PandoraPartyProject

ギルドスレッド

旅一座【Leuchten】

【RP】団長室

【団長室】とミミズが這ったような字が書いた看板が貼ってあるレンガ造りの簡素な建物。

中は割と広く、シックなローテーブルに客をもてなす為のソファが真中に鎮座。
壁には本棚があり、混沌中で集められた音楽関係の本が置かれている。

淡い月光のさす窓辺には、いつも作曲をする為に置かれた机。その上には彼が人生を捧げ人生を謳うために書き記された音階だらけの羊皮紙と、夜空のように黒く、蒼く揺らめくインクが置かれている。

奥へ続く扉の先には、仮面が並べられた部屋。そして楽器が並べられた部屋がある。

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……この見た目がよくないのかなぁ。(治療されてもういつも通りの自分の手を見つめて。なまじ人間の様な見た目をしているからその事で罪悪感を抱くのであれば、捨てるのも手か。などとつらつら考える)
んん…商人の見た目は…良いよ…。(俺はいつも、この手に生かされてる…と鍵爪の手でソっと握って。ぎゅぎゅとゆっくり両手でにぎにぎする。)
(握る手は好きにさせて) そぉ? 造形はまァ、一応人間にとっては「美しい」らしいのだけど……。(自身はそう思っていないらしく、完全な伝聞調で自身を形容する) それで我(アタシ)の負傷が気になるのであれば、何かしら手を打つかと思ってね。
ん……銀の月って名前が…凄く、ピッタリって思う…。(にぎにぎしながら首を傾げ)手を打つとは……何する…?
例えば、負傷が気にならない様なカタチを取るとか……あ。前にやったことがあるから幻影を纏うのもいいね。そうすれば、わざわざ別のカタチを取らなくても負傷した姿を見せずに済むし。(そうしよう、そうしよう。と上機嫌に)
ん、んん……そうやって…すぐ…隠す…。(うーんと項垂れて)余計…心配するよ…。
? (首を傾げて) ……あァ。大丈夫さ、可愛い眷属。仮に、もし、我(アタシ)が滅ぶような事があったとしても。ちゃんと生きていけるようにしておくから心配しなくていいとも。
………。(そんな寂しいことを言うなよとでも言うように、商人の肩に頭をポスッと乗せようと。)
ン? (肩に乗せられた頭をふわふわと撫でて)
(「クルル……」と小さく鳴いて。甘える様に手に擦り寄って。俺の気持ちは商人には伝わらないかもしれない。でも、それでもいい、叶うなら。親鳥から小鳥に与える愛のように。このヒトのあたたかさを、貰いたい。)
(その顔を覗き込んで)……ヒヒ。“それをキミが望むなら”。(願いを叶えるソレは、また嘴に口付けをひとつ贈った)
んん…人の心読むのは…なしだって……。(まるで本物の小鳥のように「ヒヨヒヨ」と鳴いて誤魔化して。)
ごめーんね?視えてしまうものだから。(くすくす…)
見たらダメ……。(手で目を覆い隠そうとするが細い鍵爪では見えてしまう。)そう言えば……俺…この姿から…戻れないのだが……。(いつ戻れるんだろうと疑問を呟き)
ン?ああ。たぶんそのままだと解けない類の呪いだろうね。(近くにひっくり返ったソファを事も無げに1人で元の位置に戻しながら)
んんんん………俺……外出られない…。(困ったって顔で顔を覆い。)
(ソファに座って手を広げ) ほら。おいで、ヨタカ。
……ん……。(あまり歩くのには適していない両足でカチカチ床を鳴らして。少し頼りない足取りで商人に近付く。)
(モフっと商人に倒れ込んで。これはそのままここにいればいいって意味なのか…?と顔を見て。)
ン。(ぎゅう、と抱き締めていつものように小鳥の中へ存在を這わせ、呪いを探す)
(呪いは心の奥深く、トラウマの記憶に被さるよう呪文が施されている。商人ならば呪いを外せるだろうが、再びヨタカの身にトラウマがフラッシュバックする可能性がある。)

んんん…ぅ、取れ…そう…?
喰うのは容易いが……良くない記憶に紐付けされてるからねぇ。人間は脆いから、短時間に何度もトラウマに囚われるのはあまり良くなかろ?ふむ……この記憶だけまるごと喰うのも手か。(もふ、と羽毛に顔を埋めつつ)
その…俺の過去の記憶……丸ごととる…のか…?(では、昔の嫌なことは忘れてしまう…?と顔を埋めている商人に問い。シルクのような髪の毛を梳いてやり。)
望むならその様に出来るし……今まで通り客観的な出来事として消化できるレベルまで喰ってから返す事も出来るよ。喰うというのも半分は比喩みたいなものだしね。(銀の髪はさらさらと指通り良く流れる。んん…、とソレから気持ちの良さげに唸る声がした)
ん………出来れば、全てをデリートしてしまわないで欲しい……。嫌なことも沢山あったけど…それも含めて…思い出なんだ…。(少し甘えたな雰囲気の商人に気を良くして、ゆっくりゆっくり髪を梳く。)
いいよぉ、わかった。……その代わり、少しの間そうしててちょうだい。(ずるり、ずるり。刻まれた呪いごと、その記憶をソレ自身の中へ持っていくと、ストンと何かを切り取られたような喪失感が小鳥に降りかかる)
ぅ………ぁ……?(その喪失感に、何かが軽くなった感覚に、嘴から零れたのは変な声で。俺はなにそんなに苦しんでいた?)
とりあえず、これでまた人間の姿にもなれると思うけど……本当に要るのかぃ?これ。(呪いにはまだ手を付けず、そう尋ね)
呪いは……不要だ、けど……過去の記憶は…無ければ…俺が俺を……保てなくなる…気がす…。あれ、何を言ってる…?(身体から一時的になくなった記憶と僅かに残る記憶のせいか、混乱しているようだ。)
ンー……そう。(その言葉を聴いて自身の内の呪いを砕く) 人間は本当、重石を欲しがるなァ……度し難、い……。(普段の喰い方と違い、記憶の奔流に身の内を焼かれながら呟いて)
し、商人……?(商人のいつもと違う調子に顔を覗き込んで。)
……。(笑みが消えて、小鳥へと軽い体重が寄りかかるようにかけられる)

