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ギルドスレッド

キャリー喫茶店

【低速スレ】店内 3人席 Ⅱ

▼コーヒーの匂い漂うキャリー喫茶店の店内。
 壁際に設置された3人掛けのテーブル席にはメニューブックと各種コンデュメントなどが揃っている。

※「6/24~7/31」までの期間の決まったスレッド。
 1、2日に一度の発言ペース。参加は3人まで。

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(お日様というのは偉大なもので、お人形にも確かな「暑さ」を感じさせることができるようでした)
(ですからこの日、お姫様が店内の席を選ぼうと思ったのも、おかしな話じゃあないのです。)

ご機嫌よう。一波乱去って、心なしか、街並みも穏やかね。
……確かココアには、冷たいものもあるのだったかしら……。
(……ひとつお日様の下を行くひと達と違うところがあるとすれば、汗の一滴もかいてはいないところでしょうけれど。)
(ともあれ一席によじ登り、お姫様は、小さな宝石の瞳にメニューを映し出し始めました。)
どっこいしょっとな(オヤジ臭い掛け声とともに、席の向かいによじ登るブリキロボ)
ようよう小さい物の同士よ。えらく大変だった見たいだが、今日は何を頼むんでい。俺はまぁミルクよ。またまたダイスで6が出ちまったみたいでよぉ(言いながら片手を上げて挨拶をする。ついでに目も光る)
まあ、クラカ。ご機嫌よう。
ええ、ええ。混沌に訪れた暑さより、ずうっと熱気あふれる戦場だったわ。
……だから、そうね。今日はアイスココアをお願いするわ。
(暑い日には、冷たいものを飲むのが一般的とお姫様も知っているのです。冷たいココアってどんな味かしら、なんて想像を膨らませるだけで、表情がふわふわとほころんでゆきました。)
ダイス……クラカは、ダイスで頼むものを決めているの?
アイス、冷たい物か。暑い日にゃぁ冷たいものが良いわな
(ふと、自分は結局いつも熱いミルクばっかりしか頼んでいないことに気がついたが、まぁ暑さには強いほうだしと考えないことにした)
ダイスで決めてるかだって? そりゃぁ考えてもみぃや、この店にはメニューがいっぱいある。色んな物をとりあえず経験してみねぇと勿体無くてマザーコンピュータ様も大激怒ってもんだぜ。まぁいつも不思議とホットミルクしか出ねぇんだけどな、HAHAHAHAHA!(笑いながら目がチッカチッカと光る)
……なるほど。確かにわたしも、気づけば同じものばかり頼んでいるわ。
ダイスで頼むものを決める。そういう挑戦も、してみるべきかもしれないわね。
(結局クラカはミルクだけ頼んでいるわけなのですが、それはそれとして、お姫様は彼? の言葉を真に受けたのでした。)
……いろんなものを経験、といえば。ねえ、クラカ。
クラカは、泳いだことはあるかしら。
おうよ、人生ってのは挑戦よ、新しいものへの挑戦、困難への挑戦。挑戦こそが人を成長させるってな。まぁ俺は人じゃなくてロボットだけどなHAHAHAHAHA
(笑いながら目が激しく点滅し、メーターが無意味に左右に動く)
泳ぎか? 泳いだことはねぇな。というか沈む。浮かばない。水中散歩ならお手の物だが、鉄アレイ水に放り込んだって浮かぶわけがねぇわな
(言いながら目がゆっくりと点滅する)
そういうアンタはあるのかい? というか浮かぶのか?
(と首を傾げる。モーター音がちょっとうるさい)
それを言ったら、わたしだって人じゃなくてお人形だわ。
けれど新しいことを挑戦してゆくのは、とても楽しくて、胸の歯車たちも躍るもの。
きっと、「いのち」をこそ、成長させることなのね?
(いささかロマンティックが入り混じった解釈を、しかしお姫様は、楽しそうに語ってみせるのでした。)

