PandoraPartyProject

ギルドスレッド

シキアの樹

pleine lune【RP】

吹き荒ぶ砂漠地帯

幾千にも及ぶ木々たちが聳え立ち、見る者を圧倒させる

此処は空を制する者、太陽の民が住む砂の森

日は沈み、空に広がるのは星の群生

その下で行われる密かなお月見

高く背伸びした木の上には影が2つ

太い枝にラグを広げて、ランタンを灯して

今宵、一つ二つ、昔話に花を咲かせよう


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
プティピエ&サイードの1:1RP
上記の者以外の立ち入りは禁ずる

→詳細検索
キーワード
キャラクターID
( 穏やかな風音、真っ暗の空にはバケツをひっくり返した様に散りばめられた星の群生。一際眩しいのが丸く大きな月で、自分達を包む様に静かに光を帯びていた )
見事な月。ねえ、ほら、サイ見てみて?
( 両腕を伸ばし、片目を瞑り、手で枠を作っては月を被写体に名ばかりの撮影ごっこを始める )
こうしてゆっくり出来るのはいつぶりかしらね。
(声をかけられれば伏せていた視線を上げて、武器の手入れをしていた手元を休める。視界に映ったのは月を撮影するかのような仕草をしていた少女。幼い頃から知っている、妹の様な存在だ。"大分手の掛かる妹"、の方だが…)
月など、いつも見ているだろう。
(月が隠れる夜以外はいつだって飛べばそこに在るもの。見慣れた月に何故この少女はこんなにもはしゃぐのか。そんな疑問を抱えながらも続く少女の言葉にはひとつ溜め息を吐いた)
…オレがゆっくり出来ないのは、大概お前が原因でもあるがな。
(嫌味を混ぜてそう答えれば、視線は再び手元へと下げられ武器の手入れに集中し始める)
(返ってきた答えに不満気に振り返れば、月の明りに照らされ鋭く輝く武器が見えた。全くこのサイードという男はいつもこうだと心の中で悪態を付く)
もう、またそんな事言って。
(枠を崩し、足を三角に折り曲げて腕で膝裏を抱く。膝に頬を押し撫でつけては、頬を膨らまし口を尖らした。が、束の間。思い付いた様にニヤリと悪戯好きの笑みを作り)
……前よりは”イイコ”でしょ?
(昔は良く周りの子供と喧嘩してた事を思い出す。男女と呼ばれた日々が懐かしい。その度に両親には折檻と、木から吊るされたものだ)
(生憎と感情的にロマンチックに語らう言葉は持ち合わせてなどいない。命の捕り合いの中でそんな受け答えが豊かに育まれるはずもなく、男の語り口は武骨そのもの)
他に返す言葉があるのか…?
(武器の装飾細部まで拭き上げ月の灯りで照らす様に視線の高さまで持ち上げチェックする。手入れを怠れば己の命に直結する。それ故に真剣に。…しかし続けられた言葉にはぴくり、と眉根が跳ねた)
寝言は寝て言え。自分を「いい子」だと言っていいのは、尻拭いをしてもらう事が無くなってからだ。お前はまだまだ子供だからな。
(確かに幼い頃と比べれば幾分か落ち着いたのかもしれない。しかしそれは比例して周りも落ち着いてきたからであって、決して目の前の少女がいい子になったという事では無いのだ。頑として譲らない男は反論できるのか?と言いたげな視線を向ける)
(彼らしい返答、何と言っても狩猟のエースだ。狩りでは心臓を野晒しに生きている彼ならではの答えだろう。困った様に笑いながら肩を竦めて)
……サイの前だと月も形無しね。
(サイードの分まで見てやろうと月に視線を移し、数拍。不満気に一つ、羽耳を仰げばすぐに視線は再び後ろへと移り、主張の強い視線とかちり合う)
そりゃあ、サイに比べたら子供よね。
(そう言いながらも今度は折った膝をそのままに、背伸びする様に後ろに倒れ込み世界は反転。目の前のサイードも反転して見える。それから暫し考える様に目を瞑る。)
(自分が何かしたりすると、大体彼が居る。そして叱られる。何だかデジャヴを感じて、)
サイってママみたいよね。
(思うよりも早く、言葉が口から出た)
(手入れを終えた武器を仕舞い、変わらぬ表情でつい、と視線を上げる。視界に捉えた月は確かに綺麗だとは思う…が、やはり見慣れた月へ改めて言葉を紡ぐほどの感動は湧きあがってこなかった)
月もオレに褒められたところで嬉しくも無いだろうよ。
(数分と持たず戻された視線に入ってきたのは、先程の自身の言葉に不満気に眉を寄せた少女の姿。拗ねた様に言い放たれた言葉に、是も非も応えない。当然の事だと思ったからだ。)
(しかし、続いた言葉には反応しないという方が無理だった)
……プティピエ、お前どうやら、口を縫い付けてほしいようだな?それとも久しぶりに吊るされてみるか?ん?
(据わった目が倒れ込んで寝そべる少女の姿を見下ろす。口角は上がっている、上がっているがこれは決して笑顔と呼べる代物ではないだろう)
(そうだろうかと、否定の言葉を述べたくもあるが、言い返した所でまた返ってくるのだろうと思い口を閉じる。感性は人それぞれだ、押し付けるものではないと自分を納得させた)

