PandoraPartyProject

ギルドスレッド

古戦場跡地

紅き荒野(シリアス)

赤銅色の岩が転がり、草木が枯れ果てた大地。
地平線へと沈まんとする太陽が赤く燃えあがり、
空のみならず大地をも、朱く紅く染め上げる。

※シリアスな雰囲気の中、決闘する場所です。
お互いのペースを見ながら、打ち合いましょう。

【邪魔をしない、巻き込まない】
【命を懸けた決闘も可能だが、必ず未遂で終わらせること】
【怪我をしても良いが、無事に生還しましょう】

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うぉぉ……い、テメェ、オレは自分で動けるっつーの……(と、言う割に力が抜けきっているのか声に覇気はなく、大人しく運ばれるのみであった)
(運搬するのであった。ついでに少女自身も武装を回収できない程疲弊しているので、そのまま武器群を黒い影に担がれていった)
(崖の方から暫く移動してきて、クロバ達が戦闘した跡に辿り着く)
……この辺り、かな?
……ん…悪くない場所。(きょろきょろ周囲を見渡している)
うん、それじゃ軽く決めとこうか……と言いたいが。
ソフィーは色々特殊だからね、武器に関しては私が相手だから気にせず何を使っても構わないよ。ギフトがどんなものか知らないけど、それも使って大丈夫だ。

私は、今回に限りこれを使わせて貰いたいかな?(外套の下から取り出した鉄のバックラーを見せて)
(了解、と尻尾を軽く振って)………それは何故?(バックラーをじぃ‥‥)
君が、私がそうそう最高のポテンシャルで戦えないのを少し残念そうにしていたからね。
前々から使おうかと考えてはいたが、あまり防具を使う者もいなくて使わないでいたんだ。

どうかな?(ソフィーの様子に思わず笑いながらバックラーをクルクルと表裏見せてあげる)
…………(バックラーを隅々まで観察するように見つめて)……それでいい。(納得したのかこくり、と頷く)
(ソフィーの反応に同じく頷くと、少しずつ下がりながら)勝利条件は任せるよ、流石に命までは取らないにしても色々やってみたいだろうからね?
……確かめたいことは幾つかある。それが終わるか、どちらかに限界が来るまで。どう?(小さく首をかしげてみせる)
じゃあ、それでやろうか! これまでソフィーの美麗さに見惚れる事ばかりだったから、ここで改めて君を見てみたいしね?

それじゃ……開戦のタイミングは君に任せるとしよう、かな。(バックラーを左腕に取り付けながら片手間に腰の直剣を鞘から僅かに抜いておいて…)
…………お世辞はいい。(素っ気なく返すと、同じように距離を離して)

…………いつでもいい?(手には何かを持っているようにも見えないが‥‥)
フフ……(バックラーを装着した左腕が揺れ、そっと左手が直剣の柄へ触れる)

いつでも、構わないとも。(美貌ではなく、それまでに見せた事の無い輝きを全身から僅かに発し始める)
………そう。(ぐぐぐぐ、と身を屈める。それはさながら、猫が高い場所へ跳躍するかのような、そんな動き。地面を、蹴る――)

…………始めよう。(と、言い終わる頃には既に攻撃範囲にまで踏み込んでいた。キラリと金属の輝きが迫る。振るわれる刀の切っ先、そのリーチは彼が腕を伸ばした距離よりは長い)
(僅かに想像していたよりも直線的で、それでいて高速。ソフィーの接近に対して、瞬時に逆手で直剣を抜き放つ)
(ソフィーの振るった鋒を下から弾こうとバックラーを装着した左腕を振り上げる)

流石は、疾い……!
(ひょいっと身体を引き上げると、振り上げられる左腕のバックラーを足場にして跳躍。身軽さは猫由来か)…………(空中にいても常に相手を見つめている。そのまま刀を手に一回点。刃に遠心力と重力を乗せて叩き付けようとする。展開が早い)
……!(飛ばれた際、即座に最小の足捌きでソフィーの一刀を躱す……が、紙一重だったのか。前髪が微かに切断され宙へ散る)
(その身軽さ、否、純粋な反射神経と速度は先日戦った夜星よりも野生的で……シンプルに美しく思えた)

