シナリオ詳細
<神の王国>喪失者たちの挽歌
オープニング
●喪失者たちの挽歌
誰しも、大切なものをもっている。
歩いても足音のしないほど高級な絨緞よりも、壁に掛かる数々の絵画よりも、美しい彫像たちよりも。
技術館の如きその館の通路を進む聖騎士グラキエスはひとつの部屋の前で立ち止まった。
ネクタイを直し、前髪を指で整え、そしてゆっくりと部屋の扉を開く。
「あら、おかえりなさい――■■■■」
テーブルの前に立つ、若い女性の姿が部屋にはあった。
グラキエスはほっと息をつき、部屋へと入る。
「ああ、ただいま……母上」
グラキエスの母は善人だった。善人であったが故に人にばかり分け与え、自分は早くして死んでしまった。置いていかれたグラキエスが感じたのはまごうことなき『寂しさ』で、抱いた欲望は母への再会であった。
それが……この『理想郷』では叶う。
自分だけではない。
妻と娘を失った者。親友を亡くした者。恋人に選ばれなかった者。
こうなればよかったのにという理想の形が、この世界には存在しているのだ。
そして彼らは、この理想郷の中では死ぬことがない。
「けれど、腕の中で息絶える姿を見せられるのは……辛かったよ」
寂しげに呟くグラキエスに、女性はゆっくりと歩み寄り頭を撫でる。
子供の頃にしてもらったそれと、全く同じように。しかし背丈は、グラキエスが追い越してしまったけれど。
「大丈夫よ。ルスト様のお創りになられたこの世界と身体は、消えることはないわ」
「そうだね。母上……」
それでも、この理想郷を壊そうとする者たちがいる。
イレギュラーズ。
イレギュラーズだ。
彼らさえいなければ、この世界は永遠に壊れることなくあり続けるのに。乱されることも、一切無かったはずなのに。
排除しなければならない。
消し去らなければならない。
この理想郷から、追い出さなければ……。
「母上。行ってくるよ。役目を果たさなくては」
この理想郷には、グラキエスと同じ気持ちを抱えた者が大勢いる。
そんな者たちを、救わなければ。
自分は、そのために立ち上がったのだから。
「ええ、行ってらっしゃい。どうか無事で」
手を離す母に微笑みかけ、グラキエスは更に進む。
部屋を出ると、そこは花咲く庭園であった。
庭園には、『星灯聖典』の幹部たちが集まっている。
グラキエスの作り上げた新興宗教、『星灯聖典』。それは失った者たちの集いであり、再会を望む者たちの、理想郷を求める者たちの集いであった。
「聖騎士たちは集まっているかな?」
グラキエスの問いかけに初めに答えたのは『博愛聖女』マリーンだった。いかにも聖女といった様相の女である。
「はい、確かに。星灯聖典正騎士団。総勢揃って御座います」
続いて声を上げたのは『飛空騎士』ナジュドだった。僧服を身に纏った飛行種の男だ。
「死んだ『仲間たち』と共にいられるんです。そんな空間、壊されてたまるか」
「ああ、オイラの仲間たちも作ってくれた。だから、不満はねぇよ。ここがオイラたちのゴールなんだ」
『永遠の探索者』ズィールが力無く笑えば、一方で『回帰悲願』イルハンがキッと睨むように言った。
「それを……イレギュラーズの連中は壊していったんだ。『みんな』は戻ってきたけれど、村は一度壊された。あいつらが、この完璧な世界を乱すんだ」
「そう、ねえ……」
複雑そうな表情で同意を示す『身代形代』黒羊。
ちらりと見れば、『真異端審問』トゥールーンが爪を噛みながらずっと「おねえちゃん」とつぶやき続けていた。
「グラキエス様」
そんな中で声をあげる『心臓教会』クローム。
「あなた様の『聖骸布』によって、私達はこの理想郷に居場所を得ることが出来ました。その感謝を、主への忠誠を、今こそ示しましょう」
彼女たちが手に入れたのは。
かつてあった理想の世界。
過去にあった、素晴らしき世界。
それがずっとずっと、永遠に続くことを望む世界。
もう絶対に壊させない。もう、絶対に……。
●理想郷への突破口
広いホールの中、大勢のイレギュラーズたちが集められていた。
その中には『自称ハードボイルド探偵』スモーキー、『星光騎士』アンバー・キリードーン、『異端審問官』メディカの姿もある。
初めに口を開いたのはスモーキーだった。
「ここに集まってる全員は、星灯聖典を叩きたい、あるいはその教祖であるグラキエスと直接決着をつけたいって考えで、いいんだよな」
集まる人々の顔を見回し、こくりを頷くスモーキー。
「ありがとう。いまグラキエスは幹部である遂行者たちと大勢の聖騎士に守られる状態で理想郷の庭園で待ち構えているはずだ。
聖騎士たちを対応するチームがいなければ幹部たちに挑むこともできず、幹部たちを倒せる戦力が無ければグラキエスに挑むことも難しい。
全員が揃っていて、初めて成功すると考えてくれ」
その言葉に、アンバーとメディカはこくりとうなづいた。
剣をすらりと抜き、誓いを立てるように水平に構えてみせるアンバー。
「私は聖騎士たちを相手にしましょう。理想郷の庭園に展開した彼らは、それぞれが『二度と失えない』者たち……彼らと戦い引き受ける者が居なければ、道を切り開くこともできませんから」
「助かるぜ。俺たちの最終目的は教祖である聖騎士グラキエスの撃破。こいつは星灯聖典の信徒たちに聖骸布を下賜し、その戦力を大幅に強化している筈だ。逆に言えば、大元であるコイツを倒す事が出来れば根元から星灯聖典という集団を断つことが出来る。
連中は今、世界中に帳を下ろしまくっている。ハッキリ言えば世界の危機だ。そいつを覆すための一撃を、グラキエスを倒すことで手に入れよう。よろしく頼む……!」
- <神の王国>喪失者たちの挽歌完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別決戦
- 難易度HARD
- 冒険終了日時2023年12月13日 21時35分
- 参加人数45/45人
- 相談6日
- 参加費50RC
参加者 : 45 人
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参加者一覧(45人)
リプレイ
●
「理想郷に大切なひとを作り出す……って、意味が分かりません!
