シナリオ詳細
<Scheinen Nacht2020>蒸気の街のシャイネンナハト
オープニング
●
――汽笛。
蒸気機関車が雪原をひた走る。
鈍色の空は、昼前にしては重く、暗く――
小刻みに揺れ続ける車窓の外には、小雪が踊っていた。
食堂車のテーブル席でスメタナのたっぷり乗ったガルプツィ(ロールキャベツ)と黒パンを食べ終えた『セイバーマギエル』リーヌシュカ(p3n000124)は、頬杖をつき、どこか物憂げに窓の外を眺めていた。
雪原から雪に覆われた針葉樹林に、耳が詰まるトンネルに、いくつかの小さな町を抜け、列車は遂に幾つもの煙突から熱い蒸気を噴き上げる街へとたどり着き――
「……ただいま。スチールグラード」
帝都への到着を知らせるけたたましいベルの音と共に、身の丈ほどもある旅行鞄を引き摺りながら、リーヌシュカは駅のホームへと降り立った。
(ここまで来たら、さっさと家に帰りたいわ)
彼女はラド・バウの闘士にして鉄帝国軍人、勇猛な軽騎兵である。
遙か遠く海洋王国は『絶望の青』での戦いで、鉄帝国は海洋王国軍そしてイレギュラーズと共闘し、絶望を静寂へと塗り替えた。それから鉄帝国軍は国力の疲弊した海洋王国軍を護衛し、新天地カムイグラへと到ったのである。その後もリーヌシュカは、鉄帝国の意向により、カムイグラの地でイレギュラーズと共闘を続けていたのだ。夏辺りからずっと、ずっと。
そんな異郷の地で、十二歳だった彼女は十三歳になった。
半年以上というのは、うら若い戦士にとって、さぞや長く感じられる時間であったに違いない。
季節は折しもシャイネンナハトの前日(イヴ)である。
世界中から争いが消える夜と伝承され、この日辺りから新年過ぎまで休暇を得る者も多い。
軍への報告書は不凍港ベネクトから郵送させてある。これ以上のデスクワークなど御免被る所であった。
「うーん、寒いじゃない!」
駅を降りたリーヌシュカは目一杯のびをすると、冬の空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
なんというか、帰ってきたという気がする。
路面汽車を何度か乗り換え、いくつかの着替えを洗濯屋に預け、空いたスペースに缶詰やビスケットなど、いくらかの簡単な食料品を買って詰め込んでやる。
改めて見回した近所の大通りは、いつになく忙しない喧噪に包まれていた。
様々な店先の看板や着飾ったツリーは季節の到来を否応なく感じさせる。
夜には街をガス灯が照らすのだろう。
それから少し歩いた彼女は、無骨なアパルトマンに入り、四階にある一室のドアを開けた。
「ただいま――」
――答える声はない。
外套と帽子を丁寧に仕舞うと、彼女は寝室のベッドで大の字に寝転がる。
それから父母が映るモノクロームの写真に向けて、リーヌシュカは少しだけ祈った。
さて、これからどうしよう。
休むと決めたからには、休みたい。なんなら遊びたい。
リーヌシュカは軍帽を手にとり、首を横に振ってウシャンカ(ファーの帽子)をかぶりなおす。
埃っぽい鏡の前に立つと、自分が未だ軍装を纏っていた事をようやく思い出した。
(シャワーを浴びて、着替えて、それから――)
指折り数えたリーヌシュカは大きなのびをして、大粒の瞳を子猫のように輝かせた。
――街へ遊びに行こう。
●
「うっわ、寒っむ!」
吐く息が白い。普久原 ・ほむら(p3n000159)は自身の身体を両手で抱きしめ、肩を震わせる。
コートを着込んだ上からでも分かる、豊かな胸がぎゅっと押しつぶされていた。
ほむらはこの日、なぜだか鉄帝国の帝都スチールグラードに居た。
何を隠そう、空中神殿を利用しての移動である。彼女(?)もまた、イレギュラーズなのだ。
ぬくぬくとした便利な街『希望ヶ浜』を抜け出して、こんな所にいるのは『本場のボルシチをいっぺん食べてみたい』といった、しょうもない動機であったのだ。
出不精なほむらだが、ついでにちょっとした観光も楽しみたいと思っている。
なんというか、ガチオタとしての血が疼くというか。だいたいそんな所だ。
「今日はウォッカで優勝していくの! たらふく飲み散らかしてやるの!」
(うわ、なんかヤバそうな妖精が居る。目合わさないでおこ)
横を飛びすさっていった小さな妖精――『花の妖精』ストレリチア(p3n000129)のことを、ほむらはまるで知らないが、ローレットのイレギュラーズにとっては知る人ぞ知る(?)、花金の酒飲み妖精であった。
ていうか、なんで居るんだろう……。
「あなたがほむらさん? はじめまして。私はアルテナ、ローレットのアルテナ・フォルテよ」
ショートコートにミニスカート、ロングブーツの少女アルテナ・フォルテ(p3n000007)だ。
「あ、あ。あの、どうも、練達の普久原です」
差し伸べられたアルテナの手をおずおずと握り返し、かろうじて握手の体裁を整える。
「何か困った事があったら、何でも聞いてね」
「あ、ど、どうも(……いやー、きついっす)」
微笑むアルテナを前に、ほむらは頬を紅に染め、石畳を一歩後ずさる。
転移前だか前世だかなんだか知らないが、ほむらはサラリーマンのおっさんであったと自称していた。
アニメやゲーム、二次元美少女が好きなオタクであるほむらにとって、この世界は些か刺激的にすぎる。
これから練達の依頼でローレットのイレギュラーズと共闘していくにあたって、交友は深めておきたいのだが、はてさて。せめて依頼やなにかで見知った顔があれば良いのだが――
ともあれほむらはひどく人見知りで、あがり症なのである。
観光したいと大通りへ向かうほむらを、首を傾げて見送ったアルテナもまた、暇を持て余していた。
(わざわざ一人でなんて。ほむらさん、恥ずかしがり屋さんなのかな?)