…フッ……!(そのまま滑り込み後退しながら、左手から右手へ直剣を持ち替えつつソフィーの動きを観察する)
…………(特にその場から動くことなく、刀を手に不服そうな表情で立っている)
……どうかしたかい?(追撃が来ない事を不審に思いながら、直剣を肩に担いで姿勢を低く落とす)
…………身体が重い。混沌肯定とは不便なモノ。(カタリナの問いかけにぽつりとそう漏らすと、今度は両足を小さく縦に開いて半身に。片手に持った刀を地面へと向ける。独特の、どちらかといえば受け身の構え)…………(ピタリと構えたまま目を閉じる。いつも眠たそうな目をしている彼女がすると、それは眠っているようにも見えるかもしれない。ふと吹いた風に、ふわりと長い髪が広がって)
……フフ、君ほどの美獣にとってはそれだけ動けても重いのかい?
当ててみせようか、水の中にいる様な感覚なのだろう。先ほどから君はあれだけの動きをしながらも私を目で追えていたからね。
(ソフィーの構えを見て、誘われている事に気付く。その誘いに乗るかどうか、迷う筈はない)
(低く落としていた姿勢から変わり、直剣を両手で握ると地面と水平に刀身を構える)

─────── ッ!!(直後、全身から銀の光を散らしながらソフィーとそう変わらない速度で一直線に駆け抜け、神速の一閃が横薙ぎにソフィーへ走る)
…………(目を閉じたまま。風の流れ、呼吸、返ってって来る音。そしてなにより、血の匂い。鈍くなっても敏感なその感覚から、相手の位置を割り出す。目で追うよりも此方の方が早い)(すっと流れるように跳ね上がった刀の側面が、彼の剣へと触れる。力比べ‥‥にはならなかった。力を加えるのではなく、逸らす。吸収すると言ってもいい。まるで敷かれたレールの上を刃が走るかのような、そんな感覚を相手に与える技)………もっと。全身に重りを付けられて海の底を歩いているような感覚。……貴方は、私のギフトを知っている?(もしそのまま真正直に剣を振り抜くのなら、力を吸収しきった刀が即座に斬り返してくるのは間違いない)
(受け流された)
(そう認識した、それと同時に問い掛けられる言葉に一瞬の逡巡を置いた)
(火花が散る。ギフトの輝きをその場に残してソフィーから二歩下がるべく剣を彼女の刀身に当てながら引いたのだ)
……君のギフト、詳しくは聞いた事が無かった。(受け流された事実を頭に入れながら、瞬時に斬りかかる前と同じ構えに戻る)
(ヒュッ、と音を立てて刀を払い)………たくさんのヒトがそうかもしれない。私のギフトは……一言で表すなら、吸血とごく軽い魔眼…。生まれ持っていたモノを更に弱体化させただけだった。
吸血に、魔眼か。そうなると私は既に魅了か幻術の類にでも侵されていたりするのかな?(ソフィーの話に小首を傾げながら、直剣を左手に持ち替える)
(更に三歩下がりながら。剣先を地面に向け、僅かに左足だけソフィーへ向ける)
(その構えは、いつかの稽古場で見せていた刺突剣を振るう際の構えである)
………それさえも、混沌肯定で奪われた。1つは残っても良さそうなもの。(多少不服そうに呟いて。でも数瞬後には、いつもの眠たそうな目で構えを変えたカタリナを見る)……でも、一つ分かったことがある。(ぽいっと持っていたそれを捨てると、虚空へと消えた。片手をまっすぐに横へと伸ばすと、その手の中にふっと一本の刀が現れる。先程のものよりも、更に長く、薄い。薄い硬さとでもいうのだろうか。輝きからそれが感じ取れる)……「混沌肯定は全員を平均化したものだ」という。つまり……(トン、と軽く地面を蹴れば、ゆらりと姿が揺れたように見えるかもしれない。ただ、揺れたその瞬間には少し間合いを詰めている。またゆらり、気づけば3歩進み。またゆらりと揺れれば2歩進んでいる。不規則な距離に不規則な移動)(そして彼の直剣よりも若干広い間合いに入れば、身体の動きとは打って変わった閃光のような斬撃が彼を切り裂こうと飛ぶ)
───────・・・。(疾い、少なくとも目で追うというよりは気配から動きを察するのが精々か)

(刹那にそう結論付け、ソフィーの接近に嫌な予感を覚えた直後。その予感は彼女からの一閃によって的中した)
(何度目か見せる銀の輝き、そしてソフィーが放った斬撃へ向かう鈍色の閃光が、先程の一合よりも強い火花を宙に刻み込んだ)(それは彼女の刀の尺を読み取るのと同時に、左手に持つ直剣とバックラーでソフィーのやって見せた受け流しを見様見真似で行使した技だった)

