PandoraPartyProject

シナリオ詳細

Happy Easter!!

完了

参加者 : 15 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●卵に色を塗るのです

「「「でーきーたっ!!!」」」

 冬が終わりを告げ、ぽかぽか陽気のこの頃。空へ子どもたちの明るい声が響く。その手に収まっているのはカラフルな卵──を模したもの。
「ねーこれでエッグレースしにいこ!」
「いいよー」
「そのあとハントも行きたい!」
「いこいこ!」
 両手でそれを抱えた子どもたちはどこかへ走り去っていく。
 そう、本日は何処の世界のイースター。この町では大々的にお祭りとして催されているのだ。

●というわけで
「如何でしょうか?」
 『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)の言葉にイレギュラーズたちは顔を見合わせた。混沌肯定『崩れないバベル』があるとはいえ、『イースター』なるものが正確にはどんな祭りで、どういったことをするのかまで読み取れるわけではない。
 イレギュラーズたちの言葉にユリーカは「そうですね」と頷いた。
「確か、聞いた話だと異世界の聖人が復活した日……らしいのです。あ、シャイネンナハトの赤い聖人さんとは違うのです。
 命が始まりって事で卵を飾ったりするそうなのですが、遊びに食事を使うわけにはいかないのです」
 例え催事であっても、卵は大切な食料。混沌の民は卵を使う代わりに、卵を模して粘土を固めているのだそうだ。
「卵には綺麗な色をつけて飾って、隠して見つける遊びもあるのです。他にも卵を転がせてゴールへ持っていく遊びとか、とってもとっても楽しそうだったのです!」
 見てきた様子にへへ、と顔を綻ばせるユリーカ。よく見たら空色の卵を持っていた。

 混沌で誰かが復活した日というわけではないから、これはただのお祭りだ。
 それでもどこか、惹かれるものがあるのなら──ほんの少し足を向けてみては如何だろう?

GMコメント

●選択肢1:卵作り
 このパートのタグは【色ぬり】です。
 粘土でできた卵に竹串を刺し、それを持ちながら絵の具と筆で色をつけます。粘土は乾いているのでべたつきません。色も柄もあなた次第。
 1人1つだけ作れます。よく考えて色を塗りましょう。

●選択肢2:エッグハント
 このパートのタグは【ハント】です。
 町の所々に隠された卵を探してください。尚、家の中などプライバシーの侵害になる場所には隠されてません。公共の場所を探しましょう。
【簡易MAP】
 広場:噴水があり、それを囲うようにベンチやプランターが配置されています。
 公園:とても広いです。日向ぼっこに最適。練達製の(まともな)遊具がいくつかある他、花畑があります。
 商店街:賑やかで、イースターにあやかった卵料理やウサギを模した小物等が売られています。広場と公園を繋ぐ道です。
 卵作り会場:【色ぬり】の会場となる集会所です。実際の作業場には該当タグのキャラクターしか入れません。受付とか建物の周りとか怪しいと思うのです。

●選択肢3:エッグロール
 このパートのタグは【ロール】です。
 孫の手の形をしたステッキを使い、卵を地面で転がせてゴールへ持っていきます。
 スタート地点からゴールまで、大した長さではありません。ただし転がすのは卵なので、まっすぐ転がることはそうそうないでしょう。
 ハラハラわちゃわちゃと楽しみたい方向け。

●NPC
 私の所持するNPC(シャルル、フレイムタン)、及びざんげ以外の幻想に住まうNPCが登場する可能性があります。

●注意事項
 本シナリオはイベントシナリオです。軽めの描写となりますこと、全員の描写をお約束できない事をご了承ください。
 アドリブの可否に関して、プレイングにアドリブ不可と明記がなければアドリブが入るものと思ってください。
 同行者、あるいはグループタグは忘れずにお願い致します。

●ご挨拶
 愁と申します。お祭りは楽しいのでついつい出したくなります。
 今回も例によって行き先タグはなくても構いません……が、描写の関係上1カ所に絞って頂けたら嬉しく思います。
 ご縁がございましたら、どうぞよろしくお願い致します。

