よ」
「ええ、そうね。そうだわ――魔種が森に入り込んで悪さをしているから……。
 その対処にチカラを使って弱っていたのね。それで呼び声もあるから……」
 精霊『ウンディーネ』が静かに告げた言葉に精霊『ベガ』は「どう、でしょうか」と何処かぎこちなく呟く。
「……ウンディーネは……魔種の呼び声が、その、精霊様に……悪さしてるって思う、のかな……?」
 言ってしまえば『また』魔種の災いである。だが、それが故に説得力は十分だった。
 森に足を踏み入れ、自然と動物、そして霊魂と対話してきた『黒鴉の花姫』アイリス・アベリア・ソードゥサロモン(p3p006749)も確かな『違和感』を感じていたのだろう。
 頷く精霊たちにアイリスは「それは……危険……だね」と不安げにその切れ長の瞳を揺らす。
「あァ――迷宮の中に居た黑き獣はまやかしであれど此方に干渉はしてくるからね。
 森と自分たちを守護するには骨が折れるだろう。精霊たちを守る為ならば猶更に」
 目元を隠す長い髪に悪戯するように触れたシルフィードは「そうでしょう」と『闇之雲』武器商人(p3p001107)へと告げた。
 魔術を嗜み、そして、その名の通り『武器商人』たる旅人は迷宮を思い返し、「商品が沢山あったのも確か」と静かに呟いた。
 迷宮――メルカート・メイズの作り出した迷家にはモンスターや罠、そして『原罪の呼び声』と言った様々な危機が存在する一方で商人ならば垂涎ものの宝も多く存在していた。
「精霊たちを守るだけ。只、それだけならば」
「そう、それだけじゃないの。トレジャーハンターって言うのかしら? 迷宮に挑むニンゲン達が森に入り込んで来たなら何が起こるかわからないもの」
 精霊たちが不安げに眉を顰める。『ニンゲン』が森で惑い、そして、魔種の獣たちが跋扈する――精霊たちは自身の森を守るために力を使い、そして、傍らの魔種の呼び声に耳を傾けてしまう可能性があるのだ。
 その対処を行う様に『焔の気配』を纏った青年が森の中で調査を行っているのだという。
 彼は精霊たちにとって居心地のいい存在有りながら、精霊たちとは別のものの――何かが結び付いた様に出来上がった『ニンゲン』の様な、そんな存在なのだという。
 特異運命座標が大量に召喚された『世界の変化』を経て、世界に一つ変化が訪れたのかもしれないと精霊たちは口々にそう言った。
「……焔の、人も気になるけど……」
「あァ、先ずは森の対処からだねェ。精霊の暴走を食い止め、魔種の迷宮を破壊しなくちゃならない」
 ふと、ローレットの外へと視線を向ける。武器商人は満員御礼の暖炉を見遣ってから「寒いと思ったら――」と小さく笑う。
「そうか――今日は、雪かぃ」


※銀の森がイレギュラーズを新たな冒険に誘っています……
『享楽に浸る残忍な魔女』
GM:なちゅい 種別:通常 難易度:NORMAL
冒険終了日時2019年01月31日 21時35分
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1411
(あとがき)
ライラが魔種となっていたこと、
そして、彼女がこの街の住人を惑わし、
狂気へといざなっているのは間違いないことが判明しました。
ただ、彼女が魔種となった理由は不明のままです。
次はもしかしたら、それが明かされるかもしれません。
『街が享楽へと沈みきる前に』