アルテナとてスチールグラードまで来ておいて、このままローレットに帰るのも、なんだか味気ない。
街でも散策しようか、それとも何か食べようか。
帰るのは夜でもいいだろう。なんなら宿でも見つけて泊まっていっても良い。
なんと言っても、せっかくの休暇なのだ。
それにここに居れば、仲間(イレギュラーズ)に会えるかもしれないから。
大通りのブティックでは、豊かなファーをふんだんにつかったコートや帽子が売られているようだ。
アクセサリーショップにリカーショップ、それから小洒落たカフェやレストランなんかもある。
「でよー! 俺あ言ってやったのよ! そりゃただのカニだぜってな、ダハハハ!」
大通りから一歩路地へと踏み込めば、喧噪の色も変わってくる。
酒場の外まで聞こえる笑い声をあげているのは、ヴィーザル地方出身のラド・バウ闘士『氷剣』ヴェガルド・オルセン (p3n000191)であった。
スチールグラードの街角は、きっと真夜中まで眩しいに違いない。
- <Scheinen Nacht2020>蒸気の街のシャイネンナハト完了
- GM名pipi
- 種別イベント
- 難易度VERYEASY
- 冒険終了日時2021年01月12日 22時12分
- 参加人数30/30人
- 相談7日
- 参加費50RC
参加者 : 30 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(30人)
サポートNPC一覧(5人)
リプレイ
●
蒸気と鋼の街は、鈍色の空へ向けて白い煙を吐き出し続けている。
希紗良の吐息さえ煌めきを帯びるほどに、冬の昼下がりは輝きの聖夜を待ちわびているに違いない。
「流石に此処は冷えるねぇ……もう少し先の広場にツリーがあるみたいだから、そこで少し暖まろうか」
街路に点在するロケットストーブでは心許ない。
「承知したであります! ……寒いでありますか?」
「……希紗良ちゃんは元気だねぇ」
若さ故とも見えたが――シガーは成程と顎に親指をあてた。
「好奇心が勝ってると、寒暖差程度は忘れちゃうからねぇ……っと、あれがツリーかな?」
「木を飾るのが習わしでありましたな。大陸の文化は興味が尽きないであります」
豊穣で生まれ育った希紗良が、外の世界に好奇心を持っているのは嬉しい。
「俺達も、豊穣が珍しくて色々見て回ったからね……さて、温かい飲み物でも貰ってこよう」
「あ、ならば先日口にした、甘いやつが欲しいであります!」
「確かココアだったかな……了解だよ」
「あ? アルテナじゃねぇか。この時期に鉄帝に居るのは珍しいな?」
「ヨシトさん、お久しぶり! さむーい」
手を振ったアルテナは、僅か一瞬で冷え切った指先をポケットに突き込んで笑う。
「新しい仲間の案内が終わった所なの。良かったら一緒にどう?」
「いいぜ、荷物持ちなら任せな」
「そんなのいいのに」
「ペチェーニエ・ペルシックが美味い店あるんだが、精霊らの報酬用に買ってっても良いか?」
「うんうん、私も買おうっと。それじゃ行きましょ」
桃の形したクッキーだと告げるヨシトに、アルテナは頷き並んで歩き出す。
「ホットミルクとよく合うんだぜ?」
「それって結構な耳より情報なんじゃない?」
練達辺りと比較すれば随分控えめな電飾も趣き深い。
そんな広場を歩くのは、蠱惑的な肢体を冬服に包んだミエルとアデルの二人だ。
「アデル様は平気ですかぁ?」
「くぅ、コートを着てきたけどやっぱ寒いな! これが鉄帝の冬か?」
くるりと覆う耳当ても首元のファーも、ふかふかでぽかぽかで、寒さなんてへっちゃらなミエルだが、アデルはコートに首を埋めている。
「手が張り付いたように動かない……ってミエル? あたしは平気だし! ってこら、手を握るな!」
「あ~っ!アデル様、見てくださいっ!」
抗議の声もなんのその。引っ張られるようにショーウィンドウに向かったミエルが見つけたのは、オルゴール付きのスノードームだった。
「サンタさんとトナカイさんがお空を飛んでますよぉ! それに雪がキラキラしてますぅ」
アクセサリーや雑貨が売られているらしい。悪くなさそうな店だ。
「キレイですねぇ……」
「まあ、じゃあ入ろうか?」
振り返ったミエルに、アデルは蒸気が踊る温かな排気口から手を引っ込め、店の中へ。
店内の熱気は一転して、頬が溶けるようだ。
「このピアスなんてどうですか?」
「ピアス? んーそうだね、いいセンスだと思うよ?
