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ギルドスレッド

異世界歴史学研究調査事務所

応接室の日常3

 外面ばかり整えている異世界歴史学研究調査事務所だが、その実その取り繕った立派さを発揮する事は滅多にない。何故ならそれを利用する立場にある男が非常に面倒臭がりであり投げ遣りだからだ。
 例えば、己の伝記を書かせるのに大枚をはたきそうな金持ちの上客であれば、男は部屋を改めて整え、不精髭を剃り、髪の毛をキッチリ撫でつけて出迎えるだろう。
 だがそう言った上物の依頼客は事前の予約を必須としている。『忙しい≒凄い繁盛してますよ』アピールをする為にもそこは徹底しているし、そもそもそう言う類の客は普通事前に連絡か人を寄越すのでどの道飛び込みはほぼあり得ない。

 よって、平時の応接室はつまり、男や男に近しい者にとってはのんべんだらりだらけるための休憩スペースに他ならないのである。

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(ソファに雑く座り、何やら難しい表情をして新聞を読んでいる)……ふむ。なるほど、な……
(その前で何故か酒盛りをしている)

(ゴクゴクゴク)げふっ、あーー、この一杯のために生きてますわあーーーー。

ねえジェイ、キッチンか何処かに食べ物はありませんの?
私、おつまみが欲しいですわっ!
なるほどなるほど。矢張り株価だな株価株価。
後ええとナンチャラ協定。なるほどそうなりそうか。なるほどなー!
(新聞(ちなみに上下逆)で知的な思索に耽ってるので聞こえてませんよーアピール(震え声)による必死の(儚い)抵抗であったと言う)
……

……ぬぐ……ぐ……

……ああ! もう本当に君は凄いな!?
(勿論の事抵抗は長続きせず。結局新聞をパシンと下ろして立ち上がるメンタルの弱い中年)

と言うかそのアルコール類はまさか持参か!?
聖職者と一括りに言っても色々居るのは知っているが、それにしてもハイエンド過ぎる気がしてならんのだが……!(文句(だか何だか)を言いつつもツカツカ戸棚に歩んで引き出しの一つを開けて)
ふむ……チーズと烏賊の干物。後、旅人の協力で再現実験をした『ツナピコ』の試作資料の残りがあるな。……乾き物棚はそろそろ補充時か。

まあ良い。兎も角どれが良……(振り返って聞こうとして、言葉を止めて)

……(全部って言いそうな気がした)

ああ、ええと、どれが良い?(でも結局聞く)
ほほーう、そういう態度をとるんですのね?
そのまま無視するというのでしたら、この高そうなソファーにビールをこぼして染みを……あら、もう良いんですの?
げっへっへ、最初から大人しくしていれば命までは取らねえんだよぉでございますわー(山賊を演じているらしい喋り方をしつつ、戸棚の方へ付いて行く)
ええ、もちろん持参したアルコールでございますわっ!
信徒の方から収穫祭でビールを頂いたものの、お酒だけお腹に収めるのも寂しいなあと思っていたところ、目に入ったのは異世界歴史学研究調査事務所!
嗚呼、これぞ神のお導き!いと高き天の頂より、神様が迷える子羊を見守って下さっている証拠ですわっ(十字を切って祈りを捧げる。ビールが少しこぼれた)

えっ、選んで良いんですの?それじゃあ、勿論、ぜん……(「全部」と言いかけたところで、唇の動きが止まる)
……ええと、お酒を飲んで帰ったのが司教様にバレると怒られてしまいますので、あんまり臭わないものでお願い致しますわっ!
あっ、このツナピコってなんですの?固めた黒砂糖……のような?(手にとってしげしげと眺める)
発想が悪戯盛りの悪ガキ過ぎる!?
(ついて来るのを横目で振り返りつつ溜息)
……山賊とか、昔の仕事柄そう言うのは寧ろ相手取るの得意だった筈なんだが……何故か不思議と全く敵う気がしないなあ……

ツナピコは、赤身魚の魚肉を砂糖とソイソースで味付けした物だ。
本来は魚は一種に限るらしいが、流石に見つかるか分からないので代用だがな。
(中から出したトレイに引き出しの中身の幾つかを載せて行きながら)
……タカリに来た事をそこまで堂々と白状、いや寧ろ宣言するその精神力は評価しよう。
後、君にそんな導きを与える神は相当、こう、なんだ、個性的で大変興味深い。
(零れたビールを見下ろして半眼になって言葉を止め)
……挙句バレたら怒られるのか。そうか、少し安心したよ。君は君でオンリーワンにナンバーワンなのであって君の所属する教会自体は別にそう言うノリでは無いんだな……
(言葉とは裏腹に手の平を顔に当ててグッタリしてる)
……まあ、なんだ。つまりだ……
(手を離し、ちょっと苦笑してからトレイを差し出し)
これも付けるからどうか勘弁して下さいセイントバンデッド様?
(乗っているのはツナピコとナッツの盛り合わせ(※来客用のちょっと上等な奴))
おほほほほほ、仕方がないので今日はこの辺で勘弁してあげますわー!
次に来る時は、もっと上質のチーズを仕入れておくことねっ!(悪役っぽい高笑いをしつつ、満足そうに手を付ける)

