PandoraPartyProject
光無き道
虎穴に入らずんば虎児を得ず。
古来より語られてきたそれは全く以て事実であろう。
だが、同時にその言葉は当然と言うべき別の結論も有している。
――虎穴に入ったからといって虎児を得られる保証等無い――
影の領域に繋がるワーム・ホールを進む華蓮・ナーサリー・瑞稀(p3p004864)とドラマ・ゲツク(p3p000172)の二人には驚くべき程に寄る辺が無い。
まるで存在を侵そうとするかのように無数の影が囁いて、嘲り笑って――それはまるで原罪の呼び声の原液を浴びているようなものだった。
マリアベルは「つまらない」とファミリアによる探査を邪魔したが、必要だったとも思えない。
そんな悪意と汚濁の海を泳ぐ二人が辛うじて無事であるのは、他ならぬ華蓮の願いがレオン・ドナーツ・バルトロメイに辿り着く事だったからに他なるまい。
パンドラの奇跡は律儀なまでにそれを遵守し、華蓮と彼女と繋がったドラマに無明の道を行く特権を与えていた。
そして二人は知らない事だが、この奇跡はマリアベルの追跡から二人を護る効果をも発揮している。
(レオンさん、きっと会いに行くのだわ……)
驚いた顔をされるに違いない。
自分の事は棚に上げて無理をした事を怒られたりもするのかも知れない。
でも、関係ない。そうして彼に会って――何事も変わらなかったように言ってやるのだ。
――こんにちはレオンさん。今日は何をお手伝いしましょうか?
(レオン君……)
言ってやりたい事は幾らでもある。
そして正直、ドラマは彼はそんな自分の罵詈雑言を幾らでも受け止める義務があるとも思う。
(……でも)
いざ、その時が来たとして自分がどんな顔をするのかドラマはまだ自信が持てなかった。
怒るのだろうか? 安心して泣いてしまうのだろうか。
『一途な想い』は壊れていないから、きっと彼は生きている筈だけれど。
ちらり、と過ぎる最悪の予感はどうしようもない位にドラマの小さな胸をざわつかせる。
――レオン君。ねぇ、貴方はまだ、私の知るレオン君ですか……?
※Bad end 8首魁と見られるマリアベルとの戦いの報告が上がっています……!
※世界各国にて発生した戦いの、結果報告があがっています……!
※ファルカウ西の森メーデイアにてアトロポスが出現したようです。
※幻想各地にダンジョンが発見されたようです。
これまでの天義編|プーレルジール(境界編)|Bad End 8(??編)
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