街が享楽へと沈みきる前に 予約期間中
GM名:なちゅい 種別:通常 難易度:HARD
予約終了日時:2019年02月24日 23時30分
https://rev1.reversion.jp/scenario/detail/1498
ライラもだけど、魔種は天義にも入りこんでいるようだし、
砂蠍の残党もまだ全部が討伐されたわけではないし、クリスチアンも健在。
まだまだ厄介な状況は続くようね……
<動き出す闇>
 暗い闇の中、一組の男女が佇んでいる。
 常人には目視しかねる深い闇の中、『常人等一瞬で蝕みの中に飲み込んでしまうような泥の中』、男女は涼しい顔を崩していない。
 故に異常。故に危険。泥をものともしないのは、彼等が泥そのものであるからだ。
 周囲を異界に変える根源こそ、麗しい見目を裏切る二つの邪悪に違いない。
「『常夜の呪い』ね。永遠の惰眠を望む等、やはり劣等は劣等に過ぎないな」
「それも、同胞の為す事でしょう? イノリ様のお望みに叶うならば、それも一つ」
 有翼の男の言葉に黒衣の女は温く笑う。
 穏やかでゆっくりとしたその語り口は嗜める調子と軽侮する調子の両方をたっぷりと含んでいる。
 成る程、彼女が『同胞』と称する魔種の何も全て言葉の通りという事になろう。
 彼女にとって『同胞』の為す事等、『イノリ様』のプラスになるかどうかの価値しかないのだろうから。
「フン、心にも無い事を言う。
 しかし、常夜は『怠惰』だろう? カロンの手出しする場所では無い筈なのだがね」
「まさに。面倒臭がりのあの子がわざわざ外に首を突っ込むものですか。
『魔種』は元になった素体の自由意志を強く残します。
 つまりは『常夜』はこのネメシスに何かの因縁か――用があったという事でしょう。
 第一、魔種の活動に完全な制御が効かないのはルストこそ一番知っているのでは?」
 女は男――ルストをからかうようにそう言った。
「貴方がイノリ様の言いつけを守った事が幾度ありますか」。そう言う女をルストは鼻で笑って一蹴する。
「ベアトリーチェ。お前達の如き下位とこのルスト・シファーを同一扱いするのは辞めて貰おうか。
 お前は私達七罪を『被造』としたいようだが――私はそれを是認していない。
 謂わば私は奴のアルター・エゴ。奴も私のアルター・エゴに過ぎん。同一なれば、上下等ある筈も無い。
 気に入らなければ従う道理も無いし、どうしてもと言うならば『どちらが主体か雌雄を決するまで』」
 ルストの物言いにベアトリーチェは肩を竦めた。
 ルストの言葉は全てが間違いでも無いが、全てが正しい訳でも無い。
 只、その正当性をこの男と論じ合う無意味を彼女は重々知っていた。
「……まぁ、良いです。それより本題。
『常夜』が好きにするのはそれはそれで良いでしょう。
 貴方は先を越されたと憤るのでしょうが、私は私で仕掛けを進めてまいります。
 第一、『勤勉なる正義』ばかりを旨とするこの国に『怠惰』は棲みかねていた。
 ならば、それも人の『強欲』で良いというものではありませんか」
「……」
「それにそもそも。『他ならぬ貴方が先鋒で動き始める筈が無い』でしょう?
 常夜にせよ、私にせよ同じ事。尤も、勿体をつける名優は出番すら無いかも知れませんけれどもね」
 言葉にルストはもう一度「フン」と鼻を鳴らした。
 己が以外の全てを軽侮し、見下すその姿はまさに『煉獄編第一位』の姿に相応しい。
 己が力と階位を心から信じ切っている彼は、成る程――自称ならずとも『他とは完全に異質』になろう。
「直に舞台の幕は上がるでしょう。ネメシスの全てを巻き込む、大きな、大きな舞台の幕は。
 悲喜が入り混じり、忘れられた人間性は目を覚ます。
 人形達は踊り出し、整然を嫌う狂騒曲は大きな熱を帯びるでしょう。
 ……この国は、あの街は私にとってはこの混沌で一番許し難い。理由は、言わなくても分かるでしょうが」
 ベアトリーチェは「貴方はむしろ相性が良いのでしょうけど」と言葉を結んだ。
 話は概ね纏まっている。ルスト・シファーは『傲慢』の名にかけて先鋒を嫌い、ベアトリーチェ・ラ・レーテは動かなければならない理由と、動きたい理由の双方を持ち合わせている。常夜とは特に協調関係はないが、統制の綻び、国の乱れ、かの常夜はその先駆けとして丁度良い塩梅といった所なのだ。
「ああ、只一つだけ」
 ベアトリーチェは赤い唇、口角を皮肉に持ち上げてルストに言う。
「貴方も余り滅多な事を言わないで。次、イノリ様に弓を引くなんて言ったら、私」
 葬送の歌は欲深く、仄暗い。例えそれが同胞以上の『兄弟』だとて、女の情は止められない。

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