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シナリオ詳細

<Phantom Night2018>鉄屑商店街へようこそ

完了

参加者 : 24 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●Trick or Die
「収穫祭を知ってるかい? 毎年10月31日に各地で豊穣を祝い、子供たちの成長を願うお祭りさ。まあ、崖から突き落として成長祈願するようなもんだ!」
 肉屋の主人が包丁を舐めるように研ぎながら、今年の収穫祭への期待に胸を弾ませる。
「どういう理屈だか知らないが、まあ魔法だ。魔法って言っときゃ、大抵のことは有無を云わせず納得できるってもんだ。
 何の話だっけ? ああ、そうだそうだ忘れてた。10月31日の夜から、11月3日一杯までの凡そ三日間の間、世界に不思議な魔法が掛かってな。俺らもお前さんたちも皆、『なりたい姿』になれるって寸法だ。
 変化の限界としてサイズは30センチから3メートルの間に限られるらしいがな。それ以外だったら、男性が女性に変わっても、海種に翼が生えても、なんなら全く未知なる奇妙なる……怪物の姿にだってなれるんだ! 
 あ? 台詞が説明くさいだって? 五月蠅いな。これもきっと魔法が言わせてんだよ!」
 ラーメン屋の店主は、この日の為に開発した特製マグマラーメンの仕込みに余念がない。っていうか、寸胴とか床とか色々溶けてる。
「不思議な魔法をかけられて国中どこも大賑わいさあ!
 勿論、ここ鉄帝国が誇る屑鉄商店街も街ぐるみでお祭り騒ぎさ!」
「日頃の鬱憤を晴らしてやるぜ……ククク」
 いつもは不倶戴天の敵。血で血を洗い仁義なき抗争を繰り広げる元祖ロリばばあ屋と本家ロリばばあ屋もこの日ばかりは休戦だ。
「だけど魔法はあくまで姿を変えるだけだぜ。おまけに『悪戯の度を超える悪さ』をすると、問答無用の鉄拳制裁、フルスイングをお見舞いするぜ」
 バット屋の親父は、丁寧に一本一本、釘をバットに打ち込みながら。
「ヘーローイン……じゃねえや、ハーローウィン♪(のようなもの) イェーイ♪」
 イカしたパンツ屋の姉ちゃんがイカれたパンク姿で、ギターを掻き鳴らしながらがなりたてる。

 鉄帝星屑商店街で行われる豊穣祭はガチだ。
 悪戯には容赦なく一切の遠慮なく空気を読まずに抵抗する。
 大人げない店主たちの屍を乗り越えた者にのみ栄冠が与えられ、お菓子やらご褒美やら甘ずっぱい恋の記憶やら青春の苦い思い出やらを手にすることができるのだ!
 イタズラか、さもなくば死を!
 繰り返す。鉄帝星屑商店街豊穣祭。ガチである。

●Trick or Drink
「菓子とかいらねーから、酒だ酒ー」
 ローレットの情報員、『酔っ払い』ジュリエット・ノックス(p3n000036)は今日も元気に朝からクダを巻いている。
「砂蠍? ベノム? ばっかおまえ、こんな時だからこそ。飲めるときにパーッと楽しまないと、だろ?」
 今日も元気に出来上がっていた。
「戦士の休息ってやつだ。息抜きも必要だ、うんうん」
 常に酒を飲んでるジュリエットが言っても、説得力皆無である。
「そんなわけで、お前らにも豊穣祭への招待状が届いている」
 どんなわけだ? とは酔っ払いには通じない。
「いいんだよ、楽しんだ者勝ちだぜベイベー……zzzzz」
 なんかいつの間にか潰れてるジュリエットに、イレギュラーズは毛布をかけてあげるのだった。

GMコメント

 ハロウィンといえばコスプレ!
 ってわけでこんにちは、茜空秋人です。

●目的
 鉄帝星屑商店街で豊穣祭を遊ぼう

●お願い
 変身や仮装をする場合、希望の容姿をご記入ください。
 『0、共通のルール』(https://rev1.reversion.jp/manual/illust)は念頭にお願いします。
 変身した上でさらに仮装するなんてのも当然アリです。

●出来ること(例)
・【商店街で悪戯!】
 およそ考えうるありとあらゆる店舗があります。
 お好きなお店に悪戯をしかけましょう。
 返り討ちにあうかもしれませんが、それもまた一興です。
 商店街は鉄帝が誇る脳筋ガチなので、悪戯で魔砲くらい撃っても問題ありません。
 でも、返り討ちにはあいます。
 プレイングに希望する返り討ちなどを記入するのも、お奨めです。
 悪戯関係なしに、商店街をひやかすのもありです。

・【仮装パーティー】
 星屑商店街広場内特設ステージで催される仮装パーティーです。
 仮装や変身した姿を披露するもよし。
 饗される食事やお酒(ジュース)を愉しむもよし。
 愉しんだもの勝ちなのです。

・【その他】
 商店街で出来そうなことは一通りできます

●NPC
 絡まれた分程度しか描写されません。
 呼ばれれば何処にでも行きます。
・『酔っ払い』ジュリエット・ノックス(p3n000036)
 呼ばれなければ、多分仮装パーティーでビール飲んでます。

●その他
 未成年の飲酒喫煙は出来ません。
 同行者が居る場合、フルネームとIDを記載して戴けると非常に助かります。

  • <Phantom Night2018>鉄屑商店街へようこそ完了
  • GM名茜空秋人
  • 種別イベントシナリオ
  • 難易度VERYEASY
  • 冒険終了日時2018年11月18日 01時00分
  • 参加人数24/∞人
  • 相談7日
  • 参加費50RC

参加者 : 24 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(24人)

リオネル=シュトロゼック(p3p000019)
拳力者
竜胆・シオン(p3p000103)
木の上の白烏
鳶島 津々流(p3p000141)
行く雲に、流るる水に
セララ(p3p000273)
魔法騎士
マナ・ニール(p3p000350)
まほろばは隣に
アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
猫さんと宝探し
ヨハン=レーム(p3p001117)
ステンレス缶
Q.U.U.A.(p3p001425)
ちょう人きゅーあちゃん
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
祈りの先
ゴリョウ・クートン(p3p002081)
黒豚系オーク
シンジュゥ・ソラワルツ(p3p002247)
終わり無きソラゴト
ヒィロ=エヒト(p3p002503)
咲く笑顔
枢木 華鈴(p3p003336)
ゆるっと狐姫
ツクモ・リオネット(p3p003643)
魔法のお人形
桜坂 結乃(p3p004256)
ふんわりラプンツェル
アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯
桜咲 珠緒(p3p004426)
二人でひとつ
ハロルド(p3p004465)
聖断刃
アレクシア・アトリー・アバークロンビー(p3p004630)
希望の蒼穹
アマリリス(p3p004731)
倖せ者の花束
クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)
ノブレス・オブリージュ
ロク(p3p005176)
クソ犬
無限乃 恋(p3p006272)
恋の炎を散らす者
ブライト・レイン(p3p006641)
粛殺の雨

リプレイ


 鉄帝は脳筋。
 常日頃から抱かれるイメージの例に漏れず、鉄屑商店街の住人も皆、脳筋揃い。さらに収穫祭を迎えてテンションも絶好調で通常の三倍脳筋だ。
 覚悟はいいな?
 お祭りの始まりだ。鉄屑商店街へようこそ!