でもあたしだけってのもアレだな、ミエルもピアスとか付けてみないか? きっと合うと思うぞ?」
ナウいブレスレットとやらも選んで、あとは友人や執事長達のお土産も買おう。
「やっぱり、寒い冬を越えるための服は鉄帝のものが一番しっかりしてるわよね」
お洒落は我慢とは良く言うが、二年も着た防寒着はそろそろくたびれて着られたものではない。
そんな訳でルチアは羊毛のマフラーや、フード付きのファーコートなど、洒落たデザインのものをウィンドウ越しに探していたが。
「ほむらさんよね?」
隣で同じ事をしている人影に、声をかけてみた。
「あ、あー、はい。ローレットの方、ですかね」
「私はルチアよ、ルチア・アフラニア。よろしく。さっそくだけど付き合ってくれない?」
「つきあ……! あ、あー、はい」
赤面して後ずさりするほむらだが、ともかく捕まえた。
まずは試着を試すのだ。
「これなんかどう?」
「あ、あー、似合ってます。わたしは、これとか……」
ほむらはなんというか、どれもゴシックパンクな感じである。
「再会してから一年かぁ。色々な事があったね」
ぽつりと零れたライセルの言葉。王都のバーで酔い潰れたラクリマを背負ったのは、丁度一年前だ。
指と指を重ね、温かな体温を伝え合う。
「こんなにも大切だって思える人に出会えるなんて思ってなかったよ」
少しだけ引き寄せ、囁くように。
「ありがとう。こんな俺の傍に居てくれて」
「……ありがとうを言うのは俺の方なのです
あなたと出会えた1年、いろいろありましたがとても楽しい日々だった
本当にライセルさんと会えて、こうやって一緒に過ごすようになって、とても幸せなのです」
揺れるラクリマ瞳は――けれど。
これだけ近くに居ても、自身のことを話す気にはなれはしない。
ライセルは『それを聞いても』『思いを知っても』受け入れて、今と変わらず笑ってくれるだろう。
だが、否だからこそ、それが苦しくて、つらくて――
――何も解決出来ていない。
何も心が定まっていない。
(……そんな状態は、俺が望まない。 貴方のためにも、もっと先を見なければ考えなければ)
教団の事も、親友の事も――
「少しだけ聞いてくれるかい?」
ライセルの言葉に、不意に視線が交わった。
「俺はね。この街で育った。この通りを何度も走ったよ」
貴族の次男に産まれ、落ちこぼれだった事。一族の中で一人だけ飛べなかったこと。
家を追い出され、戻る勇気もなかったこと。
「でも君が居るから近くまで来れたんだよ、だから……」
だから、ありがとう。
●
雪化粧の街並みが美しい。
再び降り始めた粉雪が、まつげをくすぐる。
首元に下ろしたふかふかのフードをあげてくれたお礼に、ポテトもリゲルのマフラーを巻き直す。
「ああ、ありがとう」
そう言えば鉄帝国でのんりと観光や買い物をしたことはなかった。
「そうか、リゲルは前に巽と観光したことあるんだよな。お勧めの場所があったら案内してくれないか?」
そう言えばそんなこともあった。ヴィーザルの帰りで、その後に熱を出したことを思い出し、頬をかく。
そんなリゲルを見ていたずらげに微笑んだポテトと手を繋ぎ、二人は温かな店へ。
「揚げたてのピロシキが美味しいんだったな」
いろいろな味があるらしく迷ってしまうが、一つずつ買ってはんぶんこすればよい。
リゲルのほうは大きめに割って。
熱々のピロシキを、ツリーの近くに焚かれたロケットストーブの前でいただく。
こっちはカレー味で、そっちはミートパイ。
お土産も見て回りたいが、さすがに幻想や天義とは訳がちがう寒さに、さてどうしたものか。
ひとまずリゲルはポテトを抱き寄せてマントで包むが、まず何か食べて身体を温めたい所だ。
「流石にリゲルも冷えてるな。
お土産を買ったら、どこかの店に入ってあったかい飲み物であったまろうか」
「ああ、シチューやスープも最高に美味しいんだ。気になる物は何でも食べてみよう、御馳走するよ」
「初めまして、貴方が普久原ほむらさん……で、いいんですよね?」
「あ、あー、はい。です」
「急に話しかけてしまって、すみません。
本当の名は別にありますが、アンジェリカと今は名乗っている者です。
良ければ私も普久原さんの観光にお付き合いさせていただいても宜しいですか?」
