PandoraPartyProject

ギルドスレッド

造花の館

執務室(鬼楽)

豊穣風の屋敷との奥にある、半ば私室と化した執務室。
畳と土壁に囲まれた部屋には、幻想風の調度品が並べられ、見る者が見れば時代錯誤な調和を思わせるだろう。

セレマは訳知りの個人的客人はこちらに通すらしい。
いつ来ても部屋いっぱいに焚かれた香(のような独特の香り)があなたを出迎えてくれるだろう。
然るべき客人であるならば。


●やってはいけないこと
・知らない声が聞こえても返事をしてはならない
・執務机の載せた天秤はアンティークではないので触れてはいけない


●過去(練達)
https://rev1.reversion.jp/guild/1238/thread/18142/6?

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……………。

(黙った。
 虚空へと視線が泳ぎ定まらない。

 贈り物をもらった時は関係性を修復する意思があるのだと思った。
 だからそう、手紙の中の言葉は気になったが喜び勇んで準備をしてここまでやってきた訳だ。
 あの姿を見ても自分の中の価値は変わっていないと行動で示したかったのだが、もうその試みは致命的に失敗してしまっている。
 欲を言えばあの魔性を討伐した時、自分は中々よく働いていたと思うのでそれに対する褒章も強請ってやろうかと思っていたが……多分それは考えが甘かったし、きっともう覚えても居ないんだろう。
 あの戦いよりも私が弱みを握ってしまったという事態の方が重いのだ。

 悲しい。

 いつもこうだ。褒めてもらおうと思った行動は失敗する。
 他人と価値観を合わせられないし、好かれたいと思った人には嫌われる。
 定めたルールや法則に合わせて動いていてやっとどうにか人の望み通りに動けるくらいなのにどうして自分で考えて飛び出してしまったのか。
 後から思い返せば「自分に連絡が無いという事は今自分は不必要なのだ」と自分を納得させる事も出来たような気もするし、事実自分は必須のパーツではなかった。
 だから、あの時自分の行った事に対する報酬は無くて良いし、無理やり自分の役割を求めた様なものなので強請るのも気が引けた。
 でもそれがよくなかったらしい。
 握った弱みで労いの言葉を強請っても満足できそうにない……それで精神安定の効果が狙えるのであればそれでもいいけれど。
 否、本当は分かっている。
 どれほど距離が近くても貴方は私を契約の魔性と同列に見ている時がある。
 私は幸福な王子のようにすれ違いたくはないから思った事を逐一言葉にして伝えるように努めてきたが意味は無かったようだ。

 悲しい。

 一緒に幸せになりたいと伝えても、貴方の為に何かしたいと伝えても何も変わらなかった)



(それならもう死んだほうがいい)
お前は、ほんっっとに……なにからなにまで、思い通りにならねぇ……
(がりがりと額を掻きむしる、余裕がない…というよりも、酷い衝撃を受けた様子
 認めがたいをことを何度も考え直して、その度に同じ推論に辿り着いてしまう)

………お前は、ほんとに………くそ…くそがっ……
てめぇは……どうイカレたらそんな言葉が……どういうつもりで……くそっ……キレるべきか?テメェに対してもういっぺんキレてやるべきなのか……くそっ……
なんでテメェはそうやって……自分を大事にしねえんだよ、くそがよっ……
(ぼうっとしていた視線が貴方に収束する)

…………。

(注がれる視線は最初は不思議そうに、やがて驚きを孕んで)

……セレマ。
…………そっちに行っていい?
これ以上ボクを混乱させてどうしたいんだお前はよ。
はぁ?

はぁ………………はぁ…?

お前、ほんとに……ここまでのやりとり理解して喋ってんのか……?
してる。
あとはお前が嫌か嫌じゃないかだ。
(抑えきれい混乱が、呻き声になって漏れた。
 いや、混乱するまでもなく推論はほぼ的中しているのだが、問題はそれそのものなのだ。
 扱いかねる。先ほどまでとはまた別の意味で。
 自棄クソに吐き出されたため息が、呻きと混ざって異様な鳴き声になった。)



好きにしろクソが。
(ゆっくりと貴方の隣へと座りなおす。
 濃紺の星空を映す瞳が睫毛の向こうで静かに輝いて、きっと常に纏っている百合の花の芳香が貴方の元に届くだろう。
 こちらもまた同じように貴方の使っている香水の香りを感じていた。

 白い指先が貴方の手に添えられる)

 …………。

(吐息のように曖昧な沈黙が落ちて、それから)
お前の事が好きだよ。

なんでそう思うのかは分からないし、お前の嫌な所だって10個は言えるけど。
(なにを聞かされているんだ。

 いや、わかる。

 要するにこいつの中では、自分の存在が言葉から一挙手一投足に至るまでに、天体の動きの如く感情どころか生き方を左右されてしまう、愛だとか恋だとか不安定なものに陥っているのだ。いやそれどころではなくこいつの場合は勝手にこっちの一部になろうと…あるいはこいつ自身もうすでにこっちの一部になったつもりでいるから、突き放されることが耐えられないのだ。

 馬鹿か?
 そんなものは依存だ、すでに情ですらない。
 それを言うに事欠いて「好き」だなんて言葉で覆うとは笑わせる、いや笑いすら生まれない。笑えない喜劇が最もグロテスクとはいったい誰の言葉だったか。いっそこんなもの全て茶番であればまだ憤ることもできたというのに。

 血肉の生暖かさと、ぶよぶよした皮膚に覆われた骨の感触が、ざらつきながら指の上を滑る。その末端にねじ込むように突きさされた固く薄い膜の上には、確かに自分が買い与えた紅で覆われていて、これが紛れもない現実だと主張している。

 何を聞かされているんだ。

 「そんなに大事なら、自分のものにすればよかったじゃない」とせせら笑う『あの女』の台詞と、申し訳なさそうにそっぽを向く『彼』の存在を思い出してしまう。
 なあ、アンタ。アンタはすごいよ。でもアンタにだけはなりたくないし、同じ方法は使いたくなかったんだ。情故に傍にいてくれる人間なんて、より強い情で簡単に奪えるものだって、アンタが教えてくれた一番の教訓だったよ。だからアンタにも奪えない絶対のものを作ろうとしたのに、だというのに。

 結局はこれか?
 何を聞かされているんだ。

 ああ、そうとも。結果そのものは当初掲げていた目的以上のものだ。すばらしい。素晴らしい成果じゃないか。自分にしてはよくやったじゃないか、だがこのざまはなんだ?究極的に人間を支配する手段が、保証された利益でも、可能性の開拓でもなく、ただ強烈な感情にしか存在しないというのなら、いままで自分がやってきたことはなんだ?
 推察し、与え、研磨し、模索し、教示し、価値の証明を重ねることとその確約と、その成果を積み重ねることよりも。その投資よりも「好き」で満たされるってどういうことだ?ここまで提示した利益よりも情の方が強いのか、それとも提示した利益が情へと転じたのか。ああ、でもどちらの結果にせよ『実益は感情を凌駕しなかった』のだ。

 「一番簡単なことよ。
  相手を騙したければね、自分を好きだと思わせればいいの。教えたでしょう?」
 何を聞かされているんだ。
 なんだって一番勝ちたい場面で勝てないんだ。
 ただの一度も負けたくないのに、常に勝つべきであるのに。
 ああ、そうだよ、アンタの勝ちだよ。
 アンタすごいよ、まるで天才だ。
 なあ、どうすればいいんだよ。
 なにかに依存することを選ぶ存在が、この先一体どういう意思決定をするっていうんだ?
 どういう未来を選び取るっていうんだ?
 自身以外を基準にした存在に一体どんな可能性が残されるって?
 好意までなら、執着までなら許せたし制御の目もあったというのに。