……つまり、何だい? (しかしソフィーの様に柔の体現は出来ない、荒々しさの残る火花がその証拠である。間合いが足りない、踏み込むには……そう考えながら瞬時に構え直しソフィーの前で直剣を二度揺らす)
(彼女が隙を見せるまで待つしか無い、それ故に誘う)
(自身の間合いの少し外。その辺りで再度、ダラリと切っ先を下へ向けて構える。隙だらけのようで、打ち込もうとすればどこへ行けばいいのかわからない。そんな構え)…………「与えられたモノが無くても平均化されたそれに対応できる」ということ……(たぶんだけれど、と付け足して)
……ふむ。なるほど、そういう考えはなかったよ。(ソフィーの構えが再び受け身の物になるのを見て、思わず笑みを浮かべる)
(厄介だ、使い手が相応の剣技を心得ている事からして崩すのには余程の火力か技術が必要になる)
(ギフト頼みで突破しようものなら、擦り傷は必至な状況に、どうするか悩む)

…………(数瞬の思考を重ねて。タンッ、と乾いた音と同時にソフィーの間合いへ踏み込んだ)
……私は元の世界でも、あまり変わった「力」とは無縁だった………あくまで憶測。でも、論理的には、間違っていない。

(会話が終わり、響く地を蹴る音。自身から球状になる刀の間合い。3次元的に己の間合いに入った瞬間、また先程の閃光のような斬撃が再現される。それは条件反射と言ってもいい。混沌肯定のせいで、元の世界での「領域」ほどの堅牢さは無くなってしまったが)
フゥ……ッ!(斬撃に合わせて直剣を、バックラーを、呼吸を合わせる)
(一呼吸が長く感じる様な一瞬でソフィーの斬撃を受け流し、火花が散って間も無いその時。ソフィーの左側へワルツでも刻む様に軽いステップを踏む)
(そして同じく刺突の構えで彼女の間合いへ踏み入り、何かを探る様に同じ行程を繰り返そうとする)
…………(ただ黙々と同じことを繰り返す。間合いに入った瞬間に下げた切っ先が持ち上がり、一閃。彼の剣がこれを弾き、また間合いの外へ。また同じく間合いに入った瞬間に一閃。金属音。それは2人で演舞でも躍っているかのようにも見える)

…………(目を閉じ、彼がステップを踏むのに合わせてゆらり、ゆらりと身体の向きを変えながら、同じルーチンを繰り返し)
………(隙が無い。恐らく頭上から攻めてもこの手の剣士は防ぎ切る)
(どれだけの剣戟と火花を繰り返し、散らせたのか。ソフィーに攻め込む事を忘れかける程の舞踏だった様に思える)
(……「これは、様子見では何も動かないか」……)

ソフィー。(幾度目かの踏み込みから間合いに入ろうとする。その際に一言名前を呼んで…)
………?(幾度それを繰り返しただろうか。唐突に呼ばれた名前に、間合いに入った彼に刀を振るいつつもピクリと反応して)
(そこで、今までと違い鈍い衝撃音が鳴り響く。それまでは受け流していた、彼女の斬撃をバックラーで半ば弾く様に防いだからだ)
(数回どころではない幾多の斬撃を受けた事で、反射的にソフィーが繰り出す速度、癖を見抜く事が出来たからだった)
……ッ、これはどうする?(並々ならぬ衝撃が左腕に伝わり、痺れる感覚が襲う。しかし弾く直前に左手から投げられた直剣が右手に握られていた)
(一歩、踏み込んだ瞬間に右半身ごと突き出す様にソフィーへ刺突を放った)
………(刃先を弾いたのだと分かるのに、そこまで時間はいらなかった。彼の一挙手一投足を視線で追う。それでも気づいた時には、既に彼の距離だ。力強く、それでいて速い刺突が放たれる寸前で)(弾かれた刀を引き戻すには、少し遅い。だが――)…………おいで。(小さくそう呟くと、”自由な方の手にいつの間にか握られた二本目の刀”で彼の剣の横腹を叩き付けるように逸らそうとする。成功したなら弾かれた刀が引き戻され、新たな斬撃を放つだろう)
フッ……ハァッ!(二本目を出して来るのは予想していたものの、この一合の間に出せる程に速いとは想定していなかった様子で呼吸が微かに乱れ、刺突の軌道を大きく逸らされてしまう)
(────そこで、瞬時に倒れ伏せる様に滑り込みソフィーの斬撃を回避しようとする)