「あ、あの。はい」
「ふふっ、以前から普久原さんとはお話してみたかったんです。私も似たような境遇だったので……」
「あ、あー、もしかして」
「その『もしかして』です、その内あるあるトークとかしてみたいものです……が、今は観光ですね」
「あー……ですねー」
同じ境遇と聞いて、照れていた表情がぱっと明るくなる。分かりやすい。
「折角のクリスマス…もとい、シャイネンナハト。楽しまないと損ですから。
ですが、その前に温かい物でもどうですか?」
「あ、じゃあ。あそこでココアか何かもらいましょうか」
「そうしましょう」
「わああ! 路地に入っただけで随分雰囲気が変わるねぇ!」
スチールグラードはリュカシスにとって、庭のようなものだ。
名人級の案内に、イーハトーブは期待に胸を膨らませ――
「……っくしゅん! ……えへへ。ちゃんと厚着をしてきたんだけど、鉄帝の冬はやっぱり寒いね」
イーハトーブのくしゃみにリュカシスはハッと気付く。
鉄帝国の冬は極寒、もしかしたら寒すぎてイーさんが凍ってしまうかもしれない。
「ちょ、ちょっと待ってて!!酒場であたたかいものを買ってくる!」
「って、リュカシス、どこ行くの!?」
「すみませーん! スペシャル美味しくてホットなテイクアウトセットください!」
なるほど!
「ありがとう、リュカシス。やっぱり君は、最高の案内人さんだね」
「どういたしまして! イーさん暖かくなった?」
「うん、君のお陰でとってもぽかぽかだよ! 幾らでも歩けちゃいそう!」
「ヨーシ! そしたら進もう!」
歯車のお店に標本のお店、こっちは絡繰り仕掛けのジャンクパーツ。
機械と蒸気の路地裏探検だ。魔法のような大冒険にイーハトーブの胸が高鳴る。
一人だったら迷子になりそうだが、マブダチと一緒なら怖いことなんて一つもないのだから。
時折吹き抜ける風は鉄帝国の冬らしく、痛いほどに突き刺さる。
もみの木の飾りを見つめた未散は、シャイネンナハトと言われても余りピンと来なくて、ただ今日ばかりは何も起こらないという伝承に、なんだか少しホっとした。
この日、ヴィクトールと未散は、機械パーツを探していた。
螺子に歯車、コルゲートチューブに――ヴィクトールの腕をメンテナンスするためのものである。
「 嗚呼、精霊油も欲しいのでした」
ケチる気はない未散だが、いかんせんヴィクトールの腕は消耗が激しい。
「ええと、その小刀は……?」
「この小刀ですか? いえ、腕が『パカーン!』って開いて。
此れが展開したら格好良いんじゃないでしょうか」
「……その、ボクの腕は一応腕なのでそういう改造は流石にできませんが!?」
「……ふふ、其の様なお顔をしないでも、冗談で御座います」
「よかった、冗談で……本当にですか? その小刀を私に刺したりとかしませんか??」
「今度、酷く損傷したら、其の限りでは有りませんが」
だって――ヴィクトールの腕を開くことが出来るのは、今のところ未散しかいないのだから。
「まあいいでしょう。どうあがいてもボクが怪我をするのは常なので。
そのうちそれを仕込むことになりそうですが」
少しだけ、目を泳がせるヴィクトールだが、しかし寒いったらない。
「買い物が終わったらどこか寄り道して温かいものでも買って帰りましょう」
手袋を買おう。
この手では、つないだほうが冷たいだろうから――
「ほむらちゃん!」
「あ、ワルツさんも、その、ご無沙汰してます」
「観光と聞いて!」
「あー、はい、ですです。ノープランなんですけども」
「私もノープランだから、お互いにびびっとくるスポットを探して散策しましょ!」
「あー、いいですね。あそこのジャンクショップとか気になります」
「私も気になる!」
見解が一致したのは嬉しい。
学園がローレットと提携するついでに、ほむら自身がローレットへ微妙に所属する事になった事、そして今日は鉄帝国の観光をしていることを聞いたワルツは、大急ぎでやってきたのだ。
旅慣れたワルツであれば、引っ張ってリード出来る筈。
「あー、あの電飾。こんなタービンさっきの薪ストーブにくっつけて発電してるんですかね」
歯車仕掛けなのか。こっちは武器のパーツだろうか。
「おー、ロマンがかきたてられる!」
「ですです!」
これはいいものだ、スチパンこわい!