 冬を越せやしない燕が未練たらしく銅像に縋りついても、凍えて死ぬばかりだというのに。
 それなのにこいつは、対等になりたいという理想もかなぐり捨ててこっちの安心のために死ぬゴミになりたいとまで言い始めて……ようやく目が見えてきたというのに。自分自身の為に怒れるようになったと、そう思っていたのに。)



(何でもできるはずなのに、どうして結果が追い付かない。)
そう。
(込み上げかけた善性を、弱みを、一度飲み込む。
 カードの裏側ではバレてしまうなら、内側に隠し通すしかない。)

ボクはお前の、なにしても喜ぶところが嫌いだ。
知ってる。

私はお前が何をしても喜んでくれない所が嫌い。
自分の事も教えてくれないし、私の事も聞いてくれないのが嫌い。
それなのに勝負に勝つ為なら中途半端に教えてくるところも嫌い。
勝ち目がないと思ったら何の相談もせずに諦めてしまう所だって嫌い。
私がお前と同じ理屈で動いていると信じてる所が嫌い。
自分の事は踏み入れさせず変わらないのに、私には手を加えようとしてくるところが嫌い。
戦果を上げても強請らなければ褒美をくれない所も気が利かなくて嫌い。
私に何かする時の選択肢に平気で傷つけるが入ってそうな所が嫌い。
自分がこの先居なくなるのが当たり前みたいに振舞ってくる所が嫌い。
追いかけてないと唐突に居なくなっちゃうような気にさせてくるのが嫌い。
こういう気持ちが好きに追い付いたらお前の事嫌いになるんだろうね。
でも今はお前の事好きだし、死ぬ理由にしてもいい。
(乾いた音がした。)




(うるさいと思った。こんな時に神経を逆なでされたくないというのに。)






(掌がひりと痛み、呼吸が荒れていた。)
……また別のこと考えてる。

お前とはいつでも二人きりにはなれないね。
でもいいよ、これで満足した。
そうかよ。
満足ついでにそろそろこっちの質問に答えろよ。
(脈動するように瞬く星空の瞳が静かに貴方に注がれる。

 言葉通り満足することにしたのだろう。
 貴方に触れていた掌も膝の上に戻して置物のようにじっとしている)
なんでテメェ自信を大事にしねえか、つったよな。
おい、答えろ。
私は自分を大事にしている。

お前に会いたくなったら会いに行くし、お前の欲望に沿うように気を回す事もしない。
自分の思うままに振舞っている。
へぇ。
それでこっちの言葉一つで気分ぐちゃぐちゃになって、勝手に首ツッコんで自分の命よりもこっちの安心を優先して、それでこっちの都合の為に命を捨てたら、それでいいのか。
ふーん…そう、すごいな。











































































ふざけんなよお前。
(燻るような異音が、静かに響く)
(僅かに肩が震えた。怖いと思った。
 死ぬ事も、満足したことにする――何もかも諦めてしまう――事も怖くはない。
 永遠の無の中だってきっと何とも思わないだろう。

 それなのに貴方の感情が怖かった)
今、掌を握ったな。
緊張か?なにに?何に対してだ?

ボクの言葉か?こんな言葉で?
そんなのでお前、ボクの気に沿うように振舞ってないと言い張るんだ。
こんなことで、お前。

おかしいよな?
おかしいと思わないの、お前。そんなんでさ。
何か言え。
(じりじり、じりじり、焦げるような、小さくはじけるような異音、異音だけ)
わかんない。

(膝の上で握った拳が固くなる)

でもどうしたらいいの。
お前に信じられないって言われる度に、違うって言われる度にどうしようも無くなるのに。
私が楽になる為にはお前の言い分を叶えてやるしかないじゃないか。
認めたな、お前。今。
こっちの言い分の為にと、お前。

ふざけんなよ、お前は、何も聞いてないな。
考えもしなかったな。

お前は、お前はほんとうに…いいかお前、どの世界でも共通するたったひとつの真実だ。
間違えずに聞け。これっきりだ。
自分を幸福にしてやれる奴なんて、この世に自分しかいない。
だから幸福を他人とか社会とか、そんなものに依存しているやつはな、そんな奴は一生、死んでも、滅びても、幸福になることなんてできやしねえんだよ。