(聴こえる声が酷く五月蝿い。記憶の持主そのままのスケールで苦痛が心身を苛む。それらに耐えながら、その感情やトラウマを喰い漁る)

……〜ッ!……ぐ、……!

(脆い小鳥を害する事の無いように、ソファや自身の衣服の袖を固く握り締めた)
商人…!!も、もういい…!!もう食べなくて良い…やめて…!やめるんだ…!!(呪いがまさか商人にこれ程の負荷を与えるなんて…背中を摩ろうと手を伸ばして。)
……ぁ゛、…!(背中に触れられるとビクッと仰け反る。そのまま時折、身体を震わせながら感情とトラウマを喰い続け)
もうやめろ…!商人が苦しんでいる所なんて見たくない…!!これは義務じゃない…!!(我儘ばかりで嫌かもしれない。でも俺の言うこと叶えてくれると言うなら止めてくれ…!!と叫んで身体を抱えて。お願いだからと何度も言う。)
……、(ふ…ふ……と息を荒げて、ただじっとしている)

「馬鹿ね、止めたってその苦しみが終わるわけじゃないわ。処理しちゃった方が速いのよ」

(にゃあん。いつのまにか、机の上に灰猫が艶やかに座っている)
「ほーんとお馬鹿さんね。あまりに無様だわ、銀の月。自分の今の存在スケールを無視して、パンにしてない小麦ばっかり食べるからそんなことになるのよ」(灰猫は嗜虐的に笑っている。小鳥の腕の中のソレが、荒い息で灰猫を眺めるが、言葉は出なかった)
っ……元々はロザリィが施した…呪いじゃないか…!?(術者が施したものなら貴女がこの呪いを解いてくれ、と少し語調を荒らげて言う。)
「お生憎様。記憶ごと呪いをケーキみたいに切り取って移動させた上に、もう銀の月が喰ってしまったのだからどうしようもないわ。要は起爆済みの爆弾よ。あたしが念の為に仕掛けた銀の月用の呪いまで「まァいいかァ」って感じに一緒くたにぶち抜くなんて、ほんとどうにかしてるわ」(ま、呪いそのものはもう食べ終わってるんでしょうけど、とむくれている)

……ぅ゛、ぅぅ゛ゔ……。……。
な、なんでそんな事…する……?(そんなに人が苦しんでるのが楽しい…?と思考を疑う。理解ができない。)
「なんでって、あなたに言う義理は無いわ?(机から音も無く降りて、ソレへ近付きながら)」
近付かないで…欲しい…。(弱った商人を隠すように大きな翼で遮って。)
「……あら。小鳥の次は子犬にでもなろうってのかしら?(不機嫌そうに尻尾を振って)」
犬にはなれない…唯、小鳥にも…爪はあるさ…。(ギロリとロザリィを睨みつけて。)
「あら。あら、あら、あら。聞き間違いかしら。聴き間違いかしら?今、あなた、あたしに爪を立てると言ったのかしら」

(かたかた、と調度品がいくつか浮いて)

「“ほんのちょっとでも爪を立てられる”とでも思ったのかしら」

(それらが1度にひしゃげて潰れる。灰猫の瞳が爛々と輝いて)

「その邪魔な翼も、憎たらしい声も、ちっぽけな蛮勇も、全て全て握り潰してやろうかしら!!」
(フシャア、と猫の威嚇声がひとつ)
噛み殺せばいい…。羽を毟りたいなら毟れば良い…。声が嫌なら潰せばいい…。(ただ商人は、傷付けないでくれ…と、睨んで。戦力など桁違いな事など分かりきっている。それでも視線を外してはいけない。握る拳が震える。しかし…大切な人が傷つけられる方がよっぽど俺にとっては……辛い。)
(暫く生意気な小鳥を睨み付けていたが、やがてツン、と灰猫がそっぽを向いて)

「ふん。あなたを此処で嬲ってもいいのだけど。いいの?あたしに手間を取らせれば手間取らせるだけ銀の月の苦痛は長引くわよ。呪いはもう起爆したけれど、それでもあなたよりあたしの方が手を打てるのだから」
っ………確かに俺では…商人の苦しみを取ることはできない……が…治してくれるのか…?(傷つけないと約束してくれ…と見据えて。)

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