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やっこば

藤園□RP

ルーム #2
春の匂いに支配され足が運ばれた。
 暗い家屋の中に、薫香を辿る先の光へ。

 陽の白がフラッシュして視界が一瞬染まった。白い視界がゆっくりと鮮やかさを取り戻していった。
 紫の花畑。藤の園。
 一尺から三尺。葡萄にも似た多様な花房をたわわに付けている。
 足は未だ止まらなかった。誘われるように、奥へ、奥へと進んでいく。

 ゆらゆらと揺れた。ひらひらと落ちる。地面に引っ張られる紫、青い影が奥に見えた。
 ……先客がいたようだ。
 袴も着けない着物姿の男はこちらに首だけ振り返って、笑んでから目礼した。
 好きにして良いと、取るべきか。
 どこまで続いているのだろう。この藤は。他には何か、あるのだろうか。
 眺めて行こうか、帰ろうか。

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つまり
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ジュエル・フルーツでし、たね
(言葉尻に図星を突かれた。 飲んでみるか?と碗をフィーンに差し出してから若干目が泳ぐ)
いや、あー……普段から慣らしておかんと、違う。えー……。
まあ、苦手というのもあります。苦ければそれだけ眠気が飛んだように思えますしね!
(用意していたはずの言い訳が出てこなかった。商店の主がこれである以上、いつかバレるだろうとは思っていたが。
……こうして言い逃れようとするのは、“違う”な。
そうしてから観念したように表情をやわらげ、実際の所を告げた)

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