(………直剣を手首の動きだけでソフィーへ軽く放りながら)
(滑り込みに対して蹴りを出そうとする、が……身体が、重い。混沌肯定とは、本当に不便だ。とりあえずこのまま仕切り直しを‥‥)………!(などと考えていたところに飛んで来る直剣。武器を手放すのは予想外だ。無理矢理に地面を転がるように倒れ込んでそれを回避しようと)
……やぁ、身体が随分重そうだ。あまり顕著に出てる訳ではないものの、表情が、そう言ってるとも!(軽く放られた直剣をソフィーが回避しようと地面へ転がる。その行動を見て前転しながら直剣を右手に取る)
(銀の輝きが手足を包み、転がるソフィーへ二度、三度の刺突を放とうとする)
…………(刺突をしっかりと視線で追って、地面を転がり回避する)……よく言う。(彼の指摘は正しい。全身に重しを付けて海底をゆっくり歩くような重さ。元の世界で特殊な力をほとんど持たなかった私が制限されるものといえば、刀の能力と自身の身体能力だけだ。猫の身軽さはある程度健在なようだが‥‥。4度目の刺突を刀で弾いて起き上がろうとする)
……だが、やはり私は美しいと思うよ。(弾かれ、起き上がるソフィーの動きを見ながら刺突の構えに戻る)…そして感謝すらする。君の動きを遅いと思う事も無く、早過ぎて目で追う事も出来ないわけでもなく。純粋に君と対等に決闘が出来るのだ、これだけ間近で君の剣技と身のこなしを目に出来るのだからね。
(いつの間にか直剣を両手で握り締め、腰元まで引いて構えている)
(足元の銀の輝きから、踏み込もうとしているのはソフィーにも分かるかもしれない)
…………私はただ此処に「存在する」だけ。でも……ありがと。(たとえお世辞であったとしても、そう言われること自体に悪い気はまったくしなかった。彼の構えと銀の輝きを見て、目を閉じる。今、ここで利用できる全ての感覚を限界まで利用する。そのまま2本の刀をそれぞれ軽く地面へと向け、自然体に構えた。視覚を利用しないのなら、混沌肯定があるこの場所では、特殊な構えは必要無い。どこへ攻撃が来ても対処できるこの形がベストだ)………すぅ…(足首へ軽く力を入れて。いつでも、どの場所へでも脚力を十全に発揮できるように)
なに、礼を言うほどの事ではないさ………(目を閉じて全身こそが目であると体現して見せる彼女に、微笑みを投げかける事に意味があるかは分からない)
(ここまでのやり取りで相当な数を打ち合っている、今なら……彼女の剣戟を見切る事が出来る筈だと考えた)
(故に小手先の剣技もパリィも捨てる)
(捨てると、決めたからには……動いた。彼女の間合い、それを飛び越えたこちらの間合いへ向けて、駆け出した)

(ギフトによる後押しを含めた全力の疾走は一歩毎に踏み砕いた土砂が後方で巻き上がり、砲弾の如く飛び込んだ)
(彼が真っ直ぐに突っ込んでくる気配に合わせて地を蹴り”自分も前へ出た”。待ちで多くの手を見せた以上、それを続けるのは愚策だ)
(二本の刀を握る手に、自然に力が入る。切っ先が数度ずつずれる構え。前方へと攻撃を向ける物の一つだ。攻撃範囲に入るのは、此方の方が早い)

…………!(ゆらりと背後に揺れた自身の姿を置きながら、一瞬早く自身の間合いに入った。その瞬間、片手の刀が振るわれる。今までで一番鋭く、速く、合間を縫うような一撃。冴えた技は、刀身の跳ね返す光さえも遅らせるような錯覚に陥る。無論、もう片方の刀やそれ以外にも何かしら用意はしてあるのだろうが、今だせる全力の一撃であることに変わりはない)
─────── 応ッ!!(銀の剣閃が煌めいた瞬間、それまで一度も人前で出さなかった声を上げた)

(彼女がそのまま前へ出た事実に驚きは無かった。此方が防御を捨てた以上、既に覚悟は完了していたのだから)
(彼女が見せる二度目の攻めの構え、そして動き。次いで駆け抜け瞬いた、月光を思わせる剣撃。それまでの比では無い一撃の重さは想像する事も難しい)
(……故に、そこから先に思考は関係無かった)