 ――今日くらい、ただの少女のように騒いでも?
 喧騒がとても楽しげで。
 ――いいえ、私まで遊んでいる場合では無い。そもそも、遊ぶ理由がない。
 誘惑を頭から拭い去り、
 ――私は、みんなの楽しさを支える役目を担いましょう。
 レインは祭りの治安維持に心を砕く。


「とりっく、おあ、おさかにゃー」
 二本脚の小さな猫姿に変身したアクセルが、こっそりと魚屋のお魚を口に咥える。
 ――このスリルがたまんないにゃ!
 勿論、悪戯対策でいつもより念入りに警戒している店員にはバレバレだ。
 襲いかかる店員。
「にゃーっ!?」
 フルスイング! 筋肉隆々の店員の鉄拳制裁を受けたアクセルが空を吹き飛んでいく。
「ペンギンフォームで魔法騎士セララ参上! きゅいきゅいっ♪ お、獲物発見だよ」
 それを見ていたペンギン姿のセララが店員の背後に忍び寄る。
「ふっふー。トリックオアトリックだぞ。イタズラだー!」
 ふふー。どんなリアクションしてくれるかなー?
 お菓子よりも悪戯目当て。わくわくしながら、背中から服の中にアイスをぽいっと落とし込む。
「ぬぉっ! つめたっ!?」
 セララも空に飛んでいった。合掌。

「ファントムナイト……なりたい自分になれる日ね。だったらもちろん恋の魔女! さあ、この町でも恋活恋活!」
 お菓子屋さんでは魔女に扮した恋が、特製の恋の魔薬を商品に混ぜてゆく。
「これでこのストリートのそこかしこでカップルが成立して、ここは後世に名が残る一大恋愛ストリートになるの。とっても素敵じゃない!?
 悪戯? ううん、あたしはいつだって本気!」
 悪戯だろうが本気だろうが、それを鉄帝店員が赦す筈もなく。
「あ、あたしに向かって走ってくる人がいる。
 あたしに惚れちゃった? いいわ、さあ飛び込んできて!」
「商品に何してくれとんじゃあ!」
 戦闘が幕を切って落とされた。

「おねーちゃんかわいい! おねーちゃんは何着ても可愛いよね」
「うーむ、狼少女の結乃も可愛らしいのぅ」
「お菓子をくれないなら悪戯をしてもいいの? 悪戯されたくないお店の人は、お菓子持ってるのかな?」
「うむ、本来はそうらしいんじゃが……此処の商店街は、悪戯を押し通した方が勝ちに見えるのぅ」
 耳、手、尻尾をもふもふさせた狼少女の結乃と魔女さん姿の華鈴の二人。
「強い方が勝つ。鉄帝らしいが……どんな悪戯をしたものか……うん?」
「これ、当たってもいたくないボールが出る銃なの。お店の人に撃ってもいい?」
「……ふむ。それなら、わらわは攻撃できない刀を使おうかの」
「おねーちゃんの刀、びっくりするけど面白いねっ」
「うむ、早速襲撃じゃな」
 スポンジボールの飛び出る玩具の銃と刀身が幻の玩具の刀を携え、結乃と華鈴も、
「「とりっくおあとりーと!」」
 お菓子屋さんに突撃した。

「うわー前に住んでたスラムみたいに大騒ぎと殺気で一杯! わくわくするね!」
「菓子を一網打尽だぜ!」
「甘いお菓子いっぱいもらって……えへへ」
 風神雷神コンビのヒィロとリオネルもお菓子屋さんにやってきた。
「トリックオアトリート! 袋いっぱいにお菓子くれないと悪戯しちゃうよ♪」
「さぁさぁ、店自慢の一品。オレらが楽しくいただいちまうぞ」
 戦場と化している店内で店員を狙うと、
「それじゃ悪戯いくよーえいっ!」
 バフッ!
「一足早い雪景色のプレゼントだよ!」
 風神ヒィロが手にした風袋から大量の小麦粉と空気を浴びせかけ、
「赤き雷光たぁ、オレのことだぜ!」
 赤い角――アホ毛?は団長の証とばかりに、雷神リオネルが火をつけた。
 粉塵爆発で、どーん!
 これが悪戯で済むんだから、鉄帝怖い。
「お菓子屋さんだけにケーキよく、なんt……」
「そんなに欲しいならいくらでも喰らいな!」
 店員の反撃で、大量のお菓子を口に突っ込まれたヒィロが、喉を詰まらせ撃沈した。
「みんなコスプレしてたのしそう!
 きゅーあちゃんもイタズラがんばるよ!(´▽`)」
 そこにカボチャのコスプレしたQ.U.U.A.が、山盛クリームパイと激辛クリームパイを店員の顔に投げつけ参戦だ。
「どっちがあたるかはランダム! あたればおいしい!
 とりっく『アンド』とりーとだよ!(>ヮ<)」
 負けじとパイを投げ返した店員を見て即座に逃げ出すと、Q.U.U.A.は商店街の屋根に上る。
「ここまでおいでー!ヾ(≧▽≦)ノ」

「これは、まあ、もういいか……」
 瀕死の恋。華鈴は剣を振り結乃がぽふんと銃を撃ち、パイが宙を飛び、店員の怒号と混乱を極める店内に見切りをつけ、リオネルはヒィロを担いで逃げ出した。
 ――恋の魔薬の成果は、誰も知らない。

「王子! 真・ロリババア屋店主のロク様を差し置いて、元祖ロリばばあ屋と本家ロリばばあ屋があるって聞いたよ!」
「鉄帝の商店街……一筋縄ではいかないだろうけど、僕は全力でロク君を援護するよ!
 ところで、いつもの犬の姿も素敵だけど、猫の姿も素敵だね」
「コヨーテにゃん!」
 猫姿のロクと、王女さま姿のクリスティアンの狙いは一つ。元祖ロリばばあ屋と本家ロリばばあ屋! 二つだった。
「元祖? 本家? いや、ロク君こそが本家本元……!
 控えおろう、このお方をどなたと心得る! ロリババアの生みの親、ロク様であらせられるぞ!」
「トリックオアトリート! ババロアくれなきゃ悪戯するよ!」
 勢いよく突入した店内には、ロリータファッションの二人の婆あ。ここは紛うことなきロリばばあサロン。
「なんだって?」「貴様もロリばばあにしてやろうか!?」
 何か勘違いしてた感もあるものの、
「行っておくれ、アンジェ、ガーネット、ナイル!」
「ゆけ! 全てのロリ商品を奪うのだ!」
 引っ込みつかずにさあ戦争だ!

「クックック、ついにこの日がやって来てしまいましたわね。この鉄屑商店街が、名実ともに鉄屑になってしまう日が……」
 海賊姿のヴァレーリヤが、普段の司祭服姿からは想像できない悪い顔で笑う。
(私が本家ロリばばあ屋を装って元祖ロリばばあ屋に乱入すれば、休戦協定を破った両者の関係はこれまで以上に悪化! 楽しみでしてよ!)
「たーのもー! 本家ロリばばあ屋が、貴方の楽しい楽しいお祭りをぶち壊しに来て差し上げました……わよ」
「ウッ! 手強いぞこのロリばばあ屋!」
「む……無念だ」
 ドアを突き破って入店したヴァレーリヤの目に映ったのは、ゴスロリやら甘ロリを無理やり着せ替えさせられている二人の姿。
「……ほほほ、ごめんあそばせ。どうやらお店を間違えてしまっ」
 慌てて店外に逃げようとするも、そのまま捕縛されてしまう。
 その後、ロリ猫、ロリ王女、ロリ海賊の三人が商店街に放たれたとか。

「ハ ン マ ー オ ア ハ ン マ ー だ オ ラ ァ !」
 大通りでは、無差別ハンマー事案が――。
 ハンマーの過剰使用によるものか? ざんげコスプレでざんげハンマーを振り回し、さらなるざんげハンマーを要求するハロルド。取り押さえようと周囲の店から店員が続々と集まっている。
 ――ハロルドさまが、異常をきたしている……!?
 友の錯乱した姿を目にして、アマリリスが慌てる。
(貴様らか……?
 貴様らがハロルドさまをこうまで追い詰めたのか!
 許さないわ!
 嫌い、嫌いよ! ハンマーも、ジョブを変えやすい世界も、ジョブが増える世界も!
 これも――の陰謀かあああ!)
「全部纏めて相手してやる!
 見てて、ハロルドさま! 私、必ず、貴方を救ってみせるから!」
 友のピンチを駆けつけたアマリリスだったが、多勢に無勢。そもそも不殺スキル使用で頭数も減らないし。
 やがて、両人とも――。
「……ふっ……友よ……俺もここまでのようだ……。
 ……友……そして愛する者のために剣を振るってきたつもりだったが……そうか……これが誰のことも救わなかった者の末路か……」
「う、は、はろるど……さま、私……私ね?
 頑張ったよね……もう、天義の犬なんかじゃ、ない、よね……。
 友達のために、剣抜いても、いいよ、ね……」
 ガクっと崩れ落ちる二人。なんかいい話っぽくなってた。全店員が泣いた。


「ハロウィンといえば?」
「かぼちゃにおばけにトリック・オア・トリート!」
 へべれけナースのアーリアの問いかけに、魔女っこジュリエットが答えを返す。
「はい、どれも正解だけど」
「不正解!」
「大正解はぁ……トリック・オア・アルコール!
 お菓子はいいからお酒をちょうだぁい」
 というわけで、今日も元気に、
「「かんぱーい♪」」
 血……もとい赤ワインまみれのアーリア。今日の気分はワインらしい。既にへべれけ、髪も綺麗なワイン色に仕上がっている。当然、今日も最後まで飲み倒す予定である。
「おや、飲み物が貰えるんだ。僕も吸血鬼っぽく、ワインを戴こうかな?」
 ステージ上で吸血鬼の貴族姿を披露したばかりの津々流も喉を潤す。
「うふふ、ちょっと恥ずかしかったけど、楽しいね。
 それにしても、鉄帝って初めて来たんだけど、この商店街はそこかしこに色んなものが溢れているねえ……。この機に、ええと……星屑商店街ってお名前だったかな? 商店街を色々、冷やかして回るのも楽しそうだよ」
 枝角にとまるコウモリも楽しそうだ。
「鉄屑ですよ、鉄屑! 星屑とは違うのですよ!
 そして僕は魔女ですよ、魔女! メイドとは違うのですよ!」
 嬉し恥ずかし女の子姿を堪能しているのはヨハン。
「……い、いや女の子になるとは思わなかったですが……落ち着きませんね、この格好は!
 うむむ……! なりたい自分になれる魔法の日でしたっけ……マホーが使ってみたかっただけだよ、それだけですよ! 魔法使いです! 女の子になりたいとか思ってませんよ!」
 恥ずかしそうに髪をいじりながら、誰にともなく必死で弁明するが、普段からメイド服を宝物にしてるあたり説得力が欠片もない。
「とてもとても複雑な気持ちです! 衣装とか可愛いと思いますけど! ど!
 何なのですこのお胸はーっ! スカートもですよ! ……あっ髪まで長くなってる!」
 動揺を隠そうとすればするほど、語るに落ちていくヨハンだった。
「鉄帝じゃがいもコロッケ! ラーメンに串焼き! 全部よし!」
 のっしのっしと金棒担いだ赤鬼姿のゴリョウが、食卓を練り歩く。
「良い意味でジャンクな料理が多いから実に楽しみがいがあるなぁ!」
 ビールで流し込みながら、豪快に食事を愉しんでいる。
「お? お菓子が欲しいか?
 よろしい! ならば一撃かましてきな! 良い一発なら俺特製チョコミントキャンディをやろう!
 露店の赤鬼に玉ぶつけるアレの如く、存分に受けてやらぁ!」
 即席の玉当てゲームに興じた面々は、もっちりお腹と素敵な出ベソを心行くまで堪能するのだった。

「わたくし、今日はいつも以上に魔法に感謝しているのです。ちょっと迷ってしまったのですが! ふふ、わたくしの仮装はですね。
 天使さまなのですよ!」
「わぁ、ツクモさんっ……俺とお揃いなのですね!」
 どや顔で翼の生えた天使姿を披露するツクモに、同じく翼の生えたもこふわ羊さんのシンジュゥが、わあっと目を輝かせる。
「ふふ。白い羽がまるでシンジュゥさまのようでしたから、羽だけでもお揃いです!」
 パタパタと羽ばたいてみるツクモだったが、
「と、飛べませんっ!? 精進が足りないのでしょうか!?」
 そんな慌てる姿も可愛らしくて、ついついシンジュゥも顔が綻んでしまう。
「さあ、お祭りを見てまわりましょう。春の時とはまた違うお祭りだそうなのです。
 お手をどうぞシンジュゥさま! 人が多くて迷子になってしまうかもしれませんから!」
「はいっ、手を繋いで行きましょう!
 今は空を飛ぶことはできないかもしれませんが……。
 ふふ、いつかこうやって手を繋いで、一緒に飛ぶこともできるようになるかもしれませんね!」
 二人は睦まじく手を取りあい、喧騒の中に飛び込んでいくのだった。

「収穫祭、私もこうやって自分で体験するのは初めてなんだよねえ」
「お祭りというものは、なんとも目まぐるしく思います。
 折々にお休みを入れねば体がもちません……よね?
 え? 商店街の方々はそうでもない……流石は鉄帝」
「あはは、どこの国もみんな元気だなって思うけど、鉄帝はことさら別格だねえ」
 ひゅ~どろろ~とお化け姿で仮装を愉しむアレクシアとぶっとい注射を装備したナース姿の珠緒だったが、
「よろしければ、お茶とお菓子で休憩する時間をいただきたく……。血を吐く頻度は減りましたが、体力はまだまだでして」
 人に酔ったのだろうか。それでも珠緒は愉しそうだ。
「うん、大丈夫だよ。私もちょっと疲れてきたし、休憩しようか。お菓子ならもらったのが一杯あるしね」
 そう言うと、二人して美味しそうにお菓子を頬張る。
「そういえば、シアさんのおばけは桜咲が故郷で聞いた話に近いのです。
 これはひょっとすると、故郷のお菓子の情報も得られるやも?」
「おお、そうなんだ! 私のこの格好は、旅人さんに聞いたり本で読んだ姿をイメージしてみたものなんだよね。
 もしかしたら、珠緒君の故郷とも何か繋がりがあったのかも? 珠緒君の故郷のお菓子、どんなのなんだろう?
 そうだ、折角だから一休みしたらそのお菓子を探してみよう! こんな夜だもの、お菓子には事欠かないだろうしね!」
「ありがとう。召喚されてから故郷の味に出会えるかもなんて、夢のような話なのです」
 その後、お目当てのお菓子を見つけ出した二人。心行くまでお祭りを満喫するのだった。

「マナ……このお菓子とっても美味しいよ……このジュースも美味しいし……。
 あっ、そーだ、はい、あーん!」
 ぱくっ。もぐもぐ。
 サキュバスに変身したシオンが差し出すクッキーを、恥ずかしそうに頬張るミイラ姿のマナ。
「周りを見ても皆とっても可愛かったり格好よかったり、面白かったりするね……!
 でもマナが一番可愛くて素敵だよ……!」
「……!?」
 照れくさそうなシオンに、頬を染めるマナ。
「ふふ……マナ……とりっくあんどとりーと……。
 お菓子くれなくてもイタズラするね……」
 シオンはそのまま、きゅーっとマナを抱きしめる。
「今日はとっても楽しいね……。
 マナと一緒にこれてよかったー……」
 お祭りの夜は更けていく――。


 ――何をしているんですか。やりすぎですよ。自分のことばかりでなく、相手のことも考えなさい。
 行き過ぎた悪戯に制裁を、行き過ぎた制裁には仲裁を。
 お菓子屋で、ロリばばあ屋で、大通りで。街の治安に尽力したレイン。
「色々あったけど、無事に終わりを迎えられそうです」
 人知れずレインは呟いた。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

ハロウィンお疲れ様でした。
楽しんでいただけたら、嬉しいのですが。
もしよろしければ、またご縁がありますように。

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