そう……もしかしたら泳ぐ機能が、だなんて思ったのだけれど。
わたしは……泳いだことはないから、今度教えてもらおうと思っているわ。
……沈むかどうかは……ええ。試してみたら、きっとわかるのではないかしら。
(何とぶっつけ本番でございました。お姫様は、自分の体でも沈み切らないような、浅瀬の中の浅瀬ぐらいしか踏み入ったことがなかったのです。)
いのち、いやぁロマンチックじゃねぇか。ロボでもこうやって考えて挑戦するってことはいのちがあるってこったかね(クックックと喉もないのに喉を鳴らすように笑う)

機能ねぇ、こういっちゃなんだが、このコアボディは室内用だからなぁ、あんまし屋外には対応してねぇんだよ。メイド外装とかそういうのだったら泳げるんだがな。下手に海やら川入れば貝食われるからめったなことじゃ泳がねぇけどな(と自分の世界の竜食い貝やら音速ウニやらの物騒な魚介類を思い出す)
なんでぃなんでぃ、沈むかどうかすら試してねぇのかよ。一回銭湯にでも言って試してみたほうが良いんじゃねぇか? いざ泳ぐってなったときにスーって沈んでいったら……見た目おもしれぇじゃねぇか
つまり、外装というのを取り替えれば水にも入れるのね?
同じ人形だというのに、クラカはとても不思議な構造をしているのね……。
(ええ、そうです。お姫様は今なお、クラカを「ロボット」とは認識していないのでございます……。)

そうね……海は、波が引いては寄せていて、はじめて泳ぐには向かないのだろうし。
湖や、プールというものを使って練習してみるべきかしら。
(程なくして、アイスココアが届けられ、テーブルの上に置かれました。グラスの中で優しい茶色を揺れ、たくさんの氷が、窓からの日差しを浴びてきらきらと輝いております。)
……まあ……温かいココアとは、入れ物もずいぶん変わるのね?
そりゃぁ俺は科学技術のスーパー人形だからな、HAHAHAHAHA!
(ロボットという概念をどうやったら伝えられるのか、数多の子どもたちに試して挫折した哀れな子守ロボは、まぁ人形ってことで良いやという妥協を得た)

キレイなもんじゃねぇか(氷がキラキラ輝く様はロボットにも綺麗に写ったらしい)
入れ物だけじゃなくて、味わいもキット違うもんだぜ? それぐぐいっとぐぐいっと
(ととりあえず勧めるていると店主から皿に入ったミルクが届けられた)
おっと、俺の方もミルクが来たな
(いつも通りのストローが添えられた浅い皿に入ったホットミルク。これまたいつものように口から伸ばしたノズルとストローをドッキングさせ、吸い始める)
あぁー、これよこれ(吸いながらも飲み口と喋る口は別なのか普通に喋る子守ロボ)
科学技術というと、練達の方で発達しているというものよね。
わたしは、おじいさんのお店から出ることがなかったから、わからず終いだったけど。
……もしかしたら、どこかにクラカのようなお人形もいたのかしら?
(おじいさんのお店でこそ見たことはないけれど。それなら、お姫様から見れば「珍しい」クラカの姿に、ちょっぴり親近感が増すかも、なんて思ったのでした。)



(クラカを真似るように、ストローから冷たいココアを啜れば、熱々のそれとは違った冷たく爽やかな甘さが幸福を奏でました。)
まあ……! ココアはやっぱり、冷たくたって美味しいのね。
(と。クラカの姿を目にしていると、ふと浮かぶ疑問があります。)
……ねえ。クラカは、前の世界にいたときから、ものを食べたり飲んだりできたの?
HAHAHAHA、見えない所には何が居るのかわからねぇ。もしかしたら店の外は俺みたいなのがウロチョロしてるような所だったかも知れねぇぜ?(と口もないのにニヤリとしながら)
うちの世界もアンタみたいな人形が無いわけじゃなかったからな。人形需要は異世界共通ってもんだ。