  • Happy Easter!!完了
  • GM名
  • 種別イベント
  • 難易度VERYEASY
  • 冒険終了日時2019年05月09日 22時20分
  • 参加人数15/∞人
  • 相談6日
  • 参加費50RC

参加者 : 15 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(15人)

クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)
安寧を願う者
シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)
蒼銀一閃
ユーリエ・シュトラール(p3p001160)
優愛の吸血種
Q.U.U.A.(p3p001425)
ちょう人きゅーあちゃん
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
クローネ・グラウヴォルケ(p3p002573)
幻灯グレイ
アーリア・スピリッツ(p3p004400)
キールで乾杯
シラス(p3p004421)
超える者
ユー・アレクシオ(p3p006118)
不倒の盾
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
リナリナ(p3p006258)
エッダ・フロールリジ(p3p006270)
フロイライン・ファウスト
アルメリア・イーグルトン(p3p006810)
緑雷の魔女
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
イーハトーヴ・アーケイディアン(p3p006934)
キラキラを守って

サポートNPC一覧(2人)

シャルル(p3n000032)
Blue Rose
フレイムタン(p3n000086)
焔の因子

リプレイ

●Colorful eggs
「えへへ、実は憧れでしたのコレ。動物一杯で可愛くしますわよー!」
 瞳を輝かせるヴァレーリヤの隣ではエッダが筆をじっと見下ろしていた。
 自らをオールドワンと示す如くの両腕を持つ彼女。幼少よりの苦労あって日常を過ごしているわけだが、当然普通の人間用に誂えられた道具は使いにくい。使いにくいんだったら。
「卵って不思議な形してるよな」
 どんな卵にしてやろうかと粘土でできた卵の模型を手に取るユーは色や絵柄を吟味し始めて。
 エッダとヴァレーリヤもまた卵と筆を手に取り、なにやら卵作り対決を始める。
 張り切っていたヴァレーリヤだが、その絵は──不器用だと言えば察してもらえるだろう。
「ぷーくすくす。北部人はヴォトカを召し上がらないと寒さで指がかじかんでしまうというのは本当のようでありますな」
「うるっさいわね! 道具が悪いのよ道具が!」
 真顔でせせら笑うエッダにきぃっとヴァレーリヤが声を荒げる。かと思えば、
「……あっ間違えた」
「ふふっ、ちょっと何ですのそれ。原始人の壁画かしら? まったく、芸術の素養が低い南部原人はこれだから……」
 バチバチと火花を散らす2人の傍ら、好きな色や物を詰め込むユーは満足げに卵を空へかざす。
 青色に塗られた卵には盾やもふもふとした動物が描かれている。
「あらー、ごめん遊ばせ。手が滑ってしまいましたわ?」
 ふと聞こえてきたヴァレーリヤの声に振り向いてみれば、自らの腕で卵を被ったエッダが彼女に相対しており。その強靭な腕には真っ黒な絵の具がついている。
「その程度の攻めで、錬鉄徹甲拳を崩せるとお思いなさらぬよう」
「ちょ、ちょっと何てことしますの! 顔は反則ですのよ顔は!」
 マーブル色の絵の具をつけた筆でヴァレーリヤを狙い始めるエッダ。ヴァレーリヤは反撃せんと筆を構え、そしてユーの綺麗な卵にも気づく。
 危ない、と咄嗟に体で卵を隠したユーだが──。
「ちょ……誰だ俺の卵に悪戯したのはっ!」
 いつの間にやら花が追加され、混沌とした柄になっているではないか。
 唖然とした彼から見えぬ場所では、電子精霊ルーメが悪戯っ子な笑みを浮かべていた。
「おー、ダチョウの卵! ダチョウの卵サイズ!」
 ペタペタと原色を塗っていくリナリナ。カラフルな迷彩柄ができる頃には彼女の手も──そして間近で見たのだろうか? 顔にも絵の具がついてしまっている。
「わぁ、カラフルですね!」
 その卵を見たユーリエが声を上げ、リナリナは出来た卵を掲げるとにっと笑ってみせた。
「リナリナ、色塗った!」
「すごい……! 私も頑張らなくちゃ」
 ありがとうございます、とリナリナに礼を言ったユーリエ。未着色の卵へ筆を持って向き直る。
(去年は、実際に作ったり卵を隠して遊んだりしたなぁ)
 赤色の卵から飛び出す白い兎も、今となれば懐かしいものだ。今年はどうしようか。
(うーん……そうだ、兎が苺の飴を頬張ってるような感じなのを作っていこうかな!)
 思いつけばあとは作るのみ。ユーリエはよし、と気合いを入れた。


