シナリオ詳細
高機動混沌伝説レリックL
完了
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オープニング
「連邦軍パイロット、ただちに配置につけ! 帝国軍がおでましだ」
強襲揚陸艦ピュアホワイトパンツァーの格納庫にて、胸を張るように堂々と立つ人型ロボット『オートパンツァー』の前にあなたは立った。
巨大なウィンドウには皆のカレピッピことレオン・ドーナツ・バルメロイ! が両サイドに水着のおねーちゃんを抱えてソファに腰掛けていた。
「ここまでよく戦ってくれた。幻想なるレガド連邦が帝国の侵略を食い止めることができたのも、ひとえにオートパンツァーを駆るパイロットあってのことだ。
長く苦しい戦いが始まる。だが連邦の英雄たちの魂は、俺たちに力をくれる。
みんな、ここが正念場だ! 帝国軍を追い返すぞ!」
呼びかけるリーダーの声に頷き、開く胸のコックピットハッチへと飛び込んでいく。
無重力の浮遊感が身体をコックピットへすっぽりとおさめ、シートにベルトを固定。
カードタイプの認証キーを差し込むと、ブウンという重い起動音と共に周囲に空間投写型モニターが複数出現。機体のパンツエネルギーや各種状態をグラフしていく。
途端、側面の小さなウィンドウが開き女性の顔が現れた。
デッキのオペレーター、プルーである。
しかもなんかおむねをメインに映していた。
『ハァイ、パイロット。コスモブラックなエメラルドね。敵の数はザップグリーンよ。主力はなんとフレッシュチントなネーブルスイエローってところね』
相変わらず全然わかんねーオペレートをして、最後に『発進して頂戴』としめた。
コックピットハッチを閉じ、レバーを握る。
まるで己の身体が延長したかのように、オートパンツァーは動き出した。
ギュインと光る目。
メンテナンス用の通路やはしごが素早く取り外され、機体が歩き出す。
カタパルトへと立ったところで、あなたはいつものように――。
ピュアホワイトパンツァーから次々とオートパンツァーが発艦していく。
対するこちらは貧乳帝国軍の宇宙揚陸艦ビビッドレッドショーツ。
巨大な空中ウィンドウにはみんなのアイドルリーゼロッテ・アーベントロート御嬢様がうつっている。今日もなんとなだらかでお美しいボディ。なにあのシースルーのスカートえろくね?
『宇宙標準帝国軍パイロットの皆様、ごきげんよう。今日は私たち帝国の第一歩。その戦いが始まります。私に力を、貸してくださるかしら?』
オオオオオオ!!
男達は(そして女たちも)拳を突き上げて発狂したように叫んだ。
「「イエス・マイ・リズ!!」」
「出撃ィー!」
一斉に飛び立ったパイロットたちが、赤いオートパンツァーのコックピットへと入っていく。
シートに身体をうめたあなたのすぐ横に、デッキのオペレーターがウィンドウ越しに顔をみせた。
みんなの貧乳アイドル『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)ちゃんである。
『パイロットさん! 出撃なのです! 敵はいちにいさん――いっぱいなのです! 全部ないないしてやるのです! ないない! ないない!』
さあ、カタパルトに立てパイロット!。
コールせよ!
君の名を――そして、君のオートパンツァーの名を!!