(ストローで啜ったのを見てから)
YOYO、おめでとさんよ。これで店のメニュー制覇への道が一歩近づいたってわけだ!!
(何が楽しいのかHAHAHAHAHAといつもの笑いをしていると問いを聞き)
物は今でも食えねぇんだがな、飲むのは昔から出来たぜ。どーゆー原理かしらねぇが、俺は水だけ飲んでりゃ動けるからな、昔からよ。
しかしまぁマザーコンピュータ様がケチでなこれが、燃料補給等水で良いでしょうとかなんつって真水しか支給しやがらねぇ! 下手に味覚は有るからな、ロボット仲間でおぉ神よ! って嘆いたもんよ。その神が真水しかくれねぇんだけどな、HAHAHAHAHA!
ふふ、そうね。
お店の窓からじゃ、きっとクラカのようなお人形の歩く姿は見えなかったもの。
……想像すればするほど、昔いたあの世界が、広がってゆくみたい。
(おじいさんのお店。そのほかは、ほとんど何も知ることのなかった世界)
(宝石をはめ込んだ瞳が細められたのは、「故郷」を懐かしんでのことなのでしょうか。)

でも、それじゃあ、クラカは前の世界にいたときから大きく変化はしていないのね。
わたしなんて、動くことすらできなかったから。いのちある者として、クラカは大先輩ね。
……でも、それじゃあ、ミルクを飲むようになったのはこちらへ来てから?
(見知らぬ世界の、知らぬ人形――ロボットですけども――の有り様に対して、お姫様の興味が尽きることはありませんでした。)
世界は広いもんよ、この世界とおんなじぐらいアンタの居た世界もキット広かったんだぜ、いやぁ勿体ねぇな!(と笑いながら)

おうおう大先輩だなんて照れるじゃねぇか(と頭を掻きながら。金属の擦れる音がする)
ミルク! そう、あの馨しき動物性蛋白質よ!
俺の世界じゃ乳業なんて絶滅してたからよ、偶にこっそりお茶作って飲んでる奴は居たもんだが、牛乳だなんて物は幻でな、俺なんて見たこともねぇ
それがこの世界じゃぁ安いと聞きゃぁ飲むしかねぇだろう、ガキのお守りして稼いだ金で牛乳を買うってわけよ。いやぁ異世界最高だぜ! ありがとよ神様!HAHAHAHAHA
しかしまぁ、意識はあっても動けなかったんだっけか?
こう、動いてみたいとか思わなかったんか?
その気持ちは……少し、わかるわ。
おじいさんから聞いたお話には、素敵な食べ物や飲み物がたくさん出てきたし。
おじいさん自身も、温かくて甘いココアをいつもおいしそうに飲んでた。
けれどいのちのなかったわたしには、どうやったって、その味はわからなかったもの。
(だからこそ、この世界へ来て、「食べる」とか「飲む」という行為には大いに好奇心がくすぐられたのです。)

……でも、そうね。今思うと不思議だけど、動きたいと思ったことはなかったの。
わたしは動かないお人形であることを受け入れていたはずだから。
あるいは、もしかしたら……いのちを得て、こちらの世界へやって来て。
それから、「お人形だった」頃の記憶が、わたしに宿ったのかも。不思議なお話だけれど。
(きりきり。歯車を鳴らして追想すれど、「いのちが宿るより前」の自分の考え方を、明瞭に追いかけることはできませんでした)
(たしかにこれは奇妙なお話だと、いま問われて、はじめて気づいたほどなのです。)
そりゃぁまた奇妙な話っちゃぁ話じゃねぇか(と二度ほどまばたきをするようにチッカチッカという音とと共に目が光る)
物言わぬ人形だったアンタは考える葦であったか。まー証明は無理なもんだ、
俺も昨日のミルクを飲む前に何を考えたかなんて証明は出来っこねぇ、
普通に考えりゃぁただの人形が考えるなんて出来るはずもねぇ、と言いたいところなんだが
割と意思疎通できるらしいからな、この世界の人形(とスキル︰無機疎通を思い出す)
アンタの世界でもそうじゃねぇとは言い切れるもんじゃぁねぇ
まぁアンタは今こうやって昔の記憶も持って、物考えて、こうしてココアを飲める。
それで良いんじゃねぇか? 昔のアンタがどうだったかなんてよ、なぁに記憶さえ持ってりゃ十分よ。俺の世界の再起動したら記憶失うポンコツよかよっぽど上等さ
そういえば……わたしも、ギフトで人形とお話ができるけれど。
似たことをできるイレギュラーズも、確かいるのよね。
(お姫様にとっては、そもそも人形とは意思疎通のできる存在でしたけれど。「人形は意思を持たぬもの」という前提を持ったひと? の意見は、なかなかに新鮮なものでした。)