●Rolling eggs
「わーい、たまごがいっぱい、イースターだー! たまごであそぶ日だよね!」
 楽しげに駆けていくQ.U.U.A.の行き先はエッグロールの会場。ステッキがほしい! と道具を受け取り、いざ──いや、卵を複数持っているぞ?
「まっすぐすすまないなら、くうちゅうさっぽうだー!」
 転がすのではなく、ひょいと卵を跳ねあげて。リフティングしたりステッキでジャグリングの如く回してみたり。
 いつしか子どもの歓声に包まれたQ.U.U.A.はステッキをバトンのようにクルクルと。もはや何かのステージのようである。
「たまにはどうかな? ね、やろうやろう!」
「ふぅん……卵を転がすんだ」
 いいよ、と答えたシャルルと共にシャルレィスはエッグロールのスタート地点へ。それぞれステッキを持って卵を転がし始める──が。
「わわ!? そっちじゃなくてこっちだってばー!」
 何とまっすぐ進まないことか。負けないぞ、なんて思っている間もなく卵しか見ていられない。
「「……っ、わっ!?」」
 不意に視界へ入った影にシャルレィスは──シャルルも仰け反った。
「ご、ごめんねシャルルさん!?」
「こちらこそ。ぶつからなくてよかった」
 ほぅ、と胸を撫で下ろし、顔を見合わせた2人は小さく苦笑を浮かべた。
「深緑のお祭りも楽しいけど、幻想のお祭りは賑やかですごいねー!」
「復活の祭りで卵がメインって言われると……なんか鳥っぽいわね」
 きょろきょろと楽し気に、或いは興味深げに歩き回るフランとアルメリア。その視線はわいわいと賑やかな方──エッグロールの会場へと向いた。
 競争してみよう、とステッキと卵を持った2人は所定の位置へ。おっかなびっくり転がし始めたフランは、早速の脱線に「あー!!」と声を上げた。
(フランは……やっぱり苦戦してるか)
 かくいうアルメリアも同じようなものである。つい踏んだり蹴ったりしそうになるのが困りものだ。
「アルちゃん、これ難しいねー。……っていうか、それで見えてるの? 大丈夫??」
 フランがそれ、と指摘したのはアルメリアの目元を隠す前髪。カーテンのように下がったそれは案外見えるのである。
「切れなんて言わないでよ。……顔見られるの、あんま好きじゃないから」
「切ってとは言わないけど!」
 ずずい、と近づいてきたフランに嫌な予感を覚える。右へ向けばそちらへ回り込み、左へ向けばまた回り込み。
「あたし、アルちゃんの顔しっかり見たことないよね……!?」
「だめ、だめだって! こら、ちょっ、やめなさーい!」
「みーーせーーてーー!!!」
 青い空高く、少女2人の声が響き渡った。