- 高機動混沌伝説レリックL完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別ラリー
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年04月01日 23時38分
- 章数4章
- 総採用数52人
- 参加費50RC
第2章
第2章 第1節
この宇宙の中で、命の価値はいつも一定だ。
喰う者と喰われる者。そのおこぼれを狙う者。その三者がいるだけに過ぎない。だが命の記憶は別だ。
今亡き戦友達の写った写真はロケットペンダントに入れ、レオンの首に下がっていた。
おかげで今首から下がじゃらっじゃらだが、その一つにイケメンギルオスの笑顔があった。
ペンダントを握りしめ、振り返る。
「皆、今日は記念すべき日かもしれないな。俺たち幻想レガド連邦は帝国軍の宇宙艦隊に一矢報いるチャンスを得た」
巨大なディスプレイに映し出されたのは地球攻略作戦の折に帝国軍の要となった超弩級戦艦ギガントラストであった。
「帝国と連邦の戦いはもはや二者だけの話ではなくなった。
高い航行技術を持つネオフロンティアは両者の派閥に分かれ技術競争が始まり、ラサとゼシュテルは傭兵や兵器提供国としてそれぞれの利益を高めている。中立の立場だったネメシスやファルカウでさえ、友人や家族のためにそれぞれの両軍の派閥に少しずつ分かれ始めているようだ。
戦いが人を別つのか。人が別ってしまうから戦いが起きるのか……。
俺たちは少なくとも、この戦いを終わらせなくてはならない。そうだな!?」
演説を終え、専用機リミットブルーの肩へと飛び乗る。
「さあ、仕事の時間だ! 今回の任務はギガントラストへの突入と破壊。危険な任務だが……生きて帰ろう!」
また、戦いが始まる。
戦いを終えるための戦いが。
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超弩級戦艦ギガントラストへの突入作戦が開始されました。
舞台は宇宙! 突入をかける連邦軍のピュアホワイトパンツァーから発艦し、戦艦への突入と破壊をしかける連邦軍パイロットたち。
一方の帝国軍はギガントラストから発艦し、艦へ迫る連邦軍のオートパンツァーたちを撃墜するのだ!
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第2章 第2節
決戦宙域へやってきた連邦の戦艦。その一隻が放った全長3mに満たないコンテナを、帝国軍はただの廃棄物かなにかだとしてとりあわなかった。
だが、それは間違いだと知るべきである。
「IRUMINA、残り300秒で戦闘可能エリアに到達する。準備はいいな?」
「無論ッスよ!」
ピピッという電子音の後、吹き出る煙。
真っ二つに割れたコンテナの中から現れたのは『blue』イルミナ・ガードルーン(p3p001475)。連邦軍の開発した『人間型』オートパンツァーである。
全長まさかの150cm。
「ブレードビット展開! イルミナ、戦闘開始ッス!」
背中に装着したブースト装置で加速をかけ、彼女に気づいた帝国軍オートパンツァーが斧で殴りかかるも音より早く飛行する彼女をとらえることはほぼ不可能。
腰から分離したビット兵器が敵艦側面に突き刺さり、激しい炸裂を引き起こす。
「突入ポイントを定めたッス。砲撃を!」
「ふ、よかろう」
追って突入してきたのは真っ白なオートパンツァー。
『五行絶影』仙狸厄狩 汰磨羈(p3p002831)が誇る『超変形・グレートおこたまき』である!
ぬくぬくコタツがあーしてこーして最終的に重量二脚ロボットとなるのだ。画面の前のみんな、この後すぐにおもちゃ屋さんで発売されるから並べよ!
「……我ながらツッコミどころ満載だが、まあいい。突貫!」
各所から放たれたマイクロミサイルが帝国軍オートパンツァーたちを牽制。
そのすきにすさまじい速度で何回にもわたって加速をかけたグレートおこたまきは右腕に装備したパイルバンカーを敵艦装甲の脆くなった部分に思い切りたたき込まれる。
「全武装解放、ロックンロール!!」
こうして汰磨羈は機体ごと敵艦内部へと突入していった。
成否
成功
第2章 第3節
「敵戦艦への突撃!燃える展開だね!
DNT融合炉を搭載したセララ専用機体、グレートメカセララ。こいつで戦況をひっくり返す!」
決戦に参加したレオパル級戦艦『ラグナロク』。そのカタパルトにて、巨大な魔法騎士……もとい魔法騎士型オートパンツァーが出撃姿勢をとった。
「地球の未来はボクが守る! グレートメカセララ、出撃だよ!」
飛び出すと同時に脚部から広がるエネルギーウィング。
彼女を足止めしようと展開する帝国軍オートパンツァー部隊がバズーカ砲を乱射するも、グレートメカセララのエネルギーシールドがそれを阻んだ。
「そこをどいてもらうよ! グレートセララスラッシュ!」
柄だけの剣にエネルギーの刃が生まれ、敵オートパンツァーを真っ二つに切断しながら突っ切っていく。
狙いはひとつ。敵戦艦。
「この技を使うときは叫ぶのがお約束!
究極!スーパーセララキーック!!」
エネルギースパークを纏い、セララは戦艦へと突入していった。
成否
成功
第2章 第4節
エレベーターを上がる『戦神』茶屋ヶ坂 戦神 秋奈(p3p006862)。
到着。開くゲート。まっすぐ歩く先に、それはあった。
戦神操縦ユニットを腰や背中に直接接続し、腕を広げる。
すると彼女と感応したオートパンツァー『イクサガミ』が無数のケーブルを伸ばし、彼女を持ち上げた。
自らの胸に抱くかのように納めると、目がギラリと光った。
「アキナ、イクサガミ、出る!」
――まだ戦争がしたいの!アンタ達は!