明日の約束なんかも取り付けたりして、我ながら優秀!
じっくり見て回った後は本場のボルシチも頂きたいところ。お互い猫舌なのだけれど――
「袖振り合うも多生の縁――それでは私の鉄帝観光に付き合って貰えません?」
「当然よ、すずな! さすがに疲れたもの、こうなったら徹底的に遊びましょ!」
「ありがとうございます。それで私、スチールグラードを見て回るのはじめてなので……」
具体的には食事なんかにも興味がある。元いた世界のロシアという国に似ている気がするのだ。
「ここは私の庭よ! 案内するわ!」
先程剣の訓練を終えた二人は、観光を始める。
思えばすずなにとって、鉄帝国でゆっくりと休暇をすごすのは、初めてだ。
「ハロー、リーヌシュカ」
「リーヌシュカ君じゃないか」
「よお、リーヌシュカ」
「おや、リーヌシュカではありませんか」
「エッダと愛無とルカじゃない! ヨハン、毛は剃ってるの?」
「伸びません」
「頭そったらそのままなわけ!?」
「いえその、髪の毛がちょっと多いというか、伸びやすいだけですよ……
というかリーヌシュカだって毛量すごいじゃないですか、この十三歳め!」
「なによ十八歳!」
「遅くなっちゃったけど誕生日おめでとう?」
「え、あ。う、なによ急に、ありがとう……
じゃあ暗くなるまで買い物にでも行きましょ! そしたら皆でご飯よ!」
「おや、今日はシャイネンナハトでありましょう、ご家族は?」
「あの連中(軽騎兵隊)は家族と過ごすと思うわ。あ! お父様とお母様は立派に戦死したそうよ」
「……そう、ではその、お暇であれば買い物へ参りましょう」
エッダへの答えは、あまりにあっけらかんとしたものだった。
なるほど、愛無は得心した。リーヌシュカは兵士という以上に『戦士』なのは、そうした理由か。
それはそれとして、子供らしい幸せも味わって欲しいが。
「あなたはどうなのよ、エッダ」
「私ですか? いえ何。 処々の報告をする為に出頭していました。ヴィーザル地方の動きや、幻想でのあれこれ……情報は戦いの命です」
「シャイネンナハトのイブぐらい休暇にしなさいよ」
「確かに、こんな時まで仕事の話をするものではないですね」
「……うーん、この木彫りの仏像? とかどう?」
「センスないわね、選ぶならこれよ!」
「シャケ咥えた熊ですか……」
元気そうなリーヌシュカに、愛無は瞳を細めた。
久々の故郷なのだ、戦士にも休息は必要だろう。後は夕食だ。
「シュカさんのおススメご飯、あったりしません?」
「沢山あるわ!」
好きな料理を知りたいし、一緒に食べたい。
「では今日はリーヌシュカ君の、おすすめの店に連れて行ってもらおうか。
お詫びに何でもご馳走しよう。好きな物を頼んでくれ。デザートも如何かね」
問うすずなに愛無も頷く。
「だったら俺も持とう」
「気が利くじゃない! 愛無、ルカ! 石油王も居るなら一番高い店にしてやるんだから!」
「石油王じゃないが」
●
一行はホテルレストランへ足を運んだ。
徐々に暗くなる街並みは、雪明かりで眩しく感じられる。
「僕はシャシリクとソリャンカにしよう。リーヌシュカ君のおすすめはあるかね?」
「お肉とスープなら、オリビエサラダをつけなさい!」
「なるほど。では、それも頼もう」
「ところでリーヌシュカって鉄騎種の特徴、何処にあるんでしょう?
はれんちな質問かもですが……良かったら教えて下さい?」
ヨハンの問いに、リーヌシュカは握った手で胸を打つ。
「破廉恥なんて言う割りにあっさり聞くじゃない、心臓にも毛が生えてる訳? この中の、心臓よ!」
なぜか割と自慢げである。
「お前さん豊穣じゃあ大活躍だったじゃねえか。流石はセイバーマギエルってところだな」
「何よ、あなただって大活躍じゃない! 次は負けないんだから!」
頭をくしゃくしゃと撫でるルカに、リーヌシュカが頬を膨らませる。
「ラドバウでやりあった時より腕上げてんだろ?