ふうん、お魚を砂糖と、そいそうす(?)で。世の中には色々な食べ物がありますのねー。
流石に海洋の料理の魅力には負けますけど、この素朴な味もホッとする感じがして、悪くありませんわ。
褒めて差し上げてもよろしくってよ?(うんうん、と頷く)

……あら、どうしましたのジェイ。
何かグッタリされてますけど、体調が思わしくないのであれば、休んだほうがいいと思いますわよ?
私のビール、分けて差し上げましょうか?(いつの間にか部屋の隅に置いてあった樽の方へ歩いて行く)
へへえ、ありがとうございますオダイカン様。
(トレイをヴァレーリアの傍らに置き、両手を挙げて大げさに)
上質なチーズか……まあ、確かに量より質で行くのも良いか。
実際、最近ちょいと量が過ぎると覿面胃に響くしな……
(大変老けた事を呟いたりもする)

そうだろうそうだろう。
そのソイソースって奴が中々オツでね。それも旅人が伝えた物だと聞くが。
ともあれお褒めに与かり恐悦至極。
(右手を前に構える大げさかつ気障なお辞儀をして、から、相手が酔っ払いだと言う事を思い出してちょっと遠い目)

ああいや大丈夫。大丈夫さ。この場合、疲れているのは身体でなくて精神で。原因は体調不良では無く……(ヴァレーリアをチラ見してから天井を仰ぎ、黙考の後)……世の不条理、かな。
(無駄に大仰な言い訳を飛び出させつつ視線をヴァレーリアに戻して)
うおお!?
(その向かう先にさも当然の様に樽があるのに気付いて驚愕した)
お、おおおお……(絞り出したようなうめき声)
……た、樽。樽だと。一樽丸々だとどんな太っ腹なんだその信徒。
と言うか君はまさかそれを呑み切ってから教会に帰るつもりだったのか!?
或いは呑みさしの樽を担いで帰って呑んだ事がバレれずに済む心算だったのか!?
(背伸びして樽のコックを捻り、ビールを注ぐ)
ということで、はい、これジェイの分ですわ。
私の奢りですから、存分に感謝して頂いてもよろしくってよ?

精神、不条理……もしかして最近、お仕事が上手く行ってませんの?
大丈夫ですわ、ジェイ。神は無意味な試練を人に課すことはありません。
貴方にその試練が必要であり、また、貴方がその試練に値する人間であるからこそ、神は試練を課すのです。
貴方がもがき、苦しんだ先には、必ずや神の恩寵があるでしょう。
でも、その試練がどうしても辛くなったら、私のところでも、教会でも……いいえ、それ以外の、貴方が信頼する人間の元でも構いません。
その試練は貴方にしか解決できませんが、痛みに寄り添い、分かち合うことはできますもの。
神様だって、きっと、そのくらいはお許しになるはずですわ(なんかいい話風に纏め始めた)
よくぞ聞いてくれましたわね、ジェイ。
この樽の出所は……嗚呼、聞くも涙、語るも涙の物語!(ビールを片手に芝居がかった動きで)
一言で言えば、飲み比べで私に挑んだのが運の尽きでございますわね!
ふっふっふ、私が優勝した時の祭主の顔、ジェイにも見せて差し上げたかったですわー!

……? 勿論、樽は此処に置いていきますわよ?(何を当然のことを、といった顔でまばたきをした)
空であろうと呑みさしであろうと、樽なんて持って帰った日には、即バレすること請け合いですもの。
私、司教様に見張られながらの反省文100枚と地獄の懲罰奉仕のセットは、今度こそやりたくありませんわっ!
そう、絶対に……何が何でもやりませんわよ!あんなのやるくらいなら、ここで暴れて捕まった方がまだマシでございますわっ!(辛い記憶を思い出したのか、ガタガタと震えつつ大声で主張する。勢い良くテーブルに置かれたジョッキが、ドン!と大きな音を立てた)
え、あ、ああ……これはどうも、有難う。
(戸惑いながらもビールを受け取ってしまうのが中年駄目男の弱さである。まあ、御ビール様なのでしかたがない。様な気もする)
……美味いな。
(一口呑んで少し意外そうに呟いた、量が量だけに質には期待していなかった様だ)

あ、いや仕事では……(言葉を止め、続いた相手の話を聞く)
……(口元に手をやってジッと考えて)
ああ、そうだな。多分、君の言う通り、それはそうなのだろう。
無意味な試練、意味の無い事は無い。
実際、どの事も。どれも。意味の無い事では無かった。
……分かち合うには、まあ……遠慮が勝つが。
(何かを思い出しているのか、少し自嘲気味に笑って)
しかし流石は信仰の元人を導く神の信徒だな。沁みる言葉だ。本当に。
(少し苦みを含む笑顔で、気障とはまた少し違う丁寧な仕草で頭を下げた)


……言ってる君に酒が入っていなければ。
(半眼になってボソリと小さく付け加えたけども)
…………なるほど(※物凄く平坦で乾いた声)
飲み比べ大会か……そうか。そこで優勝したのか。君が。
そうか……(※物凄く圧縮した上で絞り出したような声)
それはその、さぞ唖然とした顔をしていたろうな。目に浮かぶよ。
……かわいそうに(※物凄く投げ遣りで他人事感溢れる声)


ああなるほど、此処に置いていく訳か。それなら……
(余りに普通に言われたため思わず普通に受け答えしかけて)

……ってちょっと待てええい!?
いやバレるのはそうだと思うがねそりゃそうだろうがね!?
今度こそと言う言い方に君が今まで何度そのレベルの遣らかしをして来たのかが透けて見える気もするがしかしうちは物置じゃないって言うか酒樽が鎮座している応接室ってどんなシュールなってちょおおお暴れた方がだとスムーズに話が婉曲な脅しに移行していないかな君!?
(酸素が足らなくなってゼーハーと息継ぎ)
……
(ジョッキに罅が入ってないかを見やって、テーブルの脚が砕けてないかも一応確認して、大丈夫だったのでそれだけでちょっとホッとしている自分になんかこう、溜息を吐いて)

…………倉庫に移動させて良いのなら。
(凄いか細い声)
ふふん、でしょう?
農家や職人のおじ様方が、一生懸命に愛情を注いで作ったビールですもの。
美味しくないはずがございませんわっ!(まるで自分が作ったかのように、誇らしげに胸を張り)
そして、その愛情込めた一品をお祭り参加ついでに頂いてしまえるのが司祭の醍醐味!
くーっ、まさに勝利の美酒!たまりませんわっ!(絞り出すような声に気づいた風もなく、嬉しげに新しく注いだビールに口をつける)

そういえば、ジェイは昔からこの仕事をしていましたの?
答えたくなければ、答えなくても構いませんけれど。
わーい、感謝いたしますわジェイ!
ええ、ええ、そう言って下さると信じていましたわよっ。
ふっふっふ、これで怒られる心配をすること無く、お酒を楽しむことが出来ますわね。
これも神のお導き。嗚呼、やはり対話は暴力に勝るのれすわっ!(酔いで微妙にゆらゆらしながら、神に祈りを捧げる)

……あっ、でもジェイ!
倉庫保管は構いませんけれど、お酒が劣化してしまうような環境で保存されるのは嫌よ?
ちゃーんと、お酒の味に見合った場所に保管して下さいまし。
……ああ、うん。まあ……人の想いと努力が篭った物の価値を知る事は、そしてそれを誇らしく思う事も、その、素晴らしい事だとは思う。
(ちょっと自分に言い聞かせる様に言葉を絞り出しつつ頷く)

お祭り参加ついでに…………ついでに………
(いっそ戦慄すら篭った声でうわ言めいて反復)
……それは司祭の醍醐味と言うより地回りのヤ……い、いや、何でもない。
いやいや、うん。いや。ルールに乗っ取って優勝して貰った物だしな……
うん。別に本来何も問題のある物では無い……筈……
(確認する様にそう呟くが、躊躇なく豪快に呑んでる聖職者(と思しき生物)を前に見る見る声から自信が喪われて行った)

ん?
ああ、この仕事はそれなりに長くはやっているが。
ずっとではないな。昔、若い頃に一度転職しているよ。
この場で暴れると言う暴力をチラつかせた脅しを対話とはその余りええと……
(思わず顔を上げて言うが、直ぐに力なく顔を覆い直して)
いや、なんでもない。うん、なんでもないですとも……

貰い物のウィスキー何かも閉まっている所だ。
酒造程の完璧さを求められても困るが、それなりの環境ではある筈だよ。
(こめかみを揉み解しながら溜息)
……と言うかヴァレーリヤ。
そろそろ酒量を抑えた方が良くはないか? 呂律が怪しいぞ。
呑み比べから初めて今まで飲んでいると言う事は。可也と言うか相当と言うか。寧ろ滅茶苦茶呑んでるんじゃないか君は……
(顔を上げて酔い加減を確認しようと目元を見やる)

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