――戦うべき時には戦わないと!何一つ、自分たちすら守れないのよ!
――リーゼロッテ様!大丈夫…!あなたは死なせない!!あなたは私が…私が守るから!
――わたしたちの部隊は現在のところ負けているけど、要は最後の瞬間に勝っていればいいのよ!
すげー名言集がフラッシュバック方式で流れ、イクサガミは垂直式の発艦通路を飛び上がる形で出撃した。
バックでかかるメインテーマ。特にEDテーマ。
「月女神(セレネー)・ハルア――『セイクリッド・クレセント』、いっくよー!」
追って出撃した『屋台の軽業師』ハルア・フィーン(p3p007983)が大宇宙(おおぞら)で翼を広げ、回転しながらライフルを乱射する。
「ユリーカ、ユリーカ。ボクのクレセント、なんかない? こういうときにあるパワーアップアイテム的なアレない?」
『あるにはありますけどぉ……』
「えーあるんじゃん出して出して、今すぐ使う!」
ぽいーんと戦艦から発射されたプレゼントボックスを開くと、セイクリッド・クレセント専用のブースターが入っていた。
「神機万強!ジェネレーション・アクセル!! 走れ、クレセント! ボクと一緒に――」
『けど注意点がひとつだけあってですね』
ボッと火を噴くブースター。
『高確率で爆発するのです』
そして星となるセイクリッド・クレセント。
「「ハルアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!(生きてる)」」
「貴様等。此処が勝負の時だ。奴等の脳髄にチョコレートケーキをブチ撒けろ。Nyahahahaha!!!」
そして始まる帝国軍の反撃。
ワープホールによって駆けつけた精鋭の中で、『にんげん』オラボナ=ヒールド=テゴス(p3p000569)はワープ賃が足りなかったらしい『おにく』と合体し連邦軍の兵士達へと迫った。
「此れが二重絶壁の底力よ。生存の特化し、血意を抱いた我々に敗北など有り得ぬ。Nya-hahahaha!!!
最後に絶望を魅せてやる
喰らうべき肉は蠢き、再起動するのだよ!」
飛び散る『ホイップクリーム』。
宇宙に広がる黒き壁。
宴はまだ終わらない。混沌の宇宙を、さらなる混沌に染めよ!
成否
成功
第2章 第5節
雨のように降り注ぐビーム砲。
戦艦から放たれた一斉放射が帝国軍オートパンツァーたちを次々に爆死させていく。その有様は闇市に全額突っ込んじゃった人やロバに全財産賭けたひとのごとくである。
だが忘れてはならぬ。窮地にこそ光り輝くものがある。
それを希望と呼ぶのだと。
「ウィズィ、いるわね」
両手の指を高速で動かし、眼前に見える無数の情報を目で追っていく。
これだけの情報処理を行うことは常人にはほぼ不可能だが、それができるからこその『天才になれなかった女』イーリン・ジョーンズ(p3p000854)なのである。
「ここにいるよ、イーリン」
発艦し、連邦オートパンツァーをビームナイフで切り裂いて進む『虹を齧って歩こう』ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)。
「連邦軍がここまで素早く対応してくるとはね。統一前の確執はもう晴れたってことなのかしら。ともかく……襲撃されてるギガントラストからクルーを逃がす必要があるわ。そのためには連邦軍の陣営が邪魔になる」
「えっ、あっ、うん! 雑魚は私に任せて!」
「さすがウィズィね、これだけで私のやるべきことを分かってくれる……」
ほっこりと微笑むイーリン。
「鶴翼で迎え撃つのよ! この船に突っ込もうとするバカどもを根こそぎ叩き落として!」
「かく、よ……?」
「ウィズィ、私はここから動けない。敵のエースは貴方に任せるわ。まったく、宰相になれば少しは楽ができると思ったのにね」
「あっあっウン任せて! 突っ込むぜ!」
「えっ」
オリャーと言いながらまっすぐ連邦艦隊へ突っ込んでいくウィズィニャラァム。
飛来する無数のビームをかわし、主砲をかみひとえで回避。
「フッ、この私に当てるには百年早――」
「イーリン宰相の船に当たったぞ!」
「えっエッ!?」
オートパンツァーで二度見するウィズィニャラァム。
「イーリーーーーーーーーーーーーーーン!!!」
ながれる走馬灯。
春のおはなみ。冬の雪。夏の水着。あとなんだっけ、えっとあーよく考えたら半年しかないなこのメモリー。
「でも、私は振り返らない……ここは戦場だから!」
『その意気よウィズィ』
画面端によった回想シーンからワイプみたいに顔を出したイーリンがグッと親指を立てた。案外元気だなこのひと。
成否
成功
第2章 第6節
「随伴各機へ。リーゼロッテお嬢様をお守りするように。あの方が落とされる事は無いだろうが、どんな名将でも流れ矢を受けることはあります」
いまさっき流れ弾で爆発した宰相のことを考えながら、『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)は操作盤脇のマルチウィンドウを見やった。
帝国にも連邦にも秘匿された特別な回線によって行われた会話だと、ウィンドウの隅にある『ヒミツだよ☆』の文字でおわかりいただけようか?