そのうち今のお前さんと轡を並べて戦ってみてえもんだ」
「すずなも滅茶苦茶強かったわ! すずな、おすすめはボルシチよ!」
「ありがとうございます。シュカさんも強かったです」
「何だ、やりあったのか? 楽しそうじゃねえか」
「先程、一緒に鍛錬を」
「なるほどな。ま、幻想と鉄帝で戦争でも起こりゃラサは幻想に雇われて敵方で見える事になるかもな。それはそれで中々悪かねえ」
「どっちも魅力的ね」
「そん時ゃどっちかが死んでも恨みっこなしだぜ?」
「当然よ!」
尤もルカとて、さらに成長した姿を見たいもので、死んで欲しい訳がないのだが。
宴もたけなわ。エッダはガルショークのサクサクとした生地を突き崩して、ズブロッカを煽っていた。
熱い香草が喉の奥をくすぐる。そろそろお開きの時間だ。
「ねえ。近くにホテルを取っているのです。 そこでもう少しお話していきませんか?」
エッダも幼い頃から軍務に就いていたから、つい気にしてしまうのだ。
「一人は寂しいですから…… 貴女がじゃなく、私がね」
言葉を選び、続ける。
「寂しい先輩に付き合って下さいな」
「いいわ、ジュースを沢山買いましょ!」
そんな大通りに面したホテルのレストラン『サッヴァ』は、貴族や高級将校の御用達だ。
「まいりますよ、レディ」
軍人であり貴族令嬢のハイデマリーは、エスコートも様になっている。
もちろんドレスコードもあり、セララと共にドレスを着込んで、今日は大人なディナーを楽しむのだ。
正直なところ、セララは庶民的な店のほうが好みなのではないかとも思ったが、思ったよりすんなりと承諾してくれたから良かった。そういった店は初めてで、好奇心旺盛なセララは期待も膨らむというもの。
「マリーのドレス姿も可愛いね。いつもの3倍ぐらい可愛いと思う!」
仏頂面をしたマリーの頬が薄紅に染まったのは、はてなぜか。
まずは前菜。サーモンの冷製と――
「実はボク、テーブルマナーとかあんまり分からないの。マリー、教えて貰える?」
「いいですよ」
最低限でよいだろう。細かすぎて楽しめないのは本末転倒だ。
「ありがとう! えーっと、外側のフォークとナイフから使うの?」
「それで大丈夫、分からなくなったら私の真似をすればいいんですよ」
「料理ごとに変えるんじゃなく、全部同じフォーク使った方が洗い物楽じゃない?」
首を傾げるセララはキエフ風カツレツを一口。
「ねぇねぇマリー、これ美味しいよ! はい、あーん」
「あー……ん」
一瞬だけ考え込んで可愛らしい口をひらく。
互いの年齢を考えれば、微笑ましいと許されるだろう。
「じゃあ、今度はこれをセララにあげましょう、あーん」
「輝かんばかりのこの夜に」
「乾杯っ!」
青いドレスのボタンと、赤いドレスの蜻蛉もまた、食前の蜂蜜酒と赤ワインで乾杯を。
「今日は美味しいもの飲んで食べて、楽しみましょ」
「今夜の蜻蛉さんは一段とおキレイです」
胸が高鳴るのは、そのせいだろうか。
「どれも美味しそうで目移りしてしまいます……」
ボタンはサワークリームとキャビアをのせたブリヌイを一口。ほんのりお蕎麦の香りがして美味しい。
蜻蛉も温かなガルプツィについつい舌鼓を打ってしまう。
料理を挟んだ向こう側に見える、彼女にも――
こうして二人の縁が繋がって、思えば半年になる。
(……いただいたお花、言葉、花火、思い出)
秋の終わりには、贈り物もしあった。
――この夜と、そんな一つ一つに感謝を捧げ。
「紅茶とケーキも食べんとね」
とっておきを頼もう。
今夜は特別な日、ボタンと蜻蛉にとって忘れられない素敵な夜だから。
一緒に食べる人が居るということは、幸せなことなのだ。
食べ物だって何倍も美味しくなる。
「今日は“私”という存在にとって本当に特別な日なんです」
スネグラーチカの儚い仮初の命が生まれ、今は変異し、ここに居ることが出来る。
その特別な日に、一緒に過ごせること。
「うち幸せよ。ありがとう」
薄紅に染まった頬で、瞳を細めて幸せだといってくれること。
その温かな言葉に胸の奥が溶かされ、泣いてしまいそうだった。
●
「ダハハ! ちげえねえ!」
「ヴェガルド、もう少し静かに。 楽しく飲むのは良いことだけれど、お店の外まで聞こえていましてよ?」
「何だよ坊さん、噂とちげえじゃねえか」
「坊さん……ヴァレーリヤとお呼びになってくださいます?」
「それにしても、七歳くらい誤差だと思いませんこと?」(←???)
