PandoraPartyProject

ギルドスレッド

造花の館

執務室(鬼楽)

豊穣風の屋敷との奥にある、半ば私室と化した執務室。
畳と土壁に囲まれた部屋には、幻想風の調度品が並べられ、見る者が見れば時代錯誤な調和を思わせるだろう。

セレマは訳知りの個人的客人はこちらに通すらしい。
いつ来ても部屋いっぱいに焚かれた香(のような独特の香り)があなたを出迎えてくれるだろう。
然るべき客人であるならば。


●やってはいけないこと
・知らない声が聞こえても返事をしてはならない
・執務机の載せた天秤はアンティークではないので触れてはいけない


●過去(練達)
https://rev1.reversion.jp/guild/1238/thread/18142/6?

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
契約自体には一定の拘束能力はあるが、それは契約にのみしか関与しない。
だから、その気になれば債務者の態度をみて債権を行使することもあるにはある。
あるにはあるが……「契約の魔性」が契約を破綻させることは少ない。

なぜ?どうしてそのような特徴を帯びているのか?
そう問われれば、これもまた確実な事は言えないが…これもまた世界と認識の話にもなるが。
奴らは契約という行為を経由することで力を得ているからだろう。

「契約の魔性」は天秤を吊り合わせられないほどに価値観の合わない・合わせられず、ある分野において偏執的・妄執的・あるいは強迫観念的拘りを持っている。これは言い換えれば、極限定された認識しか持ちえないとも読める。いわば一つの視点しか持ちえないから発展性を持たない。発展性を持たないからいずれその力は頭打ちする。
そこでやつらは「契約」によって直接的に価値を積み上げるか、それとも『契約魔術による欲望の総量の交換』によって他所から別の認識を拝借することで、自らを研磨することになる。
だから奴らは自らの欲望を満たし続ける力の為に契約を守るし、敢えてその契約内容に隙を作る。
自らの狭い認識が故か、哀れな契約者を呼び込むためか、それとも次なる契約の誘い水とするためか……債務者に対しチャンスを与えるんだろう。


…………まあ、これも推測だ。
そもそも『契約の魔性』というものの定義も曖昧だ。
契約を結んでいると力が強くなるのは本当らしいが、それもまた価値の積み上げによるものかもしれん。
……全然わからん。

とりあえず、『契約を維持している状態に価値を見出している』ので、逆らったりしても早々には処してこないという理解でいいのか?
一種、破滅的とさえ思う生態であるが……。
まぁ吾が言えたことでもないな。
わからなくていいぞ。
『契約の魔性』なんて特定種族を指示するわけでもない、よくわからない存在を相手取ることなんざ、この分野に踏み入ることがなければ知る必要もないことだろう。

だがまぁ、敢えてそれに近い存在を挙げるなら……最近だとダガヌチという怪物が一番近かったろうな。だがそれももう打倒した相手だ。
ああ、無差別に願いを叶えようとする……そういう性質か。
…………ん?

(願いを叶える性質と口に出してから、急に押し黙る。
 そういえば最近、願いを叶える云々と押しかけて来た輩が居た様な……)

もしかしたら吾は一回『契約の魔性』みたいな奴に会っておるかもしれんな。
逃げ足が速いだけのちっこいやつだったが……なんか、それらしいことを言われたような気がする……。
(双眸がゆっくりと、大きく見開かれて、暗い部屋のうちに満月が二つ並んだ。
 弓の形に細めた時よりも重い、そして押し込めた感情を孕んで、信じ難いものを睨むようだった。)


黙れ。
(扉一枚隔てて訴えを続ける、姿ない闖入者に告げると、息遣いと気配をそのままに扉を叩く音が止む。
 同時に、静かな部屋の中にある最低限の生活音の中に、2人以外の明確な異物の紛れ込んでいる予感が強く滲む…。)


………で、乗ったのか。そいつの提案に。
(星が不穏に煌めいた。
 ただ煩いのは家主が許していた故に自らも許す事としたが、間合いに入る事までは許可した覚えはない)