(彼女、ソフィーの放った全力の一撃へギフトの輝きを纏った剣が迎え撃った。足元を鎌イタチが切り裂く程の剣速で反射的というよりは彼女との打ち合いと元々の経験から繰り出された機械的な対応が、強烈な火花を散らして彼女の一撃を迎撃するに至る斬り上げを行使するのに成功したからだった)
(ダンッ!と力強く踏み込んだのと同時に、更に彼女の二刀の間合いへ入り、直剣が風を切り裂いて彼女へ振り下ろされる)
(防がれるであろうことは、容易に想像はできていた。だからこそ、全力でそれを振るったのだ。相手を信じるということは中々に難しいが、今までの打ち合いから彼の力と技量を信じた。その結果は、すぐに表れる)

………っ!(弾かれたその勢いのまま、素早く体を回転させる。自身の今の斥力だけではおそらく間に合わなかったであろう芸当が、反動を最大限に利用することで可能になった。片手の刃に、弾かれた衝撃と速度、遠心力と全身のバネを最大限乗せて、断罪の如く目の前へと振り下ろされる直剣に真正面から叩き付ける)
ッ…ーー!!(強烈な叩き付けは、握り締めていた直剣を手元から奪おうとこれまでに無い衝撃を両手首に与えて来た。ただの鋼鉄の直剣である愛剣が、これだけの衝撃に耐えられたのは混沌肯定も関係しているのだろうか。甲高い金属音と火花が散りながら、ソフィーの刃と見事打ち合った)
(身軽さ故の、こちらの斬り上げの威力を上乗せした斬撃である。足が止まる。全身をその場へ縫い止められる。バスタードソード、或いはウォーハンマーで殴りつけられた様な衝撃が未だ両手に残っていた)

(しかし退がるには踏み込み過ぎている)まだ、さ………ッ!!(だが、戦う前にソフィーと約束している。本気でやれと。ならそれに応えるべきだと全身が叫んでいた)
(彼女と打ち合った直後、バックラーと直剣を彼女が次に振るうであろう位置を防ぐべく身体の側面へ置きながら。持ち得る脚力を以ってソフィーの足元狙い鋭い蹴りを放った)
(かち合った。動きが功を奏したらしい。自由になった一刀を振るおうと手を動かしかけて‥‥)
(消えないどころか更に増す気迫に気づいた。それは直後の彼の、行動と言葉で裏付けられる)

………!(バックラーと剣に、一刀が阻まれる金属音。足元が疎かになっているのも自覚はしていた。蹴り足も見えた。けれど、避けることは出来ない――)

(足を払われた瞬間、くにゃりと変な方向に足首を捻った。ズキリと走る痛み。でもそれで、目が覚めた)(踏め、地を。今だけなら空さえも。どれだけ重くても、足は前へ出るはずだ。ここで倒れたらたぶん、終わりなんだ。それなら、この一瞬だけでも……)

……ッ!(地面には届かない。それなら、攻撃動作が終わった彼の足を、踏めばいい)(何とか出した片足が彼の足を踏むことが出来たなら、倒れる勢いをそのままに彼の懐へと肘を向けてタックルをしようと)
……ッ、ここからが…私自身の戦いか……!
(ギフトによる輝きが霧散する。銀の残滓が辺りを鱗粉の様に舞いながら、自身の身体が重くなり、手首から強烈な鈍痛が走った)
(守るべき者である彼女を傷付けた事による、代償。それはこの戦闘中でタイミングを見誤れば即座に押し切られてしまう、正しく弱点に等しい……)

(彼女は倒れなかった。ソフィーは予想とは異なり、普段からは感じられなかった気迫を持って、こちらの足払いを受けながらも足を踏みつけて来た)
ぐ、ッ…ぅ! (ギフトが切れた事による身体の重み、手首に蓄積されていたダメージ、それらが彼女の小さな反撃を避ける事を許さなかった。倒れ込む彼女の肘打ちを交えたタックルに大きく体勢を崩して……)

(……追撃を防ぐ為に彼女ごと地面へ向かい、半ば跳ぶように倒れ込もうとした)
(全体重をぶつけた相手が倒れるのに抗う術は無かった)
(彼が倒れるのと一緒に、地面へと倒れ込む。その、直前)

(両手と両足を地面へ突いて、跳ねるように体を起こす。それも無意識のうちに。猫の特性で身体が勝手に動いたらしい)
…………(少し距離がある彼へと近づこうとしてら止まった。無表情な顔の頬がピクリと動く。足首から走る痛みはそれなりに移動に制限を掛けているらしい。こんなもの、前ならすぐに治ったのに)(刀を片手に持ったまま、動けずにいた)

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