おーこわい!それは遠慮願いたいものね。
サイに勝てないし……ねえ、ちょっとした冗談じゃないの。
(軽やかに飛び起き、揺れ乱れる三つ編み。木の上に再び降り立っては、お道化る様に言い放つ。相手は普通にしていても、迫力のある目付きに体格だ。先ほどの自分に笑わぬ眼で見下ろす姿はまさに狗鷲。これ以上言えば彼が放った言葉は現実になるだろう。それは御免蒙りたいので、さすがに慌てた)

……でも、いつかサイの羽を1本獲るつもり。
(―だから、覚悟する事ね。月を背に、口に笑みを灯し言い放つ)
(彼の大きな翼は民の憧れ、自分も大好きだ。大きな翼で空を切り、太陽を遮る様に飛ぶ姿は圧巻に、彼の器の大きさも知れる。だからこそ、そのいつかを待ち侘びて)
言っていい冗談と悪い冗談があると、お前はいい加減学習しろ。

(気が強いのか弱いのか、冗談を言いおちょくってくる割には威嚇をすれば慌てて飛び退く少女の姿に呆れた様に溜め息をひとつ。揺れる三つ編みの流れる様を徐に追えばそのまま視線は足もとの赤に辿り着く。)

(目を惹く赤。空を制すると言われる自分たちの部族には凡そ必要の無いはずのそれを少女は大層大事にしていたな、とふと記憶の欠片が頭を過る。自分の事を棚に上げて人の事を言えた義理ではないが、どちらかと言えばこの少女も、部族の中では大層な「変わり者」で「逸れ物」だ)

…やってみろ。オレが死ぬまでには叶うといいな?

(男は狩猟を主とする部族、その中で秀でた主力とされていた過去の肩書きを、自分がそれに見合う存在でいるのだと…少女は未だに信じている。堕ちた己の姿を、彼女はまだ知らない。無邪気に無垢に、真っ直ぐに注がれる視線から目を逸らして、言葉は軽く空を舞った)
はいはい、善処しますよー。

(耳に痛い言葉には適当な返事を、深い溜め息には聞こえぬ振りをして。都合の良い事しか拾えないと主張するかの様にぴたりと翼を畳んだ)

ふふ、じゃあ背後には気を付ける事ね?もしかしてが、あるじゃない。

(彼の思いも知らずに。そう話しながらも忙しなく動く。くるりくるり、右足を軸に幾度か回転したり楽しそうに。声色は鮮やかに、明るく)

(くるくるり、とん、)

(けれど途端に踊るのを止めた)

――ねえ、サイ。

(視線は外さずに男を射る様、こっちを見ろと言わんばかりに。何故逸らすんだと、何処か疑問を孕んだ視線だ)

もし、私がサイの羽を1本獲れたらさ、
その時は、私にご褒美を頂戴。

(彼が笑わなくなったのは何時頃だろうと、ぼんやり過去を掘り返す。いつもみたいに聞けばいいのに、聞けない。もどかしくて、また笑ってほしいと思うのは自分の我儘なのだろう。懐かしいあの頃はいつだって輝かしい思い出だった)
(まったく学習する気の無さそうな返答にもう二、三小言を吐いてやろうかと相手を見遣ったがこれ以上聞く気は無いとでも言いたげな仕草に米神に筋が浮き出ていく感覚。本当にこいつは、手がかかる事この上ない。頭を抱えながら再び視線は外された)

万に一つも無いようオレは日頃から鍛えているんだ。
この羽を取りたいなら、うまい気配の殺し方から覚える事だな。

(気配を殺すなど、舞い踊り己の存在を知らしめるかの様に華やかな場を求める「踊り子」にはきっと不要な術。その華やかさは衆目を集める為には必要不可欠だが、狩りには不要だ。それでこそ彼女の魅力だと言い切れるが、きっと自分の隙をつく事など一生をかけても出来ぬだろう。その性故に。)

(――不意に呼ばれた名、思考の海から引き摺りあげられる)
(顔を上げれば射抜かれるような視線。何故だと、問い掛ける様な、それでいてどこか懇願する様なその瞳にかつての過去が思い起こされる。いつだって目の前の彼女の瞳は真っ直ぐにこちらを捉えていた。その瞳を受け止める事が出来なくなったのは何時からだっただろうか、苛立ちを覚えるようになったのは…何時からだった?)