乗る訳がない。
吾に対して非才であると言外に抜かしたのだぞ。そのような不遜許すものか。
そう。
……ひとまずはいい、ということにしておこう。ひとまずはだがな。
手に負える程度の弱い奴なら早いうちにだな。

……さて。
これ以上続けると要らない来客が増える。講習はここまでだ。
今日はもう、取引はしない。
(念を押すようにそう言い含めると、部屋の各所にしかけた蝋燭が風もないのに揺れた。)

(扉の向こうで、遠ざかるように引きずる足音がした。)

(カーテンを開けて光を取り込むと、一面開けた空から注ぐ光条が雪崩れ込んだ
  …………そういえばこの部屋の窓側に、樹など一本も生えてはいなかった。)
言ったろう。
貨幣も価値も通じない怪物を適切に対処するには、まずその欲望の矛先を知るところからだ。それ自体がどのような権能をもち、どのような倫理で動くか、あるいは単純な暴力で滅ぼしきれるかもわからない。殺害を契約成立の条件とし、不可逆の契約を持ちかける手合いであったなら手に負えない。
(蝋燭をひとつずつ、ひとつずつ、吹き消していく。)
やるなら確実に、後腐れなくだ。

あとお前、その格好は髪編んだ方がそれっぽいんじゃねえの。
確かに、今の吾ならそういうことをされたらやりようがないな。

(わかった、と頷いて数秒後)

(肩に触れる程度まで短くなった己の髪を撫でた。
 何も留められていない髪はさらりとして抵抗なく指先を通り抜けていく)

…………。

(更なる沈黙、それから)

……編むって、どういう風に?
三つ編み。
(色褪せたガラクタのような教材を片付けながら)
この辺り――といっても鬼楽、鳳圏ではなくヴィーザル――では、女は三つ編みに編むことに意味があるという話だ。確か……何本の三つ編みにするかで意味も変わるんだったか。
帰ったらメイドにでも聞いてみる。
(言うなり、指先は慣れた調子で左右に三つ編みを作って)
……一先ずはこんなのでどうだ?
(片方は手持ちのリボンで、片方は留めるものが無くて手で止めただけの三つ編み姿を晒した)
手慣れてきてるな。
リボンがひとつしかないなら、三つ編み同士を後ろでまとめてもいい。
一杯練習したからな。

……後ろは見えないから上手にできない……。
はん?????
お前、シレンツォの時自分で団子作ってたじゃん。
(姿見を見る。貴方を見る。そして、姿見を見る)

(気づかなかっただけだもんとか、一枚だと見にくいんだもんだとかぷりぷり文句を言いながら立ち上がって、姿見の前で二つの三つ編みをまとめにかかる)
(合わせ鏡出来ない環境でそれなりに苦戦しつつも丁度いい位置で一つにリボンで纏め)

……どう?
……お前がどういう感想を持ったのか詳しい方向性を知りたい。
(めんどくさい。
 経験上、こういうことを聞いてくる奴はどういう答えを返しても面倒くさい。

 そもそも感想の方向性ってなんだよ。
 そんなもん口にした途端、言われる側が望んでる方向性からズレるだろうが馬鹿じゃねえの。)

(逡巡にして約二拍。)


素材(お前自身)の良さはいまさら論じるところではないが。
その衣装の持つ清涼感と素朴な魅力は、(黙ってさえいれば)普段のお前の雰囲気ともよく噛み合う。美貌と(主に肉体面に)慎ましさを備えているお前自身の形質にあった選択だと言えるよな。
それが「親しみやすさ」を表現したくて、ということならよくできている。
そこに頭髪の話を付け加えるのであれば、短くなったことでその方面の表現がしやすくなったんじゃねえか?とも思うよな。長い髪がもつ象徴的な意味は「権力」「力」「神秘性」であることを考えれば、今の髪型はその方向性にあう。
髪結いに関してはボクが言ってすぐに試したその挑戦心向上心は評価する。特にこっちから言うことはない程度にできてるからその調子でやれ。
……。