なんなんですかそれは! そんなの偽物じゃないですか!
現実から目を逸らして生きることが理想だなんて、あたし、認めません!」
群衆へむけて砲撃を放つ『お菓子の魔法使い』アリカ(p3p011038)。
「そんなの、自分に都合の良い夢を見ているだけです!」
並み居る聖騎士たちがその砲撃によってなぎ払われる中を、アリカは勇敢に突き進んだ。
「だがこれが俺たちの理想なんだ。俺たちの理想を壊さないでくれ!」
剣を振りかぶり襲いかかる聖騎士。その一撃を『双影の魔法(砲)戦士』マリオン・エイム(p3p010866)の細剣が撃ち弾いた。
「君達の想いが無駄だとは言わないよ。
けれど過去から歩き出せない者達が、未来に歩いて行く者達に勝てる道理は、何処にも無いね」
聖騎士たちから一斉に放たれる魔術砲撃。それを受けて、と『欠けない月』ピリア(p3p010939)マリオンは同時にサンクチュアリの魔術を唱え対抗する。
「理想郷は、だれかの幸せ、なんだよね。
それがないと、いきていけない人もきっといるけど…それでひとを傷つけていいわけじゃないもん!
アンバーさんみたいに、ゆっくりでもいいからむきあっていくの!
だから、ピリアがんばるよ!
えいえいおー、だよ! マリオンさん、アンバーさん!」
「はい、ピリアさん!」
自分の幸せのために誰かを傷つけそうになったことがある。それは騎士アンバーも同じだ。同じだからこそ、許さない。ピリアと共に突撃し、聖騎士の剣をぶつかり合う。
「みんないるから、こわくないもん。
だから、ちゃんと帰ろうね」
そうして切り拓いた道を、更に開くべく『不死身のやられ役』ケドウィン(p3p006698)が突進を仕掛けた。
「ここは俺たちに任せてお前たちは先へ行け!
一回やってみたかったんだよな、こういうの。
ということで聖騎士団の連中と命のやり取りをしよう。
一度限りの人生だ、面白おかしく生きていこうぜ」
ケドウィンの放った強烈な横一文字斬りが聖騎士たちを一斉に吹き飛ばす。
肉薄したところで相手の剣に自らのドリルを叩きつけるように押し込み、押さえ込んだ。
「ふーん?亡くなったはずの家族と、ずーっと一緒……ねぇ。
何時も思うけど、こういう聞こえの良〜い信念と嘘や詐欺ってどう違うのぉ?
是非とも教えてくれないかい、星灯聖典の騎士様たち?」
一方こちらは『多言数窮の積雪』ユイユ・アペティート(p3p009040)。相手を挑発する言葉で誘導すると、ステイシスの魔術によって足止めを図る。
(こいつらは少しだけど、大切な人と一緒にいれたのかぁー……。
あーあ、羨ましいなぁ……)
ああそうさ。これは、八つ当たりなのだ。
「……オレもね、もっと真っ白だった気持ちの頃にとーちゃんを失ったし……今、弟までいなくなったら……きっと、にーちゃん達と同じような気持ちになっちゃうかも。
けど、それはそれとして、これはこれ!」
失った者の気持ちは、わかる。けれど。
『理想のにーちゃん』清水 洸汰(p3p000845)は構えたバットで群がる聖騎士たちを殴り飛ばした。
「例えこの世界を壊すことになっても……オレの大事な皆が生きてる混沌を壊させるわけにはいかねーんだ。
いーかげん、夢から覚めてもらうぜ!」
その一方で『侠骨の拳』亘理 義弘(p3p000398)が聖騎士めがけ強烈なドロップキックを叩き込む。
「他の仲間には、色々と因縁がある相手がいるようだな。ならば俺はその露払いをさせてもらうとしようか」
起き上がり、そして煙草をくわえた。
「聖騎士団の名乗るわりには、自分の家族やらを創り出してもらうなんて随分と俗っぽいと思うぜ。
それを再び失いたくないって気持ちはよく分かるけどな。
だが、その為に他の人間を同じ目に合わせようってんなら容赦はしねぇ。
全力で叩き潰すぜ、俺はヤクザだからな」
聖騎士とイレギュラーズの戦力は、頭数では聖騎士の方が勝っている。しかし個々の戦力で言えばイレギュラーズが勝っていた。その違いが如実に表れている。
(彼らが心の底から望む世界、もしかしたら、わたし自身が求めていたのかもしれない世界。
きっとわたしは、大切な人を失って前を向き続けられる程強くはないけれど。
それでも、この理想郷は壊します。後悔はしません)
『花に集う』シルフォイデア・エリスタリス(p3p000886)は強い決意を持って『黒星解放』の術を解き放つ。盾を翳した聖騎士に命中し、激しい魔術の奔流が巻き起こった。
思わず聖騎士が膝をつく。
そこへ暴風のように襲いかかるのが『悪しき魔女』極楽院 ことほぎ(p3p002087)だ。
「死んじまった大事な奴が蘇ったって?
そりゃ夢のよーなハナシだな。オメデトウ。
じゃあ再会も果たしたんだし、思い残した事ァねェな?
──悪しき魔女が、お前らの命を刈りに来たぜ」
監獄魔術『マラッティーア』を解き放ち、魔眼の力が発露する。ふうっと紫煙を吐き出せば、込められた魔術が聖騎士たちを焼き尽くしていく。
「馬鹿馬鹿しい、滅びを導く国で永遠の再会だなんて。
魂はそこにないのに目に見える物だけに囚われて……わかってる。
人は弱い、だからこそ偽りの悪夢を終わらせないと……たとえ非道と罵られようとも」
そんな聖騎士たちを魔剣で次々と切り払っていく『雨宿りの雨宮利香』リカ・サキュバス(p3p001254)。そして開かれる、常夜ノ楽園。
「魂の声を聞きなさい。
二度と人の道へ戻れぬというのならせめて貴方達を本当に待っている人の所へ。
そしてどうか、おやすみなさい」
●
「過去の囚人と亡霊達には、此処で去って貰らうとしよう」
『特異運命座標』陰房・一嘉(p3p010848)は黒羊から放たれた術をその身でガードすると、反撃とばかりに自らの拳を叩きつける。
拳をガードし飛び退く黒羊。
相当な数の聖骸布を下賜されているのだろう。かなりのラッシュを浴びせているにもかかわらず、黒羊は倒れない。
一嘉はならばと意志を切り替え、黒顎魔王の術式を展開。強烈なパンチの動作で解き放った魔術は巨大な拳となり、黒羊へと襲いかかる。
「出来る限りサポートするっす。遠慮なくぶっ飛ばしに行ってください」
そこへ飛び込んだのは『歪角ノ夜叉』八重 慧(p3p008813)。
凶悪な攻撃性能を持つ黒羊相手には頼りになる戦力だ。
慧は自らに『ソリッド・シナジー』と『苦反しの血棘』を発動させ自己強化を図ると、黒羊へと突進する。
「俺も、俺の大切な方を奪われたくはないんでね」
黒羊の戦闘能力がいくら高いと言っても、ここまで精鋭をぶつけられれば流石に劣勢に至る。
けれど、まだだ。まだ、『彼』が来ていない。
「――ご指名頂くならば、相手はしてやるよ。『黒羊』。
ただなぁ、残念だ。俺は『単なる死にたがりに慈善は施してやる気はない』んだ」
「ああ、来たのね――アナタ」
この戦いの中で、黒羊は悟り始めていた。
死に場所など、どこにでも転がっていると。
ならばなぜ、『彼』に憧れたのかと。
「アタシの『生き様』を見せてあげる!」
波濤のように押し寄せる強烈な術式。
それを前に、カイトはにやりと笑った。
「そうさ」
二人に守られつつ、術式を完成させるカイト。
「他人に死に場所を求めるんじゃねぇ。死に場所は自分で決めるんだよ!」
術式に包まれ、朽ちていく黒羊の肉体。しかしその表情は、晴れやかな笑顔であった。
「そこをどいてよ! 私はアーリアお姉ちゃんと行くんだから!」
ヒステリックに叫ぶ彼女の名はトゥールーン。
連続で繰り出されるハンマーによる打撃を、『黒靴のバレリーヌ』ヴィリス(p3p009671)は軽やかに踊るように回避していった。
「あら、まだアーリアを追いかけてたの貴女。
懲りないわねぇ。でも諦めの悪い女って嫌いじゃないわ。
そうよね。大事だからこそ、本当に欲しいからこそ諦められない。
諦めてしまったら自分の想いまで嘘になってしまうから。
ここまで自分の想いを貫き通した貴女、トゥールーン。
私は結構好きよ。女なんて意地を張ってこそだものね」
ステップを踏み魔術を発動させるヴィリス。
その直撃を受けても、トゥールーンは止まらない。止まれない。
アーリアへ向かうその猛進は、しかし『薄明を見る者』ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)に止められた。
「さて、それなりに長かったトゥール―ンとの因縁もこれで終わりだろう。
私としては思うところなどなにもない。
目の前に自らの想いを利用された哀しい女がいるだけだ。
相手の事情など知らぬ存ぜぬ。アーリア殿を狙いこちらの行く手を阻むのなら倒すだけ
また、邪魔をさせてもらおうか」
ハンマーによる一撃を手でがしりと受け止め、相手の目をにらみ付けるブレンダ。
「現実を見ることだな。彼女は君の姉にはならないし君はここで終わるのだ」
「そんなことない……そんなことない!」
叫ぶトゥールーンの脇腹に矢が突き刺さる。
『ただの女』小金井・正純(p3p008000)の放った矢だ。
「トゥールーン。悲しいですね。いえ、哀れだと言った方がいいでしょうか。
独りよがりの愛をうたい、相手に押し付けることしか知らないまま、ここまで来てしまった。
……救えぬもの、そんなものない方がいいですがどうしようも無いものも確かにある。
ここでせめて、終わらせましょう」
追撃の矢が幾本も突き刺さるのを、トゥールーンはしかし歯を食いしばって耐えた。
口から流れる血がそのままに。
「シスター・メディカ。
微力ながら、私も同行いたしましょう」
それを見つめていたメディカのもとへ、『司祭』リゴール・モルトン(p3p011316)がやってくると付与の魔法を施した。
「あなたは……なぜ?」
「なに……貴女がた姉妹を、気に掛けていた者が居ましてね」
それだけで言葉は充分だったのだろう。リゴールはトゥールーンへと向き直る。
「偏執的、不器用で、しかし精一杯の愛……。
貴女のそれはひたむきでした。
もしも遂行者と成り果てる事が無かったのなら──。
そのような理想を……夢想せずにはいられない」
「――!」
怒りに、あるいは妄執に我を忘れるトゥールーン。
『初恋患い』アーリア・スピリッツ(p3p004400)は、メディカの隣に立って皆に向けて言った。
「帰ったら、酒場で思い出話をしていい?
勿論メディカが好きな、甘いものも沢山ある店で!」
いつかのあの日のように、好きなものを注文して、飲み干そう。
「私の妹はね、やっぱりこの、頑固で厳しくて素直じゃなくて、でもいつだってかわいいメディカだけなの」
アーリアは唇にそっと指を当てると、魔術を発動させた。
貴女のお姉ちゃんにはなれなくても、友達であることはできたのよ。と。
同時に飛び込み、ハンマーを振り上げるメディカ。
炸裂する二人の魔術と打撃が、トゥールーンを破壊する。
「だからどうか、せめて最期は良い夢を」
力尽き、ハンマーを取り落としたトゥールーンを、アーリアはそっと抱き留める。
これが最後だと、分かっていたから。
「ああ、お姉ちゃん……あったかい……な」
荘厳な教会の中心に、彼女は――クロームは立っていた。
低空飛行を仕掛けながら、フロストチェインの魔術を解き放つ『灰雪に舞う翼』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)。
「グラキエスに行くヒトたちを後顧の憂いなく送り出すためにも、オイラ達が遂行者に対処しないとね」
クロームは逆ハート型の障壁でそれを防御するが、更なる攻撃がクロームの腕に巻き付く。
「救いの形は人それぞれだし、失ったものを取り戻すのはいいことだとは思うよ。
でも。そこから先に進めないのは……やっぱり違うと思う」
アクセルの強い言葉を受けて、しかしクロームは反論しない。
その代わりに強烈な魔術砲撃がアクセルを襲った。
思わず墜落するアクセルに、治癒の魔法がかけられる。
『母たる矜持』プエリーリス(p3p010932)の放った魔法だ。
そして、アクセルを庇うように前へ出た。
幾多の砲撃、幾多の治癒魔法。それらが何度も激突しては互いを相殺していく。
プエリーリスはまるで慈母のごとく強く、そして頑なであった。
「この子たちをこれ以上傷つけさせないわ。あなただって、好んで傷つけているのではないのでしょう?」
この戦場で、別の場所で戦う『愛するもの』のことを想いながら、プエリーリスは叫ぶ。
そしてそこへ、因縁の彼らは現れる。
「俺は幾つかの理想郷を巡ったが、蘇った人は皆、遂行者に都合のいい幻にすぎなかった。そんなものが、今を懸命に生きる命を踏み躙っていい筈がない!」
『『心臓』の親とは』冬越 弾正(p3p007105)。
「『死者は蘇らない』
同じ姿形で、共通する記憶があってもそれは別個体、別人だ。
死者が『無かったこと』とされ、忘れ去られるのは忍びない」
『灰想繰切』アーマデル・アル・アマル(p3p008599)。
そして。
「クロームさん。もう終わりにしよう。誰かから奪って取り戻した過去なんて、捨てちまおう!」
スモーキー。
三人は全く同時に動き、クロームへと襲いかかる。
対するクロームも背後に巨大な時計の幻影を出現させ、攻撃態勢に入る。
本気の攻撃が来る――と、弾正は分かっていた。
故に前に出て、結界を発動。
凄まじい魔術の砲撃が何発も叩きつけられるが、それをすべてシャットアウトしてしまった。
「――ッ!」
「アーマデル、スモーキー殿。クローム殿の罪へ、俺達の想いをッ!」
「ああ、任せろ」
「ありがとうな!」
アーマデルの英霊残響から始まるコンボと、クロームの放つ煙の高速術。それらが合わさり、最後はアーマデルの蛇腹剣がクロームの胸を貫いた。
「ああ、やはり……こうなるのですね」
まるで最初からわかっていたかのように、クロームは呟いた。
「クロームさん……帰ろう」
「いいえ、帰れないのです。もう過去には。手に入れたこれらすら、偽物、だもの」
そうとまで呟いて、クロームは目を閉じる。
最後に見た、誰もが平和だった過去を夢に見て。
(僕からの攻撃への非難も……。
言葉しか聞く事が出来ない……。
大事なものは、皆それぞれ違うから、こういう事になるのが悲しい……。
僕はイルハンみたいな人達が出ない様にしたい……。
既に取りこぼしてるし…行動と矛盾してるけど……。
『生きる人』の為の世界なら、イルハンも…皆の所に行きたいって思うかな……。
それとも、この世界で生きたいって、思うかな……)
『玉響』レイン・レイン(p3p010586)はイルハンの放つ怨嗟を、まるで子供のような叫びを、すべて聞いていた。
「君の理想を見せてもらった……。
君の大切な人達に会わせてくれて、ありがと……。
ずっと居たかった場所、壊して、ごめん……。
この世界に実際に有った君の村の場所を教えて……。
連れて行くね……」
「それは……」
レインの言葉に、イルハンは首を振る。
「大丈夫だ。もう調べはついてる。お前の故郷に必ず連れて帰ってやる……『連次郎』」
故郷の場所と本当の名前を調べあげた『陰陽鍛冶師』天目 錬(p3p008364)は、イルハンの放つ大量の剣を土壁の瞬間鍛造によって防御し、よびかけた。
「なぜそれを!」
「あんな歪んだ理想郷を受け入れたのがルストの呼び声の影響か、喪失の悲しみが大きす ぎて歪みに気付けない程だったのかは分からない。
だがそれもここまで来れば最早関係ない。
最期の喪失だ、イルハン。お前が生み出す空想は楽しかったぜ」
力と力のぶつかり合い。それは互角の勝負だった。
レインの放つ魔術と合わせても、だ。
だがそこに、『数多異世界の冒険者』カイン・レジスト(p3p008357)による魔術砲撃が挟まった。
(彼らも彼らで悲劇に見舞われた人々なのだろうけど……。
その彼らの為により多くの悲劇を齎すのは認められないのは必定、ってね
恨むなら僕らと君達の神の至らなさを恨むんだね!)
ゴーグルをし、魔導ライフルを構えたカインの更なる砲撃がイルハンの手足を撃つ。
そうして傾いた力の天秤は、容易に決することとなる。
「ぐ、あ……!?」
転落し、仰向けに倒れるイルハン。
駆け寄った錬たちは、それを抱き起こした。
「さあ、帰ろうか」
「そりゃ生き返らせたい人とかなかった事にしたい失敗とか私にも在るけど……。
それらもふまえて今があるんだ。今を否定はできないしさせないよ。
過去に縋って未来を見ない連中に負けてたまるか!」
『天頂の鉱龍』ェクセレリァス・アルケラシス・ヴィルフェリゥム(p3p005156)は広い庭園の空を舞い、ナジュドと激しい空中戦を繰り広げていた。
「空戦で負けてなるものか! 年季が違うんだよ、舐めるなっ!」
「ちいっ!」
それを補佐するように動くのは『観測中』多次元世界 観測端末(p3p010858)。
「セメテ餞別ニ観測シ、忘レヌ様ニ記憶シマショウ。
過去ノ痛ミヲ越エル事カラ逃ゲタ者達ノ結末ヲ」
「征くよ、端末。頼りにしてるからね」
実際二人のコンビネーションは完璧だった。ナジュドの放つ必中の魔術は観測端末が盾になることで庇われ、その隙間からェクセレリァスが攻撃を仕掛けていく。
「無駄デス。ェクセレリァスハ墜トサセマセン」
そして決定打となったのは――。
「さ、俺のことを待ってたんだろ?存分にやり合おうじゃないか。どっちの理想郷が正しいか、な!」
『鳥種勇者』カイト・シャルラハ(p3p000684)だ。
「もう失わない! 仲間たちも、船も、新天地も手に入れたんだ! もう二度と!」
「いいや失うんだよ! ここで!」
カイトとナジュドは凄まじい速度でぶつかり合い、空に二本の線を描いていった。
だが勝敗は、分かっていたのだ。戦力差というものがある。
最後に撃墜され地面に叩きつけられたのは、ナジュドの方だった。
「俺もお前も仲間が好きで、国が好きで、海が好きなんだよな。
ただ、奪おうとしたから殺された。それだけだ」
見下ろし呟くカイトに、ハハッと笑うナジュド。
「そうだ……好き、だったんだ……それだけ、だった、はずなのに」
「ネズミ。元の世界の人々と、ルストの世界の人々は同時に存在する事ができる。彼らは別世界の別人なんだ。死んだ魂が復活したわけじゃない。
ボクはね、亡くなったキミの仲間の魂は本当の天国に逝ったと思ってる。
キミはどう思う?もしキミの仲間が天国にいると思うなら、彼らに胸を張れる行動をして欲しいんだ!」
『魔法騎士』セララ(p3p000273)は強く呼びかけながらズィール(ネズミ)と渡り合っていた。
力と力がぶつかる互角の戦いの中で。
「ボクはキミと友達になりたい。友達になれなかったとしても……キミには正しい道を歩んで欲しいんだ」
「……セララ」
しかし、戦いはいつまでも続かない。セララがズィールのハンマーをなぎ払ったその後で、ズィールは……ネズミはがくりと膝をついた。
「確かに、正しいのは、オマエの方だったのかもな」
「ネズミ、なら……!」
「けどもう遅いんだ。刻印が刻まれたその時点で、オイラたちは、もう……」
腕を広げる。
「だから頼む。終わらせてくれ。オイラの……『友達』になってくれ」
「――!」
決断は、重かった。けれど、迷わなかった。
セララの剣が、ズィールを貫いていく。
ヒーラーであるマリーンがその牙を剥き、『Star[K]night』ファニー(p3p010255)へと襲いかかる。それは意図された一騎打ちであった。
誰の介入も許さない。魂の対話。
『諦めろマリーン。星に手は届かない』
『……そう、かもしれませんね』
『マリーン?』
砲撃と治癒が相殺しあった瞬間、ファニーは顔をしかめる。
『あなたの中に、特別な光が見える。あなたは見つけたのですね。私と違って』
『……ああ』
手に入れたいと望むのは自由だ。
けれど力ずくで奪い取れば星を曇らせてしまう。
理想郷? こんなもの、ただの”ごっこ遊び”だろ?
オレは気付けた。だからもういいんだ。
『Welcome to the BAD END!!』
マリーンの魔力は既に尽きていた。ファニーの放つ星の輝きが、マリーンを貫き走って行く。
ああ、そうだ。これが、終わりなのだ。
『さようなら。私の敵。特別なひと』
●
「グラキエスッ! 貴様も、星灯聖典も……ここで終わりにする!」
大聖堂の中。走る『宇宙の保安官』ムサシ・セルブライト(p3p010126)はレーザー警棒を抜き放った。
「お前達をこれ以上『奪う』側にはさせない! 過去に捕らわれたまま帳を下ろして……自分が失ったものを取り戻す代わりに、大勢の人の大切な人を奪うお前達は、ここで止める!」
対して、杖でその警棒を受け止めたグラキエス。
「そうかな。君にだって有るはずだ。後悔が。取り戻したい過去が」
「俺だって過去に後悔がないわけじゃない…それでも! 後悔があるからこそ……過ちは繰り返さない!」
にらみ合う両者。
「俺は、お前を…否定するッ!」
「私は、君を、否定する……!」
今と過去が、ぶつかり合う。
そこへ襲撃を仕掛けるのは『雪花蝶』斉賀・京司(p3p004491)と『柳暗花明の鬼』形守・恩(p3p009484)の二人だった。
「始めようか。
偽りを砕く戦いを。
どの世界に於いても死んだ人間は還ってこないのだよ。
その辛さを軽々しく分かるなんて言わないが。
それでも。
君達は間違っていると僕は思うよ。
辛く悲しいまま生きて。
生き抜いてから幸福を問え」
「そうじゃの、生きとし生きるものは死があるから美しいとも云う。
必死に生き抜いて、笑って泣いてそして死んだ。
それがお主らが愛した人々の、本当の尊い姿じゃとウチは思うのじゃ。
じゃから、さようならしよう。こんな愚かな王国とは
なあ、グラキエス?」
「いいや、この王国は終わらない。終わらせない」
京司の放つ魔術と恩の放つ射撃が、しかしグラキエスの杖によって弾かれる。
だが更なる連携射撃が加わったことでグラキエスへと命中し、ムサシの警棒の一閃によって吹き飛ばされる。
追撃のチャンスだ。そこに現れたのは『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)だった。
「いよいよ教祖のお出ましっスか。
アイツさえぶっ潰せば、理想郷だ遂行者だって話は少しは減るよな。
あんな虚しいだけの場所なんざ、あっちゃいけねぇんスよ」
強烈なシュートによって放たれたボールがオーラを纏い、グラキエスへと直撃する。
「星灯聖典だか理想郷だか詳しい事情はよく分かんねぇけど、現実から逃げて、夢に縋って、その先に一体何があるってんスか!」
「『ここ』が私達の『現実』だ。そう作られたのだから……!」
グラキエスが杖から刀を抜き放つ。と同時に凄まじい吹雪が浴びせられた。
カウンターヒールを放つ『ハピネスデザイナー』ファニアス(p3p009405)。【月灯】チーム三人目の戦士だ。
「ファニアスね、これでも500年くらい生きてるからお別れはいっぱいしてる。
悲しいこともあったよ、でも今は大丈夫!
だって長生きなファニアスがいつまでもウジウジ泣いてたら、終わりをした子達に悪い じゃない?
だからファニアスは、笑うんだよ♭」
掲げた手から治癒の光が解き放たれ、グラキエスの吹雪に対抗した。
それでも……それでもグラキエスの吹き付ける幾多の吹雪は身を切裂き、仲間たちを負傷させていく。
ファニアスは頷き、仲間たちと共に負傷者を回収、素早く撤収を図った。
代わりに突入を仕掛けたのは『青き鋼の音色』イズマ・トーティス(p3p009471)たちだ。
「なぜ我らの大切なものを壊すのかって?
それは、俺達の大切なものが壊れるからだ。
今が共存の限界だ。けりをつけようか」
イズマが抜くメロディア・コンダクター。美しい音色を奏でるそれが、グラキエスの剣とぶつかり合い甲高い音を鳴らした。
「引き下がるものか。大切なものを賭けてるのは俺達も同じだ」
「決着の時、だ。グラキエス。お前の理想、踏み躙らせてもらう」
そこへ更に介入を図ったのは『薔薇冠のしるし』エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)だった。
『メイデンハート』で自らの力を高めたエクスマリアは、グラキエスの攻撃に耐える仲間たちに対してクェーサーアナライズやコーパス・C・キャロルを展開し始める。
回復の手が足りなくなるという事態は……ない。常に仲間が削られ続けている。盾役のイズマでさえもうボロボロだ。
そんな中にあって勇敢に襲いかかる『薔薇冠のしるし』リュコス・L08・ウェルロフ(p3p008529)。
「今度は逃がさないよ。
いなくなった大切な人を取り返したい、理想の世界が欲しい気持ちを否定はしない。
けれど、ルストの力を使っても本当の意味で星灯聖典の大事な人たちは返ってこないし。
そのためにほかの人たちを犠牲にしていい理由にもならない」
至近距離まで迫り、手のひらを突きつける。放つのは、神滅のレイ=レメナー。
「もう夢におぼれる時間はおしまいなんだ」
衝撃でグラキエスは吹き飛ばされ、大聖堂の壁に激突した。
更に追撃を仕掛けるべく『未来を結ぶ』アルヤン 不連続面(p3p009220)が急速に攻撃をしかけた。
「大切なものを失った悲しみ。それは自分には分からないっす。
もし自分が大切な人を失ったとき、その時に彼らと同じ道を歩まずに悲しみを乗り越えられる自信なんてないっす。
だから――」
グラキエスの動きを封殺すべく扇風機の力をすべて使い切るアルヤン。
「自分は、あんたの生き方を否定はしないっす。だから、今回はただ手合わせをお願いしたいっす」
「――ッ!」
一度は封殺を喰らい撃たれ放題になっていたグラキエスだが、すぐにそれは反撃へと変わる。繰り出した剣の放つ吹雪が、まるで巨大な災害のごとく大聖堂をも吹き飛ばしたのだ。
「いけない……!」
『星月を掬うひと』フラーゴラ・トラモント(p3p008825)が咄嗟に治癒の魔法を展開し、パンドラの危ない仲間を治癒する。
そして負傷した仲間をできるだけ抱えると、その場からの撤退を選択した。
逃がすまいと飛びかかってくるグラキエス。その刃をライオットシールドでガードし、吹き飛ばされた衝撃を利用してそのまま撤退。
もしフラーゴラがそうしていなければ、仲間のうち何人かの命が奪われていたかもしれない。それほどの衝撃が、グラキエスからは放たれていたのだ。
だが、グラキエスとて限界は近かった。
ここまで撃ち込まれたいくつもの攻撃がじわじわと彼の体力を蝕み、口の端から血を流させる。
それを拭って、グラキエスは振り向いた。
『昴星』アルム・カンフローレル(p3p007874)が杖を構え、治癒の魔法を込め始める。応戦の準備だ。
「神への祈りを心の支えにと言うならまだしも、何度死んでも生き返る事ができる理想郷を作り上げたって?
その人の命……生き様への冒涜じゃないのかな!
現に君は苦しんでるじゃないか!
もう終わらせよう、こんな事」
「いいや、終わらせやしない。皆の幸せがかかっているんだ……私一人が、辞めるわけには」
「なら止めるだけだ。皆で!」
再びの猛吹雪。
対抗する治癒の魔法。
その中を駆け抜けるのは『祝福の風』ゼファー(p3p007625)だ。
「貴方もまた、優しい夢に溺れているのね……少しだけ羨ましいかな」
ゼファーの槍がグラキエスに刺さる寸前。身をかわし飛び退くグラキエス。
「人は、悲しみを全部抱えて生きて行くにはちょっと長生きが過ぎるもの。
私も屹度、永遠に忘れることが出来ない思い出があるわ。
でも、だからこそ。大切な人の選択を、大切な人が残した意志を。
無かったことになんかしたくない。させたくないの」
その言葉には祈りがあった。覚悟があった。それを、グラキエスは感じ取っていた。
それ故に次なる攻撃を避けられなかったのだ。
咄嗟に槍を掴んで引き離そうとする――がゆえに。
『晶竜封殺』火野・彩陽(p3p010663)の放った矢がグラキエスへと突き刺さった。
これまで仲間たちを引っ張ってきた彩陽の、たった一撃の封殺。本来ならグラキエスの能力であれば容易に防げたはずのそれは、仲間たちの猛攻によってできた隙を突く形で発動したのである。
「神様とお前を否定しにし来たでグラキエス。
神様おるんやったらさ皆幸せにしてくれる筈やろ。
自分はそうやなかったよ。
神様なんて何もしてくれへんかったよ。
幸せじゃなかった。
何かしてくれたんは今の仲間達。
神様なんておらんのよ! グラキエス!」
「違う! 神は――!」
「天地あまねく御照覧あれ」
戻ってきたフラーゴラの援護を受けて急速に動く『悪縁斬り』観音打 至東(p3p008495)。
「私はローレットの人斬り。御身は星灯聖典の首魁。
その事実があるのなら、私は貴方を斬りましょう。
只人を斬るのに、奇跡は祈りませぬ」
袈裟斬りにしたグラキエスの肉体が、がくりとその場に膝をつく。
そしてその身体に、至東は刀を突きつけた。
それだけで充分だった。いや、それで終わりだった。
「グラキエスさん……本当の名前を、教えてください」
『相賀の弟子』ユーフォニー(p3p010323)が、ゆっくりと歩み寄ってくる。
「……」
「どうか」
「……キリエスだ。『僕』の名前は、キリエス。二度と名乗らないつもりだったのに」
「私、キリエスさんが悪いとは想いません。キリエスさんなりの方法で大切なものを守りたかっただけ。
時を止めるのも悪いことじゃない。
だけど……」
ユーフォニーの手に力が宿る。
「だけど私は未来を護りたい!
ずっと止まったままだとやがて来る世界の滅亡も止められない
だから……だから……!」
突きつけた力が爆発的に広がり、名も無き音の数々が砕かれた水晶のような破片となり、グラキエスを……いや、キリエスを包み込んでいく。
「一緒に進みましょう、キリエスさん」
そう、それが、最後だった。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
――グラキエスを倒し、星灯聖典を壊滅させることに成功しました。
GMコメント
星灯聖典正騎士団が理想郷の拠点で待ち構えています。
突撃を仕掛け、その教祖であるグラキエスと今こそ決着をつけましょう。
●排他制限
こちらのRAIDに参加した場合、他のRAIDには参加出来ません。
※複数のRAIDに優先がある方は、特別に両RAIDに参加可能です。
※片方のRAIDに参加した後、運営にお問い合わせから連絡いただければ、両方に参加できる処置を行います。恐れ入りますがご連絡いただけますと幸いです。
●Danger!
当シナリオにはパンドラ残量に拠らない死亡判定が有り得ます。
予めご了承の上、参加するようにお願いいたします。
●情報精度
このシナリオの情報精度はBです。
依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。
●フィールド
理想郷の中に創り出された星灯聖典の最終拠点です。
美しい庭園が広がっており、いくつもの建物が建っています。
遂行者たちはそれぞれの建物を拠点にしているようです。
■■■グループタグ■■■
一緒に行動するPCがひとりでもいる場合はプレイング冒頭行に【コンビ名】といったようにグループタグをつけて共有してください。
大きなグループの中で更に小グループを作りたい時は【チーム名】【コンビ名】といった具合に二つタグを作って並べて記載ください。
また、グループタグはパート内のみとしてください。パートをまたいだ場合、別同チームとして判定されます。
行動場所
以下の選択肢の中から行動する場所を選択して下さい。
【1】聖騎士団と戦う
星灯聖典の聖騎士団と戦い、道を切り開きます。
正騎士団はそれぞれが理想郷に家族や恋人、親友たちを創り出して貰っています。
それを決して失わないために、命がけでこちらを止めに来るでしょう。
このパートにはアンバーが参加する予定です。
【2】遂行者と戦う
星灯聖典の幹部である遂行者ズィール、イルハン、黒羊、ナジュド、マリーン、トゥールーン、クロームたちと戦います。ここが最後の決着となるでしょう。
彼らはバラバラに配置されているため、望んだ相手と戦うことが可能です。困ったら『必要な相手と戦う』とプレイングに記載すれば必要なところへ配置されるでしょう。
遂行者たちはそれぞれがイレギュラーズの精鋭並の強敵であり、仲間たちと連携しながら戦う必要があるでしょう。
このパートにはスモーキーとメディカが参加する予定です。
【3】グラキエスに挑む
星灯聖典の教祖グラキエスに挑み、決着をつけます。
グラキエスはイレギュラーズの精鋭が束になっても倒しきれなかったほどの強敵です。
このパートは実質的な難易度がやや上がりますので、参加の際は注意してください。
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