わかるか?
甘えたことを抜かすな。
自分を幸せにできないやつが、どうやって他人を幸せにするんだ?
わかんねえだろ。わかんねえから、そうなってるんだろ。

それをなんだお前、ボクが幸せなら、安心ならそれで幸せ?
お前、ふざけんなよ。
勝手にお前の一部にするな。
ボクは、お前の親でも兄妹でもねえし、家族でもねえんだよ、お前。
肉親だって自分で勝手に幸福になるというのに、お前は。
お前、ふざけんなよ、お前。
私は死ぬまで役割だけを果たしてればよかったんだ。
欲しいものもやりたい事も全部知らない振りをすることくらい簡単なのに!

お前が……お前が幸せになりたいと思わせたんだ。
お前が私に価値を埋め込んでしまったんだ、お前を通して初めて他の価値観に触ったんだ。
こんなに手を加えておいて、今更一人で幸せになれなんて言わないでよ……。
お前の幸せを教えて。一緒に考えてよ……。
今、ボクはなぁ、お前の話をしてんだよ!逃げんな!
ボクが、ボクがお前にくれてやったのは切っ掛けで、感じたことも知ったことも全部、全部、全部お前のもんだボクのもんじゃねえしわからねえし知ったことでもねえよ!
それをどう使おうが勝手だし何を目標にするかもお前の勝手で、誰や何を守ろうともお前の勝手だがそれをボクのせいにするな。

欲しいものもな、やりたいこともな、あるんだったらやれ。
幸せになりたいなら、勝手になれ。

だがお前が一番幸せになれる形を知っているのはボクでも身近な他人でもなく、お前だ。
自分の願いも、目標も、内側にあるものは口に出した途端ズレるから、だから、お前が幸せになるにはお前ができる全力をお前のためにやるしかねえんだよ!
(頭の奥が疼く気配がした。
 考えるのは苦手だ。
 ずっと他人に従う生き方しかしてこなかった。そうしなければ人の中で暮らしていけないと思っていた。
 否、今も思っている。
 自分の異常性は他者に奉仕する事でしか贖えないし、自分は常に利益をもたらす存在でなければならない。自分は他者に制御されてこそなのだと、何よりも血が訴えてくる。
 力を讃えられるたびに、故郷で虫のように死んでいった仲間達の事を思った。
 か弱い故に群れ、群体のように生きて死んだ女達の事を悍ましいと感じた、ああはなりたくないと嫌悪した、だが心の奥底では羨んでいた。そう羨ましかったのだ。誰かの一部になれるのが羨ましかった。
 誰かのために自分を殺して、後戻りできない同化のレールの上に後続を乗せる無間地獄のような連鎖の中に自分も加わりたかったのだ。

 だがそうはならなかった。誰も自分を制御できるものは居なかった。
 従順であろうとしてもか弱い枷はたやすく切れて、やっぱり皆に迷惑をかけた。
 故郷を、自分がそうあれればと思ったものを焼き尽くして、個としての強さを讃えられてもよく分からなかった。
 私の強さは失敗の果てだ。
 誰かの指示を、願いを、正しく叶える事も出来なかった。ただ負けなかっただけの失敗者だ。
 この失敗を誰かに正してほしい、正されるべきだとずっと願っていた。

 幸せなんてわからないよ。

 褒められたり認められたりする時に感じた気持ちが間違った幸せだっていうならもう何もわからないよ。

 一人で勝手に幸せになるってどうしたらいいのか分からない。

 でもこれをやらなくっちゃぁいけないんだろうか)
(頭が痛い。
 それから目が熱くなって鼻の奥がつんと痛んだ。

 今まさに自分は突き放されようとしていて、だからどうにか相手を宥めて要求を呑んで収まってもらうのが正解で、でもどうしたらいいんだろう。
 また失敗してしまった。
 もうリカバリーの方法も思い浮かばない。