リーヌシュカと飲みたかったヴァレーリヤだったが、未成年だからと断られてしまったのだ。
ちょっと落ち込んでしまう。
「だから今日は付き合いなさい、ていうかそのウォッカ寄越しなさい!」
奪ってラッパ飲みをキメてやる。
「あ、てめ! 親父! もいっぽんだ! つか大丈夫かよ」
「らいじょーぶ、結構強いんれすのよ、私。 大人れすもの、お酒の飲み方くらい弁えていまふわ」
「イケてんじゃねえか!」
「そうれすわ、飲み比べしましょう、飲み比べ! 負けた方が全額支払いで!」
「ノったぜ! ぶっ潰してやらあ!」
「おほほほ、格の違いというものを見せ付けて差し上げまふわー! 樽ごと持って来なさい!!」
「では乾杯の音頭は私が。輝かんばかりのこの夜に! はいカンパーイ!」
「カンパーイ!」
寛治の一声に、場が盛り上がってきた。
「寒い夜にはウォッカが効きますね。五臓六腑に染み渡るとはこのことです」
「ごぞーろっぷあったかいの」
ボルシチとピロシキを肴に、この花金妖精と飲み明かすのだ。
レイリーもまたキンキンに冷えたウォッカをショットで頂く。
飲み始めたのは最近だが、喉に来るキックが良い。
「特におすすめとかある?」
「全部ですわ!」
「どれも最の高にイケてるの!」
あの二人は駄目だ。参考にならない。
「俺はコレだね、ノルダイニア」
ヴェガルドのお勧めは氷河の軟水から生まれた雑味がない一杯。
「フレーバードなども如何でしょう?」
博識な寛治もまた提案する。
「それじゃあ全部いただくわ!」
「私も同じのくださいなの!」
「みんなー! 盛り上がってる? 私は盛り上がってるよ!
他人にお酒を強要するなら、私にしないさい! 受けて立つわ!」
レイリーの声に酒場の人達が集まってくる。
ストレリチアも参戦して、はてまた誰かのパンドラを奪うのだろうか。
「その技、私にも教えてもらいたいものですね」
「こうするの!」
おいおい、他人のチェイサーとすり替えてるだけじゃないか。
しかしウォッカは良く回る。身の危険を省みることもなく、遠慮無く酔えるのは争いが消える夜の特権か。
「さ、もう一丁乾杯と行きますか!」
「わーい、アーリアさんに捕まっちゃったぜっ!」
両手を上げた花丸に「うふふ捕まえちゃったわぁ」なんて言いたい所だが。
「ううう寒い、寒いわぁ」
口をついたのはそんな言葉だった。温かな酒場へ避難しなければ。
そんな訳で、泥酔して道ばたで転がっていたヴァレーリヤとヴェガルドを屋内に寝かせ、千鳥足で踊っていたストレリチアを捕獲したアーリアは、花丸と表通りの酒場に入った。
妖精はもうなんかふらふらしているが、歴戦の飲兵衛ならまだまだいけるだろう、きっと!
「って事で、希望の未来へレディ・ゴー!」
「ごー!」
「今日はおねーさんの奢りだもの、めいっぱい食べて飲んじゃいなさぁーい!」
「ありがとー!」
「最の高らの!」
普段は遠慮するかもだが、この花丸ちゃん、食に関しては容赦しないのだ。
「寒さを和らげるため、きつーいヴォトカをくいっと! 命の水よぉー、ガソリンよぉー!」
「ガンガン燃やしてくの!」
アーリアが頼んだのはボルシチにシュクメルリ。
「これなら花丸ちゃんもいけるでしょ?」
ほろほろの牛肉が口の中でとろける。鶏肉はニンニクのアクセントも良い。
「あ、ビーフストロガノフも美味しそう!」
「若者はぁ、よく食べよく飲み! 大きく育つのよぉー!」
「って、わわっ!?」
アーリアは指先でほっぺをぐりぐりって、もう瓶が二本ほど空いている。
「ところでそこの花金の妖精ちゃん、おいくつなのかしら……」
「ひゃくねんはたってないの」
数え方、そういう単位なのか。
「さぁさ、まだまだ飲み足りないし! 宿とってこのままパジャマパーティーよぉー! ごー!」
「ごー! うぇぶっ……ごーごー!」
「そんなに飲んで、本当に大丈夫なの!?」
慌てる花丸の夜は、まだまだ終わりそうにないのだった。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
鉄帝国での休暇お楽しみいただけたなら幸いです。
称号いくつか出てます。
それではまた、皆さんとのご縁を願って。pipiでした。
GMコメント
輝かんばかりのこの夜に。pipiです。
シャイネンナハトですね。今回はスチールグラードの街角からお送りします。
聞き慣れない単語が多いですが、単なる雰囲気付けなので、ゆるくて大丈夫です。
●目的
スチールグラードの街角でのんびり遊ぶ。
●プレイング書式
【グループor同行者ID】
【A】
本文
上記の形式でお書きください。
例:
アルテナ・フォルテ(p3n000007)
【A】
ごはんたべるぞ!