……ふふっ。クラカは難しいことを言うのね。哲学、という学問だったかしら。
わたしにはまだ、理解するのは大変そうだけれど。でも、ええ。
「はぐるま姫」たるわたしは、今、ここにいるものね。そして元の世界の記憶だって、持ってる。
……「ギフト」って、遠い世界の言葉で「贈り物」という意味もあるのだそうよ。
それならきっと、こうしていのちを、記憶を、出会いを与えれて、クラカと出会ったのは。
誰とも知らない誰かからの、とびきり素敵な贈り物だったのね。
(どこか満足したような面持ちでアイスココアを啜るお姫様。)
(不思議なことに、その甘さは、先ほどよりもずいぶん清涼なものに思えました。)
そう、出来るってわけよ。おぉ我を作りたもうた世界法則たる科学の完全敗北よ!
(目が超高速で光る)
人もロボもだな、考える為のパーツってのが有るわけだが、それがなくても意思疎通出来るってのはホントどういう訳っつー話よ。
まぁ科学ってのは不可思議を方程式に落とし込むものだからな、
きっと誰かが解明するだろうがな
(自分は子守ロボで研究者ではない、なのでまぁ不思議は不思議のままに誰かが解明指定くれるのを待つのが役割分担というものだろうとロボは考えた)

そう、そのとおりよ! 人の誕生も、人との出会いも運命からの贈り物だぜ。結構頻繁に意地悪なことするせいで、切り開かれたり打ち砕かれたりなんか抵抗されてさんざんな目に合うことも多い運命だが、偶にやぁ身を任せるとこういう出会もあるもんよ。
しかしまぁ、俺のギフトが玩具操作なのにゃぁ納得は行かねぇがな、俺は玩具じゃないってのによ(言いながらミルクを啜る)
混沌に来てから本で読んだけど、遠い世界には「ヤオヨロズ」という思想があると聞いたわ。
生き物以外の、どんなものにも神様が宿っている……という考え方なのだそうよ。
「神様」というのを「いのち」や「たましい」のことだと考えれば、わたし、納得できる気がするの。
……それに、きっとそんな風に考えた方が、とってもロマンがあるわ?
(科学からはかけ離れてしまったかしら、なんて冗談めかすお姫様は、やはり「お姫様」らしく、たいそう夢見がちな考え方を持っていたのでした。)

ふふっ。それならわたし、運命にはとても愛されているわね?
今のところは、意地悪だなんて、まだちっともされたことがないのだもの。
(そのぐらい、混沌に来てからの出会いには恵まれているのだと、目元を細めてお姫様は笑うのでした。)
あら。でも玩具を操作できるだなんて、楽しくて素敵じゃないかしら。
お人形が動くというだけで、喜んでくれる子供たちはたくさんいるもの。
クラカの力でおもちゃの大行進でもできたなら……きっと同じ数だけの子供だって、笑顔にできるわ。
「ヤオヨロズ」ねぇ、なるほどな。魂の存在証明ってぇのは俺の世界の科学でも無理だ! つまり不在証明も出来ないから逆説的に存在するつぅわけだ。
なるほど、実に科学的な解決手段だ、こりゃ俺にも魂があるっつぅこったな? なんて非科学的な話よ! こりゃ科学の申し子は廃業しねぇといけねぇなHAHAHAHAHA!!
(どうも自分なりに納得の行く解を得たのかこれまで以上に上機嫌に笑う)