 分かったって言おうか?分かってないのに?そんなことしたくないのに?)
分からないよ……。

なんで私の行動がお前のせいになるのかも分からないし、どうやって一人で幸せになるのかも分からないよ……。
私がいいと思ったからいいって言ったのにどうして怒ってるの?
お前の思ったやり方と違うから怒ってるの?
分からない、分からないよ……。
…そうかよ。

ああ、そう。


そう。
(目頭を押さえて、異音と共に目尻から溢れる黒い煙のような薄靄を振り払う。
 諦念の色の混ざった瞳が、瞬きの奥で揺れてから………

 ………いつものような。冷淡さを帯びた、愛想のない瞳へと帰っていく。)


……冷静に考えりゃ、わかりもしないやつに時間をかけて教える必要もない。
お前もそんなやつといても気分がよくないだろ。
特に殺してやろうなんて考えてる奴なんかとはな。
(大きく見開かれた目尻から涙がこぼれた。
 藍闇を宿す瞳は暗く濁り、貴方の方を向きながらも、その姿を否定するように貴方を見ていなかった。
 一瞬なからず言葉の理解を拒んだのだ。

 だが、どうしてもわかってしまう。
 それは自分の中にあった答えに近かったから)

……そう。分かった。
(ノックの後、いつもの様に執務室に通された)

(数ヶ月前と違うのは、着たきり雀のセーラー服ではなく、ハイエスタ風の鮮やかな長いポンチョに暗色の毛織物のワンピース、そして布の肩掛け鞄と言う出立ちだろう)

(ついでに言えば鞄の中には練達式のノートとペンが入っている。今日は勉強に来たので)
(部屋が暗いのは、窓が暑いカーテンで遮られているせいだった。
 まばらに灯された蝋燭と、ストーブから漏れる熱のみが光源で。来客を迎えるために置かれているであろう小振りながら華やかな吊下げ灯は、天井の薄暗がりの中でその硝子を燻んだ灰色に染めている。)

(挨拶よりも先に、扉に錠前をかけることを優先した部屋の主は。それでもなお足りないとでも言うように、扉の握り手に鈴紐を提げると)


時間ちょうどだな。そこにかけてろ。
(いつもそこにあるテーブルの前へ着くように促した。
 テーブルにはいつもみかけるティーセットの準備と…みかけはするがいまいち何のためにあるかわからない天秤秤、そして子供がままごとで使うような玩具がいくつかある。)
(言葉は途切れたのはあまりにもいつもの室内と違うからだった。
 家主の見栄え重視の趣味に染められた典雅な装飾品もこのように暗くては何の意味もなさない)

……随分厳重だな。

(言われた通りに席につき、しげしげとテーブルの上のものを眺めた。
 触れることはない。
 天秤に触れてはならない、というのはこの屋敷のルールだからだ)
厳重に隠すべきことならお前に教えたりしねえよ。
客人に困ったことがないから、こういう対応になる。
(物陰を照らすように配置された蝋燭の灯りを、ひとつひとつ確認する。
 そのわずかな沈黙の間、室内はストーブの震える音と、そのうえで薬缶の唸る声、風の冷たい響き…そして揺れる枝木のかつかつと窓を擦る音だけが響く。カーテン越しに見えるその影は、誰かがノックをしているようにも見えた。)

………さて。
(そして自身もテーブルに着くと、ティーポットに茶葉をくべながら話をきり始める。)

今回は『契約という儀式』について語ろうと思う。
ボクの扱う技術の全体像を知るにはそれを知るのがちょうどいいだろう。
ボクは以前に『契約魔術』というものが大まかに何をする魔術であるか、という部分に関しては一度語ったことがあるが……覚えてはいるか?
(いまいち納得しかねると首を傾げたが、そういう事にしておいた。
 人相手なら鍵を閉めるだけでも十分だろうに……)

価値観の違う存在と交換によって力を得るんだったか。
交易みたいなもんだと認識していたが……。

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