頬に十字傷のある男が頷いた。
『了解。少佐はなにを』
「私ですか……」
フッと自嘲気味に笑う。
アデプトから送り込まれた工作員である新田の氏名は、帝国と連邦の講和を目指すこと。
たとえ民が半分死のうが、いずれ平和は訪れる。そうなったときのために、準備をしておく人間が必要なのだ。世界が滅びてしまわないために。
「私は、戦うことにしましょう。リーゼロッテ御嬢様のために」
ヴゥンという音と共にメーターが高まっていく。
「新田寛治――『マサシ・インターセプター』、出る」
クールに述べると、カスタム量産機である彼の機体(撃墜数の星代わりにファンドイラストが機体に張り付いている)が宇宙空間へと飛び出した。
成否
成功
第2章 第7節
「撃破目標は超弩級戦艦ギガントラスト。あれだけデカいと相当な被害が出る。慎重に、クレバーに行くべきだな……」
『かくて我、此処に在り』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)は超クールに電子タバコをくわえ、ミントのフレーバーを吸って煙を吐いた。
三秒の沈黙を挟んだのち……。
「タイタニア、出るぞ」
どっちゃくそクレバーにかつダンディにつぶやいてレバーを引いた。
白き狼のごときフォルムのオートパンツァーがカタパルトを滑って発艦。
敵艦を守る帝国軍オートパンツァーたちを前に、ポールアックスを装備し――たところでハイスイッチ!
「アッハハハハハハハハハハハ!!!!! ミンチミンチィィィ!!
どうした!? まだ燃料も装甲も30%切ってねぇぞ!? 一直線に進んでんのにかすり傷しか当てられねぇのかオラァ!!
このパンツァー凄いよォォさす――」
突如として爆発四散するマカライトのタイタニア。
「マカライトーーーーーーー!!」
「クリティカルすぎること言うから!」
「マカライトさん……」
デッキで涙を流す『魔動機仕掛けの好奇心』チャロロ・コレシピ・アシタ(p3p000188)。だって、ちゃろ子さまだもん☆ じゃなくて。
チャロロは胸の宝石を輝かせると、助走をつけて跳躍。
戦艦の中にあるプールが割れたり体育館が割れたり校舎が割れたりしてガッと飛び出したあれやこれやがなんやかんやして巨大ロボットグレンカムイへと変形合体。
「かたきは……オイラがとるよ! パンツァーフュージョン!」
ぺかーと輝き勇者ロボット『グレンカムイ』となったチャロロは、帝国軍の増援めがけて突撃をしかけた。
「突入するみんなの邪魔はさせない……。
お前たちの相手はオイラがしてやる!」
くらえーと言いながらぐれんぱんちを繰り出すチャロロ。
そんな彼と共に、赤と黒のシックなカラーに包まれた『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)専用オートパンツァー『レッドエース』が突撃を仕掛けた。
「何だかよく分からんがここが正念場ってトコっスね。
FWにも自信あるんでな、任せときな。
さぁて、突っ込むぞ! 気合入れて行くっスよ!」
繰り出されるレッドキックが帝国軍のオートパンツァーたちを次々と破壊。
さらには帝国軍増援の戦艦ビビッドレッドショーツにまで接近した。
高機動なレッドエースは宇宙を走るように防衛部隊の間をすりぬけ、一方パワー系のグレンカムイは巨大な剣を装備してまっすぐ突っ込んでいく。
「戦艦を破壊するよ!」
「了解! 遠慮はいらねぇ全部貰っとけ!!」
レッドエースの発射するミサイルが集中し、更にグレンカムイの剣が切り裂いていく。
更にレッドエースの繰り出した高速キックが、敵艦を貫いて宇宙に炎の花を咲かせた。
成否
成功
第2章 第8節
登る螺旋エスカレーター。
てすりに手をかけ、『『幻狼』灰色狼』ジェイク・太刀川(p3p001103)は被っていた帽子を脱いだ。
「貧乳も巨乳も関係ない」
ダンディな声でつぶやくと、帽子を暗闇へと投げ捨てる。
「俺達は美しい胸を守るための美乳派だ。
大きさよりも形なんだ。
幻の胸を見ろ、完璧だ。
大きい上に美しい。
これだ!
これこそがジャスティス!
宇宙よ美乳にひれ伏せよ!
だからこそ貧乳以外許さない帝国と俺達は戦う」
「然様……」
螺旋エスカレーターがもう一本のエスカレーターと交わり、二つ並んだ先に帽子を脱いだ『『幻狼』夢幻の奇術師』夜乃 幻(p3p000824)がいた。
「貧乳だからと諦めてはいけません」
帽子を闇へと投げ捨て、ジェイクと手を取り合う。
「お胸は美しさで決まるのです!
ベル型こそ至高!
そして程よい弾力が必須!
貧乳かどうかで争うなんて、どうかしています!
巨乳への嫉妬を止めるのです!
巨乳の行く末は萎んだたれ乳ですよ!」
一言しゃべるたびに踊るように乳揺れアニメーションをはさむと、キッと目を光らせた。
「僕の美乳バズーカを受けて美乳に生まれ変わり、思い止まりなさい!」
「「美乳万歳!」」
二人は叫び、そして駆け上がった先でジャンプ。
同時にオートパンツァーに乗り込むと、それぞれの機体が闇の中から姿を見せた。
「ジェイク――『グレイウルフ』!」
「幻――『ファントム』」
フォーマルスーツを着た紳士のようなフォルムをしたバランス型オートパンツァーと、ステッキをたずさえたタキシード姿のようなフォルムをした高機動高豊乳オートパンツァー。
二人は尺の八割くらいを主張についやしてからーの。
「「出撃する!」」
やっと出撃した。
「戦況は混迷を窮めてるで御座るな……。
拙者はゼシュテルからの出向とはいえ、斬れればぶっちゃけ、帝国でも良かったで御座るが。
まぁ、仕事は仕事に御座る……往くで御座るよ」
戦争には運がからむ。その時立っていた場所が戦うべき場所であり、多くのものはそれに抗うすべをもたない。
『咲々宮一刀流』咲々宮 幻介(p3p001387)はそれを理解し、そして従順に連邦軍の一般的なパイロットスーツに身を包んだ。
一人用クレーン式エレベーターで自分のオートパンツァー搭乗ハッチへと登る。
連邦軍量産型オートパンツァー『ヤマグチ』。多くのエースが専用機を求める中、彼はあえてこの量産機に乗り続けた。
理由を問えば、こうである。
『勝利は戦術で掴むもの。当たれば生き残れぬこの戦いで、装甲を増やすのは拙者にとってむしろ不都合なのでござるよ』
そんな彼の乗り込むヤマグチ。それは重火器をはじめとするあらゆる武装と装甲を取り払い、限界まで軽量化したビームブレードだけを装備した機体である。
そのかわり各所にブースターを装備し機動力を限界まで強化。
職人いわく『引き算のエース機』である。
「往くで御座るよ、我が愛機『天叢雲剣』よ!」
搭乗、と同時にカタパルトを要さず自主発艦。
「拙者の加速に、ついてこれる者だけついてきてみるが良い……はーっはっはっはっは!!」
仲間達が次々と発艦していく中、ワープゲートによって訪れた連邦軍増援部隊は場の混沌さに……いや、これまで失ったものに対して困惑していた。
「ギルオスさん、堕とされちゃったんだねぇ……」
『特異運命座標』シルキィ(p3p008115)。応急修理を終えた『シル・クノパンティ』に乗り込み、システムチェックを走らせる。
オールグリーン。
開くエネルギーウィングを羽ばたかせ、カタパルトから出撃した。
「まさか、まさか伊砂顔のイケメンなギルオスが……こうもあっさりと。おのれ帝国軍!」
一方『ぱんつコレクター』リュグナー(p3p000614)もまた、己の専用機に乗り込んだ。
「戦いは虚しく、何も生まぬーーだからどうした!
これは我の意地だ! 我の怒りだ! 我の心だ!
散っていった仲間達の仇だ! ゆくぞ――」
レバー握り混む。脳裏によぎる美しき思い出。
ギルオスとパンツを被り合った日。
ギルオスとパンツを見せ合った日。
ギルオスとパンツを焼き合った日。
ギルオスとパンツをお皿に盛ってインスタ映えを狙った日。
戻らない日々。流れそうになる涙をパンツで拭い、リュグナーは未来へ叫んだ。
「伊砂様の次回の窓開けに栄光あれぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
同時に発艦したシルキィとリュグナー。
彼らは同時にライフルを突き出した。
思い出と、今と、そして未来。
その全てを賭けて――打ち抜く!!
「行くよぉ、必殺! ストリングスレーザァァァァッ!!」
螺旋状に交わったふたつのビームは超弩級戦艦ギガントラストを打ち抜き、無数の小爆発を引き起こす。
成否
成功
第2章 第9節
崩壊していく超弩級戦艦ギガントラスト。
同時に連邦軍の戦艦たちも次々と爆発を起こしていく。
それぞれ残ったのは帝国軍のフラッグシップ、ビビッドレッドショーツ。そして連邦軍の同級フラッグシップであるピュアホワイトパンツァーのみ。
「緊急警報! このままでは航行を維持できません! 近隣の惑星に着陸します!」
「やむおえん……で、どこの星だ!」
「常夏リゾート惑星――リッツバーグです!!」
「「何ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!」」
帝国軍。
連邦軍。
彼らの脳裏に全く同じ言葉が浮かんだ。
これは!
まさしく!
「「――水着回か!!!!!!!!!!!!!!」」
GMコメント
宇宙でロボでSFちっくな世界へようこそ!
こちらは『高機動混沌伝説パンツァーG』のラリーシナリオでございます
第一章は帝国軍と連邦軍による地球降下作戦の様子をお送りします。
皆さんはプレイング冒頭に所属タグとグループタグをつけてご参加ください。
●シチュエーション
大気圏を突破し、帝国軍の揚陸艦ビビットレッドショーツが何隻も降下してきました。
発艦したオートパンツァーは大陸に向けて出撃し、基地から出撃する連邦軍オートパンツァー部隊も出撃を完了しています。
両軍とも、大陸にてそれぞれの力をぶつけ合おうとしています。
●自分専用のロボに乗ろう!
戦争に参加し、人型ロボットオートパンツァーのパイロットになりましょう。
あなたの専用機の名前と特徴、そして武装を大雑把にでいいので書いてください。
ロボの造形やアレに困ったら『〇〇に出てくるアレ!』と書いても……イイヨ?
●所属タグ
皆さんはいずれかの国家に所属し、人型兵器オートパンツァーの戦争に参加します。
【帝国軍】リーゼロッテ様によって独立した新国家。地球を目指して降下作戦を開始しました。
【連邦軍】地球を守る軍隊です。帝国軍の侵略に対し迎撃作戦を展開中です。
ネメシス、ネオフロンティア、ファルカウのコロニー国家はそれぞれ戦争不介入を決め込んでいますが、各国出身の大使やパイロットとして帝国や連邦に所属しているのもアリとします。
ラサは傭兵として、ゼシュテルは漁夫の利を得るべくそれぞれの部隊を少数派遣して帝国軍や連邦軍の力量を見ようとしているようです。
●グループタグ
誰かと一緒に参加したい場合はプレイングの一行目に【】で囲んだグループ名と人数を記載してください。所属タグと同列でOKです。(人数を記載するのは、人数が揃わないうちに描写が完了してしまうのを防ぐためです)
このタグによってサーチするので、逆にキャラIDや名前を書いてもはぐれてしまうおそれがあります。ご注意ください。
例:【ギルオスに死亡フラグを立てる会】999名
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