●ロケーション
スチールグラードの街角です。ありそうなものがあります。
リーヌシュカの家の近所。ラド・バウは、ちょっと遠いですね……。
鉄帝国人には気にならないでしょうが、すごく寒いです。
時刻は昼過ぎから真夜中ぐらいまでを取り扱います。
『A:大通り』
広場には着飾ったツリーがあります。
夜はイルミネーションや、ガス灯が辺りを照らします。
いくつも火がたかれており、今日は特別に温かな飲み物が振る舞われています。
待ち合わせやお散歩、ウィンドウショッピングや雑談などにどうぞ。
温かい格好をしておくと良いでしょう。
『B:ショッピング』
オシャレな衣料品やアクセサリ、食料品、雑貨など、一通り揃っています。
冬の装いや記念品、お土産などを買っても良いでしょう。
『C:カフェやレストラン、バー等』
ビーツやサワークリームをふんだんに使った、温かな料理が楽しめます。
夜は窓からツリーや街の明かりが見えます。
ありそうな食べ物がだいたいあります。
以下は例。
おなじみビーフストロガノフやボルシチにピロシキ、シュクメルリ
お芋サラダ(角切りのお芋やベーコンなどをあえたサラダ)
塩漬けのお肉やお魚(スライスしてパンや野菜と一緒に)
ブリヌイ(薄焼きの生地に、チーズやスモークドサーモンを挟んで)
ヴァレーニキ(キャベツやチーズの水餃子)、ヒンカリ(お肉の水餃子)
ソリャンカ(ハーブや香辛料をたっぷり使った、肉や魚のスープ)
お肉やお野菜をコトコト煮込んだシチーや、ソリャンカ。
フォルシュマーク(ニシンのパイ)やウハー(魚のスープ)
コトレータ(カツレツ)、シャシリク(ケバブ)、キシュカ(ソーセージ)
カーシャ(おかゆ)、ガルプツィ(ロールキャベツ)
パン類は黒パンやパンプーシュカ等。
プロフ(スパイシーなピラフ)、ラグマン(トマト味の太麺料理)
シャルロートカ等のデザートも。
アルコールはヴォトカ、クワス、バルチカ、ワインやチャチャ、蜂蜜酒等。
他にはモルスや飲むヨーグルト等のソフトドリンクも。
ジャムを添えた紅茶に、ケーキやアイスクリームを頂くのも良いでしょう。
『D:路地』
酒場やジャンクショップ等があるようです。
酒場ではヴェガルドとストレリチアが飲んだくれて居ます。
ジャンクショップはどちらかというと、そうですね。
歯車やなにやら、スチームパンク味があります。
『E:その他』
ありそうなものがあります。
ホテルでパジャマパーティー等もこちら。
●諸注意
未成年の飲酒喫煙はできません。UNKNOWNは自己申告です。
●同行NPC
呼べば行ける場所には行きます。
なにもなければ特に描写はされません。
・『冒険者』アルテナ・フォルテ(p3n000007)
せっかくだから街を観光したり、何か食べたりしたいようです。
今日帰るか、明日帰るか迷っています。
皆さんと苦楽を共にしているローレットの仲間です。
・『セイバーマギエル』リーヌシュカ(p3n000124)
近所の女の子、じゃない(じゃなくもない)。帝国軍人にしてラド・バウの闘士です。
夏から国外に遠征しており、やっと故郷に帰って来ることができました。
今日から早速休みをとって、街で遊びたいようです。
家に押しかけることも出来ますが、あまり何もありません。
この辺りの地理には詳しく、尋ねれば嬉しそうに教えてくれます。
皆さんの中にも土地勘のある地元民がいるかも知れません。その辺りは自己申告です。普通にこの辺に住んでるイレギュラーズも居るのでは?
皆さんには極めて強い好感を持っています。
・普久原 ・ほむら(p3n000159)
希望ヶ浜からはるばるやってきました。本場のボルシチが食べたかった人。
今日は夕刻までお散歩してレストランに入る予定です。その後は一泊していこうと思っていますがノープラン。
一応ローレットに所属しない練達のイレギュラーズですが、皆さんとは仲間です。
人見知りの赤面症ですが、皆さんには好印象を持っていますので、気にせず構ってあげて良いでしょう。
・『花の妖精』ストレリチア(p3n000129)
どこから来たんだろう……。
皆さんに散々お世話になっている、妖精郷アルヴィオンの妖精です。
路地裏の酒場でお酒をたらふく飲みたいようです。
皆さんには極めて強い好感を持っています。
・『氷剣』ヴェガルド・オルセン (p3n000191)
イレギュラーズと微妙に縁があるヴァイキング戦士です。
ノーザンキングスから足を洗い、今はラドバウの闘士。
こちらも路地裏の酒場で、盛大に飲み食いしています。
知らない人にも平気で話しかける陽キャです。怖いですね。
皆さんには強い好感を持っています。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
なぜならば、ありそうなものは、あって良いからです。
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