まぁそうよそう、子供は喜ぶんだよなぁ。ガン泣きしているガキもお気に入りの人形がタップダンスおどりゃぁ一瞬で大喜びよ。
まぁ俺は子守ロボット(クラカ)・6200号(ベルクク)、製造者が刻んだ我が使命は子供の健やかな成長と笑顔を! 
まぁそれ考えりゃぁ運命ってぇのは俺にピッタリな道具を与えてくれたってもんかね。そう思えば玩具の大行進でも何でもやってやるつぅもんだHAHAHAHAHA!!
逆説……まあ。……そんな風な考え方も、あるのね?
(明瞭にことばを紡いでゆくクラカと都外、お姫様は「科学的」な手段について、ぴんと来ていないようでしたけれど)
でも、ええ、ええ。クラカに魂がある。それは、間違いがないと思うわ。
だってそうでなければ、わたし、自分にも魂があると認められなくなってしまうもの。
(この一点においては、お姫様はたしかな確信をもって、首を縦に振るのでございます。)

クラカは自分の使命にとっても忠実なのね。
それなら、こうやってミルクを飲みに来るときが息抜きになっているのかしら。
……イレギュラーズの仕事って、やっぱり戦うばっかりじゃないのね。
(自身も、血を流すような「戦い」でない依頼をこなした経験はありますけれど)
(たくさんの子供に夢を与えているであろうクラカの「戦い」は、お人形であるところのお姫様にとって、なんだかとても気高いものであるように思われたのでした。)
俺にも魂があるねぇ、魂にゃ色があるっちゃぁよく言われてる話だが、はて俺の魂は何色なのやら。俺のメタリックボディに合わせて銀色か?(と適当な事を言い)

俺が自分の使命に忠実ってぇのは当たり前よ、人間とかだったらまぁ大体使命ってのは生まれてから人生のどこかで見つけるってもんよ。自分の意思で決めたもんだ、やめるのだって自分の意思ってもんさ。
けど俺みたいな作られたものはちげぇ、まず使命があってそれにそって作られるもんだ。
俺の場合は子守ロボをいっちょ作るか! って感じでな、だったらまぁ生まれてきた目的そのもの何だから、まぁ忠実に守ってやるってのも一種の恩返しよ、製造者へのな。
まぁ製造者というか家の人類滅んだけどよ!! HAHAHAHAHHA!!(と若干笑えない事実を笑い飛ばす。若干そうでもしなければやり切れない思いもある)
まぁ俺が戦うってのもなんかちげぇなぁって思ってるだけってのもあるんだけどよ。
(自分が武器を手に取り、敵と戦う姿を想像してみる。なんかしっくり来ない)
アンタにゃ無いんか? こう、自分はこのために作られたのだ!! って使命ってもんがよ。
もしかしたら、クラカの瞳に似て、金色かもしれないわ?
子供たちを楽しませるという、崇高で高貴な使命だって持っているものね。
(本気か冗談混じりかもわからない、柔らかな笑顔でそんなことを言ってみせるお姫様でした。)

そう……。使命によって作られるというのは、何となくわかる気がするわ。
おじいさんのお店の人形たちだって、「愛される」ために生まれてきた子がたくさんいたもの。
……やっぱり。自分を造ってくれたひとへの思い入れは、誰にもあるものなのね。
(「おじいさん」とは、どうやったって、もう会えませんから。少しばかり自分を重ねて、目を細めました。)
(それから、続く問いかけには)

わたしは……わたしの使命は……。
……わからないわ。
(少しだけ俯いて。真っ白い顔に、憂いの色をひと垂らし。)
だって、わたし、生まれた時から「はぐるま姫」だから。
誰の手に渡ることもなく、ずっと、お店の奥で大事にされてきて。
……だから、あるとすれば、ええ、きっと。「お姫様らしく振舞うこと」だと思うの。
お姫様だって、「愛される」存在でしょう? そうすれば、きっと、人形の本分だって。
Oh、金色か、そりゃぁ黄金の魂ってやつだな。かっこいい響きじゃねぇか?
アンタは自分の魂は何色だと思ってんだ? 俺の見立てじゃぁ……白か? なんともお姫様らしいじゃねぇか。