…わかった、取れたら褒美をくれてやる。――だがな、

(言葉の終わりに返されたのは、「狩る者」の眼光。慈悲の欠片も無く揺らがぬその眼は一切の油断も許さないという様に、目に見えぬ鉤爪が心臓を捉える錯覚を覚える程の威圧感を放っていた)

自惚れるなよ、お前はオレに ――勝てない。



( お前にオレは、救えない )
(威圧的な視線、米神に筋が浮かぶ狗鷲の男。今にも小言が飛んで来そうな様子だが、視線は外され、男は沈黙を決めた。その様子に畳んでいた羽耳を再び広げては、羽を伸ばして一度羽ばたいた。こういう時に便利だと、少女は内心ほくそ笑む)

気配を、殺す……?

(何、それ――。と、分からないとでも言う様に目を丸くした)
(狩猟人と踊り子……真逆に生きて来た二人だ。理解は遠くに。思えば狗鷲の彼は行先も告げずにふらりと何処かに行く自分を必ず見つけるし、気が付けば後ろにも居る。冷静に考えれば彼に勝てる要素等、今は何一つ持っていなかった)

(大きな翼も、鋭利な鉤爪も、生き残る術も――)

(一人で地に降りた時だって、結局は人間種に助けられたのだ。いつだって助けられて生きて来たそれでも、それでも――!)
(肯定された約束。刹那、変わる空気は殺気にも似たもので。少女と男との間に、確かに見えぬ壁が隔てられていた。視線は外せずに、狩人の狗鷲へと。獲物を抉る鋭利な眼光、言葉でも射貫かれて。殺される様な感覚に、全ての羽が浮立った)

(血が心臓に送り込まれて、熱い。生きろと、反撃の狼煙を上げる為に)

――可能性はゼロじゃないもの。

(何度仕置きを受けても、地に降りる事をやめなかった少女に諦めるという言葉は辞書に書いてはいない様で。闘志は確かに瞳に宿り、盛り、燃えて。諦める事を知らない不屈の心。無限の可能性を秘めた神秘の瞳は更に眩く輝いていた)

だから、約束…あたし、頑張るから。
破ったら羽1000本飲ますっ!

(ビシッと決める様に、赤い爪先で男を指しては言い切った)
(案の定少女からは呆気に取られた言葉が返ってきた。生まれてこの方、気配を殺す事などしたことが無いのだろう。幼い頃からその術を叩き込まれる男とは違って、部族の女達は幼い頃からいつもその華やかさを競い合ってたのを覚えている。光と、影。表と、裏。部族はその両極のバランスで成り立っていた。だからこそ、本来なら彼女がその術を知らないのもなんら可笑しなことでは無いし、覚える必要も無かった)

(それを何故、同郷というだけの男にたったの一打入れる為その身に修めようとしているのか。…いくら考えた所で疑問は解決しないままで少女の真意からは目を背ける)

可能性はゼロであるわけじゃない、オレがこの手で、ゼロにするんだ。

(空を掴み潰すかのように拳を握り締める動作を少女の目の前に掲げて見せる。怯む相手の目の前で一握りの希望も持たせない様に)

一欠けらの可能性すら、与えてやるつもりは無い。

(捨て置けと、心が叫ぶ)
(けれど目の前の少女は、それでも折れなかった。決意を突きつける様に鮮やかに彩られた爪先がこちらを指差し、燻らぬ炎を宿した視線で男を捉える。――何故、何故、と渦巻く苛立ちに歯噛みをして威圧には僅か怒気が混じり始めていた)

オレは確かに郷の者にお前の世話を任されている。
外れ者のお前の世話がオレに回ってきたのは同じくオレが外れ者だからだ。只、それだけの事。

(そこには何の関係性も成り立ってはいない、情などは無いと切り捨てる様に言い切って)

…容赦はしない、覚えておく事だな。
ああ、それと――

(二の句を紡ぎ始めるのと同時に突然ぷつりと途切れた威圧感。一度伏せ、再び開かれた瞳に既に狩猟者としての色は無く、普段の状態へと戻っていた。そして続いた言葉は少し的外れな冗談の言葉)

1000本も羽を抜いたら余計に飛ぶのが下手になるぞ。

(羽を抜き飲むことになるのはお前だと、暗にそう言っていたのだろう)

キャラクターを選択してください。


PAGETOPPAGEBOTTOM