●Hunting eggs
「オーッホッホッホッ! ハッピーイースターですわー!!」
 高らかにイースターを祝ったタントは、しかしふた言目に「イースターって何ですの?」とクローネへ問うた。
 そんな2人、のんびりと散歩をしていると木の洞に卵を発見。ぴょんこぴょんことタントが跳ねてみるが、届かない。クローネは取る手段を知りつつも、暫し様子見だ。
「わたくしの辞書に諦めるという文字は……はっ! 先輩!」
「はいよっと……こういう時は先輩に任せ、」
「今こそ! 合体のときですわ!」
「…………合体……?」
 困惑するクローネへタントがせがんだのは合体──肩車、であった。
「うわっ、とっと……!」
 慣れぬ肩車、そして手を伸ばす上(タント)に下は(クローネ)はよろりよろりと。タントはようやく卵を手にすると──。
「届きましたわっ!」
「ぎゃー! 眩しい! 光るな! 溶ける!」
 声を上げるクローネ、光りながら万歳するタント。……体勢を崩すことくらい、想像に難くないだろう。
「「ぎゃー!!」」
 どったーん! と音を立てて2人が転がる。しかし幸いに怪我はないようで。
「……っふふっ、ぷふふ! クローネ先輩もそんな叫び声上げるんですのね! ぎゃーって!」
「……全く……もう」
 ふい、とそっぽを向くクローネへタントは相変わらず笑みを浮かべて、ずっと手にしていた卵を彼女に差し出した。
 声をかけられたシャルルはイーハトーヴと共にエッグハントのため商店街へ。
「商店街、賑やかだな! わくわくする!」
 きらきらと瞳を輝かせていたイーハトーヴは「あれは!」と、とある品物に釘付けとなった。
「可愛いうさぎのぬいぐるみ、」
「ではなく、ショルダーバッグみたいだよ?」
 ほら、とシャルルがチャックを見せる。背中が開くようだ。
 一期一会、ここでお迎えせずいつお迎えすると言うのか。
 その後も2人であちらへ、こちらへ。すっかり卵探しなど忘れてしまっていて。
「どうしよう、アンニカ……!」
 アワアワと先ほどのうさぎバッグへ語りかけるイーハトーヴに、シャルルは思わずくすりと微笑ましげな笑みを浮かべた。
「普通に使えるものも作るんだ……いつもそうなら良いのに!」
 シラスはやや呆れた目で練達製の遊具を見上げた。問題のある遊具を子どもが使っていなくて本当に良かった。
 遊具のある場所から色とりどりの花畑へ足を踏み入れたシラス。のんびり歩きながら色味の違いを注意深く見る。競争ではないのだから、焦ることはない。
 やがて花畑の代わりに草原が広がり、シラスはごろんと転がってみた。空の青が視界に映る。そよ風がとても気持ちよくて──。
(ここのところ根詰めることが多かったからかな……)
 やってきた睡魔に誘われるまま、シラスはそっと目を閉じた。
「くらりーちゃん、あっちの方はどうかしらぁ」
「行ってみましょうか」
 アーリアとクラリーチェは仲良く公園の方角へ。茂みを覗き込んでみたり、遊具に登って見渡してみたり。あった? ないですね、なんて応答から日常のことまでお喋りしながら進んでいく。
 ふと、クラリーチェは公園を見渡して目を細めた。
「大召喚が起きるまで、教会の外の人と過ごすことが殆どありませんでした。……だからアーリアさんとのお出かけ、とても楽しみにしていました」
 その言葉を笑顔で告げるクラリーチェ。──その暖かな笑顔に、どんな思いと過去を抱えているのだろう。
「私もねぇ、小さい頃こんなお祭りなんて行けなかったし──その後は、しばらく外に出るのも怖かったから」
 思わずアーリアの口を突いて出たのは自らの過去。つられて出た言葉に2人の視線が合い、アーリアから小さく笑みが漏れる。
「……だからねぇ、私も楽しみだったし、とっても楽しいわよぉ」
 過去は過去。今は今。未来は──きっと素敵な事が待っていると信じて。
「お互いにこれから、今までできなかった分たくさん楽しい事をして過ごさなきゃですね」
「ええ。それじゃ……引き続き、卵を探しましょ!」

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 Happy Easter!! お楽しみ頂けたでしょうか?
 どの選択肢も楽しくのんびりとした雰囲気に、大変ほっこりとさせて頂きました。

 またのご縁がございましたら、よろしくお願い致します。

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