ふむ(と言いながらCの字の手で顎を擦る。キィキィと金属の擦れる音が微かに響く)
アンタのお姫様への拘りはそういうことかい。良い使命じゃぁねぇか、使命ってのはよ、まぁ明確に言われてねぇなら自分がそう思ったらそうなのよ!
ただまぁ『らしく』だなんて言うもんじゃぁねぇかもしれねぇな、アンタは立派なお姫様だぜ? アンタ以上にお姫様らしい奴なんて見た記憶はねぇや!
(元の世界に居るわけも無い故、この世界に来てからの短い経験では有るが、彼女以上にお姫様! という人物は見た記憶もない。遭遇したことも無い王族に会いでもしたらちょっと変わるのかもしれれないが)
それにアンタは立派に皆から愛されているさ、まぁ人形の本分的な愛され方たぁちょっとちげぇかも知れねぇけどよ(人形の本文としての愛され方とは、たった一人の主人からの愛だろう。まぁそれとはまた別だろうとブリキロボの中の半導体は結論づけると、ミルクを一口啜る)
魂……きっと、色のないものだと思っているわ。
命を得たわたしは、何も知らなかったもの。だからきっと、これから色づいてゆくの。
どんな色になるのかは、わたしにも想像がつかないけれど、ね?

(クラカの語る「使命」を耳にして、宝石の瞳が、チカチカと瞬きました。)
(「お姫様らしい」と。面と向かって、はっきりと認めてもらえたことの喜びもあります。)
……わたしの「お姫様らしさ」。おじいさんのお話と、本で読んだ知識と。
拾い集めた小さな歯車たちをなんとか噛み合わせて、作り上げてきたものだけど。
クラカがそんな風に言ってくれるなら……混沌で過ごしてきた、この一年間。
きっと、間違ってはいなかったのね。

……ありがとう。わたし、「お姫様」として、もう少し自信がもてそうな気がするわ。
それなら、きっと。これからも、みんなが好きでいてくれるようなお姫様でいることが。
そういう存在であるべく歩み続けることが……わたしの「使命」って。思ってみるわ。
(アイスココアの最後の一口は、やはり変わらぬ甘さなのですけれど)
(不思議なほどの清涼感を覚えたのは、きっと、氷で薄まったから……なあんて、ロマンのない理由じゃあ、決してないのです。)

……ふふ。
「使命」って思ったら、なんだかわたし、ますます頑張らなきゃって気になるわ。
やらなければならないことが、本当にたくさん。
ねえ、クラカもどうか、「お姫様」として階段を上るわたしを、見ていてちょうだいね?
(ですから今日のところは、上るよりも、すとんと軽やかに椅子を下りることから始めましょう。)

お話できて、とっても楽しかったわ、クラカ。わたし、そろそろ行くわね?
HAHAHAHAHA、なるほど、無色か、そりゃぁどんな色になるか楽しみじゃねぇか!
いいぜ、未だ無色ののお姫様よ。アンタが最終的にどんなお姫様になるか俺は楽しみに見させてもらうぜ。自信もって行くといいさ! 
なぁに、お互い寿命があるかも怪しい生き物だ! 気長にいこうじゃねぇか!!
HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!(とても上機嫌に笑い声を上げる。ただひたすら無限の停滞を強いられる世界から来たのだ、自分の意思で成長しようとする存在を見るのはとても楽しみだ)

おう、またな、俺はこのミルク。生命の神秘たる純白の液体がまだ残ってるからな、飲み終わってから帰るとするぜ。俺も楽しかったぜ!
(とC型の手を上げ、見送るつもり構えを取る)
ええ、ええ。さようなら、クラカ。また会いましょう。
……でもあんまりミルクばっかり飲んでいたら、魂がミルク色になってしまうかもしれないわ?
(最後に冗談めかしたことばと笑みをこぼして。けれども、そんな魂の色も、それはそれで可愛らしいかしらん。なんて考えると)
(帰り行くお姫様の足取りも、自然と軽やかに弾んでゆくのでした。)
HAHAHAHAHA!! ミルク色の魂か、そりゃぁいいもんだ! 自分を省みたらそこにミルクがあるってな! それじゃまたよ!(と手を振って見送ると、再びミルクに手を付ける)

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