(思いのほか長い言葉が貴方の口から出てきて少し目を見開いた。
 でも、言葉の表面をいくら浚っても欲しかった言葉は見つからなくて口の端が下がる)

……わかった。ありがと。
(あこれ満足できてねえやつだ。最悪あとで勝手に悩んで下がるやつだ。めんどくせぇ。)

(何某かのフォローを入れるべきか、とも考えたが。
 冷静に考えると、あの聞き方で勝手にこうなってる奴をなんでフォローしなきゃならないんだ?という判断が勝ったのでしないことにした。
 完璧なご機嫌取りをする仕事に就いた覚えはない。)


どういたしまして、と。
講習は済んだから、特に用がなければ茶でも飲んでから帰れ。
(しらんな、じゃないんだ。)

……ん。そうだな。
今日のお茶はなんだ?少しぬるくなってしまったが……。

(言われた通りお茶に口をつけて二言三言交わした後、空のカップを置いて)

……それじゃあ
……おい、執政官。この書類。

(問いを投げかけると、そいつは得意そうに言って見せる。
 かねてより自分が力を入れてた道路整備事業に対する理解が、ようやく領民にも理解されたこと。
 ようやく立ち退きと工事に同意を貰えたこと。
 あとはハンコひとつで動けるということ。

 自分の計画に賛同しない頭の固い馬鹿どもを、こいつが動かしたという。)
へー…お前にしてはよくやったじゃん。賞与。

(「ありがとうございまーす」と軽い返事)


………。

”ありがとう”?
何だお前。今日はやたら機嫌いいな?

(追及に対し、面倒くさい絡み方をする自分をあしらうように返事でいなされる。)

(ともあれ、仕事ができるに越したことはない。
 自分は不用心にもハンコを押してしまった。)
(……気付くべきだったのだ。

 あいつが背中で、指でバツ印をつくっていたことに。


 まさかそれがあんなことになるなんて…)
(未だかつて見たことないほど沢山の特異運命座標が集う鬼楽・セレマ領。
 その執務室には領主ではなくひとりの執政官の姿があった。)

(シャイネンナハトから私用で外している領主に代わり、この領の全執務を預かっている執政官は…いまその権力を濫用し、ひとつの計画を成し遂げたところだった。)


(………即ち、美少女道場(あるいは風雲プリン城)をこの領地で開催することである。)
(領主はこのことを知らない。
 自分の領地でこんな奇祭が開催されるなんて、パブリックイメージ的に認めないだろう。

 そしてプリンも百合子も、『セレマはこの事実を知らない』という事実を知らない。
 奇祭を円滑に誘致するにあたり、相手側を徒に不安に追い込むような情報はマイナスにしかならないので伏せておくのが正しい。)


(結果としてその全ての判断は正しかった。
 領主には道路工事事業と偽り、書類を誤魔化してハンコを押させた。
 領民達は「思慮深い領主の考えなら」と特に疑うこともなく従った。

 プリンさんも百合子さんも、参加者の誰も違和感を抱いてはいない。)


(ああ、謀略ってこんなに楽しかったんだ。
 領主ばっかりこんな楽しいこと考えてズルいじゃないですか。

 ……執政官はこれから巻き起こる混沌に思いをはせ、満面の笑みで窓の外を見る。)
(「さーて!いままでが準備でここからが本番!皆さん頑張りますよー!」

 執政官は心の底から快活で希望に溢れた声を挙げると、やはり何も知らない役人と労働者たちがそれに従って、各々の持ち場に戻っていった。
 ここから忙しくなる。皆が楽しく、そして私が楽しい時間の為に全力を注ごう。)


(執政官は心からそう思ったのだ。)
―――何者か(p3p009869)により放たれた魔砲で、屋敷が吹き飛ぶ。

●原因
https://rev1.reversion.jp/guild/257/thread/21577
―――修理と称して放たれた魔砲によって、再び吹き飛ぶ。


●ここから2件目
https://rev1.reversion.jp/guild/1238/thread/21660

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM