PandoraPartyProject

ギルドスレッド

待ち惚けの館

アルヴァの個人部屋

アルヴァが普段過ごしている部屋。
窓からは森の木々が見え、いつも湿っぽい。

本が詰まった本棚や寝るためのベッドなど、特に珍しいものは置いていない。

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
……そんな人がいた?
(ぱたり、と考え込むように尾を揺らして)
まぁ、そんなとこだな。
敵だったんだが、仕留めるために飛行を習得したのがきっかけでね?
そうだな……。
俺が追いかけてた因縁の敵であり、俺が今の装備を付ける理由にもなった奴さ。そいつがいなきゃ、俺は今でも騎士を名乗って盾をしていただろうな?
(壁にかけてある、昔使っていたと思われる盾を指さし)
…………
(――『転機』。そう呼ばれるものを、ヒトは持つのだと云う。
 彼にとっては敵がそれであり、
 自分の殻を自ら破った元凶であるのだろう。
 盾と、今の彼を交互に見て)

……よく慣れたもの。
(随分な変わり様ね、なんて思うのだった。褒め言葉である)
まあそれ以外の要因も無い訳ではないが、案外そういうのは重なるもんだ。
第一今騎士に戻ろうとしても、騎士としての役割を果たしきれないからね?
(今も着ている大きめのコートをひらつかせると、内側に隠していた軍服の左袖に腕が通っておらず)

本当、人生何があるか分かるもんじゃないさ。
………そうね。誰にも予測はできないもの。
(彼も私も、とこくりと頷いた)

……腕は、その時の?
いいや、こいつはその後別件でな。
……慢心、油断、自分の甘さでこんなことに、な。
(日常、戦闘、その他あらゆることへの不自由にため息を吐き)

これじゃ、自分の身を守るので手一杯……なんて。
……それは。
(機械を見やって)

それを、補えるもの……?
(腕がない。それがハンデと呼べない人間も沢山見てきたが、
 ないということは、大きなことなのだと知っている)
現状、補うのは難しい。
肩から先をやっちまってるから、関節を動かすことができない。
(同じく机の上の機械を見て)

こいつらは少しでも楽できるようにな。
靴ひも一つ結ぶのも大変だと、疲れんだろ?
(この散らかった部屋は、
 彼が片付けが得意かはておき、創意工夫の後――そういうことなのだろう)

……努力家なのね。
(賞賛の言葉だった)
んや、ただの悪足掻きだ。
どの道、片腕の欠損は長く戦場に残ることができない。
(イレギュラーズの戦闘員としての将来は無いという意味らしく)

その気になれば、貴族みたいに使用人を雇って普通の生活はできるだろう。
だが俺はまだ15。自分の事は自分で出来る歳だし、そもそも年寄りの介護みたいな扱いをされるのは御免だ。
……そうね。
(後者の解答にこくりと頷いた。
 確かに、彼はまだ若い。そのような扱いは不本意だというのも頷ける。
 だが――)

………片腕では、戦闘が出来ないの?
(かくり、と首を傾げて見せた)
いや、一般傭兵程度の働きはできるだろう。
だがそれだけ、イレギュラーズとして動くには片腕が無いハンデはあまりにも大きすぎる。考えてもみてほしい、片腕が無いということは扱える装備や戦術だって限られてしまうだろう?
(両手で扱う武器は勿論、盾も装備が出来ないと言って)

それに、こいつは大きな弱点にもなりうる。
知能を持った相手が片腕無いことに気付けば、容赦なくつけ込んでくるだろう。
…………そういうもの……?
(ぺたり、と耳を伏せた。
 元の世界で、隻腕で戦う豪傑も珍しくない程度いただけに、
 その差がよく分からなかったのだ)

……難しいのね。
じゃあ、簡単に説明しよう。
慣れれば少しは緩和するが全身のバランスを取るのが難しくなって、歩いても違和感を感じる。
(隻腕はそういうものだと言うように説明して)

戦闘中に体勢を崩したら致命的だろう?
……慣れないもの?
(そうなのね、と頷いて見せて)
今まであったものが無くなるってのは特に、な?
(隅に置いてあったミニコンロでお湯を沸かし始める)

イレギュラーズならパンドラで大抵の怪我は治るが、身体は大事にしておく以上のことは無い。
……なんか飲むか?
………。
(彼の身体がどのくらい片腕に慣れているのか、なんとなしに観察し始めて)

……そうね。肉体は大切なもの。
なにがある……?(かくり
紅茶、コーヒー、ココアくらいしかないな。
(そう言いながら棚から色々取り出して)

下の台所ならオレンジジュースとかあるが……
(片腕で色々用意する様子はなんとなくぎこちない
 それはそうと、ソルムを子供扱いしているらしく……)
(見ていれば、成程。確かに彼はまだ片腕での生活に慣れているわけではないようで)

…………。
(オレンジジュース、という台詞から何かを察したのか、じとーっとした視線を向ける。抗議)
ん……? 不満だったか……?
(どうしてという表情になっている)
…………子供じゃない。
(このあたり言葉を選ばないのだ)
お、おう……じゃあコーヒーでいいか?
(特に悪気があった訳でもない様子で)
……ん。
(こくりと頷いた)

あなたは……義手を作るの?
(唐突にそんなことを聞く)
いや、義手は練達か鉄帝の方で買うのが確実だろう。
鉄帝は武闘派だから戦闘にも導入できそうなやつがあるだろうし、練達は純粋に技術力が特化してる。
(コーヒーを煎れながら、義手についてそう述べて)

だがまあ……正直わからん。
さっき言った通り肩から先が全く無いんだ、義手を動かせるようになる保証が無い。
……そうね。
(技術力についても概ね彼の言うとおりだろう。
 肯定。パタリと尾を揺らし)

………片腕で戦うヒトの勇者を見たことがある。
(彼のその姿を見れば、何となしに思い出したのだった)
へぇ、どんな奴だったんだ?
(ソルムの前にコーヒーを置きながら)
……ん。
(ありがと、と)

………普通の人。旅の途中で片手を失ったと言っていた。
ただ……彼の戦い方は、片腕専用のものだから。
(だから思い出したのだ、と)
どういたしまして。
(自分のコーヒーも持つと、適当に座って)

まぁ、人の身体は案外脆いからな。
だが片腕を『使わない』ことと『使えない』ことは全く違う、それこそ使えるなら咄嗟に武器を抜けるか抜けないかで生存率は大きく変わってくるからな。
(腕を失った勇者はその後大変だっただろうと呟く)
……苦労して、戦い方をみにつけた……?
(コーヒーに口をつける)
いや、戦い方を見つけたと言うより割り切っただろう。
元から戦えた奴がそうなった時にやるべき事は、新しく身につけるより出来なくなったことを切り捨てる方が早くて賢い。
(コーヒーを飲みながら、自分の経験を基に)
(確かに、彼の言うような人間は大凡ではあったけれど、
 片腕で勇者になった彼は、重心の位置も剣の振り方も、まるで他とは違っていて、
 片腕であるそれが自然であるかのようだったと記憶している。だから――)

――貴方は、『機械的』なのね。
(そういう表現をした)
……否定はしないが、せめて効率が良いと言いたまえ。
全てにおいて『無難で最善』な動きをしようとするのは確かに『機械的』かもしれないが、機械は無感情だ。
(自覚はあるのか、カップを持っていて頭を抱えることが出来ないにしろ「やれやれ」という表情を浮かべる)

あと、俺はその場凌ぎのアドリブは苦手なんだ。
……そういうことにしておこう。
(これ以上言及するつもりはないのか、
 パタリと尾を揺らして)

………そう?
(かくり
失敗が大嫌いなものでね?
まあ、こんな体たらくで言えるようなことでもないが。
(またコーヒーを一口飲み、その後ため息)

その可能性は1%でも減らしておきたいんだ。
……まだ、気にしているの?
(ため息をつく顔を覗いて)

………慎重なのね。
そりゃ気にするなって方が無理なもんさ。
(覗き込まれて、目を逸らしながら)

新しく生えてくる訳じゃあるまいし。
お前だって片腕無くなったらフツーに困るだろ。
………貴方は、前に進んでいる?
(じぃ、と眠たげな視線を向けていて)

………………少しは。
(悩んだ末にそうぽつりと)
さぁな、前に進んでるかは俺が決めることじゃない。
(眠そうなソルムの顔を見て、少し首を傾げ)

まあ、五体満足なうちは体を大切にしろよ?
……眠いなら布団を貸すが。
……自覚は、大切。無理強いはしないけれど。
(覗き込むのをやめて、カップに口をつけた)

……優しいのね。
(問題ない、と。パタリと尾を揺らして、否定)
じゃあ、俺は謙虚なんだと言っておこう。
(済ました表情で、2杯目のコーヒーを注ぎ)

普通はそういうもんだろ。
自分の身体がどうでもいいって奴は、俺がそいつの親の前に突き出して懺悔させてやる。
……言葉選びが上手ね。そういうことにする。
(ありがと、と付け加え)

……残念。私に親はいない。
(それなりに気に入ったのか、カップにまた小さく口をつける)
……そうか、だがそれは大きな問題じゃない。
怒られる相手が親になるか、俺になるかの違いだ。
(自分のカップにもコーヒーを注ぎつつ、欠伸をしながら言って)
………意固地なのね。
(不満げな表情である)
自分を大事にしない奴が嫌いなだけさ。
どんなにひもじくても生きようと頑張る人に失礼だろう?
(真面目な表情で、ソルムのことを見て)
(暫く視線を合わせていた。彼の言うことも、分からないでは無いけれど……)

……そうは思わない。
(首を振った)
んじゃ、少なくとも俺はそう思ってる。
名前すら知らない奴でも、目の前で死ぬのは目覚めが悪い。
(澄ました表情に変わりながら、コーヒーをまた飲んで)
………覚えておこう。
(その言葉に、ひとつ頷いて。
 カップの中身を空にした)
コーヒーのおかわりはいるか?
(一息つきながら、首を傾げる)

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM