PandoraPartyProject

ギルドスレッド

やっこば

藤園□RP

ルーム #2
春の匂いに支配され足が運ばれた。
 暗い家屋の中に、薫香を辿る先の光へ。

 陽の白がフラッシュして視界が一瞬染まった。白い視界がゆっくりと鮮やかさを取り戻していった。
 紫の花畑。藤の園。
 一尺から三尺。葡萄にも似た多様な花房をたわわに付けている。
 足は未だ止まらなかった。誘われるように、奥へ、奥へと進んでいく。

 ゆらゆらと揺れた。ひらひらと落ちる。地面に引っ張られる紫、青い影が奥に見えた。
 ……先客がいたようだ。
 袴も着けない着物姿の男はこちらに首だけ振り返って、笑んでから目礼した。
 好きにして良いと、取るべきか。
 どこまで続いているのだろう。この藤は。他には何か、あるのだろうか。
 眺めて行こうか、帰ろうか。

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つまり
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(けぶるような藤の中、誰かの視界の端に溶け込むように其処にソレが立っている)
……ン(端に捉えた、さっき目を合わせたばかりのはずのそれが、"ソレ"であると頭で消化するには幾ばくかの空白を必要とした)
はて、なにか注文などしていたでしょうか。
(くつくつ。何時から居たのかすら判然としない、意識すらしていなかった"ソレ"に聞こえるよう、改めてわざとらしく話す。なにせ、「人だとは思っていなかった」ものだから)
(くつくつ、合わせるように密やかに。男とも女ともつかない声がする) さて、何か注文などしていただろうか。キミは何を望むであろう。
(春風を纏うように軽やかな歩みで)フジ…藤。知っているような気もするけど、此処で見るのは初めてだ。…きれい(大きな目を一杯に開き花の命を映す)、……?(来ると良いと言ってくれたこの場の主と誰か話しているようだ。その幽玄で洒落た雰囲気に、しばし見惚れる)
……く……ウッハハハ!!どうも妖怪は戯言好きだ!
(口に含んでいた笑いが噴き出し密やかだった空間を崩す。零してはいけないとした碗を花弁の海に浮かせると、矢庭に吹いた風が弓手を撫でた。胡坐のままで振り向くには首が窮屈だったが居住まいを直すのも面倒だった)
フィーンか!商人さんとは違い、目立つな!
(服の色味が、と、言外にあらわせカッと破顔する)
おやまあ、おやまあ、戯言ならもうちょい気の利いた事を言ったともさ。饅頭のひとつでもこわいと言おうものなら口に突っ込んであげたさね。(くすくすくす。瞬く間にふんわりと男の傍へ距離を詰めて笑う。新しく来た客人にも、前髪の奥から視線を流して) ーーコンニチハ?
(笑顔を向けられればぱっと顔を輝かせ)うん、ハルア・フィーンだよ!来ちゃったよー。すっごいきれい!ありがとう!
(幽玄の体現のごとき姿にもぺこりとお辞儀して)こんにちは!ほんとうに、藤に溶け込むような感じだね。…商人さん?もしかして、イースターのプリンとトライフルのお店?(2人を交互に見比べながら興味津々に訊ねる)
饅頭ときてプリンにトライフル……っ。
(甘味処かなにかと思わせてしまっただろうか。視線だけを、人とも妖怪ともとれぬ"ソレ"に移し)
件の店の主ですね。さて何の店だったかな!
ああ、そうだよ、イースターのプリンとトライフルのお店……が、所属するギルドの顔役さ。ギルドに所属している店のジャンル、という意味では色んなものが置いてあるとも。対価さえ用意できるなら、大抵の物は揃えるよ。
お饅頭もあるの?(目を輝かせる)えへへ、カンベエにプレゼントしてもらったの。どちらもとってもおいしかったよ、ごちそうさま。
いろんなもの…(目の前の『商人』の雰囲気を感じて)確かに商人さんなら、手のひらからぽんってなんでも出してきそう(くすくすと笑う)。ボクもまた機会に寄らせてもらうよ。
カンベエと商人さん、お話ししてた?ボク邪魔してなかったかな?すごくかっこいい感じで、藤にも合ってて。すごい(感受性はあれども語彙に乏しい少女の、素直な感想)。
(本当に手広くやっている。というより、管理しているというのが適当なのだろうか。怪談の舞台が如き迷宮のような店。今も口を開け、人を寄せてはその品々で魅了しているのか)
そういえば、今日は店を空けているのですね?顔役がいなくとも回る、という事でしょうか。
(いつの間にか傍らに立っている商人に内心驚きながら、茶碗を口まで持ち上げて焦げたような汁で口を湿らせる)
益体の無い話……いや世間話!
(一度、言葉に詰まってその先を飲み込む。揶揄われそうになっていたところにフィーンがやって来たとも取れる状況だったので、内心安堵しているというのは、黙っておくことにした)
商人さんの店の状況を聞く程度には、話題がない。
(ごまかすようにして、茶碗の中身をゆっくり口へ運んだ)
そいつは重畳。菓子を作ったエヴァーグリーンの旦那もさぞや喜ぶだろうさ。夏にもまた限定の菓子を売るだろうから楽しみにしておいで。

店はそれぞれ店主もいるしね、回す分には困らんさ。大抵の事は我(アタシ)の眷属……もとい部下が片付けてくれるとも。……それ、珈琲?(男が口にしてる茶碗を眺めて首を傾げて)
ほう
(限定の甘味か、などと期待を覚えて声を漏らす、訂正された眷属なる言葉を胡乱に思いながら。
しかし珈琲かと問われて思考は中断した)
ああ、ですね。眠気覚ましです!どうにも、暖かいもので。
そっか、お邪魔してなくてよかった。…夏限定のお菓子!(カンベエの声と同時に瞳を輝かせていた。商人に期待を隠さないまなざしで)楽しみだよ。
カンベエはコーヒーしてたの?緑茶イメージだった。ボクはコーヒー、ミルク入れないと飲めないと思う。試したことないけど、そんな気がするよう。
そう、季節の折々にイベントに託けて菓子を出してるからね。最も、あれらは菓子ではなく果物が肝なのだが。(けら、けら)

その様子だと、旦那も苦味はさほど好まないようだねー。砂糖は入れないのかい?
ジュエル・フルーツでし、たね
(言葉尻に図星を突かれた。 飲んでみるか?と碗をフィーンに差し出してから若干目が泳ぐ)
いや、あー……普段から慣らしておかんと、違う。えー……。
まあ、苦手というのもあります。苦ければそれだけ眠気が飛んだように思えますしね!
(用意していたはずの言い訳が出てこなかった。商店の主がこれである以上、いつかバレるだろうとは思っていたが。
……こうして言い逃れようとするのは、“違う”な。
そうしてから観念したように表情をやわらげ、実際の所を告げた)
(面白そうにカラカラと笑って)

おや、それじゃあいい物(コ)をあげようね、伊達男。

(それの足元の影がごぽり。と泡立ったかと思うと影の底から浮き出てくるように行李がその場に現れる。それを手に取ると、蓋を開けて何やら取り出し始めた)
――なんです、それ?
(誰がどう見ても怪しい動きだ。足元の影がただの影ではないことは知っている。
しかしそこから何かを取り出すなど、自分も初めて見る動作だったが顔に出るほど驚かなかったのは依頼先での怪奇を何度も目にしているからだろう)
ジュエル・フルーツ?きれいな名前!見た目にも期待しちゃう。(ありがとう、とカンベエから椀を受け取る。しばし見つめて、いただきますと一口)…やっぱりにがい…(きゅっと目を閉じた)。でも、香りはすごくいい!…苦いのとか、すーすーするのとか。眠気ざましは大変だよね。寝たいときには好きなだけ寝られるといいよねぇ。
…わぁ!(商人の影、その不可思議に驚いたものの、興味津々に見つめる)
ジュエリー・フルーツはとある人間のギフトによって作られる果実でね。そう、期待する通り宝石のように輝く果肉が特徴さ。さっき言ってたプリンやトライフルにも使われていたんだよ。

…ン?これ?色々入って便利な行李。
(その行李の中からコーヒーカップと薄茶色の何かが入った小瓶を取り出した。細石の様に透明感のあるその小瓶の中身をコーヒーカップの中へ少し入れると、それを和服の男に差し出す)

はい、持ってて。
ウハハ!香りのよさが分かるなら大したもんです。
(わしは紅茶の匂いの方が好ましい。そう言ってから商人の行動を眺め、訝しむ様子もなく差し出されるがままにカップを両手で受け取る)
氷砂糖……とは違うような?
(ふらり、と。紫がかった色香に、光が舞う様に誘われ藤棚をくぐる。空に在って舞い散らぬそれに目を奪われ──気が付けば、何やら聞き覚えのある者らの声)
オヤ……人がイタのか。
アタシとしたコトが…気がツかなかったヨ。
ああ、近い近い。コーヒーシュガーって呼ばれるシロモノだよ。(続けて水筒と匙を取り出して男の持つカップへ注ぐと、粒の大きな砂糖がチリチリと溶け出す音が聴こえてくる。それをクルクルと匙で軽く混ぜて) ほら、飲んでみるといい。

ーーおや。コンニチハ。
ん?おお、そのガスマスクは!妙な猫を思い出しますね。
(匙が円を描くたび、甘い香りをさせるカップの中を音を立てず啜りながら、
爆発とともに消えた奇妙な鳴き声の機械の事を思い返す)
(カップに口をつけると、砂糖に染み込んでいたカラメルが溶け出してふくよかな甘味を与えているものの、コーヒー本来のコクや香りを損なっていなかった。嫌味の無い甘さとコーヒーのキレのある味わいを両立して楽しむことができる)
ハロー、武器商人に、アー…カンベエ、ハルア。ダッタかな?
(見覚えのある彼らを見て、記憶を掘り起こすように首を傾げる)

アノ猫ね………ナンだったのヤラ。
見慣れぬ服装の男の言葉に、マスクの奥でどこかうんざりしたような声が出た)

ココでお茶会カイ?
おジャマだったかな。
……ン(好ましい味わいに小さく頬を綻ばせる。口から離したカップへ視線を落とす)
帰るなとは言いませんがね。ジェックさんは……こうして語らうのはお嫌いでしたか?
(陽光で照らされたマスクの奥は見えない。顔色を窺うのは無意味と分かっているから、素直に、少し遠回しに言う。皆で話しませんか、と)
マサカ………そうダナ、もうスコしこのハナを見たいと思ってたトコロさ。
(素直な言葉に、捻くれた"是"を返す。覆面で顔が隠れるのを良いことに)

ソレで、キミが今飲んでるソレは………コーヒー?
この景色にはチョット浮いてるようにもミエるけど…アァ、商人のモチ込んだものカイ?
(ガスマスク越しに届く、花に混じった豆の薫りに、見えぬところで鼻をひくつかせる。首を傾げ、この場にいる面々を見渡して、あぁ、と納得を漏らした)
ウハハハ!その通り!股の下から行李を出して見せた時は驚きましたがね!
しかしこのコーヒーシュガーは実に合いますね、普通の砂糖よりも風味がよい。
(フィーンにカップを差し出して傍らの商人に言葉を向ける。碗の物より珈琲自体の味も良かった事を、少し悔しく思う)
そう、コーヒー。元々はそこの旦那がさも苦そうに啜ってたからね。いい物(コ)がいるとコーヒーシュガーをあげたのさ。カラメルを染み込ませているから、熱で飛んでしまうコーヒーの風味やコクを補ってくれるのだってさ。いいことを考えるもんだね、人間ってのは。(影の中からじっと和服の男に誰かが視線を送っている気がしなくもない)
(練達にもあるだろうか、また非番の日に出かけてみようか。などと考えて影の視線から――悪いモノではないようだが――意識を断つ。)
ジェックさんも飲みますか?

……飲めますか?
(顔、というよりそのガスマスクを見ながら首を傾げた。はて、普段の飲み食いはどうしているのだろうか?)
(影の男の視線に、思わずホルスターに伸びかける手。興味深い情報に、それを引き抜く前に留め)
フゥン………コーヒーってニガいだけじゃナイんだ。
そう簡単にアマくなるとは思えないケド……。
(なにを思い出しているのか、マスクの奥からは苦々しそうな声音。
そのままカンベエの疑問に応えるように首を傾げ、自身の顔を覆うものをトントンと指さす)

アァ、コレ?
飲めるヨ………ストローさえアレば。
残念ながらイマは持ってキテなかったんだケド……。
ン?ストロー、要るかぃ?(さも当然の様に行李の中を手を突っ込み、細めのストローがいい?とガスマスクの少女に聞いて)
あ、ジェック!こんにちは、なのニャの時はお世話になったんだよ。こうやってゆっくり話せるところで会えたの、嬉しいな。
甘いの、ボクももらっていいの?(ありがとうとカンベエからカップを受け取る。いいかおりに目を細めて)カラメル入ってたら、おいしいだろうね。プリンもカラメルソースかかってると、おいしいもん(子供の理屈)。
商人の行李はなんでも出てくるねぇ。ボクのギフトもポケットから出すやつだけど、立派なものは出てこないよ。小さな子限定のプレゼントだ。
(カラメルは美味い。頷きそうになるのを堪える。
しかし不便な物が付いているな、ストローは宿にもあっただろうか?胡坐にした足を抜こうとして、戻した)
フィーンも子供……いや、15になったならばそうとも言えませんね!その行李何から何まで入っているのですか?
必要なモノであれば、大抵の物(コ)はね。あんまりにも質量や大きさのある物(コ)は納めようとするとちょいとコツがいるが。
イヤ……ウン、細めノデ頼むよ。
(流石だね、と若干の呆れを含んだ声で、女性とも男性ともつかないそのひとへ応える)

ん、ハルアもコンニチハ。
キミもあの依頼でイッショだったモンね…。(と、何を思い出しているのかげっそりしたような声)
プリンは、アレでしょ。くるくるカキ混ぜるとストローで飲めるヤツ。
(一転、知ってるんだと自慢するように言った)
ま、我(アタシ)は"そういうもの"、だからね。ひとつ、便利に使っておくれ。(カラカラと笑って、ガスマスクの少女へ細いストローを差し出す)
うーん……その通り!
(プリンの認識の違いに首が傾げた。
正すが良いか悩ましいが、面白いので黙っていよう)

ン……。
(フィーンに渡した碗を取り、中身を煽る。
やけに早い訪れ。薄くなっていく花房達を碗を片手に見上げたまま、宿の方に足を向けて立ち上がる)
軒下に移りましょうか。
この樹は散り際に燃えますので、ここでは火傷してしまう。
……このコは燃えるの?(ゆっくりと樹を見上げ)
ウハッハハハ!!誰が火を放つでもなく燃えてゆく様は胸が躍りますよ!!
引火の心配はないのでご安心を。そこまで広がらぬよう手入れはしてありますので。

さ、わしは先日に練達で購入した冷風機取り出してきますので、まあしばらくして戻らねば動かすのに難儀しているとでも思ってください。
(言って、軒下まで行くと縁側を上がり宿の中へと消えた)
(――間もなく、花弁より出でた赤がその景観へと粟散として現れた。
光で淡く照らされた薄紫の幕が焼けてゆく。焦がす橙が広がる花弁の様に自分の視界もまた赤く染まっていくのがわかるだろう)
ーーなるほど。(目を細めると藤を見上げ、美しい紫の花房が燃える様子を茫と眺めている)
ワ…………(幻想の光景に、暫しの絶句。マスクの奥を覗けたならば、そこには只々見惚れるように口を開ける少女の姿が見られただろうが──)
随分と情熱的なのだね、キミは。(火の粉が自分にかかるかもしれないのを気にしていないのか、考慮していないのか、のんびりとした様子で)
ウッハハハア!燃えるような心があるのかどうか、わしには分かりかねますがね!
(冷風機と、もう片手にアイストングと氷の入った器を乗せた盆を持って縁側に出てくる。
適当に置いた冷風機の電源を入れ冷えた風が送られていることを確認する。ついで火の揺れ動きを目で確認した)

此方は……ちょうど風上ですね。灰もこちらには来ないはず!
飲み物を冷たくして涼むと致しましょう。暑くなってまいりましたしね!
(お茶とカップは商人任せらしい。さあさあと言って縁側に促して、自身も底へ腰を下ろす)
燃え盛るまでのほんのわずかですが、これも趣として頂ければ。
(そういうプリンもあるのかなぁ?と首をかしげていたが、ジェックの声に感嘆の響きを受け取りうれしくてふふっと笑ってから、自身も見惚れる)
うわぁ…、ボク、こんな植物はたぶん、初めてみたよ。火と植物って仲悪そうなのに、この藤はすごいね。きれい…。

これは良い機械だね、ありがとう、カンベエ(冷風機からの風に前髪を躍らせてにっこり)。冷たい飲み物もとってもすてき!(商人をわくわくと見つめる)。
しかしあっても熱いですね!冷風機!!来年はもっとでかいものを用意すべきか!
燃え盛りがやってきましたし、流石に中に入らねば肌が焼けてしまいそうですね。

……それとも
今少し、ここで眺めますか?
ふむ、冷たい飲み物か……暑いのだね。レモネードはお好き?(ゆっくりと和装の男に近づいて縁側に腰掛け、手持ちの行李をゴソゴソ漁る)

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